ヒカリ×シンジの可能性を(以下略) 2時限目at EVA
ヒカリ×シンジの可能性を(以下略) 2時限目 - 暇つぶし2ch566:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/02 13:50:26
しのざき嶺の方だろうな。

567:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/02 13:52:36
>>564
その場合シンジとトウジの立場が逆だな。

568:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/02 18:10:05
>>566
しのざき嶺と言われても一般人の99%は誰のことか分かりません><

569:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/02 18:33:36
倒錯シンジきゅんスレ向けの話題だな。

570:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/02 18:53:06
>>568
つズオーダー大帝

571:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/04 14:04:22
よけいわからん

572:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/04 14:12:54
かつて氏の単行本の表紙カバー折り返しに載っていた
「著者近影」がズォーダー大帝だった、という故事に由来。

なぜズォーダー大帝だったかというと、当時の氏の作品
に登場するおっさんキャラのほとんどが、眉毛がこめかみ
のあたりで髪と繋がっていたからである。キャラによっては
眉間も繋がっていた。

573:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/04 14:16:05
あの人毛深いよな。血色悪いし。

574:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/04 15:00:16
それはさておき、しのざき嶺の「もう誰も愛せない」に登場する少女が
ヒカリに少しだけ似ているわけだ。髪形とか。
もっとも、委員長というわけではなくクラスメートの一人で、さらにHに
興味津々で主人公にいろいろするエロ娘だったりするがw

575:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/04 20:43:46
ところで、本編22話の冒頭でアスカの声をヒカリ役の人がしていたよね

576:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/05 15:16:00
ところで、ヒカリはシンジのこと碇君って呼んでいるけど、他人行儀だよね。
もし結婚したら、苗字で呼び合う夫婦になりそうやね

「碇君」「洞木さん」

577:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 00:53:42
だって、本編中のシンジとヒカリの関係は、
シンジ:アスカの友人
ヒカリ:アスカの同僚兼同居人
でしかないからね。
シンジ自身が転校してきてさほど経っていないと言うのもあるし。

トウジが呼び捨てなのは、彼が問題児だからだろう。悪い意味で遠慮がないだけ。
ケンスケのことはどう呼んでいたっけ?

まぁ、付き合い出したら、
苗字に君付け、さん付け→名前に君付け、さん付け(→名前を呼び捨て)
と、段階的に変わっていくんじゃね?

578:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 00:54:46
「碇くん」
「ん、なに?」
「あ、あのね。その……」
「どうしたの?」
「私たち、つきあい始めて結構、経つよね?」
「……そうだね」
「でね、でねっ」
「うん」
「そろそろ、名前で呼び合いたいなぁ。何て思うの」
「な、名前で?」
「うん。だめ、かなぁ?」(下からのぞき込むように、上目遣いで)
「い、いや。ダメってコトはないけど」
「じゃ、いいのねっ?」
「あ、いや、あの、ちょっとぉ」
「うぅ、やっぱりダメなの?」
「いや、皆の前でそういうのは、恥ずかしいかなぁ、って」
「あ、いや、その、うん。そうね。そうだよね、急には無理……」
「あ、その、だからさ」
「なに?」(半泣き)
「しばらくは、二人っきりのときだけとか、デートの時だけってのじゃ、ダメかな?」
「え、えぇ~っ」(嬉しそう)
「良い?」
「う、うん。良い。それで良い」
「そう」(胸を撫で下ろす)
「でもね?」
「なに?」
「そのうち、ちゃんと人前でも名前で呼んでね?」
「え、あぁ、うん。そのうちに……ね」
「約束だよ?」

みたいなことを経て。

579:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 01:33:27
「じゃあお昼食べよっか、シンジ君」
「そうだね、ヒカリちゃん」

てな会話をクラスでうっかりしちゃってばれるんだな?

580:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 06:55:08
あと、
「アスカのことは名前で呼んでるじゃない!しかも、呼び捨てだし」
と言う反撃も有り得るな。

いやいや、これだけで短編が一本書けそうだな。


俺じゃない誰かならw

581:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 07:20:11
てか、そういうFFあったような

582:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 09:56:58
そのあたりの、親密さの変化による呼称の変化をどう描くか
LHS作家さんの腕の見せ所ジャマイカ。
「し~んじっ」
「ひ~かりんっ」
とかはさすがに見たことないけど(w

583:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 10:21:09
結婚後も苗字で呼び合う夫婦に萌えを感じるのは俺だけでいい

584:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 15:32:58
>>577


585:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 22:38:40
>>584
何が?

586:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/06 22:49:38
シンジ:アスカの友人
ヒカリ:アスカの同僚兼同居人

取り合えず相手をどう見てるのか、って書いてるのを
キャラクターの立場、って読んでしまったようだね。

587:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 02:30:19
ああ、言われてみれば、そう取れなくもないな。言葉が足りなくて申し訳ない。

588:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 10:54:27
>>582みたいに呼び合うLHS読みたい

589:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 19:54:15
「もう我慢できないわ!」
「ど、どうしたの、アスカ?」
「いい?ヒカリ、付き合ってる二人は名前で呼び合う、それが世間の常識よ!
 なのに、なんであんたとシンジはいつまでも碇君と洞木さんなのよ!?」
「そんなこといわれても・・・」
「じゃあヒカリはシンジにいつまでも洞木さんって呼ばれて平気なわけ?」
「それは・・・(い、碇君と名前で呼び合う?そんな・・)」
「決まりね!いいわ、あたしに任せなさい、何が何でもバカシンジに
 ヒカリって呼ばせて見せるわ!」
「(ヒカリのお弁当はいつもおいしいね。あなたのことを考えて作って
  るからよシンジ君って、イヤン私ったら、不潔よお♪)」


 誰か続き書いてくれんか?

590:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 21:01:07
MAP~にあるよ、そんな短編。

591:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/07 22:19:58
ていうか、某所のあれを思い出すな。

592:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/08 02:46:40
その話題を出すなら、俺、ウンコ行ってくるわ

593:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/08 18:06:56


594:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/09 11:54:08
>>589

アスカがだれとつきあってるか気になるな
やっぱトウジか

595:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/10 01:48:03
>>594
別に誰かと付き合っている必要はないだろ。
"こうあるべきだ"と思っているだけなんだから。

596:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/10 11:55:25
誰か続き書いてくれんか?
って言ってるからそんな感じで書いてほしいんじゃ

597:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 03:23:15
ほしゅ

598:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 13:04:27
アスカがヒカリとシンジの仲とりもとうとやっているうちに
シンジに惚れてしまい悩む・・よくあるネタだな

599:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 19:57:33
>>576
まるで美味しんぼですね

600:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 20:54:28
違うアスカはトウジに惚れる…んでヒカリはシンジに惚れる

これで万事OK

601:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 21:26:04
アスカなんてシンジと絡ませたくなければ、加持の追っかけでもやらせておけばいいだろう。
なぜ、わざわざあまりものカップルみたいにトウジと引っ付けなきゃならん?

602:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 23:37:54
学園設定なら、弄りようもあるだろうけど、本編設定なら社会人になるまで無理っぽいよなぁw
アスカにしてみれば、同年代の男子なんて全てに於いてガキでしかないだろうから。

603:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/12 23:47:11
>>601
あまりものだからこそトウジとくっつけるんだろう
惨めな独り者へのせめてものお情けというヤツだ
作者にしてみればな

604:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/13 00:16:41
俺としては、シンジ×ヒカリを見て私も恋してみよっかなあ
ぐらいになるのがしっくりくる。結局加持のこともどこか
本気じゃないってことを自覚してる気もするし

605:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/13 00:51:52
アスカの場合、一番距離の近い男(シンジ)と一番の親友(ヒカリ)がくっついたりしたら、
両方に激しく嫉妬してとんでもないトラブル巻き起こしそうなイメージがあるんだが

606:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/13 02:00:50
>>605
それは、背景に拠るんじゃね?
アスカが来日した時点で既にそう(最低でもヒカリ→シンジに)なってたら、
「あれの何処が良いの?」
とは、思いつつ、応援しそうでもあるし。

まぁ、バル戦以降の人間関係がよりいっそう、複雑化しそうではあるけどw

逆に、ゼルエル戦(バル戦?)以降で、ヒカリ→シンジが発覚したなら、>>605
言うような展開もありだろうね。
「みんなして、シンジ、シンジ、シンジ、シンジッ!!誰も私を見てくれないっ!!」
とか言って。

607:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/13 03:27:27
アスカって自覚なさそうだけど、シンジに惹かれてた所があるんじゃないの?
恋っていうと正確でないかもしれんが、加持以上に生々しい感情だと思う。

だから、ヒカリとシンジがくっつくことで、マジショックって気がするんだけど。
しかし、親友の選択を表向き尊重するしかない。
こんな時男が寄って来れば、案外チャンスがあるんじゃないかと思ったり。


608:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/13 10:13:36
>>607
アスカの場合、加持に対するあきらめの悪さや、加持が死んだことを告げられた
ことが精神崩壊の最終的な切っ掛けになったこと、EoEでのシンジへの執着
からして、失恋した直後にハイエナみたいに口説こうとすると逆にプライドを
刺激して痛い目に遭いそうな気がするが。

どちらかというとアスカ自身の気持ちの整理が完全についたのを見計らって
勝負するべきでは。

609:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/14 19:27:26
そこはそれ、シンジとヒカリのほのぼのとした恋人関係で
徐々に癒されたりは・・・しないわな。だがそういうのこそ
シンジ×ヒカリがまわりに与える最大の長所って感じしない?

610:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/14 21:52:38
なかなか進展しない関係に周囲がヤキモキして
逆ギレというのはありそうな気も。

611:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/19 15:18:29
h

612:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/19 15:21:58
o

613:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/19 20:59:14


614:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/19 22:09:10
a

615:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/19 22:36:07
k

616:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 00:16:04
i

617:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 07:23:19
s

618:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 14:20:28
h

619:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 14:27:49
i

620:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 15:57:44
n

621:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 16:34:54


622:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 20:14:02
>>621 マテ

623:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 20:30:10
誰だそれはwww

624:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/20 21:22:01
まてまて。"子"と書いて、"じ"と読ませるんだよ。きっと。
手天童(しゅてんどう)子郎(じろう)の例もあるし。

625:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/21 19:25:47
誰か俺にシンジ×ヒカリを補給してくれ・・・・

626:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/21 22:07:10
よっしゃ、おっちゃんにまかしとき

つ 愛、駆け抜ける狂気


627:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 04:29:50


628:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 09:33:20


629:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 12:19:06
>>627-628
ほ・・・も?


630:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 12:19:34
>>629
不潔よぉーーーっ

631:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 20:00:34
>>630
婦・・・ケツ?

632:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/28 21:29:58
婦ケツ???

633:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/29 06:18:01
>>627-632
要約すると男好きというシンジきゅんの悪癖を直す為にヒカリたん自ら
可愛いお尻を差し出してシンジきゅんを誘惑するという事でつね

つまり、ヒカリにとって恋のライバルはアスカではなくトウジであるとw


634:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/29 10:22:37
「ま、負けないわよ! スズハラっ!」

635:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/04/29 23:26:51
いや、そこは普通(?)に、カヲルの誘惑に思わず乗ってしまいそうなシンジを更生させるために
体を張っていると言うことで良いんじゃね?w

636:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 21:03:46
すんません、質問です。
エヴァ2のゲームってヒカリ×シンジってできるの?


637:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 23:36:09
>>636
出来るらしいが、エヴァ2のスレってないんだっけ?
有るならそっちに行った方が詳しい話を聞けると思うが?

638:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 04:10:02
エヴァ2ってそんなの求めるゲームなんだろか
やったことないんでよくわからん

639:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 05:11:43
>>637
サンクスです。こっちのほうがピンポイントで聞けるかなあ
と思ったんですが、むこうのほうがよかったですかね




640:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 23:32:45
>>638
"そんなのを求めるゲームでもある"んじゃないかな?

>>639
ここの住人がエヴァ2をやっているとは限らないからね。俺もやってないし。
更に重要なことに、少し上を見れば解るように過疎っているからなー(はっはっは

641:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/04 01:27:17
みんな更新ないしね、最近。

642:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/05 11:26:21 +8vQfvgz
最下層はちと怖い

643:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 10:17:43
ヒカシン

644:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/08 12:42:52
保全さげ

645:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/15 19:50:35
保全さげ

646:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/27 00:55:38
ヒカリの世紀はどうなったのかな
アスカ参戦で面白くなりそうなのに・・

647:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/28 00:31:43
あそこのBBSはやはり仲間内の馴れ合い状態?

648:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/30 06:02:04
ほぜん

649: ◆RevGiOKgRo
06/06/05 18:12:11
ほっしゅ

650:十五円 ◆Td1.y5mH8.
06/06/05 18:52:36
凄い過疎ってるな…

651:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/05 21:44:29
「新世紀エヴァンゲリオン2造られしセカイ」を買った。
当然のことながら委員長との関心と愛情はMAXだ。
が、時として起こるトウジと委員長のイベントにちょっと鬱。
分かってるさマイナーカップリングだってことは。

652:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/07 23:01:04
>>651
それは最終的には、ヒカリとシンジはくっつけられないってことですか?


653:十五円 ◆Td1.y5mH8.
06/06/11 02:25:15
すべては脳内補完という事です。
この二人の組み合わせは和む気がする。

654:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/13 00:48:47
  ).            _..∞,,     
 (.          ●'''" * ""'';;,
  )          \.从 从 ;;;ミ    新しいスレで ほじせっせ
 (∴           ゝ゚ー ゚ν ;;;ミ.      
=====⇒∞∞━(,,,ノ(,,,ノ━━     みんなとの絆で ほじせっせ
 (             ヽ    ;;ミ       (´´
  \.            > >  ,/~  (´⌒(´
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

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655:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 01:03:29
保全さげ

656:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/20 20:11:08
>>651
トウジにはアスカが合ってるよな

657:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 00:28:30
>>656
それはトウジが可哀想だと思うのは俺だけか?

658:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 21:58:38
>>657
俺はベストカップルだと思う、なんか似たもの同士だし。

シンジ×ヒカリの夫婦で大家族もいいし
トウジ×アスカで子どもがスポーツ選手辺りやってるのもいいし
カヲル×レイはそれを空から見守るみたいな感じがいい

659:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 22:32:42
他カプのことには触れない方向で行こうよ……

660:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 22:35:00
やだ

661:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 22:52:08
ヒカリとシンジくっつけたいなら他の女キャラをシンジ以外のキャラに差し出す覚悟がなきゃ駄目だ。

だからいいだろ?それで、駄目か?女は全部シンジのもの?独占しなきゃ駄目なの?

662:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 22:54:27
>>659
同意。
ここはヒカリ×シンジを語るスレで他のカプを語るスレじゃないんだから。
当人の脳内でベストカップルだからといってスレ違いな話題は迷惑。

663:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 23:06:37
まあまあマターリしようよヽ(´ー`)ノ
同じヒカシン愛好者じゃないか

664:JA時田様
06/06/21 23:57:15
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね
シンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ねシンジ死ね


665:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 00:00:23
やっぱりトウジ×ヒカリのスレが物凄い荒れかたしたのはてめえらの仕業だったわけだな。

何が他カプは迷惑、だよ。結局全部シンジとくっつかなきゃ嫌なんだろうが!
だったら最初からそう言え!

666:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 00:12:36
いや、俺はLAS人だがLAKやLATもイケル

667:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 00:31:46
LAS人には聞いてない!


ヒカシン連中に聞きたい!お前らは結局女なら誰でもシンジとくっつけたいんだろ!と

668:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 00:47:34
その組み合わせが萌えられるものであれば
俺の場合、LASやLMSはOKだがLRSはNG

669:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 01:21:37
>>667
あんたのその被害妄想の方が良くわからん。

ヒカシンはあくまでヒカシン。他の女もまとめてシンジと引っ付かないと嫌とは言ってない。
だが、他のカプの話はこのスレと関係ないのだからスレ違い。本来の該当スレで大いに語ってくれ。
だいたい、シンジと女を全部引っ付けたいのならシンジハーレムスレがある。

670:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 13:44:58
おれはハーレム大嫌い
ヒカリ対アスカorレイみたいに三角関係は好きだが
マナだのマユミまで出してどたばたしたら読む気が失せる

671:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 18:28:55
俺は三角関係も嫌い、二股も嫌だけど取り合われるのも嫌

672:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 18:51:32
もうみんなで仲良くシンジ様の奴隷になってりゃいいよ

673:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 20:11:47
でも、ヒカシン物の魅力はお互い周囲が公認している相手
(くっついてなくても、いずれはと思われている相手)がいる所だしなあ。


674:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/25 16:52:33
いや、話の開始位置にも拠るぞ?
本編序盤のヒカリには、"トウジを好き"と言う設定はないからな。
サターンの最初のゲームでは、ヒカリエンドがあったくらいだ。

675:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 06:44:47
うむ

676:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 21:52:11
サターンのゲーム
いいんちょとシンジのキスシーン
思えばあれがヒカシンにはまった最初ですた

677:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/14 01:24:30
おめ

678:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/23 18:51:33
このカップルは つまらん

679:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/24 00:42:51
しかしそこに萌える

680:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 07:05:15


681:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 22:44:26


682:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 00:49:35
微熱氏決定キター━━━(゚∀゚)━━━!!

683:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 18:38:49
>>676
ナニー
ゲーム持っとらんから知らなんだー
どんな画像?

684:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 20:43:16
学校でシンジが一寸だけ強引に抱きしめ、キス。
背景も真っ白になったり。

……でも、このシーン見ると、ヒカリエンドルートから外れるはず。

685:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/09 07:29:08
学校でシンジがヒカリに対し強引にディープキス。
その行為に戸惑い混乱するヒカリ
その隙を逃さすシンジは更にヒカリを攻め立てる
上着の中に手をのばし、激しくそして優しく胸を揉みしだく。
混乱する思考の中、ヒカリの身体に走る快感…   続く

686:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/09 08:09:41
わっふるわっふる

687:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/09 10:25:17
トウジ「なんでワシのスレが荒れとんのにここだけ平和なんや!ごっつう腹立つわ!」

688:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/09 22:09:08
朦朧とした意識
それを取り戻したときヒカリは自分の姿に驚愕した。
上着に靴下上履きだけ
スカートはおろか下着は上下着けていなかったのだ。
そして今、自分の居るところは昇降口。
いつの間にか場所を移動させられしかもこんな姿にされていた
いくら朝早くシンジに呼び出され
まだまだ登校時間帯に及ばない時間帯といえど
当直でいた教師は構内に居、又クラブ活動にと
早出してくる生徒が居ないとも言えない   続く

689:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/12 10:33:19
ほしゅ

690:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/14 16:50:44
保全

691:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/21 23:55:56
機能のスクランの所為か、なんかイインチョ=魔法少女なイメージが
再認識されてしまった
魔法少女ものアニメでよくあるうじうじしてはっきりしない男の子として
シンジははまり役だ

692:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/22 23:47:24
夏休みもあと数日を残すばかり。
ヒカリは葛城宅を訪れていた。夏休みの宿題をまだ片づけていないアスカのためにである。
リビングのテーブルにアスカと向かい合って座る彼女は、
「はぁ~」
と肩肘を付きながら溜め息をついた。
案の定というか、アスカはヒカリのノートを丸写ししているのである。
初めはわからないところをヒカリが教える形であったが、まだ日本語が苦手であるアスカの
ペースは遅く、そんなことではとても宿題は終わりそうにもなかった。
それだけではない。
ヒカリはちらっとアスカの横を見て、もう一つ溜め息をついてから、
「碇くんもなんて……」
と小さく呟いた。
やっぱりというか、意外というか、シンジも宿題を丸写し状態であった。
シンジの弁では『エヴァの訓練が忙しかったから』ということだが、ヒカリからすれば言い訳に
もならない。毎日、少しずつしていれば十分な量なのだ。
そんなわけで教えることもないヒカリは退屈を持て余していた。
彼女は両手で頬を支えながら二人をぼんやりと眺めていたが、いつしかシンジだけを見つめていた。
思えば、男の子の顔をこんな間近に見つめたことなど無いかもしれない。
まだ喉仏も膨らんでいない彼の顔は子供っぽさで溢れている。女装させたら、そのまま女の子と
して通用するかもしれない。
でも、ふとヒカリは気がついた。シンジの顎に1本だけ黒い毛が生えているのを。
長さはたぶん5mmくらい。ホントにちょろっと生えている感じ。
ヒカリは彼も男の子なんだと思うのと同時に、おかしさがこみ上げてきた。
なんとも間が抜けている感じがして、彼女はくすっと笑ってしまった。
シンジはそんなヒカリに気づいて、
「どうしたの?」
と訊いた。

693:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/23 00:04:38
ヒカリはまだ笑みを口もとに残しながら、
「ううん、なんでもない」
と答えたが、やはりシンジは疑問を顔に浮かべたまま。
う~んと、ヒカリは小さく首をかしげると、
「碇くん。ちょっと我慢してね」
と言って、彼の顎に右手を伸ばした。
そして、彼の1本だけ生えている髭をつまんだ。
ヒカリは髭を抜こうと、えいっと引っ張る。
しかし、長さ5mmほどである。彼女の指が滑り、髭は抜けない。
「な、何するの!? 委員長」
とシンジは抗議の声を上げ、
「ちょっ、何やってんのよ。ヒカリ?」
とアスカも驚くが、ヒカリはまだ諦めない。
「碇くん。もうちょっとジッとしていて」
と言って、ヒカリはシンジの髭をつまむ。
「イテッ」
とシンジは痛みを和らげようと、自然に髭を引っ張るヒカリの方へ中腰になって近づいた。
そして、ヒカリは指に力を入れて、
「えいっ」
と髭を引っ張った。
その瞬間、シンジの顔も引っ張られて、
「あっ!!!」
と、アスカの声が挙がった。
ヒカリとシンジのくちびるが重なってしまったのである。
驚きで目を丸くしている二人。数瞬のうちに頬を赤く染め上がる二人。
でも、二人のくちびるは離れようとはしなかった。
ようやく二人が離れてからはアスカの罵声が止まることはなく、シンジは怒られ続けていた。
そんな二人をヒカリは茫洋とした表情で見ている。
ただ、彼女の指はシンジの顎から抜けた髭をつまんだままであった。

694:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/23 22:30:01
>>693
これは…いい事故ですね。
(*´Д`)ハァハァ

695:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/25 23:46:10
「でね、ノゾミったら……って、聞いてる? 碇くん?」
「あ、うん。聞いてるよ」
と碇くんは言うけど、わたしの言葉なんて聞いていないことは一目瞭然。
この頃、碇くんはいつもこんな感じ。
学校から一緒に帰ることにも慣れて、やっと私たち付き合っているという雰囲気だったのに。
それにしても近頃の碇くんはちょっと変。
わたしの話を聞いていないみたいなんだけど、ときどき私の顔をじっと見つめていたり。
見つめられるのうれしいけど、やっぱり恥ずかしいから『なに?』って聞くと、碇くんは
頬を真っ赤に染めて顔をそらしちゃう。
う~ん、男の子って何を考えているのかよくわかんない。もしかしてエッチなことだったり。
そんなことを考えていたら、また横からの視線を感じて、わたしは歩みを止めた。
碇くんの方へ振り向いて、わたしは
「なぁに?、碇くん」
と訊いた。
碇くんは少し驚いたような目をしてから、視線を地面に落とした。それから再び顔を上げた時
にはもう頬が桃色に染まっていて、その目は宙を泳ぐようだった。
でも、ときどき私の方へ碇くんは目線を止まらせていて、わたしはもう一度、
「ねえ、本当にどうしたの?
「あ、うん。……」
と言葉をしばし止めてから、碇くんは恥ずかしそうに口を開いた。
「あ、あのさ。僕と洞木さんは……付き合っているんだよね?」
「うん」
「だからさ、そろそろ……」
「そろそろ?」
「キスしてもいい?」
「えっ!」
わたしはとっても驚いちゃって、でもうれしくて碇くんの黒い瞳を見つめていた。
そうしたら碇くんは急に顔を青ざめちゃって、
「ご、ごめん、洞木さん。僕は、その、……『不潔よ』なんて言わないで!」
と言うと、走って去ってしまった。
私はびっくりして呆然として、でも私そんなこと言わないのにって腹立たしくもあり、だけど
やっぱりうれしくて、たぶん次に言われたら断れないなと思って、頬に熱さを感じていた。

696:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/03 22:02:08
なんとなく気分が悪く、学校を休もうとしたら、ミサトさんに家から追い出されてしまった。
原因はわかっている。昨日のキスのことだ。
今日、そんな顔をして洞木さんに会えばいいんだろう。
嫌われてしまったかも。
そんなことばかりアレから考えているから、夜はちっとも眠れず、今も足取りは重かった。
ふうーっと、溜め息をまた繰り返す。
僕は地面を見ながら歩いていて、その声を聞いて初めて気がついた。
「おはよう、碇くん」
って言われて顔を上げると、隣には洞木さんが並んで歩いていた。
僕は驚いてしまって、同時に恥ずかしくなって、挨拶を返すことが出来なかった。
たぶん、顔全体が赤くなっているだろう。
そんな態度に洞木さんは怒っているかもしれない。それでなくても昨日、無理にキスしようとしたし。
僕は洞木さんをまともに見ることができなくて、でもどうしようもなく気になって。
ちらっと洞木さんを盗み見るように目を向けた。
そんな微かな僕の視線だったが、洞木さんは気づいていて、僕にニコッと笑みを送った。
どうしてと僕の頭は疑問符だらけになったけど、その一方でホッとしていた。
それでも僕は洞木さんを見ることが出来なくて、でもどうしても言いたいことがあって、
「洞木さん、……昨日、……ご、」
ごめんと続けようとした時、僕の右手を洞木さんは握ってきた。
洞木さんは僅かにうつむき、頬を桜色に染めている。でも、僕の手を離そうとはしなかった。
しばらく、僕たちは会話もなく、ただ学校へと歩いていた。
周りからはどう見えているんだろう。ケンスケやトウジたち、クラスメイトに見られていたら。
そんな考えが頭の隅をよぎったけど、すぐに消えていった。
今はただ洞木さんの手を離したくはなかった。
学校の校舎が見えてきたところで、洞木さんは小さく口を開き、
「碇くん。今日は訓練あるの?」
「ううん、ないよ」
「そうなんだ。……あのね、今日、学校が終わってから、街の方にいかない? おいしい
ジェラードの店を碇くんに教えたいから」
「うん、いいよ。行こう」
その瞬間、かわいらしく微笑んだ洞木さんに見惚れてしまって、同時にそのちいさな
くちびるにキスしたくなったけど、まだ今はこのままでもと思い、僕も彼女に笑みを返した。

697:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/04 08:51:14
(≧∀≦)/イイ!!
続きも楽しみにしております

698:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/06 00:23:30
アタシ、惣流・アスカ・ラングレー、16歳。花の女子高生よ。
と、バカな自己紹介はここまでとして、調理実習でニンジンを短冊に切っていた。
幼なじみのシンジとは班が違う。からかう相手が近くにいないのはちょっとつまんないかな。
アタシは料理嫌いに見られがちだけど、これでも家ではママの手伝いはよくしているのよね。
今もきれいにニンジンを切れたし、これをアイツに自慢してやりたいな。そう思って、アタシは
横目でシンジをちらっと見た。
すると、相も変わらずシンジは上手に包丁さばきを披露していた。
それにしても高校に入ってもシンジと一緒のクラスなんてねぇ。
思い返せば、幼稚園からシンジとは一緒のクラス。偶然もここまで来ると運命なのかもしれない。
なーんてことも考えちゃうわよね。
これからもずーっとシンジとは一緒にいるのかも。
そんなことを考えていたら、なぜか頬に熱さを感じてしまい、危うく包丁で指を切ってしまうところ
だった。
「惣流さん、気をつけなさいよ」
ちょうど様子を見に来た先生に注意されて、アタシは微かに舌を出して、
「はい、」
と返事をした。
こんなところを見られたらカッコ悪いと思い、アタシはシンジを盗み見た。
運良く?シンジはアタシを見ていなく、ヒカリと一緒にサラダの盛りつけをしていた。
ヒカリはアタシの一番の親友で、シンジとも友達。
と言っても、シンジはアタシと一緒にいることが多いから、ヒカリとも話すくらいな感じで、それ
ほど親しくはないんだけどね。
……だけど、最近、二人が一緒にいるところを見ると、なんか、こう、胸の奥がモヤモヤするよ
うな、なんなとなく気分が悪いような、そんな感じになってしまう。
なーんか、アタシらしくないな。
そう思って、アタシは小さく息を吐いてから、トマトを切り始めた。
と、そんな時、シンジの声が大きく聞こえてきた。
「委員長は自分勝手なんだよ」
えええっと思って、シンジの方を見ると、二人が向かい合って険悪な雰囲気を作り上げていた。
「自分勝手なのは碇くんの方でしょ。ふざけないで!」
「ふざけてんのは委員長の方じゃないか」

699:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/06 00:43:05
「そんなこと……、もう碇くんがそんな人だとは思わなかった」
ヒカリの声は本気で怒っていた。
アタシはまずいと思って、すぐに二人の方へ駆け寄っていった。
「どうしたのよ、アンタたち? 今は授業中なのよ。わかってんの?」
シンジは険しい目つきをしながらアタシの方へ向いた。
「わかっているよ。だけど、委員長が」
「わたしのせいにするの?」
と、すぐにヒカリも反応した。
「違うのかよ?」
「違う。絶対に碇くんの方が間違っている」
「ちょ、ちょっと待って。いったい何があったのよ?」
アタシがそう訊くと、二人は顔を背け合った。
しばらくして、シンジが小さな声で、
「それ、」
と言って、一つの大皿を指さした。
そこには輪切りになったトマトがきれいに盛り付けられていた。……ハート形になって。
たくさんのトマトの輪切りをハート形に並べて、そこにオニオンの刻みがまぶしてある。
アタシは上手くできていると思い、
「かわいいじゃない」
「でしょ。でも、碇くんが」
「だから、どうしてトマトを輪切りにするの? このサラダには四つ切りがあっているんだよ」
「でも、ハートの形がかわいいでしょ?」
と、ヒカリはニコッと微笑みながら言った。
「だ、か、ら、ハートとかそういうんじゃなくて、僕は四つ切りの方が好きなの」
「じゃあ、それでハートを作ればいいかな?」
「……まあ、それなら」
「なら、もう一つ作らないとね」
そう言って、ヒカリはトマトを四つ切りにし始めた。すると、シンジも隣でトマトを切り始める。
アタシはすっごくバカバカしくなって、溜め息を吐いた。
と、同時に、アタシはやっぱり胸がモヤモヤしていた。

つづく

700:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/07 22:33:48
ソフトボール部の練習も終わり、帰り道は茜色の光に包まれていた。
シンジの方もちょうど吹奏楽部が終わったようで久しぶりに一緒の家路となった。
アタシはシンジの頬を見ながら、
「その顔、どうしたのよ?」
と訊いた。
頬骨のところに大きな湿布が貼られている。
シンジは苦笑いをしながら、
「階段で転んじゃって、ぶつけたんだ」
と答えた。
アタシは呆れたように肩を下げて、
「シンジって、ホント、ドジよね」
と言うと、シンジはあははと笑い声を返した。
それにつられてアタシも小さく笑う。
シンジって昔からこんな感じなのよね。バカでスケベでドジで、内向的だし友達も少ないし、
ケンカなんて出来ないし、いつもアタシが助けに入ってやったし。
でも、案外、やさしいし。
まあ、ようするにシンジにはアタシがついてやらないとダメなのよねえ。
「シンジ、」
「ん?」
「アンタさ、間が抜けてんだから、もう少し気をつけなさいよ。階段を転ぶくらいならまだしも、
車になんかひかれたらシャレになんないんだからね」
「わかった。……アスカ、」
「なによ?」
「心配してくれて、ありがとう」
そう真顔で言ったシンジにしばし視線を奪われてしまったアタシはさっと顔を逸らし、
「ば、バカ。アタシはシンジの心配なんか……」
「でも、ありがとう」
アタシは何も言えなくなって、顔を逸らしたまま歩き続けた。
と、そんな時、後ろの方から
「アスカ、」
と、アタシを呼ぶ声が聞こえてきた。

701:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/07 22:50:28
アタシは後ろを振り返り、
「ヒカリ?」
と言うと、ヒカリはすぐにアタシの横に並んだ。
「ヒカリも今、帰り?」
「うん。ちょっと生徒会が長引いちゃって。碇くんも部活が終わったんだ?」
「う、うん」
シンジはちょっと慌てたようにケータイの時計を見ると、
「僕、ちょっと急いで帰らないと。先に行くから。じゃあ、アスカ、委員長、また明日」
そう言って、シンジは駆け出していった。
なーんか変。そう思いながらシンジが消えていった方を見ていると、
「ねえ、アスカ」
「ん、なに?」
「本当は黙ってて、って言われたんだけど、碇くんの頬のケガ。アレはわたしのせいなの」
「どういうこと?」
アタシは目を丸くさせながらそう訊いた。
「今日の放課後、わたし、上級生にからまれちゃって、その時に碇くんが助けてくれたの。
それで、その時に碇くん、殴られちゃって」
「……」
「カッコ悪いから黙っててと言われたんだけど、碇くん、カッコよかったよ」
と、ヒカリは瞳を微かに潤ませながら言った。
それに対して、アタシは何も答えずに黙って前を見続けた。
シンジがアタシに隠し事をしていたことは気にくわない。腹が立ってくる。
だけど、いつの間にかシンジも誰かを助けるようになったんだ。そうアタシは思った。
もうアタシがシンジを助けるようなことはないかもしれない。
そう考えたら、少し胸が痛いような感じがしてきた。

つづく


って、続けていいんでしょうか?
アスカ視点にしてみたら、スレ違いのような気がしてきました。

702:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/08 00:14:27
ゴールがヒカリなら、大歓迎ですよ

703:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/08 00:22:42
Gj!
是非続けて欲しいです

>書き方
告白シーン以降はシンヒカどっちかの視点へ切り替えてみるとか。

704:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/11 20:04:39
 シンジの家のドアフォンを押すと、ユイさんの笑顔がモニターに映った。
「おはようございます」
「おはよう。アスカちゃん。上がって」
 と、いつもやり取りをしてアタシは家の中に入った。
 シンジとは学校どころかクラスもずーっと同じこともあって、毎朝、迎えに行っている。
 まあ、いわゆる腐れ縁なのよね。
アタシはキッチンに入ると新聞を読んでいるシンジのお父さんに挨拶をした。
「おはようございます」
「うむ、おはよう」
 と、シンジのお父さんは新聞から目を離さずに挨拶を返した。
 一見、無愛想に見えるけど、本当はそんなことなくて、これも付き合いが長いから
なんとなくわかってしまう。シンジのお母さんは『これでも可愛いところがたくさんあ
るのよ』と以前にアタシへ言ったことがあるが、それも何となくわかるようになってきた。
 そして、アタシがイスに腰を下ろすと、
「はい、コーヒー」
 と言って、ユイさんはアタシの前にマグカップを置いた。
 アタシはブラックのままコーヒーに口を付けると、シンジの部屋の方へ視線を向けた。
 以前はシンジの部屋へ起こしに行っていたけど、最近はもう少なくなっている。高校受験が
近くなってから、シンジは自分で起きるようになっていたし、もういい加減、高校生だしね。
 だけど、今朝はちょっと遅いような。そう思っていたら、ユイさんが
「シンジ、まだ眠っているのかしら。アスカちゃん、悪いけど起こしてきてもらえる?」
「はい、いいですよ。……もう、また夜更かしでもしたんじゃないの」
 と言って、アタシは席を立ち、シンジの部屋へ向かった。
 そして、部屋のドアノブを回して、ドアを開けた。
「シンジッ! いつまで寝てんのよ」
「ば、ばか。勝手に入ってこないでよ。アスカ」
「ごめん」
 アタシはドアを閉めて部屋から出ると、胸に右手を当てた。
 まだ胸がドキドキと鼓動を打っている。まぶたの裏に焼き付いている光景は、シンジがズボン
を履こうとしているところで、トランクス一枚だけの姿。シンジの裸なんて幼い頃に見慣れている
のに、何度もお風呂へ一緒に入ったこともあるのに。
 なぜかアタシの胸は激しく鼓動を打ち続けていた。

705:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/11 20:24:57
 そんな朝だったけど、やっぱりシンジはシンジで、アタシとしてはダメな弟って感じなのよね。
 まあ、ちょっとドキドキしたけど。
 そんなこともあって朝に渡そうと思っていたのが、昼になってしまっていた。
 お弁当も食べ終わり、窓際の方を見るとシンジがヘッドフォンを耳に付けながら机に伏していた。
 授業中も眠そうにしていたし熟睡しているかもしれないけど、アタシはシンジの前の席に座り、
そのヘッドフォンを耳から取り外すと、
「シンジ、起きてる?」
「……あ、アスカ。なに?」
 と、シンジは目をこすりながら起きた。
 その寝ぼけた顔をおかしくて、アタシはくすっと小さく笑いながら、
「シンジ。ケータイを貸してよ」
「ん、いいよ」
 アタシはシンジから携帯電話を受け取ると、ポケットからストラップを出して、それに付けた。
「はい、あげるわ」
「えっ、どうして?」
「アンタ、ばかぁ? 今日は誕生日でしょう」
「あ、そうか。ありがとう、アスカ」
「ほら、もっと感謝しなさい」
 そう憎まれ口を叩くけど、やっぱり喜んでもらえるとうれしいものなのよね。
「でも、これ高くなかった?」
 シンジはストラップをさわりながらそう訊いた。
 そのストラップには雫の形をした石がついていて、キラキラと七色に輝いていた。
「バカね。アタシのお小遣いで買えるくらいだから、そんなに高くないわよ。シンジはそんな
心配をしなくていいの。素直にアタシに感謝すればいいのよ」
「わかった。ありがとう」
「ふふん、」
 でも、本当はちょっとだけ高いのよね。買いたい服も我慢しちゃったし。だけど、まあ、シンジも
よろこんでいるみたいだし、満足って感じかな。
 アタシは机に肩肘を付きながら、
「アンタ、自分の誕生日を忘れているなんて、どうかしているわよ。そんなんだから女の子から
誕生日を祝ってもらえないのよ。まあ、アタシだけよね。ホント、感謝しなさいよ」

706:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/11 20:40:20
 アタシがそう言ったら、シンジは少し考え込むような顔をした。そして、ポンと手を打つと、
「あー、そうか。そう言うことだったのか」
「なんのことよ?」
 シンジは鞄から映画のチケットを取りだして、机の上に置いた。
「これ、委員長からもらったんだ」
「ヒカリから?」
「うん。おめでとうって。それでアスカと一緒に見に行ったらって。委員長すぐに離れて行っ
ちゃったから何のことだかわからなかったけど、そうだったのか」
 アタシがさっと後ろを振り返ると、ヒカリはクラスメイトと雑誌を見ながらおしゃべりしていた。
 そして、アタシはチケットへ目を戻す。それは今、大人気の恋愛映画だった。
 シンジはチケットをアタシの方へ差し出しながら、
「アスカ、見に行く?」
 と訊いてきた。
「え、ええっ!?」
「あ、アスカは今日、部活があるよね。じゃあ、週末にでも行く?」
「え、あ、う、」
 と、なぜか返答に詰まってしまったアタシであったが、
「なんか、こういう映画を見に行くのって、デートみたいだね」
「バカ、アンタ、なに言ってんのよ。なんでシンジとの映画がデートになんのよ」
 と、アタシはとっさに言っていた。
「だいたいアタシは日曜にソフトの試合があんの。そんな暇ないわよ」
「そうか。じゃあ、しょうがないよね。どうしよう。ケンスケと見に行くのもなあ」
「ヒカリと見に行きなさいよ。アタシも頼んであげるから」
 気がついたらアタシの口からそんな言葉が出ていた。それは止まることはなく、
「シンジ、まだ女の子とデートもしたことないでしょ? アタシが義理で頼んであげるとはいえ、
こんなことは滅多にないんだから、感謝しなさいよね」
 そう言うと、アタシはヒカリのところへ向かって、二人のデートをまとめてしまった。
 うー、どうしてこんなことになったんだろう。
 もう、この貸しは1000倍にして返してもらうからね。

つづく

707:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/14 22:25:29
706
やっぱりスレ違いだと思いましたので出直してきます

708:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/14 23:07:03
ガ───(゚д゚;)───ン

>すれ違い
いや、第三者支店のLHSとは面白い、と思ったばかりなのに。
出来れば出直しを撤回して欲しい。


709:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/14 23:14:44
カプとしてはヒカシンでも、アスカ視点のアスカ主人公ではスレ違いかなと思いました。
例えば、ハルヒではキョン視点ですが主人公はハルヒであることは間違いないことです。
ところが、上の話ではどう読んでもアスカが主人公ですし、これからもそうなってしまうかなと。
ホント、ごめんなさい。
どこか適当なスレに移ろうかと探してみましたが、特になかったのでどうしよかと思ってます。

710:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/15 00:00:50
取りあえずLHSなので此処で。
ただし、アスカ主人公ということで読みたくない人物も居るだろうから
この先は鳥入れて更新続行、というのは?
LHS作者の中核がほぼ音信不通な今、飢えてる俺らにとってとても嬉しい連載なんですよ。

711:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/15 00:08:03
無理に2chじゃなくても、投稿BBSのあるサイトに投下とかしてみればどうかな?
後、この話の失敗点(ここへの投下物としてと言う意味でね)は、アスカがシンジに
恋愛感情(らしき物)を持っているように見えるところだと思う。

純粋に"ヒカリの親友としてのアスカ"が、ヒカリとシンジの恋物語を語る(アスカは
あくまで語り部であり、私見を挟むことはあっても、基本的に自分のことは語らない)
のなら、それほど気にはならなかったんじゃないかな?

712:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/15 00:25:27
>投稿BBS
今動いてるのは「新・電波の泉」位かな、やっぱり。

713:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/15 23:54:33
age

714:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/16 00:17:12
まだ読んでないけど、こんなスレがあったなんて…
自分だけだと思ってたよ、シンジ×ヒカリなんてのは。

715:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/16 08:43:44
じっくりと読むがいい
そして萌えるがいい
前スレも見逃すな

716:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/18 01:59:44
>>714
LHSは、ちゃんとジャンルとして存在するからな。
LASやLRSに比すれば決して多いとは言えないが、探せば結構あるよ。

717:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/19 00:45:09
全世界武者修行中にネルフ(司令は冬月に召還される碇親子。
古い知り合いの洞木副司令家に下宿することに。

「長女コダマ16歳、次女ヒカリ14歳、三女ノゾミ12歳。好きなの選んでくれ。君の許婚だ」

718:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/19 22:15:24
エヴァはいらん。
娘をよこせ。

719:res698
06/09/20 20:25:58
カッコ悪いですが、出戻りで続けさせてもらいます
一応、上の数字HNをつけます
いろいろとごめんなさい

720:res698
06/09/20 22:49:59
「あなたの言っていることがよくわからないわ」
 と抑揚のない口調で話すのは綾波レイ。
 中学時代からの腐れ縁で、周りの人からはアタシとレイは正反対だと言われている。
「そうね。ねえ、アスカ。高齢化社会と由比ヶ浜がどう関係しているの?」
 と、昼休み、教室の喧噪の中で話しかけてきたのはヒカリ。
 アタシは二人へ人差し指と向けて言い放った。
「アンタたちは水着を持って、黙ってアタシについてくればいいの」
 一瞬、二人は沈黙を保ったあと、ヒカリはくすっと、レイはふっと小さく笑った。
「アスカ。じゃあ、朝7時に駅で集まればいいのね。綾波さんも大丈夫よね?」
「ええ、かまわないわ」
 アタシはなーんかバカにされているような感じがしたけど、まあ、それはよしとして、
「レイ。水着、ちゃんと用意しなさいよ」
「……どうしてそういうことを言うの?」
 と、レイは小首を傾げながら言った。
 やっぱり、こいつは何もわかっていない。
「アンタ、去年のことを忘れたと言わせないわよ。みんなで海に行った時、アンタ、スクール
水着を着たでしょ。しかも名前入り。アタシたち、すっごく恥ずかしかったんだから」
「……私は恥ずかしくなんてなかったわ」
「アンタがそうでも、アタシが恥ずかしいの。しかも、きもいデブに写真を撮られてたし。
スクール水着を海で着るなんて、マニアックなヤツが集まってくるでしょうが」
「そうなの?」
 とレイはヒカリに訊いた。
 ヒカリは困ったような笑みを浮かべながら、
「えーと、そうかな。あ、は、は、は……」
「とにかく、普通でいいんだから、ちゃんと水着を持ってきなさい」
「……わかったわ。なら、今日、碇君に選んでもらう」
「だー、なんでそこにシンジが出てくんのよ。アンタ、少しは恥じらいというのを持ちなさい」
「そうよ。綾波さん。そんなこと、お願いしたら碇君だって困ると思う」
 ヒカリはレイの方へ身を乗り出しながら言った。

721:res698
06/09/20 23:09:40
「なら、どうすればいいの?」
 アタシはなんか疲れを感じていたが、
「もうアタシが選んであげるから、そうれでいいでしょ?」
「……イヤ。あなたの趣味は私と合わないもの」
「だー、そこで文句を言うか。このわがまま女」
「あなたほどではないわ」
「ちょ、ちょっと。みんなで買いに行きましょ。わたしも新しいの欲しいし。ねっ?」
 ここでヒカリが間に入るのはいつものこと。
 なんだかんだ言ってもアタシたち3人は上手くバランスが取れていると思う。
 それからアタシたちは週末の予定を細かく決めていったけど、ヒカリがふと呟いた。
「だけど、わたしたち3人で海っていうのは危なくないかな?」
「あー、そんなの平気よ。アタシたち、もう子供じゃないし」
「でも、変な人たちに絡まれたりしたら」
「アタシがやっつけてやるわよ」
 と言って、アタシは右ストレートを打ち込む仕草を見せたけど、
「けど、やっぱりナンパされるのはウザイわよね。アタシたち、そんな気は全然ないっていうのに」
 その刹那、ヒカリとレイがアタシを見つめた。
「なによ? アンタたち」
「ううん。何でもない」
「……」
 まあ、二人が何を考えているか見当はつくけど、それは無視して、
「じゃあ、シンジでもつれてく? あと、相田のバカでも引っぱっていけば虫除けにはなるでしょ」
「えっ、碇くん?」
「ヒカリはイヤ?」
「え、あ、……ううん」
「私はいいわよ」
「アンタには訊いてないから」
 とツッコミをレイに入れてから、
「だけど、メンツ的に一人足りないわよね。うーん、そうだ。鈴原のアホも呼ぶか」
「それは絶対にイヤ」
 そうヒカリは大きくはっきりと言った。

722:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/20 23:32:01
 アタシはちょっとまずったかなと後悔をしてしまったが、さらりと何でもなかったかのように
「じゃあ、まあ、5人でいいか。レイもそれでいいでしょ?」
「碇君が来るなら、それでいいわ」
「はいはい。……ヒカリもいいわね?」 
「あ、うん」
 まだ翳りが残っている目でヒカリは返事をした。 ヒカリをこんな風にした鈴原へ心の中で
毒づきながら、アタシはヒカリを見つめる。 中2の時、ヒカリから告白して鈴原とつきあい始
めた。お昼のお弁当も作ってくるほど、もうアツアツぶりだったが、鈴原のバカが高校受験を
失敗して、二人は離ればなれに。そこからは高校生の付き合いにありがちなだんだんと疎遠
になって、自然消滅。それだけならまだしも、鈴原は他の高校に入ってすぐに彼女ができて
いたという事実が発覚して、ふーっ、あの時はヒカリも荒れたわね。
 ま、それはともかくアタシはシンジを呼ぶと、
「そういうわけで、今度の土曜日に鎌倉へ行くから」
「ぼくも?」
「文句ある? アタシたち美少女3人と海水浴に行けるのよ。普通の男だったら涙を流して
喜ぶところなんだからね」
「でも、アスカだし」
「碇君、いやなの?」
 と微かに哀しそうな表情でレイは訊く。こいつは天然でこういう仕草をするんだから怖い。
「う、ううん。全然。僕も海に行きたかったんだ。今年初めてだしね」
 と言ったあと、シンジは顔を横にして視線を床に落としながら
「でも、相変わらず泳げないんだけどね」
 と呟いた。アタシはシンジの背中をバンッと叩いて、
「シンジ。泳げるようになるまで特訓よ」
「えーっ!」
 シンジはあからさまに嫌な顔でそう言った。

 で、当日、砂浜でピチピチのブリーフを履いて仁王立ちしている男が一人。
「なんで、アンタがそこにいるのよ?」
 ヤツは振り返ってアタシを見ると、にっと笑った。そう、渚カヲル。ヤツである。

つづく

723:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/21 17:53:37
御帰りー、そして乙。

>カッコ悪い

いやいや。
ちょちょいと書いて後はほおりっぱなして書き逃げする人も多い中
ちゃんと戻ってきて、続けてくれるだけでもカッコいいと俺は思うし、有難いですよ。

724:res698
06/09/21 21:49:27
 陽射しが真上から降り注ぐ青空の下、アタシとヒカリはパラソルの作る影の中で
ドリンクを飲みながら涼んでいた。そして、ちょっと前の方で座りながら楽しそうに話
し合っている男が二人。シンジと渚カヲルだ。
「ねえ、アスカ」
 と、ヒカリが話しかけてきた。
「ん? なに?」
「アレ、」
 と言って、ヒカリは前にいる二人を指さした。
「なんだか、絵になっていると思わない? お似合いっていうか。二人ともどことなく
男っぽくないじゃない。だから、ね?」
「ねっ、じゃないわよ。男同士がくっつき合って、気持ち悪いったらありゃしない」
「でも、……」
 と小さく呟いたヒカリの瞳はキラキラと輝いていた。
 まさか、アンタ、そんなのに興味があるの?と思ったら、真夏なのに寒さを覚えてしまい、
我慢できなくなったアタシは立ち上がると、シンジたちの後ろに立った。そして、
「アンタたち、くっついてんじゃないわよ!」
 そう言って、アタシは渚の背中にやくざキックを喰らわしてやった。
 その衝撃で渚は前に倒れ込み、顔が砂浜の中へ埋まってしまった。
「アスカ、カヲル君に何をするんだよ!?」
 少し怒り気味にシンジは言ったが、アタシはビシッと人差し指を向けて、
「シンジ、何で渚なんかをつれてきたのよ?」
「えっ、だって、カヲル君は友達だし、ちょうど3・3でいいかなって」
「いいかなって。アタシがそいつを嫌いだって知ってるでしょ」
「また、アスカはそんなこと言う。カヲル君が可哀想じゃないか」
「シンジ君、ボクは気にしてないさ」
 渚のアホが顔についた砂を手で払いながら、そう言った。
「カヲル君……」
「それにシンジ君。惣流さんの気持ちを考えてあげなよ。ただ、照れ隠しをしているだ
けなのさ。ほら、小学生とかによくいるじゃないか。好きな子にイジワルしてしまう子が」
「だー! そんなわかけあるか!」
 アタシは渚にパンチを繰り出したが、ヤツはさっとかわすと海の中へ消えていった。

725:res698
06/09/21 22:12:33
 シンジもすぐに渚の後を追って行く。でも、シンジは泳げないから波打ち際で
水遊びしているだけなんだけどね。
 アタシは疲れて小さく溜め息を吐いてから、ヒカリのところへ戻った。
 軽く笑みを浮かべながらヒカリは、
「なんだか楽しいね」
「どこが……。渚のヤツ、むかつくのよね」
「ふ~ん、」
「何か言いたいことあるの?」
「ううん、ただ、」
「ただ?」
「アスカは誰とでも仲良くできていいなって」
 ヒカリは両腕で抱えている膝に頬を乗せた。
「わたし、渚君とほとんど話したこと無いから。それに男の子の友達もいないし」
「シンジと相田がいるじゃない」
「うん、碇君と相田君は昔からの友達だけど……、わたし、男の子がちょっと苦手なのよね」
 アタシは地雷を踏んじゃったかなと思い、話題を変えようと
「そう言えば、相田の姿が見えないけど、アイツどこにいるの?」
「相田君、監視員の人に補導されちゃった。大きなレンズのついたカメラを持っていたのが
原因みたい。盗撮魔と勘違いされたみたいなのよ」
「げっ。だから、カメラはしまっておけと言ったのに。ホント、バカなんだから」
 ヒカリはくすっと笑うと、
「そうね。でも、誤解だから、すぐに戻ってくるよ」
「あんなヤツ、戻ってこなくてもいいわよ。永遠にね」
 そう言ってから、アタシは立ち上がり、
「ヒカリ、悪いけどアタシも泳いでくるわ。荷物の方、ちょっと見てて」
「わかった。いってらっしゃい、アスカ」
 その声を背にアタシは海へ向かうと、途中でシンジとすれ違った。
「シンジ、もう泳ぎの練習は終わったの?」
「ちょっと、休憩。でも、これでもちょっとは上達したような気はするんだけど」
 小さく笑ってから、シンジはアタシたちのパラソルの元へ歩いていった。

つづく

726:res698
06/09/27 23:01:28
 それからアタシはしばらく泳いだ後、ヒカリの元へ戻ったんだけど、
「どうして海に来てまで、そんなふうに呼ばれなきゃならないの!?」
「だったら、なんて呼べばいいのさ?」
「そんなこと、碇くんが自分で考えなさいよ」
「あー、もうわかんないよ」
 ヒカリとシンジが顔をつきあわせながら言い合い、というかケンカをしていた。
 最近、この二人、ケンカばかりしているような。
「で、なんなの? ヒカリ」
「聞いてよ、アスカ。碇くんったら、わたしのこと委員長、委員長って。わたしは委員長って
名前なの? ねえ、どうなのよ? 碇くん」
「委員長は委員長だろ。何か間違っている?」
「間違っているわよ。だいたいなに? さっきの人たちは?」
 アホらしい言い合いにアタシは唖然としていたけど、ちょっと話の風向きが変わったのを
感じて、ヒカリに訊いてみた。
「さっきのって、なに?」
「碇くん、さっきナンパしていたのよ。女子大生みたいなキレイな女の人を」
「なっ! なんだよ、それ? 僕がいつナンパしたのさ?」
「していたじゃない。さっき」
「あれは、ただからかわれていただけだよ。それに僕からは話しかけていないし」
「そうかしら。それにしてはあの人たちの水着姿を見て、デレデレしていたじゃない」
「な、なっ! ち、ちがう。僕はデレデレなんか」
「へー、シンジもやるじゃない。ふーん」
 水着の上にシャツを着ているヒカリの横にアタシは立つと、ちょっとセクシーポーズをとってみた。
「どう? シンジ」
 とアタシは訊いたが、シンジは首を傾げ不思議物体を見るような目で、
「アスカ、何してんの?」
 と訊いてきた。
 こいつのニブさはわかっちゃいるけど、さすがにむかついて、
「しね」
 と言って、シンジの脳天に空手チョップを喰らわしてやった。

727:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/09/27 23:23:41
 シンジは頭を両手で押さえ、涙目になりながら、
「痛いなー。何するんだよ? アスカ」
「乙女心をもてあそんだ罰よ」
「わけわかんないよ。だいたいさ、委員長もだよ。僕がナンパしたというなら、カヲル君はどうなんのさ?」
 と言って、シンジはみぎての方を指さした。
 すると、そこでは渚のヤツが女の子の中に混じって楽しそうにビーチバレーをしていた。
 アタシはまたかと思い、溜め息を一つ吐いてから、
「アイツはいいのよ。もう病気だから」
 と言い、隣のヒカリはウンウンとうなずいていた。
「渚君はともかく、碇くん。さっきのことはどうなの?」
「さっきのって、ナンパのこと?」
「そうじゃない。名前。わたしの名前は委員長なの? 違うでしょ。わたしはヒカリ。洞木ヒカリ
って名前があるの。それをわかって欲しいの」
 そう訴えたヒカリの瞳には涙が浮かんでいた。
 シンジもそのことに気づいていたようで、しばし息をのんでヒカリを見ていたが、
「ごめん。洞木さん。ちょっと僕、無神経だったみたいだ」
 と言って、頭を小さく下げた。
 そんなシンジをヒカリはしばし見つめていたが、口もとに小さな笑みを浮かべると、
「そうね。私たちがいるのにナンパするなんてね。ねぇ、アスカ?」
「まあ、それはちょっとねえ」
「だ、だから、あれはナンパじゃないって」
 慌てて言い訳をするシンジの姿がおかしくて、アタシたちはぷっと吹き出した。
 シンジもからかわれていたことに気づいて、同じように笑ってから、
「洞木さん。その水着、似合っているね」
 とあさっての方向を見ながら、呟くように言った。その顔は少し赤い色に染まっている。
 だけど、ヒカリはシャツを着ているから水着姿なんて見えないのに、ホント、バカよねえ。
 そうヒカリに同意を求めようとしたら、ヒカリは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにシャツの裾を
握りしめていた。ヒカリもシンジと同じく自分の姿に気づいていないし。
 アタシはそんな二人に呆れながらも、ふと考え事をしていた。
 そう言えば、最近、シンジとはケンカしていないなあと。

つづく 

728:res698
06/10/02 22:46:14
 夏休みのある日、ソフトの練習からの帰り道だった。
 熱い陽射しの下でも黒いジャージを着ているバカ、鈴原と出会ってしまった。
「おー、惣流やないけ。久しぶりやな」
「……アンタ、暑苦しいから近づかないでくれる」
「なんやねん。その言いぐさは?」
 返事をするのも面倒で、アタシは無視することにした。
 でも、ジャージも帰る方向が一緒だったみたいで、何とはなしに並んで歩いていた。
 なんとなく気まずい。
 ホントに久しぶりに会った鈴原は相変わらずのようだったが、過ぎ去っていった時間は
案外に大きかったみたいで、アタシたちの間から話題というものを持ち去っていた。
 鈴原も同じようなことを考えているのかと思って、その横顔を見たけど、ノホホンとしていた。
 やっぱりジャージはバカかも。シンジと同じ鈍感なのよね。
「ねえ、鈴原」
「ん、なんや?」
「この暑い中、ジャージなんか着ていて平気なの?」
「ん、暑いか? 惣流は暑がりなんやなあ」
「……」
 訊いたアタシがバカだった。そう後悔して、疲れがドッとでてきた。
 いったい、ヒカリはこのジャージ馬鹿のどこが好きだったんだろう。謎よね。
 っていうか、趣味が悪すぎる。別れて正解よね、と思った時だった。
「なあ、惣流。その、なんや、イインチョは元気か?」
 アタシは鈴原の口からヒカリの名前が出てきたことに唖然として、
「アンタ、いったい何を考えてんのよ?」
「何って、そりゃあ、そういうことや」
「全然わかんない。まさか、アンタ、今さらヒカリとよりを戻したいとか言うんじゃないでしょうね?」
「ア、アホ。そんなわけあるわけないやろ」
 とジャージ馬鹿は言うが、さっきまで無かった汗が額からだらだらと流れ落ち始めていた。
 ヒカリがこいつに振られた時、どれだけショックだったか。
 アタシはあまりの馬鹿さ加減に腹が立ってきて、ジャージへ蹴りを入れてから速攻で別れた。

729:res698
06/10/02 23:14:20
 次の日、ヒカリの家で一緒に夏休みの宿題を片付けていた。
 一息入れようとハーゲンダッツのアイスを食べていた時、アタシは昨日のことを言ってみた。
「ヒカリ、」
「なに?」
「アタシさ、昨日、鈴原と偶然会ったのよね」
「ふーん、そう」
 と、ヒカリは全く関心無さそうに言った。
「鈴原、相変わらずジャージ着ていたわよ」
「そうなんだ、」
 と、これまた興味なさそうに答えた。
 アタシはちょっと考え込んで、そして口に出してみた。
「ヒカリ。もしもよ。もしも鈴原がまたやり直したいと言ったら、どうする?」
「えっ。鈴原、そんなこと言ったの?」
 驚いたように、そして迷惑そうな目でヒカリは言った。
「わたし、そんなの困る。もう鈴原とは終わったのに」
「ちょ、ちょっと待って。だから、もしもの話だって」
「あ、そうなんだ。……そうよね。よかった」
 そう言ってホッとした表情を見せるヒカリにもしかしてと思い、
「ねえ、ヒカリ。今、好きな人いるの?」
「え、いないよ。そんな人」
「ホントー?」
「本当よ。好きな人なんているわけないじゃない」
 そう言ったヒカリだったけど、その瞳はどこか遠くを見ているようだった。
「ヒカリって、男嫌い?」
「そんなんじゃないけど、周りにいいなって思う人いないから」
「まあ、ヒカリの周りの男って言ってもシンジと相田じゃ、仕方ないわね。シンジなんてヒカリの
タイプじゃないでしょ? 鈴原とは全然反対のタイプだし」
「……うん。碇くんとは話も好みも合わないし、考えていることも全然わかんないし、わたしと
碇くんが付き合うだなんて全然想像もつかない」
 と言って、ヒカリは残ったアイスをまた口の中に入れ始めた。

つづく

730:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/02 23:37:40
乙。

>碇くんが付き合うだなんて全然想像もつかない
今んところ、彼女たちが付き合う根拠ってゲーム一作目と家事関係しかないんだよね。
何かいい関係の始まりになりそうなのはないものかのぅ。

731:res698
06/10/07 10:05:48
 今日も第3新東京市は気温35度を超えていた。
 これで5日連続、んー10日連続だったかな。とにかく毎日が暑かった。
 ここは箱根の山を切り開いた街なのに暑すぎる。
 まあ、夜になると涼しくなるからまだいいんだけどね。
 そんなわけでアタシはヒカリと一緒にプールへ身体の熱を冷ましに来ていた。
「ヒカリ。その水着、似合っているね」
 と水につかりながらアタシは言った。
 ヒカリはその向日葵のような色のビキニにちょっと目線を下げてから恥ずかしそうに、
「そうかな。昨日、どれにしようか迷っちゃったから、ちょっと自信がないんだ」
「もう、ばっちりよ。男どもの視線はヒカリに釘付け、なんてね」
「えっ、」
 ヒカリは胸を両腕で隠すと、視線をきょろきょろさせて周りを見回した。
 アタシはそんな漫画みたいなことをするヒカリがおかしくて、
「あはは、じょーだんよ」
「もう、アスカは」
 と言って、ヒカリは頬を小さく膨らませ怒ったような表情をした。
 でも、それって可愛い仕草にしか見えないのよねえ。
 アタシはくすっと小さく笑ってから、
「ヒカリ。アタシ、ちょっと泳いでくるから」
「うん、」
 そして、アタシはクロールで泳ぎ始めた。
 この市営プールは屋内と屋外の2つのプールがあって、屋外は50メートルの大きな
プールだった。そこをアタシは休み無しで2往復してから、プールサイドで一息入れた。
 ちょっと疲れはあるけど、まだまだ泳げそうだし、水泳部に入ってもやっていけそうかな
と思いながら、ぼーっとしていたら、眼鏡をかけた黒髪のきれなコが目にとまった。
 今どき珍しいブルーのワンピースタイプの水着で、だけどそれがとてもよく似合っていた。
「あのコ、どこかで見た覚えが……」
 と、アタシは小さく呟いていた。
 んー、誰だったろう? 確かに知っているのよねえ。
 でも、自分のクラスにはいないし。……まあ、いいや。
 そして、アタシは水の中にバックで一回転して飛び込むと、さらにクロールでプールを
4往復ほど泳いだ。

732:res698
06/10/07 10:31:01
 さすがにそれだけ泳ぐと疲れと喉の渇きを感じて、アタシはコーラを二つ買ってから
ヒカリの姿を探した。
 すると、ヒカリはプールサイドで膝を両腕で抱えながら座っていた。
「ヒカリ、はい」
 と言って、コーラを一つ差し出すと、ヒカリはそれを受け取って
「ありがとう、アスカ」
 と言った。 でも、それっきりコーラに口を付けるわけでもなく、ヒカリはずっと一点に目を向け
ている。アタシは何を見ているんだろうと思い、その方向へ視線を向けた。
「あっ、」
 プールの端、アタシたちと反対側にいるのはさっきの眼鏡のコで、そのコは誰か男の子の
泳ぎの練習を手伝っていた。男の子は全く泳げないみたいで、彼女の手を必死に掴みながら、
水面に顔を付けてなんとかバタ足をしているという感じだ。
「ねえ、ヒカリ。あの眼鏡のコを知っているの? アタシ、どこかで見た覚えはあるんだけど、
どうしても思い出せないのよねえ」
「山岸マユミさん、」
 ヒカリは小さく呟くように言った。
「山岸? んー、誰だっけ?」
「隣のクラスの子よ。図書委員をしているから、アスカも知っていると思う」
「あ、あー。図書室にいつもいるコだったわね。それでか」
 と言って、アタシがポンと手を打った時、泳ぎの練習をしていた男の子が顔を上げた。
「あっ、シンジ!」
 その泳げないコはシンジで、山岸さんと一緒に楽しそうな笑みを浮かべているのがわかった。
 もしかして、これはデートっていうやつ?
「へー、シンジのヤツ、やるじゃない。女の子とプールだなんて。奥手だと思っていたら、アタ
シに黙ってデートだなんてね。ちょっとは見直したわ。ねー、ヒカリ」
「あ、うん……」
 そう返事しただけでヒカリは黙って二人を見つめ続けていたが、やがて立ち上がると、
「わたし、向こうの方で泳いでくる」
 と言って、室内プールの方を指さした。
「あまり日焼けするとソバカスが増えちゃうから」
 ヒカリは小さく笑うと、アタシへ背を向けて走っていった。

733:res698
06/10/07 10:59:06
 それから、アタシはシンジたちへ見つからないように回り込んで近づくと、
「シ~ン~ジ、」
 と言って、二人の前にプールサイドに立った。
 二人は水に中に入ったまま驚いたような目でアタシを見上げて、
「ア、アスカ、どうしてここに?」
「あ~ら、アタシがプールへ泳ぎに来ちゃいけないって言うの?」
「い、いや、そんなことはないけど」
 アタシは狼狽しているシンジから横の彼女へ目を向けて、
「女の子とデートだなんて、シンジも隅に置けないわね」
「ち、違うよ。デートじゃなんかないって。だから、違う」
 シンジは顔を真っ赤にして手を大きく振った。
「そんなんじゃなくて、山岸さんに泳ぎを教えてもらっただけなんだって」
「じゃあ、なんで相田や渚に教えてもらわないのよ? 第一、このアタシがいるでしょうが」
「ケンスケは日本全国基地巡りに行っているし、カヲル君は外国の親戚のところに行っていて
いないから。アスカは……、いつも勝手に一人で泳いじゃうだろ」
「ま、まあ、そうかもしれないわね」
 と、過去を思い出しながらアタシは心の中で反省した。
「それで図書館で水泳の本を読んでいたら、山岸さんが教えてくれるって。だから、……」
「ふーん、そう」
 アタシがシンジの横を見ると、その彼女は頬を桜色に染めてうつむいていた
 んー、これって、やっぱり、そういうことなのかなあ。
 でも、シンジは……そんな気は全然ないわよね。まだお子様だから。
 だけど、彼女の邪魔をしちゃうのもなんだかなあ。
 アタシは困ってしまって、頬を小指で掻いていたが、彼女へ思い切って声をかけた。
「アタシ、惣流・アスカ。シンジとは幼なじみの腐れ縁、それだけよ」
「私、山岸マユミです。シンジ君とは別に何でもありません」
 と彼女は俯いたまま小さく答えた。
 アタシは軽く苦笑いを浮かべてから、
「まあ、そういうわけだから、シンジに教えてやってよ」
「えっ、いいんですか?」
「もち、当たり前じゃない。それから、これからアタシたち仲良くしましょ。ねっ、」
 マユミは顔をパッと上げて、驚いたようにアタシを見てから、

734:res698
06/10/07 11:29:00
「はい、」
 と言って、頭を大きく下げた。
 マユミはずっと頭を下げたままで、アタシは思わずまた苦笑をしてしまった。
 いいコだけど、もっと軽い感じでいいのにと。
 アタシはこのままじゃらちが明かないと思い、
「じゃあ、シンジ。アタシ、泳いでくるから。アンタもガンバって5メートルくらいは泳げる
ようになりなさいよ」
「それくらいは……」
「泳げるの?」
「……練習します」
 くすっとアタシは笑うと二人から離れ、飛び込み台へ向かった。
 飛び込み台の一番上に上がると、シンジたちがずいぶんと小さく見える。
 二人ともアタシを見上げているのがわかり、アタシは大きく手を振り返した。
 あの二人、これからどうなるんだろう。シンジは鈍感だし、マユミには可哀想だけど難し
いかもね。そう思ったら、なんだか身体が軽くなったような感じがして、だけど、そんなこ
とを思った自分が嫌に感じて、アタシは全てを振り切るかのようにプールへ飛び込んだ。
 一瞬で視界が透明なブルーと白い泡のに染まり、身体が水に溶け込んでいくようだった。
 そして、数秒の後に、水面へ顔を出すと、びっくりしたような顔をしているシンジたちへ手を
振ってから、アタシはまたクロールで泳ぎ始めた。
 それから10往復くらいはしただろうか。
 身体は疲れ切っていたけど、それは心地よい疲れで、私の気分はすっかり夏の空と同化
するみたいな感じになっていた。
 アタシはヒカリを探しに屋内プールへ向かった。
 そして、一瞬にしてヒカリを見つけた。ついでに、シンジも。
 だって、その二人がプールサイドでケンカしているんだもん。
 アタシはまたかと思って溜め息を一つ吐いてから、二人のそばでおろおろしているマユミに
訪ねてみた。
「マユミ。今度は何が原因でケンカしてるの?」
「私にも全然。初め、シンジ君と洞木さんは普通に話していたんですけど、それがいつの間にか」
「ふ~ん、」
 ともかく仲裁に入る前にアタシは二人の様子を見ることにした。

735:res698
06/10/07 11:53:51
「洞木さんには関係ないだろ」
「ええ、関係ない。だけど、碇くんはこんなとこで女の子とデートなんてしている時じゃないでしょ」
「だから、デートなんかじゃないって」
「どうかしら。でも、デートじゃないにしても、一秒でもチェロの練習をしなくちゃならないんじゃないの?」
「それこそ洞木さんには関係ないよ」
「なんですって?」
「ちょ、ちょっと待って」
 アタシは二人の間に割って入ると、
「シンジ。チェロって何のことよ?」
 シンジは少しヒカリを睨むように見ていたが、アタシへ振り向くと、
「父さんのつてで、オケのオーディションを受けることになったんだ」
「シンジ、受けるんだ?」
「うん、駄目もとなんだけどね。で、レッスンに通っているんだけど、先生が気を張りつめるのも
良くないからって。だから、気分転換も兼ねてプールに来たんだ」
「ふーん、なるほどね。これはヒカリ、アンタが悪い」
 アタシはそう言って、ヒカリへ人差し指をバシッと向けた。
 ヒカリはくちびるを真一文字に結んで、腰下にある両手をぎゅっと握りしめていたが、
「わたし、帰る」
 と言って、すたすたと歩き去っていった。
「あ、洞木さん」
「ほっときなさないよ。そのうち頭の熱も冷めるから。でも、シンジ。ヒカリがアンタを心配した
気持ちに感謝しなさいよ」
「う、うん」
 そう言って、シンジはうなずいた。
 まあ、でも、本当にヒカリはシンジに厳しいというか、すぐに難癖つけるというか。
 もう少しシンジに優しくしてもいいのに。
 アタシは溜め息をまた吐いてから、二人にバイバイと言って、ヒカリの後を追いかけた。
 うーん、これからアタシとヒカリが仲直りしなくちゃならないのも気が重いのよね。
 本当にもうちょっとケンカを少なくしてくれないかなぁ。


つづく

736:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/08 00:10:26
ktkr

737:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/09 05:32:04
イイ!!すごくイイ!!

738:res698
06/10/09 21:13:41
 いろいろあった夏休みも終わり、今日からまた学校が始まった。
 それにしてもホント、いろいろあったわねえ。アタシが美少女ってことでメディアに
紹介されちゃうし、シンジが外国へ行っちゃうし。
 一週間で帰ってきたけどね。
 オーディションは駄目だったけど、ヨーロッパへ勉強も兼ねて招待されたんだって。
 あいつも頑張っているみたいで、みんな、ちょっとずつ大人になっていくのかなと思っちゃった。
 そうそう。プールでヒカリとシンジがケンカして、それからどうなることやらと思っていたけど、
学校で前と同じような感じで二人は話してたのよね。安心したけど、なんだかなあ。
 アタシだけ、気苦労が多くない?
 しばらくはもう放っておこうかな。
 まあ、そんなこんなで夏休み明け初日も終わり、部活帰りにヒカリと一緒になった。
 ヒカリの方も生徒会の方があって、帰りが遅くなったみたい。
 そして、二人でおしゃべりをしながら歩いていたら、道ばたでたたずんでいる男の子が
目に入った。段ボール箱の前でしゃがんでいるシンジだ。
 アタシはシンジに近づいて、
「シンジ。何してんの?」
 シンジはしゃがんだまま振り返って、
「アスカ。これ」
 と言って立ち上がり、段ボールの中を指さした。
 その中にいたのは茶色と白のツートンカラーの子犬だった。
「あ、かわいい」
 ヒカリがそう言って覗き込むと、シンジは子犬を抱き上げて、
「毛がふわふわしてるよね」
「ワンちゃん、おなか空いてないかな?」
 と言って、ヒカリは子犬の背中をなでなでする。
 シンジはアタシをジッと見つめると、
「これ、どうしよう」
 と言った。
「シンジ。犬、飼いたいの?」
「……」
「わかっていると思うけど、アタシもアンタもマンションに住んでいるのよ。ペット禁止。
あんだーすたん?」

739:res698
06/10/09 21:38:11
「そんなことはわかっている。でも、見ちゃったら、知らない振りをするわけにはいかないよ」
「まあね。アタシも小さい頃、犬を飼いたかったから。アンタの気持ちは十分すぎるほどわか
つけど、アタシたちにできるのは飼い主を捜してあげることくらいよ」
「それしかないか……」
 シンジの腕の中にいる子犬がその黒い瞳でアタシを見る。
 そして、きゃんきゃんとアタシに向かって泣いた。
 かわいい。
「ねえ、シンジ。ちょっと抱かせて」
「うん、」
 子犬を抱き上げると、小さくて可愛くて、毛並みがふわふわしてて、思わず頬ずりしてしまった。
 でも、アタシはハッと思い出して、
「ダメよ。アンタは飼えないの。そんな目をしてもダメ」
 と言ったけど、やっぱりまた頬ずりを繰り返してしまった。
「アスカ。飼い主が見つかるまで、家で飼ってちゃ駄目かな?」
「うーん、どうだろう? 難しいんじゃないかな」
 と子犬を抱いたままアタシは返事をした。
 その時、ヒカリがアタシから子犬を受け取って、抱きかかえると、
「ねえ、アスカ。私の家、マンションじゃないから飼えると思う」
「えっ、いいの?」
「うん。それに私も犬は前から飼いたかったから」
「あ、ありがとう。洞木さん」
 と言うシンジに、ヒカリはニコッと笑みを返した。
 その後、アタシたちはヒカリの家に直行した。
 既にヒカリのお姉さんのコダマさんが大学から帰ってきていて、
「お姉ちゃん。ねっ、いいでしょ? わたしが世話をちゃんとするし、みんなに迷惑はかけないから」
 とのヒカリの訴えに、コダマさんは額に人差し指を当てて考え込んでいた。
「う~ん、犬を飼うのはいいんだけど、これ、たぶんシベリアンハスキーよ」
「えっ、」
「ちょっと前にブームになったでしょ? あの時、飼う人が増えたんだけど、手に負えなくなって
手放す人がけっこう出たのよ。このコもそんなところだと思うわ」
「……」
「かなり大きくなるし、それにしつけが難しいのよね」

740:res698
06/10/09 21:54:34
 ヒカリはコダマさんへ詰め寄ると、
「わたし、頑張るから、お願い」
 それでもコダマさんはう~んと考え込んでいたが、シンジへ視線を向けると、
「あなた、碇くんと言ったわよね? 碇くん、あなたがこのコを見つけたんでしょ?」
「あ、はい、」
「だったら、半分くらい責任を取りなさい。もしヒカリがこのコに関して困ったことが起きたら、
ちゃんと助けてあげなさい。それが条件よ」
「は、はい。僕、必ず約束は守ります」
「なら、OKよ。よかったわね、ヒカリ。碇くんが手伝ってくれるって」
「ありがとう。碇くん」
 と言ったヒカリに、シンジは照れたのか少し顔を赤くすると、子犬をなで始めた。
「よかったな。ぶんぶん丸。洞木さんが飼ってくれるってさ。僕もよく見に来るからな」
「……碇くん、ぶんぶん丸って、なに?」
 ヒカリが驚いたように目を大きくさせていた。
「なにって、子犬の名前だけど」
「勝手に名付けないでよ。このコはマイケル。マイケルなのよ」
「なんだよ、マイケルって。ぶんぶん丸だろ、この子は」
「いや、絶対に嫌」
 と、二人はいつものケンカモードに入っていった。アタシはふーっと溜め息をついたが、
「仲がいいわね」
 と、コダマさんは楽しげに呟いていた。
 数日後、昼休みにアタシたち3人は子犬についてしゃべり合っていた。
「ふーん、そうかぁ。じゃあ、ぶんぶん丸はやんちゃしてるのか」
「そうなのよ。ぶんぶん丸はもう大変。でも、ホント、かわいいよ。碇くんも見に来なよ。」
「行っていいの?」
「いつでもいいよ。半分は碇くんもぶんぶん丸の飼い主なんだから」
「ヒカリ、マイケルじゃなかったの?」
 とアタシがツッコミを入れると、ヒカリはアッと言って口を両手で押さえたが、
「うー、もう、ぶんぶん丸でいいよ」
 と言って、恥ずかしさを笑うことで誤魔化したのだった。

つづく

741:res698
06/10/15 23:47:41
 学校での昼休み。
 アタシはヘッドフォンから流れるポップスを聴きながら雑誌を読んでいた。
 視界の片隅ではシンジとヒカリが雑談をしているのが見える。時折、ヒカリが笑いってい
る様子もうかがえ、こうしているとどうしてケンカが多いのか理解不能。
 でもって、クラスの中ではあの二人のケンカは夫婦ゲンカとか言われていたりする。
 って、ちょっと前までそう言われていたのはアタシとじゃなかった?
 まあ、いいけどさ。……やっぱり、なんだかなぁ。
 ヒカリはシンジのことはタイプじゃないって言うけど、なんかねぇ。
 シンジはどうだろう。
 ま、あの二人が付き合おうとアタシには関係ないけどね。
 アタシはシンジ達から目線を戻し、また雑誌を読もうとしたが、今度は反対側の教室のド
ア側にマユミが来たのを見てしまった。
 あれからマユミとは会えば話をするというか、けっこう遊び友達になってしまった。マユミは
アタシと正反対な感じなんだけど、気が合うのよね。
 マユミはアタシにペコリと頭を下げてから、小さな声でシンジを呼んだ。
 それから1、2分くらいドアのところで二人は話して、シンジはまたヒカリのもとへ戻った。
 と、そのとたん、ヒカリとシンジは何か言い合いを始めて、またいつものケンカになった。
 これって、やっぱりそうなのかなぁ。
 うーん、まあ、アタシには関係ないけどね。
 アタシは二人の痴話ゲンカを放っておくことにして、再び雑誌を読み始めた。

 その夜、アタシとママはシンジの家へおじゃましていた。
 シンジの両親とママは職場が同じで、ついでに同じ社宅のマンションに住んでいる。
 いま住んでいるコンフォート17の前もシンジの家とは同じ社宅だったし、そんなわけで
シンジとは幼なじみの腐れ縁。毎朝、シンジを迎えに行っているのもそういうわけ。
 でも、それもそろそろ止めようかなとアタシが考えているのが秘密だったりする。
 それはともかく、一緒の夕食も大人達には宴会に変わり始めていた。シンジのママ、ユイさ
んはけっこうお酒を飲む方で、意外なところではシンジのパパはあまり飲める方じゃなかった
りする。アタシのママは……やっぱり大酒飲みだった。あんな童顔なのにねえ。

742:res698
06/10/16 00:09:39
 アタシはまだお酒には興味が無くて、ユイさんの美味しい料理を食べ終えると、ダイニ
ングから退散して、リビングでテレビを見始めた。
 今、学校で話題になっているドラマで、アタシも当然、毎週見ている。
 幼なじみの二人の恋はどうなってしまうのか、アタシはテレビの画面に釘付けだった。
 そんな時、シンジが隣に来て、
「はい、コーヒー」
 と言って、アタシの前のテーブルにマグカップを置いた。
「ん、ありがとう」
 アタシは画面から目を離さずにカップを取ると、そのままコーヒーを口に含んだ。
 この頃はダイエットを兼ねて、コーヒーはブラックで飲んでいるけど、わりとこれが好き。
コーヒーの香りもストレートに感じられるし。でも、今はドラマの方に感覚が向いているから
香りもよくわからないけど。
 そんなこんなでドラマも終わり、シンジはまだアタシの隣に座っていた。
 時計を見ると10時近くになっていて、明日が土曜だとしてもそろそろ自分の家に戻った
方がいいのかなと思う。だけど、ダイニングからはママたちの楽しげな声が聞こえていて、
宴会はまだまだ終わりそうになかった。
 アタシは先に家へ戻ろうかなと考えていた時、
「アスカ。コーヒーのお代わりはいる?」
 と、シンジが訊いてきた。
 アタシは絨毯から立ち上がろうとした腰を戻して、
「じゃあ、せっかくだからもう一杯飲もうかな」
 と答えた。
 それからすぐにシンジはコーヒーを持ってくると、またアタシの隣に座った。
 そして、アタシがコーヒーを飲んでいるのをチラチラと見て、くちびるに人差し指を当てていた。
 さっきから何かおかしいと思っていたけど、そういうことか。
 シンジのくちびるを指でなぞるのは、何か言いたいのをためらっている時に出る仕草だ
 アタシはそれでもシンジから言い出すのを待っていたが、コーヒーを飲み干しても黙っている。
 いい加減、家にも戻りたいし、かといってシンジをこのままにしておくのも気になるし、
「シンジ。アタシに何か言いたいことがあるんじゃないの?」
 と自分から切り出してみた。

743:res698
06/10/16 00:41:04
 シンジはそれでもまだためらっていたが、ようやく口を開き始めた。
「あのさ、トウジと洞木さん、よりを戻したの?」
「えっ、そうなの? アタシ、何にも聞いてないわよ」
「アスカ、聞いてないんだ?」
 アタシはここ最近のヒカリの様子を思い出していたが、鈴原とのことなんて全く思いつか
なかった。そりゃあ、アタシに報告する義務はないけど、言ってくれてもいいのに。
「ねえ、アスカ。……洞木さんにその……訊いてもらえないかな?」
 って、こいつはなに言ってんの?
「イヤよ。アンタが訊けばいいじゃない。普通にそういうのはアンタが鈴原に訊くことでしょ。
なんでアタシはヒカリに訊かなくちゃなんないのよ。アンタ、バカ?」
「だって、トウジには訊きづらいから」
「なに、それ? わけわかんない。だいたい、どうして知りたいのよ? あの二人がよりを戻
そうとシンジには関係なじゃない」
 シンジは少し考え込むように目を伏せてから、
「そうなんだけど、前に二人が別れた時、洞木さん、すごく落ち込んでいたから。また同じこ
とを繰り返してしまったら……」
「アンタ、鈴原のことが信じられないの?」
 無言を通すことでシンジは返事をした。アタシは小さく溜め息を吐いてから、
「ところで、ヒカリたちがよりを戻したって、本当なの?」
「たぶん。洞木さん、日曜にトウジとデートするって言っていたから」
「シンジにそんなこと言ったんだ」
「うん。今日の昼休み、ちょっと言い合いしている時に洞木さんが……」
「ふーん、そう。まあ、アタシに何も言わないのは気に障るけど、どうでもいいわよ」
 シンジはまだ訊きたいような素振りをしていたが、アタシは無視することにした。
 そして、アタシは立ち上がり、
「じゃあ、先に帰るわ。おじゃましたわね」
 と言って玄関の方へ向かったが、再びシンジへ振り返り、
「シンジ。来週から朝、アンタを迎えには行かないから」
 と言った。
 シンジの驚く顔を背中にして、ひどくイライラしながらアタシは家に戻った。

つづく

744:res698
06/10/17 21:06:24
 日曜日。アタシはソフトの練習試合が終わり、帰り道を歩いていた。
 チームメイトとファミレスで3時間ほど反省会をしていたから、もう太陽はだいぶ斜めに
なっている。残暑が厳しく、熱を持った陽射しを避けるため帽子を深くかぶっていた。
 自転車のスピードが作る風は髪をなびかせ、肌に心地よさを与える。
 次々と変わっていく通りの景色をアタシは時たま眺めながら、自転車をこいでいた。
 曲がり角を過ぎ、コンビニの横を通り抜ける。
 と、アタシは自転車を止めて、再びコンビニまで戻った。
 そして、その中で雑誌を立ち読みしているコにアタシは視線を向けた。
 やっぱり、ヒカリだった。
 向こうはまだアタシに気づいていない。
 どうしようかなと少し思案する。なんとなく、このまま立ち去ろうかなとも思った。
 でも、やっぱりアタシはコンビニのドアをくぐることにした。
 アタシはヒカリの横に立ち、
「なに立ち読みしてんの?」
 と言った。
 声をかけられるまで全く気づいていなかったヒカリは肩をびくっと震わせて、
「アスカ? びっくりした」
 と、ホッと息をついてから、
「今日、試合だったんだ。勝った?」
「あったりまえよ。このアタシが投げてるのよ。負けるわけがないじゃない」
「じゃあ、0点に抑えたんだ?」
「……3点、取られた。ちょーっと、調子がでなかったのよね。で、ヒカリは?」
「甘いものが食べたくなって」
「ふーん。それで、ついでに立ち読みか」
「そういうとこね」
 と言って、ヒカリはくすっと笑った。
「ねえ、ヒカリ。甘いものなら、あそこで食べない?」
 アタシはコンビニの斜め向かいにある喫茶店を視線で指した。
 その後、アタシたちは喫茶店の中でパフェを食べていた。
 アタシはチョコレートで、ヒカリはストロベリー。
 ファミレスでけっこう食べたのに、甘いものはおなかに入るのよね。今日は試合もあったし、
大丈夫。太ることはないない。

745:res698
06/10/17 21:31:30
 そう思うと、チョコレートと生クリームで包まれたアイスを大きな口の中に含んだ。
 相変わらずこの店のパフェは美味しい。
 そして、パフェを食べるスピードは加速していき、ヒカリが半分くらいの時にアタシは
もう食べ終えていた。
 チョコレートの付いたくちびるを軽く拭いて、アタシはここに来たもう一つの目的を果た
そうと口を開いた。
「ねえ、ヒカリ」
「ん?」
 ヒカリはスプーンを口に入れたままアタシを見た。
「今日、鈴原とデートじゃなかったの?」
 一瞬、スプーンをくわえていたヒカリの口が小さく開いた。しかし、ヒカリは何事もなかっ
たかのようにもう一口、パフェを食べてから、
「碇くんに聞いたんだ?」
「まあね。それで、どうしてデートしているはずのヒカリがここにいるのよ?」
「あー、あれね。あれはウソなの」
「うそ?」
「うん。なんとなく、つい」
 アタシがまっすぐにヒカリを見ると、彼女は困ったような笑みを小さく浮かべた。
 ここ、こういう状況になるということは明らかにそういうことなんだろう。
 アタシはなんだかムカムカと腹が立ってくるのを覚え、
「バッカみたい」
 と呟いていた。
 今度は自嘲するような笑みを作ってヒカリは、
「そうね。わたし、馬鹿よね。だけど、アスカ。わたしも考えたんだ」
「なにを?」
「クラスの中でわたしと碇くんがちょっと噂になっているでしょ? あれ、あんまりにもバカバ
カしいからそのままにしていたけど、碇くんからすれば迷惑だったんじゃないかなって」
「シンジは気にしてないわよ」
 ヒカリはグラスの中に入ったスプーンを数回ほど回しながら、
「そうかな。会えばいつもケンカになっちゃうような女の子とそんな噂されても迷惑なだけだよ。
でも、笑っちゃうよね。いつもケンカばかりしているのに、そんな噂が立っちゃうなんて」
 そして、ヒカリはグラスの中のパフェを見つめながら小さく笑った。

746:res698
06/10/17 21:57:42
「山岸さんと一緒にいる碇くん。楽しそうに笑うんだよね。わたしなんかと噂が立って
いたら、碇くんにも山岸さんにもよくないから。これでよかったの。もう碇くんとは離れ
た方がいいのよ」
 そう言って、ヒカリは口をつぐんだ。
 しばし、沈黙が続いた後、
「ヒカリはそれでいの?」
「……わたしは、……、碇くんなんかタイプじゃないから。」
 と、ヒカリはグラスを見つめながら小さく呟いた。
 そのグラスの中ではアイスがもう溶けていて、ストロベリーの赤が白いクリームの中で
浮遊していた。
 アタシは一瞬、シンジが落ち込んでいたことを伝えようかとも考えたが、
「そう。なら、アタシはもう何も言わない」
「うん、」
「だけど、ヒカリ。アンタがもしシンジをどうしようもなく傷つけたら、アタシ、許さないから」
「……アスカ、」
 ヒカリが顔を上げ、アタシを見る。
 だが、アタシは視線を交差させることはせず、立ち上がろうと両手をテーブルについたが、
ヒカリの声がその後の動作を止めた。
「アスカは碇くんと幼なじみなんだよね? だから、心配してるの?」
「そうよ」
 ヒカリは再びグラスの中のスプーンをくるくるとかき回せながら、
「……アスカや碇くんとは中学の時から一緒だけど、ずっとアスカは碇くんのことが好きだと
思ってた。でも、高校受験の頃からちょっとずつ、そういうのとはなんだか違うっていうのが
わかってきて、あー、これが幼なじみなのかなって、最近、やっとわかってきた」
「……」
「アスカがうらやましいな」
「アタシが?」
 ヒカリはグラスを見つめたまま小さくうなずいて、
「うん。わたしも碇くんと幼なじみだったらよかったのに。そうしたら……」
 それっきりヒカリは黙ってしまい、アタシもまた無言のままイスに座り続けていた。

つづく

747:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/18 01:04:24
読みごたえある小説ですね
人物の動かし方が上手いというのかな?しっかり構成が練れてるんでしょうね
LHS描写に重きを置くなら難しいのかもしれないけど、アスカ視点にしたのが大成功で、小説的には面白さ増加したんじゃないかと
あとマユミが新鮮で、もっと見てみたいと思っちゃいました
GJ



748:res698
06/10/19 20:30:52
 月曜日の朝。アタシはコンフォート17マンションの敷地を出ると、歩みを止めた。
 週末の苛ついた気持ちはどこかへ消え去り、代わりに浮かんできた感情がアタシの足を
踏みとどまらせた。落ち込んでいたアイツの表情が気になる。
 アタシは街路樹を背にして、マンションの門の方を見た。
 数分して、シンジが現れた。
 シンジはアタシを見つけ、アタシはそっぽを向く。
 アタシのそばまでやって来たシンジは、
「アスカ。もう迎えには来ないって」
「バーカ。アンタなんか待っているわけないじゃない。いつもの時間通りに家を出たら、たまたま
アンタと一緒になっただけよ」
 横を向いたままの顔はきっと赤くなっているだろう。そう自分でも感じていた。
 シンジは初め驚いたような表情をしていたが、やがて小さな笑みを浮かべて、
「おはよう、アスカ」
 と言った。
 なんか、シンジに心を見透かされているような気がして恥ずかしかったけど、
「お、おはよう」
 と、アタシは素直に挨拶を返していた。
 それからはいつも通りにシンジとおしゃべりをしながら学校へ向かって歩いていた。
 そして、あともう少しで学校に着くというところで、シンジの雰囲気が変わった。
 シンジはまっすぐ前の方を見ながら、
「あれから、いろいろと考えたんだ。トウジと洞木さんの仲が元通りになるらな、僕らがそれを
応援してあげなくちゃならないんだよね。そうしなくちゃならないんだ」
 と言った。
 それは自分自身に言い聞かせているような感じで、そんな言葉を言わせたヒカリにアタシは
腹立ちを覚えていた。
 だから、アタシはヒカリのついた嘘をシンジへ教えようとは思わなかった。

 それから数日が経ち、アタシは学校の教室で頬杖をつきながら小さく溜め息をついていた。
 ヒカリがあからさまにシンジを避ける態度を取っていた。
 シンジはただただ戸惑っていて、そんなシンジをアタシも突き放すことなんかできなくて、
毎朝、一緒に学校へ行っていた。今までシンジの家へ迎えに行ってたのが、マンションの前
に変わっただけになってしまった。

749:res698
06/10/19 20:55:24
 ただ、アタシとヒカリの仲がギクシャクしてしまったのは正直まいってしまった。
 クラスの中で友達と呼べる女子はヒカリしかいないのよね。
 だから、休み時間とかは暇で暇で。
 そんなわけで、今日の昼休みはふと思い立って、図書室へ向かった。
 アタシは図書室のドアから中を窺い、マユミの姿を探した。
 案の定、マユミは机で何か本を読んでいて、アタシは小声で
「マユミ、」
 と呼んだ。
 小さな声のつもりだったが、静けさに満ちていた図書室の中ではそれが響き渡ってしまい、
マユミはちょっと恥ずかしそうにアタシを見て、小さく手を振った。
 それから図書室の中でおしゃべりは無理ということになって、アタシたちは廊下に出た。
 廊下の窓からは校庭が見え、男のたちがサッカーをしているのが見える。
 アタシは窓に上半身を預けながら、
「本を読んでいたの邪魔しちゃったかな?」
 と言った。
 マユミは小さく首を横に振り、
「本はいつでも読めるから」
 と答えた。
 アタシは冗談交じりに
「しっかし、アタシも友達が少ないけど、マユミもホント少ないわね」
 と言った。
 以前だったら、こんなことを言ったらマユミは泣いていたかもしれない。だけど、今のアタシた
ちの距離はとても近くなっていて、
「そうですね。でも、今はアスカさんが友達ですから」
 と。マユミは笑顔で答えた。
 それはとても純粋できれいな笑みで、言われたアタシが照れてしまった。
 その後は何気ないおしゃべりをマユミとしていたが、
「今日は洞木さん、お休みなんですか?」
 と訊かれた。
「なんで?」
「いえ、いつも一緒にいるのに、今日は私のところに来たから」
 と言った。

750:res698
06/10/19 21:23:33
 アタシは頬を人差し指で掻いてから、
「んー、ちょっとね。ヒカリは学校に来ているんだけどさ」
 マユミはアタシの気持ちを察してくれたのか、それ以上のことは訊かなかった。
 そんなマユミがとても好きで、だからとても心配だった。
「マユミはシンジが好きなのよね?」
 と、アタシは訊いた。
 急に言われたのでマユミは驚いたようだったが、小さく微笑んで、
「はい」
 と、しっかりした口調で答えた。
 恋愛に関しては恥ずかしがり屋なマユミがそんな返事をするとは想像もしていなくて、
アタシの方が驚いてしまった。
 だけど、シンジはマユミの気持ちに気づいていないだろう。
「マユミ。シンジは……」
 と言いかけた時、マユミの声が遮った。
「わかってます。シンジ君は私のことをそういう風には想っていないって」
「……マユミ、」
「シンジ君には好きな人がもういるんだと思います。私ではない誰か。たぶん、それは……」
 マユミの声が暗く落ち込み、その視線も床へ落ちていた。
 私は慰めようと彼女の肩へ手を伸ばそうとしたが、次の瞬間、マユミは顔を上げた。そして、
「でも、私、全くあきらめたわけでもないんですよ。精一杯、努力してみようと思います。失恋す
るにしても、頑張って失恋したいですから」
 と、マユミは言った。
 その表情は泣いているようでもあり、けれど、とてもきれいな笑みに満ちていた。
 アタシはギュッとマユミを抱きしめて、
「アタシ、アンタが大好きよ」
「え、あ、わ、私、女の人を好きになるような趣味は、……え、あっ、」
 すごく慌てているマユミがおかしくて、アタシは彼女から離れると、ちょこっと舌を出して、
「アンタ、バカァ? そういう意味じゃないわよ」
 マユミはくすっと笑って、
「はい、」
 と返事をした。
 少しの間、二人で笑い合った後、

751:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/19 21:44:53
「でもさ、マユミが頑張っても、向こうの方がマユミと争う気はないのよねぇ」
「そうなんですか?」
「そう。あのバカ女、強情っぱりだから」
 マユミは少し考え込むような仕草を見せて、
「なら、私にもまだチャンスはあるのかな」
「そうね。でも、問題はシンジをどうやって自分の方へ向かせるかじゃない」
「……そうですね」
 と言って、マユミは黙りこくった。しばらくして、マユミはアタシの目をまっすぐに見つめて、
「アスカさんはいいんですか?」
「なにをよ?」
「シンジ君のことです」
「なっ、なんでアタシが。あいつはただの幼なじみそれだけよ。バカなこと言わないで」
 あせった口調になってしまったアタシをマユミは見つめ続けていて、
「そうなんですか?」
「そう。アンタもヘンなこと訊くんじゃないわよ」
「アスカさんと洞木さん、とっても似ていますね」
 とマユミが言った時、昼休み終了のチャイムが鳴った。
 教室へ戻ろうと背中を向けたマユミへアタシは、
「どこが似てんのよ?」
 と訊いた。マユミは背中を見せたまま、
「意地っ張りなところです」
 と言った後、くるっとアタシの方を向いて、
「このままだと、本当に私が碇くんを取っちゃいますよ。いいんですか?」
「ば、バカ。アタシには関係ないわよ」
 しかし、そんな言葉をマユミは聞いていなかったかのように、
「アスカさん。私、負けませんよ」
 と言い、教室へ走っていった。
 アタシはしばし立ち尽くしていたが、
「バカシンジとは幼なじみ。それだけよ」
 と呟いてから教室へ戻ったのだった。

つづく

752:res698
06/10/21 19:34:23
 中間テストも終わり、その順位が公表された。
 まったく、廊下に人の点数を張り出すなんて前時代的なのよ。プライバシーも
何もないじゃない。
 まあ、でも、アタシはちっとも恥ずかしくないけどね。
 前回よりも一つ順位が上がって3番か。苦手の国語系を頑張れば、トップは手の
届かないこともないわね。
 それでシンジはと、……順位が落ちているじゃん。
 えっ、ヒカリなんて、どうしてこの順位なのよ。
 これって、やっぱりそういうことなのかねぇ。
 と、そんなことがあった日の昼休み。アタシはサンドイッチをひとりで食べながら
考えていた。最近、すっかり話をしなくなったヒカリとのことを。
 女の友達って、些細なことで絶縁したりと、つまんないことが多いんだけど、ヒカリとは
ずっと仲良くいられると何となく思っていたのよね。
 でも、このままだと本当に友達じゃなくなっちゃいそうで、アタシはそんなの嫌だから、
自分から歩み寄ろうと、ヒカリのところへ小さく笑みを作りながら行った。
 自分の机で文庫本を読んでいたヒカリへアタシは声をかけた。
「ヒカリ、何を読んでんの?」
 少し驚いた表情でヒカリはアタシを振り返った。
「あ、アスカ、」
 アタシはヒカリの隣の席に座ると、その文庫本をのぞき見て、
「太宰の『人間失格』? いくらなんでもそりゃないんじゃない?」
「いいじゃない。わたしは今これを読みたい気分なの」
「ふーん。まあ、いいけど。ところでさ、今度の日曜日ってヒマ?」
「日曜日? うん、大丈夫だけど」
「じゃあ、決まりね」
 と言って、アタシはヒカリへ微笑んだ。
「ママからディズニーランドのパスをもらったんだ。2枚よ」
「……わたしでいいの?」
 少し緊張気味な目でヒカリは訊いてきた。
 アタシはさらに大きな笑みで、
「あったりまえじゃない。他に誰と行くっていうのよ。じゃあ、今度の日曜日はおもいっきり
いろんなのに乗ろうね」

753:res698
06/10/21 19:51:52
 ヒカリはホッとしたように頬をゆるめ、笑みを浮かべると、
「うん、」
 と、答えを返した。
 それからアタシとヒカリは日曜日の計画を立てていたが、
「洞木さん、ちょっといい?」
 と、突然、シンジが声をかけてきた。
 その表情はかなり深刻そうで、アタシは席を立つと、
「じゃあ、日曜日のことはまた話そう」
 と言って、二人に背を向けて歩き出した。
 が、制服の裾をつかまれて、アタシは動けなかった。
 振り返ると、裾を持っていたのはヒカリで、その瞳はうるうると潤んでいる。
 うーん、まいったなあ。
 シンジを窺うようにアタシは声を出した。
「アタシが一緒じゃ、まずいわよね?」
 シンジは少し考えた後、
「洞木さんがいいなら、別にかまわないよ。それに、アスカにも訊きたいし」
 というわけで、アタシたち3人は人気の少ない音楽室前の廊下に移った。
 そして、シンジはヒカリをまっすぐに見ると、
「トウジに聞いたよ。デートなんてしてないんだってね。洞木さん、どうして嘘なんかつ
いたのさ? 僕には全然わからないよ」
 と言い、次にアタシへ視線を移して、
「アスカ、知っていたんだろ?」
「……まあね。シンジに聞いてからすぐの日曜日にね」
「なんで黙っていたんだよ?」
「だって、アタシには関係ないことじゃん。違う?」
 シンジは黙ってアタシを見ていたが、
「そうだけど」
 と呟くように言った。
 しかし、シンジはすぐにヒカリへ振り返り、
「洞木さん、ねえ、どうして?」
 と訊いた。
 ヒカリは俯いたまま無言を通している。

754:res698
06/10/21 20:15:20
 シンジは語気を強めて、
「洞木さん、」
 と言った。 
 その声にようやくヒカリは反応し、微かに聞こえるくらいの声で、
「だって、碇くんが山岸さんとデートするって言うから」
「デート? 僕、そんなこと言ってないよ」
「言った」
「言ってないって。あれは山岸さんとコンサートに行くって話じゃないか」
「それのどこがデートじゃないのよ。どう見てもデートじゃない」
 ヒカリは顔を上げて、きっとした目でシンジを見る。
「デートじゃないよ。だいたい、僕が山岸さんとコンサートへ行くのと、洞木さんが
嘘をついたのは何の関係があるのさ? ホント、僕にはわかんないよ」
「あれは……」
 と、ヒカリは言いよどむ。
 シンジはヒカリから少し視線を外すと、
「見栄なんて張らなくてもいいのにさ」
 と言った。
 その瞬間、ヒカリの顔がこわばり、
「見栄?」
「僕がデートするからって、自分も見栄を張ってデートするなんて言わなくてもいいのに」
「碇君、それ、どういうこと?」
 そう言ったヒカリの声は明らかに怒気を含んでいた。
「見栄でしょ? いつもの僕に対抗しようとするアレでしょ? そんなんだからさ、洞木さんは
いつまでたってもカレシができないんだよ」
 と言った刹那、シンジはアッと声を出した口を両手で押さえた。
 言い過ぎてしまった、どうしようというシ表情をシンジはして、対してヒカリは俯いて肩を細か
く震わせている。

755:res698
06/10/21 20:27:12
 そして、ヒカリは小さな声で、
「碇くんなんて大嫌い」
 と言うと、背中を向けて走り出した。
「泣いてた、」
 と呟くシンジへアタシは、
「なにつっ立ってんのよ。早く追いかけなさい」
 と言った。
 シンジはヒカリの後ろ姿を見つめたまま、
「う、うん」
 と返事をし、そして走っていった。
 その後、廊下の向こうで二人が話し合っている様子が窺え、それは休み時間が終わ
るまで続いていた。
「雨降って地固まる、か……」
 アタシは二人を見ながらそう呟いていた。
 その後、午後の授業が終わり掃除の時間になってから、アタシは雑巾掛けをしている
ヒカリへ声をかけた。
「ヒカリってさ、そうやっていると、なんかお母さんって感じがするわね」
 雑巾を絞っている手をヒカリは止めると、
「変なこと言わないでよ」
「ところでさ、アレからどうなったの? アンタたち付き合うことになったの?」
 ヒカリは不思議そうな顔でアタシを見て、
「どうして、そうなるの?」
「だって、ヒカリはシンジが好きなんじゃないの?」
 ヒカリは恥ずかしがるわけでもなく、くすっと笑い、
「アスカも冗談ばかり言うんだから。わたし、前に言ったでしょ。碇くんはタイプじゃないって」
 そう言ったヒカリの表情はマジで、アタシは彼女から顔をそらすと、
「この意地っ張り」
 と口の中で呟いた。


つづく


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