05/09/12 01:22:12 Nh1v/q6t
受け取った写真を冬月はプライベート・コレクションの中へと戻した。
「他にいるか?」
「…………レイが……」
いまだに先程の暴露から立ち直れていないながらも、ゲンドウは机上からごつい紙の束を持ち上げた。
「レイがどうした?」
「請願書を提出してな…」
ゲンドウはリストを相談相手に手渡した。
ざっとリストに目を通した冬月は目を丸くして言った。
「随分と事情に詳しいように見えるが」
「私が馬鹿だった」
俯いたままゲンドウが言った。
「まあ、お前の命令には従っているじゃないか」
そう言って続くページをパラパラとめくってみた後、彼はゲンドウに説明を求めた。
「同じことが延々と書いてあるぞ。どういうことだ」
ゲンドウは机にもたげた頭を両手で覆った。
「 予 備 だ よ 」
くぐもった彼の声が答えた。
「ダミーシステムの…コア?」
冬月の眉がピクリと上がった。
「まさか碇、サードを共同利用させる気か!?」
レイの出願書類に絶対的な形で書かれていた、シンジの所有権に関する内容から察するに、
「あれら」が少年を得た時に彼が過労死する可能性は限りなく高い。冬月が動揺するのも
当然である。