06/05/09 01:15:13
>>125>>127 >>392>>394>>399>>401>>402>>409>>410
緊張していることがばれないだろうか?
震える両手で、シンジの首筋を撫で上げ、そのまま赤く染まった頬に添える。
「……んんっ!」
シンジは体を電気が走ったように痙攣させ、耐え切れずに声をもらすと、
やがて、ミサトをしがみつく様に抱きしめていた腕をだらりと下ろし体から力がける。
その内面はともかくとして、男の子であった時も、そして女の子になってからも
性的な気配を表に出そうとしないシンジから、艶やかな声を引き出したことが、
ミサトの胸の鼓動をいっそう早くさせる。
そして、心地よさと動揺を同時にもたらす抱擁が解かれてしまったことを残念に思うが、
それが、自分が与える物を受け取ることに専念しようとする、シンジのサインであろうことに
思い至ると、体の奥が震えるような感覚を覚える。
「ふふ、シンジ、綺麗……」
「ん・・・…・」
今度は、ミサトの言葉にまでシンジは吐息をもらす。
ゆっくりと身をかがめ、顔を近づける。
あの時と似た姿勢になっていく。
顰められた形の良い眉、きゅっと閉じられたまぶた、それをを飾る長いまつげ、
すっと通った鼻筋の下に、柔らかそうな唇が待ち構えている。
今から、女の子のファーストキスを貰うのだ。
シンジの男と女の初めてのキスの両方を独り占めできるのだ。
そして、大人のキスのその続きは……どうすれば良いかなど知らないが、それはその時だ。
熱い、息が苦しい、心臓が破裂しそうだ。
でも、あと少しで……