霧島マナの日記at EVA
霧島マナの日記 - 暇つぶし2ch411:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/27 22:24:47
「そ、それじゃ……これやってみようかな」
とりあえず目についた台を指さす。
「フライトシムか、シブいなぁ。さぁ、どうぞ、どうぞ」
男の子たちの一人がわざわざコインを入れてくれる。
えへへ、得しちゃった。
ゲーム自体は超簡単。
トライデントはもちろんのことジェット練習機と比べても、
レスポンスはリニアだし震動はないしで楽勝って感じ。
ただし、敵の数はやたらに多い。

しばらくの間ゲームに興じ、気がつくと
周囲はちょっとした人だかりになっている。
中高生や大学生やフリーターやオジさんたちの注目を一身に浴びながら
黙々と画面の中の敵機を撃破していく私。
「うぉ~、すげ~」
歓声が上がり、急に恥ずかしくなって手元が狂ってしまった。

―ゲーム・オーバー。

「惜しかったねー、でも女の子で14面まで行ったの初めて見たよ」
「本当に初めて? 実はゲーセン荒らしなんじゃないの?」
男の子達がむやみにちやほやしてくれる。
「えっと、私、連れが待ってるからもう行くね」
急いで立ち去りながら、アスカの姿を探す。

412:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/27 22:27:01
彼女は格闘ゲームのコーナーにいた。

「やっぱ、ストレス解消はこれに限るわね」
「でも、このコーナーちょっと怖くない?
 なんか、熱くなってケンカしてる人たちもいるし」
「格ゲーのあとでリアルファイトに発展するのもまた一興よ」
そっか~、リアルファイトも強いからね~
って、アスカ、それ、女の子の台詞とは思えないよ……。

その後、私もちょっと格闘ゲームしてみたり(やっぱりアスカにボコられた)、
プリクラ撮ったりして家路についた。

夕闇の迫る団地へと続く坂道。
「いやぁ、マナがウザーい男共を引き受けてくれたから今日はゲームを堪能できたわ」
やっぱり、私を連れて行った目的はそれだったのね。
「もう。アスカの男よけの役ならもう一緒に行ってあげないよ」
「そんなこと言わずに、また行きましょうよ、ねっ」
そう言って、しなだれかかってくるアスカ。
「そんなにくっつかないでよ、恥ずかしい」
思わず赤くなってしまう私。
「"Ich werde mich nicht langweilen, mit dich."
 (まったく、あなたといると退屈しないわ)」
アスカが耳元で何か呟く。
「バ、バウムクーヘン?!」
とりあえず、知っているドイツ語で応答してみる。

「ほら、ね」
アスカは上機嫌で私にウィンクした。

413:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/27 22:41:24 S1BYK0Zk
薩摩揚げ

414:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 15:58:05
支援投下age

URLリンク(www.dotup.org)

415:414
06/09/28 16:02:52
>>411-412
言い忘れたけど、乙。

416:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 22:01:35
麻月雀日

「ただいま~」
今日は日直でちょっと遅い帰宅。
ん、この男物の靴は加持さんかな?

「ちょうどいいところに帰ってきたわ、マナちゃん。
 麻雀しよ、まーじゃん。面子が一人足りないの」

と、いうわけで私とアスカ、それにミサトさんと加持さんとで
麻雀大会と相成った。

「点5なんてかったるくてやってられないわ。
 今日は点ピンでいきましょ。いいわよね、ミサト」
アスカはお小遣いを増やすチャンスとばかりに張り切っている。
でもね、アスカ。減ることもあるんだよ………。

「望むところよ」
ミサトさんも自信満々。

「まいったなぁ、こりゃ。ま、お手柔らかにな」
加持さんは弱気なフリをしているけど、一番強そう。

うーむ、これは厳しい戦いになりそうね。

417:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 22:03:59
一半荘目、ラス。その後三半荘三着・ラス・ラス……。
マズい、マズすぎるよ! お小遣いなくなっちゃう。

加持さんが、カチャ、カチャッと手慣れた様子で牌を並べながら、
シュボッと格好良く煙草に火をつける。
もう部屋中煙だらけ。格好いいけど煙いよ加持さん……。
他の男が同じことするとアスカにぶっ飛ばされるだろうけど、
アスカは、加持さんにだけはなにも言わない。

煙いし、和了れないしで涙目になりながら打ち続ける。

………ん? ふと気がつくとかなりいい感じの配牌な気がする。
  ___________________________  __
 │一│一│一│九│九│九│五│八│九│  │  │  │一│|九|
 │萬│萬│萬│萬│萬│萬│索│索│索│◎│◎│◎│索│|索|
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘└─┘

こ、これはもしかして!?

418:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 22:06:21
「ロン!!」
数順後、ミサトさんが一索を捨てたのを見逃すわけもなかった。
  ___________________________  __
 │一│一│一│九│九│九│九│九│九│  │  │  │一│|一|
 │萬│萬│萬│萬│萬│萬│索│索│索│◎│◎│◎│索│|索|
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘└─┘

「四暗刻・清老頭です」
「「「どひゃ~」」」

ミサトさんには悪いけど、これで一気に挽回。
私はトップになった。バンザーイ。

「あちゃぁ~、今日はイケると思ったのに」
口惜しそうなミサトさん。
「こりゃ、例のやつはお預けかな?」
加持さんがよく分からないことを言う。
「なんの、勝負は下駄を履くまで分からないわよ~」
と、ミサトさんが袖をまくる。
「なに、なに? 何の話?」
アスカが興味津々で尋ねるが、
「大人の話よ」
と、はぐらかされてしまった。
なぜかアスカは怒ったような恥ずかしがるような、妙な表情になる。

その後私はツキにツキまくり、終わってみると私がトップ、
アスカが二着、加持さんが三着、ミサトさんが四着だった。

419:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 22:08:07
「むき~、もう寝る」
ビリになったミサトさんはふてくされて寝床へ入っていく。
なんだか、ほんとにミサトさんに悪いことしたみたい。

「俺も帰るよ。またな」
「え~、帰るの? 泊まっていってよ、加持さん」
加持さんを引き留めるアスカを尻目に、私は今日の稼ぎを勘定する。
しめて\35,000也。いひひ、儲けちゃった♥

それにしても、ミサトさんと加持さん、お金以外に何か賭けてたのかな?
なんだか知らないけど、急にミサトさんとアスカの機嫌がわるくなって、
針の筵だよ……。とほほ。

420:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/28 22:56:29 xoEVWOm0


一発賭けてたなw

421:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/29 12:24:40
なんで麻雀できるん?

422:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/29 18:15:40
>>421
脱衣補完計画

423:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/29 23:59:50
>>422
マナ出てないじゃんw

424:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 04:02:49
毎度お馴染み支援投下。
ただし、マナはいない。。

URLリンク(www.dotup.org)
URLリンク(www.dotup.org)

425:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 15:09:57
>>424
他のキャラのもキボン

レイとかマヤとかリツコとか…

426:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:21:24
>>425
レイとリツコ。
マヤは「その他」に押し込められて表情集がない。

URLリンク(www.dotup.org)
URLリンク(www.dotup.org)

427:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:40:52
麻月雀日
夜、ミサトさん、レイ、アスカと麻雀をやった。
アスカの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
私たちをばかにしやがって。


428:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:42:44
人月造日
今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいた人間のような奴だ。
生きたえさがいいってんで、使途を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり内臓を引き出したり
遊んだあげくやっと食いやがる。


429:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:45:08
事月故日
今朝5時頃、全身タイツみてえな防護衣を着たアスカに突然たたき起こされて私も全身タイツを
着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。


430:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:47:31
蒸月濡日
昨日からこのいまいましい全身タイツをつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。
いらいらするんで、腹いせにあのペンギンの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。


431:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:49:00
背月痒日
あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう私はプラグスーツを着なくていいとリツコさんがいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。


432:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:51:33
腫月物日
朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。
人造人間のオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。


433:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:53:53
巨月乳日
昨日、この本部から逃げ出そうとしたオペれーたーが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
胸がはり うれしくなって もんでたら 肉がくさり落ちやがた。
いったいわたし どうな て

434:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:55:02
月 日
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、エヴァ のエサ くう


435:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:56:13
か月ゆい日
かゆい かゆい シンジーキタ━━ヽ(゚∀゚)ノ━( ゚∀)ノ━( ゚)ノ━ヽ( )ノ━ヽ(゚ )━ヽ(∀゚ )ノ━ヽ(゚∀゚)ノ━━!
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。


436:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 16:58:09
存日
かゆい
うま


437:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/30 21:42:02
・・・・・・。ま、どんなSS投下しようと自由だしな。
気をとりなおして、口直し物資投下。


URLリンク(www.dotup.org)

438:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/01 12:28:49
とても小さいけどマスコットマナの六態。

URLリンク(tamago.donburi.org)

439:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/01 18:00:56
>>438 kwsk

440:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/01 20:42:03
焼月蕎麦日

今日の食事当番はミサトさん。
でも、夕方の7時を過ぎてもまったく支度する様子がない。
もう、おなか減ってきちゃったんだけど。

「あの、ミサトさん……? お夕飯の準備は?」
「あぁ、準備なんか必要ないの。今夜は特製カレーラーメンよ」
「って、カップラーメンにレトルトカレーをかけるアレですか?」
「そそ♪」
「えぇー、またぁ? いいけど、カレーかけるのはミサトだけにしてよね」
「私もやっぱり普通のラーメンの方が……」
「なーんだ、あなたたち、カレー味嫌いなの? ま、いいわ。
 カップラーメンいっぱいあるから、好きなの選んで食べなさい」

とほほ。
しかし、こんな食生活でどうやってのあのプロポーションを維持しているんだろ、ホント。
いっぺん秘訣を聞いておきたいよ……。

「うーん、あたしの好きなやつがないなぁ」
と、アスカ。へぇ、アスカにもカップラーメンの好みとかあるのね。ちょっと意外。
「アスカの好きなのって何?」
「えっとね、漢字読めないから商品名はよく分かんないんだけど、
 カップが四角くてね、スープがソースを薄くしたみたいでね、マヨネーズかけて食べるの」

アスカ、それって………。

441:■
06/10/01 23:17:29
[´∀`]<僕のことだな!

442:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/01 23:19:29
>>441
ヤキソバン乙w

あと、マナの中の人、いつもご苦労様です。

443:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 00:58:03
ペヤングじゃんww

444:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 03:15:33
焼きそば弁当では?と、思う俺は北海道民…

445:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 18:43:03
意表を突いて、焼きうどん弁当とか
URLリンク(store.yahoo.co.jp)

446:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 23:34:40
>>439
「鋼鉄」のコレクターズディスクに入ってるアクセサリー。
起動させるとちびマナがデスクトップ上に現れる。
通常は白ワンピ姿で、クリックするとランダムで五つの内どれかの服装になり、
ちょっとした動きをする。

447:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 23:43:55
>>446
ありがと。レアアイテムっぽいね。

448:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/04 22:36:34
宿月題日

「ねぇ、マナ。あなたこの前、風邪で学校休んだじゃない?」
アスカがいつになくそわそわした様子で話しかけてくる。
「う、うん」
「あのね……、渡し忘れてたんだけど……、はい、これ」
と、数枚のハンドアウトを手渡された。
これ、学校の宿題じゃない。しかも、今週いっぱいで締め切り。
しかも、今は日曜の夜8時。もう間に合わないよ……。

「"kein Problem!!"」
アスカが私の肩を叩く。
「二人で手分けすればまだ間に合うわ」
「って、アスカもやってないの?」
「そうなのよ。さ、口を動かしてても始まらないわ、リビングでやりましょ」

リビングのテーブルではミサトさんがたくさんの書類を広げている。

「ミサトも宿題?」
「ま、そんなとこよ」
ミサトさんは憮然としてPCのモニタを眺めながら答えた。

それから数十分、私たちは書類を読んだり鉛筆を走らせたりキーボードを叩いたり。

449:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/04 22:39:52
「いいこと思いついたわ!」
ミサトさんは急に顔を上げると、目を輝かせて言った。
「あたしがアスカの分の宿題やってあげるから、
 アスカはあたしの仕事やってちょうだい」
国連軍事参謀委員会(>>286)の仕事を中学生にやらせるなんてそんなムチャな……。
「なるほど、国連の書類は英語だからあたしがやった方が早いわね。
 よし、まっかせなさい。ミサトはこれとこれを頼むわ」

うーむ、国際社会の行く末がちょっと不安だよ……。


深夜2時過ぎ。

私の分の宿題はようやく三分の二を終えたところ。やっぱり、無理だよ……。
眠い……。しんどい………。むにゃ、むにゃ…………。

「大体、今の時代に勤勉さを計るだけの宿題なんてナンセンスよね……」
「それは違うわ、アスカ。社会が求めてるのはその勤勉な……人間………」
「ミサトの口から……勤勉なんて言葉が出るのを聞くとは…………」
アスカとミサトさんの会話が子守歌に聞こえてくる。
「…それに、徹夜ってお肌に悪いのよね……」
「その点には同意するわ……。特に25過ぎると…………」

「もう、これ以上は無理………。でも大丈夫、寝てる間に
 小さなおじさんたちが代わりにやってくれるわ……むにゃ……」
アスカ、それ、靴屋さん…………。

私も、もう限界…………。

450:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/04 22:41:17
ほとんど意識がなくなりかけたそのとき、天啓の如くひらめいた。
「明日、っていうかもう今日だけど、十月の第二月曜だよね?」
「ん……? だから何よ?」
「日本の祝日よ! 今日は体育の日だから学校はお休みだわ」
「!」

「………なーんだ、早くそれを言ってよね!」
「ごめん、ごめん。とにかく一日余裕ができたから今日はもう寝よ」
「さんせーい。じゃ、ミサト、お休みなさい」
そう言うが早いか自室へと向かうアスカ。

「そっか~、今日は体育の日……
 って、国連は日本の祝日関係ないから、
 結局、あたしだけ朝まで残業ってこと? とほほ……」
と、テーブルの上に倒れ伏すミサトさん。

かわいそうなミサトさん……。でも、私も寝ます。ごめんね。

451:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/05 14:16:42
頑張ってくれる職人殿と、コレクターズDisc持ってない人の為に
過去に上がったことの無いと思われるものをうp。

URLリンク(tamago.donburi.org)

452:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/05 18:54:49
マナヲタには夢のようなスレだ(;゚∀゚)=3

453:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/05 21:45:42
>452
その筋では"マナリアン"と言う。

454:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/06 00:35:46
アヤナミストにアスカ人に葛城ミサ党だっけ?
あとマヤ文明人ってのもあったかw
リツコさんやマユミちゃんはどうなるのだろう?

455:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/06 08:04:35
>>454
葛城ミサ党ワロスw
昔、山口果林とかいう人のファンでカリン党とかあったな。

456:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/06 14:09:00
マユミ好きは
マユラーと言うらしい

457:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/07 12:43:05
ああそっか、マユラーだった。
しかし「鋼鉄」をプレイして、小学生時代に読んだ
「ズッコケ(秘)大作戦」を思い出したりしたのは俺ぐらいのものか?

458:252=283=332
06/10/07 23:08:38
マユミ人気あるね。

459:252=283=332
06/10/08 00:55:37
連投スマソ。

今、他スレで聞いたんだけど、
特別編ってマナとシンジが一緒になるエンドがあるらしいね。
知らんかった。

460:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 01:08:15
それはもしかしてPS2版なのでは?

461:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 01:14:41
>>459
ちょうどそのやりとりを見てたw
アスカx加持、ミサトx日向、シンジxマナ
をくっつけときゃ丸く収まるという発想は安易すぎるよな。

>>460
Win版特別編には追加エンドないのか?

462:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 07:19:45
>>461
レイは一体誰とくっつけばいいんだwww
冬月かゲンドウかロン毛か

463:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 11:22:45
PS2版をPCに移植しただけかも?
声を当ててる林原めぐみがマナのことよく覚えてないらしく
新しく収録されたマナの声はかつてのものとはだいぶ違うらしい。

464:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 15:48:31
恋月人日

今日はお料理当番なので、近所のスーパーでお買い物。
……と、偶然シンジ発見。

さっそく突撃する。

「だーれだ?」
後ろから目隠し。恋人同士の定番よね♥
「マナ?」
「あったりー♪」
「ちょ、ちょっと、マナ、みんな見てるよ」
「私、べつに気にしないもん」
「僕が気にするよ……」
彼はしかし、「離れてくれ」とは言わない。優しいから……。

あまりシンジを困らせるのも悪いのでそろそろ離れようかと思ったそのとき、
「いやぁー、お熱いなぁ、お二人さん」
「イヤーンな感じ」
と、素っ頓狂な声で冷やかされた。
うぐっ、三バカの二人……もとい、鈴原君と相田君だ。
むぅー、いいところだったのに。

鈴原君、覚えてらっしゃい。今度ヒカリちゃんと居るのを見かけたら、
思いっきり冷やかしてあげるからね。

相田君、あなたも………、……いや、彼は許してあげよう……。


465:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 20:25:07
>>464 乙~

-------------------------------------

霧島マナの日記・目次(コピペ推奨)

>>14-160       第一部
>>252-262    第二部
>>283-310    第三部
>>332-380    第四部(完結編)

>>410以降    外 伝



466:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/09 00:16:10
支援物資投下。

URLリンク(www.dotup.org)

467:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/09 12:36:30
>>464
願わくばケンスケに救いの手を…
>>466
これ見たこと無いけど、出どころは?

468:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/09 13:00:55
>>467
実は、鋼鉄2(出どころ)。
絵が変と言われる2だけど、この絵はまともだよね。
ま、絵よりストーリーの方が変だったからなぁw

469:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/11 01:03:08
>>468
そうか、ありがと。しかし、一体どんなシーンで使われたんだろ?
何にしてもやんない方がいいのかなあ。
自分の中の「鋼鉄」の思い出が壊されてしまうのではという気がする。

470:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/11 14:32:52 0HTAe1jI
>>469
別に「鋼鉄」の思い出は壊れないと思うよ。2はマナ出ないし。
ただし、エヴァ自体の思い出が壊れる(´・ω・`)

471:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/11 22:02:06
家月禽日

今日はミサトさんが旧東京に出張なので、アスカと二人でお留守番。

「さて、鬼の居ぬ間に洗濯、と。何して遊ぼうか?
 そだ、みんなで仙石原にドライブに行こうよ。シンジやファーストやヒカリ誘って」
「ドライブって、誰が運転するの? 車は?」
「車はミサトのアルビーヌがあるじゃない。運転はもちろん、マナ」
「へ? 私、車運転できないよ」
「えぇ~、マジぃ?
 マナってトライデント操縦できるよね?」
「できるよ。一応」
「飛行機もヘリも操縦できるんだよね?」
「うん。トライデントより簡単……かな」
「トライデントも飛行機もヘリも操縦できるのに車運転できないなんてナンセンスね~」
「仕方ないよ。免許ないもん」
「やれやれ。ドライブは諦めて家でジトーっと過ごすか」
アスカは不承顔でゲーム機のスイッチを入れた。

「じゃ、今日はぷよぷよ大会ね♪」

もう、アスカったら、なんでもポンポン一人で決めちゃうんだから。


472:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/11 22:03:57
テレビの前に二人、ぺたりと座り込んでコントローラーを握る。

「ねえ、アスカ」
「何?」
「『黄ぷよ』って、頭が尖っててかわいいよね」
「……………………」
なぜか、無言のアスカ。

「あれれ、透明なのがいっぱい降ってきたよ。なんでかなー?」
「……………………」
「どうしたの、アスカ?」
「マナってば、下手すぎてつまんな~い!」

「クェ」
さっきまでキッチンでビールを飲んでいたペンペンが、気がつくと背後にいた。
「ちょっと~、コントローラー返してよ~」
「クェッ、ククッ」
「いいじゃない、ペンペンにやらせてみましょ」
「クェッ」
床に置いたコントローラーのボタンをフリッパー(※)で器用に押すペンペン。

「すごーい、ペンペン。何で『折り返し』まで出来るの? ペンギンなのに」
「クェェェッ、クワッ!」
「出た! 11連鎖! "schönes wundervolles!"」
アスカとペンペンは、私そっちのけで盛り上がっている……。

むぅ~。いいわ、私がペンペンの代わりにビール飲んでやる!!


※ マナマナの豆知識:
  フリッパーとは、ペンギンの持つ特徴的な器官で、
  他の鳥類でいうところの翼にあたる部分です♪

473:252=283=332
06/10/11 23:04:15
思えば、>>313の時点でもうこれ以上書けそうにないと感じていたにも拘わらず、
案外続けられるものだと自分でも驚いています。

しかし、>>252以降(>>427-436は除く)、ずっと一人で書いているので、
さすがにかなりアイデアが枯渇してきました(´・ω・`)
(が、一応やれるだけやってみようとは思っています(`・ω・´))

もし、続き、あるいは新作を思いついた方がいらっしゃったら、
ぜひ、投下してください。お願いします。


474:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/12 00:09:14
>>473
書きたいのは山々だけど、文才ないので無理っす。
かわりといってはなんだけど、いつもの支援物資投下。

URLリンク(strawberry.web-sv.com)

475:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/12 13:20:30
          .'⌒⌒丶
         彡从 从ミ
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ ソゝ^ヮ^v ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
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           し'i_ノ

476:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/12 22:34:59
○月×日

みんなで集まって、今度水族館に行こうと話し合った。
碇君が綾波さんも誘おうと言ったので、
レイによって窓際で本を読む彼女を誘ったが、
なぜか明らかに気分を害した様子で、
「私、行かない。」
と拒絶された。

それにしても、もっと別の言い方もあるだろう。
水槽の中を見るのがそんなに嫌なのか。

477:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/12 22:41:10
○月×日

葛城さんがビールを飲む姿が素敵だったので、
『こどもののみもの』でテンションを無理に上げつつ王様ゲームをした。
王様になったので、渚君に『誰かのモノマネをしろ』と命令すると、
彼はいつもの柔らかな笑顔のまま私の目を見て、

「あんたバカぁ~?」

何故か無償に彼をグーで殴りたくなった。

478:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/12 22:49:08
学校で、惣流さんが映画を見に行ったと自慢げに話していた。

「生きる事を大切にしないお前なんか大っ嫌いだ!」

と綾波さんにうるさかった。
すると綾波さんは復讐のつもりなのか、お昼休みに居眠りしている
惣流さんのスカートをめくってぱんつを写真に撮っていた。
ちなみに彼女は毛糸のぱんつだった。
思わず噴き出してしまったら、惣流さんにバレる。
綾波さんは恐ろしい表情の彼女に襟首つかまれ、
教室の隅っこに連れて行かれ、

「昨日お腹壊したから仕方なくはいたのよ。文句ある?
 でもこの事を誰かにしゃべったらアンタ、
 学校の避雷針から吊るして燻製にしてやるからね!」

恐らく二度と、彼女にゲド戦記の台詞を吐かせない事を誓う。
あと、綾波さんから写真をもらった。

「話してないもの。」

彼女も懲りない人。

479:252=283=332
06/10/13 01:30:45
>>476-478
超乙。マジで面白い。

えっと、書く人が複数になったので、次書くとき出来ればコテかレス番入れて。
自分も今度からそうするので。

480:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 08:38:48
>>476-478 GJ!

481:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 09:24:52
支援物資投下!

URLリンク(www.dotup.org)

482:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 13:01:49
素晴らしい! 
一時期はもうこのスレ終わってしまうのかと思った時もあったが
ここまで活性化するとは…
おいらにゃたまに画像をうpすることしか出来ないが応援していきますんで
この調子で頑張ってくだされ!

483:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 21:57:45
コテとレス番。よくわからないから、番号を入れてみる。

0月3日

学校で惣流さんにポケットモンスターを自慢された。
ニンテンドウDSは人気があり、
ヨドバシカメラでも中々手に入らないのにどうやって。

休み時間、綾波さんから真相を聞く。
惣流さんは碇君を午前4時から並ばせて買わせたのだそうだ。
そこまでさせる女とそこまでする男。
何故かちょっぴり切ない気持ちになったけれど、
それを教えてくれた綾波さんがレアな紫色を持っているのに気がつく。
どうやって手に入れたのか問い詰めたら、

「ネルフ本部でゲフンゲフン!


……私が氏んでも代わりがいるから。」

あっ、きったねぇっー!


484:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 22:01:25
ムッツリ青髪娘にムカついたので、
本部に『必要だから』のメールをして、メーカーから直接取り寄せてもらう。
なんといってもこっちは日の丸背負ってる。
たかが国家機関ごときに負けはしない!

ともあれ。

さっそく学校で碇君と交換を試みる。
私のピカチュウ『マナちゃん』と、
碇君のピカチュウ『シンちゃん』を交換に成功。
お互いの距離が一歩縮んだような気がした。

それを見ていた綾波さんが割り込んできた。
彼女とも交換。
クラゲの『レイ13号』をもらう。

……かわいくない。


485:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 22:02:31
0月5日

戦自からメール。
ターゲットとの接近はできたか、との事。
このところポケモンに夢中で何もやっていないけれど、
下手になんか言ってしかられるのが嫌なので、
適当にうまくやっていると言っておいた。
本部はこの件に対してはほぼノータッチなので、
しぶしぶあきらめた様子。

でも仕方ないので、碇君に接近を試みる。
登校中に食パンを咥えて曲がり角から飛び出し、
碇君と頭をぶつけてわざと転倒。それとなくぱんつを見せてハートをげっと!

……完璧だ。


486:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 22:03:49
0月6日

作戦実行した。
食パン咥えて曲がり角から思い切り飛び出した。
頭を思い切りぶつけて転倒した。
この日のために新調したぱんつもみせた。

綾波さんに。


学校で惣流さんとポケモン交換。
クラゲの『レイ10号』がやって来たので、
13号をくれてやった。
しばし険悪な顔でにらみ合った後、お互いため息。
どうやら配っているらしい。
それにしても何号までいるのだろうか。


487:Adrienne(252=283=332) ◆HI8ebVe8lo
06/10/13 22:34:43
>>483-486 GJ!
コテってのは固定ハンドル、レス番ってのは文字通りレスした番号。
つまり、名前欄に好きな名前か番号を入れて書き込めばOK
そうしないと、複数の書き手の作品が混ざって読みにくくなるので。
まぁ、必須ではないんだけどね。

488:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/13 22:46:14
>>484
>なんといってもこっちは日の丸背負ってる。
>たかが国家機関ごときに負けはしない!
国家機関なのは戦自の方で、NERVは国際機関。

ケアレスミスかもだが一応。

489:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/10/14 22:05:28
福月引日

学校からの帰り、商店街で福引きをやっていた。

「あれって、何をやってるの?」
アスカが不思議そうに尋ねる。
「あれはね、フクビキっていってね、あのガラポンを回して、
 出てきた玉の色によって景品が決まるの」
「"Ach, das Rad des Vermögens..."(ふーん、『運命の輪』ね……)
 よし! あたしもやってみよっと」
「その前に、まず福引き券を手に入れなくちゃ」
「分かったわ。『フクビキケン』ね」

「おじさん、『フクビキケン』ちょうだい♥」
何をするかと思えば、いきなり福引き所のおじさんに券をねだり始めた。
「うーん、そう言われてもな~。商店街で何か買って貰わないと」
「えぇ~? でも、お金ないしぃ」
うひゃぁ、奥の手・かわいい子ぶりっこだね、アスカ。

「ねぇ、お・ね・が・い」
おじさんは美少女のお願い攻撃にタジタジになっている。
「弱ったなぁ。じゃ、一回だけ引いていいよ」
ついに陥落……。
「ありがとう! ようしっ」
アスカが、物凄い勢いで抽選機を回すと……。

490:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/10/14 22:11:17

「はいっ、………な、なんと! い、一等賞、大当たり~」
おじさんは、顔面蒼白になりつつ当たりを告げる鐘を鳴らした。

「やったぁ♪」
「お、おめでとう。ちなみに景品の大型テレビだけど……」

「いらないわ。置き場がないし」
「本当かい? いや、助かるよ! 一等は一本しかないからね」

「それじゃ、一等は二本ということにしておきなさい」
「えっ、一等は辞退してくれるんじゃないの?」
「景品は辞退するけど、"一等になった名誉"を辞退する気はないわ。
 ちゃんと、『一等 惣流・アスカ・ラングレー様』って張り紙しといてよ」
なるほど、「名を竹帛に垂る」とはこのことね。
なんでも一番にならないと気がすまないアスカらしいわ。

でも、アスカ。タダで一回引かせてもらっただけだってこと忘れないでね……。
私は、恥ずかしいので、アスカの腕を引っ張って早々にその場を立ち去った。


491:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/15 02:53:19
>>489-490
Adrienne氏=252=283=332ですよね?
>>160を最後にお預けを食らって数ヶ月、諦めかけていたところに
>>252-262を見た感動は忘れられません。


なにはともあれ、支援物資投下。

URLリンク(www.dotup.org)



492:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/15 04:27:30
>>489-490
乙。

>>491
確かに。>>252-262(第2部)は名作。

493:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/15 12:07:47
霧島マナの日記・目次(ここまでのまとめ・コピペ推奨)

>>14-160       第一部
>>252-262    第二部
>>283-310    第三部
>>332-380    第四部(完結編)
>>410-472    外 伝
>>489-490    同 上


>>476-478    期待の新鋭作家(第一部~第四部及び外伝との関係は無し。新作)
>>483-486    同 上

494:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/15 12:48:41
>>491
ある意味、おまえが一番GJ


495:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/16 22:26:06
0月7日

戦自から>>488のメール。

知ってるもん!

誰に言うでもなく叫んでから、惣流さんと遊ぶと言う名目で、
碇君の部屋に行く機会を得たので出撃。

戦場では何が起こるかわからないので、
ぱんつをはきかえるのを忘れずに。
ところが途中で惣流さんからメール。

『ごめーん。
 ちょっと出かけなきゃいけなくなっちゃった。
 鍵は開いてるから、悪いケド先上がって待ってて。』

……ちゃーんす。

496:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/16 22:27:26
0月8日

ダッシュで惣流さんの家……表札は『葛城』だったケド、
とにかく家の中に飛び込んでみたら、
台所で炊飯器からご飯をよそう綾波さんと目がばっちり合う。

「何してるの?」

それはこっちの台詞だが、
黙って見ていたらご飯を食べ始めたので、
どうやら害はないようだと判断。惣流さんの部屋のドアに手をかけた。

「そこ、碇君の部屋。」

……ちっ。

497:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/16 22:28:24
0月9日

碇君は留守だった。
ぱんつ履き替えて損した。
惣流さんの部屋で1人、ぼーっとしているのも暇なので、
台所で食器を洗っていた綾波さんと話した。
碇君はどこ行ったの? と尋ねたら、

「フィフ……?」

と、謎の言葉を呟いてから困惑の表情になる。
意味を聞いてみたが、「フィフ……」と言うばかりで要領を得ない。
黙ってみていたら最後にはあきらめた様子で、

「灰色とでかけた。」

そう呟いた。

その後、惣流さんがお菓子いっぱい買って来てくれたので、
女3人、輪になって食べながらおしゃべりした。
本部では絶対にする事のない、女の子同士の時間。
とっても楽しかった。


でも、私は。


私は。

498:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/17 08:41:50
>>495-497 GJ!

499:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/19 15:01:05
いよいよカヲル君も登場?楽しみっす。
てなわけで支援。
URLリンク(tamago.donburi.org)
直リンはしてないのであぷろだ内のup3396.jpgを探してね。

500:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 22:41:19
1月0日

お化けを見た。
昨夜、本能的な恐怖で目が覚めた。
びっしょりと寝汗をかいた背中を気味悪く思いながら、
治まる兆しのない胸の鼓動を感じていると、
視界の端にうずくまる『何か』を見た。
……いや、正確には『見たような気がした』。

気のせいだ、見間違い。

私はそう自分のココロに言い聞かせながら、
秋になってようやく引っ張り出した薄い布団を頭まで被り、
全身を伝う汗の筋を、視界に映ったモノの細指が伝う感触になぞりながら、
私は自分に残されたわずかな眠気が恐怖に打ち勝つのを必死に願っていた。

501:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 22:42:24
学校でお化けを見た事を話したら、一躍有名人。
悲劇のヒロインを演じたついでに碇君にもくっつけて一石二鳥。
しかし、この前碇君と出かけた灰色改め渚カヲルは、

「施錠された部屋に上がりこめるなんて、お化けは怖いねぇ。
 リリンの生み出した人類の極みだね。
 そう思わないかい? 碇、シンジ君?」

言われて頷く碇君。

「そうだね。
 でも僕の家でも時々、
 食器の位置やご飯の量が変わってたりするんだよ。」

それはあや……
と、言いかけた時、背後から殺人的な視線を感じて振り返る。
ムッツリ青髪娘が輪ゴムを引き絞ってこっちを見ていた。

502:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 22:44:23
結局綾波さんが、
碇君ちのエンゲル係数をこっそりあげている事は言えずじまい。
けれど、何だか弱みを握ったような気がするのでそれはそれでよし。

しかしその夜。

明日の準備をしようとカバンを覗き込んだら、
惣流さんから借りるはずだった漫画が入っていた。
いつの間に。
驚いて本人に電話してみたら、

「あ、それ優等生が先読みたいって言ってたから、
 アイツに昨日貸しちゃった。
 直接返しに行くって言ってたから、それなんじゃない?」

釈然としない返答を返していると、

「入っていたの一冊だけ?
 あれって二冊だから、明日あたり帰って来るはずよ。」

ふー……ん。


何だか窓の外に人の気配を感じる。

503:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 23:27:00
乙~

504:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 18:31:43
まとめage

霧島マナの日記・目次(コピペ推奨)

>>14-160       第一部
>>252-262    第二部
>>283-310    第三部
>>332-380    第四部(完結編)
>>410-472    外 伝
>>489-490    同 上


>>476-478    期待の新鋭作家(第一部~第四部及び外伝との関係は無し。新作)
>>483-486    同 上
>>495-502    同 上

505:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 22:44:42
寒かった。いや、まだ寒い。
この前までいい天気だったのに。これが『女心と秋の空』って奴なのか。
せっかく秋物を新調して喜んでいたのに、
慌ててクローゼットの奥から、冬服を引っ張り出さなければならなかった。
しかも虫に食われて穴開いてるし。

学校では、挨拶代わりに「今日寒いよねー」が流行っていた。
私も流行に便乗して碇君相手に言ってみたら、意外にも寒くないらしい。
どうやら灯油を近くのガソリンスタンドまで歩いて買いに行ったようだ。
18㍑入るポリタンクを持って往復10分。
軍隊生活の私にはそう大した事ではないように思ったが、
とりあえず力のあるところをホメてみたら、

「ホント嫌だよね。近頃灯油高いんだよ?
 以前なんて1000円でおつりが来たのに、
 今じゃ1500円もするんだもの。
 大体アスカが電気ストーブ嫌だってワガママ言うから……」

碇君、主夫臭い。

それと、碇君よりも私の方が腕太い事が判明。
何だか女のプライドが傷ついたような気がしたので、
惣流さんと一緒になって、葛城家の灯油ストーブ生活を推進する事にした。

碇君は、「女心と秋の空……」とか言ってたが聞こえない事にした。

506:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 23:29:33
>>505
乙。
しかし、常夏じゃないの?w

507:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 00:49:24
まあ、元々がパラレルワールド的な物なんだからいいんでないの?
そういう季節ネタも読んでみたいし。

508:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 04:20:13
スレッド情報局から宅急便です。
つ●

509:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 04:23:29
>>508
ここは晒されていない

510:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 04:26:55
晒されたようなものだもの

511:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 23:42:02
>>508
それなんでっか?

512:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/26 02:06:30
ああ、ウンコだ

513:平和 ◆3X3yZ8vlQc
06/10/30 05:53:41
スレッド情報局から宅急便です。
つ●

514:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/30 23:39:02
その意味って何なの?

515:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/31 15:15:06
クソスレだって言いたいんじゃないか?

516:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/01 17:36:28


517:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/02 23:32:49
洗月濯日

今日は天気がいいので絶好のお洗濯日和。
乾燥機よりも日光で乾かした方が気持ちいいから。
というわけで、まずは色物を分ける。
……と、私の目は一点に釘付けになった。

それは、ミサトさんのブラ(色物)。

カップは目測で半径およそ7cm。
7xπ≒21.991……、Eカップは下らない。下手をすればFカップ?

恐る恐るタグを見る………。

 size: F65
 Made in Japan

 !DO NOT use a washing machine!

F65……F65………F65………orz.
私は、すっかり自信喪失してしまった。
でも、考えてみると、あっちは30歳過ぎてタレ始めるころ、
言わば蝋燭が消える寸前の最後の輝きだけど、こっちはまだまだ発展途上だもんね。

ようし、今年こそAカップ卒業してやるわ!
頑張れ、マナ。

※ブラに詳しくない殿方へ♪
 F65とはアンダーバストが65cmでFカップということです。
 Aカップはトップとアンダーの差が10cm、2.5cm刻みでBカップ、Cカップと増えていきます。
 Fカップだとアンダーとの差は22.5cmなので、ミサトさんのバストは87.5cm前後ということですね。


518:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/03 00:15:38
7xπ≒21.991という計算はもちろんデタラメです。(マナの動揺を表す描写)
しかし、よく考えたらカップ半径が7cmはいくらなんでもちと大き過ぎるかな。

仮に乳房が半球に限りなく近いとすると、Fカップなら
アンダーとトップの差(22.5)=πr+2r
これを r について解くと、
22.5=r(π+2)
r=4.376

目測で半径4・5cmくらいにしとけばよかった……。

519:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/03 01:38:23
連投スマソ。上の計算も違うね。
正しくは、22.5=πr+2r-4r
しかし、これだとr=19.709になってしまうのでいくらなんでも大きすぎる。
考えてみると、アンダーの方が(トップ-乳房)より細いのが
実際の女性の体型というものなので、単純計算は無理みたい。

って、もはや誰も見てないねw

520:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/03 02:05:38
見てるよ~ 職人さん乙です
女の人は、「自分の小さい胸が好み」って人はいないんだろか

マナってあんまり胸大きくなかったっけ?

521:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/03 02:10:20
>>520
EvaWikiによると、昔はマナを巨乳として描いたFFもあったらしい。
でも、今は貧乳キャラとして定着しているw

522:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/03 20:22:54
マナ板の名は伊達ぢゃ無い。

523:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/03 20:34:01
貧乳キャラってのは本人がそれを気にしているとより萌える
…のは俺だけ?
とりあえず、久々に支援を。

MAC版 URLリンク(kunekune.breeze.jp)
WIN版 URLリンク(kunekune.breeze.jp)
SS版 URLリンク(kunekune.breeze.jp)
PS版 URLリンク(kunekune.breeze.jp)

俺がマナに出会ったのはSS版。
  



524:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/03 21:21:35
>>523
頂きました

↑の画像、PS版だとマナはひんにゅーにはあんまり見えないね



525:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/04 21:32:49
マナの声ファイル落としてるとこあったっけ?
昔着ボイス持ってたんだが、消えた。

ちなみに、特別変見てると、マナはナイスバデーbに見える。

526:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/04 23:05:26
按月摩日

私は、先日決めた抱負に従ってバストアップ体操に励んでいる。
マッサージで血行を良くしてから体操すると効果的らしい。
お風呂上がり、脱衣場にパンツ一枚でマッサージ開始!

まずは両の乳房の内側を包み込み、外側へ絞り出すようにする(約3分間)。

次に、一方の手で乳房を下から持ち上げ、他方の手で乳首をつまみ、
円を描くようにマッサージする(同じく約3分間)。

最後に乳房を全体的によくもみほぐして………

大きくなれ~、大きくなれ~と一心に念じながらやっていたからだろうか、
この時、私は周囲に対する警戒を怠っていた。

突然、ガラッと音を立てて脱衣場の扉が開く。
「○★◇△#%●□!!?」
「あら、ごめんなさい」
「ア、アスカ、あの、その……、こ、これはね、ち、ちがうの……」
両手で乳房を鷲づかみにしながら狼狽の極致に達する私。
「"Zu massieren ist unbrauchbar, für das."(マッサージしても無駄よ)」
憐れむような目で私を見ながらドイツ語でなにか呟くアスカ。

「どうぞ、ごゆっくり~」
アスカはそう言って去っていった。
「だ、だから、ちがうんだってば………」


―ああ、恥ずかしくて死ぬかと思った。
今度からマッサージは浴室内でしようっと。

527:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/05 02:40:32

アスカって、頭がいい分タチ悪いよなあw

528:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/05 02:49:10
        _,. -‐<.,_ _ __
    _,. -‐''´へ、_,_  _`ヽ、`ヽ,
  /´/丶、'´      ̄ `ヽ、ゝト、
_,./ ノ   `           ヽ.ヽ、、
:.//       ト、        ヽ l .Y
| '      , ト、 'i,ヽ、ヽ ,ヘ、. ヽl |
|      A l-ゝ、ヽ Nヾ,l-‐ヽ、 :l |  マッサージしても無駄よ
|      |ν  \j   _,. ___,. ト<,. |
.| ,   /l l´ _,.==   ≦ ・_ |、l| |
"l∧ / l/-'´_・-''   、~ ̄  |'ノ |
 ! Vrヽ、 ! !l !    ´     ノ  |
   | ゝゝヽ | ! _        /  |
  | `ーヽ、 ´ ,、__,.-‐, /   ヽ
  /     ` .、ゝ-‐一'´,.イ     |
 /         ト‐ -‐'´ |      |
/         ノ´i,      ヽ ̄''フ^\
    _,.--‐'´  |´    _,.-‐''"´   ゝ、
イ   く¨  ヽ、  ヽ_  / _,..-ィ"´/´  ヽ
/| ヘ〉 |    ト、 _ ,ヽ/_,..'´  /´ /    |


529:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/07 00:27:08
友月情日

スーパーでヒカリちゃんに会った。

「それって、鈴原君に作ってあげるお弁当のお菜?」
「う、うん……」
「いいな、いいな~。愛妻弁当だね♪」
「愛妻なんて、そんな……」
「もう二人は公認カップル、夫婦も同然じゃない」
「だから、そんなんじゃないんだってば……」

私が彼女にこんなにからむのには訳がある。
先日(>>464)鈴原君に、シンジとの仲をからかわれたので、今日はその仕返しなのだ。
江戸の仇を長崎で討つようで、ヒカリちゃんにはちょっと気の毒だけど。

「ねぇ、あれって綾波さんじゃない?」
話をそらせようとしてか、ヒカリちゃんがインスタント食品売り場を指さした。

カップラーメンを山のように買い込んでいる……。

「こんにちは、綾波さん」
早速声をかける。
「ずいぶんいっぱい買うんだね」
「一度に沢山買っておくと、何度も買いに来なくていいから……」
「でも……、そんなのばっかりじゃ身体に毒よ」
そう言った瞬間、しまった、と思った。お節介すぎるのは私の悪い癖だ。

しかし、綾波さんは別段気を悪くした風でもなく、
ヒカリちゃんの買い物カゴにちらりと目をやりながら言った。

「そうね。わたしも料理してみようかしら」

530:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/07 00:29:15
綾波さんの意外な言葉に私とヒカリちゃんは顔を見合わせた。

「料理だったらヒカリちゃんが上手だから教えて貰うといいよ」
と、水を向けてみる。
「………洞木さん、教えてくれる?」
「え、ええ。わたしなんかでよければいつでも。
 そうだ、今日は家、みんな外で食べてくるって言ってたから、
 今から綾波さんちに行って一緒に何か作ろうよ」

しばらくの話し合いの後、餃子を作ることに決定した。
これだけは肉が入っていても綾波さん平気みたい。

――30分後。

「おじゃましま~す」
綾波さんの部屋に到着。モノが少ないのは相変わらずだけど、
以前と違って床はキレイに掃除されていた。

531:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/07 00:32:19
「まぁ、素敵。風鈴草ね」
棚の上に飾られた、小さな花瓶の中の花を見つけたヒカリちゃんの声に、
ハッとさせられる。
風鈴草(カンパニュラ)は、何ヶ月も前(>>345)に私が綾波さんにあげた花だ。
でも、もうとっくに枯れている筈。

「これ、綾波さんが買ってきたの?」
思わず尋ねた。

「ええ。カンパニュラの花言葉は友情。
 わたしと霧島さんがお友達になった証だから」

私は、なぜだか目頭が熱くなった。

「………綾波さん、変わったね」
「うん、変わった」
「そうかしら?」

「さあ、餃子の餡、捏ねよ♪」

532:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/07 00:34:33
それから、私たちは仲良くタマネギや肉を刻んだ。
ところが、大量の餡を皮に包み終えた時、困ったことに気がついた。

「ねぇ、綾波さん、フライパンあるよね?」
「……………」
「ないの?」
「……ええ。ごめんなさい」

「大丈夫。水餃子にすればいいから」
と、ヒカリちゃん。さすが、お料理のオーソリティ。
しかし、綾波さんの表情は晴れない。

「家には鍋もないわ……」

包丁とまな板とボウルだけは買ってきたのだけれど、フライパンも鍋もないのは想定外だった……。


――結局、
オーブンレンジで少しずつ焼いたのでずいぶん時間がかかった。
おまけに、炊飯器もなかったので、ご飯無しの餃子のみ。

この突然の押しかけ料理教室は大成功とは言い難かったけど、
でも、とても楽しかった。なにより、綾波さんやヒカリちゃんと過ごした時間そのものが。


ところで、ヒカリちゃん。今度はミサトさんにもお料理教えてあげて!

533:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/07 03:02:23
乙です。
まとめage


霧島マナの日記・目次

>>14-160       第一部(作:元祖職人氏 マナ登場、同居へ)
>>252-262    第二部(作:Adrienne氏 もう一つのEOE)
>>283-310    第三部(作:Adrienne氏 マナ大活躍)
>>332-380    第四部(作:Adrienne氏 それぞれの旅立ち 完結編)←おすすめ
>>410-472    外  伝(作:Adrienne氏)
>>489-490    同  上
>>517-532    同  上


>>476-478    新  作(作:期待の新鋭作家氏 第一部~第四部及び外伝との関係は無し)
>>483-486    同  上
>>495-502    同  上

534:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/07 05:55:39
ナディアもギョウザだけは食えるんだよな。
おそらく庵野も。

535:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/07 07:10:44
糸冬

536:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/07 16:10:26
いいんちょ

537:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/07 16:38:24
Adrienneさん、乙です。

>>534
それ、俺も思った。ナディアの菜食主義の不徹底ぶりは、
庵野自身が中途半端な菜食主義者で、「卵も動物性なのに食うのかよ」とか、
「植物だって生き物には違いないだろ」とか、「お前のはただの偏食だ」とか、
周囲からいろいろ突っ込まれた体験から来てるんだろうな。

綾波も、「卵は平気だもの」の一言で卵食いそう。
ただ、餃子は普通かなり肉入ってるから食わないかも。

538:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/10 03:35:55
ひっそりと支援物資投下。既出かも

URLリンク(www.dotup.org)

539:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/10 12:39:21
オレは初見だった。大義であった

540:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/13 18:25:00
(´・ω・`)鋼鉄コレクターズディスク、テラホシス

541:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/14 23:52:29
今はもう、中古屋やヤフオクなんかで探すしかないんだろうなあ…

542:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/15 00:20:47
珍月稀日

商業地区で、相田君を見かけた。それだけならどうということもないんだけど、
今日はちょっと様子が違う。なんと、女の子と一緒だ。
これはクラスメートとして詳細を確認する必要があるわ。
早速追跡開始………。

つかず離れず、およそ30メートルくらいの距離を保ちつつ、後を追う。
もとよりここは比較的人通りの多い商店街、仮に相田君が私に気付いても、
とくに怪しい素振りを見せなければ偶然だと思ってくれるに違いない。
だから、食い入るように見つめたりしてはダメ、視界の端っこに辛うじて捉える程度にする。

不意に、相田君が後ろを振り向いた。

私は、思わず方向転換して横道に入ってしまった。
私としたことが、初歩的なミスを……。気づかれたかな?
出て行って尾行を続けるかどうか迷っていると、背後に人の気配を感じる。
ここはビルとビルの間の薄暗い路地。えっ、まさか痴漢!?

543:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/15 00:24:51
「こないなとこで何しとるんや? 霧島」
それは、鈴原君だった。
「えっ? あ、いや、その……。鈴原君こそ何してるの?」
「ワイはな、ケンスケを……」
「しーっ!」
"ケンスケ"と聞いてギクリとした私は唇の前に指を立て、
鈴原君が続けるのを制した。
「なにが『しーっ』や、赤ん坊の小便やあるまいし。
 あいつはもうとっくに行ってしもうたがな」

彼の言うことには、最近、相田君の付き合いが悪いので、
何度か後をつけてみていて、今もその最中だそうだ。
「彼女が出来たんなら出来たでえェ、せやけど、
 ワイらにな~んも教えてくれんというのはちと水臭いと思うてな」
「そうだよね、水臭いよね。ところでシンジはどうしたの?」
「ケンスケの事はケンスケに任せたらえェ、放っとけとさ。
 アイツはそういうドライなやっちゃ」

「………とにかく」
鈴原君は言葉を継いだ。
「もしかしたら、ケンスケの奴、タチの悪いデート商法にでも引っかかっとるかもしれん。
 今日こそはあの女とどこへ行くのか突き止めなアカン」
確かに……。こう言うと失礼だけど、相田君ってそんなにモテるタイプでもないし、
生き馬の目を抜くようなセカンドインパクト後のこの世の中、ありがちな話だ。
例えば、父親のカードなどで支払ってしまえば最後、
後で、未成年だから契約を取り消すなどと言ってみてもそう簡単にお金を取り戻せるとは思えない。

544:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/15 00:27:46
それにしても、女を餌に釣るなんてなんて卑劣な……。
ん? なんか、心に引っかかるけど、ま、いいか。

「そ、そうだね。相田君の一大事だよ。なんとかしなくちゃ」
「せやな」
こうして、私と鈴原君は相田君とその女の尾行を続けた。

いまの鈴原君とのやりとりでちょっと距離があいてしまったけど、
なんとか相田君たちに追いつくことができた。
しかし、彼らは、怪しげな雑居ビルや高価な品物を売る店に入っていくこともなく、
どんどん郊外へと歩いていく。
やっぱり、思い過ごしだったかな? 
相田君だって彼女の一人や二人居ても別段不思議なことはない……、
そう思い始めた矢先のことだった。
「あッ、ケンスケら、あの建物に入って行くで!」


――結局、相田君は悪徳商法に引っかかったわけではなかった。
相田君たちが入っていった建物の表札は【新麹町聖イグナチオ教会】………。

う~む………。相田君が幸せなら、ま、いいのかな?

545:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/15 05:35:58
宗教はある意味、悪徳商法よりヤバイ

恒例の支援投下っす(詳細不明)
職人ガンガレ↓

URLリンク(www.dotup.org)

546:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/15 21:12:00
>>545
ありがとう。マジで心強い。

547:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/16 17:08:28
おお、いつだったかに自分の希望した展開が。
とりあえず感謝の気持ち。
URLリンク(xtp0001.s3.x-beat.com)
…って、だ、大丈夫なのかケンスケぇぇぇ…

548:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/16 21:26:00
>>547
うぉっ、またまた、ありがとう。
画像貼ってくれる人って、複数いるのか……。

ところで、私事で恐縮だけど、とうとうWin版特別編買ってしまった。

549:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/17 04:08:31
気がつけば、IDにseeleが出たら神!ばかりがageってる、そんなエヴァ板で・・・

550:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/17 20:15:09
          .'⌒⌒丶  相田君 ガンバって
         彡从 从ミ
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ ソゝ^ヮ^v ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
         ⊂ヽ∀)⊃
          <,/_|」>
           し'i_ノ


551:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 00:01:36 qfJZcOGG
>>526
>>526
>>526
>>526
>>526
>>526
>>526
>>526

_ト ̄|○


552:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 00:38:12 5JrnE60r
>>551
おちつけw

>>526
中学生がやたらヤリまくりなSSが多い中、微エロで(・∀・)イイ!!
作者は女性かな?

553:552
06/11/18 00:40:24

ひとに落ち着けとか言いながらあげてしまった…orz


554:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/18 19:22:48
>>552
禿同。いい加減エロはお腹いっぱい。後日談で高校生の話ならともかく、ねぇ?

555:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/20 22:13:45
番外編:アスカのマナ観察日誌
某月某日

「グーテンモルゲン、アスカ! 朝だよー!」

今日も騒々しい声で目覚めた。

「……まだ7時じゃない……もう一眠り……」
「ちゃんと起きてよ、アスカ! 遅刻しちゃうよっ!」
今、元気いっぱいにあたしの肩を揺さぶっているこの子は、
霧島マナといって、先頃からの同居人である。
なんでも、毎朝0600時になると頭の中に起床ラッパが鳴り響いて、
身体がひとりでに起き出すそうな。

宵っ張りで朝寝坊のミサトは当然まだ熟睡中。保護者失格だわ。

「もう、わかったわよ。起きるから、そんなに大声出さないでよね……」
あたしは、ようやく朦朧状態でベッドの上に半身を起こした。

その後、なんとか身支度を済ませ、二人で登校。
途中で三バカやヒカリ、それにファーストらと一緒になる。
マナは、ちょっと目を離すとすぐにシンジにすり寄っていくので油断も隙もない。
シンジもシンジで、鼻の下伸ばしちゃってみっともないったらありゃしない。

ま、シンジが誰と付き合おうとあたしの知ったことじゃないんだけど、
サードチルドレンとしての品位だけは保ってもらわないと、
同じチルドレンとして沽券にかかわるからね。

556:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/20 22:14:52

――放課後。

シンジは掃除当番で遅くなるというので、先に帰ることにする。
まったく、掃除当番なんか適当にやってさっさと終わらせればいいのに要領の悪い奴。
ともあれ、マナと二人帰るのも悪くないかな。この子、結構面白いとこあるし。

帰り道、加持さんに会った。

「あっ、加持さん、み~っけ!」
「やあ、マナちゃん、アスカ、久しぶりだな。元気にしてるか?」
「ねぇ、ねぇ、加持さん、プリクラ一緒に撮ろ♥」
マナがいきなり加持さんの腕を引っ張る。

前言撤回。やっぱり、マナとなんか帰るんじゃなかった。
あろうことかシンジのみならず加持さんにまで粉をかけるとは!
現時刻より霧島マナを敵と認識する。

「おいおい、まいったな。この歳でプリクラかよ」
そう言いながらも、大人しくプリクラコーナーに引っ張って行かれる加持さん。
情けない。ちょっとは抵抗してよね。

「次はあたしねっ!」
録り終えたマナを押しのけ、仇の如くこれでもかと加持さんにしがみつく。
「じゃ、三人で録ろうか?」
と、マナ。
「いいから、アンタはあっち行ってなさい。ね~、加持さん♥」
「どうでもいいが、さっさと済ませてくれ」
(「"He, denken sie mehr an Ihre Weise des Sprechens."(ちょっとぉ、なんて言い草よ)」)

悔しいので、フレームを換えては録りまくってやった。


557:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/20 22:17:21

――加持さんと別れた後。

「わ~い、コンプリート♪」
マナは、今撮ったプリクラを嬉々として手帳に貼り付けている。

「コンプリートって何をよ?」
「だからね、プリクラ。ほらっ」
そう言って見せてくれた手帳には、夥しいプリクラが貼られていた。
まるでプリクラの畑だ。

「まず、青葉さんでしょ。それから、日向さん。
 加持さんに、シンジ。ついでに、鈴原君と相田君。
 で、シンジのお父さんでしょ……、あと、よく知らないお爺さん」

って……、冬月副司令まで………。

「あんた、知ってる旧ネルフ関係者の男の人全部とプリクラ撮ったの?」
「そうだよ♪」


…………恐ろしい子!



558:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/21 14:03:40
>>555-557
乙。この話はどうやら以前に貼られていた画像でマナ達がプリクラを
見せびらかしてる(?)やつが元ネタになってるっぽいね。

559:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/21 16:21:51
>>558
これだっけ?

URLリンク(www.dotup.org)

560:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/21 17:50:57
もう一つ。

起床ラッパ
演奏:陸上自衛隊東部方面音楽隊

URLリンク(www.dotup.org)

561:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/21 22:28:23
番外編:ミサトのマナ監督日誌
某月某日

最近、急にマナちゃんが長風呂になった。
今日も、一時間半ほど前に風呂場へ行ったっきり、戻ってくる気配がない。
女の子が念入りに身体の手入れをするのは彼氏のためと相場が決まっている。
と、なるとやはりシンジ君だろうか。
しかし、アスカも前からシンジ君のことが気になっていた様子、
これはひょっとすると一悶着あるかも。

「ね、アスカ。マナちゃんまだ上がらないのかしら。ずいぶん長いわね」
それとなく、アスカがどの程度気づいているのか探ってみる。
「あの子もお風呂くらいゆっくりつかりたいわよ。放っときましょ」
素っ気ない返事。
ま、若いアスカにはこの辺のことはまだ分からないか。あたしとは女としての年季が違うもんね。
って、あたしだって好きで年季が入ってるわけじゃないけどさ……。

更に30分ほどしてやっとマナちゃんが風呂から上がってきた。
「上がったよ~、お待たせ~」
全身の素肌をピンク色に染め、いつもにも増して上機嫌のマナちゃん。

「あたしは先にシャワーだけ済ましておいたから、ミサト、どうぞ」
アスカがそう言うので、あたしが次に入ることにする。

脱衣場で服を脱ぎながら、ふと頭の上に目をやると、マナちゃんごきげんの理由が分かった。
これ見よがしにブラジャーが干してある。
これは、紛れもなくBカップ。確か、この前まではAカップだった筈。

やったね! マナちゃん。
明日はレンジでチンする赤飯を買ってこよう。


562:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/21 23:34:28
>>561
|             /|  i  /l  ; l ト,|、',ヽ';::::::i      |
|            !: | l | |'_'、 i', !|ス_ヽ',iiリ:::::!|    |
|            ノ!; | l!;イ( )ヾヽ! ´いY|リヾ、 !      |
|            メiノハ "´ 、  `゛  !、ヾl、.      |
|             'ヘl::`'、  r==:y  /`:::/|!     /)
|                |!|::!:';.、 '、ノ ,イ::|!:/       i , !、  今日からBカップよ!
|             _,..、:'"!lハ!`、.. イ|!‐<゛_       l' /
|          ,、'"´        /     `、   / ,'|
|         /      `ヽ、   /     l   l.  |
|        /          `'      ,   |   l. !
|、       /      ,..、           /'  i   /.  |
| \ ,、'´     ,ィ'ヽ_           l    i  /   |
|   `'      ,、'゛ 〈;イ;;;;;ヽ、_   Y   _,、:'l    ∨   |
|     ,. '゛   <;;};;ヽ:::: : `´` ゛´`´  :ノ',    /   i|
|` 、_,.、 '´     ノ;l;:::::::`:;:;::::::::::::::::::::;:;:、'゛ ',  /    ' |
|          ノ;;j::::::::::::::;::::::::::::::::::::ィ゛    ',    / . |
|        r'゛;;〈:::::::::ヽ;:;::::::::::::::::::/     '、  /   |
|       ノ:::::;;;;|::::::::::::::ヽ;:::::::::::::ノ      `‐'゛  . |
|      /:::::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::',            |
|     !:::::::::::::::::i:::::::::::::::::i:::::::::::::::::::',           |
|      !:::::::::::::::/!:::::::::::::::::;|:::::::::::::::::::',           |
|    ノ::::::::::::::/ |::::::::::::::::::;;l:::::::::::::::::::::',            |
|    \:::::::::l゙ |:::::::::::::::::::;;;i:::::::::::::::::::::i             |
|       i\/   |:::::::::::::::::::;;;;i_:::::::;;:、‐''i           |


563:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/22 00:20:33
>>559
そう、それそれ。
>>561
マッサージの効果が現れたか、関係なく成長しただけなのか。
いずれにしてもうっすらと膨らみ始めた「マナ板」を想像して(*´Д`)ハァハァ


564:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/22 00:31:54
>>561
>脱衣場で服を脱ぎながら、ふと頭の上に目をやると、

↑これ、ミサトさんが服を脱衣カゴにポイする姿が目に浮かんだ。
俺的にマナよりこっちが萌えポイントだったw

565:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/24 01:37:45
夢日記(´・ω・`)

566:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/24 19:45:04 V7UKOayv
妄想中・・・






綾波「ねえ修くん・・・」
修「なんだ?」
綾波「実は・・・・・」

ここで綾波に抱きつく!

綾波「!」
修「好きだよ・・・・綾波・・・・・」
綾波「私も・・・」

ここで手を肩に掛けて来る

そしてそのまま俺の内に連れて行き・・・

ベットに行き・・・

綾波「あ・・・あん!・・ああ・・・そこ・・・」
修「気持ちいか?」
綾波「うん・・・痛!」

そして数日後・・・

またやっちゃったりしちゃったりする

567:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/24 20:28:42
>>566
スレ違いだ巣にカエレ

568:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/24 20:59:53
エロでも妄想でも書き手は歓迎だけど、せめてマナ関連でやってくれ。

569:試製第壱型
06/11/24 21:53:30
8/31
やっとセーフハウスに入った。
予定時刻から3時間も遅刻。
人身事故だなんて聞いてないよ!
多田さんからは叱られちゃうし、もう信じらんない!!
別に私のせいじゃないのに・・・
明日からは任務に就かなきゃならないし、お風呂にも入らなきゃ。
汗びっしょりでもう最悪だよぉ・・・
書類のファイルはどこにしまったんだっけ?
今夜は早く寝られるかな・・・

570:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/24 22:28:37
>>569
続くよね……?

571:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/25 23:47:23
>>569
新シリーズの始まりですか?
頑張って欲しい。

572:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/26 00:20:47
9/1
昨日は最悪だった。
書類探すのに手間取って、結局は寝たのが1時・・・
転校初日に疲れ目なんてぇ・・・クマ出来て無かったかな・・・
目標との接触に成功。
まさか、いきなりネルフ本部に潜入できるとは思ってなかったな。
背中におぶさって行け、なんてムサシの冗談。本当に通じるんだ。
セキュリティー大丈夫なのかな。
お陰で多田さんからは怒られずに済んだけど。
碇シンジくんかぁ・・・

573:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/26 01:21:27
>>572 新シリーズ期待age


霧島マナの日記・目次
(編名・副題等は筆者(≠作者)による)

>>14-160       第一部(作:元祖職人氏 マナ登場、同居へ)
>>252-262    第二部(作:Adrienne氏 もう一つのEOE)
>>283-310    第三部(作:Adrienne氏 マナ大活躍)
>>332-380    第四部(作:Adrienne氏 それぞれの旅立ち 完結編)←おすすめ
>>410以降    外  伝(作:Adrienne氏 含番外編)
--------------------------------------------------------------------------
>>476-502    学園編(作:職人氏 第一部~第四部及び外伝との関係は無し)
--------------------------------------------------------------------------
>>569-572    新  作(作:試製第壱型氏 待望の新シリーズ!)




574:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/26 02:47:03
>>572
以後、あなたを試製第壱型と呼称します!
いろんな作者がいるから混ざらないようにコテつけてねん。

575:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/11/28 17:00:23

          .'⌒⌒丶  
         彡从 从ミ
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ ソゝ^ヮ^v ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
         ⊂ヽ∀)⊃
          <,/_|」>
           し'i_ノ

576:試製第壱型 ◆X4JSSDFJQM
06/11/30 19:46:08
小生学生の身ゆえ次回更新が12月中旬頃となります。
ご了承くださいm(_ _)m

577:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/11/30 20:09:31
>>576
継続は力なり。お互い頑張ろうね。

578:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/01 09:01:47
>>576-577

超期待してます

579:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/01 21:00:04
中編のプロットがほぼ完成したので、今日から順次投下します。
できるだけ一日一話ずつにしようと思っていますが、もしかしたら途中間が空くかも。

580:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/01 21:04:08
退月院日

鈴原君の妹のナツミちゃんが近々退院するそうだ。
なんでも、外国の慈善家から「ロボット事件」(一般の人は第一次直上会戦をこう呼ぶ)
の被害者達に対して多額の寄付があったそうで、
ナツミちゃんも難手術に耐え、今はどんどん回復しているらしい。

「ホンマ、このお人に足を向けて寝られへんでェ」
鈴原君は、そう言いながら私たちにその慈善家から送られたという手紙を見せてくれた。


┏━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 前略                                   ┃
┃                                        ┃
┃ 御令妹がお怪我で入院なさっていると伺いました。       ┃
┃ ご家族のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。      .┃
┃ 些少で御座いますが、お見舞い金を同封いたしました。    ┃
┃ 一日も早いご回復をお祈りします。                  ┃
┃                                        ┃
┃ かしこ                                   .┃
┃                                        ┃
┃                  Alice Young Larksoul          ┃
┗━━━━━━━━━━━━━┛


よかったね、鈴原君。

581:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/02 14:41:58
>>579-580 乙! 毎日更新期待してるよ



582:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/02 14:44:11
日記と名のつくスレ一覧(順不同)

アスカの日記って何か教えやがって下さい
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渚カヲルの日記
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葛城ミサトの日記 2冊目
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【LAS】アスカの日記 8冊目【LAS】
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綾波レイの日記 3冊目
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アスカの日記 5冊目
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マナのまなまな夢日記 3冊目
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碇シンジの日記 3冊目
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エヴァ量産機の流浪日記
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583:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/02 20:12:51
麻月雀日(再)その1

いつものように、シンジ、アスカ、それに私の三人で下校していると、
見覚えのある人に出会った。えっと、青葉さんだっけ?

「テンピンゆうたら千点一万円に決まっとるやんけ!」
「そんなぁ~、僕はてっきり千点百円かと……」

ヤクザっぽいおじさんにからまれている。なにやらモメてるみたい。

「どうしたんですか?」
シンジが声を掛ける。さすがシンジ。勇気あるわぁ……♥
「やかましい。ガキはすっこんでろい」
おじさんが凄む。
これにはアスカがカチンときたようだ。
「ふん、要は博打で負けた金払えって話でしょ。青葉さんとは知らぬ仲でもないし、
 いいわ、あたしたちがかわりに払ってやろうじゃない」
と、アスカ。
「コイツが負けた金は50万やで。お嬢ちゃん、払えるんか?」
「払えるわけないじゃない。博打で負けた金は博打で取り戻してやるって言ってんのよ」
と、アスカは筋向かいの雀荘を指さした。
「ほう、そりゃ面白い」
おじさんは、ニタニタと不気味な笑顔を浮かべた。

584:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/02 20:14:28
「よっしゃ、勝負は半荘のみ、終わった時点で浮いてたらお嬢ちゃんの勝ちや。
 そのときは兄ちゃんの借金棒引きにしたろ。せやけど、負けたときの覚悟はええんやろな?」
ヤクザのおじさんがいやらしぃ~目でアスカを下から上へとなめ回すように見る。

うぅ、これはやばい。やばすぎるよ、アスカ!

「待ちなさい。そっちが出してくる面子はどうせグルなんでしょ。3対1なんて不公平だわ。
 こっちから二人出すから、そっちからも二人出しなさい。いいわよね?」
アスカが啖呵を切る。

「なんの、もともとその兄ちゃん一人の負けを払ってくれっちゅう話や。
 3対1でも不公平ってこたぁあらへん。
 が、まぁ、ええ。お嬢ちゃんの度胸に免じて2対2にしたろ」

「それじゃ、こっちからはシンジとマナ。アンタ達が出なさい」
「えぇ~、アスカが出るんじゃないの?」
「アタシは連中がイカサマしないか見張ってなくちゃいけないから、アンタ達が出るのよ」

うぅ、怖いよう……。



585:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/03 11:27:52 2BXtLspn
支援物資投下!

URLリンク(www.dotup.org)

586:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/03 21:47:54
麻月雀日(再)その2

「ロン!」
うぐっ。振り込んでしまった。

「いやぁ、お嬢ちゃん、すまんのぅ。
 リーチ、一盃口、役牌、混一色、ドラドラと……
 ありゃ裏ドラまでひいてもうたわ、うひひ、跳満や」
ヤクザの片割れが、いまにも取って食うぞという感じでいやらしく笑う。

………あぁ、もうダメかもしれない。
このまま香港かどっかに売り飛ばされちゃうのかな……うぅ……。

頼みの綱はシンジ。

でも、早くも南3局、もう後がないよ………。

  ___________________________ 
 │  │  │三│四│五│三│四│五│四│五│七│九│  │
 │北│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│南│
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘

うーん、手牌はまずまず。高めなら三色が付きそうだけど……。

587:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/03 21:49:52

「ポン!」
シンジが發を鳴いた。
えっと……。發一飜で安和了り? 
……いや、この勝負、アスカの提案で私とシンジの二人が入る代わりに、
どちらかがトップにならないと勝ったことにならない。
さっき私に跳満を振り込ませたおじさんがかなり一人勝ちしているので、
この期に及んで、役牌のみということはないはずだわ。
と、いうことは?

「ポン!」
シンジが今度は中をポン!
間違いない。大三元を狙ってるのね、シンジ。
でも、發と中を晒した今、ヤクザのおじさん達が易々と振り込んでくれるはずないし……

………ん?

  ___________________________  __
 │  │  │三│四│五│三│四│五│四│五│七│八│九│|三|
 │北│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│|索|
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘└─┘

何と、私はシンジのことばかり考えながら自摸っては切りしているうちに、
いつのまにか和了りを引いていた。
うーむ………。

迷いながらも、目を瞑ってせっかく自摸った三索を切る。
だって、この手じゃ逆転は無理だもんね。
さて、この判断が吉と出るか凶とでるか。

588:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/03 21:51:30

  ___________________________  __
 │  │  │三│四│五│三│四│五│四│五│七│八│九│|  |
 │北│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│|  |
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘└─┘

えっ?

次巡、私は幸運にも白を引き当てた!
これって、シンジのロン牌だよね? そうだよね?

勢い込んで、音高く卓に白を叩きつける。

「………ロン」
シンジが申し訳なさそうに言う。バンザーイ!! さすが、シンジ。
いいのよ。どちらかが勝てばいいんだから。

最終南4局、シンジはなんとか逃げ切り、無事トップで半荘を終えた。

「助かったァ。ありがとう、シンジ君!」
ヤクザ屋さんから解放された青葉さんは、シンジに感謝感激の雨あられを降らせた。

たぶん、ヤクザのおじさん達はなんらかのイカサマのたぐいをやっていて、
十中八九勝つ見込みだったのだろう。しかし、シンジの思わぬ強運に負かされたというわけだ。

「それにしても、アスカ、私たちが負けたらどうするつもりだったの?」
「もっちろん、あたしとマナの格闘術でひと暴れするつもりだったわよ」

……やっぱり。

私は、唖然としつつも、アスカの「強気」を羨ましく思った。
この娘、ヤクザなんかより役者が一枚上だわ。

589:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/04 22:29:07
危月機日

昨日まで三日間降り続いた雨もやんで、青空が広がっている。

今日は久しぶりにシンジとデート♪
行き先は定番の箱根園だ。
朝から何着ていこうか迷いに迷って、結局、ノースリーブのブラウスに
オレンジ地に黄色のチェックのミニスカートといういつもの恰好に落ち着いた。

「わぁ、キレイ………」
巨大な水槽の中を色とりどりの魚たちが泳ぎ回っている。
箱根園水族館はバスで僅か20分足らずのところにある。
私は到着するなり強引にシンジと腕を組んで、水族館中を見て回った。
淡水から海水、餌付けショーにアシカショー、イルカショーまでフルコースで。

お次はロープウェー。
普通に登ったら何時間もかかる駒ヶ岳山頂までわずか七分で到着。
展望台からは、芦ノ湖が一望できるのはもちろんのこと、北は遠く富士山まで見ることが出来る。
「ステキね………」
欄干から身を乗り出すようにして、遠くの山々を眺める。

「そういえば」
シンジが感慨深げに言った。
「初めて会ったときも学校の屋上から二人で山を眺めたね」
………覚えていてくれたんだね、シンジ。

「うん」
私は嬉しくて、シンジにもたれかかった。

590:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/04 22:30:23

すっかり箱根園を堪能して、さあ帰ろうかという時、またもや雨が降り出した。
しかも、かなりのどしゃ降り………。
むぅー、せっかくのデートなのに。でも、行きじゃなくて帰りでまだ良かった。

傘なんか持ってきてないので、バス停まで走る間にすっかりびしょ濡れ。とほほ……。
もしかして下着透けてるかな? 私。まぁ、いいや。

バスは夕闇迫る県道75号線を一駅ごとに停車しながら第三新東京市へと向かう。
雨粒が、人いきれでうっすらと曇った嵌め殺しの窓に激しく打ちつける。

「困ったな。雨、止みそうもないね」
シンジが外を見ながら言った。
「うん……」
「このぶんじゃ、第三に着いてもしばらくバス停で雨宿りだね」
それも悪くないな、と思いながら私もふと車窓から外を眺めると、
駒ヶ岳山頂付近でチカッと何かが光るのが見えた。
その光は、さらに続けて何度も明滅する。

『……ヲ・ヘ・イ・サ・セ・ヨ……』

あれは間違いなく発光信号だ。


591:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/04 22:31:49

「ん、何? マナ、どうかしたの?」
「うん。あのね、さっき私たちが居た駒ヶ岳の山頂から、誰かが発光信号を送ってるの」
「発光信号?」
「そう。私、戦自で教わったから分かるの」
「その信号、なんて言ってるの?」
「何かを閉鎖せよって。でも、その何かが分からない……」
「うーん、何だろう。水門かな?
 って、そんなわけないか。ここ二、三日みたいな大雨の時は逆に開けるんだよね」

水門!!

私は急に胸騒ぎがした。
大雨の時に水門を閉じるのは普通のことだ。だが、シンジの言うとおり、
芦ノ湖沿岸の洪水を防ぐために開放することもある。
いずれにしろ、山の上から発光信号などで指示するのは奇妙ではないか。

「シンジ、私、降りるね」
私は、ちょうど停留所で停車したバスから飛び降りた。
「待ってよ! どうしたの? マナ?」
シンジもバスから降りてくる。
「私、水門を見てくるから、シンジは先に帰ってて」
「そんな、僕だけ帰るわけにはいかないよ。一緒に行こう」
「心配しないで。ちょっと見てくるだけだから。
 それじゃ、シンジはここで待ってて」

シンジはしばらくの間じっと私の目を見つめて、最後に、
「……分かった。気をつけて」
と、言った。

(続く)

592:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/04 23:05:46
>>576
一瞬、「小学生の身ゆえ」に見えてしまい、焦ったw
>>583-591
Adrienne氏の頑張りに感動です。今後の展開に超期待。
それにしても中学生に助けられる青葉、情けなさ過ぎ…

593:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/04 23:24:08
>>592
>一瞬、「小学生の身ゆえ」に見えてしまい、焦ったw
私もww

>Adrienne氏の頑張りに感動です。
過分のお誉めにあずかって恐縮です。
いや、ホント、産みの苦しみっていうか、二次創作とはいえ書き続けるのは結構しんどい。

594:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/05 22:37:16

湖尻水門は目と鼻の先だ。
雨の中、濡れるのもかまわずひたすら走る。

約五分後、ようやく辿り着いた水門はやはり閉まっていた。
おかしい。先日来雨が降り続いていて芦ノ湖の水位は目一杯上がっている。
水門は開放しなければならないはずなのに。

しかも、水門監視所に明かりがついていない。
遠隔操作が可能とはいえ、これほど増水している時に無人というのは変だ。
私は嫌な予感を振り払えずに監視所の窓の中をそっと覗いた。


そこには、手足を縛られ猿ぐつわをされた男の人が!


間違いない。これはテロだ。
見たところテロリスト達は三人組。
一人は監視所の中。残る二人は水門の上を行ったり来たりしている。
どうしよう。生憎、今日は薄着をしてきたので、携帯を持っていない。
いったんバス停に戻って、シンジに警察へ通報してもらうか……
そう考えを巡らしていると、またもや駒ヶ岳山頂で光が明滅するのが見えた。

『バ・ク・ハ、ジ・ユ・ン・ビ』


595:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/05 22:40:03
爆破準備!!
テロリスト達は水門を爆破して芦ノ湖を決壊させるつもりだ。
そうなると山地を削って作られた第三新東京市にどれほどの被害が生じるのか想像もつかない。

もはや一刻の猶予もない。

私は監視所(ドアは施錠されていなかった)の中に飛び込んだ。

「何だ!?」
テロリストはやや裏返った声でそう叫ぶと私に拳銃を向けた。
が、彼は、私の姿を見て一瞬躊躇した後、銃口を逸らせた。
そう、私が一見か弱い少女に過ぎないので、銃を向けるまでもないと思ったに違いない。

チャンス!

素早く飛びかかり、拳銃をたたき落とすと返す刀で男のみぞおちに肘鉄を喰らわせる。
戦自時代、諜報員となるために受けたCQB(※)の訓練が役に立った。

「ぐっ……」
男が怯んだ隙に床に落ちた拳銃を拾う。
………この銃は、P220……、いや、P226?
男は苦しそうにみぞおちを押さえ、作り笑いを浮かべながら、
「君、そんなものを触っちゃ危ないよ……。さぁ、こっちにそれを渡しなさい」
と言った。

「動かないで!」

男から奪った拳銃の遊底を引き、両手で構える。

(続く)

 ※ Close Quarters Battle:閉所戦闘

596:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/06 01:39:57
近接戦闘では?

597:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/06 21:24:45
>>596
URLリンク(ja.wikipedia.org)

CQB(クロース・クォーター・バトル、閉所戦闘・近接戦闘、英:Close Quarters Battle)は、
屋内など閉所における極めて近接な距離での戦闘を意味している。距離によっては銃が使えず徒手格闘になる。

598:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/06 22:20:44

「お前……、何者だ?」
まだみぞおちを押さえている男が尋ねる。

私は、それには答えず、
縛られた男の人(おそらくは水門を管理する土木事務所の職員)を指さしながら、
「その人の縄を解きなさい」
とだけ言った。

「君は……一体……何者かね?」
縄を解かれ、猿ぐつわを外された水門職員とおぼしき男性は、
テロリストと同じことを私に問いかけた。
「それは、後で。とにかく、警察に連絡して下さい」
「しかし、……電話が通じないんだ……無線も妨害されているようで……」

困った。ともかく、爆破だけは阻止しないと。
しかし、どうやって………?
この拳銃一挺で残る二人のテロリストを制圧できるだろうか………。

その時だった。

「警察だ! 動くな!! 銃を床に置いて手を頭の後ろで組め!」

口々にそう叫ぶ声がしたかと思うと、車のヘッドライトの眩い光が
何本も私たちに向けられた。


へ? 

599:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/06 22:22:39

――結局、後に判明した今回の事件の概要はおよそ次の通りだった。

テロリスト達は湖尻水門のほか、深良水門、それに
第三新東京市内にある河川管理事務所などを占拠。
駒ヶ岳山頂からの合図により湖尻水門に爆弾をセットし、
同じく山頂からの合図で(水没することになる)河川管理事務所から退去後、
爆破する手筈だったらしい。



「マナ! マナ! 良かった、無事だったんだね」
表からシンジの声が聞こえた。

「シンジ!」
急いで駆け寄る。

「マナ、ごめん……マナが危ない目に遭ってたのに……僕は………」

「シンジ………私こそ……心配かけてごめんね……」
私は、そう言ってシンジに抱きついた。
彼が私のことを心配してくれているのが本当に嬉しかったから。

600:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/06 22:25:05

「シンジが警察を呼んでくれたの?」
「それがね、マナがなかなか戻らないから、とりあえずこの水門まで来て……
 武器を持った人影が見えたからすぐ警察に通報しようとしたんだけど電話が通じなくって……」
「うん……」
「だから、走って交番まで行こうとしたら途中でパトカーとすれちがったんで、引き返してきたんだ」
「なるほど……。たぶん、あのテロリスト達が電話を不通にしたのね。
 だから発光信号なんか使ってたんだわ」

おおよそ合点がいきかけたところで、また一つ疑問が湧いてきた。
それでは、一体、誰が警察に通報したのだろう。

何かパズルのピースが足りないような、妙な違和感が頭にこびりついて離れない。

「君、事情聴取をするから一緒に来てくれたまえ」
警察官が私の肩を叩いて言った。
「はい……」

「じゃ、行ってくるね」
私はシンジに向かってそう言うと、警察官に伴われてパトカーに乗った。

(続く)

601:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/07 20:24:10
日記と名のつくスレ一覧(順不同)

アスカの日記って何か教えやがって下さい
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602:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/07 22:25:02

おかしなことになった。

水門での一件の事情聴取を受けるため警察署に同行するはずだったのが、
なぜか、陸上自衛隊の松本駐屯地に連れてこられてしまった。
なぜ警察ではなく自衛隊なのか、そしていつ帰してもらえるのか、
何度も説明を求めたが、「防衛上の理由」などといって何も教えてもらえない。

「明日から警務官(※)による取り調べがあります。
 今日のところはこの部屋で休んでください」
そう言って通された部屋は、どうやら士官用の個室のようだった。
要するに、私はこの部屋に軟禁されてしまったわけだ。
理不尽な取り扱いに怒りというよりは不安がこみ上げてくる。
まぁ、部屋そのものはそこそこ快適そうなので、その点だけは少し安心したけど………。

テレビがあるのでつけてみる。

『この時間は予定を変更して報道特別番組をお送りしています』
アナウンサーの緊張した声が耳に飛び込んできた。

『全国同時多発テロにより炉心融解を起こした原子炉は次の通りです……
 ○○県第×号原発、同△号原発、□□県▽発電所………』
『政府は非常事態宣言を発令しました。住民の皆様は外出を控え………』


芦ノ湖だけじゃなかった!
テロは全国で同時に起こっていたんだわ!


※ 旧軍及び諸外国軍における憲兵のことを自衛隊では警務官と称する

603:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/07 22:27:53
虜月囚日

私の勾留は三日目になった。
どうやら、戦自あがりで「ただ者ではない」私は、
先のテロリスト達の一味と思われてしまっているらしい。

とにかく、取調べでも何でもやってもらって早く誤解を解きたいのだけれど、
どういうわけか、肝心のその「取調べ」がいつまで待っても始まらない。

暇をもてあましつつ、いろいろと考えてみる。

まず、テロリストの一人が持っていた拳銃。
あれは、SIG SAUER P226だった。
流通が厳しく制限されている軍用拳銃をテロリストがどうやって手に入れたのだろう。

もう一つ。あのとき警察に通報したのがシンジでなかったとしたら、一体誰だったのか。
確かに、私以外にもあの晩の不審な発光信号に気がついた人はいたかもしれない。
しかし、警察が到着したタイミングといい、警官の人数といい、出来すぎだった気がする。
ましてや、あの時、市内の電話は不通、無線はジャミングされていたのに……。

そして、最大の疑問。なぜあの警官達は私を警察署ではなく自衛隊駐屯地などへ連れてきたのか。
仮に自衛隊が私の身柄を要求していたとしても、まずは警察署に連れて行かれ、
しかる後に一定の手続きを経てここへ連れてこられるのが筋のはず……。

(続く)

604:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/08 22:15:39
面月会日

朝、運ばれてきた食事をすませるとすぐに、面会人がいるとのことで別室に通された。
何と、その面会人とは青葉さんだった……。

「後からシンジ君に聞いたんだけど、あの時、マナちゃんの協力で勝てたんだってね」
「は、はい……」
「ありがとう……、マナちゃん、本当に助かったよ……」
彼が言っているのは先日の麻雀(>>583-588)の話だ。
シンジのお陰で借金が棒引きになったのがよっぽど嬉しかったみたい……。
私は正直忘れかけていたんだけど、青葉さんがしきりに感謝するので無視するわけにもいかず、
「……どういたしまして……」
とだけ言っておいた。



午後、今度はミサトさんとアスカ、それにシンジが面会に来てくれた。
「安心して! マナちゃん!! 防衛庁に厳重に抗議してきたから」
ミサトさんが、ぐっと力みながら言う。

「なんでも、今回のテロね、戦自と関わりがあるらしいのよ。
 実行犯の何人かは現役の戦自兵士だったらしいわ。
 だから、元戦自のマナも疑われちゃったのね。まったく、デタラメな話よね」
と、アスカ。
なるほど、それで、なぜテロリストがP226を持っていたのかは分かった。
しかし、なぜ私が警察署でなく自衛隊に連れてこられたのかという疑問は依然として残る………。

605:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/08 22:17:25

「ねえ、シンジ。クラスのみんなはどうしてる? みんな元気?」
「うーん、あれ以来学校が休みになっちゃってよく分からないんだ」
「そう………」
「あっ、一つだけ、トウジは妹さんが退院したんで大喜びしてたよ」
「そうなんだ! よかったね……」
「例の慈善家のlarksoulさん(>>580)だっけ? あの人にお礼状送るんだって言って
 英語の辞書と首っ引きで手紙書いてるらしいよ」
「へー、あの鈴原君がねぇ………」
暗い話が多い中、珍しく明るいニュースを聞いたので、心の中が暖かくなった気がする。
こうしてシンジ達としばし雑談しているうちに、面会時間が過ぎていった。


シンジ達と別れ、個室に戻った後、一人でまた色々と考えてみた。
ミサトさんが防衛庁に抗議……自衛隊は防衛庁の管轄………
一方、戦自は国防省………テロは戦自と関わりが………SIG SAUER P226……

ややこしいのだけれど、陸海空自衛隊は、戦自、戦略自衛隊とは別組織であり、
従来は国連軍に編入され、主として対使徒戦を行ってきたが、
全ての使徒が殲滅された今、その存在意義が問われている。



606:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/08 22:20:04

突然、私の頭の中で幾つもの単語が一本の糸で繋がった。
報道等ではあのテロは戦自が仕組んだものとされているようだけど、
もしかして、自衛隊の仕業ではないだろうか。

理由の一つはあのSIG。
数年前から戦自ではSIG SAUER P226を制式としている。
かたや陸海空自衛隊では古いタイプのP220が使われていて、P226といえば戦自というイメージがある。
しかし、テロを起こすときに、この銃を使って如何にも「正体は戦自です」
と告白するようなマネをするだろうか。
なにかわざとらしい。

もう一つは、テロリストを逮捕する際の異様な手際の良さ。
まるで、テロが起きることを予期していたかのようだった。

そして、決定的なのが、この私が現にこうして自衛隊駐屯地に拘束されていること。
自衛隊で取調べなんて通常の刑事司法手続には決してないことの筈だ。

……つまり、あのとき湖尻水門で事情聴取をするからと言って私を車に乗せたあの警官達、
あれは実は警官に扮した自衛隊員だった?
そうとしか考えられない。


私、これからどうなっちゃうのかな………。

戦自時代といい、今といい、私ってつくづく囚われの身に縁があるみたい。
とほほ……。

(続く)

607:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/12/09 11:25:00 YT8Mw0lD
自衛隊が戦自になったんじゃないのか

608:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/09 14:10:00
>>607
普通そう思うよなぁ。

でも、国連軍に編入された陸海空自衛隊と戦自とが別組織として併存している、
というのが一応公式設定。
私も最近(>>328-329)教えてもらって知ったんだけどねw

609:試製第壱型(=329。他にコテあるけど) ◆X4JSSDFJQM
06/12/09 18:46:51
>>608
ウホッ誰のことかと思えば私のことですかw
ちなみに、戦自の正式拳銃はブローニングHPです。
何故シグザウエルP220シリーズでないのか私も甚だ疑問ではありますが、各種画像で
確認しましたので間違いありません。アサルトライフルもH&KG11・・・
未来的な上に薬莢を描かなくていいからと言われているけど・・・
89式ショートとかFNハースタルF2000だったら説得力あったんだけどなぁ。

火曜には恐らく更新できる物と・・・もうしばらくお待ちください。
駄文に遅筆。恐縮です。(もしかしたら新作にするかも)

610:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/09 19:28:03
>>609
なんと。世間は狭いね。
ってか、マナリアン自体少ないから余計狭いかww

> ちなみに、戦自の正式拳銃はブローニングHPです。
そうなのかぁ。どうもEOEを見ると鬱になるので、確認せずに書いちゃったw

> 火曜には恐らく更新できる物と・・・もうしばらくお待ちください。
今書いてるのがあと数回で終わるので、
ちょうど巧い具合にバトンタッチできると思います。
ってわけで、できればこっちが終わるまで投下するの待ってて下さい。お願いします。

> 駄文に遅筆。恐縮です。
いやぁ、期待してますよ~

611:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/09 22:20:48
内月戦日

恐れていたことが起こった。
陸海空自衛隊と戦略自衛隊(戦自)との内戦だ。

先の全国同時多発テロは戦自によるクーデターの一環であるとする自衛隊と、
逆に、あれは全て戦自の弱体化を狙った自衛隊の陰謀であるとする戦自とは、
互いに一歩も譲らず、本日早朝、ついに第三新東京市内で市街戦が始まったらしい。

私の見るところ、嘘をついているのは前者。

つまり、今回の事件は、対使徒戦の終焉により役割を失った自衛隊が、
戦自へと吸収されることを嫌って打った窮余の一策ではないだろうか。

今はまだ、戦闘は散発的で、主として小火器による小競り合いだが、
いつ大規模な戦闘に発展するか予断を許さない。


相変わらず、取調べは始まらず、
私は与えられた個室でぼんやりとテレビなど見て過ごすばかり。
早くミサトさんの、いや、「私の」家に帰りたい………。

612:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/09 22:23:15
戦月乱日

自衛隊と戦自との戦闘はいよいよ激しくなった。
尤も、既に放送局等は両勢力のいずれかに占拠されてしまったようで、
テレビ・ラジオは詳細な状況を殆ど伝えず、ただ自宅から出ないようにとのみ繰り返している。
ではなぜ激しくなったと分かるかというと、実際に砲声が聞こえだしたからだ。

考えてみると、ここ、松本駐屯地は重要拠点の一つ。
攻撃目標になっていたとしても不思議はない。

窓の外で2ストローク・ディーゼルエンジンの轟音が鳴り響く。
騒音対策がまったく考慮されない軍用車両の稼働音は本当に凄まじい。

ドーーン!!

突然、地震のように天地が揺れ動き、窓ガラスがビリビリッと震えた。
私の居る部屋のすぐそばで榴弾砲が発射されたのだ。

ドーーン!!

また、砲声! その強烈さは筆舌に尽くしがたい。
耳を覆ってベッドに突っ伏す。


613:Adrienne ◆HI8ebVe8lo
06/12/09 22:26:52

その後も、幾度となく砲撃が繰り返される。

「私……、震えてる………」

なぜか、身体が自然と震えていることに気づき、そう独りごちた。
戦自時代から常に死を覚悟してきたつもりだったのに。

射撃の間隔はますます短くなり、無数の砲声が地鳴りのように響く。
さっきまでのは試射で、効力射が始まったのだろう。
それにしても、これほどの一斉射撃を浴びせなければならないとは、
敵(私にとっては敵も味方もないけど)は一体どれほどの兵力なのか。

なんで、こんなに怖いのかな……。自問自答してみる。
答えは決まっている。大切な人に会えなくなるから。
今は「いつ死んでも悔いはない」なんて言ってられないから。


シーツに顔を押し当てたまま、何分間震えていたのだろう。
気がつくと砲声は止んでいた。しかし、

――突然、
地震のように軽量鉄骨製の建物が揺れ、
バリバリバリッと物凄い音を立てて天井が剥がされたかと思うと、
青く晴れ渡った空が露わになった!

(続く)



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