06/11/14 00:56:56
>>593
「ねぇシンちゃん。もうさすがに学校には慣れたでしょ?」
「えぇ、まぁ」
「どう?好きな子とかできた!?」
「な、何言ってるんですか!そんなのいませんよ!学校行ってきます!」
「あらあら顔赤くしちゃって…。ふふっ」
恋。そんなものした事なかった。今まで自分を守る事で一生懸命だったから他人にはずっと無関心だった。
恋をするとどんな気持ちになるんだろう…。想像もできなかった。
「よっ!シンジ!おはよーさん!」
「あっ、トウジ。おはよう」
「なんや暗いなぁ。悩みごとか?」
「ちょっとね…。トウジってさ、好きな子とかいるの?」
「はぁぁ!?いきなりなんやねん!」
「あっいや、気にしないで。ははっ…」
「おかしなやっちゃなぁ」
初恋が最高の思い出へ。
そして残酷な記憶への道を辿るのは、もう少し後の事だった。