05/10/12 01:28:24
>>696
安易でした。
>>697
明らかなミスです。
-=≡つ)д゚).:,ブッフォア
701:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/12 01:38:14
>>700
乙。
続き期待。
702:Jamping Shoes
05/10/13 16:57:26
雨上りの様な澄んだ夜風の感覚に、私は手足の先まで神経を研ぎ澄ませる…身体の表面は冷たく、内側は碇君の鼓動で熱い。
〈目標を撃破しろ。〉
〈シンジ君、落ち着いてレイの指示にしたがってちょうだい!〉
〈目標は静止状態から移行せず、距離270!!〉
「僕は…僕は…」
「深く息を吸って、イメージして…エヴァはあなたの体の一部よ、戦い方は私に任せて。」
…初号機が使徒に向かってゆっくりと足を進める。
〈目標に微弱な反応、距離200!!〉
「使徒も私達も壁を持ってるわ、それを越えてようやく近付けるの…扉を開く鍵をイメージして。」
〈距離180で初号機、防壁状エネルギー反応に阻まれています!!〉
ATフィールドに爪を立てて、初号機と私が低く唸りを上げる…
〈初号機からもフィールド発生、浸食してゆきます!!…目標右腕高エネルギー反応ッ!!〉
フィールドを引き裂いた所で使徒の手が迫り、それを何とか避けてバランスを崩した初号機。
「くうぅっ…」
「…立てない!?シンジ君集中して、あなたの力がなきゃ」ガシュッ
〈初号機左肩に使徒のエネルギー体攻撃、貫通しました!!〉
「あ゙ぁッ!!」
〈シンジ君!やられたのはあなたの体じゃないわ落ち着いて!!〉
私の左肩にも鈍く痛みが突き刺さる…そこから初号機が蹴り飛ばされ、ビルへと激しく叩き付けられる。
「くぅ…碇君が集中しなきゃ、何も出来ないわ!碇君しっかりして!!」
「っぁ…ぐぅ…」
「碇君!!」
私は彼の手を引っ掴みレバーへ押さえ付けた、手には更に力を込める…
「…しっかりして!!あなたが変わらなきゃ何も変われないのにっ!!」
…視界に伸びた使徒が初号機の頭を掴み、その掌から光があふれ出す。
703:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/13 17:02:48
ウンコしたい。
704:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/13 23:14:36
晒しage
705:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/14 17:05:59
良い感じなんじゃないかな。続きに期待します。でも、できればもうちょっと纏めて
推敲をしてから投下した方が書きやすいかと思いますよ
706:Jamping Shoes
05/10/16 15:25:55
〈頭部破損、制御神経断線、シンクロ率低下ッ!!アンビリカルケーブル断線、内部電源に切り替わります!!〉
〈レイッ、シンジ君ッ!?返事をしてっ!!〉
「…まだッ、やれま」ガシュッ
〈右腕左腕損傷ッ!回路断線、音声回線…不良…〉
〈エヴァ活動停止、パイロット両名パルス確認出来ませんッ…〉
(…絶望的ね、前より余計酷い気がするわ。)
痛みに失神した碇君の隣りで、私は身体を走る鈍く重い痛みに耐える事しか出来なかった。
私が聞いた声は何だったか、変わる筈だった世界はどんな場所だったか、それを知る事ももう無いの…?
モニターは機能を止めて司令部からの声も、無い…暗闇、好きじゃない。
『立ちなさい』
嫌よ。
『立ちなさい』
このまま終わりたくない、だから。
『立ちなさい』
「…立ちなさい」
『「立ちなさい!!」』
エヴァが咆哮して、目の前の空へ腕を上げる…
707:Jamping Shoes
05/10/16 15:27:13
〈えっ!?エヴァ再起動!!内部から高エネルギー反応ですッ!?〉
〈…そんなまさか、暴走!?〉
ザッ「…違います。」
〈音声回路回復しましたッ!!〉
〈レイ、それはどういうことなの!?〉
〈エヴァ、両椀復元!!両椀にエネルギーの緩やかな収束を確認ッ!!〉
エヴァの体勢を起こして走り、使徒へ飛び掛かる…拳を思い切り振り下ろす!
使徒の手から再び光が漏れ出すけど、私にはもう当たらないわ。
〈目標より攻撃、回避!!エヴァは目標ATフィールドを突破!!すごい…〉
使徒に刺さったプログレッシブナイフをそのまま胴体深く突き刺し、ビルに固定…勝ったわ。
最後に渾身の打撃をコアに向け、放つ…
〈…目標消滅、付近にエネルギー反応無し、エヴァ活動停止。〉
〈…ッ!!パイロットは!?〉
〈現在救護班が回収に…こちらでは詳細が分かりません。〉
「…碇君、起きて?」
「ぅ…ッ!?わ゙ぁッ!!…あれ?」
「終わったわ、私達は使徒に勝ったのよ。」
「…」
放心状態の碇君を眺めていると救護班が到着、私達は別々に収容される。
運ばれる中で私は、目の裏に焼き付く光を眺めて…しばらく眠る事にした。
708:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/16 17:10:10
断罪マダ-
709:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/17 11:57:57
セ○ンイレ○ンのアメリカンドックは衣ばっかり!
710:Jamping Shoes
05/10/29 10:16:57
第一の峠を越えて、病室から出て一息つく。
次の私の出番まで若干余裕がある。
碇君はこの3週間後に第4使徒を迎撃、失踪、そしてここに戻って来る…というのが前回での流れ。
私の介入によって幾分か狂う事が考えられるから、慎重に事を進めて行かなければならない。
校舎で殴られる碇君を目撃、前回同様に鈴原君と相田君が…いや、数が多い?
その二人とさらに3人、前回より負のバランスが強く出ているみたい。
鈴原君に続き二人が蹴りを入れて碇君がうずくまる…私が止めに入るのもおかしいから、五人が居なくなった所で様子を見に行った。
「立てるかしら、怪我は?」
「あ、綾波。僕はだっ、痛っ…」
「この程度なら平気ね、よく休みなさい…それじゃ」
「ぁ、待って!聞きたい事があるんだ…」
「何を聞きたいの?」
「どうして…どうして僕なんかがエヴァに乗らなきゃなんないのかな、こないだのは君が頑張ったから倒したんじゃないか?」
「報告書にもある通り、あなたの力よ。」
「嘘だ、僕は途中で気を失って…どうして君もネルフの人達も、父さんも、僕をエヴァに乗せようとするんだよ!?」
「『あなたを必要としている』それがあなたでなきゃいけない理由、こればかりは変えられないみたい。」
「そんな…そんなの説明になってないよ、分かんないよ全然ッ!?」
「もし、これから先も生きていたら…別の答えを教えてあげる、さよなら。」
「待って、待ってよ!?」
711:Jamping Shoes
05/10/29 10:18:54
「レイ、調子はどうだ。」
司令がケースの向こうから話しかける。
「問題ありません、エヴァとのシンクロは数値通りです。」
「あぁ、わかっている。」
眼鏡の下の眼は確かに私を捉えてはいる…でも、そこに見ているものはきっと私ではない。
一連の悲劇は、ここから始まっているのだろうか。
「私がここを離れる間におそらく使徒が来るだろう…老人達も口煩い、被害は最小に押さえて撃破だ。」
「了解しました、司令。」
私は自室で物思いにふける…
もし前回よりも負の力が働きやすくなっているのなら、下手すれば碇君はエヴァを降りてしまう。
「少なくともそのきっかけは2回、いずれも鈴原君が関与してる…」
一回目はあの二人をプラグ内に入れた事と命令違反、二回目はダミープラグによる鈴原君の死亡。
「…しまった、むしろ初めの接触から断ち切ってしまえば良かったわ。」
今更悔やんでもどうにもできない、でもそれなら現状での最善を尽くすだけよ。
712:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/06 21:29:38
晒しアゲ!
713:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/07 19:18:36
>>711
ただ一言
「考え込みすぎだよ、綾波さん」と言ってみる。
気楽にいこうよ、気楽にさ。
714:うほ ◆dULVQC3GtM
05/11/22 00:21:57
設定 シンジはオタの魂を持つ漢。
「レイ、心のむこうに」
プレハブをつなぎ合わせた仮設建造物。
鉄骨が縦横に走り、横たわる巨体を囲む。
作業員は忙しく走り回り、時に檄を飛ばす。
シンジは巨体の腕部分を見上げる。
「これが僕たちの敵なのか、なんかゴーストバスターズ?」
「んなユニークじゃないでしょー」
一緒に見上げるミサトが突っ込む。
シンジの視界に下降してくる足場。
そこには白衣を着た男たちの中で異彩を放つ、金髪の美女。
「なるほどね。
核以外はほとんど原形をとどめているわね。
ホント、理想的なサンプル」
振り返り。
「ありがたいわ」
かすかに嬉しそうな赤木リツコ博士。
「で、何か分かったわけ?」
と、ミサト。
シンジにはいまいちよくわからない難しい話が続く。
だが、使徒の事は結局何も分かっていないらしい事だけは分かった。
と、そこに何人かの男が通り過ぎる。
はっ、としてシンジは注視する。
715:うほ ◆dULVQC3GtM
05/11/22 00:46:49
碇ゲンドウ、そして冬月が作業員の説明を受けている。
ゲンドウは手袋を取り核を触ったりしている。
シンジは別段気の無いそぶりで、父でもあり上司でもあるその男を見ていたが、手袋を取ったその手の甲に火傷の痕を見る。
「シンちゃん、どした?」
気付いたようにミサト。
「あ、いえ・・・別に・・・」
微妙な表情のシンジ。
「あ~のねぇ、そういう顔されて別にって言われてもね。
気にかけてください、心配してくださいって言われてるようなモンなんですけどねぇ」
「いや、なんか父さん、手に人面瘡が出来てるみたいなんだけど・・・」
「・・・・マジ?」
驚くミサト。
眉をひそめるリツコ。
女二人ゲンドウを見る。
「・・・ああ、あの火傷の事」
「シンジ君、あんたね」
「いや、だってそう見えたんですよ。
ふざけてたわけじゃないです。
言われてみれば、火傷ですよね。
なんか被爆したみたいな感じになってるし。
け、血便じゃぁぁぁぁあああああ!!
みたいな」
「ゲンはいいべ」
なまるミサト。
「あなたがまだここに来る前・・・
起動実験中に零号機が暴走したの・・・・
聞いてるでしょ」
構わず語るリツコ。
「はい・・・」
あらたまるシンジ。
「その時、パイロットが中に閉じ込められてね・・・・・・・・・」
716:うほ ◆dULVQC3GtM
05/11/22 01:08:33
「パイロットって・・・綾波ですよね」
「碇司令が、彼女を助け出したの。
加熱したハッチを、無理やりこじ開けてね・・・」
「父さんが・・・」
「手のひらの火傷はそのときのものよ」
「へぇええええええ。
父さん、熱血ですね!
うわ!おいしいなぁ、そのシチュエーション。
フラグが立つわ、CG回収だわでフィーバーフィーバー!!
・・・ですか?」
「?」
「?」
ミサトもリツコもシンジの言葉の意味が分からない。
リツコがぼやく。
「・・・世代の差かしら」
違う。
学校。
プール。
ホイッスル。
女子は黄色い声でプールサイド。
男子は運動場で怒号を上げながらサッカーの授業を受ける。
女子が楽しそうにしている中、綾波レイは一人制服のままプールサイドの隅で体育座りし、どこか遠くの光景を見るかのように見学している。
そんなレイを見る碇シンジ少年。
「センセ」
トウジ。
「何熱心な目ぇで見てんねん?」
「綾波を見てたんだ」
「・・・碇、素直だなー」
感心するのはケンスケ。
717:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/22 01:27:22
「僕さ」
シンジは落ち着いた、そして真剣な声で言った。
トウジもケンスケも突然のシンジの声色に驚き、佇まいを正す。
「綾波が水着を着てないのが許せないんだ。
僕、すごい楽しみにしてたんだ。
それが制服で見学って・・・・。
いや、わかってる。
綾波はまだ完治してない、見学するしかないんだ。
でもさ、ほとんど治ってもいるんだよ。
そこに一縷の望みを賭けたっていいじゃない!
もしかしたら・・・なんて、そんな希望、願いをさ、夢見たっていいじゃない!
・・・・でも、ほら、ごらん。
綾波は制服を着ているね。
水着じゃない。
水着じゃないんだよ!
・・・・・僕の負けだ。
確かに賭けは僕の負けだ。
でも・・・・・許せないんだ、そんな負け犬みたいな・・・自分で自分が許せないんだよ!!」
晴れまくりの空だった。
そんで、シンジは漢だった。
起動実験。
プラグの中。
シンジは落ち着いていた。
巨大ロボットの揺れは凄まじい。
LCLはそれを緩和しシンクロ率を高める。
実に理にかなっている。
ロボットアニメをこよなく愛するシンジは、LCLを受け入れるのが早かった。
モニターに写るプラグスーツ姿のレイ。
「プラグスーツって扇情的でいいよなぁ」
開発者が聞いたら怒りそうな独白。
718:うほ ◆dULVQC3GtM
05/11/22 01:41:25
>>717
名前んとこ書き忘れた。
まぁ、よし。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「体にフィットするって言うのがまたエロイ。
まさにエロの美学を突き詰めたデザインだ。
最高じゃないか、このチルドレンとかいう奴は」
モニターに写るレイの小ぶりなヒップ。
ほんで小ぶりな胸。
美しい背中のライン。
足は細く健康的だ。
「うほ!」
シンジは癒しを得ていた。
しかし、そこに邪魔者が現われる。
「ぐは!男なんか見たくないよ!
勘弁してよ!
ホント使えないな父さんは!!」
ゲンドウだった。
ゲンドウはレイに用があるようだった。
レイは声をかけられ一瞬驚いたようだが、それがゲンドウだと分かると表情を緩め整備の手を休めた。
ゲンドウに跳ねるように駆け寄るレイ。
シンジは驚いた。
「・・・・・・」
笑顔の綾波。
微笑む父。
父の優しい顔にも驚いたが、何よりレイに笑顔に衝撃を受けた。
「ツンデレだったのか!!!」
シンジはアホだった。
719:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/22 15:35:14
@⌒⌒@、?
'⌒⌒丶 (从 从) ヾヽ ・・・さっきからナニやってんの?アンタ。
′从 从) ノ(゚、゚ v6) ヾ ヽ
ヽゝ゚_ ゚ν ヘl//l⌒iヽ ゝ
へヽ//ヽ ( |Å .| |_|
ノ | .Å / ̄ ̄ ̄ ̄/==| |
__(二ニつ/ MAGI /__| |\____
\/____/ ⊆uuu
(ビクッ)・・・・・ナンデモナイ。
720:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/23 00:30:14
>>719
何気にかわいい
721:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/23 21:52:24
>>577
だれも突っ込んでないからいまさらだが
あ の C M か w
722:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/27 15:24:38
圧縮回避記念ほす
723:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/04 21:40:13
hosyu
724:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/09 19:08:18
保守
725:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/17 16:07:35
糞スレage
726:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/25 23:00:53
保守
727:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/28 00:02:23
保守
728:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/29 19:41:24
気が向いたらまたなんか書こうかな。結婚スレの意気に煽られたかもしれない。
729:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/29 23:02:13
読む前からつまんねーって分かっちゃった♪
730:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/29 23:28:12
期待age
731:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/30 11:53:47
期待age
732:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/13 00:03:23
二人とも可愛い過ぎ。
733:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/17 19:37:41 YD5WqT8p
hos
734:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/20 00:05:20
綾波いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
735:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/29 22:13:50
保全さげ
736: 初恋 序章
06/02/06 09:44:09
碇シンジはよく笑う。
誰にも向けられる笑顔。
それを見るたびに微かに痛む胸に、綾波レイは困惑した。
教室の端にあるシンジの席。
レイの席よりも5つほど後ろにある。
レイはドアをくぐると自分の机に鞄を置き、椅子に座ることなくシンジを眺める。
席についてしまえば、背中を向けることになるために見えないからだ。
シンジの周囲には彼の友人達が立っている。
登校してきた生徒たちの幾人かにも声をかけられている。
楽しい話になったのか交わす声は大きくなり、笑い声さえもこぼれ始める。
頷いて笑うしぐさ。
それは少しだけ、…あれに似ている。
コンビニで見かける店員の笑顔?
シンジを観察しながらレイはそんなことを思う。
737: 初恋 序章
06/02/06 09:46:25
客の顔色を伺う、あるいはマニュアルどおりに作られた笑顔と重ねる意味も知らず、
不自然さに違和感を覚えるでもなくただ首をかしげる。
碇君は楽しいのだろうか?
不意に浮かんだ疑問を、辞書に書かれた「笑顔」の項目について思い出し打ち消す。
「笑顔」とは「嬉しい」や「楽しい」に付随する肯定的な表情だったはずだ。
しかしレイにとってのシンジは、そんな辞書的分類では簡単に分けられない不思議な存在にも思える。
見つめるたびに疑問が湧き、書物では手に入れられない不思議があるような気にさせられる。
思考の波に揺れながら、そうして机の脇に立ったままのレイがいつまでも動かずにいると、
シンジは漸く彼女に気がついたらしく挨拶をくれる。
「おはよう、綾波」
毎度のことながら笑顔のオプションつきだ。
そんなふうに微笑まれば、レイもぎこちないながら返事をかえすことが出来る。
「…おはよう、碇君」
それ以上の会話はないけれど、シンジはその後もしばらくレイを見ながらニコニコと笑ってくれる。
レイの胸を暖かな喜びで満たしてくれる笑みだ。
それが先ほどレイの首を傾げさせた笑みとは違うものだということに、彼女はまだ気づかない。
738: 初恋 序章
06/02/06 09:48:14
席に着いたレイは本を取り出し、机の上でそれを開く。
文字の上を辿る視線とは別に、背後から聞こえる彼の声に意識を傾ける。
肯定
肯定
謙遜
肯定
肯定を示すシンジの言葉には、彼の笑顔が付随することをレイは知っている。
レイの胸を騒がせるシンジの笑顔は、誰にでも与えられるものなのだ。
そして、みなが誤解する。
誤解?
…シンジが好意的であると思うことは誤解なのだろうか?
疑問は浮かぶが、誤解が「笑顔」にあるのか、それとも「好意」に係っているのか、
実はレイにはわかっていない。
「笑顔」が「好意」を意味しているのかどうか? が疑問なのか。
それとも、
「笑顔」=「好意」は事実で、シンジがそれをレイに向けているのかどうか? が疑問なのか。
けれどわからないながらも、彼が周囲に友好的に溶け込む姿を見るたびに、
レイが微かなため息をこぼしてしまうのもまた事実なのだった。
fin
739:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/06 14:10:22
なんか、難しい話だね。でも、面白くて良い感じでした。GJです。
短編ならではのあっさりした感じとレイの初恋の切なさがあいまってすっきりとした読後感がありました。
740:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/06 21:58:42
平日の朝からご苦労さんでした。
741:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/07 00:13:13
「序章」と言うからには、続きもあるのかな?
期待してみる。
742:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/08 19:43:48
乙!
面白かったよ。レイの内面描写GJ!
743:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/14 23:48:12
職人待ち
744:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 00:23:18 QyHN4dK/
age
745:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 02:51:59
注意
これは、LRSを前提にしたアスカとレイの話です。
シンジは(レイのセリフの中にしか)登場しません。
好みに合わないと考えられられる方は、NGワード「男のロマン」
746:男のロマン
06/02/19 02:53:12
私は、惣流・アスカ・ラングレー。
エヴァ二号機のパイロットである。
今日は太陽も鮮やかな日曜日。
私は珍しい相手と買い物に来ていた。
家族連れや女性客で賑わう、デパートの衣料品売り場。
私の目の前で、吊るされた色とりどりの商品を一枚ずつめくっているのは…。
あの、ファーストだ。
あれは、そう5月も半ばを過ぎた頃。
めったに話しかけてこない彼女が、控え室で私に声をかけてきた。
私はテスト結果もまずまずで機嫌が良かった。
ちょっと滅多になく、他人のお願いを聞いてやってもいいかな?と、思うくらいには。
その結果が、今日のお買い物となったわけである。
「………これ」
悩んでいたのか、そうでないのかいまいち区別のつきにくい表情で品物を見ていたファーストが、一枚の布を手に振り返って私に差し出した。
747:男のロマン
06/02/19 02:54:18
「これ」ってなによ、「これ」って。
「これ」がどうだって言うのよ?
「これ」にしたいわけ? 買うって決めたわけ?
それとも、「これ」が似合うかどうか聞きたいの?
って言うか、それなら【誰に】似合うかどうかってのをまず言うべきなんじゃない?
あんた、コミュニケイション能力が低すぎ。省略のしすぎ。
少しは意思疎通の努力をしなさい、ああ、少しじゃなくてもっとたくさん。
とりあえず、心の中で百万言を呟きながら渡された布を広げてみる。
シンプルなエプロン。
色はブルー。
「あー、いいんじゃないの。
…でも、聞いていい?
何で、急に買いものなのよ?」
ヒッキー一歩手前のファーストである。
買い物に行こうって言われたのだけでもちょっと驚きだった。
だいたい答えの想像はつくけれど、ここは聞いておくべきだろう。
買い物に行きたいと言うおねだりにOKしてしまった以上、「毒を食らえば皿まで」と言うことだ。
「郷に入らば、郷に従え」
日本なのだから、日本の諺には従わなくてはならない。
748:男のロマン
06/02/19 02:55:10
「…碇君、誕生日だから」
あー、はいはい、ごちそうさまです。
赤くなられたわけでもないのに、聞いてるほうが微妙に恥ずかしい。
もちろんそれは私が慎ましやかな乙女であるからして当然のことなんだけど…。
それプラス、予想通りの答えに拳を握り締めたくなるのは何故だろう。
まぁしょうがないと言えば、しょうがなくないこともない。
誕生日にプレゼントを贈るのは常識の範囲内だ。
何となくファーストを置いて帰りたくなったが、そこはぐっと堪える。
たまにはパイロット同士友好を深めるようにと、ミサトにもきつく言い渡されている。
軍資金と言う袖の下も預かってきてしまったことだし。
「……これ。
どう?」
ファーストは詳しい感想が聞きたいのか、意外としつこい。
「だから、いいと思うって。
あいつになら似合うんじゃない?」
「そう。
…………。
これは?」
色違いの同じもの。
白地にポケットのラインどりの薄紫が唯一の飾りだ。
「うーん?
ちょっと地味じゃない?
あんたには似合いそうだけど」
749:男のロマン
06/02/19 02:56:03
ファーストは人に感想を聞いておきながら反応を示さない。
手にしていた二枚をさっさとハンガーに戻すと、再び布の群れを眺め始める。
その無愛想さをどーにかした方がいいんじゃないだろうか?
いつまでもまわりに甘えていてはダメだ。
思春期前の危うい可憐さなんて、ほんの一瞬の「時期もの」なんだから。
女は常に磨きをかけてバージョンアップしていかないと。
すぐに飽きられて、捨てられるのがオチだ。
ただでさえ暑苦しい人間関係に、修羅場なんて持ち込まれた日にはやってられない。
私の華麗なる栄光に満ち溢れた輝かしい未来のためにも、
元同僚の痴話げんかによる刃傷沙汰などという三面記事的事態は避けなければ。
………。
………………。
………………………。
いったい何時まで迷ってるつもりなんだろう?
つまらない妄想で時間を潰すのにも、限度と言うものがある。
ここが最新のブランドショップだと言うなら私だって楽しめるが、
置いてあるのは家庭用品、台所用品、浴室雑貨、しかも実用品ばかり。
どないせいっちゅーねん。
ウウ、思わずあの乱暴男の口癖がうつってしまった。
3バカトリオから何か感染しかけてるのかも。
気をつけなければ…。
そのうち「ちゃうちゃう」などというギャグを口にするようになってしまうにちがいない。
750:男のロマン
06/02/19 02:57:03
一人漫才の可能性についてしばらく思考を遊ばせていた私だが、
いい加減本当に待たされることに飽きてしまった末に、
ある一点に置かれた品物に目をとめた。
それはまさしく天啓と言ってもいい。
びびっときたのだ。
私はそれを手に取った。
「ファースト!
これよ!
これがいいって。
ぜったい、いい」
私が手に取ったもの。
それは、白いエプロン。
ただし、 ………新婚仕立て。
薄いレースのフリルで飾られた胸当ては、当然のようにハート型。
汚れ仕事になんてぜったいに向かない繊細すぎる軽やかなチュール。
柔らかなシルクは体の線に沿ってしなやかに流れ、
小さな動きにも反応してひらひらと舞うに違いない。
これをつけさせたら、ウケル。笑える。爆笑間違いないし!
噴出す口元を押さえつつ、ファーストに見えるように広げてやる。
ファーストも少しぐらいはユーモアと言うものを学べばいいんだ。
751:男のロマン
06/02/19 02:58:00
「…そうね」
「そう、そう、ぜったいウケルって………ええっ!?
い、っ今、そうねって言った?」
「ええ」
「…いいと思うってこと?」
「いいと思うわ」
「いいって、なっ、何が?」
しつこいと思いながらも、私は何度も尋ねてしまう。
だって、あのファーストなんだから。
「つけているところを想像したの。
いいと思う」
自分で薦めておきながらしばし唖然としてしまった私の手から品物を奪うと、
ファーストはさっさと会計に持っていく。
「ね、ねぇ」
「なに?」
「今アンタが選んでるのって、シンジの誕生日プレゼントなんでしょう?」
752:男のロマン
06/02/19 02:58:57
「そうよ」
「初めて贈るのよね?」
「ええ」
私にも良心というものはある。
ユーモアも確かに時には大切だが、恋人同士の記念すべき初プレゼントというものは、
ロマンチックさこそ重要視される必要があるのではないだろうか。
思い出として心に残るべきは暖かな恋人の気遣いであって、「心の傷」ではまずい。
私は戦友としてなけなしの情けを込めてシンジのために再度尋ねた。
「ねぇ。ほんと、それでいいの?」
けれど。
「ええ。
理想的だと思うわ」
「理想的?」
ここで、もう一度最初の質問に戻る。
「誕生日のプレゼントなのよね?」
「そうよ」
「それ、が、理想的?」
753:男のロマン
06/02/19 02:59:48
「ええ。
碇君が、碇君の友達と話していたから。
はだかえぷろん………は、『男の夢』だって」
…はだか、えぷろん?
……はだか、エプロン。
………………、裸エプロンっ!
ギャャャャャァーーーーー!
なんてことをレイに教えるんじゃばか者が!!!
バカ、エッチ、スケベ、ヘンタイ!
許すまじ、碇シンジのハレンチオトコめ!
人形のようだった同僚が恋を知って、人間くさくなったのは悪くない。
ちょっと複雑だけど、全然…悪くないと思っていた。
だから、微笑ましくも思い、少ししかちょっかいをかけず、
日々、生ぬるい目で見守ってやっていたと言うのに。
私の脳裏で、薄いレースのエプロン一枚で台所に立つファーストが無表情に振り返る。
いやぁぁぁぁぁ、そんな場末のAVみたいな初恋物語、絶対許せない。
私はファーストの手からエプロンをひったくると棚に放り投げ、彼女の腕を掴んで強引に連れ帰った。
その後。
私がミサトとリツコに加勢を頼んでバカップルに説教したのは、当然の結末と言えよう。
754:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 03:55:32
終わってるんだよね?えっと、一応支援しとこうかな
755:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 17:39:25
可愛くてGJ!
756:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/19 18:05:24
どっかで見たようなネタだけど乙。
757:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/23 22:16:36
綾波もアスカも可愛いな。GJ!
758:10年前のオリンピック
06/02/25 00:44:50
「いい演技だったわ」
「クールビューティって言われてたんだって」
「笑顔も素敵ね」
「なんだか綾波のことみたいだ」
「……なにを、言うのよ」
759:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/28 21:28:11
あまーい!GJ!
760:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/01 01:09:07
ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波。
そこでどういう訳か二人っきりになってしまう。
そこで綾波を介抱しようとするシンジに綾波が抱きついて二人とも倒れ込む。
そして抱きついたままシンジの方を向いて独白なりなんなりを続ける綾波。
シンジの方は照れて綾波の方を見れないので真上を見ていたが、そうすると
耳に息を微妙に吹きかけられる状態となるのだが動けない。そして悶える。
しばらく耐えていたが綾波に
「碇くん…聞いてる?」とか言われて
「いや…ごめん…その……耳に息が…」みたいに答えたら
「耳に息が…何?」
で、そこで酒の勢いで「こうなるんだよ…」みたいな感じでシンジが耳に息をフッってやると
「ひゃあうっ!」って具合に綾波が派手に喘いでしまい、そのまま真っ赤になって硬直する綾波とそんな様子に見とれるシンジ。
そのまま少し気まずい空気が流れた後、シンジが「ごめん…」って言って終わり。
という小説誰か頼む。
761:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/01 01:46:11
>>760
そこまで書いたんならオマイが書くんだ
762:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/02 12:29:07
とりあえず久々の職人待ちage
763:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/05 22:42:41
投下が少ないのぅ…
764:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/06 17:42:40
じゃあ俺の逆行スパシンものを投下してもいいのか?
765:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/06 22:41:58
>>764
カモン!!!!!
766:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/10 12:25:00
過疎ってんのか
767:760
06/03/10 16:48:59
>>760だ。>>761に言われて自分で書いてみたが
「ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波」の部分を書いただけで既に五百字を
突破してしまった。どうも俺には無理な様だ。しかも自分で読み直すと既に駄文だ。
誰か短くするコツ頼む。
768:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/10 20:14:13
とりあえず投下しる。添削するから。
769:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/10 21:23:00
>>767
wktkしてまってまつ
770:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/10 22:00:25
初めてなら仕様がないよ。とりあえず投下してみなよ。きっと皆が優しく評価してくれるから。
771:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/11 00:06:43
五百字って1kbでしょ?
全然たいした量じゃないと思うんだが。
もし1レス2kb以内にしたいってんなら話は別だけど。
772:760
06/03/11 00:51:16
了解。
まだまだ書けていないのであまり期待なさらずに、且つ気長にお待ちください。
たぶん来週末までには何とかします。
773:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/11 14:42:17
じゃあ僕も書きます。いやだって言われても書きます。
同じお題で書きます……これがパクリって奴なのかな、グヘへ。
774:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/11 14:47:01
競作はスレを活性化させる
775:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/11 22:55:47
>>773で
職人が二人増えたな。ガンガレ!
776:773
06/03/12 19:34:56
今晩は。勢いで書くと言ってしまった773です。
んんーとりあえず7KBほど書いたんですがまだ初めの
ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波まで行ってません…。
平日は多分書けないので、出来るのは来週とか再来週とかになりそうです。
777:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/12 19:40:27
途中経過はいらないから
778:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/12 23:42:25
むぎさんは子育て真っ最中だけど感想送ってあげたら?
日記も公開してるぞ。
hURLリンク(homepage3.nifty.com)
779:Seufzer
06/03/15 13:13:49
シンジはその惨劇を見て言った。
「いつからここはサバトになったんだよ…。」
年も暮れ、サードインパクトを回避しチルドレンがやっとゼーレなどの不安も無しに平和に青春を送れる様に
なったのは高校に入った年からだった。やっと真に何事もない平和が訪れた。
そうなると黙っていないのが今や同じフロア内ながらシンジは一人暮らしでレイはアスカと同居、結局「チルド
レンとお隣さんの元保護者」に格下げされたが「お隣さん」というのがどこか未練たらしく嫌だったのか、引っ
越ししてしまった葛城ミサトNERV新復興本部長その人である。
というわけで引っ越しと昇進祝い+忘年会+鈴原の誕生日として、盛大などんちゃん騒ぎが開かれていた。
―しかもかれこれ七時間。
何せ空気が違う。初めの方こそ、シンジの声変わりがオペレータ達にからからかわれる等、微笑ましい物だったが
レイは初っぱなに酔いつぶされた後、全体の空気がよどみ始めた。まずレイが突然復活してシンジの隣に座り込み
俯いたまま独り言を途切れることなく延々二時間。鈴原は会場の飾り付けが「ミサト引越+云々」と書かれている
右隅に小さく殴り書きで「ジャージが生まれちゃった日らしい」となっていたことに対し担当したアスカにいちゃ
もんを付けに行ったところ、途中参加の加持に対し急に素直になったミサトに対しキレていた彼女は日向と連合を
組んで鈴原を返り討ち+伊吹マヤと委員長を襲撃。シンジはレイを介抱しつつおつまみを延々と作り続け、ケンス
ケは固定カメラ計六台を設置した後、データを青葉に持ちかけ、商談が成立したところで連合軍によって撃沈。リ
ツコはただのピザを薬一滴でロシアンルーレット本来の弾丸よりも強大な恐怖を生み出し、知らずにそれを食べて
自我を持ったネコとなったカヲル。何とか意志を伝えようとパソコンで文字を打ったところ、それを見たリツコと
マヤが恍惚とした表情で意味不明な言葉を呟きながら気絶(レイも真っ赤な顔をしていた)。その後真っ白の子猫
に親の敵といわんまでに追われているところを目を覚ました二人に猫ごとお持ち帰られた。そして残りのピザをレ
イがシンジの口に押し込んだが何も起こらずがっかりしたのはまた別の話。
780:Seufzer
06/03/15 13:15:26
比較的軽傷で済んだといえるシンジは隣で円周率らしき数字をぶつぶつ言い始めたレイに対し水を差しだした。
既に暗唱自己最高記録を塗り替えていたレイは少し残念そうだったがその水を飲んでいた。既に皆酔いつぶれるか
帰るかしていて、起きているのは二人だけだった。
「…凄かったね。」
「………………そうね……」
口調こそ冷静だが体全体で「頭いたい…」と言っているようでなんだかおかしい。
「はいこれ、薬」
「…ありがとう…」
それでもまだ「んうぅ」とうなっているレイ。久々に堪えたようだ。
「碇くん…」
「どうしたの?」
「……毛とかしっぽ、生えてきてない?」
「………………………ごめんね」
まだ諦めていないようだ。ピザに二滴目の投薬があったらシンジも今頃レイの膝の上で丸くなってからだを
なでられていたのかも知れない。…知れない、じゃなかったりして。
(――それもいいかな……って何思ってるんだ僕は…………流石に酔ったかな?)
「……少し風に当たろうか」
「…かまわないわ…」
781:Seufzer
06/03/15 13:16:41
と言いつつふらふらといかにも危なっかしい足取りでサバトを抜け、そのままベランダ手前の日当たりの良い位置
にあるソファに倒れ込む。
あまりに予想通りの展開にため息をつきつつレイを起こそうとする。
「あ~あ…もうほら、綾波……ってわあ!!」
レイを起こそうとしたシンジにレイの腕がからみつき、引き寄せられた。
戸惑う間もなくレイにマウントをとられ、気づいたときにはシンジの両肩にレイの両手がついていた。
「(何で目が据わってらっしゃる、の…?)」
そのままたっぷり3秒は見つめ合った後、レイの眼力がすうっと消え、そのまま筋トレの結果人並み程度に厚く
なったシンジの胸板に自然落下。慌てて抱き留める。
レイはそのまま安心しきった様子で深呼吸をしている。
(このままじゃ間違いなく寝られるな……
そういえば前に自分の家でソファに寝ころんでウトウトしていたらいつの間にか綾波が僕の上に乗っかって
寝てたんだよな…そしたらそこにはビデオを構えたケンスケがいて……トウジがいなかったから冷やかしは
あまり無かったけど…代償は大きかったかな…でもケンスケが言うに「芸術家としての一品」は今でも宝物
だし…そういえばあれは高校始まったときだから、綾波がまだあんまりうまく気持ちを表せない時期…もう
今は、アスカが「人間っぽくなった」って言う通り、まだたまにだけど友達と笑ったり、捨て猫の話をテレ
ビで見て泣いたり…告白したときはそれはもう真っ赤になったり…でも拗ねたときの綾波は…怖い…し、厄
介だし……どこで覚えたんだろう、人のデータにハッキングして全部鏡文字にするなんて……それにあの変
なヘッドロックは……何だったんだろう…サービス?)
782:Seufzer
06/03/15 13:18:03
以前、「アスカのフルーツの方が多かった」という理由で怒ったレイはシンジのノートや教科書を全部鏡文字に
設定するなどそれなりに必死の抵抗を見せていたのだが笑顔や料理などで見事に陥落しかかっていた。
それでも必殺技「シンジ殺し(命名 レイの怒った表情を撮影に来ていた相田ケンスケ)」を繰り出して最後の
抵抗を試みるも、格闘訓練で関節技までやっていなかったのか、実際ははただ単に胸を後頭部に押しつけるだけ
の技となってしまい鼻血以外の効果はなく結局和解。
(…で、もう少しだけこうして…って思ってるとすぐ僕も眠っちゃいそうだから何とかしないといけないんだけど
…って分かってんのにどうしてもう右手は頭なでたりしてるんだ、左手はトントンと背中をしてあげてるんだ…
そりゃ綾波のことはスキだから仕方ないのかな…でも落ち着くな…暖かいし…柔らかいし…。
綾波が安心してくれてるなら…良いことに決まってる…………ん?)
とても心地よさそうにリズムをうっていた水色の頭がもぞもぞとシンジの上で動き出した。
そのままじわりじわりと上へ動き出しちょうどシンジと同じ高さ間でせり上がったところでうつ伏せになってまた
深呼吸を始めた。結果深呼吸と位置のおかげでレイの胸部をより感じることに…。
(……まぁいいよね…しかたないよね…)
中三の終わり頃から急激に背が伸びたシンジと通常の女子生徒と何ら変わりない成長曲線を描くレイとではもう
既にかなりの差がある。したがってレイの足の先はシンジの脛辺りでちょこちょこ動いている。
(何かくすぐったいかな…)
と思っていた矢先に、耳に足を何十倍も超えるくすぐったさが。
(お…あぅああうぁああぁうぁううぁああぁぁう……)
783:Seufzer
06/03/15 13:19:30
どうやらレイがこっちを向いて深呼吸を始めたらしく、息がダイレクトに耳の中へ…。
結果、体の各部位が反応。どうしてもレイを強く抱きしめてしまう。
「………んぅぅ……」
レイが少しうめいたが呻きたいのはシンジの方である。しかもその後また深呼吸を始めたので、結果シンジは大した
抵抗も出来ずに妙にくねくねしてる他無かった。
しばらくして何とかシンジが首を傾けるとそこにあるのは深い紅。
(ってことは…………?)
「ぁ、あやゃ、あな、あや、綾波!起きてたの?」
休憩……3、2、1…
「~~~~~~~~~~~、~~~~~…」
「あ、綾波?」
レイが何か呟き始めた様だが、うまく聞き取れない。しかしレイの息は耳へどんどん進入する。
それでも深呼吸の時よりはマシだったのだが、代わりにとぎれとぎれではあるが聞き取れる内容は
シンジに精神汚染に似たり寄ったりの混乱を及ぼすに十分だった。
曰く、「昨日食堂に行った」「職員割引のせいで席に座れなかった」とか、普段は「いつ精神汚染が始まっても
おかしくない」状態である事が理想だったとか、シンジが気に入ってる一品は今日日はやらない上、下手をすれ
ば小一時間問いつめられるらしい。食堂通のレイの最近の流行は「お野菜丸ごとカレー」であり、これこそこそ
通の一品であるが、素人はおかかチャーハンで我慢しなければいけないようだった。
784:Seufzer
06/03/15 13:21:03
「(……綾波、君が何を言ってるのか分からないよ…………)」
「……ふぅー……」
本人にしてみれば先の演説は大いに満足のいく内容だったらしく、特大の深呼吸をまたシンジの耳に吹きかけた。
多少精神汚染っぽい跡としての混乱が見受けられるシンジにこの攻撃に耐える術はなかった。
結果、ド派手に「びくんっ!」となってしまい、それにレイもびっくりしたのか、シンジの胸あたりまで
またずりずりと後退し、しばし見つめ合う二人。
「……(じいぃぃ~~っ)……」
「…………?…………」
「…………碇くん…顔真っ赤…どうして…」
正気に戻ったのか、数泊凝視した後やけに自然な質問をしてくるレイ。シンジ自身そんなに意識していなかったの
だが、顔が熱い。至極当然の結果でありそうさせた人物も明瞭だ。
「…綾波ぃ………………」
「どうして……?」
酒のせいか、少女の美貌のせいか、はたまたその意識されていない上目使いのせいか。シンジの回路はさっきから
「このまま抱きしめたい」「その先」「そのもっと先」の三つを右往左往しているだけで「ごまかす」という策に
達していない。そんな中、急に現れた「正直に話す」という選択支に彼は脇目も振らずに飛びついた。
785:Seufzer
06/03/15 13:22:30
「あなやみの耳が息を吹きかけ「落ち着いて、碇くん。」………はい。」
「「…………………」」
「その綾波の息が、耳に、あのずっと…かかっててて…」
「……それが……?」
上目づかいのまま首をかしげる。シンジはこの無意識的な技に何度引っかけられたことか。
(「パフェって何?」「テレビゲームって何?」「アンクレットって何?」「ネックレスって何?」…
…und so weiter…。初めの方は別として後半は…今思えばそれを見て困ってる僕を見て綾波は楽しん
でたんだよな…絶対。……だって抵抗できないじゃないか…)
「…………………?」
相変わらずの仕草が連発され遂に理性が折れる、代わりにそれで尚、可愛らしい程度の悪戯心が芽生える。
(まぁあれだけ耐えたんだから少しぐらいは…いいよね?)
「…?」
「ちょっと耳かして、綾波」
シンジの心拍数は限界までふくれあがっている。…まぁ当然か。
「……………(フッ)」
「ひゃあうっ!!!」
どがっ
786:Seufzer
06/03/15 13:24:05
恐らく予期していなかったであろう耳への衝動に「ウトウトしているときに体全体でびくってなる運動」の数倍の
動作で応えるレイ。その結果、シンジは見事な空色のヘッドバットを喰らうことになってしまったわけで…。
いつもは綺麗な白の肌を首まで真っ赤にしてシンジの胸に抱きつき、震えながらもあの上目づかいで謝りたいのか
怒っているのか分からない複雑な表情でシンジを見つめていた。
「「……………………」」
シンジも疲労+眠気+とどめの頭突きでいい加減もうろうとしてきた意識でレイを見つめる。
レイはしばらくたっても赤みの引かない顔で
「……碇君のばか……」
と呟くと、そのままシンジの胸に顔を埋めてしまったので、仕方なくしばらく頭をなでて背中を優しく叩いて
いたら、レイはあっけなく眠りについてしまった。それを確認したシンジもそのまま眠ってしまった。
787:Seufzer
06/03/15 13:25:33
朝
宴会の翌日にしては早い時間に目を覚ましたが誰も起きた様子はなく静かだ。目線をずらせば深い空色のあたま。
少し体を起こしてみれば、已然変わらぬサバトに死屍累々。
「………片づけなきゃ…………にしても昨日は…」
「どうかしたの?」
「っぉぅ!……あ、起きてたの?綾波…」
「ええ」
そういうとレイはシンジから降りて立ったのは良いがそのままふら、と倒れそうになるのでシンジは
慌てて抱き留めた。シンジの肩にあごを乗せ「んぅ」と唸ってまた「頭いたい」を全身で表現している。
(…ここまで酔いつぶれた綾波見たのは初めてかな?…………ひ・ょ・っ・と・し・て…)
「綾波、昨日のこと「(フッ)」―!!」
788:Seufzer
06/03/15 13:27:02
耳に吹き込まれる息。シンジちらと見たその小悪魔を具現化したかのような表情に必死の抵抗を見せるが
レイにがっちりホールドされ動けない。
(む、胸が――)
と、思考が少し逸れて幸せな感覚に浸ったのもつかの間――。
「―な・ん・に・も・お・ぼ・え・て・な・い・わ・(フッ)」
一字一字を吐息に乗せてシンジの耳元で囁き続けとどめの一発。そのたびにシンジは震えているのがレイに
いちいち伝わってきてたまらなく面白い。今度はシンジが「あうぅ」と呻いてレイに支えられる形となって
しまった。
一連の攻撃ですっかりふにゃふにゃになってしまったシンジの腕をするりと抜け、レイは微笑んだ。
「碇くんのばか」
~Ende~
789:Seufzer あとがき?
06/03/15 13:31:01
激長、何かゴテゴテ、シンジ視点なのか客観なのか微妙、レイが何か子供、ネタも微妙総じてなんだかなぁって感じなのですが。
「改行が多すぎます」のことを忘れていたので何か細切れになってしまったのが悔しいです。
でもって改良したら「本文が長すぎます」…。
ちなみに題名Seurzerは独語で「吐息」の意。und so weiter は「~など」の意。
Endeはそのままendです。
かつて高校入学時に国語偏差値65超を誇った頭も小説に関しては赤子ですね。行動の描写とかをもっとスマートに出来たらなぁ。
所々のミス、「…」「―」の使いどころが変?なのはご愛敬。書き慣れてないんだよヽ(`Д´)ノウワァァァン!!
そういえばこの一年で国語の偏差値もずるずる下がってきました。またいつか夏にでも偏差値をちゃんと上げてから書けたら
嬉しかったりして?
―望む人がいれば、の話ですが。……さて、勉強せねば。 >>760=>>767 おわり
790:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/15 23:01:30
楽しく読めた。
他もあればよろしく
791:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/16 01:04:12
>>789
GJ!!!!
792:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/17 14:05:01
ただのピザを薬一滴で弾丸以上の恐怖を持ったピザに変えるリツコにテラワロスwww
793:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/20 02:37:52
乙
794:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/21 01:37:08
シンジにピザ突っ込むレイにツボった。
795:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/23 10:00:17
久しぶりになんかいいのを読ませてもらった。GJ。
796:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/23 22:07:46
投下待ち
797:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/24 13:29:42
>>773氏がもうそろそろ光臨なさる頃か?
ワクテカ
798:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/29 05:10:01
hoshu
799:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/30 09:14:55
やっぱり数ある小説投下系スレでここが一番クォリティ高いな。
>>789乙。
800:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/03 17:04:43
稲荷町
801:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/05 00:38:08
待ち保守
802:ギフト
06/04/05 17:25:29
放課後。
生徒の数もまばらになったころで、やっと先生から解放してもらえた。
緊急召集やトレーニングなどによる欠席・早退が多く、
授業の内容をきちんと把握し切れなかったぶんの、
個人補習をされてしまったのだ。
そこらへんは見逃してもらいたい、とは思ったが、
先生の厚意であるので補習はきっちり受けた。
同じく欠席の多いパイロットの面々、アスカと綾波は欠席。
「まったく……。何で僕だけなんだよ」
そうぼやきながらも、帰路を急ぐため乱暴にかばんを手にした。
しかし、かばんを肩にかけた瞬間、あることに気付く。
803:ギフト
06/04/05 17:27:27
「う、重い……!?」
急いでかばんを開けると、ハードカバーの本が三冊も入っている。
まじまじと手にとって見ると、
どれも近頃刊行され、話題となった恋愛小説ばかりだった。
「そうだ、アスカに図書館に返してきて、って言われたんだっけ」
どうやら、アスカは日本語の勉強法を変えたらしく、
今度は『楽しみながら勉強!恋のレッスンも受けられて一石二鳥(はぁと)』
というわけらしい。
本当に勉強になっているのだろうか、とは思っているけれど、
何とか漢字を覚えようとしている彼女の姿を目にしていたので、
本の返却くらいはやってやろうと、しぶしぶ図書館に向かった。
学校から図書館までの道は、それほど遠くない。
日も暮れ始めていたので、僕は歩調を速める。
そこで、前方に見慣れた後姿を発見した。
いつもは薄く、透明感をもった蒼い髪が、
夕日によってオレンジに染め上げられている。
「綾波!」
804:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/05 22:36:48
「気安く声かけんなチンカス野郎」
綾波の振り向きざまの高速裏拳は、一瞬にして僕の意識を刈り取った。
805:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/05 23:47:02
( ´Д`;)?
806:ギフト(中の人)
06/04/06 00:45:18
すまん、書きかけで放置しちまった。
804、なんかありがとう…(笑)
困らしてごめん、続き書きます。
807:ギフト
06/04/06 00:52:25
駆け寄ると、綾波はなにやら熱心に読書にいそしんでいて、
僕の声などまったく届いていないようだった。
「綾波……?」
「……あ。ごめんなさい……」
綾波は柔らかな手つきで、かばんに文庫本をしまった。
気のせいか、少しばかり動揺しているようだ。
「どこに行くの?アパートとか、ネルフとかの方向じゃないけど……」
「……ちょっと、図書館に」
「そうだったんだ……。僕もなんだ。僕は返却なんだけど……綾波は?」
「私は、……貸し出してもらいたくて」
808:ギフト
06/04/06 01:01:16
読み終わってしまったの、と見せてくれたのは、
一昔、新書ブームのさきがけと言われていた著者のものだった。
「へえ、綾波はそういうのを読むの?」
「何を読んだらいいかって、聞いたら、勧められたの」
いつもは歩調が速い綾波だけれど、
ここまで追いかけてきた僕に気を使ってくれたのか、
先程よりほんの少し歩調がゆっくりになる。
本のことを話し終えてからは、沈黙しかなかったけれど、
それが逆に心地よかった。
昼間の暑さは徐々に収まり、涼やかな夜がやってくる気配が漂う。
ほんのわずかな人工的な並木道を抜けると、図書館につく。
図書館の中では、電子の世の中になったのにも関わらず、
未だにきちんとした紙の本の存在が重宝されており、
ちょっとだけかびのような、湿っぽいにおいがした。
でも嫌なにおいじゃない。
809:ギフト
06/04/06 01:10:16
窓口は、閉館間際のせいか、閑散としていた。
綾波が、先に僕から返却処理をしてもらうよう順番を譲ってくれたので、
手早く返却を済ます。
その間に貸し出してもらう本を探しに行くのかと思いきや、
綾波は僕の背後から動かない。
「……あれ、借りるんじゃなかったっけ?」
恐る恐る尋ねると、無言のまま、『返却済み』という棚を指さす。
その棚には、どうやら返却されたばかりの本が一時的に置かれているらしい。
もちろん、その中に僕が(と言っても読んだのはアスカだけど)
返却した本も混じっている。
「碇くんが、読んだ本」
「え?」
「その……閉館、間際だし……。時間、ないから」
810:ギフト
06/04/06 01:17:08
どうやら、選ぶ手間を省く、という事らしい。
僕の返事も聞かずに綾波はそれを貸し出ししてもらう処理をしてしまった。
僕は苦笑いするしかなくて、
それを少しだけ重そうに抱える綾波と、僕は図書館を出る。
僕が三冊もの恋愛小説を読んだと誤解しているであろう彼女の反応を見たくて、
言葉を待った。
「……碇くん、こういうのを読むのね」
心底意外そうに言うので、僕は困ってしまう。
「意外かな?」
「ええ。……でも、私も……読んでみるわ」
表紙を食い入るように見て、小さく題名を読み上げる様子がおかしくて、
噴出してしまった。
811:ギフト
06/04/06 01:25:09
「何が、おかしいの?」
「ごめ、ごめん、それ僕が読んだんじゃないんだ」
必死に笑いをこらえながら言うと、綾波はきょとんとしたまま、
何も言わなくなってしまった。
「アスカが読んだんだ。僕はパシられちゃったんだよ」
「そう……だったの」
それっきり、図書館に来た時とは違う沈黙が漂う。
それでも僕らの脚はお互いの家への道への分岐点へと向かっていて、
内心焦った。
(怒らせちゃったのかな)
(元はといえば、僕が綾波が借りてしまう前に言えばよかったんだし)
「あの……ごめん」
「気にしてないわ。言葉を覚えられればいいの」
「え?」
ごく自然に言い放たれて、僕は混乱した。
812:ギフト
06/04/06 01:38:03
(やっぱり……ちょっと怒ってる)
以前は綾波は無表情なんだと思っていたけど、
最近、実は小さく感情は出ていることに気付けた。
ただ、その感情が他の人に比べると、とても小さいだけ。
「言葉、を覚える?」
「ええ……。私、言葉が少ないの……。だから。」
まさかそのために読書をしているとは思わなかった。
勤勉なのかと思っていたけれど、本当は―。
「こうして碇くんと歩いていると……柔らかくなるわ、身体が」
「いや、なってないよ」
「そうじゃないのよ、……、」
もどかしそうに唇をかんでいる姿が、何だか可愛らしい。
僕は手を差し伸べる。
「本、持つよ」
「え……?」
「三冊も重いでしょ?」
戸惑っている綾波から、本をはんば無理やり受け取る。
「あ……ありがとう」
813:ギフト(中の人)
06/04/06 01:40:19
途中出てきてごめん。
今日はちょっと具合悪いんで寝ます。
また明日書くんで、宜しくです。
814:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 19:26:16
>>804がツボにin
815:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 22:01:36
>>813 乙。お大事に。
>>804 も乙。
816:ギフト
06/04/06 23:41:54
その言葉を聞いて、僕はIDカードを届けたときのことを思い出す。
あのときはただ、僕も動揺していたから覚えていないけど、『ありがとう』はなかった気がする。
「本を読んでる成果、出てるみたいだよ」
「そう……なの?」
「だって今度はきちんと『ありがとう』って言えてたし」
「……それ、は……」
いよいよ方向が分かれる十字路まできてしまった。
言葉が喉につかえてしまったらしい綾波は、何かを言いかけては口をつぐみ、そして唇を動かす……という作業を繰り返している。
「それ、は、碇くんのおかげだわ」
彼女はやっと自分の考えを言葉にできたらしく、興奮のせいで心なしか頬に朱がさしている。
(暗闇でもわかるくらい。明るいところでみたら、相当赤いのかもしれない。)
817:ギフト
06/04/07 00:00:07
「……知らなかったの。『ありがとう』を」
街灯に照らされて、綾波の肌は青白く光る。
「でも、碇くん……が教えてくれたんだと思う。
……どんなとき、『ありがとう』が言いたいのか」
僕は恥ずかしくなってうつむいた。
(綾波、こんな恥ずかしいことを素でいうんだから天然だよなぁ。)
「ごめんなさい、しゃべりすぎたわ」
「う、ううん」
再び、沈黙。
また明日、が切り出せなくて(綾波は欠席かもしれないけど)うつむく。
綾波の本を預かっていたことを思い出して、慌てて手渡す。
「忘れてた」
「あ、ありが、と……」
……碇くんが教えた、か……。
僕は何もしていないのに、そう言ってくれるのは嬉しいことだった。
「じゃ、じゃあ、この本も勉強になるといいね」
「……ええ」
また、と僕が手を振ると、綾波も小さく振りかえしてくれた。
―また、明日。
818:ギフト
06/04/07 00:17:12
帰宅後。
玄関を開けるなり、アスカの罵声を浴びせられる。
「ちょっとぉ、どこほっつき歩いてたのよ」
「本の返却だよ」
「あ、それはサンキュー。」
まったく感謝がこもっていない声。
呆れながらも居間に向かう。
アスカは冷蔵庫に向かって牛乳パックを取り出す。
「ねぇアスカ、あの本ってどんな本?」
「あれ、シンジったら題名も見なかったの?
一冊は恋愛のハウツー本で、あとの二冊はこゆ~い恋愛小説」
アスカはすでに妄想の世界にも手が届くらしく、
小説の感想を言いながらも『いつかアタシだって……』とか、『ああん、加持さんたらぁ』とかたまに混じるコメントは、僕の妄想じゃない。
「綾波……勉強になるのかなぁ」
ベランダから見える、下弦の月に向かって呟く。
そのころ、レイが『ここぞというときの上目遣い』
という特集ページをみて、上目遣いを知らずに困惑していることなど
シンジには知る由もなかった。
END
819:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 01:01:30
乙
820:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 02:46:15
ギフトお前は良くやったなうん。
821:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 13:13:53
まじで良い感じでした。レイがかわいいし、シンジ,アスカもらしさが出てた。
乙です。体大事にしてね。
個人的には続きかけそうなんで、続き読んでみたくもある。
でも,これで綺麗に纏まっているようでもあるので続きを書かない方が良いと作者さんは
思うかもしれないね。
何はともあれ,また投下してくださる事を期待していますね
822:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 18:25:36
GJB(グッジョブ)
823:ギフト(中の人)
06/04/07 20:14:16
>>815
>>819
>>820
>>821
>>822
ありがとう!
824:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/08 13:32:44 07SkglCA
「アヤナミ」とシンジはつぶやいた。
「綾波さんがどうしたの?」
「アヤナミが一人で、東京を使徒による壊滅から救ったんだ」
「それはよかったわ」と看護婦は言った。そして点滴液を新しいものに取り替えた。「それはよかった。東京には、ひどいものはとくにこれ以上必要ないものね。今あるだけでじゅうぶん」
「でもそのかわり、アヤナミは損われ、失われてしまった。あるいはもともとの混濁の中に戻っていった。もう帰ってはこない」
看護婦は微笑みを浮かべたまま、タオルでシンジの額の汗を拭った。「シンジくんはきっと、アヤナミさんのことが好きだったのね?」
「独りぼっち」とシンジはもつれる舌で言った、「誰よりも」。それから目を閉じて、夢のない静かな眠りに落ちた。
825:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/08 17:55:16
春樹スレへの誤爆かい?
826:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/08 22:15:41
>>824
途中までその看護婦が実はあ(ryなのかとオモタ
827:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 01:28:02
これって今ぐらいが投下時?
828:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 02:51:17
うん
829:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 16:43:26
単刀直入に聞く
どんなレイが見たい?
830:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 18:52:58
ほかに人もいないようなので・・・
ゲンドウとシンジの間で揺れ動くレイが見てみたいな、と
司令が自分を通して誰かを見ていることに気づきながらも、それだけではないとも思っているレイ
父と綾波の関係をおぼろげに知りながら、綾波に何かと構うシンジ
レイとシンジが年相応の付き合いをしているのを見て、自分の態度を考え直すゲンドウ
みたいな感じで
面倒そうな設定なのでスルーしていただいても結構です
831:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 21:46:52
ゲンドウがレイに優しくしているのを見て荒立つシンジ
VS
ゲンドウをシンジに取られると思って睨み付けてくるレイ
そんな闘いから始まるLRS。
832:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 22:32:10
>>830
健全な荒地か
>>831
(・∀・)イイ!
833:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 22:53:37
それって第伍話じゃん
834:830
06/04/09 23:11:51
>>832
kwsk
835:829
06/04/10 00:09:59
一応普通に書いてたんだけど読み返してあまりにも駄作だったから封印します
なんか設定って難しい・・・だけど個人的に>>831の設定が面白い。。。
少し考えてから明日書きます。恐らく明日の夜あたりに少し載せてみます
836:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/10 15:43:58
いつでも来なさい。お兄さんは待ってるから。
837:829
06/04/10 22:27:04
カーテンから差し込む一筋の光をそっと手に取り
カーテンを開けるシンジに多量の太陽の光がぶつかる
光の差す窓を明けるとどこまでも続く空が見え
泣けるほど蒼い
ぐっと背伸びをして
「今日もあったかいなぁ・・・」
とそんな事を呟いているといつもの声がリビングから響く
「シンジー!起きなさーい!」
なぜだろう毎回起きている事を知ってこんな事を言うのは
と思う自分も
「はーい・・・」
寝起きのためか力のない声で言ってしまう
(昨日もじゃないかな。いやもっと前も。というよりも前から)
そんな変わらない日常を感じながら ふぁっとあくびをする
歯磨き、洗顔、着替え、用意を一通り済ませると
いつものリビングに行き、いつもの指定席に座りあくびを一つ
シンジの目前にはいつもの光景で2人が座っていて片方は
新聞を食い入るように見つめている
もう片方はご飯をよそっている
838:829
06/04/10 22:28:48
「あなたご飯の用意ができましたよ・・・」
「ああ・・・・・・」
あ、やっぱり変わらないなぁと感じながら
シンジの元にもご飯が届いた
そして一連の朝のストロークを終え、席を立ち一言
「行って来ます・・・」
と学校に向かおうとした時
「シンジ、今日は学校に迎えにいくから」
「うん・・・わかった・・・」
朝なのか迎えに行く訳などを深く聞かなかった
シンジが出て行くのを見た後
「シンジ・・・元気ないわね・・・」
一言もらすと
「ああ・・・・・・」
とシンジに負けないぐらいのマイナスオーラで喋った
話を本当に理解しているか怪しいと感じながら片付けに入った
ドアを出て階段を下りていると
「あ、シンジー!」
といつまでも響き消えそうにない声が聞こえてきた
839:829
06/04/10 22:31:09
力ないのない声で
「アスカ、おはよう・・・」
変わらないなぁ、頭の中でつぶやく傍らまたあくびを一つ
「寝不足?」
階段を急ぎ足で下りながら声をかけられた
「多分・・・そうだと思う・・・ふぁ・・・」
あくび一つの顔にアスカは呆れ顔でシンジと並び急ぎ足で階段を下りる
アスカはいつしかシンジの下の階に引っ越して来て
何気なく毎日一緒に学校に行っている
アスファルトに照り返す日差しを受け2人は歩いていた
学校に行くまでにある交差点を抜けようとした時
「碇く~ん!」
と透き通るような声が聞こえてきた
「綾波、おはよう」
また力のない声
「おはよう、アスカもおはよう」
「なによそのとって付けたような言い方は」
「まあいいじゃないの。元気である事は変わりないんだし。
碇君寝不足?」
840:829
06/04/10 22:32:17
あ、さっきも聞いたような気がする・・・・・・そんな心をよそに
「そうらしいわよ」
無愛想に答える
「私は碇君に聞いたの!」
またいつもの口ゲンカが始まると思いシンジは足早に学校に向かった
アスファルトと口ゲンカが暑くなる中
スローモーションで
時間通りに
「さっき言ったことなのよそれは!」
「以上、ワークの68ページを終わらせておいてください」
「起立、礼、着席」
と同時に長い昼休みに入った
いっせいに教室が騒がしくなりまっさきに昼食の事が話題になる
「碇ーお前今日どないするんや?」
ジャージがよく似合う男とビデオカメラがよく似合う男が話しかけてきた
「ああ、外で食べようか・・・って・・・ああ!!!」
相当焦ってる顔を見て一言
「碇、お前弁当忘れた?」
シンジがゆっくりとうなずく
841:829
06/04/10 22:33:32
「どないする?クラスの奴らから分けてもらうとか」
「いや、いいよなんか悪いし」
「じゃあ、どうするんだよ?」
シンジは痛いところを付かれ黙り込んだ
見かねたアスカが声をかける
「シンジあたしのあげ・・・」
割り込むような声が入った
「碇君・・・よかったら・・・食べる・・・?」
少し震えているような声
「え・・・?そうしたら綾波はどうするの・・・?」
アスカは見ていることしかできなかった
どこか恥ずかしいように
「私は・・・いいの・・・」
と答える
「シンジ、よかったなぁ飯が食えるじゃないか」
「そうね、よかったじゃなぃの・・・・・・」
アスカはどこか寂しそうな声をしていた
「本当にいいの?」
レイはうなずくとシンジにピンクの花柄の布で包まれた弁当箱を渡して一目散に消えてしまった
シンジはどこか恥ずかしそうだった
842:829
06/04/10 22:36:15
その後アスカはレイの後を付けた
そして、レイが自分の弁当を嬉しそうにに食べていたところを見たということは
誰にも言わなかった
なんか微妙なところで今日の分は終了です・・・
これからも納得していただく作品書きたいなぁなんて思ってます・・・
843:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/10 23:20:34
日本語が下手だな。
844:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/11 02:25:27
がんばれ
845:829
06/04/11 15:44:32
ちょっと日本語勉強してきます
846:へっどろっく
06/04/15 01:52:09
「…渚君が哀れだわ…」
「ハン!あれもコミュニケーションの一環よ」
惣流・綾波邸にて。
時は昼間に遡る―アスカは数枚の「カヲルのみ全てカメラ目線のアスカとの水着姿ツーショット写真」という
動かぬ証拠と血塗られた眼鏡を裾に引っかけて教室に突入した。
次の瞬間談笑していたカヲルは吹き飛び、その位置に代わって立つは茶髪の般若。
「アンタ!レイとおなじで100%人間になったからって許されると思ったぁ!?」
さらりと重要機密を言ってのけた後、真空飛び膝蹴り→CTB→キャメルクラッチというコンボを決めたところで
同じく般若となった委員長に取り押さえられた。通常の運動能力では太刀打ちできないはずなのだが―責任は何よりも重し?
その後、高校になって一学年一クラスしかないもんだからきっちり教員にバレて罰を喰らったアスカだった。
カヲルは入院寸前だったらしい。
「コミュニケーション……?」
「そう、アンタもシンジが何かやらかしたら腕の一本ぐらいひねってやれば?あいつも筋肉ついてきて、なよなよしなくなって、
パイロットの経験か何か知らないけど落ち着きも出てきて、結構人気でてるらしいのよねぇ…」
「アスカ、明日の朝ご飯抜くわよ…」
847:へっどろっく
06/04/15 01:53:34
誇張気味であるが、あながち嘘でもないその一言が気にならないわけではなかった。
その後シンジが料理をレイへの指導を兼ね作りに行った時、二人が髪を乱し、薄着且つややはしたない格好で
「(艶やかに)絡み合って(る様に見えた)」ので真っ赤になってお得意の挙動不審になったのは想像に難くないだろう。
「…ここに来てプロレスはないと思うな」
すっかり主婦の域に達したその腕で魚を卸しつつ、シンジが呟く。
レイはその手つきを「(じいぃぃ~っ)」と睨んで何とか技を盗もうとしている。
「アンタバカぁ?どうみても護身術よ。ご・し・ん・じゅ・つ!」
二人の世界を邪魔しない様に本を片手にテレビを見、向かいの葛城家から避難してきたペンペンと一緒にスナック菓子を食べていたアスカが応える。
「…それはいいとして、何で綾波がそれを習ってたの?格闘訓練だってならってたじゃない。」
「銃とナイフの使い方だけ。じゃれる前に死んじゃうわ。」
(…「じゃれる」?………)
「……綾波、今朝のアスカは『じゃれる』じゃなくて『暴行』っていうん「(べしっ)」
アスカの投げた雑誌がシンジの後頭部にヒットした。
「アスカ、ご飯抜き…」
848:へっどろっく
06/04/15 01:54:52
後日―おやつの時間
「…どうして…」
「え」
「…アスカの方が大きい…」
テーブルにあるのは先がちょっとだけ焦げている見事なシュークリーム(フルーツ入り)。
問題はその大きさの様で、アスカの目の前にあるそれの方がレイのそれよりもよく見たら大きい。
だがどう考えてもそれは生地の量の問題ではなく、ただの偶然の範囲内である。
それに、シンジの分はそのわずかな差よりも明らかに小さい。
―それに納得するレイちゃんではないわけで。
すごーく怖い目でシンジを睨んで、おまけに手を組んで肘をついて今は世界を飛び回っているゲンドウのあのポーズ…。
オマケにアスカが
「バカシンジが私に媚びを売るなんて珍しいわね」
なんて妖しい目をして言ってしまったから彼女の怒りは確定してしまった。
弁解する間も与えずに、「知らない…」というと凍り付くシンジをよそに自分の部屋にすたすたと歩いてバタン!と扉を閉めた。
続けざまに響く「ガチャリ」という音。
849:へっどろっく
06/04/15 01:55:57
シンジの頭の中に「パターン青!『拗ね』です!」「扉のロックを確認!笑顔さえも遮断されています!」「まさに結界か」とかいう
警報が真っ赤に鳴り響いていた。
「火に油」どころか「油田のまっただ中のオクタニトロキュバンを遠隔爆破」した張本人は自分の分をさっさと食べ終え、
シンジのシュークリームを先にかっぱらっていたペンペンから奪いにかかっている。―雑菌大丈夫?
「……やっちゃったよ……アスカのせいで…」
しばらく呆然とドアの方を見つめていたシンジは呟いた。
「知らないわよー、それに最近なんか暇だったしぃ…」
「焼き鳥三日前!」とかの怒号がアスカの方から響く。対するペンペンからは「クエー!」としか聞こえない。
「暇だからって僕らの関係を「そう簡単に壊れやしないでしょー。」…自分がカヲル君とうまくいかないからって…」
「……殺すわよ。」
これ以上の言い争いは馬鹿を見る。と判断したシンジはため息をつきながら食器を片づけ始めた。
シュークリームはすべて消えていた。
850:へっどろっく
06/04/15 01:56:59
…夕食…
流石に家に入れてもらえないという事はなかったが、レイの目は増して厳しかった。
何より「来たのね」の一言が突き刺さってシンジから抜けなかった。
しかし彼とて丸腰でここに挑んだわけではない。シンジには秘策があった。
ここに料理を作りにきて長いシンジは「レイの好きなもの」というのがほぼ完璧に分かっている。
そしてそれも普段は使わない様なちょっと豪華な食材で。
案の定レイはシンジを手伝いもしなかったものの結構満足している様で、たまに目線が揺らいだり、明らかに「おいしそう」という態度をとりそうになったところで
はっとして無表情に戻る。と言う動作を繰り返していた。
シンジはレイのそんな一挙一動に完全に振り回されていた。
アスカはそんなレイとシンジを見比べてはニヤニヤしている。手にはそれはそれは高性能な(でもジャラジャラのストラップに
埋もれている)カメラ付きケータイがあったりして。
(……おいしい………けど……………)
食後、これまた気に入っている特製ジュースを出されそれをグラスで回しているレイの姿があった。
シンジは後かたづけをしつつ、様子をうかがっている。
(このままでは、ダメ…簡単すぎる…)
しばらく悩んでそういう結論に達したレイは、次にどうしようか、と言う事で悩んでいた。
「…次も期待しているわ」
レイはそう言うとテレビの方を向いてそのままかじり付いてしまった。シンジは青くなり、レイは微笑を浮かべていた。
(…やりすぎたかも知れないけど…解除の仕方、教えて貰ってないもの…)
851:へっどろっく
06/04/15 02:00:59
「……なんだよこれ……」
夜、高校に入りやっとこさ「上の下」ぐらいまで成績を上げてきたシンジ。お偉い事にいざ復習とパソコンを開いた。
教科書のデータを開くと、唐突な違和感。よく見ると「Ed WAS...」が「...5AW bヨ」になっている。所々にある写真もみんな左利き。
「少年よ、大志を…」といったどこかの博士はあろうことか右を向いていた。ナトリウムが希ガスに分類されている。
「まさか、これは…」
どういう訳か…全てが全て鏡のように逆転していた。
それもご丁寧に全教科。
数分後、混乱を乗り越え原因を探っているシンジの姿がそこにはあった。
仕方がないのでケンスケに助けを求め、解決とは行かないまでもヒントを得た。
「(素人なら痕跡があるはずさ)」
マークだけで探し当てたログを見ると予想通り「Iヨ~IMA~AYA」の文字が。
(ケンスケの言う通りハッキング…だよな、これ…ってなんで綾波が知ってるんだ?)
その後、「シンジの思考がリツコにたどり着く」→「助けを求めたところで嫌味を言われる」→「即座にフォローされる」
→「三回の失敗を乗り越え解除成功」→「『私がハッキングのやり方を教えた』という衝撃の告白を聞く(ログは
キチンと消しなさいとあれほど言ったのに)」→「ついでに電話の向こうに居合わせたマヤにお説教を喰らう」
というプロセスをクリアする頃には自習に残された体力と時間は残っていなかった。
その後3日、料理や精一杯のサービスなどを仕掛けるも、レイは未だ納得していなかった。―顔が緩んでいくのを直すのに苦労はしていたが。
曰く「…それはいつもやっている事の延長だけだから…」だそうだが、レイも内心どうすればいいのか良く分かってない。
散々悩んだ結果、「罰を与える」というかなり端的な結論にたどり着いていた。
852:へっどろっく
06/04/15 02:03:49
碇家
「…なんで?」
「……アスカ…」
「…………に、閉め出された?」
「(こくり)」
妹と一緒にリハビリに行ってるトウジがいないのでケンスケだけを連れ、家に帰るとそこにいたのは綾波嬢。
カメラのスタンバイはとっくに完了している。
「…じゃあ何で私服?」
レイが来ているのは薄い緑のシャツにジーパン。いかにも気まずそうに、しかしそれで尚且つ無表情に彼女は応えた。
「……あったから…」
数瞬の沈黙。「綾波レイの私服が碇シンジの家にありましたとさ」
ケンスケがゆっくりとカメラをしまい、ため息をつきつつシンジの方を向いた。眼鏡から光を放っている。
「おい碇、 何 を し た 」
「いや違うって!綾波が着てるのは僕のやつだから」
「違うわ」
固まる空気。
853:へっどろっく
06/04/15 02:05:08
…イヤどう見てもそれ僕のだから。昨日洗濯したの覚えてるし、ほらベランダに空のハンガーが二つあるし、
言ってる綾波もジーンズの裾折ってるし、首回りおっきいし。なんかだぼだぼだし。
となりにある眼鏡の光が数倍にふくれあがった。
「もう一度問う。 お い 碇 、 何 を し た ! 」
「だから何もしてないぃ!」
混乱する少年を傍目で見つつ、小悪魔は思ったそうな。
(…すこし、満足…)
854:へっどろっく
06/04/15 02:06:03
レイは居間でテレビを見ていた。内容は「超!ぐるぐる使いⅡ」の再放送。しかしテレビ画面は目に入ってきていない。
向こうの部屋ではシンジが誤解を解く事に成功して今度は同情されているのだがそんな事も気にしない。
さっきしっかり写真を撮られてカメラマンはレアだ!と言っていたがシンジから見ればなんて事ない表情だったという事も気にしない。
「どんな罰を与えるか…」それだけが頭の中でそれこそぐるぐる回っていた。
実際のところ散々罰を与えているのだろうが…お嬢はそんな事気にしたりしない。ただ「さっきの爽快感をもう一度。」そう思っていた。
(…罰の内容…私が満足する内容…私だけが満足する内容…)
(デートは彼も満足するので×。料理は罰にならないから×。勉強させるのは私が満足しないから×。
背中を流させるのも彼が満足するから×。彼を猫にする…のはまだとっておきたいから×)
だんだんあらぬ方向へ妄想が傾いてきたレイ。先日の「プロレス」という案にやっとたどり着いた時にはテレビの物語が
エンディングを迎えていた。
(あれなら…私は…満足できるし、彼にとって罰になる…から○………でも………何故私は満足できるの……
…彼の苦しんだ顔を見られるから…わからない………彼に触れるから……わからない…)
獲物が麦茶を取りにやってきたのはまさにそんな時。
855:へっどろっく
06/04/15 02:07:18
(まだ怒ってるのかな…)
(鴨葱、とはこういう事を言うのね…)
最近覚えた言葉を使えて喜ぶレイ。そんな彼女の様子をうかがうシンジだったが、次の瞬間
彼に向けられた彼女のある種異様な微笑みに動きが固まる。
(…なんで、なんでだよ…)
(…蛇に睨まれたカエル……綾波の微笑み…小悪魔…最高値の更新!)
「碇くん」
「はいぃっ!」
「…後ろ向いて。」
「はいっ!」
相変わらずの笑顔のまま音も立てずににじり寄るレイ。
次の瞬間ケンスケのカメラが捕らえたものは、シンジにまとわりつく、レイの姿だった。
何を思ったか、レイはジャンプしてシンジの頭に思いっきり抱きついたのだった。
ご丁寧に気を付け!してるシンジの腕を封じるかのように足もまわして。
―ご本人としては左腕を首に回し、右手で補佐して思いっきり締め上げているつもりだったのだが。
「?!!」
予期できるはずもない衝撃によろけるシンジだが、机の角を目の前に何とか踏みとどまる事に成功。
本当に訳が分からない彼はただただ混乱するしかなかった。
856:へっどろっく
06/04/15 02:08:15
「……あああ、ややややややなななみ?」
(…苦しんでない…どうして…)
これは力不足が原因と一気に力を込めるレイ。ついでに体全体で思いっきり反ったからさぁ大変。
痛いわ後ろに倒されるわでもう訳が分からず情けない声を上げるシンジ。
とりあえずやってみたらシンジに両足まで使って抱きついてるから彼が倒れたら自分も倒れる
って事を忘れていたレイ。
驚いてより一層力を入れて目をつぶったが何の衝撃も来なかった。
(……………?)
おそるおそる目を開けると、自分だけうまい具合にソファーに着地。
抱きつかれた上倒された青年はレイの腕の中で相変わらず混乱していた。
腕は足で封じられ頭は抱きつかれ、倒れてしまったので足も精々ばたばたさせるのが関の山。
早い話が身動きが取れなかった。混乱しない方がどうかしている。
それでも、先に口を開いたのはシンジだった。
「………大丈夫?綾波…」
「……碇くんは…」
「…大丈夫…」
「なら」
刑続行
ぎゅっ
857:へっどろっく
06/04/15 02:10:42
「……………何がしたいの?」
赤くなったシンジが訪ねる。
(……苦しく、ないの?)
自分がアスカにされた時は間違いなく苦しかった。なのに、何故?………そうだ、まだあった。「「左右に揺さぶる」」
「ぁああぁああぁああぁ」
それはぬいぐるみか何かに抱きついたまま「いやいや」する5才ぐらいの子供かなにかにそっくりだった。
自分は寝っ転がっているも同じなのでされるがまま悲鳴を上げるシンジ。
その後、頭が動くたび後頭部に当てられるものに対し鼻血を垂らして意識が少しとぶシンジ。
鼻血を見て慌てて首筋に手刀を入れ、遂にシンジにとどめを刺した事に全く気付かず焦るレイ。
良い表情が撮れたのでさっさと退散するケンスケ。
数分後、ティッシュを鼻に押し込まれ口呼吸で寝息を立てるシンジの姿があった。
相変わらずホールドされているが、今度の彼女の腕も今は脇の下を通っている。
レイも床にぺたんと座りソファーにもたれ掛かっていた。
日当たりの良いその場所、秋に近い気候、シンジの体温、風…何もかもが心地よかった。
(……満足……)
少し強くシンジを抱きしめそのまま目をつぶる。
髪の長い赤鬼の怒号と跳び蹴りが飛んできたのはその二時間後の事だった。
~Ende~
858:へっどろっく:あとがき
06/04/15 02:15:49
オクタニトロキュバン…理論上最強の爆薬。「爆発の主成分」とも言えるニトロ基を8個持っている。
ちなみに、かの有名なTNT=トリニトロトルエンでニトロ基は3個である。
気になったら後はご自由にお調べくだせい。
次があるならばもっと軽くやりたいかな。レイをもっとさらっと。
俺も日本語勉強しないと。
859:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/15 22:37:01
乙です。ほのぼの系のお話は大好きなので次ぎを是非やっていただきたい。
難を言えば、少し描写に不足が見られると思われるところです。
誰が何をやって、その結果このようになったというのが若干分かりにくいかと。
人物の性格等はかなり良かったと思います。
860:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 01:50:30
まあ乙。
これからもガンガレ
861:829
06/04/16 02:10:56
荒立つ風は八百万の紅の瞳の少女の髪を乱す
「ちゃんと食べてくれてるかな・・・?」
偶然が重なった事はレイも薄々気付いていた
元々はシンジが弁当を持ってきても渡すつもりだった
拒否されたらどうしよう、口に合わなかったらどうしよう
言いようのない不安を乗り切り隠し切れない表情が顔にはでていた
そして自家製の卵焼きをほおばる
そんなことはゆずしらずシンジはクラスの男子・女子数名から問い詰められていた
「あらシンジ君、それはなにかな~?」
一部始終を見ていた女子が意地悪な声で問いかける
(もう・・・みんな分かってるくせに・・・)
心では思っても中々口に出せずに黙り込んでいる
「どや?シンジ屋上で食べへんか?」
見かねたトウジが良心で一言かけた
「うん、行こうか」
トウジにしてはやさしいなと思いながら足早に屋上に向かう
屋上に先客はいなく、吹き抜ける風だけが寂しそうにしていた
「どや?屋上も悪くないやろ?」
日差しが強くシンジは軽く目に手をかざした
「ありがとう・・・」
一言つぶやく
「ワシもお前の気持ちわかるんじゃ」
そういえばいつかトウジをからかったっけと内心思いながら
この後弁当を食べ終わるまで両者は口を開く事はなかった
862:829
06/04/16 02:12:28
シンジが教室に戻るとさっきのほとぼりが冷めていた
シンジはレイに近づき
「綾波、さっきはありがと」
と一言
「いいのよ別に・・・」
照れた様子で素っ気ない返事が返ってくる
「弁当箱洗って返すね」
「そうしてくれるとうれしい」
「それと、あれ綾波が作ったの?」
「そうだけど・・・口にあったかしら・・・?」
まだ不安な事が残っていた事に気付きながらも質問
「うん、物凄く美味しかったよ!」
シンジが心からの感想を率直に言った
「そう、よかったわ」
そう交わすと2人は笑顔になった
次の瞬間チャイムが鳴った
「それじゃぁ、また~」
「またね・・・」
小さな別れを告げると先生が教室に入ってきた
「ほらー席着けー」
の一言で座りだす生徒達
暖かな日差しが教室に差し込む中授業が始まる
863:829
06/04/16 02:14:48
すると四半秒くらいでだろうかアスカがシンジに話しかけてきた
「明日開いてる?」
小さな声で聞こえてきた声を小さい声で返す
「どうして?」
「明日買い物付き合って~、ね?お願い~」
と手を合わせて約束を投げる
「そんなの友達と行けばいいじゃん・・・」
冷たいかなと思いながらも口にする
「それがさ、みぃんな部活とかで忙しいんだってさ・・・」
「1人じゃだめなの?」
「だって1人で行ってもつまんないだけじゃん、ね?お願い~」
シンジは呆れ顔で首を立てに振り、周りを見ると生徒、先生全員が2人の方を見ていた
「どうした?デートの約束か?そういう事は休み時間にやって欲しいもんだ」
と男性教師が呆れ顔で放った
「そんなんじゃないです!」
と2人は打ち合わせをしているわけでもないのに声が重なった
次の瞬間教室は笑いに包まれた
先生の呆れ顔は度が増すばかり
いつしか放課後になり
授業中の事の熱は下がりつつありシンジとアスカはみなの誤解を解けてほっとしていた
「今度は休み時間中に予定とか言ってよ・・・」
「はーい、以後気をつけます」
反省の色無しの声が返ってくる
864:829
06/04/16 02:15:33
「母さんに呼ばれてるんだった、先帰る」
席を立ち廊下へ走ろうとしたとき
「あれ?シンジも?私もなの」
「それって迎えに来てもらったりしてる?」
「校門で待っててって言われた」
「じゃあ僕も校門で待ってようかな・・・」
「そんじゃ行こっか」
と校門へ向かった
「あれ?レイ?まさかあんたも?」
「昨日電話が来て校門で待ってなさいって言われたから」
「今日なんかあるのかな?」
と喋っていると1台の車が排気ガスを吐いて向かってきた
「まあなんかありそうね、それじゃあまた~」
アスカは得意そうに車に乗り込むとどこかへ行ってしまった
「綾波はお母さんがくるの?」
「いっつも外国にいるの・・・」
ちょっとまずい質問したかなと思いつつも話を続ける
「そっかじゃあ1人暮らし?」
「とりあえず家政婦が時々くるぐらいかな」
「そうなんだ・・・」
と気まずくなりながらも不器用な会話は続く
865:829
06/04/16 02:22:43
「でも、その・・・・寂しくないわよ・・・」
なんでそんな事言うのかなと一瞬引っかかったがどうでもよくなった
そんなこんなしていると車が2台続けて来た
「寂しくない・・・碇君がいるから・・・」
「え・・・?」
シンジは聞きそびれた振りをした
「ううん、なんでもないの」
と言い残して車に乗り込んだ
(なんだろうこの気持ち・・・初めてだ・・・)
そう思いながらシンジも車に乗り込んだ
「シンジ、今日はお弁当忘れて大丈夫だったの?」
「まぁ、大丈夫だったかな・・・」
少しあの時の事を思い出しながら答えた
「それが弁当貰っちゃって・・・」
「それは彼女さんからなのかしら?」
と少し意地悪目に言った
「そ、そんなんじゃないよ僕と綾波は・・・」
「あら、綾波さんって言うんだ覚えておこうかしら」
意地悪はまだ続いていた
「もう!いいよ・・・」
と窓の外をみた
レイの気持ちを少し感じつつ感じない振りをして
日本語勉強予告して、1時間後病院のベットにいました
そんで昨日の昼過ぎまで入院してました
というのうは諸事情です 痛かったです
それとまた微妙なところで終わってしまいました・・・・・
また書きます でゎ
866:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 03:04:16 QUi5NSDH
なんかいい感じ。続き待ってます
867:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 07:14:05
この綾波は普通の綾波?
868:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 11:24:48
綾波は普通に弁当なんて作らないと思う
869:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 16:02:52
ならこの綾波はあの明るい綾波か
870:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 17:31:31
>荒立つ風は八百万の紅の瞳の少女の髪を乱す
この段階でウンコ確定。
871:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 19:08:39
「碇君、私、人の暖かさを知らないの」
「えっ?」
「だから、碇君から教わりたいの」
「それって、どういう・・・」
「こういう事よ」
「えっ?ちょっ!綾波!?」
「私と、一つに、なりましょう」
「あっ!ちょっ・・・あーん!!」
暇潰しになればと思って書いてみた
反省はしている
872:829
06/04/16 19:42:31
>>870
ゴメ、反省するゎ・・・
873:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/18 01:19:22
S:こんにちは、碇シンジです
R:綾波レイです
S:綾波はこういうの苦手そうだけど大丈夫?
R:私がだめでも碇君がいるもの
S:え?
R:今から碇君が面白いこと言うので聞いてください
S:ちょ、綾波・・
R:はい碇君、面白いこと言って
S:え・・あ、あの・・こないだ零号機乗ったんですけど、なんか綾波の匂いがするなって思ったら
後ろに綾波がいて・・・当たり前か、て・・
R:・・・・・
S:・・・・・あ、あの・・・
R:ごめんなさい、こういう時どういう顔したらいいか分からないの
S:ひどいよ、綾波。こういうのは一人じゃなくて二人でやるものなんだよ
R:そうなの?
S:じゃあ僕がボケやるから、綾波は突っ込みをやってね
R:分かった。面白かったら突っ込むわ
S:すごい上から目線なんだね。じゃあいくよ、こないだネルフに行ったんだけど
R:・・・・・
S:そしたらさ、僕の父さんが歩いてきて何かモゾモゾしてるんだ
R:・・・・・
S:で、どうしたの?って勇気出して聞いてみたんだ、そしたらどうしたと思う?
R:・・・・・
S:あの・・・綾波?
R:何?
S:何してるの?
R:だってまだボケてないでしょ
S:いや、相槌とか打ってもらえないとキツいんだけど
R:そうなの、知らなかった
S:本当に何も知らずに来たんだね。とりあえず普通の会話してくれる?
R:分かった
874:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/18 01:21:03
S:最近僕味噌汁にはまってるんだ
R:そうね
S:でさ、何のダシが一番おいしいか知ってる?
R:知らないわ、興味ないもの
S:ごめん、僕が悪かった気がするよ。なんか綾波が話したい事とかある?
R:ええ
S:そっか、最初から言ってくれればいいのに。じゃあ綾波がボケで僕がツッコミね
R:私、今三人目なんだけど
S:うんうん
R:一人目の時は、赤木ナオコっていうばあさんに殺されたの
S:・・ん?
R:二人目の時は自爆したの
S:・・綾波?
R:そしたらその爆発で私の体・・
S:綾波!何の話してるの?
R:ここからが本番なんだけど
S:できれば他の話にしてもらっていい?
R:分かったわ
S:うん、ごめんね
R:で、三人目になったんだけど今度は巨大化しちゃって、おまけに首が
S:綾波!!それ続きだよね?
R:そうだけど
S:罪悪感ゼロなんだね。分かった、じゃあ面白いところから話してくれる?
R:別にこれ面白い話じゃないんだけど
S:あ、そこから説明必要なんだ。
なにか皆が笑える話とかあるかな?
R:ないけど
S:そう・・・
R:終わる?
S:・・・うん <終劇>
875:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/18 17:03:48
…ローテンションな南キャン?
まぁ乙。
876:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/18 17:05:56
庵?
877:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 02:18:46
>>873-874
2人でラジオ?マジにありそうな会話でおもろかったwGJ
878:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 06:38:05
面白かったけど、LRSじゃあないかな? って気がする。
まぁ、過疎ってるから、投下があるだけ有難くもあるけど、
出
来
れ
ば
も
っ
と、LRSらしく。
879:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 07:59:00
「碇君って、奥手なのね。」
「綾波、いきなりどうしたの?」
「私、もっと強引でも良いの。むしろ強引の方が良いわ。(ポッ」
「あ、綾波?熱でもあるの?」
「これだけ言っても、何もしてこないのね。私がリードしてあげる。(ポッ」
「綾波、なんだか目の色がおかしいよ・・・」
「さぁ、私と一つに、なりましょう」
「えっ!?ちょっと!あやな・・・あーん!!」
880:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 08:17:23
「うぅ・・・綾波ひどいよ・・・ぐすん。」
「ごめんなさい。でも、碇君が奥手だから・・・」
「でも、あんな事しなくてもいいだろぉ・・・」
「ごめんなさい・・・私の事、嫌いにならないで・・・ぐすん。」
「あ、綾波泣いてるの!?な、なんでもするから泣きやんで!ねっ?」
「ほんと・・・?ぐすん。」
「本当だよ!なんでもするからさ。」
「じゃあ、もう一度一つになりましょう。」
「えっ?てゆうか嘘泣き?」
「女の涙は最大の武器って、本に書いてあったの。さぁ、早く一つになりましょう。」
「ちょっ、まだ準備が・・・あ、あーん!!」
881:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 08:20:07
コメディタッチで書いてみたんだけどこんなもんで良いかね?
882:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 10:01:42
ワロタww
883:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 13:17:02
グッジョブ
884:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 14:26:13
その調子だ!
ガンガレ
885:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 19:12:38
>>873-874
シンジの反応をもっと大げさにしたらドクロちゃんぽくなるかもしれないな。
886:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 23:34:46
俺はサバトちゃん派
887:829
06/04/21 01:28:12
「それでそのお弁当は美味しかったの?」
ユイの尋問はまだ続く
「うん、まぁね・・・・」
「ふーん・・・・」
しばらく車内には沈黙が流れた
「また・・・食べたいな・・・」
「・・・」
ユイはレイに意味のない嫉妬感を覚えた
シンジはまだ外を見ている
しばらくすると大きな病院が見えてきた
ユイは手馴れた手つきで車を駐車場に止める
無気力でドアを閉めたシンジは言われるがまま行動する
「今日は軽い身体検査を受けてもらいます。いいわね?」
「別にいいけど、そんなにかしこまらなくてもいいんじゃないの?」
そうしてまだ見ぬ病院へ入っていった
メインホールを抜け奥へゆっくり歩いていく
しばらく歩くと第一検査室、第二検査室という2つの部屋が見えてきた
「ここの第二検査室に入って」
ドアを開けると保健室のような風景が目に飛び込んできた
「まずは身長、次に体重、次に聴力を測り、最後に血液検査をしてもらいます」
「は、はい・・・」
調子をくるわされる声で母親から言い渡される
888:829
06/04/21 01:31:44 BE:188697672-
(やっぱり血を見るのは気持ちがいいもんじゃないなぁ・・・)
紅でそまる試験管を見つめる
「それじゃ終わったからメインホールで待っててちょうだい」
「どのくらいかかるの?」
「そうねぇ・・・」
首をかしげるユイは返答に悩んだ
「15分くらいかしら・・・」
「わかった、それじゃあメインホールで待ってるよ」
身長があまり伸びてなかった事を悩みながら第二検査室を後にした
うつむきかげんで検査室を後にしたシンジに声がかかる
「あれシンジじゃない!」
廊下に響く声
「ああアスカ、アスカもだったの?」
「身体検査の事?」
「そっか、やっぱり何かあったんだ・・・」
「あんたもホールで待ってろって言われた?」
「まぁそんなところかな」
「こんなところでもあれだし、ホール行かない?」
「そうだね、喉も渇いたし」
2人はホールを目指しゆっくり歩いて行った
889:829
06/04/21 01:33:14 BE:404352465-
ユイは個人情報を見て少々驚いた
(この子が・・・)
「あなたが綾波さんね?」
「はい、そうですが・・・」
ユイの顔が少しほころんだ
「今日はシンジがお世話様でした」
レイは少し悩んだあげく状況が把握できなかった
「碇君のお母さん・・・・かしら?」
「はい、そうです」
の一言でやっと解釈できた
(碇君のお母さんキレイ・・・)
ユイが書類を書きながら口を開く
「シンジがあなたの作ったお弁当また食べたいって言ってたわよ」
「え・・・碇君が・・・・」
レイは知らない間に驚きと喜びに満ちた顔になっていた
「そこでなんだけど・・・これからシンジのお弁当作ってもらえないかしら?」
今度は笑顔だけになった
「はい、是非!」
「それじゃあ明日から毎日お願いします。それと身体検査を始めます」
「わかりました!」
笑顔のままで元気よく答える
890:829
06/04/21 01:34:13 BE:431309748-
「あら?身体検査がそんなに楽しみ?」
なぜ笑顔か知っているのに意地悪半分で問いかけた
「そういうわけじゃ・・・なくって・・・」
ユイはどこか楽しそうだった
「てか、明日どーする?」
お茶を飲んでいるシンジに問いかける
「明日?ああ買い物ね・・・」
シンジたちは受付などがある大きなホールにいた
その周辺では人が忙しく行き来している
「じゃあ学校の近くのコンビニに10時でいい?」
「は、早いね・・・そんな早く行ってどうするの?」
「いいじゃないの、あの周辺いろんなお店とかあるし」
ゆっくり眠っていたいという想いは見事に砕かれた
「とりあえず起きれたら行くよ・・・」
天井を見ながら言った
「絶対に来なさいよ!」
シンジは苦笑いでため息をついた
「全て終わったわ、ホールで待ってて欲しいの。後シンジもいるわよ」
「え?来てたんですか?」
上の空だった顔があふれんばかりの笑顔に変わった
「シンジも身体検査受けて行ったわ、ホールの行き方は分かるわよね?」
「あ、はい大丈夫です。それではホールで待ってます!」
と足早に去っていった
(人を想うって・・・素晴らしいことね・・・昔を思い出すわ・・・)
891:829
06/04/21 01:41:45 BE:1091750999-
「それじゃあまた明日ね~シンジ~」
「また明日~」
アスカは迎えが来て先に行った
アスカを見送り振り替えると辺りを見渡しているレイがいた
(綾波もだったんだ・・・なにがあるんだろう本当に・・・)
と疑問を抱きながら声をかける
「やぁ、綾波もだったの?」
「今終わって碇君を探してたところだったの」
「え?僕を?」
あれ?とレイが気付いた瞬間レイは顔を伏せた
「あの・・・その・・・」
「とりあえず座らない?」
「うん・・・」
しかし状況は変わらずレイとシンジは黙り込んだままだった
「シンジ終わったから帰るわよ」
と突然後ろから声をかけられた
「あ・・・・うん・・・」
少々驚きながらも答える
「後綾波さんも送っていくわ」
「え?どうしてですか?」
「さっき電話があって送ってくれっていわれたのよ」
892:829
06/04/21 01:43:59 BE:161740962-
「それじゃあよろしくお願いします」
少し落ち着いた声で挨拶を1つ
「それじゃ車に行こうかしら」
病院の自動ドアの向こうは真っ暗の空の下だった
空には幾千の星が輝いている
「星がキレイだなぁ・・・・・」
レイは歩く事を忘れ星を見つめていた
「綾波どうしたのー?行くよー?」
少し遠くからシンジの声が聞こえた
「今行く~」
と一声かけてからもう一度空を見る
(あ!!流れ星!!)
夜空を切り裂くかのように一筋の光が流れる
(願い事・・・すればよかったなぁ・・・)
「どうしたのー?」
と車の窓から聞こえてきた
「ゴメ~ン今いくからー!」
そう言ってレイは車に向かって走り出した
車の中に入るとシンジが話しかけてきた
「なにかあったの?」
「えっとね、流れ星が見えたの・・・一瞬だったけどすごくキレイだったわ・・・」
「願い事は願った?」
「それが本当に一瞬だったから・・・なにも・・・でもキレイだった・・・」
「僕も見たことあるけど本当にキレイだったなぁ・・・」
893:829
06/04/21 01:46:20 BE:431308984-
「そっか・・・あ・・・!晩ご飯・・・」
この声にシンジもユイも少々驚いた
「晩ご飯がどうかしたの?」
運転席から問いかけられる
「それが材料とか全然買ってなくって・・・
もしよかったらどこか近くのスーパーで下ろしてもらえませんか?」
「もしかして一人暮らし?もしよかったら晩ご飯食べていく?」
ハンドルを右に切りながら言った
「一応一人暮らしですが・・・なんか悪いです・・・」
「いいから、いいから子供は遠慮するもんじゃないの!」
シンジは中々話に溶け込めず見ていた
「それじゃあ、お願いします・・・」
(碇君のお母さん・・・キレイなうえにやさしい・・・)
「じゃあ近くのスーパーによってから家に帰るから」
「え?それじゃあ・・・」
「いいからいいから気にしないの・・・」
やさしい口調で喋り、静かに車を走らせる
スーパーの駐車場に車を止めると
「ちょっと行ってくるわ」
と言ってスーパーの中に行ってしまった
(どうしよう・・・)
車内は驚くほど静かでそのうえ誰も通らない
「あのさ」 「あのさ碇君・・・」
驚くほどその声は合っていた
894:829
06/04/21 01:49:21 BE:431309748-
ゴメン・・・改行忘れたので・・・
話合ってなかったらシーン移行したものだと思ってください・・・
それでゎまた・・・・
895:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/21 02:12:23
>>894
乙
なんか久しぶりにまともなLRS見たよ
896:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/21 12:32:57
「碇君、今日は料理を習いに来たの」
「あ、綾波・・・?どうやって入ったの?」
「葛城一佐から、合鍵を貰ったの。これで、碇君といつでも一緒。(ポッ」
「と、とりあえずさ、料理の勉強しない?」
「そうね。今日は、碇君をどう料理しようかしら?(フフッ」
「綾波・・・料理の意味、間違えてない?」
「間違えてないわ。さぁ、私と一つになりましょう。」
「そう、何回も・・・あっ、いやっ・・・あん・・・あーん!!」
897:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/21 12:34:24
調子に乗ってまた書いてみたんだけど
なんか書く事に文がおかしくなってる
898:829
06/04/22 00:29:51 BE:161741726-
少しほどの沈黙が流れる
「なに?綾波・・・」
「碇君こそ・・・」
2人はしばらく考え込んだ
そしてまた発言する事を頭に浮かべる
「えっと・・・その・・・」 「えっと・・・その・・・」
重なり合った声が車内に響き笑いを誘う
「プフッ・・・ハハハハハハハ!」
シンジは耐え切れず大きい口を開けて笑い始める
レイは顔を手で押さえクスクス笑っている
「なんか面白いね」
笑いをこらえながら切り出す
「本当に・・・なんなのかしらね・・・」
シンジは何気なく窓から夜空を見た
「ねぇ!まだ星がキレイだから外出てみない?」
「いいわよ、流れ星見れるかなぁ・・・」
車のドアをバタンの閉め、2人は改めて夜空を見上げる
2人は車を挟んで立っていたが、やがてレイからシンジの方へ近づいていった
「綾波はもし流れ星がなが・・・綾波!?」
899:829
06/04/22 00:32:40 BE:161741726-
レイとシンジは1cmも離れる事なく密着していた
レイがシンジの右腕を掴んでいる形だった
「もし流れ星が流れたら・・・一生こうしていられるように願うわ・・・」
(綾・・・波・・・・?)
シンジはどうしていいか分からなく、きらめく夜空をしばらく見上げたままだった
そうこうしているうちにだんだん星が消えかかってくる
「あ!流れ星!!綾波!流れ・・・・・」
シンジはレイの寝顔を見て呼びかけるのを止めた
そして、まだ右腕を掴むレイを抱えて車に戻る
(綾波は僕をどうしたいんだろう・・・僕は綾波にどうしたらいいんだろう・・・)
シンジはレイを起こさないようにそっと車に乗せた
(そして、あの時どうして流れ星を期待していたんだろう・・・・)
腕はまだ掴んだままでレイはシンジにもたれかかっている
(綾波・・・今僕はどうしたらいいか分からないんだ・・・)
シンジはレイのほうを一度見る
そして一瞬寝顔が笑ったように見えた
(でも・・・一緒にいたい・・・)
シンジの確かな気持ちだった
その貫いた気持ちを心にしまった
(きっと・・・きっといつか・・・いつの日か・・・)
900:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/22 01:42:04
ないす職人!
901:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/23 00:12:31
ウホッw
902:829
06/04/23 01:51:44 BE:431309748-
そのうちビニール袋を手に提げたユイが戻ってきた
ユイは車後部のハッチバックを開けて買ったものを詰め込む
(どうしてかしら・・・静かね・・・)
ユイはハッチバックを空けた瞬間あまりにも静か過ぎたことに異変を感じた
荷物を積み終わると後ろのドアの窓から寄り添う2人を見る
(あらあら・・・起こしたらかわいそうね・・・)
フロントドアを閉め、エンジンをかける
ユイはエンジンの音が憎く感じた
そしてユイはできるだけ遠回りをして車を走らせる
[あれ?ここはどこかな?]
[碇君・・・]
[綾波・・・ここは?]
[わからないけど・・・ここにいると気持ちが晴れるような気がするの・・・]
[そっか・・・そういえば・・・えっと・・・その・・・シンジでいいよ]
[・・・・・・シンジ・・・君?]
[はい、なんでしょうか?]
[・・・私も名前でいいわよ]
[そっか・・・レイ?]
[はい、なんでしょうか?]
[なんか本当に気持ちが晴れるね]
[そうね・・・]
2人は最後まで幸せそうだった
903:829
06/04/23 01:57:30 BE:471744375-
「・・・・・・」
シンジは無言で目を開けた
レイの方を見ると、レイは手で目をこすっていた
シンジは自然と言葉がでた
「レイ・・・」
「シンジ・・・」
レイも自然と言葉が出た
(あれ・・・さっきと違う・・・でも・・・)
2人は気付かないうちに互いを見つめ合っていた
「あ・・・」「・・・・・・」
2人は赤面して少し離れた
そして2人は車が動いてない事に気付いた
「あれ?ここは・・・マンションの駐車場だ・・・」
「碇く・・・シンジのお母さん・・・車の外にいるわよ・・・」
(同じの夢を見てたんだ・・・よね・・・)
静かにドアを開けてユイに話しかける
「着いてたの・・・?」
「あまりにも起こしにくい状況だから待ってたのよ」
シンジとレイはまた赤面した
「しかも寝言付きよ・・・」
最後には顔を伏せてしまった
「なんだか互いの名前言ってたかしらね・・・・」
「も、もう・・・やめてよ・・・」
「・・・・・・」
レイもシンジも顔が上がらなかった
904:829
06/04/23 01:58:57 BE:471744375-
「そんなことよりほら、星がキレイよ・・・」
シンジが顔をやっと上げ、空を見わたす
「星なんて何処にもないけど」
「ほらよく見て」
1つの星が小さくも力強く光を放っていた
「1つでもキレイだわ・・・」
レイもようやく1つの星を見つけ、見とれている
「でもなんか寂しいじゃないか・・・」
「星は数じゃないのよ・・・でも他の星を否定するわけじゃないわ」
とユイがシンジに向けて言う
「それじゃ先に部屋に戻ってるわ」
ビニール袋を持ち上げる
「え?僕ももう上がるけど・・・」
「後もう一つ、誰と見るかっていうのも大切よ」
と言うとユイは足早に去って行った
ユイがエレベーターで上って行ったのを見送るとレイは突然シンジに横から抱きついた
今度はシンジは驚く様子も素振りも見せなかった
「どうしたの?」
と冷静に訊いた
「こういう気持ちになったのは初めてなの・・・だからどうすればいいかわからなくって・・・」
レイがもごもごしながら言った
「そっか・・・でも半分あってるから大丈夫だよ・・・」
シンジは一度レイを引き離し、今度はシンジが正面から抱いた
「そう・・・これが正しいのね・・・」
レイもシンジの背中に手をまわした
そして互いの暖かさを十分感じ合い自然と離れる
「そろそろ戻ろうか?」
「うん!」
レイは満面の笑みのままシンジの右腕を掴んだ
905:829
06/04/23 10:25:55 BE:539136285-
投稿ミスです・・・・
>>899と>>902の間にこれが入ります
そう想っている中、流れ星が夜空を切り裂く
「ふぁ~ぁ・・・・」
そんな事は知らずあくびを一つ
(僕も眠くなってきた・・・)
シンジは時計をちらっと見る
針は8時を指していた
(綾波・・・ちょっとゴメン・・・)
シンジは心の中で唱え、レイの方に寄りかった
寄り添う2人は安心しきった顔で瞳を閉じている
いつのまにかシンジとレイは指を、手を握り締めあっていた