06/04/17 13:14:42
>>120
クシャクシャになったシーツの上で、昨日の格好のままのシンジが目を覚ます。
裸なのにまだ少し体が熱い気がする。胸に残ったトウジの腕から、ゆっくりと抜けようとすると、その腕の中にまた引き戻される。
その指先がいとおしそうにゆっくりとシンジの胸を優しくさする。
「トウジ、起きてたの」
「どこ…行くんや…」
「どこって、今日は学校だよ。お弁当…朝御飯も作らなきゃ…」
再び体を起こそうとするがトウジは離してくれない。それどころか昨日と同じようにのしかかってくる。
「ダメだよトウジ、時間が!あっ!」
熱い息がかかったかと思うと、耳たぶを口に含まれる。
(朝からまたする気なの?でも…)
困惑するシンジの耳にトウジが囁く。
「シンジの弁当もええけど、ギリギリまでこうしていたいんや」
「でも…」
「ええやろ?」
静かだが有無を言わせない強い意志を含んだトウジの口調。
困りながらもその言葉がうれしいシンジ。
「でも…朝御飯は一緒に食べようよ」
「…まあ、そんくらいならええで」
(もう…急に強気になっちゃって…)
いつもはアスカやミサトの世話でできない朝寝坊に、少し後ろめたさを感じながら、その幸せに身を委ねる。