アスカの日記って何か教えやがって下さいat EVA
アスカの日記って何か教えやがって下さい - 暇つぶし2ch2:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/06 16:59:45
2ゲットしたら、嫁さんにシャイニングウィザード。

3:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/06 17:11:31
 /   /  / /  / | ||       |l  `、   │   | |、
 |   /  ///  / jl| ||       ||   |ヽ   |   | | ヽ   ヽ
 |   /  / / |  / /|| ハ     l l  |ヽ   | `、 |   | | |
 | / | / / | /ル-|、|| `、   l h |  ヽ |  l A   / ,' |_
 | / | / j| | | {レ=`ヽ.`、   | |ヽ|  ヽレ≠レヽ| j /  |ヘ  │
 |/ // N  ハ|ミi  ,'⌒ヽヾヽ | | ||v-イ l,'⌒ヽ |ィ | /   |〉}   |
. /  |/  { 1 l l|   ヽ._ノ   \| !リ  、 ヽ._ノ  ′l/   レ' │ |
/   |l  | ヽ| N  ` `ー=彡 '´      `` = '"  //   |   | |
 /|l  |  ハ ト!ヽ                       〃|   | l   | ト、
/ /|  |  | | | ヽヽ        ` ´          ,イ    | |   |
  /ll  |  | | `、ヽ     lT ¬¬¬ 丁l>    /    | |  h
 ,'∥ |  | |  ト||」ヽ、   ヽ}` ̄ ̄ ̄´jソ    /    | | |  | |
 | ||  |  | |  | | | | lヽ、 ヽ二ニ二 ノ  /┤|     | | |  | |
 | ||  |  | |  | | | | |\ヽ、   ‐   /   │|     | | |  |
                   r‐-、r‐-、r‐-、r‐-、
      ┌────┤  ||  ||  ||_..._|────┐
      | ────|_...._||  ||_...._|ヽ_,ノ.‐──── |
      | DEATH NOTE .ヽ_,.ノ|.-‐.|ヽ_,ノ.                    | 
      | ─────.`ー' .ー‐─────‐. |
      | >>1      イラクで斬首..:                 |
      | ─────‐ :.─────‐ |
      |                    :.                   |
      | ─────‐ :.─────‐ |

4:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/06 18:21:19
>>2はきっと返り討ちにあうな…
ご愁傷様。

5:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/06 20:04:54
さてこのスレを何に使うか…。

6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/06 21:30:46
>>2

7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/09 23:13:32
じゃあアスカ日記の初心者練習用に使おう。


○月×日
シンジの部屋に辞書借用という名目で侵入する。
理由は存在すればいい。
古本屋で買ったらしい、昔の漫画を発見する。
その名も『いちご100%』
軽く凹む。

○月×日
いちご柄のパンツを購入。
いや、安かったし。

○月×日
西野つかさと友達になりたい。
楽しく話せそう。


8:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/10 02:09:10
>西野つかさと友達になりたい。
楽しく話せそう。

ワロタ

9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/10 02:19:04
○月×日
シンジの部屋に辞書借用という名目で侵入する。
理由は存在すればいい。
古本屋で買ったらしい、昔の漫画を発見する。
その名も『ハンター×ハンター』結構面白い。
シンジに訊いてみると私は昔の漫画だと思ったがまだ連載しているらしい。
現在、ゴンという影の薄い主人公がキルアという奴と一緒にネコみたいな敵と
闘っているらしい。なんか、十年以上話が全く進んでいないらしく、
このバトルも八年以上前始まったが進んでいないとシンジはぼやいていた。


10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/10 17:50:05
それが現実

11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/11 20:45:46
○月×日
ファーストにヒザカックンをくらわす。
完璧に決まり、ファーストは見事に崩れ落ちた。
思わず爆笑してしまった。


○月◇日
ファーストにモモエちゃんをくらわされた。
マジで泣いた。
「一回は一回よ」と冷たい声で言われた。
あの女は加減というものを知らないと思う。

12:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/12 08:21:25
モモエちゃんが分からない…orz

13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/12 16:44:05
太腿に、真横から膝蹴りを入れることです。

14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/12 19:25:38
>>13
サンクス。確かにヒザカックンより威力抜群ですな。

15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/16 13:24:35
|_・) コソ…

ひそかにこのスレに期待してるんで、ホシュ

16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/17 13:04:13
○月×日
またシンクロ率が下がった。日記を書くのもだるい。
生きるのがだるい。


○月△日
「DEATH NOTE」と書かれた変な本を拾った。
これに名前を書かれた人間は死ぬそうだ。
世の中腐ってるな、と改めて思った。


○月◇日
一昨日より更にシンクロ率が下がった。
もうどうでもよくなってきた。
シンジとファーストは仲むつまじく一緒に帰ってた。


○月☆日
思いつきで、例のノートに誰かの名前を書いてやろうと思った。
勿論、こんなのを本気で信じるほど、あたしの頭は壊れていない。まだ。
書く名前は決まっていた。あの女の名前だ。……最初の一文字だけ書いてやっぱりやめた。
自分が惨めになるだけだから。
最低だ、あたしって。


○月◆日
死神が、あたしの前に現れた。これは夢?それとも現実?
頭の整理が出来ないので、とりあえず今日はもう寝る。

17:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/17 14:58:57
|_・)コソ…

>>16
つ、続きは?

18:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/18 18:55:06
○月■日
昨日の死神は夢じゃなかった。今もあたしの部屋に居る。
名前をリュークというらしい。
ということは、デスノートも本物なのだろう。
もっとも、今もまだ夢の中なのかもしれないが…


○月#日
今日はリュークからノートの説明をたくさん受けて疲れた。
別にこんなノート、使う気なんか……
…いや、否定は出来ない。
あたしは三日前、ファーストを殺しかけたのだから。
その事実を改めて認識し、あたしは背筋が凍りそうになった。


○月$日
ノートのことはともかく、リュークはなかなか良い奴だ。
話しやすいし、何よりあたしの愚痴を嫌な顔一つせずに聞いてくれる。
ヒカリの次くらいに仲良くなったりして。


○月Ш日
リュークはリンゴが好物らしいので、早速買ってあげた。
美味しそうに丸かじりしてた。少し嬉しくなった。
今日のシンクロ率は、前回計測値と同じだった。


○月★日
「アスカ、最近部屋でよく独り言言ってない?」とシンジに言われた。
仕方ないから、リュークとは小声で会話することにした。
でもやはり不便だ。思わず笑いそうになった時なんか特に。
引っ越しも前向きに検討しようと思う。

19:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/18 19:51:41
わくわく

20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/19 00:48:33
密かに期待してまつ。

21:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/19 08:54:39
|_・)コソ…

ちょっと好きかも…

22:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/19 15:09:18
○月д日
更衣室で、不意にファーストがあたしに歩み寄ってきた。
一瞬、例のノートの件が脳裏をかすめ、とっさに身構えてしまったが、
あたしの思惑とは裏腹に、ファーストはあたしに一冊の手帳を手渡してきた。
「これ、あなたのでしょ?」
確かに、それはあたしの生徒手帳だった。
学校かどこかで落としたのを、ファーストは親切にも拾ってくれていたのだ。
あたしは今日ほど、自分を醜く思った日は無い。


○月е日
思い立って、デスノートに書いてしまった「綾」の文字に消しゴムをかけた。
でも消えなかった。
リューク曰く、デスノートに書かれた文字は、いかなる手段を用いても消すことはできないらしい。
それでも必死に消しゴムをかけ続け、半泣き状態になっていると、
リュークが、あたしの頭の上にそっと手を乗せてくれた。
それが引き金になって、あたしは子供みたいに泣き出してしまった。
自分自身が、憎くて憎くて仕方なかった。


○月и日
言いそびれていた一昨日のお礼を、思い切ってファーストに言ってみた。
ファーストはたった一言、「別にいいわ」とだけ返した。
少しだけ、気が楽になった。

23:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/19 21:43:39
これからどうなるのか楽しみ。

24:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/20 23:58:20
リュ―クがなんでこんないい奴なの?w

25:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/21 00:13:38
破って燃やせばいいと思うよ

26:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/21 17:32:24
○月◎日
シンクロ率が、前回より少しだけ上がった。
下がる一方だと思っていただけに意外。


○月Я日
最近、リュ-クがテレビにハマり始めた。
特徴のある芸能人を見ては、そのモノマネをしてあたしを笑わそうとしてくる。
が、残念ながら全然似ていない。
精進を期待す。


○月∀日
ヒカリと久しぶりに買い物に出かける。
リュ-クを紹介してみようかな、と思ったが、やはりやめておいた。
ヒカリがリュ-クの顔を見たら、それだけでショック死しそうだから。
リュ-クにそのように言ったら、なんか複雑そうな表情をしていた。


○月ξ日
なぜかまたシンクロ率が上がった。
ピークの頃には程遠いが、気分は悪くない。
が、帰り道の、「調子、戻ってきたみたいだね」というシンジの言葉に気分を害された。
いかにも上から見下してきたような印象を受けたからだ。
だから「ま、無敵のシンジ様の足元にも及びませんけどね」と嫌味っぽく返してやった。
シンジはムスっとしていた。してやったりだ。


○月ё日
リュ-クと夜中の三時まで、日本のお笑い界の展望について語り合ってしまった。
さすがに眠い。明日は休みだから、昼まで寝ようと思う。

27:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/21 20:45:20
>>26
リュークもアスカもカワエエ…

28:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/22 16:11:48
○月△日
「アスカ、昨日夜遅くまで一人で何か喋ってなかった?」とまたシンジに言われた。
どうやら昨日のリュ-クとのお笑い談義を聞かれてしまったらしい。
最初は小声だったのに、話してるうちに声が大きくなっていたようだ。
やはり引っ越すべきかもしれない。


○月●日
ネルフ内のエレベーターで、ファーストと二人きりになった。
沈黙に耐えかねて話し掛けてみたら、案外普通に話が弾んだ。
ファーストと自然体で話が出来たのは、これが初めてのような気がする。


○月м日
夕食後、リュ-クと一緒に食べようと思い、リビングからリンゴを持ち出した。
細心の注意を払ったのだが、運悪くトイレから出てきたシンジに目撃されてしまった。
「二個も食べるの? しかもそのまま?」と訝しげな声で言われた。
独り言の件もあって、どうも最近、シンジがあたしを変な目で見ている気がする。
ちくしょう、あたしはマトモだってのに。
それはともかく、リンゴを丸かじりしたのは初めてだったが、歯と歯の隙間にはさまったりして、かなり大変だった。
半分くらいでお腹いっぱいになったので、残りはリュ-クにあげた。


○月★日
リュ-クのモノマネが上達してきた。
不覚にもクスリと笑ってしまうことが多くなってきた。
なんかくやしい。

29:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/24 13:36:58
○月н日
シンクロ率はまたも上昇。
最近、全体的にポジティブ思考だからだろうか?
ちょっと前まで、あんなに鬱だったのが夢のよう。


○月н日
リュークが新ネタ「リューク更家」を披露。
死神特有の動きが、妙にあの歩き方にマッチしていて、こらえ切れず爆笑してしまった。



………だが、それがいけなかった。


○月@日
朝、ミサトとシンジが真剣な面持ちで話し合っていた。
とりあえず聞き耳を立ててみた。
「やっぱり変ですよ。昨日なんか爆笑してたんですよ?」
「うーん…漫画でも読んでたんじゃないの?」
「そんなレベルの笑いじゃなかったですよ。他にも、部屋でブツブツ言ってるのなんてしょっちゅうだし、
 前なんかリンゴを一人で二個も食べてたんですよ。それも丸かじり」
「そうなの?……なんか、あったのかしら…心配ね」
「やっぱり一度、お医者さんに診せた方が…」

……大体こんな感じの会話だった。
本気で引っ越したくなった。

30:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/24 21:11:59
良いねー

31:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/24 23:05:25
>>29
GJ

32:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/26 23:01:40
○月в日
シンクロ率は順調に上がっている。
この調子だと、そのうち以前の数値に戻りそうだ。
ミサトは「これなら次の使徒戦、初号機抜きでもいけそうね」と嬉しそうに言っていた。
しかしそれを聞いたシンジは、なんだか寂しそうな顔をしていた。
初号機は凍結中なんだからしょうがないじゃん、と声をかけても、「そうだね」としか返さなかった。
まあ落ち込む気持ちは分からなくもないけど。


○月п日
今日は休みだったので、部屋にこもって一日中リュークと喋っていた。
リュークと一緒にいると、本当に楽しい。

33:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/26 23:03:11
○月Щ日
今日は珍しく、リュークが自分の話をした。
リュークは十年くらい前にも、人間界にデスノートを落としたことがあったらしい。
その時は、とても聡明な少年がノートを拾ったそうだ。
そしてその少年は、世の中から悪をなくし、平和な世界を作ろうと決意し、
ノートを巧みに使い、次々と悪人を裁いていったそうだ。
そんな風にノートを使うなんて、あたしは考えたこともなかった。
世の中、すごいことを考える人もいるものだ、と思った。
またリュークは、そいつのお陰で退屈せずにすんだ、とも言った。
それを聞いたあたしは、なんとなくフクザツな気分になった。
リュークは、一向にノートを使おうとしないあたしと一緒にいても退屈なのかな、と思ったから。
でもリュークは、そんなあたしの心情を読み取ったかのように、更に続けて言った。
「でも俺は、今の方が楽しいけどな」
この一言で、また涙腺が緩んでしまった。
まったく、なんでこんなに優しいんだろう……死神のクセに。


○月+日

リュークが、死んじゃった。


34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/28 22:11:47
●月×日


●月△日


●月◇日


●月☆日


●月◆日


35:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/28 22:14:23
●月■日


●月#日


●月$日


●月Ш日


●月★日


36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/28 22:24:02
●月д日


●月е日


●月и日


●月◎日
このままではいけないと思い、久しぶりに日記を書くことにする。

……でも、やっぱりだめだ。 
書けない。
まだ…書けない。
やっぱり、今日はもう寝よう。
夢でリュークに会えるといいな。


●月Я日
本当に、夢の中でリュークに会えた。
はっきりと覚えていないのが残念だけど、あれは確かにリュークだった。
あたしを見てくれたた。
あたしに微笑んでくれてた。
今日は天気も良いし、久しぶりに外に出てみようかな。
そして午後のテストはちゃんと受けよう。
ここ最近、サボりっぱなしで、ミサトに怒られてばかりだったし。

37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/29 03:20:11
え!?なんで死んじゃったの?やっぱりデスノートに名前を書き込まなきゃダメだったの?

38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/29 19:55:09
●月∀日
少しずつ、気持ちの整理が出来てきているので、今日は思い切って、“あの日”のことをこの日記に記そうと思う。
いや、記す義務があると思う。あたしには。

あの日、衛星軌道上に、十五番目の使徒が現れた。
先行を任されたのはあたし。
初号機が凍結中だったこと、あたしのシンクロ率が順調に伸びていたことを考えれば、当然の指示だった。
ライフルの射程外の距離から、一向に動こうとしない使徒。
じれったく思っていた、その時だった。

ピカッ、と。閃光があたしを貫いた。
と同時に、何かが入ってくるようなイメージ。
侵される、感触。
あたしは突然の攻撃…いや、接触に錯乱し、喚き声を上げながらライフルを連射した。
しかし敵は射程距離外。
放った弾は目標に届くことはなく、すぐに弾切れとなった。

そして更に、使徒の侵蝕は加速した。
侵される。汚される。壊される。
頭が、割れそうなほど痛かった。
長い間、必死に目を背けていた記憶の隙間に、心の闇に、敵は容赦なく踏み込んでくる。
やめてと叫んだ。入ってこないでと嘆願した。
ただひたすら、もがき、苦しんだ。
このまま死ねたらどんなに楽だろう、そう思った時だった。

39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/29 19:56:04
それまで、あたしが悶え苦しむ様を、ただ静観していただけだったリュークが、不意に口を開いたのだ。
「じゃあな」
たった一言だけ、彼は言った。
そして、自分のデスノートに、何かを書いた。
その後しばらく、あたしとリュークは見つめ合っていた。
お互い、何も発さずに。
そして突然に、使徒の侵蝕がやんだ。
あたしの心は、確かな解放を感じ取った。
だが、それと同時に…リュークは死んでしまった。
砂とも錆ともわからぬ物に変わり…死んでしまったのだ。
一冊の、デスノートを残して。

…その後、発令所から、「目標、消失!」との通信が入った。


あれからしばらくの間は、何も考える気になれなかった。
ただ、リュークが死んだという事実から、目を背けたかった。
でも、少しずつ、少しずつ…あたしは、現実を受け入れ始めている。
それと共に、あの時何が起こったのかを、考えるようにもなっている。

あの時、リュークはあたしを助けてくれたのだ。
使徒を、デスノートで、殺してくれたのだ。
死神から見れば、使徒も「ヒト」のカテゴリーに入る、ということなのだろう。
リツコも以前、「使徒とヒトの遺伝子は、99.89%酷似している」と言っていた。
使徒とヒトの境目なんて、存在しないのかもしれない。

40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/29 19:57:52
だが…結果として何故、リュークも死んでしまったのか。
これについても、なんとなくだが、あたしの考えはまとまってきている。
死神とは本来、命を奪うべき存在である。
その死神が、命を救ってしまったから…その代償として、自分の命を失った。
こういうことではないだろうか。
これはあくまでもあたしの推測だし、リュークが死んだ今となっては、それを確かめる術も無い。
だが事実あたしは、リュークがああしてくれなかったら、本当に死んでいたかもしれないのだ。
運が良くても、精神を病んで、植物状態になっていただろう。

細かいことはあたしにはわからない。
だが、ここに一つの事実がある。
リュークが自分の命を犠牲にして、あたしを助けてくれた、という事実が。

今、あたしの手元には、二冊のデスノートがある。
あたしはここから、何を始めるべきなのだろう?

41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/29 21:40:27
乙!

42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/30 08:53:48
やばい・・・。
アスカの日記の中で、一番好きかも・・・

43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/30 09:14:47
リュークの性格が変わってるのは
月と一緒だったときに変わったってことでいいのかも

44:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/30 16:11:29
●月ξ日
今日一日、部屋にこもって考えた。
私がこれから、何をすべきなのかを。
そして……一つの結論に達した。
いや、決意と言うべきかもしれない。
もっともこれは、今日一日で出した答えではない。
リュークが死んだ日から、私は心のどこかで、ずっと考えていた。
意識的にせよ、無意識的にせよ。
ただ、その道を選ぶ勇気が、持てなかっただけなのだ。
でも、私はようやく、確固たる決意を、胸の中に抱くことが出来た。
その決意を、今後鈍らせない意味も込めて、私なりの答えを、ここに記そうと思う。
どうしようもなく辛くなった時、全てを投げ出してしまいたくなった時に、これを見ることで、自分の出発点を確認できると思うから。


私は、デスノートを使うことにする。
そして、世の中から悪を一掃し、誰もが平和に暮らせる、理想的な世界を作るのだ。
使徒が襲来してくることもなく、ネルフやエヴァなども必要ない、幸せな楽園を。

何故、私がこの決意を固めたかの理由も、併記しておく必要があるだろう。

今の私は、リュークによって生かされている。
リュークの命は、私の血や肉となり、私の命の中に取り込まれたのだ。
今、私の命を形作っているのは、まぎれもなく、リュークなのだ。

だから私は、このまま、何事もなかったかのように、生きていくことなんて、出来ない。
リュークのこともデスノートのことも、全てを心の中にしまいこんだまま生きていくなんて、出来ない。
リュークに救ってもらったこの命を、自分の為だけに消費していくなんて、出来ない。

だから、この命を、リュークが与えてくれたこの命を、何かの為に、誰かの為に役立てたい。
私は心の底から、本当に心の底から、そう思ったのだ。
私の命が、リュークの命が、世界中の人達の役に立てるのなら、それは本当に素晴らしいことだと思うから。

45:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/11/30 16:12:58
“理想的な世界を作る”という構想は、言うまでもなく、死ぬ前日にリュークが話してくれた、例の少年の模倣である。
もっとも彼は、理想的な世界を作った暁には、自分がその世界の神として君臨することまで考えていたらしいが、
私には、そんな野心は無い。ただ、皆が平和に楽しく暮らせるようになれば、それでいいと思う。

そしてもし、本当に、そんな世界が作れたら。
皆がいつも笑顔でいられるような、そんな楽園が作れたなら。

それはまさしく、リュークという死神が、確かにこの世界に存在していたという、証になるだろう。
そしてそうなれば、私は、至上の喜びを感じることが出来るだろう。
リュークと過ごしたあの日々が、あの楽しかった瞬間が、夢でも幻でもなく、まぎれもない現実だったと、確認することが出来るから。

だから私は、立ち上がる。
決意と、手段は、手に入れた。
あとはただ、前を向いて、進むのみ。
もう、振り返らない。
もう、弱音は吐かない。
そしてもう……絶対に泣かない。

私は歩みを止めはしない。
自分の手を、どれだけ汚すことになろうとも。
この命の続く限り、ただ前を向いて、歩いていく。



ありがとう、リューク。
あなたに会えて、本当に、良かった。




(おわり)

46:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/01 04:53:09
続け!

47:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/02 01:20:19
乙であります。続編に期待。

48:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/02 23:32:06 SRZR2Ko9
あげ

49:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/04 15:01:07
遅れてしまいすいませんが、あとがきです。

合間合間にレスしてくれた皆さん、本当にどうもありがとうございました。
短い間でしたが、とても楽しく書くことが出来ました。

>>46>>47
大変ありがたい御言葉ですが、続編の予定は今のところないのです。
どうかご了承ください。
では、温かいレスどうもありがとうございました。

50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/04 15:59:37
まー続編はデスノが完結しないと難しいだろうなw
何はともあれ乙

51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
04/12/13 21:48:38
わー凄い
文章の上手さに感動致しました
面白かったです!

52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/01/25 00:57:29
保守

53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/02/01 14:54:21
つづきはまだですか

54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/02/03 18:44:27
誰か書いてよ!!

55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/02/28 19:03:56
マダー

56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/09 07:41:37
ねーミサトー、このノートもう使ってないよね?貰っていい?

うん。ちょっと日記でも書いてみよーかなって思ってさ。

57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/09 15:21:52
よし、がんがれ

58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/15 01:33:46
デスノートに日記を書いてしまうアスカ

59:日記じゃない上
05/03/15 03:43:58
-コンコン
「あ、アスカー、もう寝ちゃっ・・・たかな」
「えっ!?まだだけど・・・何か用?」
本当は寝ようとベッドに入っていたのだが、何故か落ち着かず寝付けないでいた。
「あ、明日ホワイトデーだろ?こ、この前のお返ししたいん・・・だけど。」
それもそのはず、明日はホワイトデー。想い人からのお返しが気になっていた。
「まだ14日じゃないじゃない。」
時計を見ると、まだ23時55分。"明日"まで5分残っている。
「1番最初にアスカにお返ししたい・・・からさ。駄目・・・かな?」
「・・・変なことしないでしょうね?」
「え?しっ、しないよ。」
「そっ、そう、ならいいんだけど。で、お返しって何?」
「もう分かっちゃってるかも知れないけど・・・クッキー焼いたんだ。」
「こ、こんな時間にそんなもん食べちゃったら太っちゃうじゃないの。」
「ぅ・・・そうだよね・・・ごめん。」
シンジとしては出来立てを食べて欲しかったのだが、アスカも年頃の女の子。
夜中におやつを食べるという事が後々どうなるか分かっている。
シンジが自分の部屋へ戻ろうとしたとき
「ア、アンタがどうしてもって言うなら、食べてあげなくもないけど。」
「え?あ、うん。どうしても食べて欲しい。」
「しょ、しょうがないわね。っじゃ、じゃあさアンタの部屋で頂戴よ。」
「ぼ、僕の部屋で?」
「お返ししてくれるのはアンタでしょ。それにこんな夜中にレディーの部屋に入る気?」
「う、分かったよ。」

60:LASだし長いけど
05/03/15 03:46:46
シンジの部屋に来たときには日付は変わっていた。
「しっかし、アンタの部屋って殺風景ね。」
シンジのベッドに座り、文句を垂れる。
「ごめん・・・。」
「まぁいいけどさ。」
「それで、あの・・・これ。この前はチョコ・・・ありがとう。」
綺麗にラッピングされたクッキーを恐る恐る差し出す。
「・・・他の子からも貰ってたくせに。」
「う・・・で、でもアスカのチョコしか食べてないよ。」
「本当?」
「うん、それにアスカから貰った時が1番嬉しかったよ。」
「あ、あんたバカァ?こ、このあたしが上げたんだからあったりまえじゃない。」
自分が上げた時が1番嬉しかったと言われ、アスカは顔を真っ赤にしてるが
照れ隠しに強がってみせる。
「うん・・・だから僕のクッキーも食べてくれるかな。」
「・・・」
クッキーを受け取ったアスカが、急に黙り込んだのでシンジも不安に駆られる。
「アスカ?」
すると、アスカがクッキーをシンジに押し付けてきた。
「あーん」
「え・・・?」
「あーん!」
食べさせろ、と言わんばかりに口を開けている。
「ぼ、僕が食べさせるの?」
「あーん!!」
「わ、分かったよ。」
仕方ないのでクッキーを取り、アスカの口へと運ぶ。
ポリポリ・・・
「どうかな?」
「ん、結構美味しいわよ」
「ホント?よかった」
好きな人の手作り、さらに本人に食べさせてもらうという行為が余計に美味しく感じさせていた。シンジも美味しいと言われ喜んでいる。

61:お邪魔します
05/03/15 03:49:26
だが、シンジがクッキーを再びアスカの口へ放り込もうとしたとき、シンジの指とアスカの唇が触れ合った。
「「あっ」」
声をユニゾンさせ、互いに見詰め合う。
「シン・・・ジ」
アスカがシンジの名を漏らした。
その目は陶酔しきっている。
「アスカ・・・」
シンジもそれに応えるようにアスカの名を呼んだ。
するとアスカが目を閉じた。
それを合図にシンジはアスカを抱き寄せ唇を重ね合った。

唇を離し、また見詰め合う。
「きょ、今日は・・・ホワイトデーなのよね。」
「え、うん。」
「チョコのお返し・・・これだけじゃ足らない。」
「えっ?ほ、他に何を返せばいいの?」
「・・・今夜一晩・・・腕枕して。」

62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/15 03:50:40
「ええっ!?」
突然のアスカの申し出に驚く。
「嫌・・・なの?」
「嫌・・・ってわけじゃ」
「じゃあ、早く横になんなさい。」
「こっ、ここで?」
「アンタバカァ?他にどこで寝るって言うのよ。いいから寝なさい。」
渋々ベッドに横になるシンジ。
「ホラ、ちゃんと腕伸ばしなさいよ。」
言われるまま左腕を伸ばす。
アスカもシンジの布団に潜り込み、頭をシンジの腕に乗せた。
「ア、アスカ・・・。」
「何よ?もう動かないわよ。」
「そうじゃなくて・・・。」
「何なのよ、ハッキリしなさいよね。」
「あの・・・その・・・もう1回キスしていい?」
「ば、バカッ!!あんたデリカシーもないわけ?」
「だ、だって・・・アスカの唇柔らかかった・・・から。」
「・・・バカ」
この日、二人は2度目の口付けを交わした。-

63:やっと日記
05/03/15 03:52:51
3月14日

今日はホワイトデー。
バカシンジがクラスの女子に手作りのクッキーを上げてた。
あのバカったら本当に律儀よね、1個ずつ丁寧にラッピングしちゃってさ。
そんな事してるから勘違いしちゃう子も出てくんのよ。
でもシンジが優しいからだからそれは構わない。それに、あんた達が貰ったのは二番煎じ。
シンジが1番最初にお返しをくれたのはあたしだったから。
っていうのも昨日の夜、日記を書いた後シンジがあたしんとこに来たの。
真夜中だったから驚いたけど、どうしてもホワイトデーのお返しがしたいって言うから、
太るかな?って思ったけど、折角だしシンジの部屋でお返ししてもらう事にした。
アイツの部屋はベッドと学習机しかない殺風景な部屋だったけど、
シンジの匂いがするから落ち着ける空間だったな。
お返しは手作りのクッキーだった。器用にラッピングされてて、お店で売ってても遜色の無い出来栄えだった。
クラスの女子に上げてたやつよりもずっと綺麗な、ね。
そこまでしてくれたんだから、シンジがあたしに食べさせてくれたっていいわよね。
わざとかどうかは知らないけど、アイツの指が唇に当たってドキドキした。
・・・この後の事はとくに記す事もないわね。
ただ、あの唇は・・・クッキーよりも甘かった。
あと良い枕を見つけたけど、これからは二度寝しないよう気をつけよう。

64:59-63
05/03/15 04:00:00
初心者練習用用として勝手に使っちゃいまそた。
ほとんどが日記じゃないけど、春なんで許してください。

65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/15 04:00:01
GJ!!!いいもの読ませてもらったよ!
今後も期待してますよー。

66:59-63
05/03/15 04:07:06
>>65
ウホッ
即レス感想多謝
本当は昨日のうちに仕上げたかったんですけど私用と話がでかくなっちゃって間に合いませんでした。
@2行目がちと理解いたしかねますな。。。'`,、('∀`)'`,、
こんな時どうすればいいか分からないの。

67:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/15 04:08:09
笑えばいいと思うよw

68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 00:01:04
保守&age&保守

69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/20 00:53:39
>>66
遅れてすまない、GっっJ!!

70: ◆0JJuSAuhtc
05/03/20 12:41:00
○月×日 晴れ

うちで猫を飼うことになった。というか、バカシンジが拾ってきたみたい。
「かわいそうだったから」ってなんでもかんでも拾ってくるんじゃないわよ。

それ以来、リツコがなぜか頻繁に来るようになった。いろいろ道具も持って
くる始末。

シンジもシンジで猫、猫、猫、猫って猫ばっかり。呼んでも後で行くとか、
買い物も後回し。どこかへ行こうとさそっても、猫がいるから とかなんとか
で相手もしてくれない。

最近つまらなくなった。猫をこっそり捨ててきちゃおうとか、リツコにあげちゃ
おうとか思ったけれど、シンジが猫と戯れている姿を見ると出来なかった。
はぁ

71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/21 13:27:23
グッジョブ!!

     ☆ チン     マチクタビレタ~
                        マチクタビレタ~
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ~?
            \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       | 愛媛みかん   |/

72:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/21 13:29:43
GJ!続いて!

73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/21 14:53:34
>>70
初代乙

74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/21 17:45:22
冬月教授も猫飼いはじめた見たいだし、猫大人気だな

75:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 00:31:46 gIwsajb+
age

76: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/22 05:28:49 N1wJysd1
×月〇日

ここのところ、使徒もなりを潜めてるのかしら、あまり召集を受けてないな…
暴れられないからストレスが溜まって仕方ないわ。
そんな事をシンジに話したら、「日記にでもして書いてみたら?」って言われたからやってみようと思う
さて…何を書こうかしら

そうそう、今日久しぶりに加寺さんと会えたの!
三日ぶりかしら。加寺さんに対しての三日は、私にとって三年に相当するからとても嬉しかったわ!
しかも、二人きり!
でも、至福の空間に邪魔者が現われたの。そう、あの馬鹿シンジよ!
何処からか湧いて出てきて、「あれ?アスカ?」だって。
「あれ?」っじゃっないわよ!
良いふいんきだったのに…
…『ふいんき』って変換出来ないわ…なんでなのよぉっ!
あー、余計にストレス溜まる…!どこが「日記に書けば良いよ」っよ!
今日はもう寝るわ!
おやすみ!

×月=日



×月¥日





77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 05:56:29
×ふいんき
○ふんいき








多分、日本語が得意じゃないアスカって演出だと思ったけど…一応。
と言うわけでGJ!!

78: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/22 06:13:19 N1wJysd1
>>77
アスカだからね、設定上そうなるかなと


79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 07:43:52 N1wJysd1
×月=日
あぶないあぶない
危うく三日坊主になるとこだったわ
慣れないことはするもんじゃないわね
そうそう、ふいんきって漢字ふんいきで変換するらしいわね
まったく!紛らわしいわよ!ふんいきならふんいきで良いじゃん!なんでわざわざ読み方変えんのよ!
『はし』ってのもそうよ!三つも四つも意味作らないでよ!道を訊ねるとき「そこのはしを…」って言われたから、橋なのか端っこなのか解んないわよ!
ふう…今日も愚痴で終ったわ…
日記なのかしらこれ

×月※日
今日は最悪だわ…、この私が短距離ごときで転ぶなんて…。このグラウンド、砂多すぎじゃない!?まあ、転ぶだけならまだいいわ、問題はファーストよ!
あいつ!こともあろうに、笑ったのよ!?
声は出さないけど、肩を震わせてね!
顔伏せて笑った口だけ見えてたから、少し恐かったわ
でもその後…ね、シンジがわざわざ保健室まで連れてってくれたのは…嬉しかったな
見直したわよ、なんてね

あ~あ、折角の嬉しさもファーストのあの姿で、消し飛んだわ

80: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/22 07:46:46 N1wJysd1
>>79
あぁ…トリップ、ツケワスレタヨ~

81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 11:34:26
>>79

GJ!
続きも期待してマックス

82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/22 12:23:39
>>77
釣りですか?

83: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/23 00:04:05

×月?日
今日は調理自習があった
私には、無縁な授業ね。なんせ家には「主夫」無敵のシンジ様が居るからね!
…なんか、虚しいわね
まあいいわ、しかし今日も散々だったわ。卵をレンジに入れたら爆発するわ、フライパンは火を噴くわでもう嫌になるわよ。料理なんて、出来る奴にやらせとけばいいのよ!
例によって、ファーストが笑ってたわ!腹立つわね!
出来たクッキーはシンジにあげる事にしたわ。クッキーを食べたシンジは、小一時間固まってたけど、どうしたのかしら?多分、感動で打ち震えてたのね!
ふふ、可愛いところあるじゃない
そういえば、お昼にヒカリの姿が無かったけど何処に行ったのかしら?
その後の授業中、ずっと顔真っ赤だったけど…。なんか、怪しいわね…

×月◎日
久々のシンクロテスト
結果は…書く気にもならないわ…
しかも、シンジに負けたわ…凹むわね…



84:77
05/03/23 22:27:57
>>82
つりじゃないです…紛らわしいことしてごめんなさい!

あとAVMJ6AjUkさん、へんなよこやり入れてすみません!
楽しみにしてるのでこれからも頑張って下さい。

85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/23 22:29:48
ネタニマジr(ry

86: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/24 06:29:02
×月!日
今日、シンジとキスをした
別にシンジが好きだった訳じゃない。あの時は多分、自分の気を紛らわす為…
加寺さんからしたラベンダーの香り…、解ってたけど、私はやっぱり子供なのだと再認識した…

×月◆日
近ごろ、日記を書く機会も減ってきてる気がする
やっぱ、この間の事がげいいんかな…はぁ、憂欝だわ…

○月×日
ここの所、苛々して仕方ない。シンクロ率も下がり気味…。
シンジに当り散らしても、治る訳でもないのに…
ふぅ、女に生まれるんじゃなかったわ…
今日で何日目だろ

すべてが癇に触る…

嫌な特権ね…

87: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/24 17:32:51 IhT2fMbo
〇月♀日
今日、ネルフの休憩所でロン毛に話し掛けられた
「あんた、誰?」って言ったら、相当へこんでたわ。へこむのは勝手だけど、本当にあんた誰?
近ごろ、使徒も来ず暇。シンジでも、からかってやろうかしら。パイロット同士の交流は大事よね

〇月±日
たまには料理当番変わってやろうかとキッチンに立ったら、シンジに本気で断られた。なんでかしら

シンジと二度目
理由は暇だから
加寺さんとも疎遠気味だし、まっいいかなと
終った後、前ほど嫌な気分にならない。

…なんでだろ

88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/24 17:40:20
>>87

リアルな日記ぽくてイイ!
GJ!

89: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/25 17:25:58 8nZBWdJq
〇月◎日
シンジと行動がよくかぶる。
トイレ、眠くなる時間帯、食事の速度、例を挙げたらキリが無い
「寝相まで一緒よ」とミサトにまで、チャチャを入れられる始末。あんとき以来、こんな事殆ど無かったのに…
鈴原、相田の冷かしの反応にユニゾンかました時、ファーストに無表情で「プッ」って笑われた。
あんたは山田さんか!
…我ながら、古いネタね…
色々な意味で腹立つわ

〇月★日
相田が私を隠し撮りした写真を売っているらしい
シンジが私にリークしてきた。よくやったわ!シンジ!
私の中で馬鹿シンジから、普通のシンジに格上げね!
鈴原も一枚噛んでるらしいわ
明日は血の雨が降るわよ!
ふふ、久々に腕が鳴るわ!

90: ◆.AVMJ6AjUk
05/03/25 17:41:25 8nZBWdJq
↑やべ・・・野口さんだった

91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 17:45:50
あ、なるほど。とにかくGJ!

92:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 18:06:34
アスカみたいな人が現実にいたらおまいらどうする?

俺は、とりあえず友達になるよう努力するw

93:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 19:03:19
人生の全てを捧げる。

94:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/25 19:14:07
正直に言おう、極力避けるようにする。
何かの間違いで惚れてしまった場合は、その限りではない。

95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/26 03:12:03
被害担当艦を碇シンジ(みたいな人)に設定し、敵の攻撃の及ばぬ様にからかいます。

96:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/03/26 20:26:37
もともと何らかの縁があるなら仲良くなりたいけど
他人なら無難に無視。

97:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/14 03:37:56 SNKvvm7q
age

98:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/26 19:52:33
ほしゅ

99:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/04/28 23:00:17
>>100へのスルーパス

100:ところがアヤナミスト
05/04/28 23:03:45
>>100綾波(;´Д`)ハァハァ

101:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/05/17 10:02:22
ここは日記帳なんだ。な。

102:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/05/22 23:41:22
アスカは日記つけるタイプかな?ぱっと見つけなさそう。
でも外と内は違うからつけるかも。わからんけれど。

103:イフ
05/06/01 02:32:43
フィフスが今日きた

なかなかの男前じゃない、やっぱりエヴァのパイロットはああでなくっちゃ
どこかのバカシンジみたいのが選ばれるのがおかしいのよ

って思ったらアタシはシカトかYO

見かけもだけど、シンジにべったりなところまでファーストにそっくり
ところでエヴァはどうするんだろう?初号機と弐号機しかないのに…まさか

104:イフその2
05/06/01 02:40:43
今日は久しぶりに学校に行った
やっぱりいたわ、バカシンジとナルシスホモが一緒に
まわりの女子がうるさいんであの二人はできてるって教えてあげたわ
バカシンジはとてもいづらそうな顔してたわ、いい気味よ
ナルシスホモは平気な顔してたのが釈にさわった、なんなのよ、あいつは!
ほんっとう、ファーストといいフィフスと言い、すましちゃってさ、何よ…

105:イフその3
05/06/01 02:57:00
アタシは弐号機から降ろされた…
フィフスがアタシのかわりに乗ることになったみたい

もういいわ、ネルフのみんなはシンジにべったりだし
シンジはフィフスにべったりだし
もう誰もアタシを見てくれないもの、アタシがいていい場所なんてどこにもないもの

加持さん…助けて

106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/01 23:30:14
続きキボン

107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/02 03:01:17
どっかで拾った台本をもとに書いただけですのでむりぽ
続けるとしたら順番バラバラだけど本編モノになります

108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/02 17:47:08
「最後のシ者」の第1稿だね。そういえば、どっかのスレに上がってたっけ

109:時期的に中盤かな
05/06/03 23:11:00
話題の映画をみてきた。数年前にヒットしたアニメを再編集したモノらしい。

シンジが途中途中、説明してくれたが意味がわからなかった。
それでも戦闘シーンはなかなか見応えがあって楽しかった。

…シンジと一緒に行ったのは、ただカップルデーで安く映画が見られるからだ。
加持さんがよかったが、店員がカップルに見てくれる自信がないから同年代のコと行くことにした。
かと言って誰でもいいわけではない。安く見られては困る。
そこでシンジだ。仕事上、一緒にいることが多い。二人で映画を見ても問題ないはずだ。

さすがアタシだ。

110:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/04 00:29:14 EtCnNEj4
>>77
恥ずかしすぎ

111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/04 00:35:10
何が?

112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/04 14:47:11
いまさらなツッコミをする>>110が恥ずかしすぎでFAだ

113:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/04 21:34:49
>>109
恋する乙女テイストっすね。続きお待ちし手間。
でも、べたべたならLAS日記のほうが良いような気もしなくもない感じ

114:109
05/06/05 00:19:16
あ、ども
今回はLASテイストですけど、つねにLASとは限らないんでここに投下しました、すいません…
これもイイワケの解釈次第でイタモノにもなりますし(藁)

115:奇跡の価値は
05/06/06 06:43:57
アタシたちを使ったパチンコがあるとのこと。早速ミサトに頼んで買ってもらった。

何で馬鹿シンジが確変で加持さんが単発なのよ!逆でしょ逆!
シンジは出られただけでも感謝すべきなんだから!

ユニゾンは馬鹿シンジのせいで外れるし、ガギエルも馬鹿シンジが乗ってたせいか負けるし
ラミエル戦も…、ファーストがいるからってはりきっちゃってバッカみたい
何よりファーストの扱いむかつくわね!背後霊、確率変動突入、イエィ♪とか何よ
ほとんどの人が勘違いするじゃない、ヒロインはあたしよ、あたし!

…なに日記で吠えてるんだろ

116:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/06/19 22:45:09
CRエヴァンゲリオン PS2で発売決定(2005/06/16) URLリンク(www.gainax.co.jp)

各地のパチンコ店で大人たちをトリコ中の「CR新世紀エヴァンゲリオン」
その「CR新世紀エヴァンゲリオン」がプレイステーション2用ソフトとして移植・発売されることが決定しました!
「タイトル予告」「リーチアクション」「暴走モード」など、パチンコ台のアクションを完全再現!
お店でプレイする事が出来なかった方も、これなら思う存分楽しめます!
お店に行く前の復習や、攻略の為の練習&研究にプレイするもよし。
秋の夜長はこのソフトでジャンジャンバリバリ遊びつくそう!!



クズども(懲りることの知らない知能の低いパチ中毒ども)とならんで
ダニども(客をクズとかバカなカモとしか見ていない半島系ヤクザ)に金を貢ぐのが嫌だからいままで我慢していたけど、
これでようやく遊べるな。

117:1st
05/07/07 00:19:59
碇司令が言っていた通り、とうとう使徒がやってきた。
レイは先日の起動実験で負傷してしまったので、私が一人で出撃することになった。
苦戦するも、何とか撃退できた。
母を早くに亡くし、父に捨てられた私を拾ってくれた碇指令のために私は頑張る。

アスカ、行くわよ

118:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/07/07 00:45:59
>>115-116
手の込んだ宣伝乙

119:2nd
05/07/09 02:03:21
前の使徒から2週間、早くも次の使徒がやってきた。
戦闘中、民間人(クラスメート)2人、余計な邪魔が入るもその2人を回収した後、何とか撃退。
あの2人、あとで絞らないと…
レイはいつの間にか学校に復帰していて怪我する前同様騒がしかったが、包帯姿が痛々しかった

120:3rd
05/07/09 21:23:54
レイの包帯が全部とれ、安堵したが、一息つく間もなく次の使徒襲来
射出されると同時に使徒の攻撃を喰らい一時撤退を余儀なくされる。
その後、ヤシマ作戦なるものを決行、一度は外したが、レイが守ってくれたおかげで二人とも無事生還。

ありがと、レイ



守ったお礼だと言われ、学校の帰り道にある喫茶店のジャンボチョコパフェをおごるはめになった。
今月はお小遣の残りが少ないと言うのに…

121:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/07/28 16:17:15 CHrU973w
age

122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/09 22:24:43
補習

123:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/15 16:05:59
シンジに見られた。
ち、違うのよ。これは漢字の勉強にもなるからってミサトが無理矢理…。
そ、そうよ!このあたしが日記なんて書くわけないじゃない!!
とは言ってみたものの、シンジは全てお見通しのような顔をして笑っている。くそぉ。

124:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/19 00:18:40
ミットを使う人

125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/22 05:59:04
必死で隠して書いているのは内緒なの。

126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/26 07:20:00
誰にも見せない秘密の日記

127:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/08/30 09:48:59
女の意地

128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/02 04:41:29
女の戦い

129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/04 19:07:48
ツンデレ日記

130:もぐレイは神!
05/09/04 21:41:32
もぐレイ支援age

131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/07 15:28:54
かわいい日記

132:名無しさん@そうだ選挙に行こう
05/09/11 03:35:27
最初はメモ

133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/13 06:25:00
いつしか文章に

134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/16 08:42:35
いつしか2ちゃんに投下

135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/19 05:54:08
神と呼ばれることに

136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/21 20:36:05
それがアスカの日記クオリティ

137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/25 10:41:16
最初は漢字が少なかった。そのうち漢字かな混じりの文章になった。

138:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/28 07:25:59
上達のしるし

139:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/09/30 22:00:26
時に繊細な表現が

140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/03 08:54:13
机の中にしまってある。

141:age
05/10/09 13:06:50 Lq+W5tmf
保守

142:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/12 01:39:56
乙女心

143:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/15 04:36:50
ツンデレ日記

144:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/15 13:44:12
シンジがアスカをレイプする日まで待つ

145:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/19 16:38:37
そげな日はこねえべ。

146:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/23 19:11:29
職人に期待

147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/24 02:35:16
10月24日
昨日もシンジは夜這いをしてこなかった。
お風呂上りにタンクトップと短パンのコンボで、
牛乳をパック口から直接、飲んだのに。
しかも、わざと胸元に溢してみたりもしたのに。
バカシンジは凝視してたから、「今日こそは」と、期待してたんだけど。
襲われるときのセリフも考えてたわ。
「きゃぁ、なによ、バカシンジ! やめ、や、ぁん」
これでオールオッケーの三連呼。
でも、あいつは来なかったのよね。
何よ、一人で悶々してた私がバカみたいじゃない。
ってか、私は淫乱かい! って一人突っ込みしたくなるぐらい、
きわどいことしてるのに。シンジは不能? それともあっち系?
これは早急に手を打って調べなければいけないわね。
待ってなさいよ、バカシンジ!!

10月25日

みんなしねばいい

148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/26 22:26:36
GJ!!引き続きお願いします!

149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/10/27 02:26:34
25日に何があったんだ!?
つーか何もなかったんだ?

150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/02 00:47:55
なるほど

151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/02 10:25:43
>>149
シンジの股間にナニが無かった。

152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/17 23:48:42
にっき

153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/25 01:40:06
たぶん10/25は

♪あぃのぉ~ぅ、あいのぅぶぁれっちゅうだぁ~ん

の日だったんでしょう。

154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/25 06:05:33
11月25日

やっと落ち着いてきた。私の精神がじゃなくて、状況が。
あの日、何があったのか?
とりあえず結論から書いてしまえば、嘘っぽくなるけれど、
その日…つまりは10月25日の放課後、学校の校舎で私は見てしまった。
シンジの奴、夕日が射し込む教室で自分の席に座りながら、一人黄昏てた。
まあ、日記だから書けることだけど、正直に言うと、
ちょっとカッコいいと思っちゃったわよ、シンジのその姿は。
でも、アイツには絶対言ってやら無い、調子に乗るから。
この時の私の心境はあまり関係ない、ことも無いけれど、
とりあえずは関係はある。だって、その時、ちょっとでも(本当にちょっとだけど)
カッコいいと思わなかったら、シンジを教室の外から監視してなかったから。
この場合は監視と言う言葉を使わせてもらうけど。
なぜなら私はアイツの保護者というか、頼れる同僚というか、
身元引取り人…これは違うわね…とにかくニュアンスでわかるでしょう?
監視する義務があるからだ。
それで、私は見ていたわけよ。そうしたら、シンジは何を思ったのか、
おもむろに立ち上がって、黒板の前にある教壇に移動して、
そこに手を突いて、じっと前を見据え始めたのよ。
特に何かを喋ってるわけでも、動いているわけでもなかった。
ただ真っ直ぐ前を眺めてた。そう、なんだか教師みたいに。
シンジは将来、学校の先生になりたいのかなぁ、ってそのとき思ったわ。
そう言えば、以前シンジに訊いてみたら…「アンタみたいな奴に将来の展望とかあるの?」…
とかそう言う訊き方ね。まあ、なんていうか書いてみたら酷い訊き方よね。反省…、
父さんの仕事に興味あるんだ、って言っていたのを覚えてる。(親子の関係修復も間近ね)
私は「へえ」とか「ふぅん」とか曖昧に返したけど、
なんとなくシンジは嬉しそうに話してたから印象深かった。
まあ、これは今回の話とは関係ないけどね。

あっと、長々と関係の無いことを書きすぎちゃった。

155:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/26 04:54:30
で?で?で?

156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/11/29 11:12:20
続きキボン

157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/09 08:24:44
乙です

これはいいですね。

158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/20 08:33:03
たのもう

159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/21 03:40:56
12月21日

ミサトは年末で仕事が忙しいらしく、いつも帰りが遅い。
家に帰ってきても、私とシンジに合わせる時間は限りなく少ない。
今までも帰りが遅いことはあったけど、こんなに連続で遅い日はなかった。
朝、ミサトの顔は疲れきっていて、生気の欠片もない。
流石に心配になって、朝食の席で「大丈夫? 無理しすぎじゃない?」って
声をかけたら、シンジもミサトも驚いた顔で見合わせた。
まるで、青空からペンギンが魚を咥えて落ちてきた光景を目撃したような驚愕した顔だった。
どういう意味よ?
でもそこはぐっと我慢したわ。そんなことで怒るのも大人げないじゃない?
ニコリと笑って、テーブルの下でシンジの足を踏んだだけにしておいたわ。
それで、ミサトと話している内に、いつの間にか私がミサトの肩を揉むことになっちゃたの。
今朝はまだ余裕があったからね。
でもこの私が肩揉みよ? 信じられる?
まあ日頃から大変でしょうから、それぐらいはしてやってもいいかなってその時は思ったのかもしれない。
私の合わせて十本の白魚のような指で、揉んだんだけど、
ミサトの奴、「ああ。アスカ、才能あるわ」とか言っちゃってんのよ。
マッサージの才能があっても嬉しくないっつーの。
マッサージはする才能よりされる才能の方が欲しいわよ。(そんな物あるかどうかわからないけど)
で、ミサトのバカは最後の方じゃ「あぁ~、いいわぁ~」とか「あんッ、最高ぅ…、凄すぎる~」とか
色っぽい声出してんのよ。バカシンジは頬を赤らめて、呆然とミサトの顔を見てんのよ。
からかわれてんのよ、アホ。

160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/22 01:43:15
お、乙っ!

161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/26 23:09:16
乙です


いいっす。

162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/27 03:06:58
12月26日

困ったことになった。シンジの奴。
アイツ、クリスマスプレゼントを貰ったのよ。
まあ、それはいいわ。まだ子供だもの、そりゃ貰うわよね。
シンジの欲しがっていたふる~いウォークマン。カセット式の奴。
あんなもの誰が欲しがるんだろうか?
シンジ曰く、「これじゃないとカセット聴けないんだ」
やれやれ、と。私は溜息も吐くわ。碇司令も大変だな、と。
そんなシンジの変な趣味のために司令が四苦八苦してそれを探す姿を想像して笑ってしまう。
あの格好で探したのだろうか?きっと自分自身で探したんだろう、と私は思う。
副司令が「碇の奴、全く姿を見せん」と愚痴を零していたのを聞いたから。
でも、渡すのは司令じゃなくてミサトだった。本当に不器用な人だと私は思った。
で、何が困ったのかというと、私にも同じ型のウォークマンをくれた。
色違いの赤。シンジは黒。多分、シンジにだけあげたんじゃ私に悪いと考えたんだと思うけど。
(司令は人間は見かけによらないという典型だと私は思う。ちょっと失礼かな?)
はっきり言って迷惑。だって私カセットなんて持ってないし。
だけど、せっかく貰ったからシンジに頼んで、
シンジの聴いた後のテープでも聴くことにした。
あ~あ、本当に困った。

163:231 ◆hFF06WgFzU
05/12/31 13:21:02
哀れゲンドウ…(´・ω・`)

164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
05/12/31 23:21:32
乙です


まあ、それでもおそろいっつーことで。

165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/04 08:54:23
よしよし

166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/04 13:43:10
誰か正月ネタ書かないの?

167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/14 11:21:09
しょくにんまち

168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/18 07:49:59
>>1アスカが書いた日記

169:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/23 18:26:17
職人様

170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/28 09:47:43
まち

171:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/01/31 07:30:22
期待

172:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/11 04:02:59
俺が最下層wwww フフフ

173:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/11 07:52:08
フフフ

174:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/11 10:52:24 wEAZPU97
ムフフ

175:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/02/24 08:14:07
練習スレほしゅ

176:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/02 14:07:53
フフフ

177:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/02 14:09:49
777

178:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/02 15:20:55
初めて見たけどデスノネタはすごいな

179:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/13 10:34:58
練習したいけどそもそも才能ないしorz

180:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/21 08:18:12
ツンデレ

181:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/03/28 06:00:12
新人さん歓迎します。

182:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/03 21:39:23
保全さげ

183:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/10 08:11:35
保月守日
もうすぐ圧縮がありそうです。
二度書きだったらゴメンナサイ。

184:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/11 00:47:44
4月11日

シンジと二人で人生ゲーム。
子宝に恵まれ、心底嬉しそうなシンジを見てなぜか泣きかけた。

185:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/16 07:10:02
保月全日

落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌・・・

186:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/24 07:37:30
捕月手日

御用!御用!・・・誤用

187:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/03 18:15:18
5/4
下校中の自販機でジュースを買ったら、お釣りが出てこなかった。
悔しいので自販機の下を探して300円ゲット。

188:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 10:08:27
教えろ?





やだ

189:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/07 12:42:11
荒れそうな話題なんでこちらに書く。

別にLRSでも良いけどヘイトだけはカンベンな。

190:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/15 18:14:57
保全さげ

191:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/27 16:56:41
ho


192:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/31 03:49:28
アレだ

193:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/04 02:36:23
わ月を日

ふう、こうやって落ち着いて机なんかに向かえる日が再び来るとは
夢にも思っていなかったわ。
あの事件、後にはサードインパクトと呼ばれるであろう、「惨事」から
もう三ヶ月が経とうとしている。
復興は急ピッチで進んでいる、とは言っても状況が状況だから、
当然、元の生活なんて望むことはできはしない。
それでも、この世界に戻って来れたみんなは、それぞれ頑張っている。
この間、私の周りにも色々な事が起こったわ。
これから私は、それらの出来事を綴っていこうと思う。
これまでの、そしてこれからの日記の間に出来てしまった空白を埋めるために。

これを読んでいるであろう未来のアタシ!
この日記は、将来出版されるであろう「惣流アスカ自伝」の
資料と成るべくして書かれてるんだからね!
決して想い出に残そうとか、浸ろうとか、そんなんじゃないんだから。
勘違いして遠い目とかしてんじゃないわよ、ふん。


こんなネタじゃダメ?


194:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/04 07:20:09
問題無い。

と言うか練習スレなんで御随意に

195:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/04 23:56:07
あ月い日

気がつくと私は、崩れかけた廃屋の、壊れかけたベッドに寝かされていた。
屋根もない家に射し込む太陽の光からすると、昼過ぎあたりであろうか。
ふと横を見ると、そこにはシンジが寝かされている。
えーっと、事情が飲み込めないんですけど・・・
記憶にあるのは、確か、シンジが泣きながら私の首を絞めて・・・
シンジはその後、まるで憑き物が落ちたようにグッタリと気を失って、
それを見て私は、「このまま二人とも、死ぬのかな」とか思って、思って・・・
ダメだ。私もそこで意識が飛んでるわ。

んで、何でこんな所にいるのかしら?

状況が把握できないままボーッとしていると、外に人の気配がするのに気付いた。
もし、戦自の隊員だったりしたらヤバいかなあ、なんてちょっと不安になったけど
ボロ小屋に入ってきた人影の第一声は
「あっら~、アスカ、やっとお目覚め?」
って、この声、ミサトの声だ!

196:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/05 00:00:44
なんか、私とシンジ以外にも人が存在している事が、そんなの今まで当たり前だった
はずなのに、妙に嬉しく感じられた。おまけに、赤木博士とマヤさんも一緒だった。
「ミサトぉ、生きてたの♪」
「んー、なんで生きてんのか、私にもちょっちワカんないんだけどねぇ。
 ま、神様のサービスサービスぅってトコかしらん。」
相変わらず軽いノリをして見せるミサトに、すごく安心できた。
ミサト達が私たちをここまで運んだんだ、感謝、感謝、とか思ってたんだけど
次の瞬間、ミサトの瞳に邪悪な光が宿っていた。

ミサトは真顔でしれっと言ってみせた。
「アスカ、アンタ達が倒れてるのを見つけたとき、アンタの上にシンちゃんが
 乗りかかってたのよねー。マジ話、アンタ達、どこまでいっちゃってるのん?」
マヤさんは少し顔を赤くしながら続いた。
「ホント、今時の子供ってマセてますよねー、先輩。」
「あらマヤ、あなたのことだから、「不潔」とか言い出すのかと思ったわ。」
「アスカとシンジ君なら初々しいって感じですぅ。」
あのー、皆さん好き勝手に話を進めちゃってるんですけど・・・
反論の余地は、あり過ぎる程あるんだけど、そこまでムキになれるだけの
元気が、今の私には、無かった。でも、心の底からこれだけは思った。

「 ミ サ ト だ け は 溶 け て れ ば よ か っ た の に 」

197:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 01:26:23
あ月う日

一日経って、体力が回復してきたのか、私には「生きる意欲」みたいなものが
沸いてきた。「死ぬのはイヤ」ではなくてもっと素直に「生きたい」って。
これまで私は、周りの人に自分を認めさせることに躍起になってきた。
でも、私のことを心配してくれて、助けてくれて、守ってくれる、そういう人が
いるって事が、私が認められてる、そういう事なんじゃないかって思えたから。
私がここに寝かされていた事実が、その証明なんじゃないかって。


「ミサト、おはよ」
ミサトは、部屋の隅でどこかから漁ってきたのであろう本を読んでいた。
多分、読書なんてミサトの趣味とはかけ離れていると思うけど、
こんな状態での時間潰しにはそう贅沢もいえないのだろう。
ミサトはどう自分をイメージしてこの世界に戻ってこれたのだろう?
私は顔にも態度にも出してないつもりだったんだけど、ミサトは、
そんな私の疑問を察したのか、語りだした。
「撃たれたのよ、戦自に。補完が始まる前にね。私はその傷がもとで死ぬんだと
 思ってたわ。薄れゆく意識の中で、「彼」に声を掛けられたような気がして、
 これが走馬灯ってヤツかって。もう、死ぬモンだって覚悟しちゃってたから
 割と冷静だったわね。その瞬間、私の中に他の誰かの意識が流れ込んでくる感覚がして・・・」
それで溶けちゃったんだあ。ってそんな軽い相槌を打てないくらいに
そのときのミサトは真剣な顔つきだった。それはこれまでに見たことの無い表情で、
多分、この顔を知ってるのは、ミサトの言う「彼」ぐらいなんだろうなって感じた。


198:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 01:31:28
「でも、その時に感じたの。私は「彼」の遺してくれた真実への道を
 往き切れないまま終わっちゃうんだなあって。多分、私が私であることの
 イメージって、それに対する反発から生まれたんだと思う。
 私は「彼」の求めた真実に到達しなければいけないんだ、そんな気持ちが。
 ・・・まあ、私のお話はこんなところでオシマイかな。」
ミサトってズボラでガサツっていうのが基本だけど、時々ドキッとするような
繊細さと鋭さをみせる事がある。それは多分私なんかよりも多くのものを
人生で積み重ねてきた、いわゆる「年輪」ってヤツなのかもしれない。
今のミサトは、これまでよりもずっとずっと頼もしい「お姉さん」に見える。

「ミサト、その・・・撃たれた傷は大丈夫なの?」
ミサトの表情がそれまでとは一転、納得いかない疑問を抱えた顔になった。
「・・・それなんだけどねえ・・・気付いたら、傷跡はあるんだけど・・・
 塞がっちゃってるのよねえ。リツコもそうだって言ってたから
 これ、外傷を負ってた人は皆そうみたいよ。ま、私にとっちゃ
 「人類補完計画」というより「人体補完計画」だったって事かしらん♪」
いつもの能天気なミサトに戻っていた。

ミサトは今回きっと、これまで背負ってきたものの内のひとつから解放された。
これからはその分もうひとつ大きなものを背負って生きていく。

葛城ミサトが生きてる事実が、加持リョウジが存在した証明になるのだから。

199:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/10 21:46:32
保全さげ

200:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 09:16:37
乙です

続き待ち。

201:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/13 10:27:08


202:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/15 01:39:52
あ月う日

今朝も食事は、近くの避難所跡から漁ってきた非常食。
ミサトは毎日コレでも全然平気そうだけど、育ち盛りの私としては
もっと栄養のありそうなものを食べたい。
かつての調理係はこれまでずっと張り詰めていた緊張の糸がぷつりと切れたのか、
一日のほとんどを寝てすごしている。「寝て」といって、ただゴロゴロしているのではなく、
本当に眠りに落ちているのだ。得意の狸寝入りではなさそうだ。
今まで私達は家事のほとんどをアイツに任せっきりにしてきたし、アイツも
それをさも当然のようにこなしていた。頼りないヤツではあるけれど、
ここまでだらけきったアイツを見るのは初めてかもしれない。

「アスカ、お昼を食べたら、本部跡地に行ってみるわよ。
 もう、それくらいの体力は回復してるでしょ?」
確かにいつまでもここで寝ている訳にも行かないし、生活に新たな展開が望めそうなのは
明らかに向こうだと思うので二つ返事で了解する。
ミサトの話によると、私たちが寝ている間に既に日向さんと青葉さんが中心となって
生還したネルフ職員達が本部周辺の調査を開始しているようだ。

ミサトに頼まれ、シンジを起こしにいく。私に頼む理由が、
「自分は起こされるほう専門で、人を起こしたことが無い。寝てる人を起こすのは心が痛む。」
というのがミサトらしいというか、人として、女として終わっちゃってるとすら感じさせる。

「バーカシンジッ!!」
7回目の呼びかけでシンジはようやく上体を起こすと、眠そうな目をこすりながら
「なーんだ、アスカか。もうちょっと寝かせ・・・」
と、再び布団(というか布)に包まってしまった。この男、完全にダラケ切ってるわね。
「なーに甘えてんの!もうっ、さっさと起きなさいよっ!」
シンジの包まっている布を引き剥がす実力行使に出た。この瞬間、何故か
「今が昼近い時間でよかった」と感じた。仕方ないとは言わせないわ、ふふん。


203:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/15 01:43:00
一旦、目を覚ましてしまえば、これまでとそう変わりないシンジがそこにはいた。
まあ、見た目からしてそんな急激に変わるなんて事はまずないんだけど。
それでも、今回の件が心理的に何らかの影響を与えているかもしれない、
大袈裟かもしれないけど、そういう覚悟はしていた。

本部跡までを三人で歩く。思えば本部内以外をこうして三人で歩くのは初めてかもしれない。
会話もなく淡々と歩き続けるなか、シンジが自信無さげな声で話しかけてきた。
「あの・・・その、ア、アスカ・・・元気?」
「はあ?何言ってんの?アタシが元気なく見える?」
「あ、いや、元気そうなアスカを見るの、久しぶりだな・・・って。」
そっか。ここ最近シンジが見ていた私の姿って、自信を失くしてるところとか、
病院で寝ているところばっかりだったんだ。
「僕はいつも、何かにつけて父さんや他の人のせいにして嫌な事から逃げてばかりいて、
 肝心な時には、アスカも、綾波も、助けてあげられなくて・・・
 今だって、こうして元気なアスカにまた会えたから、少しはほっとしたけど・・・
 僕って、ネルフに必要だったのかな?そこに居た意味あったのかな・・・」

204:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/15 01:45:00
相変わらずのバカシンジ。そんな事言っても私を苛立たせるだけだってわかんないのかしら。
「アンタねえ、確かに色々辛い目にあって逃げ出したのもアンタかもしれないけど
 例えば本部の危機を見て戦う決意をしたのも確かにアンタだし、アタシやファーストを
 助けたい気持ちになったのもアンタなのよ?いいじゃない、強さと弱さ、
 一人の人間の中にいろんな面があったって。」
まったく、起きたと思ったら早々に慰めが必要なんて赤ん坊以下だわ。
それでも腑に落ちない顔を浮かべてるシンジに、私は思わず言ってしまった。
「アタシだってねえ、アンタと一緒に戦ってて、アンタが頼りになると思ったこともあるし、
 情けないと思ったこともある。大ッ嫌いだと思ったこともあるし、す、す、少ーしだけ
 す、好きだと思ったことも・・・ある。た、戦いにおいて、よ。
 でもそれは、全部アンタ一人に対してアタシが感じた本当のことなんだから!」

シンジの顔に少しだけ笑みが戻った。でも、それは少し寂しげな笑みだった。
「少しだけ、好き・・・か。」
おーい、アタシの一番恥ずかしい言葉だけ捉まえて、今までの話はどこいっちゃったのー・・・
もう構ってらんないわ。私はそれまでシンジに合わせていた歩みを早めた。
私の後方に一人になったシンジがポツリと呟くのが聞こえた。
「僕の中のいろんな面・・・あれも、これも、全部本当の僕、なんだ。」

205:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/15 12:47:47


206:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 00:48:42
あ月え日

ネルフ本部跡地は、私の想像よりはるかに原形を留めていた。
と言うより、私が最悪の下の下を想像してたから、それより遥かにマシだったって事だけど。

昨日はバカシンジのせいで、ここまで歩いた体力的な消耗以上に疲れを感じて
調査メンバーへの挨拶もそこそこに、以前、私の部屋として用意されていた部屋に
潜り込むと、早々と寝てしまった。

翌朝(つまり、今朝)、目が覚めると、妙にのどが渇いている。
本部内の非常食なんてどこに備蓄してあるのかわからないから、藁をも縋る思いで
自販機コーナーに行ってみた。いざとなったら破壊も辞さないつもりでよ。
ところが、拍子抜けすることに自販機はおろか、冷水機まで動いている。
ってか、よくよく考えてみたら、照明もちゃんと点いてるじゃん。

自販機前のベンチにはミサトと、一足先にこっちに来ていた赤木博士、マヤさんが
談笑している。
「あらアスカ、体はもう大丈夫?」
それどころじゃないでしょ、これは一体どうなってるの、と赤木博士に問いただすと
「最低限のライフラインだけは確保したわ。技術部の総力を挙げてね。
 もともとここは自給自足できるように造られてるから、この程度なら間にあうわ。
 もっとも全体の回復にはもう少し時間がかかりそうだけど。」

へえ、そうなんですか。施設外の人には悪いけど恵まれてるわね、ここ。
復旧を目指して、今は通路に点在する硬化ベークライトの完全撤去が目標だそうだ。
「目標だそうだ、じゃなくて、アンタ達もやんのよ!」
・・・やっぱり?作戦部長の命令じゃ仕方が無いか。んで、人力でですか?
ええい、仕方ないついでだ、行くわよ、シンジ。


207:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 00:55:24
「ああー、エヴァがあればこんな重労働しなくてもアッという間なのにぃ。」
無いものねだりと知りつつも、そんな事を思ってしまう。
「かえってこれをエヴァで除去するのって難しいんじゃないのかな・・・。」
「要領悪いわね、シールでも剥すようにやればいいのよ。」
「・・・弐号機って、爪あるの?」
・・・やっぱりバカは治ってない、か。ツッコミ所が違うでしょ!
エヴァの指を突っ込んだら、それだけでこんな通路、使い物にならなくなるわ。

でも、ちょっと面白そうだから、この話題を続けてみる。
「ま、アンタには無理かもしれないけど、アタシと弐号機がシンクロすれば、
 こんな作業、お茶の子サイサイよ。」
その言葉を聞いたシンジがちょっと微笑んだ。
「そっか。アスカ、結局最後には弐号機に乗る事に自信が持てたんだね。」
くは、シンジにそんな事を言われてしまうとは、何たる不覚。


208:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 00:57:22
少し鬱に入り気味になっていると、シンジが切り出してきた。
「アスカ、エヴァの中で、誰かに・・・逢わなかった?」
!!!。ちょっとビクッときてしまった。
「・・・そっか、シンジも誰かに逢ってたんだ。」
きっと、シンジは私なんかよりも早くにその「誰か」に逢ってたんだと思う。
「心を開かなければエヴァは動かない」そんな、今では当然のようにさえ感じる事が、
シンジには自然に出来ていた。少なくとも、人に対しては構えていても
エヴァに対しては構えることなく、素直な気持ちで乗っていた。きっとそうだ。
私はそれに気付けなかった分、エヴァの本当の力を引き出すのが遅れてしまった・・・。

それっきりで会話が途絶えた。沈黙の中、作業だけが続く。
でもそれは重苦しい沈黙ではなく、私にとっては、不意に心の痞えが取れた気分。
私はどうしても一言、言っておきたくなって沈黙を破った。
「私以上に、弐号機とシンクロできる人なんて、絶対いないんだから!」
胸を張る私に、シンジは満面の笑みで応えた。
「ボクも、そう思うよ。でも、ボクだって、初号機に乗ればアスカにだって負けない。」

それは、多分、いや、間違いなく両方ともホントの事だと思う。


209:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 19:41:22
次回もサービスサービス♪続き続き♪

210:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/18 02:26:52
あ月お日

うう、カラダがダルい・・・。
ネルフ本部内の後片付けは、昨日の「総員第一種清掃配置」の発令により
完遂された。最初は渋々復命していた私も、シンジとの会話で心のもやが晴れたのか
気分が高揚し、思わず張り切りすぎたようだ。
その結果が、肩を中心とした筋肉痛。ネルフのために頑張った挙句、この仕打ちか・・・。

やっぱり、か弱い女の子に硬化ベークライトの除去なんて過酷な労働だったのね。
でも、翌日筋肉痛になるのは代謝が良ければこそ。
ミサトなんかは三日後くらいに反動がくるに違いない。
その時は思いっきり笑ってやろう。

昼過ぎまでゴロゴロしている。体は痛いけど退屈には勝てないので
ちょっと施設内を散歩しに出かける。
とはいっても、施設内に真新しい物があるわけでもなく、
話し相手を探して自販機コーナーに辿り着くのが関の山。
丁度良くシンジが雑誌を読んでくつろいでいる。

今日の私は気だるさが表に出ているらしく、顔を合わすなり
「あれ、アスカ調子悪いの?ひょっとして・・・二日目?」
なんて言われてしまった。へえ、シンちゃんも言うようになったじゃない。
というわけでシンジの左頬に、私の右手の跡をつけてやった
・・・まではよかったが、今の私にはこの程度の動きでも激痛が走る。
苦悶の表情を浮かべる私を、シンジは今叩かれたことも忘れたように心配げに見ている。
「ア、アスカ・・・大丈夫?」
「うう、筋肉痛になったみたいで、激しい動きをすると痛いのよう・・・。」
「アスカ・・・全力で叩いたんだね・・・。」

211:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/18 02:28:35
シンジが、読んでいた雑誌を開き私に見せる。
「丁度、こんなの医務室で見つけて読んでたんだけど。」
なになに?「気の流れで体を癒す」?気功・・・東洋医学者はヘンなこと考えんのねえ。
でもアンタが治療できるわけじゃないんでしょ、と突っ返すと、
物は試し、なんてめずらしく積極的。私に触りたいだけじゃないでしょうね?

場所を元・パイロット控え室に移し、騙されたと思って治療されてみる。
さっきの雑誌を見ながらシンジが私に指示を出す。
目を閉じて、体の力を抜いて、息を大きく吸って・・・。
シンジの手が私の肩に触れる・・・って、この姿勢って、私の唇を奪う気じゃ無いでしょうね?
忘れてた、コイツは寝ている私にキスしようとするような奴だったんだ。
やっぱり騙されたか、なんて自責の念に駆られていると「いくよ」って、えっ、どうしよう。

なんて、シンジにそんな甲斐性があるはずもないか。
「えい!」とシンジが気を注いだのであろう瞬間、私の体は
部屋の壁まで飛ばされていた。これが・・・気の力なの?
私よりも当のシンジの方が目を丸くして驚いている。
「ははは・・・ATフィールド全開!・・・なんちて・・・。」
気まずそうにつまらない事を言っているが、なんかスゴイ!凄い事は認める!
これもシンジの隠れた才能の一つなのかしら?開花の瞬間に立ち会った気分だわ。
私の体には筋肉痛に「打撲傷」が重なったけどね。お、怒ってないわよ、別に・・・。

コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル・・・・・

212:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/18 02:35:45
乙です

読み返してみて、こっちもおもしろい。がんばって。

213:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/18 13:59:47
お気に入りに登録しますた。

214:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 11:46:46
あ月か日

痛い。今度は昨日打った腰が痛い。もう私の体とは思えない。
とはいっても、これまでエヴァに乗っていて味わった体を引き裂かれるような
幻痛に比べれば、五体が無事な状態での痛みなだけマシかもしれない。
普通は両腕を付け根から切断される痛みなんて経験しないものね。

素人の気功なんて怪しげな話に乗った私もバカだけど、
シンジだって親切心のつもりでやってくれたんだろうから責める訳にも行かない。
でも、このやり場の無い苛立ちはどこにぶつければいいの。
・・・そういや、今日当たり筋肉痛の発症してそうな人がいるわね、ふふふ。

というわけでミサトの執務室へと向かう。
この部屋のドアは戦自侵攻の際破壊され、まだ修理の手が回っていない。
開けっぴろげな性格のミサトは、「邪魔だから」とその扉を撤去してしまった為、
通路から中が丸見えだ。部屋の中には彼女と赤木博士の姿が見える。
「ミーサトっ♪」
二人の話の中に入っていく。私はそれとなく二人の体調を探るような話に
持っていったが、特に疲弊しているような様子は伺えなかった。
・・・そうですよね、作戦部長自ら作業なんて行いませんよね、ハイ。

215:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 11:48:19
それでもミサトの口から「慢性的な肩こり」という言葉を引き出し、
シンジに気功で治して貰うよう勧めると、話に食いついてきたので
早速シンジを連れに行く。部屋の隅まで飛ばされて驚くミサトの顔が早く見たいわ。

で、シンジを見つけてミサトの部屋まで戻り、昨日私にやったように
ミサトにやってあげるように命令する。拒否は許さないわ。

ところが、私の期待とは裏腹に、シンジの気功が発揮される事は無かった。
それどころか、上手くいかずにおたおたするシンジを
「いいわよん、普通に、肩揉んでくれれば。」
なんていいように使われてしまう始末。ク・クヤシイ・・・。

「ちょっとシンジ!何やってんのよう・・・。」
思わず矛先をシンジに向けてしまった私をなだめるようにミサトが言う。
「いいのいいの。修行者でもないのにそんな簡単に『気』なんて操れるもんじゃないわ。」
「でも、昨日は本当に・・・」
「いいんだよ、アスカ。昨日はまぐれで上手くいっただけなんだよ、きっと。」
「だってシンジ・・・悔しいじゃない・・・。」
私達のやり取りを眺めていた赤木博士が微笑ましげに呟いた。
「アンタ達、いいコンビになったわね・・・まるで、夫婦みたいよ。」
そういう冷やかしにはもう慣れているつもりだったけど、思わず沈黙してしまった。


216:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 11:50:31
しばしの後、赤木博士とシンジはそれぞれ戻っていき、部屋には私とミサトが残された。
「アスカとシンちゃんのやり取り、本当に見てて飽きないわね。
 リツコも言ってたけど、本当にいいコンビになったわ。」
ミサトの目は「やさしいお姉さん」になっていた。そして、ちょっと誇らしげに続けた。
「私もリツコに言われたことあるのよ、友達の結婚式の席で、
 『あんた達、夫婦みたいよ』って。もちろん加持とね。」
今までの私だったら、そんな話を聞いただけで、いちいちカッカしていたと思うけど、
今の私は、自分でも不思議なくらい冷静に、一つの『昔話』くらいの感覚で聞いている。
むしろ、ミサトにとって私は、そんな『昔話』を語れる存在として
認められているんだな、って感じられるぐらいだ。

「その時は、頑なに否定してたけど、今思えば、何でそのとき素直になれなかったのか、
 『失って初めて大切なものに気付く』なんて人の話を聞くと、馬鹿だなって
 思ってたのに、自分がその『馬鹿』だったなって、ホントに後悔している。」
ミサトは、アスカも素直に生きた方がいいわよ、なんて教訓語っちゃってるけど、
もしかしてシンジに対する私のこと言ってるつもり?
残念ながら私には、そんな気は全然ありませんよーだ!
・・・って『そんな気』が無いのはホントだと・・・思う。けど『全然』ってのは素直じゃない
・・・かも。うう、『全然』は取り消し!でもそれ以上は譲れないんだから!
って、何考えてんだ、私。バッカみたい。

「リツコと話してたの。『お互い最後に一人にはなりたくないわね』って。
 どうやら最後の一人は私で決まりみたいね・・・。」
・・・このままでは空気が重くなってしまう・・・ええい!
「なーに言ってんのミサト、そもそも加持さんはアタシのモンなんだから!」
ミサトに鼻で笑われた。どうやらミサトにとって私は、オンナとしてはまだまだ
認められてないみたいだ・・・。クヤシイ!!

217:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 12:12:54
乙です

ほのぼのしてますね。

218:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/20 02:11:05


219:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 01:29:00
あ月き日

昨日、冬月副司令の身柄が確保されたようだ。
徐々にではあるが、この世界にも人が戻りつつある。
最終的にどれだけの人が還って来る事が出来るのか、予想も付かない。
でも知り合い、って言うか、こう言ったら副司令は怒るかもしれないけど
ともに戦った『仲間』がまた一人帰還を果たした事は、やっぱり嬉しい。

そして今日、サードインパクト後、初となる招集がかかった。
今のネルフが組織として何らかの機能を果たしているわけではないが、
今後についての事前策が必要なのだろう。少なくともここにいる人たちは、
一般世界から隔離された、と言ってもいいであろうジオフロント内で
少しでも未来が明るくなるように、必死で頑張っているんだから、
私も、たとえ今後どうなるとしても、今はここで皆と頑張りたいと思う。

副司令が集合場所として選んだのは、碇司令の部屋だった。
発令所とMAGIが現在最優先で復旧作業中なので、作業の邪魔になるのを
避けているんだと思う。発令所が復旧中ということで、
召集は日向さんと青葉さんが各人に口頭で伝えて回った。
これが先進技術の粋を凝らして設計されたネルフ本部とは・・・お疲れ様。

司令室に向かってとぼとぼと歩くシンジをつかまえる。
別に、シンジじゃなくても良かったのよ、ただ、司令室なんて入った事無かったから
ちょっと一人じゃ心細いかな、なんて。一人よりはマシって程度なんだから!

そういえばシンジは今、一体どんな気持ちで司令室に向かっているのだろう?
憎かった父親、嫌いだった父親、認めてほしかった父親・・・。
そんな父親が長く過ごしていた部屋。それから自分が逃げ出した部屋。
今はまだここにいない、でもいつか帰ってくるかもしれない碇司令に
シンジはどうやって向かい合っていくつもりなんだろう・・・。

220:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 01:31:54
そんな事を考えているうちに目的地に到着。既に主だった発令所メンバーは揃っている。
まだ到着していない副司令、それに碇司令、そしてファーストの姿が見えないぐらい。
いつか、皆が揃う日は来るのかな。そんな感傷に浸ってしまった。

自分でも不思議なくらいファーストの事が気になってしまう。
人から聞いた事を含め、いろんなファーストの姿が脳裏をよぎる。
人に対して素っ気無かった彼女。盾となってシンジを護った彼女。
付き合い悪かった彼女。マトリエル戦でディフェンスを買って出ようとした彼女。
チャーシュー抜きな彼女。ディラックの海に飲み込まれたシンジを気遣う彼女。
爆弾抱えて使徒に特攻する彼女。不調の私に助言をくれた彼女。
ロンギヌスの槍で私を助けてくれた彼女。自爆してまでシンジを助けた彼女。
もしもその時、「何かをしてくれた」と素直に思うことが出来ていれば、
ファーストとはもっといい関係が築けたはずなのに、私にはそれが出来なかった。
もっとも、今だからそう思えるんだけど、それに気付いた時には彼女は消えてしまった。

遅れて、副司令が部屋に入ってきた。揃った面々を一通り見渡して言った。
「碇の奴は、まだ戻ってきておらんのか・・・。」
副司令の口ぶりでは、碇司令がいずれ戻ってくる事を確信しているようだ。
シンジが副司令に父は戻ってこれるのかと尋ねている。副司令は落ち着いて答える。
「必ず戻って来るさ、碇は。奴の目的は果たせたはずだからな。
 次にまた何かを企んで、戻ってくる。そういう奴だよ、アイツは。」
碇司令が次に何を言い出すか、楽しみでたまらない、副司令の顔はそういう表情をしている。
「君たちにはたまらんだろうが、奴は一旦何かを始めると、周りが見えなくなる
 ところがある。まるで子供だよ。ユイ君が言っていたよ、
 『あの人はカワイイ人なんですよ』と。私も最初は碇の事を好きになれなかったが、
 それでも一緒にいると、なかなかどうして、面白い男でな・・・。」
それで、碇司令の目的って何だったんだろう。私が聞くまでも無くシンジが尋ねている。
「それは『ユイ君と逢う事』だと思うぞ。まあ、間違いないだろう。」

221:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 01:34:48
「うわぁぁぁぁぁっ!」
突然、部屋を揺れが襲った。地震でも起きたのかしら?
脆くなっている天井から埃が舞い落ちる。
と、同時に部屋の奥の壁の一部が崩れ、そこには一つの扉が姿を現した。

「やれやれ、見つかってしまったか。碇の、隠し部屋の入り口だ。
 どうだね、入ってみるか?碇には何か言われそうだが、私は一向に構わんよ。」
副司令の勧めに、最初は皆、躊躇していたが、意を決したように
シンジが一歩踏み出した。それを見て副司令が先導する。私達は後に続く。

扉の向こうの細い通路を抜けると、機械に埋め尽くされた部屋に出た。
そして、その部屋を見渡した皆が、ある一点に目を奪われ、固まった。
そこには、LCLで満たされた透明の筒状の機材が二基あって、
そこにはそれぞれ「綾波レイ」のカタチをしたモノが浮かんでいる。
「これは、碇の気持ちなんだよ・・・。」
副司令が、静かに、語り始めた。

「子供が『男だったらシンジ、女だったらレイと名づける』碇はそう決めていたそうだ。
 つまり、綾波『レイ』の名は、碇が自分の娘に送った名前ということさ。
 碇は、補完を進める一方で、レイに人として生きてもらいたい気持ちも
 少なからず持っていたのだろう。ここにある二つの体は我々の体と比べても
 遜色無いだけの仕上りになっている。碇の専門分野でないにもかかわらず
 研究を重ね、これだけのものを創りあげたのだ。全く恐れ入るよ。」


222:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 01:36:59
赤木博士が目の色を変えた。
「私も科学者の端くれとして、これだけのものを見過ごすわけにはいきませんわ。
 ぜひとも、この身体に魂を宿らせてみたい。」
うう、赤木博士のマッドな部分が顔を覗かせている。即断即決ってなカンジで
早速、ファーストの身体を一体、実験台の上に寝かせた。

ところが!である。
周りが何かするまでも無く、その身体がムックリと上体を起こしたのだ。
当然、皆、恥も外聞も無く絵に描いたようなバカ面になっている。
私と言えばさっきまでファーストのことを考えていたのもあってか、
多分、この中で一番違和感なく目の前の出来事を捉えられている。
逆に、現実が夢のような事だと気付くと同時に、目が潤んでくる。
そうだよね、ファーストだって私達の所へ帰りたかったんだよ!絶対そうだよ!

私は思わずファーストに駆け寄った。ねえ、本物のファーストだよね?
「あなた・・・気負っていたものが、とれているわ。」
ぐっ、相変わらず冷静に痛いトコを突いてくるわねえ・・・。
「・・・・・なに、泣いてるの?」
くぅぅ、目の潤みに勘付かれたか、クヤシイ・・・。
そして、ファーストは、何かを思い出したかのように、私に、最高の微笑を投げかけた。
その微笑を見た私には、もう、溢れてくるものを抑えることは、できなかった。

悔しいけど嬉しい。私にとって最高の「強敵」が帰ってきたんだから。

223:222
06/06/21 01:45:48
読んで下さる皆様、お世話になっております。
私事で申し訳ないのですが、今回のネタのレイの視点Verを、レイの日記スレの
680辺りから書いていますので、もし、よろしかったらそちらで補完してください。
それでは、今後ともよろしくお願いします。



224:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 02:36:57
乙です。アレの作者さんだったのか、続き愉しみにしています。

225:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 06:24:10
乙です

うん文体とたゆたう情緒というか感じから同じ人だと思ってた。でも作者さんが言うまで黙ってよと思ってた。
がんばってくださいね。

226:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 09:46:51


227:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 10:21:01
おつ

228:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 00:17:37
gj

229:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 12:24:20
あ月く日

今日は、赤木博士から施設の保守点検の手伝いを頼まれた。
まあ、平たく言えば復旧した自動ドアの確認なんだけど、ネルフ本部内には
IDカードやボタンで開くものも含めて、相当な数の自動ドアがある。
それの、開かないものや、開きっぱなしのものをチェックするわけだ。

大体いつも、こんな仕事はシンジとコンビを組まされてやるんだけど、
今日はシンジがミサトに別件で駆り出されているので、
早速、帰ってきたばかりのファーストとのコンビで出撃する。
簡単な仕事だし、折角だから、今まで出来なかった話をしちゃおうかなー、なんて。

施設内でも、通行量の多いところは、不具合があっても誰かが気付く
可能性が高いので、今回は、第三新東京市への通路や、ターミナルドグマ近辺などの
調査を重点的に行う事にする。

「あら、このドア、開かないわ。」
「えっ、どれどれ・・・ちょっとファースト!これは自動ドアじゃなくて
 押し扉じゃない!なにボケてんのよ!」
ファーストって、結構こうだった。なんかエラく難しい事を知ってたりするのに、
こういう常識的なことに関しては、抜けていたりする。多分、私がファーストに対して
嫌悪感を抱いていたのは、こういうところにも一因があると思う。
今見れば、これはこれで捨て難いボケキャラに感じられるから不思議だ。

先に進めてきたドグマ周辺の調査も、立ち入り禁止区域等一部を除き、大方を終える。
ふう、明るい時間帯に終わってよかった。まあ、天然光を取り入れているわけじゃないので、
一日中照明は点いているんだけど、なんか、暗くなってから来るのイヤよね、ここ。
しかもファーストに、暗がりで後ろからボソッと話されると怖いのよう。

230:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 12:27:06
さてと、次は第三新東京市まで歩くんだけど、その前に一旦休憩。
「私、いい。」とか言ってるファーストを、無理矢理、私の横に腰掛けさせる。
私は、背負ってきたバッグからお茶を取り出し、一本をファーストに差し出す。
ファーストは、不思議そうな顔で私のことを見ながら、つれない事を言う。
「一人で休めばいいのに。あなた、私の事、嫌いでしょ。」
ふふふ、何でも見透かしてるようなファーストでも分かってない事ってあったんだ。
それとも私ってそんなに邪険な態度をとっていたのかな。
「ううん、私が本当に嫌いだったのは私自身。
 アンタには、八つ当たりしてたみたいなモンかな、悪いけど。
 大体、アンタに初めて会った時、アタシ言ったわよ、『仲良くしましょ』って。」 

「私も言ったわ。『命令があればそうするわ』って。」
「アンタ、バカァ?人と仲良くするのに命令なんて関係ないでしょ!
 要はアンタがどうしたいかよ。私と仲良くやるのが嫌だってんなら、それはそれで仕方ないわ。」
「・・・・・やだ。」
顔を真っ赤にして怒る私を見て、ファーストがクスリと笑った。へー、そういう冗談言うんだ・・・。
でも、何かがおかしくて笑うファーストを初めて見た。いや、見せてくれたんだと思う。

「でもあなた、今日は元気そうね。久しぶりにあなたの事を見たとき、
 以前と違う感じがしたわ。何かしおらしいというか・・・。」
ちょっとアンタ、今まで私をどういう目で見てたわけ?・・・でもそういえば、
今日は、最近では一番、自然に、何も考えず言葉が出てくる気がする。
「そりゃあまあ、友達と会話するのが、一番リラックスしてるだろうからねえ。」
「トモダチ・・・?私が・・・トモダチ?」
「ふふん、アンタとは一緒に戦った『戦友』じゃない。」
あらら、ファーストったら頬を赤らめちゃって、カワイイとこあんのねえ。

ちょっと休みすぎたかな。さあもう一仕事!
移動中に、ミサトのおつかいをこなしているシンジとすれ違う。
シンジは私達を見て、奇異なものでも見たかのような顔をしていたが、それもまた良し!

231:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 12:30:18
第三新東京市、地上へと続く通路。今までは移動装置が作動していたため、
徒歩で移動するような機会もほとんど無かったし、今後も装置が復旧すれば
利用する事も無いだろう。ただ、ドアの定期メンテも兼ねて、確認したいんだそうだ。

脇道へと繋がるドアの幾つかに不具合のあるものが見つかったが、
メイン通路に関しては特に問題は見つからなかった。
たまにファーストがボケて「開かない」と言い出すのを除いては・・・。

「これで、ラストォォォ!」
最後の扉も問題なく作動し、太陽光に照らされる。ジオフロントにいても、
上部にいくらかある、破壊されて出来た穴から日は差してくるけど、
やっぱり全身で浴びる陽の光は気持ちがいいもんだ。

が、周りに広がるのは爆発後の寂しい風景。
そう、ファーストが、シンジを護るため、身をなげうって使徒を殲滅した跡。
その強い意志にはさすがの私もたじろいでしまう。
「また、ここに来るとは思わなかった。私、心も体もこの世界から消えて
 無くなってしまうと思ってたから。」
「アンタねえ、もうちょっとは考えなさいよ!そんな助けられ方したって、アイツは
 絶対ウジウジしてるわよ。『綾波が死んだのは自分のせいだ』って。
 これからは、少しは自分の事も大切にしなさいよ!」
全く、私はファーストの教育係じゃないんだから。
ファーストは笑いをこらえたような真顔で答える。
「あなたの命令があったから、そうするわ。でも、あの時は『大切な碇君を守りたい』
 ってそれだけで・・・碇君のこと、好きだから。」
よ、よくもまあ、照れも恥じらいも無く、そんな事を言えたもんだわ。
聞いてるこっちが恥ずかしくなるわ。うー、あつあつ。
「だって、照れるも何も、あなたも好きなんでしょ、碇君のこと。
 あなたは少し、素直になりなさい。これは私からの命令よ。」
バ、バーカ!私が好きなのは加持さんよ!でも・・・うう、肝に銘じておきます・・・。

232:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 18:36:14
GJ

233:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 03:45:19

シンジばかりがなぜもてる

234:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/25 05:54:59
乙です

ほほえましいですね。

235:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/26 06:17:32


236:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/26 14:59:08
おつ

237:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/27 18:02:53
おつ
少~しだけシンジが気になってるアスカとても良し

238:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 23:36:55
GJ

239:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 07:10:07
gj

240:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 22:35:48
あ月け日

昨日の報告をしに、赤木博士の研究室に出向く。
もちろんファーストと一緒に。昨日色々とおしゃべりできたことで、
彼女との間にあった誤解や軋轢は、多少なりとも解消できたと思う。
これからの彼女との新しい関係が、幸せを感じられるようなものだと・・・いいな。

ちょっと前にシンジと話した事がある。人は多面性を持っているって事を。
昨日ファーストに、「なんかしおらしい」って言われたけど、多分それも私の一面。
最近の私の置かれている状況が、私のそういう面を前面に押し出していただけ。
でも、私が自分に望んでいるのは、「明るく、元気に、自信と誇りを持って!」
今がこんな時だからこそ、そうあれる様、頑張らなきゃって気付かされちゃった。

「赤木博士、おっはよーっ!」
まずは元気な挨拶からね。ところが、赤木博士は驚いた顔をしている。
最近の私はそんなに大人しい、「いいこちゃん」になってたのかしら?
「え・・・そうじゃないわ。ただ、レイが微笑んでるのが珍しくって。」
た、確かにレアなんだけど、その驚き方ってちょっとヒドくない?って抗議すると、
「あらあら、今度はアスカがレイをかばうなんて、ホントにどうしちゃったのかしら?」
・・・ま、確かに今までの私達からすれば不自然かもしれないわね、むう。

「それで、どうだったの?昨日の調査結果は。」
私達は昨日、見てきたことを事細かに報告した。「細か」には勿論、ファーストの
言った冗談や、ボケについても含まれている。私は昨日からコレを誰かに言いたくて
ウズウズしていた。ファーストは気まずそうに、ちょっとうつむき加減。
「・・・やはり目覚めたのね、彼女が。」
赤木博士がファーストを見据えて呟いた。え、何?どゆこと?
「いえ、そんな大した話じゃないわ、普通の事なのよ。ただ、これまで、感情の表し方
 を知らなかったレイが、ついにその表現方法に目覚めた、って意味の話よ。」

241:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 22:37:21
これから先は、赤木博士の憶測なんだけど、同じくらいの年頃の私達に接しているうち、
感情を知らなかったファーストに感情が芽生え、それが機会を得て発現したのでは、と。
「へえー。ファーストの感情を目覚めさせていたとは、さっすが無敵のシンジ様よねえ!
 ホント、モテる男はつらいわよねぇぇぇぇぇ。」
私がちょっと皮肉っぽく言ってみると、赤木博士はニヤニヤ笑いながら、
「確かに、レイがシンジ君にそういう気持ちを抱いたのが『きっかけ』かもしれない。
 でもそういう感情って、困難が増幅させるものじゃない?例えば近くに
 ライバルがいるとか、ライバルがいるとか、ライバルがいるとか・・・。」
だーかーらー・・・私はそんなんじゃあないって!ホントにもう・・・!
でも、私の横で、顔を真っ赤にしながら「私もそんなんじゃない」とか言ってる
ファーストはとても初々しかったな。おねえさん惚れたよ、もう。

でも、赤木博士に言わせれば、私にも同じような面があるって。
勿論、私に感情が芽生えたわけではなく、今までの私と比べて、感受性の幅が広がったとか、
一段階上のレベルに達したとか、そういう感じを受けるそうだ。
っても、そういうのって、言われてる本人が一番気付かないモンなのよねえ。

「アスカが『変わったなあ』って思うのは、なんと言っても落ち着きが感じられる事ね。
 今のアスカには、色んな事を冷静に受け止められるだけの度量がありそうに見える。
 それは、多分、自信・・・今までとは比べ物にならない、強固な自信を、どこかで
 身につけて来たんじゃない?そんな気がするわ。」

確かに今までの私は、「一人で生きていく事が出来る大人」でありたいと言う願いから、
急かされるように、自信を持つことに駆り立てられていたのかもしれない。
でもホントは気付いていた。そんなの自信でもなんでもなくて、自分を奮い立たせる為の
「おまじない」程度のモンだってことに。勿論、私なりに、努力を惜しんだつもりは無い。
だけれど、その努力だけでは埋めようの無い部分、大人としての経験の足りなさを埋める為、
自信に「見せかけて」強がって、見栄を張って、意地になって、必死にもがいていたんだもの。
自分の弱さを他人に悟られないように。

242:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 22:42:20
「それでアスカ・・・。お母さんには逢ったんでしょ、エヴァの中で。」
さすがにこの質問にはドキッとした。そんな私を見透かしたように、
「そんなに驚く事はないわ。曲がりなりにも私はエヴァ開発の責任者なんだから。
 私はそれを知っていながら、黙ってあなた達をエヴァに乗せていた。イヤな女ね。」
・・・そんなこと言われても、別に赤木博士に対して、恨みや憎しみが湧く訳でもなく、
第一、ママも、シンジのママも、エヴァに何らかの期待を持っていた事は確かだろうし、
私なんか、エヴァのパイロットである事が、数少ない本当の自信と誇りの源だった。
「なーに言ってんの!博士がそんな弱気な事言ってたら、ママも浮かばれないわ。」

ちょっと聞くとイヤミに聞こえるかもしれない。無論、私にそんなつもりはない。
赤木博士は後ろめたさを感じていたみたいだけど、自分を責めるような事はやめて欲しい。
「うふふ、アスカに励まされるとはね・・・。お母さんに貰ってきたのね、大きな自信を。」
へへん!そうだよ!自信だけじゃない、今までの私が持っていなかったもの、
ママにたくさん貰ってきたんだから!

243:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 22:43:53
「マヤ、本部の電源を、正及び副系統の一部で維持できるように調整して。」
赤木博士が発令所のマヤさんに指示を出す。昨日の私達の調査も含め、全館の生命維持に
支障がないだけの電力量の確保が確認できたら、副系統の残りと予備系統を一時的に、
第三新東京市に供給するつもりだそうだ。社会貢献まで考えてるなんて、さすがは赤木博士。

「そんなにキレイなモンじゃないわ。もっと、大人の打算的な考えよ。
 今後、ネルフがどうなるか分からないけど、未来への布石だけは打っておきたいの。
 下手するとここも、サードインパクトの首謀者だ、なんて言われかねないからね。」
批判を反らし、評価を上げるための措置、って事ね。でも、私もそれには大賛成。
私が今、居たい、居てもいい場所ってやっぱりココだもの。

「私にとってこの場所は、アスカにとっての弐号機と似たようなものだわ。
 科学者として尊敬していた、母さんの遺してくれたものが、ここには沢山ある。」
壁に飾ってあった集合写真の中の、多分、碇司令を見つめながら、赤木博士は呟いた。
「不思議なものね、女としての母さんは、憎んでさえいたはずなのに・・・。」

244:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/01 11:48:51
乙です

なんか波瀾万丈してますね。がんばって。

245:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/01 22:58:07

元気でちょっとだけシンジが好きなよいアスカ
より人間らしくなったレイ
しっかり仕事するリツコさん

希望のもてるよい日記でござる

246:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/03 01:24:55


247:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/04 09:28:35
gj

248:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/06 00:10:05
あ月 こ日

現在、私達は、ネルフ本部跡地を生活拠点にしている。
「跡地」って言っても、赤木博士を中心として復旧に力が注がれ、
遠くない将来、新ネルフ本部と呼ばれる日が訪れるかもしれない。

で、施設内に各人に用意されていた個室に、それぞれが寝泊りしている。
日本に来た時から私は、ミサトの部屋に居候していたので、ここの部屋を使うのは、
第三新東京市が壊滅状態になった後からなのだが、なかなかどうして、悪くない部屋だ。

ただ、ちょっと嫌なのが、誰かの顔を見たくなった時。以前なら、自分の部屋の扉を
開ければ、リビングでくつろいでいる、ミサトかシンジが目に入ってきたのだが、
この部屋の扉を開けても、そこには長い廊下が延びているだけ。今にすれば、あんな
バカシンジでも、少しは私の寂しさを紛らわす役に立っていたんだなあ、って思う。
ま、「枯木も山の賑わい」って程度になんだけどね。

そういうわけで、誰かに会いたくなったら、食堂なり休憩所なり、人の集まりそうな場所に
足を運ばなければならない。そうしてまで出向いた挙句、誰もいなかったりしたら、
「私は要らない子なの?」って気持ちに戻ってしまいそうになる。
・・・もう何回か経験したんだけどね。ううう。

まあ、そんな期待と恐怖を抱えつつ、自分の部屋を出て、休憩所を目指し廊下を歩いていると、
丁度どこかから戻ってきて、今まさに自分の部屋に入ろうとしているシンジを発見。
とりあえずキープ決定。「今戻ったばかりなのに」と嫌そうな顔をしているシンジを
休憩所まで付き合わせる。安心しなさい、アンタは予備なんだから誰かいたら解放してあげるから。
「・・・予備、予備って、父さんみたいな事言うなよ・・・。」


249:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/06 00:12:55
「備えあれば憂いなし」という言葉が実感できるぐらい、シンジが役に立つ。
・・・つまり、休憩所には誰もいなかったって事。いいわ、アンタで我慢してあげる。
「ほらシンジ、ジュース買ってきて!」
シンジは「何で僕が?」って感じに、不満を顔に出している。そこまでさせたら
さすがにかわいそうか。しょーがないなあもう、私がオゴってあげるわ。

自販機でミルクティーとオレンジジュースを買って、シンジに差し出す。
「どっちでもいいわよ、好きな方取んなさいよ。」
シンジの答えは「アスカが好きな方飲みなよ」。ま、予想通りだけど。
好きな方も何も、買った本人がハズレを引くモノ買うわけないじゃない!
それに、知ってんのよ、アンタがよくミルクティーを飲んでんの。何で知ってるのかって?
・・・き、決まってるじゃない、飲んでるところを見たからよ!たまたまよ、たまたま!

ミルクティーを受け取ったシンジが嬉しそうな顔を見せる。
コイツがたまに見せる、こういうマッタリとした雰囲気にはちょっと弱いかも。
「ジュースぐらい一人で飲みに来ればいいのに。他に何か用でもあったの?」
まったく邪念のない顔で、こんな事聞いてくるんだけど、・・・言えないわ。
アンタにだけは「たまに人恋しくなることがあって」なんて口が裂けても言えないわ。

「ねえアスカ、いい機会だからちょっと話があるんだけど。」
へえ、アンタが積極的に話を振るなんて珍しいじゃない。何よ、言ってみなさいよ。
「僕たち、全くの他人同士だけど、今まで一緒に住んでいたよね。
 僕たちの生活って、他人の目にどう映っていたのかな?不思議に思われたりしてないかな?」

相変らずくだらない事を気にするんだから。そりゃあ、私達のことを知らない人には
違和感があるかもしれないけど、「上司と部下」でも、「保護者と未成年者」でも、
共同生活していたことに理由を付けたいんなら、いくらでもあるじゃない。

「それで・・・僕も初めは、『何でこの人達と一緒に生活しているんだろう』って
 思ったし、一人でいる方が気楽で良かった・・・ハズなのに、ここでの生活を始めてから、
 どうもシックリこないんだ・・・アスカやミサトさんが近くにいないのが・・・。」


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