06/06/20 21:08:07
>>194
チッ…チッ…チッ…チッ…
シンジのやつ…
おそらく来ない。もう時計の針がそれを確定しようとしている。
チッ…チッ…チッ…チッ…カシャ
ガラガラッ
「起立!礼!着席!」
いつもの声で授業が始まる。
…やっぱり休みおったな。
予想していたけれど、少し胸が痛い。
「なんや今日は一緒やないんか?」
一人で教室に入ってきたアスカにドキリとしながら尋ねる。
「知らない…アイツのうじうじになんて付き合ってらんないわよ…またお弁当抜きだわったく!」
鞄を叩きつけるように置いたアスカに、それ以上聞くのは止めておいた。
…原因なら分かってる、昨日のことに決まっている…。
一瞬ちらっとシンジのマンションのドアが頭に浮かんだが慌ててそのイメージを消去する。
あかん…一度決めたんや…行ったらアカン…!
折れてしまいそうになる心とたたかうように、一つだけ空いた机をジッと見つめる。