落ち着いてLRS小説を投下するスレ2at EVA
落ち着いてLRS小説を投下するスレ2 - 暇つぶし2ch50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 13:56:45
俺もトリップつけたほうがいいと思う。疑う奴もいるから。
もし騙りなら俺としては1つの作品は最初から最後まで同じ人に手がけて欲しい。
まぁ俺は本物だと思ってるけど。

51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 13:57:16
でも騙りと思うと納得できるような、、
ちょっとイキナリ変わり過ぎだろ、ご都合主義どころじゃない。

52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:04:37
まぁレイがいきなり「碇君・・・ポ」になったところは
疑われても仕方ないと思うけど。作者が違うって事はないんじゃないか?
真相は本人が話してくれるだろ。

53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:10:39
ご都合主義といえばそれまでだけど
病気で気弱になる→看病してくれた人にちょっと心を開く なんてお約束なんだから
その辺は読者が各々脳内補正かけて大目に見てもいいのでは?
俺的に>>42を解釈すると、
「こんなのは前作までの流れから推考して脳内設定していたレイとは違う!
今回のは無かったことにして書きなおせ!ウアアンヽ(`Д´)ノ」ってことだと思う。

54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:13:33
俺も騙りではないと思うが、

> 「ぼっ僕がいるんだから、僕が外に行ってから着替えてよ・・。」
> 「そう・・・よくわからないわ・・・。」

これは変わりすぎと言われても仕方ないような
もしくは>>40が言うように多重人格?

55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:20:22
まぁ、荒れるのは勘弁なので本人待ちってことで

56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:21:53
まあ、当初の男性恐怖症のレイを見れば疑われても仕方がないとは思うけど…

57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 14:23:05
>55
そうだな。大人しく作者さんを待つか。

58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 16:15:47
作者さん投下待ってますよ~

59:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 16:25:29
同設定で別の時間軸というか別の世界の話を書くのはありなんかね?
おもしろきゃ俺はなんでもカモーンな人間なんだが

なにはともあれ、SS書いてくれるみなさん
いつもおもしろい作品をありがとうございます

60:>42
05/03/06 17:16:10
>>53
すまそそのとおり。
まぁ作者様におかれましては、添い寝まではすげえ好みでマンセーしてた
ジコチューな読者がチラシのぅらに書いたとでもおもってください。

あなたの作品はすげえ好きなんで、{転んでも泣かない}の
精神で頑張ってください。にちゃんやし

N3騒動でちょっと漏れの中のナニかが麻痺してるのね
LASも読むから漏れ

61:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 17:58:07
えーと、今からレスしようと思ってるそこのあなた。
>>56に関して突っ込みたい気持ちはすごくわかる!わかるんだが…。
一度突っ込み出すと途方もなく荒れる悪寒がするので
大人しくハァハァしながら次作を待つことにしましょうや。

62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 18:55:26
N3がどうだろうが関係ないじゃん。てかそんなモンに感化されるなよ。

63:61
05/03/06 18:57:48
アンカー間違えた…>>56じゃなくて>>60ね。どういう間違いしてんだ俺。

64:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 18:58:24
まぁ騙りかと思ってしまう気持ちは分かるが、>>42みたいにイキナリ断定するのは良くないな。
とりあえずこの話題での荒れはやめよう。静かに作者待ちで。

65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:01:42
は~い。

66:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:10:07
綾波の男性恐怖症とか「一人にしないで…」とかはやっぱ父親に関係するのかな?
シンジの母親よりも重要なファクターな気がする。
誰だろう?妻も娘も顧みずリアクター内蔵人型ロボットの開発に没頭した父とか…。

67:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:18:17
元彼かもしれんぞ。凄く好きな男がいてそいつに酷いめにあわされたとか。

68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:20:08
>>67
そいつぁちょっぴり痛いな、死ねる

69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:22:44
でもありえそうだろ?

70:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:24:02
だとしたらカヲルしかいない。
「レイとアスカは等価値なんだ。僕にとってはね」

71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:26:27
>>70
カヲルをぬっ殺したくなるからやめれ

72:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:35:49
>>70
ひどい!あんまりだ…つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:47:33
でもレイがシンジとゲンドウ以外に本気で好きになりそうなのは
カヲルしかいないじゃん。

74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 19:48:43
ここはLRSスレなんだぁ…それ以外の影をちらつかせられると痛い…

75:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:06:01
LRS総合でも作るかw

76:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:09:02
是非作って下さい。

77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:14:01
やめれ。一つで十分。

78:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:15:21
いいね。そこでならN3もなんてメじゃない三角四角五角関係のイタモノLRSとか見たいかも。

79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:20:34
いらん

80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 20:35:07
だったらここは多少のイタモノLRSでもいい事にしようぜ。
エスカレートしてどこぞのスレみたく乱立しても困りモンだしね。

81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 21:02:39
って言うか、もともとそんな縛りなんかなかったよね
だから、イタモノでもいいことにするもなにも、元からいいのでは?
別にLASに歩調合わせなくてもいいでしょ
あっちが分かれすぎなんだから

82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 21:06:36
>>80
イタモノは荒れるからいや。

つーか、雑談はこれくらいにしようや。

83:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 21:07:29
つまりLRSならなんでもOKって事か。了解。

84:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 21:10:20
面白ければいいじゃん。とりあえず今は作者さんの投下が楽しみ。
レイの過去に何があったのか気になるな。

85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 21:52:20
ネタ潰しにならないと良いんだが

多重人格って虐待が原因になるらしいんだよな
ユイさんが前夫と別れた理由もそのあたりか?

86:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 22:32:26
なんかこーゆうの俺好きかも
テレビ放映中2ちゃんあったらやってみたかったな、こんな風に先の展開考えるの
おいおいこの先どーなるんだよとかレイが…とかさ

作者さんがどう思うかはわからんが

87:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/06 22:51:20
俺も好き。楽しみだからこそ自分達で色々予想しちゃうんだよな。
やっぱ楽しいよな。同志がいて嬉しいよ。

88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 00:03:40
落ちLASの惨状もこんな感じのノリから始まったんだけどな。
平気かね

89:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 00:15:21
あっちはスレ内の予想を作者が悪ノリして取り込んだと思しき展開が散見されたから
必要以上に荒れ気味になっただけだと思う。
だからこっちはそんなに心配要らないんじゃない?

でも、予想がいきすぎて作者のネタを潰しかねないというのは同意。
ほどほどにいこうや。

90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 00:41:35
LASスレの事は見てないから惨状がどうとかよくわからんが
俺らは俺らで楽しくやりゃいーよ。でもそうだよな。
予想のいきすぎには注意しなくてはな。気をつけるよ。

91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:21:55
>>90
このスレに例えると、>>66で男性恐怖症とか父親が関係してるとか書いてたら、
ホントに父親に性的虐待されてた事になったり、って感じ
予想は楽しいんだけど、それによって展開が変わっちゃうのは嫌だなあ


92:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:34:31
エヴァに乗って綾波と直通回線を開くことが増えた。

最初はリツコさんの指示の意味が判らなくて聞いたのが始まりだった。

僕だって僕なりに真面目に一生懸命に命令を聞こうと努力してる。
でも今までの普通の生活をしていた中学生に、人生で初めて出てきた難しい用語を
全部一回で覚えて理解して行動しろ、なんて無理に決まってる。

判らないことは何でも聞いてね、とは良く言われる。
でも流石に三度以上同じ質問をすると眉を潜められる。

理不尽な大人の詭弁ってやつだ。
子供の都合なんてまるでお構いなし。

93:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:35:49
「何。」
「あ、突然でごめん。」
「何か用?」
「あの……」
「用があるなら早くして。訓練中よ。」
「ご、ごめん。プログナイフの格納のスイッチってどこだっけ?」
「……左面上段コンソールパネルの左から三番目。それから右操縦管第二トリガーをパーシャル。」
「あ、思い出した。ありがとう綾波。」
「いえ。」


毎回毎回嫌そうな顔一つしないで丁寧に判りやすく教えてくれた。

でも綾波は嫌そうな顔こそしないけど、ホントはどうなんだろう。
リツコさんみたいに面倒に思ってたりするんだろうか。

「別に。」
そっか。よかった。
面倒くさいとか物覚えの悪い男とか思われてたら嫌だもんね。

「……でも本当は少し面倒。」

94:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:37:47
正直言ってちょっと泣いた。
その夜は泣きながら夜遅くまでマニュアルを読みまくった。

でも所詮は一夜漬けで、やっぱり抜けてる所があった。
翌日の訓練中に動きを止めてしまったんだ。

でも綾波にはもう二度と聞きたくなかった。
仕方がないから、諦めてリツコさんに嫌な顔されようと心に決めた瞬間、綾波が回線を開いてきた。

「火器制御パネルを開いたまま両操縦管を30度以上外向きに傾けて。」
「あ、うん。」

綾波のお陰で恥をかかないで済んだ。
礼を言おうとしたら回線は既に切れてたけど。

95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:40:09
「さっきはありがと。」
「別に。」

搭乗訓練が終わってクローズドミーティングが始まるまでの、ほんの僅かな休憩時間。
綾波は自販機エリアのベンチに腰掛けて休んでた。

「何か飲む?お礼に何かおごるよ。」
「要らない。」
「……おごらせてよ。綾波には迷惑かけっぱなしで」
「気にしないで。」

言いかけた途中で、すっぱりと切り捨てられた。
僕は何をやってるんだろう。

「……駄目だな僕は。」
自然と声が出ていた。

「そんなこと無い。あなたはよくやってるわ。」
「その話じゃなくて……お礼の一つもまともに出来ないのがさ……」

僕は手に持った紅茶の入った紙コップに揺れて映る、情けない顔をした自分を見つめながら呟いた。

96:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 01:42:42
しばらくして、不意に綾波が口を開いた。
「……それは何?」
「え?」
「紙コップの中身。」
「あ、これ? 普通の紅茶だけど。」


「私……紅茶が飲みたい。碇君、ご馳走してくれる?」

顔はいつもと同じだったけど
初めて聞いた事務的じゃない彼女の言葉は、手のひらの中の紅茶よりとても温かく感じた。



「綾波ってさ。」
「?」
「最初の頃はものすごく冷たい人なのかと思ってた。」
「そう。」
「でも本当は結構優しい人だったんだね。」
「……」
「なんていうか……ホッとしたよ。」
「……そう。」
「これからも迷惑かけちゃうかも知れないけど……よろしくね綾波。」


無言で頷く綾波の耳と頬っぺは、何故だか赤く染まっていた。

97:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 04:11:03
萌え死んだ4時11分

98:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 12:58:53
優しくて可愛い綾波超イイ!めちゃくちゃイイ!(*´д`*)

99:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 14:48:32
泣きながらマニュアル読むシンジがイイ!!

100:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 18:12:31
なんつーか、綾波だよなぁ…と思った。



…ところで、パーシャルって何?
ググるとROMがどーだこーだと出てくるのだが。
あやにゃみ~横文字じゃなくて日本語で説明してよ。orz

101:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 18:59:45
>「……でも本当は少し面倒。」

こんな綾波は大好きだw

102:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 20:22:39
>>101
禿同。

103:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 20:24:48
例えば、スティックに10入力すると動作するならば、9までの入力で保持するってことさ。

ギヤで言うと、転がされてるんじゃなく転がしてる状態。傍から見れば同じようでも違う。

104:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 20:29:01
>92氏
そろそろコテ名乗っても、と漏れは思う
とりあえずGJ!

105:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 21:08:19
>>103
㌧クス。
また微妙な操作+表現だなー。
シンジも大変だ。まだ、中学生なのに。
いや、いまどきの中学生なら当たり前の用語なのかな?
うみ、世代をかんじるねぇ。。

106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 22:07:01
>>105
>103もちと違うようなカンジだが。
バイクとかでも良く使うな。「アクセルをあてる」とかと同義で。
コーナー出口とかで、加速するほどじゃないけど、リアにトラクション
かけてる状態とかを表すんだけど。

これこそ触ったことなけりゃワカランか。すまんね。

ところで両親再婚でシンレイ同居モノのツヅキマダー

107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 22:47:05
俺も早く読みたいがマタ―リ待ってるよ。
作者さん自分のペースでいいから続きヨロ。




108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/07 23:07:37
>>100
免許持ってるならわかるだろうけど半クラみたいなもんだ

109:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 00:50:05
>>104
え?>>92氏と兄妹LRSは別の人だろ?

110:104
05/03/08 01:21:34
>>109
む、そうなのか?
句点とかが特徴的だからてっきり同じかと・・・
って俺の勘違いだYO!! 使い方違うし

吊ってきます

111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 05:00:40
兄妹はもう(゚⊿゚)イラネ
本編綾波マンセー

112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 05:18:23
つまんないと思っても、そういうことをここに書くのは止めようぜ
楽しみに読んでいる人もいるんだし、作者がやる気無くして放置したら、ガッカリするじゃん

まあ、俺は読んでいないからスルーしているけどさ

113:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 05:41:25
私は楽しみにしてるんで、いちいち言わなくていいこといわないでよ

114:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 07:20:07
>>108
それは違う

115:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 09:13:48
俺も姉妹モノ楽しみにしてる一人。
職人さん、ガンバレ!

116:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 13:52:05
111はなんでここのスレ荒らすようなことわざわざするんだよ。
112もさ言ってる意味説得力無いし。
おめーの最後の一言が作者にやる気を無くさせてるのマジわかれ。
どこの香具師か知らんが荒らしは自分の巣に帰れよ。だいたい予想はできるが。
俺は姉妹モノ楽しみにしてる派の1人だからそーゆーの超うざい。

俺も職人さん応援してる。ガンガレ。


117:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 14:59:16
LRS人じゃない漏れも応援してます。ガンガレ

118:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 21:42:09
投下(´・ω・`)マダー?

119:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/08 22:17:51
ふぅん、LRS人じゃないやつも居るんだ・・・・・意外だね。
作者さん俺も応援してますんで頑張って下さい!

120:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/09 21:13:48
この作品はLRS人じゃなくても面白いと思うよ。

121:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/09 23:53:40
EVAは普通に頭で考えれば、考えた通りに動いてくれる。
でも万が一に備えて、手動でもある程度までなら動かせるように作られてるらしい。

だから当然、パイロットも万が一に備えた訓練をしなくちゃならない。


「次。ケース0146、地面落ちたプログナイフの回収。」
隣の席に座る綾波が、テキストを淡々と読み上げる。

「目標付近で機体を前屈、もしくは片膝立ての状態に置き、目標を右腕にて回収。後、機体を直立状態に戻します。」
「うん……」
「制限時間45秒。用意。」



彼女の白くて細い腕の内側、小さな腕時計の秒針が文字盤の12を指すと同時に発せられた
小さな声での「始め」の合図と共に、僕はゆっくりと操縦管を前へと倒した。

122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 00:21:48
モニターにだんだんと大きくなるプログナイフが映し出される。
僕は操縦管をから手を放し、タッチモニターの中の数え切れないくらいある文字の中から
「右腕制御」と書かれた所を探し出して押す。

フォン、と軽い電子音がしたのと、文字の色が変わったのを確認してから右側の操縦管だけをゆっくりと押し込んでいく。
それに伴ってモニターにEVAの右手が現れて、だんだんとナイフ近付いていく。

あとちょっとで掴める、というところで世界がぐるりと回転した。

お尻の下や背中からガラガラと何かが崩れる音と衝撃がしてきた。

恐る恐る目を開けてみると、さっきまで隣に生えていたビルが半分くらいの長さになっていた。

123:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 00:28:57
「あれ……」
「転倒した理由、分かる?」
「えと……」
「……上半身の姿勢制御バランサー系が殆ど全て手動のままだったから。」
「あう……」
「慣れない内は自動に切り替えた方がいいわ。」

シートベルトでナビシートに逆さ吊りにされた綾波が、これまた淡々と結果と理由、改善すべき箇所を教えてくれる。
その青い髪と制服の赤いリボンがいつもと逆方向からくる重力に引っ張られてる以外はいつもと全く変わらなかった。

「ごめん……」
「平気。それより碇君、ここから通常の体勢に戻せる?」
「分かんない……でもやってみるよ。」

あっちのスイッチを押し、こっちのスイッチを押し、操縦管を引いて、倒して、また引いて……


でも駄目だった。
宙吊りにされて頭に血が上ってる状態ではとても無理な話だった。

124:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 00:33:48
「あれ、このっ!くっそー、駄目だ……」
「こちらで戻します。手を放して……」

綾波が手元のコンソールパネルを操作すると、モニターの映像が途絶え
プラグ全体がモーターの小さな駆動音と共に回り始める。
やがて直径三メートル超の球体は、ゆっくりと時間を掛けて平衡を取り戻した。


『はぁ……』
外からシミュレータを見上げる二人の口から同時にため息が出る。

僕は自分の失敗に対して。
綾波は……

「……平気。少し頭に血が上っただけだから。」


リツコさんにマヤさん、ミサトさんまでもが忙しかった為に、急遽綾波に打ち込まれた白羽の矢は
家に帰ろうとした彼女を引き止め、ご丁寧に逆さ吊りによる貧血までプレゼントしてくれた。

125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 01:32:47
>121氏乙
何となくだがガンパレの操縦を連想したな
作中で操縦訓練っていうと
シンクロテストと「目標をセンターに入れてスイッチ目標を…」しか無かったからなかなか面白かった

126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 01:52:37
これすごくいいよ作家さん。
なんつーか今までなかったタイプでない?頼れる綾波。
こんだけちょびっとなのに話に入れるし。
だからもっと続けて~(・∀・)

127:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 01:54:56
できれば投下終わりのときは「つづく」とか書いて欲しい

128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 02:26:45
教官レイちゃんもイイね

129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 08:58:58
あの時はまだ寝るつもりはなかったんだ……
ただ……気がついたら携帯にぎりしめたまま朝になってただけなんだ……



もしあの後投下待ってた人居たらスマソ。

130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 14:23:46
自分のせいで、それとは関係のない知り合いが傷つくのは、時には自分が痛いことよりはるかに痛い。
僕は胸が痛すぎて綾波の方を見られなかった。

「ふう……」
時折つく綾波のため息が深く深く胸に突き刺さる。

今回こそ嫌われただろうな……
くそ、父さんさえ僕を呼ばなきゃ僕はこんな目には……
ミサトさんやリツコさんがちゃんと面倒見てくれれば綾波もこんな目には……

綾波だってそうだ。嫌なら最初から嫌だって断ればいいのに。
僕一人じゃ立てないの知ってるんだから、頭に血が上る前に戻せばよかったのに。

そんなことを考えてたら、なんか胸の辺りがムカムカしてきた。

「碇君、大丈夫?」
「……もう止めない?なんか疲れちゃった。」

あまり心配してる様子は感じさせずに僕の顔を覗きこんできた綾波。
その血色の瞳から逃れるように目を逸らせて、僕は言ってやった。

131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 14:35:54
「疲れた?」
「うん。」
「そ。ならそうすれば。」
「……え?」

呆気に取られる僕の前で綾波がてきぱきと帰りの支度をし始めた。
かばんを握り締めて歩き出す綾波を慌てて追い掛ける。
「あの……」
「何。」
「あ、いや、……止めないんだね。」
「嫌がる人に強制する権利、無いから。」
「綾波はそれでいいの?リツコさんに怒られたりしない?」
「無理強いしたくないから。仕方がないわ。」
「で、でもさ!……ん?」

急に綾波がぴたりと足を止めた。
その視線の先には……いつもみたいに機嫌の悪そうな父さんが居た。

132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 14:40:58
「シンジ。訓練はどうした。」
「あの……。」
「……レイ。訓練は終わったのか。」
「いいえ。碇君が体調不良を申し出たので中止しました。」
「体調不良だと?」
「はい。あ……」


僕は再び父さんが口を開く前に、綾波の手を掴んで逃げた。思いっ切り全速力で逃げた。
闇雲に走り回った結果、僕らはいつの間にかまたシミュレータの前に立っていた。


「はぁ、はぁ、綾波、ひどいよ……」
「何故逃げるの。」
「何故って……綾波こそわざわざ父さんに言うことないじゃないか!」
「聞かれたから答えただけよ。司令だからじゃ無い。」
「でも聞かれたからって……」

そこまで言いかけた時、腕を綾波にくいっ、と引っ張られた。

133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 14:52:38
僕は綾波の手首を掴んだままだった。
綾波が僕の腕を引っ張ったのではなく、張り付いた僕の腕が綾波の腕の動きに合わせて勝手に付いていっただけだった。

固まる僕を見据えたまま、遠慮がちに彼女は再び手首を引いた。

「ご、ごめん!つい……」
「……平気。」


二人して言葉を失って、しばらくそこに立ち尽くしていた。

「……あれだけ走る元気があるなら。」
「?」
「訓練、続けられる?」
不意に沈黙を破ったのは綾波が先だった。
かばんから訓練用テキストを取り出しながら。


言葉の上では僕の意志を尊重する形を取っているが、行動はそうでは無い。
僕はNERVの人達のこういう所って少し嫌いだ。

134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 15:04:45
「もう一度。ケース0146……」
綾波の視線の圧力に負け、再びシミュレータに乗り込んだ僕は、うなだれながら指示を待つ。

「……キャっと空中三回転?」
突然綾波が無茶を言い出す。

「……ごめんなさい。テキストを間違えたわ。」
「……本当にそれ書いてあるの?」
「ええそうよ。ここに。」

バイロット育成プログラム ver.2.11と書かれた表紙を綾波の指が挟まれているところまでめくる。

【キャっと空中三回転】
用途・使徒への強襲時及び緊急回避等
行動概要・高速オート走行モードから強制割り込みで右足をマニュアルに変更、膝部ショックアブソーバを最大に利かせた状態から最大踏力で(以下略)


ホントに書いてあった。
誰だこんなの書いたの。

「……試してみる?」
「いや、止めとく。」
「そ。なら正しいテキストを取ってくる。少し待ってて。」

僕は、柔らかな物腰でシミュレータを出ていく綾波の後ろ姿を見つめながら
本当にこの訓練に終わりは来るのだろうか?と小さな疑問を抱いていた。

おすまい

135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 15:05:19
この訓練って全く無意味な気がするんだが・・・

136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 15:24:16
>>135
「なんかそれっぽい訓練をした」という経緯がシンクロ率に影響を及ぼすかどうか?
というリッちゃんの実験の一環だと思いねェ。

あるいはプラグ内部という特殊な環境に慣れさせ、実戦で落ち着いて行動させるための口実とか。
パイロットの入力の個体差のデータの入手とか。



碇君、深く考えては駄目。

137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 19:02:40
家族モノの職人さん来ないなぁ…

138:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 19:43:58
少なくとも、漏れ他数名の為には、とってもなっていたよ。まんせーまんせー

139:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/10 22:32:56
教官綾波イイよ。ってこれでおすまいかよ。ラブが足りないよ。続き書いてよ。
兄妹モノはまだかな。って投下きてないよ。荒らしのせいだ。荒らし氏ねよ。

140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 00:37:29
大丈夫!兄妹モノの人は投下してくれるさ!

141:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 00:40:42
兄妹の中の人拗ねちゃったのかな。
作品以外のレスが全く無いから中の人のキャラが読めないな。
とりあえずここにも一人投下を心待ちにしてる読者がいるということは表明しておくノシ

142:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 02:39:16
あんな設定の話LRSでなくてもええじゃん?
荒しで結構毛だらけ( ´,_ゝ`)プッ

143:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 10:34:20
漏れも何度かラヴに挑戦してみたんだよ。
でも漏れがラヴを書こうとするとな……


「あの、やっぱり痛かった?」
「平気。」
「そっか。血も出なかったみたいだし。」
「……こういう事するの初めてじゃないから。」
「え……?」


という風に必ず泥沼ってしまうのだ('A`)

144:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 11:18:35
>>143
やめて、痛いから
私の心が痛いから…いいえ、寂しいのね、泣いてるのは…私?

145:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 19:14:48
「あの、やっぱり痛かった?」
「平気。」
「そっか。血も出なかったみたいだし。」
「……こういう事するの初めてじゃないから。」
「え……?
 そうなんだ・・・。まあ、僕も初めてじゃないし」
「え……?」

146:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 19:19:17
>>145
それなら良し

147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/11 19:35:02
うん、俺も割りと良しな感じ。

148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 04:29:29
それならいいね。

149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 10:22:17
>>143
よし、シンジ・レイに元彼女、元彼を絡めた泥沼話を書くんだ。
あ、くれぐれも最後はLRSで頼むぞ。

150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 11:57:03
レイの元彼→ゲンドウ
シンジの元カノ→アスカ
こうなるのかやっぱり・・・


151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 11:58:50
アスカの元彼→加持も入れてくれ

152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 11:58:53
>>150
それは結構痛いから、ゲンドウはやめてせめてカヲルあたりで…

153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 12:11:45
シンジの初めての人はレイに嫉妬したリツコで

154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 13:34:30
1000 :名無しが氏んでも代わりはいるもの :05/03/09 23:18:48 ID:???
1000だったらレイタンは俺の物

155:ヽゝ゚ ‐゚ν
05/03/12 13:43:55
たとえ碇君が何人の女性器に陰茎を挿入した過去があっても私は平気。

碇司令がそうだったもの。もう慣れたわ。

だから平気。
血は争えないって分かったから。

156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 13:52:52
そんなひねくれた綾波は嫌だーーーーー

157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:13:12
「あ、綾波!あやなみぃ!…ウッ!ハァハァ…」
「…フィフスより早いのね」
「う、うわああああああああ!!」

158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:14:35
誰かもっとシンジにやさしいレイを…

159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:20:11
シンジ「笑えばいいと思うよ」
レイ「短小包茎早漏の三重苦ね(ニヤリ」

160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:22:16
多分(碇君が)3人目だと思うから…

161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:34:50
シンジの元カノはマナ。
綾波の元彼は俺。
シンジを想いつつも今だ俺の事を忘れられない綾波。
シンジはシンジで綾波と恋人でありながら今だ元カノマナへの想いを断ち切れず
アスカも気になってしょうがない優柔不断な14歳。
シンジと綾波はお互いの気持ちに気付いているが別れ話が切り出せない。
そんななか突如綾波の前に颯爽と現れる俺。
一年前より逞しくなった俺にときめく綾波。
もうシンジの事などどうでも良い綾波。
お互いに惹かれ合う俺と綾波。
でも俺には今カノマナがいた。
嫉妬に荒れ狂う綾波。すでにマナとは冷めきった関係だと伝える俺。
碇君と別れるから彼女と別れて私ともう一度付き合ってと言う綾波。
了承する俺。家に帰り同棲してるマナに別れ話をする俺。
いやだ別れたくないわと言うマナ。
だがシンジがマナの事をまだ好きだという事実を綾波から聞いた俺は
マナにその事を伝える。
俺とシンジのことで揺れ動くマナ。俺との楽しい思い出が頭をよぎるマナ。
結局なんだかんだいって俺が好きなマナ。レイと全面対決。
なんてのならちょっといいかもしれない。

162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 14:38:30
>>161
おまいの脳みそにfushianasanと打ち込んでやりたい

163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 15:05:35
>>161
巣にカエレ(・∀・)義孝!!

164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 15:51:42
>>161
てめーは林原なら何でもいいのか!

165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 17:34:20
>>161
ペンペンや初号機と遊んでなさい

166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 18:10:54
>>161
マギでもいいぞ。

167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 20:56:06
つーか、それLAS系列であったな。
オリキャラが、シンジ踏み台にしてヒロイン食いまくるやつ…



やべぇ、また、むかついてきたw

168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 20:59:05
ペルソナのことか?

169:161
05/03/12 21:44:17
そんならおまいらはどんな泥沼話しを望むんだよー。書いてみれ。

170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 22:12:12
オリキャラの出てこない泥沼。

171:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 22:19:58
泥沼がないお話

172:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 23:11:55
お望み其の壱 オリキャラの出てこない泥沼。

シンジの元カノはアスカ。綾波の元彼はカヲル。
シンジと綾波は付き合っているがお互いに前の恋人の事を引きずっていた。
ある日些細な事で喧嘩する2人。お互いの気持ちが冷めつつあるその時
シンジの元カノアスカがシンジに急接近。
シンジは再びアスカへの想いが膨らむ。惹かれ合う2人。
なんとか綾波への想いを断ち切りアスカとよりを戻そうとするシンジ。
アスカと再び身体の関係を持ってしまう。そしてその快楽に溺れていくシンジ。
もうすでに綾波の事は頭にないシンジ。
何も知らない綾波はシンジと仲直りしようとシンジの家まで行く。
合鍵でドアをあける綾波。
しかしそこでみたものはシンジとアスカが睦み合う姿であった。
ショックを受け足早にそこから立ち去る綾波。
しかし本当はそんなにショックじゃない綾波。
文句も言わず去ろうとする綾波に対してムカツクシンジ。
綾波をほっといてアスカと第2ラウンド突入。
シンジの家から飛び出した綾波の前に現れたのは元彼カヲルであった。
元気の無い綾波を励ます美少年カヲル。そんなカヲルに抱きつき泣く綾波。
お互いに惹かれ合う2人。またよりを戻さないかとカヲル。
綾波あっさり了承。かくして男女4人の愛憎劇は今幕をあげたのであった。続く。
ってこんな感じならどお?



173:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 23:51:52 9NZ/JhyO
>>171
あまりにも↑のやつがつまらんのでお前に話振る

174:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 23:53:22
「…綾波、出かけてるのかな?」
主なき部屋の真ん中でシンジはつぶやいた。
欠席続きのレイのためにプリントを届けにきたのだ。シンジはゆっくりと部屋を見回した。
「散らかってるなぁ、こないだ片付けたばかりなのに。」
インスタント食品の空き箱、ダイレクトメールの束、コンビニの袋、使い古しの包帯…。
それらが薄汚れた床に散乱していた。
「しょうがない、また片付けるか。」
しょうがない、と言いつつもシンジはそれを煩わしく思ったわけではない。
むしろ喜びのような気持ちさえ感じていた。以前にレイの部屋を片付けたとき、
彼女は戸惑いながらもありがとう、と言ってくれた。
シンジはその言葉を聞いて本当に幸せな気分になった。
シンジは意識はしていないが、レイの感謝の言葉をまた望んでいるがゆえに
こうして彼女の部屋を片付けているのかもしれない。

175:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 23:54:20
「ふう、こんなものかな。」
散らかっているとはいえ、さして部屋は広くない上に余計な家具も物も少ない。
シンジは手早くゴミを集め、袋にまとめた。
最後にゴミ箱の中のゴミを袋に放り込めばそれで終わりだ。シンジはゴミ箱の中をのぞいた。
「ん?なんだこれ…。あ…これってまさか…」
既に役目を終えゴミに姿を変えた【それ】は、空っぽのゴミ箱の中で所在なげにその身を置いていた。
正確には、【それ】と【それ】が入っていた四角いギザギザの入った袋が。
「コ、コンドー…ム?」
シンジは【それ】が何で、何のために使われるかをいつかケンスケに教えてもらったことがあった。
「なんで綾波が…う、うそだろ?」
シンジはとっさにゴミ箱から目をそらした。だが、目をそらしたところで彼の頭はすでにパニックだった。
慌てて、椅子に乗せていた鞄をつかみ玄関に向かう。
「か、帰らなきゃ…。あ、プリント…。」
鞄を開け預かったプリントを出す。それすらも今のシンジには困難な作業だった。
(どうして…誰と…綾波が…なにを…僕は……逃げちゃ駄目だ!)
10秒ほどかけてようやくプリントを取り出しベッドの上に置いた。
ふと、シンジの目がベッドの上に何かを見つけた。
一つは掛け布団のちょうど中央にこびりついている血のような黒いシミ。
そしてもう一つは、枕に絡みついた数本の銀色の髪の毛。
「?」
シンジはつかの間考え、やがて霧が晴れるように全てを理解した。かつてない絶望とともに…。

176:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/12 23:55:01
レイは、出かける前とはうって変わって整頓された部屋を眺めていた。
部屋の隅には使った覚えのないゴミ袋が一つ口を開けたまま転がっており、
ベッドの上には何かの書類が一束乗っている。
何枚かはベッドからこぼれ、窓から吹き込むそよ風に合わせて床の上を踊っている。
(前にもこんなことがあった…)
レイは床に落ちていたプリントを一枚拾った。「2-A 三者面談のお知らせ」
掃除してくれた誰か。学校のプリントを届けてくれた誰か。私のために何かをしてくれる誰か。
「…碇くん?」
訪問者の去った部屋の真ん中でレイはつぶやいた。


(つづく?つーか誰かつづき書いてつД`))

177:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:11:16
>>176
俺は続き望む。

178:続き
05/03/13 00:27:19
ゲンドウ「という夢を昨日見た」

179:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:30:17
ふ、ふざけんにゃーーーー!!

180:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:36:54
ここまできて最終的にLRSに帰結できるのだろうか?
不安になってきた…

181:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:39:06
ゲンドウ「嫌な夢だったな…」
レイ「…ん…おはようございます。司令」
ゲンドウ「おはよう、レイ。朝からだがもう一回…」
 
END

182:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:41:42
そこをなんとしてでもLRSにするのが腕の見せ所でつよ

183:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 00:58:49
嫉妬が原因のアスカの陰謀で無問題

184:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 01:21:24
LRSスレにもN3がw

185:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 01:30:22
>>183
おまい頭いいな

>>178
思いっきり爆笑したよw
最高!

186:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 02:03:21
ゲンドウ、レイ、シンジの三角関係が一番萌える

187:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 02:04:10
>>186
はげどう

188:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 02:16:29
レイが葛城邸を自主的に訪れてる時点でOutな漏れ。


レイと父親との関係を知り、自暴自棄になり○○と関係を持ってしまうシンジ。
翌日、レイの部屋を訪れてベッドに腰掛けながら報告するシンジ。
「昨日○○と寝たんだ。」
「そう。」
「そうって……綾波は悔しくないの?」
「それでも貴方はここに来てくれた。それだけで充分よ。」
「……」

「……何故泣いているの?」
「僕は……綾波を裏切って○○と……」

一糸纏わぬ姿でシンジの頭を胸に抱きすくめるレイ。
「……ごめんなさい。私はこうして貴方に身体を捧げる以外の慰め方を知らない。」
「僕は……慰めてもらう資格なんか無い……」
「ごめんなさい……私には優しい言葉を掛けてあげる事なんて出来ない。私の口は貴方の口を塞ぐ事しか出来ないの。」





ヽゝ゚ ‐゚ν.。ooO(と言えば大抵の男は堕ちるって酔った葛城三佐が言っていたから試してみる。……親子丼、私の夢だから。)

189:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 02:33:42
イヤッホーー!!
最高だぜ!

190:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 06:11:43
>>186-189
汁住人は巣にカエレ!

191:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 07:45:37
>172
バブル期のトレンディドラマみたいだな。

192:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 15:33:27
おまいら書いた以上最後まで投下するのだ!!

193:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 17:40:05
>>190
汁の話はLRS人的には全然おいしくないので無理。
あそこのはLAS人でないと楽しめないよ。

194:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 18:32:16
>>193
…おまいは汁に池。
あそこは満遍なくそーゆー趣味の連中に対応してるから。

…頼むから、こーゆーとこでそーゆーことをリクするな。
最近この手の連中があっちこっちのスレに増殖してんなぁ
めっちゃ旗迷惑

195:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 18:54:46
そんなこと言うんだったらお前の望むssを投下しろよ。
文句ばっか言ってないでさ。

196:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:04:20
…おいら最近そーゆーのの跋扈により創作意欲激減

意欲増えるやつもいれば減るやつもいるんよ

それぞれスレがあるんだからして他スレの人間に迷惑かけんようにするのも
おとなでせう?勘弁してくれ…

197:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:07:22
もうあったかいと思ったら春ですね

198:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:08:14
じゃあ194投下よろしくな。お前の望むLRSを見せてくれよ。

199:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:30:49
LR○系のスレにいる香具師は大人だなぁ。

200:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:44:42
そうだね。少なくともここよりは。
文句ばっか垂れて創作意欲激減なんてぬかしてる香具師よりはね。

201:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 19:57:16
イヤ、このスレにいる椰子も落ちついてると思うよ、悪いのは荒らしだよ。

202:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 21:18:27
…おいら、荒らしかw
んじゃー、もう発言せんよ、すまんかった。

203:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 21:28:43
なんか、漏れも(´・ω・`)ショボーンてなっちゃたよ…。 以外といい椰子だな、お前。

204:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/13 23:17:45
仲良くしなよ。

205:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:37:41
兄妹モノの投下はまだか…

206:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:38:54
厭きたんじゃないの

207:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:40:04
「碇ではないか。何をしているのだ、こんなところで」
「綾波……、君こそ使徒が来てるのにこんなところにいちゃあ……」
「私の零号機は前回の戦闘で大破してしまったからな。今の私には戦闘配備中に居る場所がないのだ」
「……それで、スイカに水をまいてるの」
「あぁ。碇、良いぞ。物を育てるというのは」
「……」
「……碇。今の私にはエヴァに乗って使徒を倒すことは出来ぬ。……貴様の初号機と私は相性が悪いようだしな」
「……」
「だが貴様は違うだろう。貴様には貴様にしか出来ないこと、出来ること、やるべきことがあるはずだ」
「僕は……」
「もうエヴァには乗らない、か?」
「……うん」
「そうか……、この……うつけもの!!」
「――」
「まだ参号機のことを引き摺っているのか!? 軟弱者! あのとき貴様は戦おうと思えば戦えたはずだ!」
「違う! ……違う……僕じゃない、あれは父さんが勝手に……止めてって言ったのに、父さんが! 父さんのせいでトウジは死んだんだ!」
「――そして貴様はただ見ていただけだった」
「ちが――」
「ダミーシステムに切り替わる前に……碇、貴様が戦っていればあるいは使徒を倒し鈴原を助けられたかもしれぬ――だが、貴様はそれをしなかった」
「――」
「鈴原は死に、貴様は生き残った」
「――」
「良いか、碇。葛城一尉が父親の命を犠牲にして生き残ったように、鈴原の命は貴様の血や肉となり貴様の命の中に取り込まれたのだ」
「――っ」
「それでも何もなかったのように貴様は生きていけるのか?」

208:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:40:41
「僕は……僕は、いったいどうすれば……」
「……この道を真っ直ぐ200メーターほど行ったところに点検作業用のハッチがある――ケイジに直通のな。そこへ進むか否かは貴様の自由だ」
「……」
「だがな、以前に申したとおり真実から目を逸らしてはならぬ。使徒がネルフの地下に眠るアダムと接触すればサード・インパクトが起こると言われておる。今度は人類の命の全てが失われるであろう。――そして、それを止められるのは」
「――使徒と同じ力を持った、エヴァンゲリオンだけ」
「ふ――。うつけもの、判っているのならさっさと行くがよい」
「……うん。その、綾波……ありがとう」
「礼など無用だ。くだらないことをしている暇があるのなら早く行け――いや、少し待て」
「何?」
「まだ軟弱な顔をしておる。まっすぐ立て。目を瞑って歯を食いしばれ。私が気合を入れてやろう」
「い、いいよ! ほら時間が――」
「黙れ! 直ぐに終わる」
「――むちゃくちゃだ……」
「黙れと言っておる。……良いか? 行くぞ。特別にキツイのを見舞ってやる」
「――」
「碇――っ!」
「――っ!」

※ここで目を瞑るシンジに優しく口付けだとお思いねぇ

「あ、綾波……っ!?」
「何をうろたえておるのだ、無礼者が」
「え――あ、ごめ、そんなつもりじゃ」
「……まぁ良い。……その、今のは景気づけだ」
「……」
「碇。必ず勝って必ず帰って来い。……その時は、改めて、な」
「ええっ!?」
「う、うつけもの! 何を想像した、貴様! 私は改めて気合を入れてやると言ったのだ、ほら、何をぐずぐずしているのだ、さっさと行くがよいうつけもの!」


芝村レイ好きだ(*´Д`)'`ァ'`ァ
UV! UV! ココノ!ココノ!

209:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:59:11
「この・・・うつけもの!!」で吹いたw

210:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 00:59:52
マブラヴの冥夜タソかと思って(*´Д`)ハァハァしてしまつた

211:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 01:58:13
>>208
GJ!

「この馬鹿者!!勝手に私を妄想に登場させるな!検閲させるがよい///」

も、もへ…

212:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 03:55:14
芝村レイを生み出したココノ氏に敬礼

213:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 20:06:18
ところでエヴァ再放送が決まったわけですが。
また鬱量産体制に入るわけですが。

214:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/14 20:23:47
>>213
ソース

215:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/16 00:59:56
芝村綾波もいいけど本編綾波ものが読みたい

216:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/17 13:40:51
レスがつかないな…

217:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/17 13:46:19
兄妹レイまだー?

218:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/17 15:17:06
荒らしが来たから来なくなったんだよ。糞ムカツク。

219:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/17 16:20:32
>>218
さぁはやく巣に帰るんだ

220:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/17 19:36:31
でもホント続き読みたいな…暇が無いだけか嫌になったか。

221:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/18 20:01:18
職人さん来ないかなぁ・・・。(´・ω・`)

222:60
05/03/18 20:52:35
>218
ひょっとして俺の所為だと言いたいのか。
いや、俺も首を長くして続きを待っているんだよ。
ただもう少し俺好みにしてくれっていってるだけさ。

223:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/18 22:08:40
>>222
わかったからもう黙ってろ。
わざとかもしれんが、お前の発言にはいちいち人の癇に触るものがある。
だから荒らしなんだよ。

224:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/18 22:10:40
お仕事をしている人なら、年度末で一番忙しい時期だよ。
学校に行っている人なら暇を持て余している時期だけど。

225:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 00:13:29
>>222
お前の好みなんざどーでもいい
書くのは作者、物語の方向性を決めるのも作者
自分好みの物語読みたいなら自分で作れ


226:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 00:20:30
>>222お前シンジより自己中心的だぞ

227:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 09:59:07
>>222を吊るせ!

228:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:22:26
カーテンが閉められた薄暗い部屋で、今日も誰かが殴られている気がする。
こういうことが何日続いただろう。
痛みは日に日に大きくなるばかり。
しかし、ある日、痛みは感じなくなった。
自分の中にもう一人、別の人格を作った。
犠牲のために。
私は彼女が殴られているのをただ眺めているだけだった。
あれは私じゃない。
だから、痛みは感じなかった。

家が明るくなったような気がする。
もう私の体を傷つける人はいない。
ただ目を閉じると、幼かったころの私の姿が見える。
彼女は私ではない。
ずっとこちらを見てくる。
私がこんな目にあったのは、あなたのせいよ。
とでもいっているように感じる。
彼女が近づいてくる。
私は動けない。
彼女が目の前まで来て、私の首を締め上げる。
あなたにも私の苦しみを分けてあげる。
いたい。
いたい。
お願い、もうやめて・・・・。
目の前が急に真っ暗になった。


229:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:23:11
目を覚ますと、そこはいつもの部屋だった。
(・・・夢?)
あたりを見回すと、向こうにはシンジが静かな寝息をたてながら眠っている。
レイは自分の首を触ってみた。
すごい汗だった。
時計は4時を指したところだった。
レイは、もう一度眠ろうとはせず、そのまま部屋を出て、シャワーを浴びに行った。

ドアが閉まったのを確認して、シンジはゆっくりと起き上がった。
彼女の悪夢の叫びを、自分は何回聞いただろうかと考えていた。
一度、彼女に父親のことをきこうとしたが、
彼女は覚えていないといっていた。
本当にそうだろうか。
彼女は何かを隠している。
そして自分で問題を抱え込んでしまっている。
シンジは何もできない自分にいらだっていた。
部屋に近づく足音がする。
シンジは布団をかぶって横になった。


230:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:23:56
シンジは学校の帰りも、一人でレイのことを考えていた。
しかし、いい考えは何一つ思い浮かばない。
母さんに聞いてみようかとも思った。
しかしレイは、母さんにだけは迷惑をかけたくないといっていた。
そんな彼女の気持ちを台無しにするのもよくないだろう・・・。
シンジは家のマンションのすぐ近くまでやってきた。
するとマンションの目の前でずっと上を見つめている初老の男の人が目に入った。
(・・・変な人だな・・・。)
シンジは彼を無視して、さっさとマンションに入ろうとした。
「君。」
シンジは後ろから呼びかけられた。
こうなったらもう相手をするしかない。
「はい、なんですか?」
その男はゆっくりとシンジに近づき、シンジの顔をまじまじと見つめた。
「あの・・・なんですか?」
「あ、いやすまない。私の知り合いに良くにていたものだから・・・。」
「はぁ、そうですか・・・。」
「ところで・・・ここに綾波さんという人が住んでいると思うんだが・・・知らないかね?」
(綾波・・・?)


231:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:24:41
シンジは不審に思ったが、正直に答えた。
「綾波レイなら、僕の義理の妹ですけど。」
するとその男性は驚いたような表情をした。
「ほ、ほんとか。すると君は碇シンジ君だね?」
「はい、そうです・・・。」
「やはり、私の思ったとおりだ・・・。」
そういって男は少し微笑んだ。
「あの・・・。」
「ん?何だね?」
「その・・・綾波のことを・・・何か知っているんですか?」
「ああ、そのことを君に話しておきたかった。まあここで話をするのもなんだ。
すぐ近くにうまい飯を食わせる店があるから、そこで話をしよう。
ついてきなさい。」


232:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:25:27
シンジたちの入った店は、昼飯時を過ぎたにもかかわらず、多少にぎわっていた。
「どうした?シンジ君。何か好きなものを頼んでもいいんだよ。」
「あの・・・綾波のことを知っているみたいなんですけど・・・あなたはいったい・・・。」
「ああ、自己紹介がまだだったね。私はこういうものだ。」
といって男は名紙を一枚シンジに渡した。
「・・・自動養護施設所長・・・冬月コウゾウ・・・・。」
「ああ、そのとうりだよ。」
冬月は少し微笑んだ。
「でも・・・なんで綾波のことを・・・。」
「彼女はね・・・小さいとき、短い期間だったがそこにいたんだよ。」
「そうなんですか?」
「レイ君から何も聞いていないのかね?」
「彼女は昔のことは覚えていないというんです・・・。」
「そうか、彼女は君に心配をかけまいとして・・・。」
「けど、綾波は普段はそういうそぶりをみせませんけど、時々悪夢にうなされているみたいなんです。」
「何?それは本当か?」
「はい。」
「そうか・・・。それは初耳だな・・・。」
「だから・・・僕はそのことで彼女の力になりたい・・・でも・・・。」
シンジは言葉に詰まってしまった。
そのシンジの表情を見て、冬月はゆっくり口を開いた。


233:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:26:11
「きみも彼女の兄だ。だから彼女の過去を知る権利がある・・・。」
そういって冬月は話を始めた。
「彼女は小さいころ、実の父親に虐待されたことがあってね・・・。」
シンジは息を呑んだ。
「母親がそのことに気づいたのはずいぶん後でね。
仕事柄しかたがないといえばそれまでなんだが、
彼女はずいぶん自分を責めたみたいだよ・・・。」
(母さんは看護婦だからな・・・。)
とシンジは思った。
「私のところに連れてこられたころには、体中いたるところに傷があった。
そんな彼女の顔は死んだように無表情でね・・・。
それが体の傷よりも彼女の気持ちを表しているようにも感じた・・・。
私が彼女に触れようとすると、彼女は震えだすんだよ。
父の姿と私がかぶるようなんだ・・・。
それは私だけじゃなく、すべての男性職員も同じでね。
彼女の世話はすべて女性職員が行った。」
そこまで言って冬月は目の前のお茶を一口飲んだ。
「そして、半年ぐらいしてからかな。
綾波ユイ君・・・いや、今は碇ユイかな・・・
彼女がレイ君を引き取りたいって言ったんだ。
そして親権を父親の元から離して、彼女に渡ったんだ。
私が知ってるのはここまでだよ。」


234:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:26:56
「そうですか・・・。」
シンジは自分の過ごしてきた日々と、綾波の過ごしてきた日々との落差を改めて感じた。
「あの・・・それで今、彼女の父親は・・・・。」
「ふむ、そのことなんだが・・・。」
シンジは冬月の目を見た。
「レイ君の父親は自分の行為をひどく反省しているみたいでね、私にちょくちょく相談に来ていたんだよ。
自分は父親失格だ。もう彼女に近づく権利はない。だが、この償いは一生かかってもするつもりだ、
といっていたね。」
「それで・・・いまはどうしてるんです?」
「彼はそれから猛勉強してね、国立大学の医学部に入り、そこを無事卒業して小児科医になったよ。
子供を一人でも多く救うことが、今できる唯一のことだ、といっていたね。
もう彼は立派に更正したよ・・・。」
「そうですか・・・。」
「そこでなんだが・・・。」
冬月は自分のポケットをごそごそとまさぐった。
「これなんだが・・・。」
「これは・・・?」
見ると、だいぶ汚れて痛んでいるが、なにかお守りのようなものだった。
「これはレイ君が幼稚園のときに作った父親のためのお守りだそうだ。
彼は今までこれを支えにして頑張っていたんだが、
もう自分には必要ないから、彼女に返すのが一番いいといって私に預けていたんだ。
私が今日ここにきたのはそのためだよ。
これは君に預けておこう。きみから彼女に渡してくれ。」


235:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:27:57
店を出た後、冬月はシンジの後姿をじっと見つめていた。
「・・・彼がシンジ君か・・・。やはりユイ君の面影があるな・・・。」

シンジは部屋でレイにその話をした。
「そう・・・。」
彼女はあまり反応を示さなかった。
「それで綾波、このお守りなんだけど。」
「それは・・・。」
「うん、もう必要ないから綾波に返すって。はい。」
レイは手に持ったそのお守りをみて、少し微笑んだ。
その目は心なしか潤んでいるようにも見えた。
「・・・私にもこれは必要ないわ・・・。碇君が持ってて。」
「え?でも・・・。」
「・・・いいの。私もそのほうが・・・。」
「そ、そっか。・・・ありがとう綾波・・・。」
シンジがそういうと、レイはなぜか顔を赤らめてうつむいてしまった。
「・・・その・・・勘違いしないで・・・これは・・・。」
「わ、わかってるよ。」
シンジもなぜか恥ずかしくなった。
それと同時に、初めてレイからもらったものを、シンジはずっと大事にしようと心に決めた。


236:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:28:41
暗闇の中、今日も幼い自分がこちらを見つめている。
私がこんな目にあったのはあなたのせいよ・・・
レイはそこから逃げ出そうとしたが、思いとどまった。
彼女の姿を見ると、体中いたるところに生々しい傷跡がはっきりと目に見えた。
レイは自分から彼女に近づいた。
目の前まで来ると、レイはかがんで彼女の目をじっとみつめた。
そして両手で抱きしめた。
「・・・ごめんね・・・今まで・・・。」
レイの目から涙があふれていた。
「あなたも今までさびしかったのね・・・。」
レイはさらに力強く彼女を抱きしめた。
「もう心配要らない・・・あなたは一人じゃないわ・・・。」
そこまで言うと、幼いレイは一言、
「ありがとう。」
といって姿を消した。
もう二度と、彼女が夢に現れることはなかった。

おわり

237:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:35:30
オッチュ
グッジョブ

238:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 10:37:23
短編でやるにはちょっと無理があるかな、と。
短過ぎて感情移入し辛いね。

ともあれ乙。

239:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 12:46:12
待ってたよ職人さん!おかえり!!それにしても…
「やはりユイ君の面影があるな・・・。」て台詞超気になるんですけど

240:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 14:22:39
キテタ━━━(゚∀゚)━━━━!!
乙ッス!

241:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 15:16:32
もしかしてゲンドウとユイの再婚って元鞘?

242:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 15:21:19
それはない

243:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 15:26:17
いや、あるだろ。でなきゃ面影があるなんて言わない。

244:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 19:24:08
てことはやぱし近親?

245:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/19 20:11:40
とりあえず過去をちょいばらしてシリアスモードにしたところで
次回か次々回あたりに甘々な展開で俺たちをハァハァさせる気だな!
その手に乗るか!その手に…(*´д`*)

246:222
05/03/20 00:14:19
むむ?

247:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/20 05:16:28
 キャスターから放り出された女の子に駆け寄って、上体を抱き起こす。
 ―なんて細いんだろう。
「く、ぅ……」
 驚きながら、大丈夫、と声をかけるけれど、女の子は歯をぎりぎりと噛み締めて、苦痛を耐えている。
 苦悶の表情。こんなので、あんなロボットに乗るなんて絶対無理だ。
 見れば、僕の掌には女の子のものだろう真っ赤な血が付いていた。
(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……)
 心の中で何度も呪文のように唱える。
 ……だけどダメだ。どうしても最後の決心がいかない。
 ミサトさんやリツコさんが何か言っているみたいだけれど、頭に入ってこない。
 僕は情けなかった。自分のあまりの意気地の無さに泣きそうだった。
(ちくしょう……)
 僕が乗らなきゃこの子が乗ることになるんだ。逃げちゃダメだ。逃げるな、逃げるな……!
「僕が―」
「こ、な……」
「え―?」
 漸く決心がいって、僕が乗ります、そう言おうと瞬間、腕の中の女の子がなにか呟いた。
「だ、だいじょうぶ……?」
「この……」
「この、何?」
 僕がゆっくり問いかけると、女の子は噛み締めていた歯をひらく。
 すぅと息を吸い込んで、包帯に覆われていない方の眼を見開いた。
 ―凄く、鋭い目つき。……怒ってる? そう考えた瞬間、女の子が、
「この、軟弱者……っ!」
 耳が痛くなるほどの大声で、僕を怒鳴りつけた。
「え、えぇ……!?」
 突然のことにどうしていいか判らない。
 けれど手を離すわけにもいかないので、そのままの体勢を維持する。
 ぽかん、とした顔をしている僕に、女の子は再度怒声を張り上げた。

248:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 05:17:17 h86D7Ad5
「貴様、それでも選ばれしサードチルドレンか……!」
「な、そんなこと言われても……」
「もういい! 貴様のようなたわけに初号機は任せられぬ! わたしが……っ、くぁ……!」
「だ、ダメだよ! じっとしていないと……!」
 今のが傷に響いたのか、女の子はまたぎりぎりと歯を噛み締めて苦悶の呻きをもらす。
 けれど眼は閉じずに、じっと僕を睨みつけている。
「離せ! これしきの傷、ど、どうということ……ぁっ、ぐ……」
 僕の腕をすり抜けて立ち上がろうとする女の子の顔には、びっしりと脂汗が浮かんでいた。
 呼吸も荒い。大丈夫なわけがない。
(……逃げちゃ、ダメだ!)
「僕が……! 僕が、乗ります!」
 気が付いたときには、僕は大声でそう叫んでいた。
 誰に向けて? 父さん? それとも女の子?
 わからない。けれど、これ以上この子が苦しむ姿は見たくなかった。それだけは確かだった。
「よく言ってくれたわ、シンジ君」
 ミサトさんが嬉しそうな、けれど何だかつらそうな顔をして近寄ってくる。
「アンタたち! 何ぼけっとしてんの! さっさとレイを運びなさい!」 
 そのミサトさんに女の子を任せて立ち上がる。
 ……掌には血がついている。生暖かい。ぬるっとしてる。
 女の子は白衣を着た人たちの手でキャスターに乗せられようとしてる。
 険しい、苦悶の表情。僕のことを睨みつけるその視線がさっきまでと同じだったけれど、
「……」
 キャスターの乗せられて顔が見えなくなるその間際。見間違いかもしれないけれど、その口元がふっと笑ったような気がした。
「シンジ君、今から簡単な説明をするから付いてきて頂戴」
 リツコさんはいうやいなや、つかつかと歩いていく。
 僕は右の掌をぎゅっと握り締めてから、遅れないように小走りで後を追った。
「私はこのまま発令所に行くわ、後宜しく」
 ミサトさんの声に、その場に居た人たちがすばやく作業を開始することで答える。
 ふと気になって上を見上げると、そこにはもう父さんの姿はなかった。
(……)
 頭を振って、僕はその場を後にした。

249:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 07:56:39
レイの口調が、もう少しだけ軍隊調「でない」ほうがさらに萌えだと思うのは
漏れだけだろうか。
とりあえずGJGJGJ!

250:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 11:10:51
うーむ…見事なまでに【芝村】な発言だな

251:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 21:05:25

道端で、蛙を発見しました。
連れて帰って、碇君に見せたら「可愛いね」って笑ってくれました


葉っぱの裏にカタツムリを発見しました
連れて帰ったら、碇君は「可愛いね」って笑ってくれました


水路でオタマジャクシを発見しました
連れて帰ったら、碇君が「親が悲しむから戻そうね」って言ったから
二人で戻しに行きました


碇君が最近「綾波は猫みたいだね」って言うんだけど

碇君、猫は好きですか?




252:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 01:18:51
イイね

253:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 02:46:33
「綾波・・・・・」



























「結婚しよう」

254:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/22 08:50:45
 目覚まし時計は蝉の鳴声だった。
 耳朶をうつ。ジーワジーワジーワと、何がそんなに嬉しいのかよく啼いている。
 視界に広がっているのは真っ白な白亜の見たこともない天井だ。
 いや、天井どころかこの部屋自体一度も見たことない。
 ただ、なんとなく匂いや雰囲気や調度品……からここが病室だってことはわかった。
「……」
 胡乱だ。頭がぼんやりしてる。 
 こういうところにいるってことは、怪我はしたけれど使徒には――勝ったということだろうか。
 いつのまにか気を失ったみたいで、前後どころかエヴァに乗った地上に出た後の記憶が殆どない。
 ミサトさんから歩いてみて、って言われたことや、
 あの子――綾波さんから馬鹿とかレバーはもっと軽く握れとか言われたことは何となく覚えているのだけれど、
「……生きてるってことは、勝ったのかな……」
 使徒に頭を掴まれた後の記憶はさっぱりだった。
 声にだしてみるけれど、酷く実感が薄い。
 それくらい僕が体験したことは現実ばなれしていたってことだ。
 
 ベッドから降りる。――うすい青色の病人服を着せられてる。
 足元にはちょうどスリッパが一足……履こうとしたところで、部屋の扉が開いた。
 白衣を着た……医者だ。看護婦さんも一人。
 目が覚めたみたいだね、気分はどう? えぇと、普通です。
 そんなやり取りをしながら、タイミング良すぎ、なんて不思議に思ってた。
 けれど直ぐに監視カメラを見つけて、疑問は解けたけれど、少し嫌な気分になった。
 ミサトさんに連れられてケイジに行くまでにも監視カメラはあったけれど、何もこんなところに――って、
「……」
 病人には何が起こるか判らない。か。
 納得はしたけれど、気分は悪いままだった。

255:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/22 08:51:21
 聴診や触診といった簡単な診察が終わると、血液を取られたり、レントゲンを撮ったり、CTをとったり、
 何だか大袈裟というかやけに熱のこもった検査を受けた。受けさせられた。
 気分はよくないけど何処も痛いところなんて無いのに。
 ……これじゃ重病人だよ。
 検査が終わり、一番はじめの部屋に戻ってきて、心の中でそうもらして。
 重病というワードから綾波さんのことを思い出した。
 ……僕なんかよりあの子の方がずっと酷い怪我だったんだ。
「大丈夫かな……」
 気になる。
 今も手には綾波さんの血の温もりとか感触が残ってる。
「……僕のせいで酷くなっちゃったし」
 僕のせいで綾波さんはキャスターから落っこちた。傷が開いて血が溢れた。
 口調は強い……というか何だか高圧だったけれど、苦痛を我慢する表情はホンモノだった。 
 気になりだしたら止まらない。 
 ここはネルフの病院らしい。だから、綾波さんもここに入院してるはずだ。
「――」
 お見舞いに行こう。
 怪我のことを謝って、操縦をレクチャーしてくれたことにお礼も言わなくちゃいけない。
 そう決心して部屋を出た。
 ――どの部屋なのかもワカラナイのに。
 でも、だからといってじっとしていられなかったんだ。

256:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/22 08:52:06
 陽光が煌くリノリウムの廊下をとぼとぼと歩く。
 すれ違うお医者さんや看護婦さんに、お疲れ様、とか、ありがとう、って言われるけれど、何て答えていいか判らなくて曖昧な返事しか出来い。
 調子にのっていやあそれほどもでもないですよ、なんて言おうものなら心の中で馬鹿にされるだけだ。
 判ってるんだ。そんなことぐらい。……もっとも、そんなこと言える僕じゃないけれど。
 
 ロビーらしきところまでやって来た。
 受付の前に椅子が整然と並べられている。けれど、人は誰も居ない。
 自然、ついていたテレビに意識が向いた。

『――まず第三新東京市爆発事故についてですが、政府の見解では――』

 ニュース番組なのだろう。
 テレビ画面にはビル街の中心にできた大きなクレーターが映し出されている。
 キャスターは一様に険しい顔をしていて、矢継ぎ早にスタジオや首相官邸、クレーター、と画面が切り替わる。
「――」
 違和に不可解な気分になる。 
 ……使徒やエヴァのことは一言も言わない。
「……なんで」
 だろう。
 昨日の出来ことは本当は全部夢だったのか?
 いいや、そんなはずはない。
 だって証拠に――
「あ――」
 ガラガラガラ。
 キャスターに乗せられた包帯だらけの綾波さんが、すぐ横を通っていったのだから。

257:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/22 08:54:49
 ありがとう。
 ごめん。
 そんな当たり前の言葉が、けれどまったくノドから出てこなかった。
「――」
 綾波さんとはすれ違う一瞬に目が合った。
 ……何となく予感していなかった、って言えば嘘になる。
「――」
 唇を噛む。俯いて、手を握り締める。  
 ……彼女の僕を見る目は冷ややかだった。
 ――軟弱者!
 彼女の中での僕は、怖気づいて戦おうとしたなかった情けないヤツなんだ。
 結局戦いはしたけれど、操縦はへたくそで――当たり前じゃないか――途中で気を失った。
 僕はそのことに一瞬で否応なしに気が付かされて――さっきの決心が馬鹿みたいだ。
 キャスターはそのまま看護婦さんたちの手によって運ばれ、廊下の先――エレベーターにへと向っていく。
 メノウな気分でその光景を眺めていると、キャスターに近づいていく大きな人影が目に入った。
「……あ」
 あれは――父さんだ。
 僕を捨てたのに、急に呼び出して、あんなのに乗せた。
 僕なんて要らないくせに、要らないくせに、臆病者だとか帰れとか勝ってなことばかり言って――なのに、
「……」
 綾波さんのことは気になるみたいで、父さんは多分怪我は大丈夫か、とか声をかけている。
 僕のことに気が付いてちらりと一瞥したけれど、直ぐに目を逸らした。
 そのままキャスターに付き添って、一緒にエレベーターへと乗っていく。
 ジーワジーワジーワ。
 蝉が啼いていた。誰に向けて啼いているのか、判らなかった。

258:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 19:55:18
そして誰もいなくなった。

259:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 01:31:08
>>254はこれからLRSになるのかな?
 
ところで兄妹モノマダー?

260:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:12:24
行き成りラブラブじゃ面白くないかな、と思いやして

261:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/23 02:13:16
「シンジ君」
「え」
 暫くぼうっと突っ立っていると、後ろから名前を呼ばれた。
 振り向く。すると、そこにはミサトさんの姿があった。
「ひどいわねぇ、傷心の息子に声もかけないなんて」 
「……いえ」
 言って、顎に手をあてて眉を顰めているミサトさんから視線を外す。
 正直、あまり誰かと話したい気分じゃなかった。
 返事がそっけなくなてしまったのは、多分それだけが原因じゃないと思うけれど。
「迎えに来たわ。もう退院していいことになったから」
 僕のそんな気持ちを知ってか知らずか、ミサトさんは言いながら片手を挙げて笑う。
 そうですか、と返事すると「荷物は後から届けさせるから心配しなくていいわよ」と、これまた笑顔で言う。
 ……何だか温度差を感じるな。
 何となくだけどミサトさんと僕は基本的に相性が悪いような気がする。
「――」 
 考えてもしょうがない。歩き出す。
 ミサトさんも少し離れて付いてくる。
「外傷は大したことなかったんだって? 良かったわね」
「はぁ、まぁ……」
 ミサトさんの声音は相変わらず明るい。
 だからその代わり気分は凄く悪いですけれど、なんて言えるはずもない。
「それでね、貴方の家なんだけれど――」
 ミサトさんはそこで言葉を区切った。
 不思議に思って振り返ると、ミサトさんはなにかを躊躇しているような顔をしている。
「……? 僕の家がどうかしたんですか?」 
「んー……実はね、職員用の宿舎に空きが無くて、
 だからってパイロットを一般の住宅に住まわせるなんてセキュリティ諸々の関係で言語道断なわけ。 
 一応司令――お父さんに窺いはしてみたんだけど、多忙で一緒に住むのは無理って言うし……」
「――」
 父さんと一緒に住む――絶句した。同時無理という言葉を聞いて安堵した。
 というか、もし可能でも絶対に嫌だ。

262:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/23 02:14:14
「――そういうわけで、その、シンジ君には悪いんだけど、相室ってことに決まったの」
「え――?」
 誰かと相室――?
「……シンジ君? その、ゴメンナサイね。こっちの都合で勝手に決めちゃって」
「い、いえ……別に」
 何が別になんだ。そんなの嫌だ。
 そりゃぁ父さんと一緒に住むよりはマシだろうし、何かと筋が通った理由はあるのだろう。
 でもだからと言って本人の意思も確かめずに決めるのは、何か違うと思う。
 なのに、申し訳なさそうな顔で、両手を合わせて謝罪をするミサトさんを見ると、それが言えない。
 口の中に鉛を流し込まれたみたいに、言葉は重く元来た道を沈んでいく。
(……相室か、どんな人が相手なんだろうな……)
 って、
「あの、ミサトさん」
「なぁーに? ……って、ふふ、わぁーってるわよ。相室の相手よね? それなら安心して。優秀だし、シンジ君も一応知ってる人だから」
「はぁ」
「誰だと思う~?」
 言って、ミサトさんはにこにこと笑う。
 少し子供っぽい。いたずらっ子。そんな言葉が頭に浮かんだ。
「えぇと……」
 誰だろう。
 僕が知っている人……ミサトさん、リツコさん、綾波さん、冬月さん、それにオペレーターの人……
「……」
 冬月さんは副指令だし、ミサトさんとリツコさんと綾波さんとオペレーターの……確かマヤさんは女の人だから違う。
 だとすれば、日向さんかあのロンゲの人かな……。でも、二人とも凄く忙しそうだし……
「降参?」
 僕が考え込んでいると、ミサトさんが聞いてきた。
 別に降参とかそんな話でも無いと思ったけど、ここは素直に「降参です」と言った。

263:207 ◆kCRDJunLxs
05/03/23 02:22:42

「ふふー。それでは発表します。
 碇シンジ君、貴方が一緒に暮らす相手は――

 
 突然ですが選択肢です。
 シンジ君が一緒に暮らす相手を決めてください。

 A 金髪に黒眉毛。趣味はパンクロックだ赤木リツコ!
 B 同じパイロットの芝村THE綾波レイ!
 C かつらぎみさと
 D みんなのアイドル伊吹ニ尉

 Aだと変則LRSに
 Bだとスパルタルートに 私がじきじきに根性を叩きなおしてやる!
 Cは本編をなぞりながらマターリ
 Dだと困ります

 三票入ったヤツで続けたいと思います。
 決してネタに詰まっているわけではないのです。

264:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:29:33 IGg3JNw5
直球B!!




冬月と同居ってのも捨てがたいな~あんましないシチュだけに
でも、スレタイ道理Bでひとつ

265:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:31:09
ageちまったorz

ス、スマソ吊って来る

作者さんお疲れ様ですた

266:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:33:00
今後の事を考えて…C!

267:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:47:12
>>263
てゆーかネタ有るんなら全部書けやごらあ!!


すんませんでもお願いします。
強いて言えばA

268:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:48:22
ところで柴村って如何言う意味?


D

269:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 02:59:53
困るところがみたいのでD

270:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 03:24:34
芝村って『うつけもの!』とか言っちゃう奴?そんなの嫌だ…
 
マターリLRSにしてほしいからC

271:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 03:36:49
ここでB!たわけ!たわけ!

272:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 03:46:34
UV! UV! ココノ!ココノ!

というわけでB

273:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 03:59:38
全部のパターン書いてほしいなぁ… と作者泣かせのことを言ってみるテス(ry

意外な所(っていうか読んでみたい)でD!

274:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 04:18:18
素直にB。
(`・ω・´)


275:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 04:19:38
ビービー言いやがってBが優勢じゃないか。





俺もB―-―-出撃―-―-

276:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 06:10:45
マテ。三票って書いてあるが、既にオーバーしてねーか?

277:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 07:35:19
d

278:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 11:56:14
最初に三票入ったのはBみたいやね。



「B……俗語で愛撫のこと。恋人達がすること。」
「く、詳しいんだね。」

「あの時のダーリンの手、少し気持ち悪かった……かな。」
「!」

279:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 17:13:39
しかし芝村大人気だな

280:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 17:46:18
芝村じゃなくて綾波がいいんだよ。
あ や な み

281:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 18:02:04
あやなみって名前なら犬でも良いのかよ!
いや、犬でもいいんだけどさ

282:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 18:35:57
よくない!芝村な綾波なんて綾波じゃないよ。


283:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 21:56:18
せんせーいふたりがあやなみさんのこといじめてます

284:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 12:01:05
「ねーねー、ファースト。シンジ見なかった?」
「碇君?」
「そー、あいつまた家出しちゃってさ。いい加減ミサトが甘やかしすぎるのがいけないのよ」
「そう」
「以外にあっさりしてんのね、あんたも。ところでその本何? 『犬の……サシミ』?」
「躾よ」
「アンタ犬なんて飼ってたっけ?」
「昨日、仔犬を拾ったの」

285:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 12:20:55
(;´Д`)ハァハァ既に萌え死にそうなんですが…、
続きマダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

286:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 12:50:07
サシミワロタ

287:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 13:13:25
そのネタで続きを書いてみようと思ったが、
どうしてもLASになってしまうのでやめた

288:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 21:45:34
「はい、ご飯よ碇くん」
「あ、あの綾波、僕そろそろ帰らないと…」
「残してはダメ」
「あの、だからね…」
「トイレはそこよ、ちゃんと覚えておいて。そして寝床は…そこ」
「え?そこって綾波のベッ…」

酔ってるから続き考えられん…orz
任せるぜ、同志よ↓

289:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 22:56:05
「お手。」
「……」
「おかわり。」
「……」
「いい仔ね。」

綾波さんにかいぐりかいぐりされるシンジ君。




「ち○ち○。」
「無茶苦茶言わないでよっ! ……あ。」
「……犬は喋らないって教えたでしょ。」
「いや今のは……あ。」
「めーでしょ碇君?」
「やめて綾波やめて止めてやめqぁwせdftgyふじこlp;@」

290:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 23:22:46
アアアーン(´Д`)
生殺しなんて酷いよ、綾波!!
(;´Д`)ハァハァそんな殺生なぁ

291:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 01:20:43
>>289
お前どうやって俺の頭の中のぞいたんだ!クソッ!

292:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 08:29:22
>>291
fushianasan

293:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 14:58:40
>>289
>めーでしょ碇君?

こんなこと言っちゃう綾波に(;´Д`)ハァハァ

294:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/26 06:34:03
犬シンジx犬レイで解決

295:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/26 11:16:43
「わ、わん?」
「…わん」
「わわわ、わぅーん、わんわん?」
「…わん」
「うわああああん!」
「…わん、わんわん」
「くぅーん…」
「…わん…(ポッ)」

誰か訳して

296:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/26 16:22:50
(;´Д`)ハァハァハァ
犬シと犬レがペアで飼われてる想像」うわhdrんfl

297:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/27 17:12:19
>>296
火の鳥太陽編の最後のシーンが思い浮かんだ


298:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/29 03:55:22
そして誰もいなくなった。

299:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/29 22:11:03
僕は待っている。兄妹モノの続きを。
`∧_∧
(´・ω・)
( つ旦O
と_)_)
アシガシビレテキタヨ

300:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/29 22:39:55
300ゲット!?

301:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/30 08:13:03
>297
おれはむしろバイオレンスジャックの人犬を(笑)

302:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/31 01:33:33
兄妹ものまだかなぁ…

303:名無しが氏んでも代わりはいるもの
時に、西暦2015-10年,2005/04/02(土) 18:12:55
俺も兄妹もの待ち。

304:名無しが氏んでも代わりはいるもの
時に、西暦2015-10年,2005/04/02(土) 20:21:38
兄弟ものお願いしますorz

305:名無しが氏んでも代わりはいるもの
時に、西暦2015-10年,2005/04/02(土) 20:22:56
続き書きたい香具師が勝手に書けばいいんじゃない?
かつてのNTRスレみたいに

306:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/02 22:26:41
作者さんがやめちゃったのか、忙しいだけか
それが問題だ。

307:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/03 01:16:58
ゆっくり待ち。だけど他の人も投下ヨロ。

308:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/05 23:00:13
投下コネー…
俺に文才があれば書くんだがな~

309:sage
05/04/09 14:25:49 WllTYKzc
お久しぶりです。兄妹ものの作者です。
最近、大阪から埼玉に引っ越したため、なかなか投下できませんでした。
もうここの生活も落ち着いてきたので、これからちょくちょく続き書いていきます。
・・・偽者じゃありませんよ。

310:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 14:26:33
あ、久しぶりだからあげてしまった・・・。

311:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 14:47:01
ヨカッタ━━(゚∀゚)━━!!
待ってますよ!

312:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 18:35:22
ヤッター!!お帰りなさい!待ってました!戻ってきてくれて嬉しいっす!!
続き楽しみにしてます!!

313:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 18:41:06
自演?プ

314:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 18:45:22
自演じゃないよ。LAS人さん。

315:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/09 19:55:07
やっと兄妹モノが戻ってきてくれた・・・つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

316:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/10 11:30:36
お帰り。もうどこにも行くんじゃないぞ。

317:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/10 19:28:56
職人キテタ━━(゚∀゚)━━!! 早く続きを投下するのだ!!

318: ◆jisaITln1s
05/04/10 22:59:11
テスト

319:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:01:01
夕日はもう沈もうとしていた。
学校の門から続く長い坂道、シンジたちの足取りは重かった。
「期末テスト一週間前」
この言葉を聞いたときは、まだまだ時間があると感じていたが、
月日はあっという間に流れて、明日がテスト当日となった。
「シンジ、どうする?もう明日テストだぜ。」
ケンスケがため息混じりに言った。
「どうするも何も・・・どうにでもなれって感じかな。」
「なんやシンジ。いつものおまえらしくないやないか。」
トウジがシンジの肩をたたいて言った。
「そんな事言われても・・・最近勉強があんまりはかどらなくて・・・。」
「どないしたんや?シンジ。いつものシンジらしくないやないか。何かあったんか?」
シンジはその言葉を聞いて、初めて原因はなんだろうかと考えた。
しかし心当たりは無かった。
「別に何もないけど・・・。」
それしか答えようがなかった。
そのとき、ケンスケのメガネがキラリと光った。
「・・・ひょっとして・・・綾波となにか関係あるんじゃないか?」
シンジはドキリとした。
理由は自分でもよくわからなかった。


320:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:01:45
「何?ホンマか?どういうことやシンジ!?」
「あ、綾波は関係ないよ!・・・関係ない・・・。」
とっさにそう答えたが、何かが心に引っかかる感じがした。
ケンスケはシンジの前に回り込み、彼の目をじっと見た後、ふぅっとため息をついた。
「まあいいさ。それより、明日をどうするか考えよう。」
いつもはしつこく食い下がるケンスケが、あっさりと話題を変えた。
「そうやな・・・じゃあいつもどおりシンジの家で勉強会を・・・。」
「それはまずいよトウジ。」
「え?なんでや?」
「何でってそりゃあ・・・なあ、シンジ。」
「う、うん。」
(ケンスケって綾波が男性恐怖症なのを知ってたかな?)
「なんやなんや、二人して。理由を説明せんかい!理由を・・・いてっ!何すんねんケンスケ!」
ケンスケはトウジの耳を引っ張った。
「じゃあ、おれ達はこっちだから。じゃあなシンジ。」
「うん。じゃあね。」
シンジは二人に手を振ってから家路に急いだ。


321:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:02:31
シンジの姿が見えなくなってから、ケンスケはやっとトウジから手を離した。
トウジはかすかなうめき声を発したあと、涙目でケンスケをにらみつけた。
「いってー。いったい何のつもりや!?」
「ったく、おまえはホント鈍感だよなぁ。シンジといい勝負だよ。」
「ん?どういう意味や?」
「文字通りの意味だよ。じゃ、帰ろうぜ。」
トウジはケンスケの言葉に釈然としないまま、しぶしぶと彼の後に続いた。

シンジはドアノブに手をかけた。
鍵はかかっていなかった。
「ただいまー。」
そういいながらドアを開けると、そこには真っ暗な空間が広がっていた。
(あれ?誰もいないのか?)
シンジは不審に思った。
かすかな不安が頭をよぎった。
(そういえば父さんと母さんは今日も泊り込みだっていってたな・・・)
シンジは、怖いぐらい静かな家の中におそろおそる入っていた。
玄関にもリビングにも誰もいなかった。
物音一つしない・・・。
そして自室の部屋のドアをそっと空けた。
すると、青白い女性の顔が目の前に飛び込んできた。


322:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:03:16
「うわぁ!」
シンジはびっくりして後ろにしりもちをついてしまった。
「・・・何のつもり?」
聞きなれた声に、シンジは我に返った。
「え?・・・あ、綾波か・・・。なんだ、脅かさないでよ。」
「・・・そんなつもりはないわ。・・・あなたが勝手に転んだだけ・・・。」
レイは鋭い視線で彼を見た。
「そ、そうだよね・・・。あはは・・・。」
シンジは居心地が悪くなって、必死に何か違う話題を探した。
「そ、それより、鍵が開けっ放しだったじゃないか。危ないよ、ちゃんと鍵をかけないと・・・。」
シンジはそのままの格好で話した。
「そう・・・。」
レイはそういうと、そのまま玄関の方へ向かった。
「・・・相変わらず・・・冷たいな・・・。」
シンジはゆっくりと立ち上がり、自分の部屋へ向かった。
そこも薄暗く、彼女の机の明かりしかついていなかった。
シンジは部屋の明かりをつけて、カバンを机の上におき、ベッドに腰掛けた。
彼女の机の上には、勉強道具が散らかっている。
シンジはそれをじっと見つめた。
「僕も勉強しよう・・・。」
そういってカバンから勉強道具を取り出した。


323:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:04:00
シンジはまず数学の問題集に手を出した。
しかし、まったくはかどらず、すぐにそれを閉じて、机に倒れこんだ。
(はぁー、こんなはずじゃないんだけどな・・・。)
そのとき、部屋のドアが開き、レイが入ってきた。
彼女はまっすぐ自分の机に向かった。
シンジは顔を横に向けてレイの方を見つめた。
同じ数学の問題集に取り掛かっているみたいだった。
シンジはしばらく彼女を見ていたが。
その間、レイが手にしているペンは、少しも休まず動き続けていた。
シンジが感心して見ていると、彼女の動きがピタリと止まった。
「・・・何?」
シンジのほうを見ずに言った。
「えっ、その・・・綾波はすごいなーって思ってさ。」
「・・・どうして?」
「どうしてって、ほら、家に帰ってからずっと勉強してるだろ?
よくそんなに集中できるなーって思ってさ。」
「そう・・・。」
「うん・・・。」
しばらく沈黙が続いた。
(なぜか綾波との会話はすぐに終わっちゃうんだよなぁ・・・。)


324:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:04:46
「・・・私には」
かすかにレイが口を開いた。
「え?」
シンジは彼女のほうを見た。
「・・・私には・・・これぐらいしか取柄がないから・・・。」
彼女の横顔はなぜか悲しそうだった。
シンジは急に胸が締め付けられるような思いがした。
「・・・・そんなことない・・・。」
自然にその言葉が出た。
「何?」
今度はレイが聞きなおした。
「・・・・そんなことない。」
「え?」
レイもシンジの方を見て、二人は顔を見合わせる形になった。


325:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:05:31
「綾波には・・・綾波にはもっとたくさんいいところがあるよ・・・。」
シンジの確信を含んだ声に、レイは驚いた表情で彼を見た。
シンジも彼女を見つめた。
またしばらく沈黙が続いたが、二人は同時に我に返って、ともに顔を赤くして、目線をそらした。
「・・・何を・・・言うのよ・・・。」
「ご・・・ごめん・・・。」
またしばらく、沈黙が続いた。
重苦しいその雰囲気にシンジは耐え切れなくなった。
「あっ、あの、僕、シャワー浴びてくるから。」
そういってシンジは着替えを取り出し、急いで部屋から抜け出した。
いつのまにかシンジの胸はドキドキしていた。
(少し頭を冷やそう・・・。)
シンジは浴室に向かって歩き出した。


326:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:06:16
コンコン
シャワーを浴び終わったシンジは部屋のドアをノックした。
「綾波、入るよ。」
いつも通り返事はなかったが、かまわずドアを開けた。
レイはまだ机に向かって勉強しているようだった。
「あの・・・綾波、ココア入れたんだけど・・・飲む?」
返事はない。
「・・・綾波?」
シンジはゆっくりと彼女に近づいた。
後ろから顔を覗き込むと、彼女はノートを開いたまま、机にうつ伏して静かな寝息を立てていた。
「・・・寝ちゃったのか・・・。」
シンジはココアを机の邪魔にならないところに置いた。
目線を横に移すと、すぐそばにレイの横顔があった。
恐ろしく綺麗で、美しい顔だった。
シンジはその顔に吸い寄せられるように自分も顔を近づけた。
彼女の寝息がシンジの唇にかかった。
「・・・んっ。」
彼女のあげた声に驚いてシンジは顔を離した。
そして今、自分のやろうとしていたことを思い返した。
心臓の鼓動が早くなり、体温が上がるのを感じた。
そして何よりも、今まで彼女に対して持ってなかった感情が、自分の中から目覚めたことを感じた。


327:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:07:00
シンジはレイからゆっくりと離れた。
洗面所に駆け込み、冷たい水で顔を思いっきり何度も洗った。
顔を上げて鏡に映る自分の姿を見た。
「・・・何を考えているんだ僕は・・・。」
シンジは自分自身に言い聞かせた。

部屋に戻り、シンジはもう一度レイの顔を見た。
シンジは胸の高鳴りを抑えるためにゆっくり深呼吸した。
しばらくして、落ち着きを取り戻したシンジは、寝ている彼女にそっと毛布をかぶせて、
自分の机にもどり再び勉強をはじめた。


328:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:07:45
「・・・んっ。」
その声に、シンジはびくっとした。
隣を見ると、彼女は目をこすりながらゆっくり起き上がっていた。
「あ、綾波。起こしちゃったかな?」
シンジは必死で平静を装いながら話した。
「・・・今何時?」
「今は・・・えっと、夜の11時を回ったところだよ。」
「そう・・・。」
「きっと勉強のし過ぎで疲れてるんだよ。もう寝ちゃったほうがいいと思うよ。」
シンジは彼女のほうを見ないで言った。
「・・・碇君は・・・まだ寝ないの?」
彼女に話し掛けられただけで、体温が上がっていくのを感じた。
「う、うん。ちょっと引っかかる問題が2~3あるから・・・それが終わってから寝るよ。」
「そう・・・。」
レイがイスから立ち上がる音がした。
そしてベッドには向かわず、シンジのほうへゆっくりと近づいていった。
シンジはいよいよ自分の感情を抑えられそうになかった。
「どの問題?」
ふわりとレイがシンジの肩越しに顔を近づけてきた。
細い、つややかな髪がシンジの肌に触れた。
と同時に心地よい香りが彼を包んだ。


329:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:08:31
シンジは彼女を抱きしめようとする感情を必死で押さえつけて言った。
「こ、この問題なんだけど・・・。」
「・・・この問題は・・・。」
そういって彼女はさらにシンジに近づいた。
シンジは我を忘れそうになった。
こぶしをギュッと握り締めた。
頭がくらくらする。
「・・・碇君。」
レイの声でシンジは正気を取り戻した。
「え?なに?」
「・・・わかった?」
彼女はその大きくすんだ目でシンジを見つめた。
シンジはゴクリとのどを鳴らした。
「う・・・・うん。わかったよ。ありがとう。」
「そう・・・よかった。」
そう言って彼女はにっこり微笑んだ。
その笑顔は今まで彼が見たどんなものよりも美しかった。


330:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:09:15
「・・・まだ、わからないの・・・ある?」
「え・・・あ・・・も、もう大丈夫だよ・・・ありがとう。」
「そう・・・。」
そう言うと彼女は自分のベットにもぐりこみ、またすぐ眠ってしまった。
シンジは彼女が寝たのを確かめると、ほっとしたように大きく息をはいた。
ただ、もう勉強できるような集中力は残っていなかった。
しばらくしてから、シンジは彼女のあとを追うように眠りに落ちた。

翌朝、シンジはゆっくりと目を覚ました。
昨日の夜のことはまだはっきりと覚えている。
目を横にやると、まだ彼女は眠っていた。
シンジはベットから起き上がりゆっくりとレイに近づいた。
彼女はまだそのかわいらしい寝顔を見せている。
シンジはゆっくり顔を近づけた。
だが昨日のような感情はもう湧いてこなかった。
シンジはほっとして再び自分のベットに戻り、目を閉じた。


331:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:10:01
「・・・君。・・・碇君。」
シンジはゆっくりと目を開いた。
そこにはすでに制服を着ているレイの姿があった。
「んっ・・・・。ああ、綾波、おはよう。」
「八時五分・・・。」
「・・・え?」
「今の時刻・・・八時五分・・・。」
「そう・・・・・。」
シンジは頭を整理した。
そして彼女の言葉の意味を理解した。
「え!?八時五分!?」
「・・・碇君、急いで。」
「わ、わかった!」
シンジは急いで制服をとって、その場で着替え始めた。
「・・・碇君・・・。」
レイは少し顔を赤らめてうつむいてしまった。
「え・・・?あ・・・あ!ご、ごめん!」
彼女は赤い顔のまま、部屋を出てってしまった。
そしてそのまま玄関をあけて、学校に向かったようだった。
シンジはすこし恥ずかしかったが、時間は刻一刻と過ぎていく。


332:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:10:45
急いで着替えて、カバンを取り、最低限の朝食を食べて。
玄関を行きおいよく出て行った。
ドン!
何かにぶつかってしまった。
「いってー。」
シンジは頭を抱えながら前を見た。
レイがしりもちをついて倒れていた。
「あ、綾波・・・?」
(待っててくれたのかな・・・。)
レイも頭を抱えながらシンジのほうを見た。
そして再び顔を赤らめて自分のスカートを押さえつけた。
「・・・見たのね・・・。」
「え?」
シンジが言葉の意味を理解するのに少し時間がかかった。
「え!み、見てない!見てないよ!ぜんぜん見えなかった!」
「・・・ホント・・・?」
顔を赤らめたまま綾波が言った。
「ほ、ホントだってば!」
「そう・・・。」
「うん・・・。」
そういって二人は黙り込んでしまった。


333:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:11:31
「碇君・・・。」
レイが先に口を開いた。
「な、何?」
「・・・急いで。」
「え?・・・・あ!ご、ごめん!」
シンジは立ち上がってカバンを取った。
「綾波も!早く!」
しかし、レイはまだ立ち上がろうとしていなかった。
「綾波?どうしたの?」
「・・・なんでもない・・・。碇君、先に行って・・・。」
「え?」
「・・・いいの・・・後からすぐに行くから・・・。」
「何言ってんだよ。急がないと、遅刻しちゃうよ!」
「いいから・・・碇君は先に・・・うっ。」
彼女の顔が苦痛にゆがんだ。
「綾波・・・もしかして・・・。」
そういってシンジは彼女の足首に手を伸ばした。
「碇君・・・何を・・・。」
「いいから、じっとしてて。」
そしてシンジの手がレイの足首に触れた。
「いたっ・・・。」


334:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:12:17
「やっぱり・・・綾波、足をくじいたんだね。」
彼女はこくりとうなずいた。
「だから、碇君が先に・・・。」
シンジは立ち上がって彼女に背中を向けた。
そしてレイのそばで背中を向けたまましゃがんだ。
「綾波、僕の背中に乗って。」
「え?」
「僕の背中に乗って。」
「その・・・でも・・・。」
「いいから!はやく!」
「・・・うん。」
そう言うと彼女はシンジの背中に乗った。
「しっかりつかまっててよ!」
レイは顔を真っ赤にしながらもぎゅうっとシンジの背中をを抱いて、
しっかりうなずいた。
「じゃあ、行くよ!」
シンジは彼女の返事を確認すると、学校に向かって一目散に走り出した。
今日の空は、雲ひとつ無い青空が広がっていた。
初めて二人一緒に登校する日を祝うように・・・。

おわり

335:先生 ◆jisaITln1s
05/04/10 23:14:28
どーも、お久しぶりです。
久しぶりなので長めにしました。
後ついでに質問なんですが、
もし新しいFF作品を投下するならどこのサイトがいいですかね?
皆さんのオススメサイトを教えてください。

336:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/10 23:31:33
ちくしょう、たまらねぇじゃねぇか!!
GJだ、この野郎!!

337:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:05:00
もう素晴らしく最高。俺の鼻血が止まらないくらいだ。

338:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:18:54
待ってた甲斐があったよ。GJ!!

質問の投稿OKサイトだが、有名な所なら「烏賊した怪作のホウム」とか「みゃあのお家」とか。
最近新設された「Children’s  Children」もいいかも。

339:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:19:11
よっしゃー!投下来たー!!徐々にLRSらしい展開になってきたなw

340:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:22:49
>338
は?

341:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:42:13
だが昨日のような感情はもう湧いてこなかった。って・・・
シンちゃん昨日の今日で冷静になるの早すぎだー!


342:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 00:54:13
>>338
え?

343:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 01:40:38
>>338
何から突っ込めばいいの?
とりあえずバットでも突っ込んどく?

344:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 02:17:25
キテタ!!GJ!!

345:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 03:34:19
>>338
まあ、たしかLAS限定とは明記されてなかったけどね。

346:338
05/04/11 08:41:02
スマソ、LRSサイトってことを考慮しなかった。そんな漏れはLRSもLASもオールオッケーの節操なしです。
それじゃあ今は投稿OKの大手のLRSサイトってどこがあるかな?

347:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 13:35:51
大手でLRS系で投稿できて活動中となると、

……綾波展、かな?

348:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 17:20:17
綾波展、こもれび・・
2つしか思いつかないなぁ。

349:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 19:27:42
LRS系なら綾波レイの幸せもあるね。
属性にこだわらないのならCOCHMA Temporary Web-Terminalもいいんでない。

350:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 19:55:06
いいかんじでした。お疲れ様です。
投稿サイトですが私はコモレビがいいんじゃないかと思います。
投稿の更新早いようですし、LRS系ですし。

351:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 23:26:53
神様、コモレビが良いのではないでしょうか、更新も早いですし。

352:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/11 23:29:30
ココノさんは忙しそうだし、止めといた方がいいんじゃない

353:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 00:04:57
つまり自分でサイト作れってこった

354:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 00:06:17
綾幸かredmoonでいいじゃん
サイトのレベルも高くないし、よっぽどの物で無ければ恥を掻くことも無さそうだし

355:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 01:13:59
redmoonは6月まで休止するらしいから止めといた方がいいんじゃない。


356:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 09:50:26
綾波展って別にLRSじゃないぽ。

357:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 15:11:47
レベル高いのってどこ?

358:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 16:06:56
エヴァに取り憑かれし心その容れ物とか。
投稿作家の中には結構レベル高いのがいるから、張り合うのには良いんで無い?

359:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/12 18:38:53
>>358
そこは最低FFも多いから大丈夫だ

360:名前考え中 ◆jisaITln1s
05/04/12 19:30:30
レイとシンジは昨日と同じように机に向かって勉強していた。
テスト初日は何とか時間内に間に合い、二人とも無事に試験を受けることができた。
明日は期末テスト2日目である。
「ハァ。」
シンジは朝の出来事を思い浮かべながらため息をついた。
(急いでいたとはいえ、彼女を背負って学校まで行くなんて・・・)
テスト開始直前、レイを背負って教室に入ってきたシンジに、
クラス中の目線が突き刺さった。
案の定、テスト後はクラスの人たちに囲まれて、その理由を追求された。
しかしシンジは、そんな自分のことよりも、レイの方を心配をしていた。
彼女もシンジと同じように囲まれてしまっていたのだ。
(・・・綾波、いやじゃなかったかな・・・。
こんなことしたら、クラスのみんなに理由を聞かれることはわかってたのに・・・。
彼女のことも、考えるべきだったのかな・・・。)
シンジはペンを置いて、横目で彼女の姿を見た。
(・・・それに、・・・綾波は男の人が嫌いなのに・・・、
そんな彼女を背中に乗せるなんて・・・。)
シンジはレイの境遇を思い浮かべながら、もう一度ため息をついた。
そしてまた、彼女の方を見ると、不意に彼女もこちらを振り向いた。


361:名前考え中 ◆jisaITln1s
05/04/12 19:31:16
シンジはびっくりしてすぐに目線をそらした。
(・・・しまった・・・ずっと見てたこと、気づかれたかな・・・。)
シンジは少し恥ずかしくなったが、このままじゃどうにもならないと思い、勇気を出して口を開いた。
「あ・・・あのさ・・・。」
「・・・何?」
その声に感情は無かった。
「その・・・今日はごめん・・・。」
彼女のほうを見ずに言った。
「・・・何が?」
「何がって・・・その・・・今日の朝・・・綾波に悪いことしちゃったな・・・と思って。」
シンジは恐る恐るレイの方をを見た。
「・・・どうして?」
彼女はシンジに顔を向けながら首をかしげた。
その姿に、シンジは少しドキリとした。
「どうしてって・・・綾波はいやじゃなかったの?」
彼女はまだ、わからない、といった様子だった。
「だから・・・綾波をおんぶしちゃったり・・・とかさ・・・。」
「・・・別に。」
レイは表情を変えずに言った。


362:名前考え中 ◆jisaITln1s
05/04/12 19:32:00
「え?あ・・・そう・・・。ならいいんだけど・・・。」
シンジはホッと胸をなでおろした。
「・・・どうして?」
「え?」
「どうして・・・そんなこと聞くの?」
「どうしてって・・・。」
シンジは何を言えばいいかわからなくなってしまった。
少しの沈黙の後、レイが口を開いた。
「私のことは・・・心配要らないから・・・。それに・・・。」
そこまで言って、彼女は顔を赤らめた。
「それに?」
「・・・なんでもない。」
といって再び机に向かった。
シンジは彼女の様子を見てすっかり安心した。
(よかった・・・別に気にしてないみたいだな・・・。)
とそのとき、レイの肩に何か黒いものがついてるのが目に入った。
(何だろう・・・。)
シンジは彼女に気づかれないように後ろから近づいて覗いていてみた見た。
(何だ・・・ただの糸くずか・・・。)


363:名前考え中 ◆jisaITln1s
05/04/12 19:32:50
シンジはゆっくりとその場を離れようとしたが、
彼女の華奢で、か弱そうな後姿を見ると、不意に昨日の感情がよみがえって来た。
シンジは彼女を抱きしめようとするもう一人の自分を押さえ込んだ。
(まただ・・・どうして僕は・・・。)
シンジは自分の気持ちを紛らわそうと、彼女を少しからかってみようと思った。
「あ。綾波。」
「・・・何?」
彼女は机に眼を向けたまま答えた。
「綾波の肩に乗ってるそれ・・・ゴキブリじゃない?」
ガターン!
イスが倒れた音と、耳を切り裂くような悲鳴がしたと思うと、
彼女はシンジの胸に抱きついて倒れこんできた。
「うわ!」
シンジは支えることができず、床に倒れてしまった。
「いてて・・・。」
シンジは自分の頭をさすった。
「あ、綾波?」
彼女はシンジの胸に顔をうずめていた。
「取って!碇君、取って!早く取って!」
小刻みに震えながら、レイはいつもと違った様子で言った。



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