06/02/17 14:19:12
いろんな意味で大きすぎる一歩だw
638:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 17:19:34
ハジメにとっては小さな一歩に過ぎない。
しかし、シンジきゅんにとっては大きな進歩である。
639:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 18:40:31
進歩では無い気がするが・・・
640:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 18:44:55
そろそろシンジきゅん、もしくはシンジたんと呼ばせてもらおうと思う
641:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 19:12:18
アスカが「嫌な事全部~」って言ってるって事は、全部露見してるのかな?
642:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 19:22:10
アニメの気まずいキスでも
LASのバッカップルキスでも
倒錯系スレデフォの獲物を捕食するキスでもない
優しいキスが印象的じゃまいか
643:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 21:25:38
空気嫁って感じだが・・・・
アスカの突然のキスに違和感を感じたな。
裏で糸引いて、女王様やりたいんじゃなかろうか
644:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 21:27:42
そうかなあ。どっちかっていうとアスカの
「アタシはあんたを男として認める」って決意の表れのような気がして
割といい表現だと思ったけど。
645:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 21:29:21
シンジきゅん視点だけであらゆる情報が制限されてるからな
646:evaπ(1/4)
06/02/17 21:39:48
そのキスは思考を狂わせて、ただキスを続けることだけを考えさせた。
唾液が混じりあって厭らしい音を立て、僕の口内はアスカによって愛撫されていく。
第14話「死に至る病、そして」
「はぁ…アスカぁ…」
「なぁに?」
唇を離すと、アスカは優しく笑っていた。
僕はというと、息を切らして、顔を赤くしている。
「こんなこと、やめようよ…」
「嫌?」
「……」
「嫌じゃないなら続けてもいいわね」
そう言うと、アスカは今度、首筋にキスを落とす。
初めは、最初の痴漢の時のことを思い出して体が竦んでいたけど、徐々にアスカのキスがこそばゆく感じた。
そして、舌を這わしてくる。
体がピクッとなった。
「シンジ、感じてるの?」
恥ずかしくて答えられない。
アスカはまた笑って、その舌を僕の口の中にもう一度押し込んでいった。
歯をなぞられて、開かれて、また舌と舌とが、触れ合う。
ぼーっとして何も考えられない。
アスカから与えられる口付けを、僕はただただ感じていた。
朝、携帯の音で目が覚める。
「もしもし…はい、わかりました」
隣にはアスカが寝ている。
昨日は、ずっとキスやお互いに触りあうことを続けていた。
647:evaπ(2/4)
06/02/17 21:41:37
そして、そのままアスカの部屋に泊まって、一緒に寝て。
「NERVから?」
アスカが起きて、僕に訊く。
「葛城さん。たぶん怒られるのかな。今すぐ来なさいって」
「ふぅん。一人で平気?」
「うん。大丈夫」
顔を寄せると、僕の頬にアスカがキスをする。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
挨拶を交して、部屋を出る。
NERVでは点滴と検査と、葛城さんの長い長いお説教が待っていた。
それからしばらく経ってのこと。
突然、街の中心部に使徒らしきものが出現する。
宙に浮かぶ巨大な球体。まだ使徒だとは、確実に断定できないらしい。
僕達は迎撃に出る。
アスカが先行し、僕と綾波さんは支援。
弐号機はライフルを発射する。
でも効果は見られない。
弐号機が更に近付いたその時だった。
使徒のようなものの影が、弐号機の足を飲み込んでいく。
「アスカッ!!」
僕は走った。
弐号機の手を掴むと、思い切り引く。
「バカ!何やってんのよ!」
でも、その反動で、初号機は影の中に倒れてしまった。
体が影に落ちていく…
弐号機が手を伸ばしても届かない。
僕は、影に取り込まれていった。
生命維持モードに切り換えて、もう何時間なるだろう。
648:evaπ(3/4)
06/02/17 21:43:12
この閉じ込められた空間で僕は……
ガタンッ ガタンッ
電車の中?
「誰…?」
「僕は、碇シンジ」
足が見えて顔を向けると、僕と似た顔をした男の子が立っていた。
「それは僕だ」
「僕は君だよ。人は自分の中にもう一人の自分を持っている。自分というのは本当は何人も存在するものさ」
君が僕?
そんなはずないよ。
「君は、僕の欲しいものを持ってる」
君には僕にある胸の膨らみがない。
「この姿が理想像で、本来あるべき姿だから」
「あるべき…?」
「忘れたんだよ。幼い頃の出来事を、深い深い記憶の底へとね」
何を言ってるのかわからなかった。
もう一人の僕は、僕を座席に押し倒す。
僕は拒絶することもしないで、不思議ともう一人の僕にあわせるように、揃って裸になった。
「楽しい事を数珠のように紡いで生きていくことなんて出来ないんだよ」
「だから僕は苦しむの?そう生きなきゃいけないから?」
「わかってるくせに」
もう一人の僕は、僕に無いものをもって、僕の中に入ってくる。
不快感はなかった。
「自分から逃げ出したくせに」
腰を動かし始める僕。
動く腰にあわせて、淫らな声をあげる僕。
「アスカに言われたじゃないか」
649:evaπ(4/4)
06/02/17 21:44:51
僕は僕の胸を掴んで、円を描くように揉んできた。
自然と体が反応して、僕は厭らしく乱れた。
「そのアスカにさえ縋ってる」
僕の言葉が耳に響く。
「でも、僕にだって誰かから優しくしてもらう権利があるはずなのに」
僕は反論する。
もう一人の僕はくすりと笑って、馬鹿にするような瞳で見下した。
「じゃあ僕から優しくした?ただ男だと言われてチヤホヤされたかっただけだろ?」
胸を強く掴んで、僕は顔を一気に近付けてきた。
「否定されたり利用されたりしたら、ただ憎むだけ。自分のどこに非があったかを探そうもしない」
突き続ける腰。
速度が増していく。
「いつまでも縋り続けたら、いつか絶対に後悔することになる」
息を切らし、喘ぐ僕。
汗ばんだ体。
混じりあう液体。
「だからこうやって犯されて、僕は僕であることに絶望しなくちゃならいんだよ」
気が付くと視点が切り変わって、僕は僕を犯して、吐精していた。
「お母さん」
お母さん?
「ママ」
ママ?
「シンジ…シンちゃん」
……母さん。
次に瞼を開いた時は、病院のベッドの上だった。
続
650:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 21:52:29
ただの性同一障害じゃなかったですか。
初期の完全内向きから段階的に世界が広がっていく様子が良いですな。
お疲れさま。
651:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 21:57:37
レイプされた割に意外に引き摺って無いんだなあと思った。
まあ、救われつつあるならそれもイイかなと。
おつかれさま。
652:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/17 22:57:32
やっぱ14歳だと相手に制裁とか望まれないセックスがどうという前に、まず事実を咀嚼する必要があるものなのかもね。
穢れた大人から見れば歯痒かったり、足踏みしてるように見えてても。
つくづく大変な年頃だ。
それにしても作者さん乙。期待しています。そして尾張市ね。
653:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 02:39:40
重要なのはシンジ×シンジってことさ
654:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 03:34:51
これぞ倒錯
655:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 04:36:12
シンジ×シンジには同意しかねるな。
体も虚弱で精神も脆弱で。だけどかわいくて萌えなシンジきゅんが女の子になって
倒錯した状況の中でどんな萌えな試行錯誤をして萌えな行動を起こすかが俺の倒錯シンジきゅんハアハアなんだよ。
そして男の時に叶わなかった事が融解して淫らな繋がりが出来て萌えで倒錯なエロスに繋がるのではなかろうか?
656:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 10:06:24
性倒錯の定義をかってに狭くしちゃいけんね
657:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 10:46:32
πの人は頑張って萌え要素を入れようとしてるんジャマイカ。
結果的に裏目に出てしまっているようだがな。
658:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 11:32:54
ほう、裏目なのかい?
659:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 11:50:23
俺は面白いと思うけど。
萌えだのといったことには何のかかわりもなく、単純に面白いし話が破綻していないし。
660:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 12:35:02
女体化、女装化シンジきゅんのスレに
女装もしないただの男シンジはいらないわけだが
661:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 12:46:00
俺には必要だ
だから我慢してくれ なっ
662:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 12:57:09
シンジXシンジについてちょっと
簡単に例をあげると、女装なり女性化なりしたシンジきゅんが鏡を見て
「これが僕……」とか言って赤くなっちゃう。
このシチュの延長がシンジXシンジなんですね。
つまりナルシズム、自己愛、背徳の極で立派な性倒錯であります。
さらに自己嫌悪や破壊願望とか逆行とか平行世界なんかが要素として加わると
立派なエヴァFFに育つと。
663:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 13:01:46
今回の場合はシンジ(男の方)にシンジ(主人公)が犯られちゃってるわけで別に男のシンジだけが出ているわけではなく…
というかアスカのキスはエロイです><
664:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 13:07:09
ハジメちゃんの暴れん棒だってエロいYO!
665:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 13:43:10
Sっ気のある俺はハジメちゃんのレ●プに萌えてしまったんだな
ごめんなシンジきゅん
666:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 13:56:07
尾張は好きか嫌いかハッキリ別れるキャラだなw
667:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 14:07:25
好きじゃないんだ
エロくしてくれるのが良いんだ
なぜ解ってくれないんだ
668:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 15:06:41
尾張は氏んでいいよ
俺のシンジきゅんをよくもよくもという嫉妬でいっぱいです
669:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:19:49
うん。シンジきゅんが本来ならば死にたくなるほど落ち込んでるのに
その心情を理解せず楽しめたエロイというだけでオワリを擁護する神経が分からん
まあフィクションの話に真剣に発言する俺もどうかと思うが
670:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:37:29
人の感想は“千差万別”“十人十色”
それでもって真面目な意見もエロイ萌えたってレスも含めてこの話の魅力だと思う。
671:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:43:02
世の中には、悲しい話、つらい展開を好む人間もいるわけですよ。
つまりは、俺のような変質者とか・・・(*´Д`)ハァハァ
「ああ、シンジきゅん、きみは涙まで美しい」
これがハジメちゃんマンセの理由。
レイ-プシーンとか死人が出るとか特に痛い回はNGワード設定してもらう?
672:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:49:05
そだね
シンジきゅんは大好きだけど、わりと割り切って読める漏れは大丈夫
でもダメな人もいるだろうし
673:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:53:59
じゃあ命の選択をとかAirとかきっと見れないな
大変なことになりそうな予感
674:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 18:58:53
人の死でって言い方はなんだけどトウジのやつなんかはそれで盛り上がるわけだからね。
まぁアニメでは放送倫理のせいでトウジは死なんわけだが。
675:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:00:14
>>672
πの物語に問題があるんじゃなくて、住人の心に苦情があるように見受けましたが
別にNGワードはいらないんじゃない?
びっぐ☆まぐなむハジメくん --僕のボディーガード--
関係無いが、なんかエロゲぽい題名を思いついた
676:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:02:16
>>675
きみわ いったい なにお 唐突に言い出すんだ?
677:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:18:34
evaπ 碇シンジ調教計画
びっぐ☆まぐなむハジメくん -僕のボディーガード-
君はシンジきゅんの担当ボディガードになって監視という名のストーキング行為を行おう☆
原作のレイプイベントはもちろん、好感度を上げればシンジきゅんとラブラブになれるぞ!
これで君も理想の碇シンジを調教しよう!!
こういうことですか?
わかりません><
678:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:24:32
でも、尾張の性的虐待によって
アスシンのスパイスにもなってLASストーリーが出来上がるのではないかと
ワクワクテカテカしております。ハアハア
679:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:27:27
>>677
やべえ。そんな同人ゲームあったら速攻で買うよ
680:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:29:05
>>677
ハジメくん主役でシンジきゅんをつけまわすストーキングDisk
ミサト、マヤヤ、アスカ、レイを主人公に選択可能、シンジきゅんを正しい(?)乙女に導く百合Disk
に分けて販売してください.。マジ買います(*´Д`)ハァハァ
>>678
母のごとき深い愛でシンジきゅんを包み込むLRS展開だってあるさ。
トとかケがでばって来る可能性もあるし、普通にタブリスが傷ついた心につけこむかもしれん。
681:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 19:54:05
ハァ━━━ ;´Д` ━━━ン!!!!
682:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 21:24:14
>>677
LOSだなwww
683:evaπ(1/4)
06/02/18 21:36:24
起きるとそこにはアスカと綾波さんがいて、心配そうな顔をしていたけど、すぐに優しく笑ってくれた。
何故かそれが嬉しくて、涙が溢れて、止まらなくなった。
暴走した初号機が使徒を倒したって聞いたけど、そんなことどうでもよくて。
きっと恐いんだ。
縋っているものが崩れ去っていくことが。
第15話「四人目の適格者」
「ごめんシンジ!今日は加持さんとデートなの!」
「私も、司令との用事があるから」
帰り道が同じだから、いつもアスカと綾波さんといつも帰っていた。
でも今日は、二人はいない。
「それやったら、久々にワシ等と一緒やな」
「帰り、遠回りになるけど、いいよな?」
アスカと綾波さんはいないけど、トウジとケンスケがいる。
大切な人がいる。
話をしながら校門を出て、繁華街に入って、ゲームショップの前でケンスケが声を上げたりして。
「今日は新作の発売日だったか~!なぁなぁ新湯本まで出ない?」
「僕はいいけど」
「すまん。ワシはパスや」
手をあわせて、トウジは謝る。
「帰り誘っといてなんやけど、ワシもう行かなアカンわ」
そう言って横断歩道を渡って行ってしまった。
後ろ姿を見送る僕とケンスケ。
684:evaπ(2/4)
06/02/18 21:37:53
「そっか。今日は妹さんのお見舞いか」
「もう随分経つけど…まだ治らないのかな」
「なかなか難しいらしいよ。場所が場所だけに」
「僕も一回くらい…お見舞いに行った方がいいのかな?」
罪悪感。胸が苦しくなる。
トウジはきっと、僕なんかより何倍も苦しんでいるのに。
怪我をさせた妹さん、そしてそのことを顔に出さないトウジに、罪悪感を感じる。
「気にすんなよ。トウジはお前のこと、完全に許してるんだからさ」
「ケンスケはトウジのこと、ちゃんとわかってるんだね」
「まあ…長い付き合いになるからなぁ」
羨ましい。
たぶん僕は、トウジのこともケンスケのこともあまり知らない。
アスカのことも綾波さんのことも、何もわかってない。
訓練で、しばらく学校に行けない日が続いた。
シンクロ率はいつもの通り、僕が最下位。
動かそうという気持ちがあるから、なんとか動かせているんだと赤木博士が教えてくれた。
気持ち…か。やっぱりエヴァって心の問題なんだな。
ピンポーンッ
部屋の呼び鈴がなる。
その時、何故か嫌な予感がした。
覗き窓から見てみると、いたのはトウジで、ほっとする。
でも嫌な予感は消えなくて…
「いらっしゃい。どうかしたの?」
685:evaπ(3/4)
06/02/18 21:39:17
「溜ったプリント、届けに来たんや」
部屋の中に、トウジを通す。
トウジの表情はどこか暗くて、心配になった。
プリントを受け取ると、僕は台所へ行って、コーヒーメーカーに入ったコーヒーを注ぐ。
いつかとは逆のシュチエーション。
カップを差し出し、僕とトウジは同時にコーヒーに口を付ける。
「こうやって改まると、話すことってないね」
「そやな…」
「そういえばケンスケは?」
「今日は一人で来た」
やっぱり、トウジの表情は暗い。
「……なぁ、初めてエヴァンゲリオンに乗った時、どないやった?」
「え?」
「どんな感じやった?こわなかったか?」
なんでそんなことを聞くんだろう。
不思議で、トウジの顔を見る。
トウジの顔は、酷く不安げで……
まさか……
「今日な、NERVの人が来て、パイロットなれ言われたんや」
嫌な予感は、的中した。
別にチルドレンになることが駄目だってわけじゃない。
無性に心配だった。
「パイロットやるんやったら、妹をNERVの病院に移していいて言うてんねん」
それって、交換条件てこと?
「そこやったら、今よりずっとええ治療受けられるらしいし……だから、引き受けてもうた」
トウジがチルドレンになる。
686:evaπ(4/4)
06/02/18 21:41:11
トウジがおっちょこちょいだからとか、そんなことで心配になってるわけじゃない。
漠然とした何かが、僕を心配させる。
「見てみ、手ぇ震えとる…」
「トウジ……」
「震えが止まらんのや。恐くて…仕方あらへんのや…」
安心できるように、言葉をかけよう。
手を差し延べよう。
そう思うのに、何もできない。
縋ってばっかりの自分が、初めて縋られることへの動揺。
「大丈夫だよ。最初は恐くても、慣れれば平気だから」
自分の言葉に、こんなに自信が持てなくなるなんて思わなかった。
僕が縋ってたみんなは、僕と同じ気持ちになったんだろうか。
他人に頼られることなんてなかった。
いつも僕は、誰かに安心させてもらおうとばかりして、他のことは気にもしないで。
結局は自分のことしか見てなくて。
トウジもケンスケもアスカも綾波さんも、ただの道具としてしか扱ってなかったのかもしれない。
ごめんトウジ……
僕は気休めすらも言えない最低な人間なんだ。
だから僕に頼らないで。
ごめんなさい。
ごめんなさい……
ごめんなさい………
続
687:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 21:43:32
今回は貞本版に近い展開です
駄目な人は次回は読まない方がいいかもしれない…
688:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 22:12:38
∧_∧
( ・∀・)/ヽ
ノ つつ ● ) あっぱれ
⊂、 ノ \ノ
し'
689:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 22:22:00
我々の期待を軽くへし折る感じが逆にワクテカ(AA略ですね
690:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 23:02:17
ここまでのあらすじ。シンジ君が女の子に変身してしまいチルドレン更衣室にてマヤたんに襲わています。
マヤ「前から好みだったんだけど・・・女の子になっちゃうなんて反則よシンジくぅん。」
シンジ「・・・そ・・・そんなこと言われても・・・」
マヤ「はあ・・・困ってる顔もかわいいわっ。(ガマンできないっ!!!)・・・イタダキマス」
シンジ「えっ!!!??んっっ!」
シンジくんの両肩を掴むと華奢で繊細な体と私の体を密着させて唇を奪う。
シンジ「んんっ!!!・・んあ・・くちゅ・・ちゅ・・・や・・」
抵抗するけどシンジくんは14歳だ。それに今は女の子だしあっさりと体を拘束できた。
無理矢理だけどシンジくんとキスをした余韻を味わいながら、次は舌を入れてみる。実はまだリツコ先輩ともディープキスまでいっていないからちょっと緊張する。
マヤ「くちゅ・・・ちゅぱ・・ちゅ・・んっ」
最初は舌を絡めてくれなかったけど、諦めたのかおずおずと舌を絡めてくれる
もうシンジくんの顔は羞恥の赤に染まりきりすっかりとろけきっている。きっと私もそうなってるかもしれない。
シンジくんの口の中の感触を堪能すると唾液を飲んでみる。シンジくんは更に顔が赤くなり驚いたような目で私を見る。
そして次に私の唾液を流しこむと、ごくりごくりと健気にも飲みほしていく。征服感と背徳感と高揚が一気に高まるのを感じ体の中心が疼きじわじわと熱くなっていく。
691:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/18 23:21:14
ヽ|/
/ ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヽ
/ \,, ,,/ |
| (●) (●)||| |
| / ̄⌒ ̄ヽ U.| ・・・・・・・・ゴクリ。
| | .l~ ̄~ヽ | |
|U ヽ  ̄~ ̄ ノ |
|  ̄ ̄ ̄ |
692:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 01:45:37
うーむ、これもレイプなのに痛々しさが無いな。
シンジきゅんが嫌がってないからかw
693:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 02:51:56
百合はいいね
694:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 05:40:51
まあ、男はみんな尾張だからね
695:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 10:24:59
「赤ちゃんできたらどうするかぁ。ハジメとシンジ、お互いの名前の組み合わせは駄目だな」
このセリフをみて思ったんだけど、尾張って結婚する気あるのか?
そうだとしたらただの変態よりはマシな気がする。
どっちにしろ最低だけど。
696:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 11:12:29
>>695
いつも聞きたかったんだが、おまいさんいくつだ?
697:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 11:33:27
>>696
つ15
698:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 11:44:00
>>697
そっか、2chで遊ぶのもほどほどにな。
実際に人の表情を見ながら話したり、本を読んだり、映画を見たりするのも良いんじゃないかな。
そうするとスレやFFがもっと楽しめるようになるからな。
案外、国語の授業も役に立ったりするよ。
699:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 11:54:17
これがevaπクオリティなのか・・・
それはそうと今話は特記するとこはないなぁ。
言うとうり展開は漫画と変わらんし。
700:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 11:57:21
>>698
言いたいことあるならはっきり言えよ、ガキはくんな、って。見苦しい。
701:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:05:49
>>700
そういう切れ方をするからからかわれるのさ。
702:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:16:33
こういうのは軽くヌルーするぽ
703:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:38:58
15才とかもエヴァ知ってんだねえ
私も15の時から2ちゃん知ってたけどギリエヴァブーム知ってたしwww
で、ネットを知ってからシンジきゅんにハマってしまったと
704:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:43:21
15でいきなり女装や性転換に萌えるのもどうかと思うんだけどなw
705:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:48:18
というかスレ違い
706:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 12:53:11
こっからシンジきゅんの持つ中学生エロスに話がつながっていくんじゃないかな
707:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 15:17:55
むぅ、15だとむしろ……女装したい年頃ではないか?
708:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 16:23:40
女装していぢくられたいか……相手はおにゃのこかにゃ?かわいがられたいか?
それとも男友達かな?ゆーわくするか?
しかし、この年頃で1才の差はでかい、14才じゃないとだめだな。
きっと筋肉つきすぎ、大人ちんちんに違いない。残念!!
709:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 17:39:17
>>707
その強引な話の持っていき方、嫌いじゃない。
710:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 17:42:38
ずっと見てたけと全然シンジの話にならないしね
15歳とか馬鹿にしてるわりにスレ違いになってることをだらだら続けてる
日曜だから厨が湧いてるの?
711:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 17:52:08
>>710
じつは立派にシンジきゅん関連の話になってるのに気がつかないなんて・・・
ところで、何スレ目ぐらいからの住人ですか?
712:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 18:37:21
いや、明らかにスレ違いだろ
万人がわかる話題にしろよ
713:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 18:39:07
シンジきゅんの話なのに
714:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 18:54:08
過去スレじゃシンジきゅん関連の話題、14歳男子中学生の女装については、盛り上がる話題のひとつだったのに・・・・・・.
まあ、語りつくされた感もあるがw
他の話題が良いなら、皆が食いつきそうな話題を自分で振れば良いじゃん
715:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 21:10:53
腐女子乙
716:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 21:30:09
>>714
そういうお前も他力本願なわけだが
717:evaπ(1/4)
06/02/19 21:44:26
第16話「命の選択を」
まだ、昼間の暑さの無い早朝。
人も車もまばらで、蝉の鳴く音もしない。
僕はケンスケからトウジの住んでるマンションの場所を聞いて、トウジを待っていた。
今までトウジの家さえも知らなかった自分に腹が立つ。
ただ私欲のために友達を使ってただけなんだと実感させられた。
少し待っていると、トウジが姿を現す。
「珍しいな、お前が迎えくるんいうのは」
「今日、参号機の起動実験だって聞いたから」
「さよか」
軽く挨拶を交して、僕等は歩き出した。
「まだ恐い?」
この前のことが気になって訊いてみる。
トウジは少し考えて口を開いた。
「わからんわ。落ち着いとるけど、きっと……恐いんやろな」
確かにこの前よりは落ち着いているように見える。
でもそれが返って、不安になる。
「トウジと一緒に戦うなんて、考えたこともなかった」
「ワシもや」
互いに苦笑い。
トウジがエヴァに乗って、僕達と一緒に使徒と戦う。
本当に考えてもみなかった。
「シンジ、それじゃまたな」
いつの間にか、トウジとは行く道が違っていて…
「あ、あのさ、帰ってきたら…」
トウジはもうずっと先に行ってしまっていた。
別れ際の挨拶もできなかった。
718:evaπ(2/4)
06/02/19 21:45:53
でも、これが永遠の別れってわけでもないのに…なんだろう。
小さくなっていくトウジの背中を見つめながら、僕はまだ理由のない心配に見回れていた。
トウジと別れて、学校に着いて、授業を受けて、数時間。
いつかの時のように、チルドレンの携帯が、一斉に鳴った。
早退して、NERVに向かう。
プラグスーツに着替えると、すぐさまエヴァに乗って、地上に出て、街の郊外に配置された僕達は使徒を迎え討つ。
山の合間から影が見えた。
緊張が走る。
そして、それは姿を現した。
え…?
「でも…あれはエヴァだよ…」
『あれはもうエヴァではない、使徒だ』
使徒?
でもあれは、あの形は、エヴァじゃないか。
それにあれには、きっと…
「パイロットは?トウジは乗ってるの!?」
『わからない。でも、乗ってたら助けなきゃ』
アスカが言う。
エヴァなのか使徒なのかわからないそれがゆっくりと近付いてくる。
『きゃああぁぁぁ!!』
突然、アスカが悲鳴を上げた。
「アスカ!」
何かされたのか全然わからなかった。
弐号機が倒れて、動かなっている。
『エントリープラグ確認。碇くん、パイロットはいるわ』
接近した零号機から報告がくる。
「どうしよう…どうすれば…」
719:evaπ(3/4)
06/02/19 21:47:44
『シンジ、あれは使徒だ。やれ』
「そんなことできない!できるわけないよ!!」
近付いてくるそれを見ると、焦りが募って何をしていいかわからなくなる。
『レイ』
『…………了解』
父さんは綾波さんに命令を下した。
零号機がライフルを構え、更に接近していく。
けど、零号機は後ろを向いたまま跳んできたそれに頭を押さえられ地面に叩き付けられた。
そして、それは零号機の左腕にドロドロと液体を流し込んでくる。
『あああああぁぁッ!!』
綾波さんの叫びが聞こえた。
綾波さんも、トウジも、助けなきゃ…!
助けなきゃならないのに!
気付くと、零号機はもう……
『シンジ、もう残っているのはお前だけだ。戦え』
「嫌だ…嫌……」
体が動かない。
今度はこちらに迫ってくる。
使徒の力なのか、腕を伸ばしてきた。
避けなきゃ。でも回避する反応が遅くて、捕まってしまう。
「うっ!……あぁ…」首を絞められ、苦しさに呻くしかできない。
『ダミーシステム起動』
『しかしダミーシステムは…』
『構わん、やれ』
遠退きそうになる意識の中で、そんなやりとりが聞こえた。
次の瞬間、苦しさが消える。
それと同時に、何もしていないのに初号機が動きだした。
720:evaπ(4/4)
06/02/19 21:49:28
目の前のそれの、腕を引き千切っていく。
初号機は執拗に攻撃を繰り返した。
そんなに乱暴にしないで…
お願いだから…トウジを殺さないで……
ドクンッ
『初号機、ダミーシステムを拒絶!操縦は通常に戻ります!』
『ユイ、私を拒絶するつもりか…!』
動く…戻ったんだ。
相手も動かない。
今なら、助けられる。
「シンジ…聞こえるか?」
トウジの声だった。
「トウジ!大丈夫なの!?」
「アカンな…全身の感覚、ないねん…」
トウジの声は、とても力が無くて弱々しい。
「シンジ、よう聞け」
それでも、声を精一杯絞りだして、僕に向けて言い続けた。
「たぶん今、ワシの中に使徒がおる。使徒を抑えつけとる今やってたら、使徒を倒せる」
「でも、それじゃトウジが…!!」
「やらなワシだけやない、みんな死んでまうんや…」
そんなのできるはずないじゃないか。
だって、トウジを殺すことなんて、僕にはできない!
「やるんや!!お前は男やろッ!!!!」
張り上げられた声に、体がビクッとなった。
「ワシを、ワシを殺せぇぇぇぇぇッッ!!!!」
装甲を剥いで、エントリープラグを取り出す。
「……うわあああぁぁぁ!!」
グシャ
続
721:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 22:05:45
暴走がなくなって元に戻っても潰しちゃうのか…
切ねぇ。
722:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 22:06:22
トウジーーーーーーーーーーッ!!!!!。・゚・(ノД`)・゚・。
723:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 22:28:58
このバルディエルはトウジにとりついたのか。
マユミの時は胎内にコアがあったんだっけか。
724:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 22:57:49
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:.... .... .. . く / 三三三∠⌒>:.... .... .. .:.... .... ..
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:.... . ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .. .
... ..:( )ゝ ( )ゝ( )ゝ( )ゝトウジ、無茶しやがって… ..........
.... i⌒ / i⌒ / i⌒ / i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
.. 三 | 三 | 三 | 三 | ... ............. ........... . .....
... ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ............. ............. .. ........ ...
三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
725:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 23:11:57
漢を見せて散っていったわけか。
726:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 23:47:19
全米が泣いた
727:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 00:00:54
殺せーみたいなこと言って、本とに殺されそうに成ったの
キャプテンストライダムぐらいしか知らん。
なんか殺せーなんて言ってる内は助かるだろうって思ってる希ガス。
助かるかしら。
728:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 00:04:13
トウジが助かる可能性を完全に排除している自分がいたw
そういえば、まだ確定じゃないね
729:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 00:24:06
直前で
「ワイな、こんどヒカリとつき合う事になったんや」
とか言っていたら死亡フラグだったかもな。
730:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 00:25:37
πの作者の人のレスから推測すべし
731:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 00:32:31
トの字をダミープラグではなく自分の手で傷つけてしまったシンジきゅんは
途中略
激しい官能の波に翻弄されるのであった
732:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 01:44:50
ちょwww略しすぎw
でもこれって、ある意味トウジの死をネルフ職員一同&オヤジの罪に帰せられた原作より悲惨な希ガス。
原作シンジも序盤は明るく楽しいスーパーロボットパイロットライフを送れたのに
π氏のシンジはEoEを待つまでもなく壊れそうだ。
733:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 08:03:34
>トウジの死をネルフ職員一同&オヤジの罪に帰せられた原作より悲惨
なことはないだろ。あれは自分で職務放棄した挙げ句に、デパートで
「あれ買ってママァウワアアアアアアアアン」
って泣き叫んでるガキと大差ないし。
「エヴァのパイロットとしての目的は」ってことは4話辺りからさんざ繰り返しやってるくせに
この期に及んでなおその自覚の欠片もなかったシンジが自分で巻き起こした悲劇で、
それに逆ギレしてるただのみっともない図。
それに比べればこのシンジきゅんは滅茶苦茶まとも。
734:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 08:19:01
冷たいんだね…、>>733…
735:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 08:37:56
>>734
だって、ゲンドウとの関係一つにしたって、直前に加持から
「その気になってるだけだ」
ってしっかり釘をさされているじゃん。
その辺ことごとくシンジは甘かった。だからあの悲劇が起きた。
全部シンジが悪いという事は貞本版で加持がしっかり教えてくれてるだろ。
736:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 10:38:23
本編のシンジを客観的に見ても俺は責められないよ。
さんざん苦しめられて、けどちょっとした安楽と希望を見つけられて
その光を見出せた人間達を大切に思う気持ちを甘いと言えるわけがない。
737:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 11:51:04
使徒ならともかく、エヴァは中の人がいるからためらうだろう。
つうか、ただ『殲滅しろ』だけだもんなゲンドウ。もっと上手い事言えと。
パイロットとしては、技術だけ訓練してたんだろきっと。
738:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 12:43:37
まー結局は作り話だし、虚構の世界の人物だからね。
シンジを自分に置き換えて考えたらあんな生活もうやってられないだろ。
739:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 13:19:38
>>733
その文章の癖…
740:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 13:50:36
やめれ
741:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 14:41:26
まあ何の事前知識もなかった14歳のガキにそこまでの咄嗟の判断をさせるのも無茶な話だ。
特にアスカとレイがほぼ瞬時に倒されるような強敵を前にして
「内部のパイロットを無傷で救い出し残ったエヴァを殲滅する」
なんて離れ業をさせるのはあまりに無謀だな。
742:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 17:53:21
>>741
別にそんな事は誰も言ってないわけで。
単に使徒を倒せ、中のパイロットに傷は付かないと言えばいい。
だいたいエヴァがこっぴどくやられた時だってシンジは命に別状がないのだから、
その経験を教えるだけで十分。
けど一番の問題はやはりシンジにエヴァのパイロットとしての自覚がない事だな。
743:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 18:28:19
てっつがく~
744:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 19:23:57
うちのシンジきゅんに戦士の心得を教えないでください
かわいくなくなっちゃう
745:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 20:06:13
自分は男だなんて思ってるTSシンジは
強がってつんつんであるのがいい
って言うのが俺の美学さ
746:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 20:11:31
ふむ、そういう考え方もあるか・・・っていかπシンジきゅんやね
俺としては、元のシンジきゅんの顔に似合わない性欲や、
場所にこだわらない性衝動が残されていればそれでも良いかな
747:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 21:11:28
そしてあのエロい喘ぎ声。
必須ですな。
748:evaπ(1/5)
06/02/20 21:25:02
この手でエントリープラグを握り潰した。
その感触が、今でも残ってる。
謝罪の言葉なんて、きっとなんの意味もないんだ。
第17話「男の戰い」
とうとうエヴァ、動かなくなってしまった。
シンクロ率はもう低いなんていうものじゃなくて。
もう戦いたくないとイメージがそうさせてしまっていると、いつものように赤木博士が説明した。
そんな僕に、しばらくの休暇が与えられる。
トウジのこと忘れられるはずないのに、休みなんてあっても意味がない。
学校にも行く気も起きなくて、ケンスケもあまり迎えにこなくなった。
そんな日々の中、携帯が鳴る。
発信者はアスカ。
通話ボタンを押して、僕は電話に出る。
「もしもし」
「あ、シンジ。これからあたしの部屋に来ない?この前の続きしようよ」
「今は、一人にして…」
とてもそんなこと、する気にならなかった。
「でも寂しいでしょ?辛いでしょ?」
「うるさいな!一人にしてって言ってるだろ!!」
怒りに任せて電話を切る。
アスカに怒ったわけじゃない。人に当たろうとする自分に苛立ちを覚えた。
落ち着こうと思って、コーヒーを飲もうと台所へ向かう。
ふと、流し台に目がいった。
749:evaπ(2/5)
06/02/20 21:26:55
流し台の中には洗ってないままの二つのコーヒーカップがあった。
一連の記憶が脳裏に蘇る。
「トウジ…ごめっ…ごめん…」
力が抜けて、床にへたり込んでしまった。
自分を責めることしかできない。
どんなに謝っても、トウジは帰ってこない。
「ウッ…!」
吐気に襲われて、流し台に嘔吐する。
でも、なんで、こんな唐突に?
まさか……
「つわりかぁ。もうそれぐらい経つんだね」
声がして振り返る。
そこにはまた、勝手に部屋に上がり込んでいた彼がいた。
「ご懐妊おめでとう。俺達の子供ができました」
悪気など微塵も見せず、にやけた彼はそう言う。
なんでこんなことばっかり……
僕は目に入った包丁を手に取った。
「うぅ…うああぁぁ!!」
刃先を彼に向けて、僕は叫んだ。
でも、手首を叩かれて、簡単に包丁は弾き飛ばされてしまう。
「おいおい、危ないなぁ」
喋る彼の脇を掻い潜って、すぐさま転がっていった包丁を拾う。
この人を殺せないなら、せめて…!
「やめなよ。大事な友達殺して、助かった命だろ」
ハッとした。
自分に向けて持ち直した包丁からゆっくりと手を離す。
包丁が床に落ちて、音を立てた。
750:evaπ(3/5)
06/02/20 21:28:27
「それにもう君だけの体じゃないし。それとも堕ろすか?ハハッ」
やっぱり彼の言葉は僕を不快にさせる。
もう何かする力も残ってないのに、僕は彼を睨んだ。
「そんなに俺が嫌いかねー…まぁちょっとお別れだから、気を楽にしなよ」
しゃがんで顔の位置を同じにすると、彼は僕を見て話を始める。
「参号機とフォースの損失は結構な痛手でね。アメリカで建造された四号機のことは知ってる?」
僕の返事を聞かず、聞くつもりもない様子で、彼は話を続けた。
「それに新たなチルドレンが向こうで選定されるらしくてね。両方がこっちに来るまで、出張になっちゃった」
僕の頭を撫でて笑う。
「こっちでの用事が済んだらすぐに飛ぶから、君の護衛もできなくなるってわけ」
そして、頭から手を離すとドアに向かって歩きだした。
「体、大切にしなよ。バイバイ」
いったい僕に何を望むのだろう。
玩具のように扱ったりり、なのに優しい言葉をかけたり。
涙と吐いた跡で汚れた顔を押し付け、僕は蹲って呻き続けた。
そのまま眠ってしまったらしい。
最初に目に映ったのは床だった。
体を起こすと辺りが騒がしいことに気付く。
いつもの工事の音じゃなくて、これは警報…使徒だ。
751:evaπ(4/5)
06/02/20 21:30:07
携帯を見ると、NERVから何度も着信があった。
でもエヴァを動かせないのに、行ったって何もできないよ。
とにかく避難しようとドアを開くと、そこには男の人が立っていた。
「貴方は…」
「やっ。きちんと挨拶をするのは初めてだね。俺は加持リョウジ、ちょっとしたスパイかな」
加持さん…NERVで初めて彼に遭った時に、僕と彼を離れさせてくれた人。
僕の手を引いて、加持さんは歩きだす。
強く掴まれて少し痛かったけど、僕は黙って彼についていく。
ビルに入って、階段を降りて長い通路に出た。
「ここは…?」
「ジオフロントから地上に繋がる要人脱出用の最短で直通の隠し通路」
短く説明すると、また彼と歩いていく。
「使徒がここの地下に眠るアダムと接触すれば、人は全て滅びるといわれている」
前を向いたまま、彼は話しだした。
よくわからない話だけど、きっとそれは真実で、僕が聞かなくちゃならないことなんだと直感する。
「それを止められるのは、使徒と同じ力を持つエヴァだけだ」
僕の手を握る加持さんの力が強くなった。
「俺はエヴァを動かすことはできない。だから、俺は俺の生き方を通すしかない」
「でも、僕はもう…エヴァを動かせないんです」
752:evaπ(5/5)
06/02/20 21:32:15
そう、動かせないんだ。
「いや、できるさ。そしてこれは、君にしかできない運命なんだ」
手を離して加持さんは僕に向き合う。
加持さんの瞳はしっかりと僕だけを見ていた。
「だからシンジくん。君にしかできない、君のすべきことをしろ」
『やるんや!!お前は男やろッ!!!!』
加持さんとトウジの声が重なる。
行かなきゃ。
そうだ。僕はエヴァンゲリオン初号機パイロット…碇シンジなんだ。
頭を下げると、僕はジオフロントへの出口目指して駆けだしていた。
「……葛城、これでいいんだよな」
今日まで、たくさんのことがあった。
辛いことばかりだった。でも、嬉しいこともたくさんあった。
嬉しいことで傷付いてしまったこともあった。
それでも、ここに来て良かったって思える。
大切なもの、大事な人、かけがえのないものを失ってしまったけど、僕は生きてる。
何が正しいのかなんてわからないけど、でも僕にとってはこれが全てなんだ。
やらなくちゃならない。いかなくちゃいけない。
だからお願い…動いて。
ドクンッ ドクンッ ドクンッ
ウオオオォォォォオオンッッ
続
753:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 21:35:17
ああ、重さが心地よい・・・
まさに男としてのシンジきゅんと女としてのシンジきゅんのせめぎ合いですなあ。GJ!!
754:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 22:06:28
尾張・・・いなくなっちゃうんだね。
いればいたでシンジをいじめるが、いなければいないで心にぽっかりと穴が開いたような。
でもこのシンジ、まさかストックホルム症候群で尾張とゴールイン、みたいな展開になりそうだな。
755:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 22:46:46
暴力と優しい言葉の組み合わせによる支配はDV夫の基本だそーな。
ハジメちゃん、ナイスな悪役に育ったよな。
断られたもののエロいお誘いのアスカも良かったね。
余裕の無い断りっぷりも本編シンジきゅんを彷彿とさせますわ。
756:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 22:49:27
尾張はなんか重要なキャラになってきそうですね。
それにしても妊娠しちゃったんか、どうするんだろシンジきゅん。
とりあえず男の戦い楽しみです。
757:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 22:52:31
トウジはやっぱい死亡か…
コーヒーカップの辺りの描写が切ない。
758:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 22:53:48
男の子が生まれたらトウジと名づけよう
759:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:03:11
ずっと思ったけどLOS・・・
ラブラブ(じゃないけど)・尾張・シンジなんだよな
なんか癪だぜ
760:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:03:16
>>758
ダメ、ゼッタイ
761:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:04:38
そこで嫉妬の炎で身を焦がすとπの中の人の思う壺なんだな
COOLにいこうぜ
762:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:07:50
ハジメとシンジ
シジジ
ハンジ
ハジジ
ハンメ
シジメ
どれがいい?
763:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:09:36
シメジかな?ハンジもかっこよいね。
問題は女の子の場合ですね。
って生ますのかよ!!
764:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:17:09
シジジってふざけた感じがいい
765:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:29:10
妊娠はかなり引いた
766:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:32:12
尾張まだ出るの?
767:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/20 23:49:57
ふと疑問。
『溶けた』ら………『混じる』んじゃ無いか?
768:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 00:08:44
逆シャアの小説版みたいに窮地に立ったシンジきゅんを導く存在へ
769:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 00:16:29
メビウスの輪から逃げ出せなくて
死と新生を繰り返す
平和より自由より正しさより
君だけが望んだ全てだから
LCLに還元されてもサードインパクトを起こされても
シンジきゅんハァハァをやめないで
770:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 00:17:40
それなんてメシア?
つか、覚醒したお母様が、愛娘を手篭めにしたアホウを狩りにアメリカまで突撃しそう。
771:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 03:08:40
>>769サイコワロスwwwwwww
YOU CAN ハァハァ シンジきゅん
心の向こう
YOU CAN ハァハァ シンジきゅん
闇の向こう
WE CAN ハァハァ シンジきゅん
探している
GJと言える神小説
772:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 06:47:53
レイプまでは許せる(むしろバッチ来い)けど、そこから妊娠は引く
っていう女性が多いらしいデスね。
自分は男なので許容範囲ですが!!
作者乙!!!
773:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 06:52:18
一連の尾張の行動にどんな意味があるのか。
それによって、この作品が伝説と成るか否かが決まるな。
774:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 06:54:40
妊娠が萌え要素として書かれてたら引く。
けど、今回は淡々と書かれてあたので不快に感じなかった。
775:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 10:38:39
もう信者にクソミソに叩かれるのを覚悟で言うが
自分としては投稿サイトの方でやってほしい
なんか違うんよ
776:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 11:10:35
>>775
出てけ発言するならせめて他人に向かって主張できる理由を書いたらどうなんだ?
なんか違うって、そらアンタ自身にしか分からん理由で、アンタだけの問題やん。
ここに居るんはアンタだけちゃうで?
書いてる人はアンタだけを対象にしてるわけでもないで?
777:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 11:20:14
「なんか違うんよ」だけで出てけというのは確かに我侭に過ぎるな。
見たくないだけならあぼんすればいいだけだしね。
778:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 11:23:57
信者にって、それ以前じゃん。
も少しマシな理屈でもこねてみろよ。
779:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:01:10
>>776-778
落ち着け。
お前らが好きなものでもそれが嫌いなやつだってここにはいるんだ。
スルーっつったって書き込まないだけで不快感は感じてるんだから、
それがずっと続いたらうっかり愚痴がこぼれても責められない。
それにさ、何かを拒絶するのに「嫌いだから」は立派な理由だよ。
780:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:04:58
いや、拒絶すれば良いと思うぞ。
ご丁寧に毎回タイトル入れてくれてるんだし、あぼーん登録すれば
綺麗さっぱりだ。
簡単じゃないか。
781:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:21:49
嫌いだからというのは拒絶の理由として充分だが、他人に同意を取り付けるには
説得力を用意する必要があるんでない?
言ってみたかっただけならそれで良いんだろうけど、不毛で傍迷惑なだけだぜ?
782:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:27:37
>>780
あぼんしても見えなくなるだけだ所詮は臭いものに蓋なんだよ
初代スレのノリが恋しいわ。ほんま
783:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:33:22
その存在が我慢ならないっ!
と言っておいでです。
784:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:33:41
スルースルースルー。
なら反対意見もスルーすればいいじゃない。
他人に押し付けるぐらいなんだからできるよね?
785:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:34:43
みんな、自分以外の全てをスルー汁!
786:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:41:24
日曜から思ってたが昼間にいる奴は痛い
787:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 12:49:53
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ) < 日曜からおもってたんだが、、、
(⊃ ⊂) \_____________
| | |
(__)_)
クルッ ______________
∧_∧ /
<丶`∀´>彡< 痛い、昼間に居る奴は― !!
Σm9っ つ \______________
人 Y
し (_)
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ < `∀´ >.. ┃
∧_∧⊂ 9m) ┃
.( ) Y 人. ┃
⊂ >>786 フ.... (_入_| ..... .┃
人 Y ━━━┛
(_入_|
788:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:00:20
>>782
はっはっは
俺も初代からいたけど、昔からギスギスしてたやんw
それで、趣味にあわないときはスルーになったんだろ?
789:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:10:29
久し振りに初代読んできたら、847氏の「未来の過去、過去の未来」思い出した。
もう随分と更新停止のままだな。
もうダメか。
いい感じに人間関係破綻してきてて、大イベント間近かとワクテカしてたんだけどな。
790:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:21:30
>>789
ちょうど、男の戦いあたりだったかな?
πさんと比べるとゆっくりだったけど、結構進んでたといえるかも・・・
重厚な描写とテンポの良い会話、場外の描写や季節感も印象的だったね。
儚げで切ないおにゃのこ化シンジきゅんが良かったな。そして淫ビームw
791:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:25:20
アスカも血迷う淫ビーム表現は強烈だったな。
雄シンジも程よくトゲトゲしくなってたっけか。
雌の立場のせいか、レイへの感情が逆ベクトルにいきがちになってたのが
興味深かった。
また読み直してみるかな。
792:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:29:54
淫ビームにあてられたアスカが発情して性に目覚めちゃうシーンは実に印象的w
ノーマルシンジきゅんはちょっと存在感がなくなってたかな。
レイも平行世界とのリンクが面白かったな
793:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:34:59
逆行して雌化して人をおかしくさせるような魅力を身に付けて、それで都合よく運びはしていないのが
エロと並んで先の楽しみだった。
てっきり雄シンジとくんずほぐれつ愛欲に爛れるかと思いきや、意外に雄シンジは耐えてたし。
周りにちやほやされてる雌シンジへの嫉妬や、妹だから、守らなきゃと言い聞かせてるところ
レイとの交流とか、随分等身大な中学生少年してる気がして(扱いはトホホなわりに)好感持てた。
単純にエロありのTS逆行シンジだというだけに留まらず、上手くキャラが再配置されててそこも好きだった。
794:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 13:47:52
俺は文章自体が好きだったな。
ミサトカレーの改変シーンだけでホロリときたりね・・・
流しの職人さんだったらしいけど、エヴァ板自体にはおられるのだろうか?
795:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 18:14:10
2スレ88氏のサイトを見てきたら
過去ログの保管と847氏の作品の掲載がなくなってた。
だれか事情を知ってる人いない?
とりあえず次スレのテンプレから無しになるのかな?
☆2スレ88氏提供過去ログ倉庫及びうpろだ
URLリンク(www.eva-lagoon.net)
URLリンク(www.eva-lagoon.net)
796:evaπ(1/5)
06/02/21 21:20:59
山道を誰かと歩いてる。
一歩一歩、地面を踏みしめて、確かに歩いてる。
でもこれは僕じゃない。
母さん?
第18話「心のかたち、人のかたち」
母さんはよく昔の冬月副司令とハイキングに行ってたんだね。
母さんのこと僕は全然知らないけど、いつも僕のこと抱いていてくれたような気がする。
冬月副司令が母さんを見て、深刻そうな顔をした。
父さんの話をしているみたいだ。
「ただみんなが知らないだけで、あの人はとても寂しがり屋で可愛い人なんですよ」
父さんは確かに、見た目とは違う。
厳しいけど、本当はたぶん優しい人。
「それと、お腹の中にいるんです。私とあの人の子供が」
「この子はセカンドインパクトの後に生きていくのか。この地獄を」
「いいえ。生きていこうと思えば、どんな世界だって天国に変わるわ」
場面が変わる。
母さんが赤ん坊の僕を抱いて、父さんと話をしている。
「だって生きているんですもの。生きてさえいれば、きっといつか幸せになれるわ」
生きてさえいれば。そうだよね。
母さんはいつも僕に教えてくれてたんだ。
いつだって母さんは僕の中にいた。
797:evaπ(2/5)
06/02/21 21:22:48
だってこの体の半分は、母さんなんだから。
『ユイくん、大丈夫かね。子供を一緒に乗せて』
「理論上は問題ないはずです。それにこの子と一緒に見たいんです」
あの日、母さんと一緒にあれに乗ったんだ。
母さんの膝の上に座って、LCLがとても懐かしく感じて、母さんの中にいる気がした。
「人類の明るい未来を、見たいんです……」
あの中から出てきたのは、僕だけだった。
そして、助かった僕には男性器が消え去っていた。
それ以来、僕の体は女になった。
振り向くと母さんがいる。
「この体のせいであなたにはたくさん辛い思いをさせてしまったわね」
でも、母さんが助けてくれたんでしょう?
肉体が消えそうになった僕の代わりに、自分の体をくれたんでしよう?
母さんは首を振る。
「コアになる魂を、あなたの魂の半分と私の魂の半分を交換したの。あなたの中に宿るために」
この体になる前の魂ってこと?
母さんは頷いた。
「そして後少しだけ、我儘を聞いてちょうだい。シンジ、あの人を止めるために体を貸りたままにさせて」
あの人…父さんを?
なんで父さんを止めるの?
「全ての生と死が一緒になってしまったら、それは生きることを放棄するのと同じなの」
生と死が一緒になる……
798:evaπ(3/4)訂正
06/02/21 21:25:01
言葉じゃ理解できないけど、頭ではそれがなんなのかわかる。
「欠けた心の補完は、誰かから与えてもらうものじゃない。分かち合って、そして自分で解決するの」
僕もみんなから、たくさんのかえがえのないものをわけてもらった。
それでも恐いと思うことがあるけど、でも僕は今が良いって思える。
「あの人の欠けた心は私だから。私があの人ともう一度、心を分かち合ってあげなきゃいけない」
いいよ、母さん。
僕を貸してあげる。
母さんは笑って、僕のお腹に手を重ねた。
「シンちゃん、あなたの中にはね……」
言わなくてもわかるよ。
だから僕は生きなきゃならないんだ。
母さんの思いを繋ぐために、全てを止めるために、未来を創るために。
母さんは指を差す。
その先には、みんなが待っていた。
「シンジくん、帰ってきて」
「シンジ、帰るのよ」
「シンジ、帰ろうぜ」
「シンジ、帰ろうや」
「碇くん、帰りましょう」
「シンジ……帰るぞ」
僕は足を踏み出す。
一歩、一歩、確かに。
母さんが、人類の明るい未来に向けて、歩き続けたように。
気が付くと、裸のままLCLにまみれて、エントリープラグから排出されていた。
799:evaπ(4/4)
06/02/21 21:26:46
駆け寄る葛城さん、遠くから僕を見る赤木博士、オペレーターの人達。
急いで持ってこられたバスローブを被せられ、差し出す葛城さんの手を握る。
そして僕は、笑った。
そのまま一通りの検査を受けて、異常がないという診断が下りる。
異常がない…というは、きっと間違いだ。
母さんの力なのか、あるいは僕か、それとも…
着替えて、更衣室から出る。
するとそこには、綾波さんがいた。
「おかえりなさい」
暖かい笑顔で、一言「おかえりなさい」と綾波さんは言う。
「ただいま」
僕も笑って、たったその一言だけど「ただいま」と言う。
僕達は、僕達の家路についた。
「これが君の本当の仕事かい?」
「どうっすかね?自分の正体を幾重にも隠してるあんたに言われたくないですけど」
「俺と君は似てるのかもしれないな。シンジくんに興味を持ったりさ」
「根本的な部分は違いますけどね。それにあんたと同じなんて思いたくもない」
「俺を殺すか。それが君の仕事なら仕方ないが、君は業を背負う覚悟はあるのかい?」
「殺した奴の業っすか?それともあんたの怨念でも被るのかね?」
ダァンッ
「どっちにしろ、他人に押し付けるもんじゃねーだろ、そんなもん」
続
800:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 21:28:02
何やら当方のSSのせいで騒がせてしまって申し訳ないです
あと数話で完結しますので心苦しいですが大目に見てもらえると幸いです
すみません
801:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 21:35:13
>>800
投下お疲れ様です。
性同一障害の設定がちゃんとあったんですな。
ハジメちゃんも、悪役の幅が広がって興味深いです。
ちゃんと完結させてくれるのは、読むほうとしてもありがたいっす。
802:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 21:40:06
>>800
2chだから毀誉褒貶は当たり前、というか
少なくともちょっと前まで過疎ってたこのスレをお気に入りに放り込んで
毎日ワクテカしてる者もここにいますので。頑張ってください。
803:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 21:45:19
過疎ってたとか言うなよ。
住人にとってはあれで当たり前なんだ。落ちなければ良いんだ。
しかし、名前がシンジのままの理由とか、性同一障害の理由とかがきちんとしてると
気分的にすっきりして良いね。
804:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/21 23:54:26
性同一性障害な
805:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 00:31:30
あーそうなんだ。
うろ覚えで使うもんじゃないね。
806:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 11:29:04
男なのに、体は女で、初潮がきてショック(ありゃあ女でもキツイ)なのに、よくわからん男に犯されて。
更には強姦魔の子どもを14にして孕む。
普通だったら何があっても自殺しちゃうのに、このシンジ君は強いな。
807:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 12:17:38
でもπシンジきゅんの精神状態ギリギリだったじゃん
シンクロ率の著しい低下
4日間なにしてかも思い出せない行方不明
尾張刺そうとしたり自分を刺そうとしたり
結果的にユイママが安定させてたみたいだが…それって結構鬼蓄だな
808:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 12:26:09
精神ギリギリでも強いと思うけど…。なんだかんだいって男だから安定できるのかね。
809:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 12:34:24
乙。その前に、あっけなく殺されましたね。
810:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 12:54:02
>>808
逆じゃね?女だから耐えられたと思う。
まあ、シンジにとっては幸か不幸かは分からないけどな。
ところで、シンジが孕んだ子供→転生ユイって流れになるンかね?
今回の話を読む限り、これが定石かなあと思った。
811:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 13:56:20
その産まれたユイママが尾張を殺してくれたら嬉しい。
>>810
女だったら絶対耐えられねぇ。流産するか自殺する。女が言ってるんだから間違いない。
812:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 14:27:34
尾張死ねとかウゼエ
813:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 14:33:35
己の業を使徒にぶつけるミサト
己の業を尾張にぶつける>>811
814:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 14:39:20
>>811
妊娠、出産の経験ある?
やっぱり、望まれない子供は母親の愛情すら受けられないのかな?
815:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 14:57:54
男にはわからないだろうなあ
レイプしたやつの子を生もうとは思わないよ
普通ならね
816:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 15:02:00
はいはいシンジきゅんは普通じゃない子
いらん議論だろ自粛汁
817:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 15:14:57
そりゃ頭の中男の子ですからのう。
まあ、自分だったら・・・で語りだす奴が多いってことは、それだけこのFFにはまってる奴が多いってことで結構なことですわ。
818:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 15:29:25
子供は親の罪を引っかぶるつもりはないが
多分、レイプされたという事実を子供を見るたびに突きつけられるだろうしな。
まして成長と共に、その子が父親に似てきたらなおのこと。
生まれても決して愛せないだろう子供には、生まないことも愛情じゃないかと思ったり。
まあ、どっちみち関係ない話だけど。
819:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 15:44:36
なにその素敵な愛憎劇
学園系エヴァでやってくんないかなー
820:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 16:06:06
尾張ハジメの正体はアレしたあいつなんじゃないかと想像してみる。
キャラが変わってるけどアレ系FFじゃそんな変化はよくあることだし。
名前もアレっぽいし。レイプ後のあのシーンは暗示ではないかと。
でも、だとするとお腹の子供はかなり微妙だよなあ。
何を目的に行動してるか見えてこないアレじゃあ意味ないし。
821:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 16:35:43
>>820
早く前歯全部にお別れの挨拶をするんだ
822:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 16:37:38
>>815
いるよ、レイプされたのに生んだ人
娘とせずに、その人の妹として戸籍登録したし、
その子の前では姉として振る舞ってたらしいけど。テレビで見た。めちゃかわいそうだった
しかしさ、作品なんだから割り切ろうよ
女だったらとか関係ねー
823:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 16:46:21
当事者には気の毒だが小説より素敵な昼メロ設定だ。
824:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 16:52:36
自殺なんかしないというか、させないのかもね。
「貴方が死んで、そのせいで負けたら人類絶滅よ。人類全部道連れに自殺する?」
「そんなに死にたいのなら、戦って死になさい」
とか言われて、死ぬことも許されない。
825:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 17:05:46
πなんてどうでもよくなって一人歩きしていく予感
826:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 18:25:40
>>815は>>814の質問に答えただけで
別にπさんの話に文句があるわけじゃないよ
827:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 18:27:15
>>819
そこでですねっレイプ前科ありのゲンドウと顔設定がアスカとシンジが同じことも利用してですね、
アスカの父親がゲンドウだったりするわけですよ。異父姉妹ですよ。
母子家庭の一人娘アスカは、母親に認めてもらうために、幼いころからなにごとにも一生懸命。
しかし、母親キョウコからは常に冷たい態度しか引き出せないし、仕事第一で家にもよりつかない。
アスカの心のよりどころは同級生の親友おにゃのこシンジちゃんだけなのです。
冷たい家庭と暖かな学校を往復する日々。
ある日、自分の出生の秘密とシンジとの意外な関係を知ってしまったアスカは・・・
っていうのはどーでしょう?
参考資料は牡丹と薔薇、未見だけど。
828:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 18:27:17
ちなみに>>815≠811
829:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 20:28:49
>>827
それでエロいの一本頼むぜ
830:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:05:16
ぼたばらでた!
あれは確か、家政婦かなんかで姉貴(牡丹)がやってくるんだよね。
妹(香代)は嬉しくてたまらないんだけど、ついつっけんどんにしちゃうまさにツンデレな子だった。
出生の秘密をしってからは「牡丹でなく豚よ!」とか言ったりしたり、姉貴のことを好きだという男にレイプさせたりしたっけ。
831:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:14:15
>>830
未見だって言ったのにひどいw
しかし、ツンデレも歪んだ愛情表現も良いですな。
ちなみに前半部はいちゃいちゃの神無月の巫女で。
後半は牡丹と薔薇テイストで・・・が、良いですのう。
けしかけレイプはちょっちつらいですのうw・・・ケンスケあたり?
832:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:26:00
LAS人は昼メロ好きだなあ
833:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:27:37
そんなにケンスケを悪者にしないでください。
青葉と並んでいじくりやすいキャラなのは認めるけど。
そういえばπのケンスケは普通にいい奴だったなあ。
834:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:35:19
>>832
いや、本当は逆の属性のほうが近いんだけどね。
TSシンジきゅんネタははどうしても獲物と肉食獣が連想しやすいじゃない?
後、昼メロ的感情のぶつかり合いは、本編終盤がそのものだし。
>>833
すまん。
835:evaπ(1/4)
06/02/22 21:42:50
歩き出した道は険しくて、挫折しそうになるかもしれない。
でも、もう立ち止まれない。
例えそれが、既に犯してしまっていた過ちであっても。
第19話「せめて、人間らしく」
助かって久しぶりのシンクロテスト。
まだ学校にも行けてない。
アスカと会うのは久しぶりだ。
テストが終わったら、電話のこと、謝ろう。
そう決めて、テストに臨む。
テストというか、エントリープラグの中はいつも通りだった。
葛城さんの話だとあの時、初号機に乗ると同時に暴走して、僕の肉体はLCLと同化してしまった。
シンクロ率400%…でもそれは、たぶん母さんと再会したからだと思う。
今回の結果は可もなく不可もない至って通常のシンクロ率だった。
テストは終わったけど、アスカは残される。
僕は、今日どうしても謝りたくて、待つことにした。
何故だか綾波さんも一緒だけと。
「あ。アスカ」
更衣室から出てきたアスカに気付いて、僕は近寄った。
「どっか行ってよ」
「え…?」
蔑むような目で僕を見る。
肩に僕の手が触れようとした途端、アスカの顔が怒気で滲んだ。
「行ってってば!!側に寄らないで!!」
アスカは僕を突き飛ばす。
836:evaπ(2/4)
06/02/22 21:44:54
「あたしはあんたのために優しくしてあげたのに……」
アスカは身を震わせて言った。
「……らな…いらな…」
尻餅をつく僕は、ただそんなアスカを見ているだけで。
「要らない!あたしに優しくないあんたなんて要らない!!」
怒りと悲しみ。
全部が詰まった言葉だった。
「あたしに優しくしてくれない人なんて要らない!!!!」
ありったけの声を振り絞って、アスカは叫んだ。
また僕は頼ってくれた人を裏切ってしまっていた。
気付けなかった。気付いてあげれなかった。
僕だけが心の拠を求めていたわけじゃないのに…
「学校にも来ないでよ…あんたの顔なんか見たくない」
きつくきつく睨みつけられる。
それは明らかな拒絶の眼差し。
「それにヒカリ、あいつのこと好きだったんだから………この人殺し」
洞木さんが…?
僕はいったい、何人の人を傷付けていくんだろう。
「碇くんを酷く言うのはやめて…!」
「うるさいうるさいうるさい!!」
「二人共やめてよ!」
綾波さんが怒るなんて珍しいけど、でも悪いのは僕なんだ。
「……あんたなんか、消えちゃえばいいのよ」
静かに、重く、アスカはそう言うと、走っていってしまった。
綾波さんの手を借りて、僕は立ち上がる。
837:evaπ(3/4)
06/02/22 21:46:48
「碇くん…」
「悪いのは僕なんだ。だから、心配しないで」
心配かけまいと笑って、僕は言った。
でも綾波さんはまだ暗い顔をしている。
「あなたは私が守るわ」
一人で抱えてもいいから、誰かが見守っていること忘れないで。
そう言われている気がした。
「それが、絆だもの」
優しい表情がとても心地良くて、僕は嘘じゃない笑みに変わる。
「ありがとう」
綾波さんの優しさ。
しっかり受け止めて、そして綾波さんに負けないくらいの優しさを返したい。
一方的に求めてちゃいけないんだ。
そうだよね、母さん。
そんなことを考えていると警報が鳴った。
弐号機と零号機だけに出撃命令が下る。
また暴走してしまうのを懸念してなのか初号機は凍結のまま。
僕は待機で、戦えないのが歯痒い。
僕は発令所のモニターから、弐号機と零号機を見守るしかなかった。
零号機のバックアップは嫌だと、アスカが弐号機を発進させる。
アスカ……
地上に出て、弐号機は長距離狙撃用のライフルを構えた。
でも、まだ射程距離外。
みんなが焦る。
そして、弐号機の狙いが定まるより先に、使徒から何かが放たれた。
普通の攻撃じゃない…これは精神攻撃?
アスカの叫び声が木霊する。
838:evaπ(4/4)
06/02/22 21:48:46
汚染がどんどん進んでいく。
心の中を無断で踏み込まれている。そんな感じがした。
それは、無理矢理犯されるのと…あの時と同じ。
「アスカ、撤退しなさい!」
葛城さんが言った。
「嫌!!絶対に嫌!!」
けれど、アスカは命令をきかない。
「戻ったって何もないの!!戻れないの!!戻りたくない!!!!」
アスカ……ごめん………
謝ったって決して許されないけど、僕は謝りたかったんだ。
「父さん、僕を出撃させて!!」
「それはできない」
「お願いだから、僕を出させてよッ!」
「命令だ」
何を言っても、父さんの返事は変わらないとわかった。
父さんはそこまでして、母さんに会いたいの?
「レイ、ロンギヌスの槍を使え」
父さんの言葉に、葛城さんと冬月副司令が反発する。
でも父さんは、その言葉を推し進めた。
使徒の精神攻撃が続く。
叫び、もがき苦しむアスカ。
やっと零号機が地上に現れる。
ロンギヌスの槍を持って。
使徒を補足すると、零号機は大きく振りかぶる。
そして、思いきり投げ放った。
槍は雲を突き抜けて、使徒へ一直線に向かっていく。
使徒は槍に貫かれ、弾けて散った。
続
839:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 21:59:59
投下お疲れ様です。
物語り前半は状況の説明不足を感じましたが、後半部で設定や気持ちの変化が説明されていくのが面白いですな。
性同一性障害の理由とか、ダミーシステムが止まった理由とか、アスカが優しかった理由とか・・・
レイが友好的な理由も次の使徒戦ぐらいでわかるかな?
続きも期待してます。
840:age
06/02/22 22:43:22 7KBQD19j
age
841:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/22 23:50:26
なんだかレイープネタの流れに乗り遅れたが、レイプで生まれた女シンジものなら、
このスレの頭の方にある
読んでて気分のいいもんじゃないがな
842:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 00:09:02
それはおまいさんの主観
843:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 01:13:46
一条ケイのことかな?
未見だったので読んでみたら一気に読めた。
話的には面白いと思ったよ。
ただ、特に語りたくなるようなところも無かったかな……
844:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 08:50:05
俺×女シンジレイプものが読みたい
845:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 09:21:02
ここのスレに投下されてるじゃ無いか!!
846:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 09:22:45
ハジメっちは俺たちの代表
847:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 11:06:22
なるほど
じゃあメモ帳にコピペして名前変換して読むことにする
848:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 12:45:00
さすが847氏
大胆な手法だ
849:evaπ(1/4)
06/02/23 21:32:22
第20話「涙」
救出されたアスカの心はボロボロだった。
それが体にも影響して、アスカは昏睡したまま目覚めない。
僕はずっとアスカの側にいることにした。
「碇くん、入るわ」
「綾波さん…」
病室に綾波さんが入ってくる。
「ろくに寝てないって聞いたわ」
「うん。アスカが起きるの待ってるから」
「体、壊してしまう」
綾波さんの手にはタオルケットが握られていた。
もしかして、僕のために?
「それ…」
「碇くんが寝ていたら風邪を引いてしまうから」
さっとタオルケットを後ろに隠す。
顔がちょっと赤くなった。
「お風呂にも、入ってないんでしょう?」
「でも僕がいなくなったら、アスカが起きた時、一人だから」
「彼女の側には私がいるわ」
思ってもみない言葉だった。
「いつ彼女が目を覚ましても、一人じゃないように」
僕と手を重ねて、綾波さんは言う。
タオルケットがパサッと音を立てて落ちた。
顔と顔が接近して、綾波さんの息遣いを感じる。
「あ、綾波さん…」
「……ごめんなさい」
「うぅん。じゃあちょっとここ、お願いできる?」
「えぇ」
ドキドキして、僕は逃げるような部屋を出ていった。
あんな積極的な綾波さんなんて、初めてだった。
850:evaπ(2/4)
06/02/23 21:34:23
恥ずかしくて出てきちゃったけど、拒まれたって思われたかな。
綾波さんに悪いから、戻ったら謝ろう。
恥ずかしくてドキドキしたけど、ちょっと嬉しかったから。
シャワーを浴びて、病室に戻ると同時だった。
僕と綾波さんの携帯が鳴る。
使徒が出現し、今こっちに向かっていると連絡がきた。
僕達は病室を出て、NERVへ向かう。
アスカを残すのは忍びないけど、でも使徒を倒せなきゃ世界は滅んでしまう。
そして、使徒を倒しても、まだ…
初号機の凍結は解除されて、出撃命令が下りる。
使徒迎撃は初号機、バックアップは零号機。
迎撃地点にくると、使徒を待った。
光る輪のようなそれが空中を漂っている。
あれが…使徒?
警戒していると、しばらく漂っていた使徒が、動きだした。
無限大の記号のように交差していた線の輪が、直線に変わり糸のようになる。
そして、一気にこちらに迫ってきた。
ライフルを構えて、使徒に発射する。
当たっているはずなのに、効果はみられない。
使徒はそのまま、初号機の元へ向かってくる。
躱そうとするのより早く、使徒は襲いかかった。
腹部が圧迫される感覚。
突かれたというより、侵蝕されてる…
「ぁ…」
851:evaπ(3/4)
06/02/23 21:36:20
ミミズ腫れのようなものがにお腹に広がっていく。
「ひぅ…や…だ…」
使徒を掴んで、ライフルの銃口を直接当てて撃ちまくる。
それでも離れるどころか、ダメージすらない様子だった。
侵蝕が進む。
腫れが胸に向かった。そして…
「!!」
もう一方、股間へと腫れが向かう。
「いやだ!!そっちには行かないで!!」
そんな叫びも虚しく、侵蝕は続く。
「この子だけは!お願いだから!!」
何度懇願しても、使徒は聞く耳など持たない。
内部に入り込み、そこへ近付いていく。
また、失なってしまうの?
それだけは…嫌だ!!
望んだ命じゃなくたって、僕がこの子の親だから……
「嫌だあぁぁ!!」
「大丈夫」
綾波さんの言葉と共に、突然侵蝕が止まった。
見ると、使徒を掴んで零号機が引き抜こうとしている。
それに侵蝕も……
「碇くんのところへ行っては駄目」
「そう。でも駄目、もう遅いわ」
綾波さんの声と、綾波さんと同じ声だけど別の誰かの声が聞こえる。
これは、侵蝕した綾波さんを通した使徒の声?
「私の心をわけてあげる。この君と、あなたにもわけてあげる。ほら、心が痛いでしょ」
「痛い?いえ、違うわ。これは…寂しい?」
「サミシイ?わからないわ」
寂しい?
852:evaπ(4/4)
06/02/23 21:38:29
使徒は寂しがっているの?
「独りが嫌なんでしょう。それを寂しいというの」
「それは、貴方の心よ」
綾波さんの心?
使徒じゃなくて、綾波さんが寂しい?
「悲しみに満ちている、あなた自身の心よ。あなた、泣いてるじゃない」
「これが涙?泣いているのは、私?」
綾波さん、泣いてるの?
「これは私の心?碇くんと一緒になりたい?」
僕と一緒に、なりたい?
「でもそれはいけないの。だって、碇くんは私だけのものじゃないから」
綾波さんが、僕を?
「だから、駄目」
初号機の侵蝕が退いていく。
「寂しいけど、駄目」
使徒の全てが、初号機からいなくなった。
そして、零号機に飲み込まれていく。
「私には、碇くんを守ることしかできない。後ろから見ていることしかできない」
綾…波…さん……
「でもそれが、好きだということ…好きの代わり」
綾波さんが僕のことを、好き?
ずっと好きだった?好きでいてくれた?
だからたくさん優しくしてくれたんだ。
「さよなら………碇くん」
いけない。そんなの駄目だよ!
零号機へ手を伸ばそうとしたけど、遅すぎた。
続
853:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 21:56:34
連日の更新お疲れ様です。
ちいさな幸せと絶望の連続が良い塩梅ですね。
こんなに順調な投下も珍しいんで、そっちにも感心してみたり。
854:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 00:52:28
乙です
すごいよね、がんばれ!
855:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 01:28:22
まさに子宮を司る天使アルミサエル
856:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 02:16:15
綾波ー(つд`)
857:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 03:04:34
はぁ…
気持ち悪い
読まなきゃよかった
858:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 06:30:51
やはりこういう尖った話は万人には受け入れられないのかねえ
こういうスレでさえ
俺? 俺はもう肛門にだって受け入れちゃうもんね!
859:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 06:48:12
女装、性転換、性別入れ替え、半陰陽、同一人物による近親相姦、同性愛、その他もろもろ
共通点はシンジってことだけで、本来相容れない趣味の人間が集まってるのがこのスレなんで
気持ち悪いのが当たり前、お互いの趣味を尊重するのがこのスレなんだが・・・
まあ、自己主張の激しい困ったのもたまにいるわな。
こんだけ支持されてりゃたいしたもんだって気もするし。
ちなみに肛門性交ネタのFFは意外にも無かったはず。予告はあったんだけどね。
860:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 07:43:34
批判は許せない、嫌なら読むな、か
エヴァ板にいるくせにそんな甘っちょろい考えの人間がまだいるとはw
861:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 08:47:33
ネタに文句言うヤツはDQN中のDQN
862:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 15:33:43
粘着荒らしがつけばある意味一人前ってことで
作者さんガンガレ。
863:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 15:41:40
>>858
ディルドー付メイドさんに後ろから貫かれて、絹を裂くような悲鳴を上げるシンジきゅんを思い出した
微熱氏、どこかで復活してないかな
864:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 16:58:42
どこに粘着嵐がいるんだ?
865:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 17:02:59
粘着はしてないような希ガス
でもイヤならスルーしろってんだから「読まなきゃよかった」は読解力の全く無い糞DQNの発言
866:evaπ(1/6)
06/02/24 21:35:29
零号機は使徒を自身の中に閉じ込めて、自爆した。
跡形もなく消え去った零号機。
綾波さんは自分を犠牲にして僕を助けてくれた。
トウジ、目を覚まさないアスカ、綾波さん。
大切な人達が、どんどんいなくなっていく。
そんな中、僕は彼に出会った。
第21話「最後のシ者」
零号機の自爆で、町には大きなクレーターができて湖のようになった。
初号機は吹き飛ばされたけど、無事だった。
僕にも目立った怪我はない。
僕は綾波さんの持ってきてくれたタオルケットを持ったまま、アスカが起きるのをずっと待っていた。
ノックと共に葛城さんが病室に入ってくる。
「シンジくん、ちょっとお願い聞いてくれる?フィフスチルドレンを迎えにいって欲しいのよ」
「迎え?」
「今朝がた日本に着いてね。そろそろこっちに到着するから、街を案内してほしいんだって」
もう何も無いのにね。そう付け足して、葛城さんは苦笑した。
葛城さんの言う通り、第3新東京市はボロボロだった。
ケンスケや洞木さん達は疎開して、もうNERVの関係者ぐらいしか街には残っていない。
「わざわざ休止してた電車使って来てるらしいのよ。相当なスキモノね、その子」
「でもアスカが…」
867:evaπ(2/6)
06/02/24 21:37:11
「病室には誰かを寄越しておくわ、ね?」
断る理由もなかった。
アスカに悪いと思いつつ、僕はそのフィフスチルドレンの迎えにいく。
駅に向かうとそこには既にチルドレンと思われる人が待っていた。
そしてその後ろには、あの人が。
僕に気付き一瞬だけニヤリと笑うと、チルドレンらしき人の頭をぽんと叩く。
「後はお好きにどーぞ」
そう言うと、彼は僕を見もせずに、擦れ違うように行ってしまった。
「君が、碇シンジくんかい?」
「君は…」
「カヲル。渚カヲル」
「渚くん」
「カヲルでいいよ。碇くん」
「じゃあ…僕も、シンジで」
そんな会話をしながら、僕達は歩きだした。
街を案内するっていっても、どこに行けばいいんだろう?
とりあえず、駅から近い繁華街に向かった。
「随分と静かだね」
「みんな疎開しちゃったから」
お店はみんなシャッターが閉まり、人気も全くない。
繁華街なんて呼べない物静かな街並み。
「これは、なんだい?」
何かを発見し、カヲルくんが言った。
UFOキャッチャーだ。
無造作に店外に置かれている。
「電気も入ってるみたい。やってみる?」
「どうやるのかな?」
「知らないの?」
868:evaπ(3/6)
06/02/24 21:38:38
「僕のいたところには、こんなものなかったからね」
そうなんだ。
カヲルくんがいたところってアメリカだよね?
アメリカにはないのかな?
うまいわけじゃないけど、見本を見せるためにお金を入れて始めてみる。
案の定、何も取れなかった。
交代して、今度はカヲルくんが始める。
僕のを見ていたからなのか、カヲルくんは器用に操作していた。
そして、一度に二つも取れた。
「凄いよ!」
「そうかな?」
カヲルくんは取り出し口から二つの人形を取り出す。
音符の形をしたマスコット人形だった。
「二つあるからシンジくんにもあげるよ」
そう言って、音符の人形を僕に手渡した。
「音符か…歌はいいね」
歩きだし、カヲルくんは歌を口ずさむ。
これは、第九だ。
「歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ。そう感じないか?」
「難しいね。でも、歌は好きだよ」
追い付いて、カヲルくんの隣に並んだ。
カヲルくんは笑っていた。
繁華街を抜けて、チルドレンのマンションに向かう道に入る。
ただ歩いてるだけだけど、カヲルくんもあのマンションに住むのかな?
そんなことを考えていると、突然雨が降りだした。
勢いは増すばかりで、服を濡らす。
「雨だ」
869:evaπ(4/6)
06/02/24 21:41:08
「うん。早く部屋に行こう」
「何故?」
「服が濡れちゃうからだよ。早く!」
カヲルくんの手を引っ張って、僕は走りだす。
「シンジくん」
「え?」
「ヒトって、楽しいね」
カヲルくんはそう言って、笑った。
その顔は儚げで……薄々、僕は気付いていたんだ。
カヲルくんは、いなくなってしまう存在だって。
部屋に着くと、服を脱いで洗濯機に放り込む。
前にも雨が降ったな。
その時は、ケンスケが洗濯してくれたっけ。
確かあれは…そうだ。初潮のあとだった。
「終わったかい?」
「え?カ、カヲルくん!?裸!バスタオル渡したでしょ!!」
「あれって、体を拭くものじゃなかったのかな?」
「体を拭く用のタオルも渡したでしょ!そ、そ、そ」
「ソ?ソは良いね。ドレミ音階の極みだよ」
「違う!そ、それ…勃ってる!!」
カヲルくんのペニスは、元気に勃起していた。
ちゃんと見るのは、初めてな気がする。
叔父さんのは、よく覚えてない。あの人のは、恐かった。
カヲルくんのは、汚くなくは感じなかった。
やっぱり何か違う。特別な人。
「珍しい?」
「あ…ごめんなさい」
「構わないよ。こうなるのは、君のことを考えてるからなんだ」
870:evaπ(5/6)
06/02/24 21:43:09
僕のことを考えているから、そうなった?
カヲルくんが僕の手を引く。
僕の羽織っていたバスタオルが落ちて、そんなことも気にする暇もなくベッドに連れていかれる。
「粘膜同士の接触が、ヒトとヒトの繋がりを強くする」
「それって…セックスするって、こと?」
「そう教わった」
「誰から?」
「僕の担当監視員」
まさか、あの人が?
「彼にはヒトのことを、色々と教えてもらった」
「変なこと教わってない?無理矢理襲うとか」
「いや、愛しあうことは優しくて、時に残酷だって」
よくわからない。
自分のこと、あの人は正当化しようとしてる?
わからないけど、カヲルくんはあの人みたいにはしないよね。
「それと、君のこと」
「僕…?」
裸のまま、僕達はベッドに寝転んだ。
「心が痛がりだから、生きるのが辛いと感じる」
あの人はわかっててあんなことをしたの?
「しかし、それでも生きようとする。生きるのが楽しいから」
わかっててあんなことして、わかってて玩具のように扱って…
わかってて、気遣うような言葉をかけた……
そして僕のことを、カヲルくんに教えた。
「ガラスのように繊細で、でも鉄のように堅い。君の心は…」
「僕の心が?」
871:evaπ(6/6)
06/02/24 21:44:49
「そう、好意に値するよ」
「コウイ?」
「好きってことさ」
カヲルくんは唇を重ねてくる。
好意…好き…愛…
そんなことを考えながら、カヲルくんとのキスは続く。
アスカの時とは違う。
目の前の安心を求めるだけじゃない。
これが…愛?
「君の中にいる命のために、これ以上のことはできないけれど、でも…君が好きだよ」
また唇が触れる。
「僕は、君に逢うために生まれてきたのかもしれない」
そう言って、カヲルくんはまた、笑った。
エヴァ。アダムより生まれし、人間にとって忌むべき存在。
それを利用してまで生き延びようとするリリン。
確かに、生きることは楽しいね。わかった気がするよ。
だから、今は眠るとしよう。
生と死は等価値なんだ。僕にとってはね。
また逢おう、シンジくん。
目覚めるとカヲルくんの姿はなかった。
すぐにNERVに連絡すると、カヲルくんは使徒で、四号機と共にドクマで消失したと教えられた。
初号機を出撃させる時間もなかったという。
大切な人がまたいなくなったのに、悲しくはない。
電話を切って振り返ると、音符の人形が寄り添うように床にあった。
続
872:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 22:00:43
投下お疲れ様です。
退場前の登場人物達がいい味だしてますな。
今回のタブリスデート(?)とか、レイの別れの言葉とか、アスカのシンジきゅんへの呪詛も印象的。
作者氏の短くて万感がこもったようなセリフが最近のお気に入りです。
そろそろ終盤ですが、どう決着がつくのか楽しみに待ってます。
後、尾張w
873:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 22:24:33
カヲル氏ね
874:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 22:25:43
俺、尾張に自己投影しまくり
カヲルやアスカとシンジきゅんの愛のあるキスに嫉妬
875:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 22:37:27
あー、名前書き換えて読んだ人かw
876:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 00:07:07
それ違うw
877:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 00:21:54
面白いキャラではあるけど、感情移入までしてしまうと、あまりの愛の無さがつらいような肝
それとも愛が無いほうが、
男脳のシンジきゅんに女の現実を教え込んでやったぜwwwwwwww
みたいな感じで、より嗜虐心が満たされるのかな?
このSっ子さんめ
878:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 04:34:55
結局四号機も残ってたのか。ちょっと意外だ。
879:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 05:09:56
色々変更があるかも知れんね
シンジきゅん視点だけだからよくわからんが
880:evaπ(1/6)
06/02/25 21:20:36
アスカは、未だ目覚めない。
ずっと眠り続けたまま。
「また、一人にしちゃうけど、本当はね…アスカは独りなんかじゃないんだよ」
話しかけても返事は帰ってこないけど。
「みんな優しさを持ってるから、起きたらきっと楽しいよ」
髪を撫でてみる。
長くて綺麗なサラサラな髪。
「じゃあ、僕もう行かなきゃ」
第22話「Air」
爆発音がする。
小さな揺れも続いてる。
戦自の人達が、NERVに攻め込んでるんだ。
早く、行かないと。
「サード、発見」
声が聞こえた。
とっさに、階段の陰に隠れる。
銃声がして、銃弾が飛んできた。
階段に当たって、火花が散る。
「シンジくん!」
葛城さんの声がした。
それと同時に、戦自の人が撃たれて倒れる。
また別の人が撃たれて、最後の人は葛城さんに膝蹴りを喰らわされて、
「悪く思わないでね」
壁に押し付けられて、撃たれた。
「さ、行くわよ。初号機へ」
僕は首を振る。
「父さんのところへ行きます」
「司令の?どうして?」
「父さんは、生と死を一緒にして、心の補完をしようとしています」
「生と死…まさか、サードインパクトを?」
881:evaπ(2/6)
06/02/25 21:22:21
葛城さんの顔が歪んだ。
でもすぐに、さっきまでのしっかりした表情に戻る。
「わかったわ。止めてちょうだい、司令を」
僕は頷いた。
葛城さんは優しく笑って、僕の手を引いて走りだす。
銃弾を掻い潜り、時には葛城さんが応戦して、僕達は駐車場に着いた。
奪った無線で、葛城さんは相手の状況を窺っている。
「まずいわね。奴等、初号機とシンジくんの物理的接触を断とうとしているわ」
無線を切って、葛城さんは車に乗り込む。
「…シンジくんを司令の元へ送り届けることが最優先、か」
僕が乗ると、車は発進した。
「知ってる?私達人間もね、リリンと呼ばれる18番目の使徒なのよ」
リリン…カヲルくんが言っていた。
人間のことだったんだ。
「他の使徒達は別の可能性だったの。結局、ヒトと同じで、互いを拒絶するしかできなかったけどね」
でもカヲルくんは違った。
零号機と自爆した使徒は、綾波さんや僕と一つになりたがってた。
アスカの心を覗いた使徒は、他人を知りたかったのかな?
トウジと参号機を乗っ取った使徒も、一つになりたかった?
誰かと一緒にいたかった?
拒絶というより、孤独だったんだ。
だから、どうやって接したらいいか知らなかったんだ。
882:evaπ(3/6)
06/02/25 21:24:32
カヲルくんは、何も知らなかった。
たぶん他の使徒も。
「アスカがエヴァシリーズと戦ってるわ。弐号機だけで倒せるかどうか…」
運転しながら、葛城さんが言う。
アスカ、起きたんだ。
きっとアスカも、アスカのお母さんに会えたよね。
会って優しさを、感じられたよね。
車が到着して、僕達はまた歩きだす。
「ここね」
銃声がした。
「!!」
銃声がした。
僕をかばうように葛城さんは覆い被さって、一気に通路を駆け抜ける。
葛城さんの脇腹からは、血が流れて続けていた。
「大丈夫。大したこと…ないわ」
そう言って、葛城さんは非常エレベーターの操作を始める。
それが終わると、僕と顔を見合わせた。
「シンジくん、あなたとはいつも指揮官とパイロットってだけの関係だったわね」
葛城さんは笑っていた。
でも、悲しげな笑みだった。
「最初はね、あなたと暮らすつもりだったの…でもね、区切りがつかなかった」
態勢を崩して、葛城さんは僕に寄りかかる。
やっぱり、撃たれたのが…
「私は自分のことしか見ていなかったわ。独りじゃ生きられないって前に言ったことあったわよね」
葛城さん、たぶん動くのも辛いはず。
なのに、僕から離れる。
「本当はあれ…自分への戒めなのよ」
883:evaπ(4/6)
06/02/25 21:26:04
葛城さんも独りだったんだ。
「どんなことがあってもここに居続けたあなたが羨ましかった」
葛城さんはゆっくりと、僕と口付けを交わす。
「いってらっしゃい」
エレベーターのシャッターが開いて、葛城さんが僕の体をぽんと押した。
僕はエレベーターの中に入る。
シャッターが閉まっていく。シャッター越しに葛城さんの笑顔が見えた。
エレベーターが下に向かって動きだす。
その後、上で大きな揺れを感じた。
1999年。京都。
俺とあの人が最初で最後の会話を交した日。
「あの、ノート落としましたよ」
「あら…ありがとう」
彼女は笑って、落としたノートを受け取る。
碇ユイ。俺の初恋の人だ。
「もしかして、尾張教授のお孫さん?」
「え…あ、はい」
「やっぱり。私、覚えてない?この前ご自宅にお呼ばれされたんだけど」
見覚えがあるような気がしたけど、誰かはわからなかった。
というより、綺麗に整った顔を、俺はぽーっと眺めていた。
「覚えてないか。碇ユイです、よろしくね」
「お、尾張ハジメですっ」
「ノート拾ってくれたお礼に、今度何か奢ってあげる。約束、ね?」
俺はまだ小学生で、まだまだガキで、その時はこの気持ちがなんなのかわからなかった。
884:evaπ(5/6)
06/02/25 21:27:16
たまたま爺さんの研究室に遊びにいって、偶然彼女の落としたノートを拾っただけ。
結局、セカンドインパクトのせいで、奢ってもらうどころか会うこともなかったが。
爺さんがゼーレのメンバーと知ったのはそれからすぐだった。
そして俺は、ゼーレのエージェントになった。
あの地獄だった日々を生き抜くには、そこしか居場所がなかった。
そしていつか、彼女にまた会いたかった。
でもそれは叶うことはなかった。
事実上、彼女はこの世からいなくなってしまったからだ。
この世にいるのは、彼女の子供と、彼女をそうした張本人の夫だけ。
無性に怒りが沸き上がった。
2015年。俺は、ゼーレからのスパイとして、NERVに送り込まれた。
保安諜報部に所属し、サードチルドレンの監視を担当する。
彼女にしたかったこと、彼女を消した夫への怒り、全てあの子にぶつけてしまった。
三度目の行為の後、猛烈な後悔と罪悪感に襲われる。
彼女どころか、彼女の子供さえいなくなってしまうんじゃないかと。
だが俺は、その子にどうしたらいいかわからなかった。
だから渚カヲルの監視に異動すると知って、安心した。
異動になり、日本から離れ、カヲルに人について俺のわかる限りのことを教えた。
885:evaπ(6/6)
06/02/25 21:28:34
そして、彼女の子供のことも。
仕組まれた子供同士で、ヒトじゃない使徒のカヲルなら、あの子の心を癒してくれると。
そう思った。
「走馬灯か。笑っちまうね…」
鮮明に、全部思い出せる。
良かったことも、悪かったことも。
「戦自の奴等、お構いなしに撃ちやがって」
何とか避難してきたが、もう動ける気がしない。
「肩と腹に一発。足に二発。計四発」
出血は止まらない。
「日頃の行い悪かったしなぁ。自業自得だな」
攻めてくる前に逃げることもできたはずなのに。
たぶん、あの子のことが頭を離れなかったからか。
「オの次はカ。ワの次はヲ。リの次はル。オワリの次はカヲル。終わりの次は始まり、か」
カヲルの名前の由来を考えてみる。
そして……
「ならイの次はウ。マの次はミ。イマの次はウミ。今の次、つまり未来」
尾張ウミでも碇ウミでも似合う。
男でも女でも大丈夫。
なんて、そんなことを考えた。
世界がもうすぐ、終わるかもしれないのに。
この名前を、伝える力さえ残っていないのに。
「産んでくれっかなぁ……名前、考えた…けど……さ………」
続
886:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 22:21:30
まさか痴漢にこんな設定ができてるなんて、考えもしなかったあのころ。
俺はエロ捜しカキコ以外してなかったっけ・・・
投下お疲れ様です。後、少しですね。
相変わらず退場劇が冴えてるなとの印象。
887:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 22:36:38
EoE展開にきたということで、パイプ椅子に一人座る
シンジたんの前に尾張一人が現れて、下卑た笑いを
浮かべながら拍手しておめでとうという事態は回避
されたわけだな。
888:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 22:39:52
TV版はそれかもしれないな
889:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/25 22:52:20
やだなあ、そんなブラックジョークのような終わりかたw
つーか、尾張の裏設定こそ分かったが
そういう彼のシンジへのファーストコンタクトが痴漢というのは
やっぱり本人の性格としか思えないな。
890:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 01:01:50
尾張は稀代のDQNだったか
891:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 01:02:14
アルバなり、オメガなりの荘厳な名前の割にあっけなかったな<尾張
地上でアスカが蹂躙されていないことを祈るよ。無理な願いだが。
892:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 01:04:05
>TV版はそうかもな
わろたw確かになw
次で最終話になっちゃうのかな。どちらにせよ、今後の展開と決着、楽しみにしてます。
893:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 03:54:52
>>891でゼノギアスを思い出した俺は勝ち組
894:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 03:56:07
俺はバキのオリバを思い出しましたぞ。
895:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/26 04:20:45
ゼノギアスもエリィのアナグラムとか色々凝っていたな
896:evaπ(1/7)
06/02/26 21:45:36
最終話「まごころを、君に」
シャッターが開き、ドグマの近くの通路に出る。
ドグマへの扉は、開かれていた。
そこには、父さんと、綾波さんがいた。
綾波さんは、たぶんカヲルくんと似た存在。
「シンジ…」
「こんなことはやめて」
「それはできない。アダムは既に私と共にある。ユイと再び逢うにはこれしかない」
父さんは手袋を脱ぐ。
そこには、使徒らしき生物が埋め込まれていた。
それが、アダムなのか。
「アダムとリリスの禁じられた融合。それをすればユイに逢える」
「そんなことする必要ないんだよ」
「何故だ。お前も逢いたいだろう、ユイに!」
「母さんはここにいる」
父さんの表情が変わる。
「この体の半分は母さんの体。そして魂も」
「……そうか。だが、私は…」
綾波さんの腕が、泥のように崩れる。
「私は、私のユイに逢いたい。お前の中のユイではない。私のユイに」
父さんはアダムを、綾波さんにかざす。
「レイ…ATフィールドを、心の壁を解き放て。欠けた心の補完。不要な体を捨て、全ての魂を今一つに」
ゆっくりと手を、近付けていく。
「そしてユイの元へ行こう」
「駄目!!」
僕は叫んで、父さんを止めようと走りだす。
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06/02/26 21:47:20
途中、LCLの海に浮かぶ白衣が見えた。
父さんの手は、綾波さんの体の中に入り、下へ動かしていく。
そして下腹部辺りで止まると、綾波さんは声を上げた。
そこは……子宮だった。
駄目だ。そんなことしちゃいけない。
辿り着き、父さんの手を引き抜こうとした瞬間、父さんは綾波さんを見て驚く。
「まさか…」
「私はあなたの人形じゃない」
綾波さんがそう言うと、父さんの手が抜ける。
手にはアダムの姿は無い。
「綾波さん……」
「碇くん」
綾波さんが残っている手を僕に差し出す。
不思議と迷いは無く、僕はその手を取った。
すると、体が浮かび上がり、目の前の巨人…リリスの前に。
「ただいま」
綾波さんが言う。
リリスの中に入っていく綾波さん。
すると、僕は初号機の中にいた。
初号機の周りには白いエヴァ達。弐号機が戦ってたエヴァシリーズ。
エヴァシリーズがATフィールドを広げていく。
サードインパクトを、父さんじゃない別の人達が起こそうとしているんだ。
初号機が哭く。
叫びと同時に初号機のコアが剥き出しになった。
「もういいのかい?」
カヲルくんの声が聞こえた。
「諦めたくない」
コアの前にロンギヌスの槍が現れた。
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06/02/26 21:49:10
「僕達使徒やリリン達がしたように、拒絶するのかい?」
「そんなことしないよ」
槍がコアを目指す。
「それが全てを解き放つ鍵というのなら、僕は受け入れる」
槍は槍としての形を失い、コアに取り込まれた。
一つになるのは、誰も何もしない。ただそこにあるだけ。
話すことも、触れあうことも、考えることもできない。
そんなの補完なんていわない。
ただ怖いから、自分からも他人からも逃げてるだけだ。
僕はずっとそうだった。
自分から逃げて、自分勝手に安らぎを求めてた。
他人はただの安らぎの拠。
その人のことなんか考えないで自分のために利用して、逆に利用されて傷付いたりもした
でも今は、それが間違いだってわかるから。
こんな補完は間違いだってわかるから。
だから、受け入れるよ。
僕の心を分かち合って、理解してほしい。
でも無理に受け入れようとしなくていい。
きっと誰の心の中にもあるものだから。
僕の心を通して、コアからロンギヌスの槍だったものが光となって世界全体に降り注いだ。
そして、リリスから全ての使徒と全てのエヴァが出てくる。
リリスは綾波さんに戻り、アダムはカヲルくんの中へ。
僕は初号機から抜けて、使徒のみんなの前に出る。
899:evaπ(4/7)
06/02/26 21:51:23
「君達は孤独じゃないよ。僕がずっと一緒にいて、そしてたくさんのことを教えてあげる」
次に綾波さんと向き合う。
「碇くん…」
「綾波さんは、ヒトになるんだ」
綾波さんは驚いていた。
「母さんがしてくれたように、今度は僕の体をあげる。そうすれば、君はヒトになれるはずだから」
女性になったこの11年間の僕。
これを綾波さんにあげる。
「そして、お腹の中のこの子をお願い」
「いいの?」
「うん」
やっぱり、迷いはなかった。
後は3歳までの僕になればいい。
「君はここにいるんだ」
声が聞こえた。
これはあの人…ハジメさんの声だ。
まだリリスである綾波さんの中から、ハジメさんが現れる。
「使徒達には、俺が教えてやる」
そして、今度は魂の入った三つのエヴァのコアから、母さんとアスカのお母さんとトウジのお母さんが現れた。
「シンちゃんは生きなさい。後は、私達でできるから」
母さん達は、笑っていた。
「ヒトは互いにわかりあえるかもしれない」
「好きという言葉と共にね」
綾波さんと、カヲルが言った。
全ての使徒、全てのエヴァが宇宙へ旅立つ。
「もう二度と逢えないだろうけど…さよならは言わないよ、シンジくん」
900:evaπ(5/7)
06/02/26 21:53:21
「うん。元気でね、カヲルくん」
そして世界に降り続けていた光が、ゆっくりと薄れていった。
NERV本部跡地。
ミサトがゆっくりと目を覚ます。
「生きてる」
脇腹の痛みも、完全に消えていた。
「そうみたいだな」
「加持くん…」
「どうやら、シンジくんが助けてくれたらしい」
リョウジは笑って、ミサトに言った。
ミサトの目から、涙が一筋、流れ落ちる。
ドグマ。
LCLが消えたそこで、リツコは目覚めた。
「愛した男の子供に助けられるなんて…無様ね」
だが、憎しみや怒り、悲しみや寂しさは、感じない。
リツコは身を起こし、ゆっくりと歩き始める。
「司令…」
しばらく歩くと、ゲンドウがそこにはいた。
傍らには、黒髪で目の色も違く、幼いが、確かにレイがおり、ゲンドウの腕の中には、3歳ほどの少年が。
そしてその少年は、赤ん坊をしっかりと抱えていた。
それから、約一ヶ月後。
第3新東京市跡地内。第壱中学校。
「遅いわよ!!」
「すまんすまん。チャリで来たから遅なったわ」
「だからさトウジ、マウンテンバイク買おうって~」
「アカン!あんな高いもん」
「あんた達…ほんと変わんないわね~」
呆れた様子で、アスカが言った。
901:evaπ(6/7)
06/02/26 21:55:18
あの日、戦自との戦闘で死亡したNERVと戦自の人々全員。
爆発に巻き込まれたミサト、ゲンドウに撃たれたリツコ。
そして、それより以前で死亡したトウジとリョウジ。
彼等は肉体とその命を、レイがリリスとしての器を捨て去った時にサルベージされた。
世界は、また淡々と過ぎ去っている。
アスカはドイツに帰国し、家族の元へ戻った。
トウジは戸籍が再発行され、家族やケンスケ達が疎開した先の町で暮らしている。
ミサトとリョウジ、及びNERV各員は、国連軍に再編入された。
リツコはMAGIを解体し、祖母の世話をするために帰郷。
コウゾウは教授として大学へ。
ゼーレの老人達は行方を消し、ゼーレそのものも風化しつつある。
「もう、ワシ等の知っとるシンジはおらんのやろか」
「でもさ、シンジは色々あったからさ…」
ガラスの散らばり、机と椅子が散乱する教室。
アスカ達は、かつてそこで授業を受けていたシンジの席の側で話をしていた。
「いるわよ。あたし達の想い出の中に、ちゃんと」
「せやな」
「そうだね」
「さーて、あたしもう行かなきゃ」
「おう。またいつでも日本にきぃや」
「何もないけどね」
「ふん!………じゃあ、またねっ」
日本のどこか。