復活・エヴァ本議論スレッドat EVA
復活・エヴァ本議論スレッド - 暇つぶし2ch2:2get!
01/12/24 02:22
 

3:1
01/12/24 02:22
 当座の話題として、今月発売になった北村正裕氏の『エヴァンゲリオン
解読--そして夢の続き』(三一書房)について、書きたいと思います。
 この本の基本的な特徴は
1.ビデオ・DVDで発売された一連のシリーズを決定版として採用。
  解釈の対象としている。
2.完成された作品としての『エヴァンゲリオン』を対象としており、
  制作過程等に関する検討(スト-リ-案の変遷など)については、
  この本においては重視されていない。
3.心理学や、宗教学、神秘主義のようなストーリーの外側にある
  周辺知識に基本的に頼ることなく、あくまでも、作品を読み解く
  ことで、物語の深層にある本質を解釈しようとしている。
といったところにあります。このようなアプローチは過去にはあまり
みあたらず、個人的にはまさにこのような解釈本を待っていた、という
気がします。もっとも、細かく見れば、TV版最終二話を重視していない
など、異論もありますが・・・。このような解釈や謎ときについて、
どう思われますか?

北村正裕さんのHP
URLリンク(member.nifty.ne.jp)

4:4get!
01/12/24 02:26
  

5:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 02:27
エヴァ本
URLリンク(www24.big.or.jp)

6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 02:28
相互リンク
スレリンク(eva板)

7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 10:24
>>3
>あくまでも、作品を読み解く
>ことで、物語の深層にある本質を解釈しようとしている

北村氏の本を読んでないからなんとも言えないが、
ポストモダンのテキスト・クリティークの方法と言うことか。
デリダ門下の東浩紀の読みとは異なってるのかな?

8:ker.@work ◆ADMINlog
01/12/24 11:30
該当書籍未読な挙句購入予定なし。

何故か?

面白そうじゃないから。

該当ページを確認すると感嘆符山盛りで改行が適切に為されて
いない為、文章としては非常に読み辛い。
出版時に相当手が加えられている可能性は捨て切れないが、
文章構成能力と可読性を考えると、内容は兎も角、読み進めるのが
苦痛な本は買いたくないなと言うのが真相。

内容?
解釈は人の数だけ有るので、それを納得するかしないかだけでしょう。

9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 12:15
一番役に立ってるエヴァ本は用語辞典だなあ。
FF書きには必携だね。

10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 13:12
大瀧啓裕のエヴァンゲリオンの夢への返答とも言われている、
童話作家・北村正裕/エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き(三一書房、1524円)
URLリンク(member.nifty.ne.jp) はどう?

11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 13:14
あ、上で出てましたね。スマソ。

12:1
01/12/24 16:19
 >解釈は人の数だけ有るので、それを納得するかしないかだけでしょう。
そうですね。あるエヴァ本のあとがきに次のようなことがかいてありました。

 ここ数カ月にわたって『エヴァ』に取り組んで気がついたのは、往々にして
それを口にした本人を語る言葉となっている点だ。その意味では『エヴァ』と
いう作品は、鏡のようなものではないだろうか。フリードリッヒ・ニーチェの
警句を引用すれば、「『エヴァ』を覗きこむ者は、『エヴァ』もまた覗き返す」
のである。 新世紀福音協会 著『新世紀エヴァンゲリオン完全攻略読本』(三一書房)

結局、解釈、ということに取り組むと、このような事実に当たることになるのでしょうか。
つまり、解釈とは『事実』を求めるというより、自分にとっての『真実』を見い出す、
ということになるのでしょうか。なんだか、エヴァのエンディングじみて来てしまいまし
たが・・・。
 ちなみに北村氏の本はそれほど読みにくくはなかったです。まあ、内容の
行き掛り上、文章は多少固めでした。

>ポストモダンのテキスト・クリティークの方法と言うことか。
>デリダ門下の東浩紀の読みとは異なってるのかな?


すみません。このことについて、私は知識がありません。
よろしければ、少し教えていただけませんか・・・。

13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 19:47
「エヴァ」が鏡のようなものだというのは、
庵野監督本人も語っているよね。

14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 20:46
>>13
エヴァーの物語を語る時にその人の連想がひとつのベースになってると
言う事だね。ビル・ワイマン。

15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/24 23:29
他人に、しかも掲示板で教えるのって大変なんだよな。
>>7が教師ならいざしらず(w

16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/25 20:18
ケロ氏ィ
ミもフタもないYO

17:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/25 20:34
あん? 東浩紀ってマジでデリダ門下だったのかい!?
どうりで大塚や宮台に叩かれるはずだ!

18:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/25 20:51
>>13
最初にばかでかく映っているのは庵野本人だけどな。

19:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/26 11:29
「エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き」は、長い期間を置いて今敢えて世に問うってことで、”雨後の筍”的便乗本とは一線を
画そーとする意志と熱心さが詰まっているよーに見えました。エヴァンゲリオンの夢との解釈の差異を指摘していくどちらかと言えば
冷静沈着なスタイルになっているんで、読んでいて批判本にありがちなビミョーな感じは全然受けませんでした。
人にとっては進歩的とも発展的ともあんまり思えない本かもしれないけれど、見えない部分を探って何かを見出そーとするそーいった
アプローチにもあんまり興味がないんで、見えるものからすべてを解明しよーとするスタンスの方が読んでいて分かりやすかったです。

20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/26 23:30
>>7,>>15
他人に的確な情報、内容を伝えられないというのは
本人が完全に理解していない、なによりの証拠です。

21:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/27 06:28
えらそうに(プ

22:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/27 06:34
>>1=20
いやしくも「教えてクン」たるもの、努力をしてはならない。 
他力本願と言われようと、自分で調べたり試行錯誤したりせず、
他人の努力の結果を搾取するのが、正しい「教えてクン」である。
「原因を特定するには、何をすべきでしょうか?」と訊いてしまうと
自己の積極性が現れてしまうので、「教えてクン」失格である。

あ、スマソ、あんた優秀だわ(w

23:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/27 13:37
デリダについては、哲板で聞いた方がよいと思いますよん。
どっちにしろ、偉い長文になると思いますが。

本人が完全な理解とか言う問題ではないと思われ。

だって、ここで書いても哲学の知識がない奴に理解出来るとは思えないもの。
それで自分の無理解を棚に上げた連中から、「長文ウザイ」「電波」などのレスが来ることも目に見えているし。

24:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/27 23:00
東浩紀を語ろう!その5
スレリンク(philo板)

東浩紀のエヴァ論
URLリンク(www.ntticc.or.jp)

25:1
01/12/27 23:25
1です。
>>22-23さん。確かに、デリダと、東浩紀さんについて質問したのは軽卒でした。
すみませんでした。自分でもう少し調べてきます。もっとも、20さんは私ではあ
りませんが。ちなみに、東浩紀さんの公式ホームページのURLを載せておきま
す。
URLリンク(www.t3.rim.or.jp)

 そのようなわけで、まだポストモダニズムに関する調べが私の中でついて
いないので、とりあえず、もう少し私のできる範囲で書かせていただきます。
 個人的には北村氏の解釈は、あまり特定の思想的傾向があるようには思え
なかったです。むしろ、暴言を承知で言わせていただければ、まだエヴァの解釈
の世界自体がそこまで進んでいないのではないか、とも思うのです。
 その一つの理由として、例えば、ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの衒学趣味
的な表現に多くの解釈が惑わされてしまった、という事があるのではないのでしょ
うか。本来は、庵野氏がそれらを「使って」表現しようとした何か(Sache)がある
はずだと思うのです(それは、作者本人の「意図」とはまた異なると思われます)。
 それを読み解くこと本来の解釈なのではないでしょうか。もっとも、そんなものは
「事実」のみを求める人たちにはなんの魅力もないのでしょうね・・・。

26:23
01/12/28 03:50
>>25

私のは、20さんへのレスです。
元々デリダは、インタビュアーに「もっと分かり易く書いて欲しい」
あるいは「あなたの本は全て、まずあなたの本を全て読んでいること
を前提に書かれている」
といわれ、「難しい書き方でなければ、書けない事柄がある。全ての本を読まないと
分からないということは、全ての作家に当てはまることだ」ということを言ったように、
一言で語りようのない人なものですから。
全ての哲学者がそうであるように、常識から外れたことを書くわけで、
ここで書けば、間違いなく電波扱いされるでしょうし。

27:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/28 18:54
>>20ではないが。
それにしたって、どっちももう少し言い方、書き方って物があるんじゃ
ないかい?

>全ての哲学者がそうであるように、常識から外れたことを書くわけで
そんなことはないと思う。
結論そのものが常識から外れていても、三段論法の如く、推論演繹の
方法が正しければ、納得できずとも少なくとも理解は得られると思う。
しかも、>1が尋ねているのは概念であって、内容の正否ではないはず。

>ここで書けば、間違いなく電波扱いされるでしょうし。
では、なぜ、この板でそのような表現がされたのでしょう
かね? 煽りでなく単純に知りたいわ。
つか、エヴァ自体なんでもありなのでは?
このスレの話題から外れてきた。無関係sage

28:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/28 21:08
以下コピペ↓北村氏のとある掲示板へのカキコ
「エヴァ」の新しい解釈本を出版しました。12月4日から書店への配本が始まっています。新しい「エヴァ」論のきっかけとなればさいわいです。

『エヴァンゲリオン解読』
(副題=「そして夢の続き」)
北村正裕著、三一書房より2001年11月刊
本体 1524円+税
目次は…
序章 解釈とは何か
第一章 ゼーレがカヲルに「託」したこと
第二章 零号機のコアの秘密
第三章 第拾九話「だめなのね……もう」の真相
第四章 鈴原トウジ選出の舞台裏
第五章 シンジがアスカの首を絞めた理由
第六章 ミサト「カーペット」発言の意味
第七章「パターン青」の謎
第八章 使徒襲来の謎
補章 「エヴァ」論の展望
…となっています。
詳細情報は下記HPに掲載しています。

北村正裕
ホームページ(童話作家・北村正裕の部屋)

29:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/29 04:15
>>27は無自覚煽り魔

30:早漏・アスカ・ラングレー
01/12/30 12:44


31:名無しが氏んでも代わりはいるもの
01/12/30 14:02
>>29
な る ほ ど
するとアンタは確信犯煽り魔か(藁

32:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/05 00:35
『エヴァンゲリオン解読』読んだよ。
 読んだけど結局強引な憶測並べ立てただけの代物。言ってしまえば在りがちな
解釈本の一つに過ぎなかったって感じ。
 映画公開から丸4年経って出た割には普通だったね。

33:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/05 00:39
>>32
確信犯固まり?

34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/05 00:46
>>33

ごめん。意味わかんない。

35:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/05 03:53
>>27

デリダについては良く知らないけど、

>心理学や、宗教学、神秘主義のようなストーリーの外側にある
>周辺知識に基本的に頼ることなく、あくまでも、作品を読み解く
>ことで、物語の深層にある本質を解釈しようとしている。

に対して、

#北村氏の本を読んでないからなんとも言えないが、
#ポストモダンのテキスト・クリティークの方法と言うことか。
#デリダ門下の東浩紀の読みとは異なってるのかな?

こういうレスが付き、

>すみません。このことについて、私は知識がありません。
>よろしければ、少し教えていただけませんか・・・。

さらにこうなったことから考えると、
単にデリダについて、「作者の人格や周辺知識に頼ることなく、テクストそのものを読む」
という事以上のことを1氏は知りたがっていたように見えるので、これについて三段論法
や演繹法のように、方法を示すだけでは、足りないと思われる。。
大体デリダは脱-構築は方法化出来ないっていってたぐらいだし。

デリダは伝統的な哲学の敵対者なわけで、それについて語るには、伝統的な哲学に
ついてのまとめや、何故、それが批判されなければならなかったのかを書かなければ
ならない。伝統的な哲学が続いてきたのは、「それで良い」と思ってきた人が多数だった
から続いてきたわけで、批判される理由について相手を納得させるためには、手短に語
るのは不可能と思われ。
それを書かずに、テクストの解釈の不可能性や、差延などと書いたところで、電波扱いさ
れることが関の山では。
電波扱いされるっていうのは、用語が珍妙だから。
しかもそういった新しい用語でなければ考えられないことを、彼らは考えているわけだし。
用語についての説明も時間がかかるよね。
ラカニアンから入門用として最適とお墨付きを貰った「構造と力」の
ラカンの章でさえ30ページあるし、当然他の章をよんでいことが前提とされた
書かれかたをしているし、短くまとめる事なんて不可能。短く書けるものなら本人がそ
う書いてるって。
「構造と力」だって、何も知識のない人が見たら、何書いてあるか分からないんじゃない?

一応「現代思想を読む辞典」から、デリダに関する項目をコピペしても良いけど、
分かんないと思うよ。プロの学者が出来ないことを、アマチュアに求めるのは、
無理があるのでは。それが分かっていないって事だといわれれば、それまでだけど。

36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/08 19:10



もう いいから


 

37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/08 21:29

 

38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/09 22:11
あぁ…
まあ、こんな恐れがあるから時期が悪いと思ったのだが。
良くも悪くも、もう少し自分の考えをハッキリ出すべきでは? >1
さもないと肝心のスレの話題が転がりませんぜ。

などと偉そうな事を言うだけなら誰にもできる。
アイツにもできるので、大したことないですが、
手持ちのネタ披露します。

39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/09 22:13
八幡書店『エヴァンゲリオン 用語辞典』《第1版》と
《第2版》の差異について。

《第1版》
黒字に白のセフィロトの表紙。186頁。1997年3月31日第1刷。
収録語数はおおよそ1000。

《第2版》
白地に銀のセフィロトの表紙。232頁。1998年5月14日第1刷。
収録語数はおおよそ1400。

語数だけでなく《第1版》掲載の単語も、《第2版》で
かなり変更が加えられている。(短縮されたものが多い)
ただし、「LCL」がガイナ側から「 Link Connected Liquid」
の意味ではないと明言された後だけに、《第2版》でも
未練がましく残っているのはどうかと思う。

いずれにせよ二冊共購入してあれこれ調べて喜ぶのが
正しいエヴァヲタ、ないしFF作家のあるべき姿でしょう。

40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/20 21:51
age

41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/23 00:55
読みまくりてぇ!

絶対金は払いたくねぇけど。

42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/23 00:58
そして>>1はせっかくきてくれた>>39にレスも返さず逃げ出しましたとさ(プ

43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/23 01:40
エヴァとは直接関係ないかもしれんけど
哲学・精神分析学方面ならニーチェ・レ
インと併せて永井均や木村敏の著書が異
様にシンクロしとるよ。

44:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/23 19:00
まずはユングから。

ところで実質廃棄スレのようなので、リサイクルしていいですかぁ?

45:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/24 00:53
>>44
>>1に聞いてみろ。ageて状況を観察。

46:宇野郁夫
02/01/24 15:59
>>3

>1.ビデオ・DVDで発売された一連のシリーズを決定版として採用。
>  解釈の対象としている。

ビデオ・DVD、つまりテレビ放映された本編と、
その後公開された映画が「新世紀エヴァンゲリオン」であり、
それ以外に解釈の対象とすべき物はないと思います。
改めて言う必要があるのでしょうか。

>2.完成された作品としての『エヴァンゲリオン』を対象としており、
>  制作過程等に関する検討(スト-リ-案の変遷など)については、
>  この本においては重視されていない。

製作の過程を含めて、作品を解釈しようとするのは無駄です。
対象を広げれば広げる程、考察が分散して結論から遠くなります。

>3.心理学や、宗教学、神秘主義のようなストーリーの外側にある
>  周辺知識に基本的に頼ることなく、あくまでも、作品を読み解く事で、
>  物語の深層にある本質を解釈しようとしている。

「エヴァンゲリオン」を制作した集団は、アニメを制作する集団であって、
心理学・宗教学・神秘主義を深く学び、知識を持つ集団ではありません。
よって、不完全な知識で作られたと予想される「エヴァンゲリオン」について、
心理学・宗教学・神秘主義の面から考察するのは無駄だと思います。

>といったところにあります。このようなアプローチは過去にはあまり見あたらず、
>個人的にはまさにこのような解釈本を待っていた、と言う気がします。

1・2・3を読みましたが、至極当然の事ばかりの様な気がします。
過去にはないアプローチ、などと言い切ってしまうのは持ち上げ過ぎです。

>もっとも、細かく見れば、TV版最終二話を重視していないなど、
>異論もありますが・・・。このような解釈や謎ときについて、
>どう思われますか?

先ほど、“ 2.完成された作品としての『エヴァンゲリオン』 ”と言われましたが、
テレビ版最終二話を重視せずに解釈している北村正裕氏は、
最終二話は未完成なので重視する必要はない、と考えているのですか?
劇場公開されたあの映画が、作品の正しい結末だ、と考えていると言う事ですか?


47:宇野郁夫
02/01/24 16:00
>>8

>該当ページを確認すると感嘆符山盛りで改行が適切に為されていない為、
>文章としては非常に読み辛い。

「!」の多用は、ともすれば文章を稚拙に見せてしまいがちです。
むしろ、真剣な雰囲気が要求される考察物には「!」の使用は極力控えるべきです。

>出版時に相当手が加えられている可能性は捨て切れないが、
>文章構成能力と可読性を考えると、内容は兎も角、読み進めるのが
>苦痛な本は買いたくないなと言うのが真相。

解釈以前の問題、と言う事です。
文章の構成力がない人間に、他人の構成した作品を読み解く事が出来るのか。
私も疑問に思います。

>>9

>一番役に立ってるエヴァ本は用語辞典だなあ。
>FF書きには必携だね。

FFの創作に必要なのは、キャラクターの正式名称、
簡単なプロフィール、特徴や性格と言った、本編で語られた単純な事実です。
本編のエヴァの限られた世界を、FFと言う形で新たに広げなければならない
創作者に必要な物は、不要な先入観や無駄な知識にまみれた考察本ではなく、
淡々と事実のみが書かれた辞典ではないでしょうか


48:宇野郁夫
02/01/24 16:04
>>12

  ここ数カ月にわたって『エヴァ』に取り組んで気がついたのは、往々にして
  それを口にした本人を語る言葉となっている点だ。その意味では『エヴァ』と
  いう作品は、鏡のようなものではないだろうか。フリードリッヒ・ニーチェの
  警句を引用すれば、「『エヴァ』を覗きこむ者は、『エヴァ』もまた覗き返す」
  のである。 新世紀福音協会 著『新世紀エヴァンゲリオン完全攻略読本』(三一書房)

下手な文章の見本と言っても過言ではありません。
新世紀福音協会はプロの作家集団なのかと問い詰めたい、小一時間問い詰めたいですね。
ちなみに私ならこう書きます。

 ここ数ヶ月に渡り、『エヴァ』と言う作品に取り組んで気がついた点がある。
 それは、『エヴァ』を語る事はつまり、自分自身を語る事になる、と言う点だ。
 『エヴァ』とは鏡の様な物ではないだろうか。
 ニーチェの言葉にこんな言葉がある。
 「お前が闇を覗く時、闇もまたお前を見つめている」
 我々は『エヴァ』を見る事によって、実は自分自身の姿を見ているのかも知れない。

>結局、解釈、ということに取り組むと、このような事実に当たることになるのでしょうか。
>つまり、解釈とは『事実』を求めるというより、自分にとっての『真実』を見い出す、
>ということになるのでしょうか。なんだか、エヴァのエンディングじみて来てしまいまし
>たが・・・。

そう、それも一つの事実です。
しかし、こんな言葉もあるんですよ。

   「真実は一つ!」

名探偵コナン、面白いですよ。お薦めですが何か?


49:宇野郁夫
02/01/24 16:09
>>13

>「エヴァ」が鏡のようなものだというのは、
>庵野監督本人も語っているよね。

逃げている、としか思えない言葉ですね。
一本、筋の通った作品を作れない監督の言い訳に過ぎません。

>>19

>「エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き」は、
>長い期間を置いて今敢えて世に問うってことで、
>”雨後の筍”的便乗本とは一線を画そーとする意志と
>熱心さが詰まっているよーに見えました。

それが正しい考察本としての姿勢ですね。

>エヴァンゲリオンの夢との解釈の差異を指摘していくどちらかと言えば
>冷静沈着なスタイルになっているんで、
>読んでいて批判本にありがちなビミョーな感じは全然受けませんでした。

批判本は初めから「批判する」事を前提に書かれているのでしょうか。
中には揚げ足取りに終始していて、とても見苦しい本もある様ですが。

>人にとっては進歩的とも発展的ともあんまり思えない本かもしれないけれど、
>見えない部分を探って何かを見出そーとするそーいった
>アプローチにもあんまり興味がないんで、
>見えるものからすべてを解明しよーとするスタンスの方が
>読んでいて分かりやすかったです。

見えない部分が実は何もない部分だとしたら・・・滑稽です。


50:宇野郁夫
02/01/24 16:12
>>25

>そのようなわけで、まだポストモダニズムに関する調べが私の中でついて
>いないので、とりあえず、もう少し私のできる範囲で書かせていただきます。
>個人的には北村氏の解釈は、あまり特定の思想的傾向があるようには思え
>なかったです。むしろ、暴言を承知で言わせていただければ、まだエヴァの解釈
>の世界自体がそこまで進んでいないのではないか、とも思うのです。

解釈の世界、それはつまり、考察を試みる人々の世界、と言う意味ですね。

>その一つの理由として、例えば、ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの衒学趣味
>的な表現に多くの解釈が惑わされてしまった、という事があるのではないのでしょうか。

無駄な寄り道で、本質への道を見失っている、と言う事ですね。

>本来は、庵野氏がそれらを「使って」表現しようとした何か(Sache)がある
>はずだと思うのです(それは、作者本人の「意図」とはまた異なると思われます)。

「それら」とは何を指す言葉ですか?
文章を流れを見ると、「ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの・・・表現」を指すと思うのですが。

>それを読み解くこと本来の解釈なのではないでしょうか。もっとも、そんなものは
>「事実」のみを求める人たちにはなんの魅力もないのでしょうね・・・。

文頭で「ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの・・・表現」への解釈を否定的に言いながら、
後で「それを読み解く」・・・

「それ」とは「ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの・・・表現」を指すと思いますが、
「ユダヤ的な神秘主義や、心理学などの・・・表現」を読み解く事が、
本来の解釈だと言いたいのですか?矛盾に満ちた文書ですね。


51:宇野郁夫
02/01/24 16:13
>>26

>私のは、20さんへのレスです。
>元々デリダは、インタビュアーに「もっと分かり易く書いて欲しい」あるいは、
>「あなたの本は全て、まずあなたの本を全て読んでいる事を前提に
>書かれている」といわれ、
>「難しい書き方でなければ、書けない事柄がある。
>全ての本を読まないと分からないと言う事は、全ての作家に当てはまる事だ」と
>言う事を言った様に、一言で語り様のない人なものですから。
>全ての哲学者がそうであるように、常識から外れた事を書く訳で、
>ここで書けば、間違いなく電波扱いされるでしょうし。

内々でしか通じない専門用語をポンポン出す様では、
自己満足と言われても仕方がないと思います。
いくらでも分かりやすい言葉へ言い換えは出来るはずなのに、
敢えて難解な学術用語を使う事で、
作家としてのプライドを保とうとする姿は滑稽で哀しいですね。

>>27

>結論そのものが常識から外れていても、三段論法の如く、推論演繹の
>方法が正しければ、納得できずとも少なくとも理解は得られると思う。
>しかも、>1が尋ねているのは概念であって、内容の正否ではないはず。

考察の過程を見る事で、例えどんな結論に達したとしても、
ある程度の共感は得られる、と言いたいのですか?

確かに
>全ての哲学者がそうであるように、常識から外れたことを書くわけで
この言葉は極論ですね。

>では、なぜ、この板でそのような表現がされたのでしょうかね?
>煽りでなく単純に知りたいわ。
>つか、エヴァ自体なんでもありなのでは?
>このスレの話題から外れてきた。無関係sage

このスレッドの許容範囲を狭くするな、と言いたいのですか?
「どんな書き込みでもいいから、言いたい事は書け!」と言う事ですか?。
それではお言葉に甘えて。


デリダって何。新しいファミレス?


52:宇野郁夫
02/01/24 16:14
>>44
ユングをどうぞ。


53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/24 16:28
(・∀・)ユンボ!!

54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/24 22:53
やはり釣られましたね(ハァト

55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/24 23:03
あ、どーも。料亭の>27です。
引き続きやってくれると盛り上がりそう。
あっちのスレが読めなくなって、ヒマしてそうだったから。

56:尾様びんびん裸電
02/01/25 20:50
ワタシ困リマシタ。
社長サン出テクル。
ネタ ナノカ ワカラナクナリマス。

ネタ的レス
>デリダって何。新しいファミレス?
なんてこと言ってるのは、どこのデリダぁ!?

マジ的レス
ここは「エヴァ板」だ。
思想哲学に関する話題を書き込むなら、最低限
エヴァとどう結びつくかを専門家でない住人に
説明する義務はあると思われ。
要するに自己完結、自己満足なら他所でやれ!
てことだ。

57:ケペル博士
02/01/28 20:43

1:書名 「NEWTYPE 100%COLLECTION 29 新世紀エヴァンゲリオン」

2:発行所 角川書店

3:1997年2月28日初版発行

4:定価 \1456-(税別)

5:現在の実勢価格 \300~1000ー

6:寸評、感想
エヴァの資料として基本中の基本。同シリーズは全体にレベルが高いが、
これは、その中でも出色の出来といえる。
グラフィックも美しく、キャラ萌えには当然だが、特に注目すべきは四頁に
渡る初期の企画書。

*使徒は「人類補完計画」を阻止するために出現する。
*第三新東京市は静岡だった。
*使徒の正体は「第一始祖民族」が世界各地に残した古代遺物。
*赤木リツコは盆栽とパンク・ロックが趣味。(金髪に染めているのは
このためらしい)
*各種「装甲服」や「特殊装備」を出動の際に「素体」に装着する。
 (あきらかに「サンダーバード」の影響)
*初号機だけは後に「陽電子機関」を装備するが、動作が不安定。
 (当初予定されていた月からの最終使徒決戦への伏線)

等々、これだけ読んでもFAQ(よくある疑問)の直接的ヒントになると
思われる。
蛇足だが、最近また古書店での回転率が早くなっているそうだ。
新たなエヴァファンか、それとも従来のファンが買い直して
いるのだろうか?





58:ケペル博士
02/01/28 21:38
1:書名 「エヴァンゲリオン スタイル」

2:発行所 第三書館

3:1997年5月31日初版発行

4:定価 \1500-(税別)

5:現在の実勢価格 \200~1000ー

6:寸評、感想
エヴァの本格評論、批評の草分け的作品。
今日見ると、かなり詰め込み過ぎの感があり、散漫な印象を受ける。
ただし直後、問題になった回収騒動は全くのガセネタ。
現在に至るも真相は不明だが、写真等の資料に対して、この本の
奥付けで-
 ”which has neither sponsored nor authorized this book”
ーと明記した編集者のシャレにGAINAXが反応して馴れ合い、ヤラセに
なったものらしい。
それをまともに取り上げたマスコミこそ、いい面の皮。
だからこそ、その後の脱税事件でガイナが異常に叩かれた。
(ろくに裏も取らないくせに、ネタのわからん奴等だ)
実際、告訴も裁判沙汰もなく、これにより売切れ店が続出するという
PR効果があった。
その後、この本は回収どころか重版まで行われ、この出版社はエヴァを
ネタにした本を次々に出版することになる。



59:ケペル博士
02/01/29 20:41

1:書名 「エヴァンゲリオン研究序説」
2:発行所 KKベストセラーズ
3:1997年2月25日初版発行
4:定価 \1300-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~650ー
6:寸評、感想
エヴァをネタに、それと全く関係ない事柄を取り上げ、延々と論じた
勘違い本。
よく調べてある部分もあるが、なかにはトンデモ本からの受け売りと
しか思えない部分もある。
ヒトラーがオカルト狂いだったなどというのは、その典型。
それでも爆発的に売れて、版元と著者が大儲けしたのも事実。
当時の視聴者が、いかに作品中の謎に幻惑されたかの証拠だろう。
実際、この本の出版と前後してネット上でも謎解明の話題が盛り上がった。
よほどおいしい商売だったのか続編まで出たが、ネタが続かず
さんざんの出来だった。


60:ケペル博士
02/01/31 20:34

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン フィルムブック」TV版全9巻、劇場版全3巻
2:発行所 角川書店
3:1995年12月20日初版発行~
4:定価 \580~600-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~350ー
6:寸評、感想
いわゆる一次資料として必携。
ビデオなどでは不明な部分も確認できる。
欄外の一言エピソードや巻末の資料、設定集も有効。
が、既出の通り、とんでもない間違いも。
レイアウトも凝っていて、この内容なら定価でも安いといえるかも。
ただ、いかんせん画面が小さすぎるのが難点。(これは、のちの
「リミックス版」で改善された)
それにしても、こうした一枚画で観ると、いかに作画監督の違いに
より、キャラの顔が違うか、と再認識できる。
演出の良い回は作画がひどい。また、その逆もあり。
静止画のうまさと動画のうまさは比例しないなど、ビデオと見比べると
いろいろ気づかせてくれる点も多い。



61:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/31 20:43
>>58
やはりガセネタだったのですか。あの本、好きだったんです。エヴァ本
の中では一番好きかも。失礼しました。

62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/01/31 21:29
僕も当時買ったよ・・・「研究序説」。
正に勘違い本だった。筆者が自分の知識をひけらかしてるだけだったな。
でも当時はあんなのばっかだったけど買いまくってたなあ・・・

最近出た「エヴァンゲリオン解釈」は謎解きそのものに対して取り組んでおりいままでで一番よい「エヴァ本」だと思う。
あくまでフィルムそのものからの情報とビデオ版追加シーンをふまえて解釈している点も良い。
あまりに的外れな解釈もなく説得力もあるけど「使徒はゲンドウたちの恐怖心が生み出した」という点には驚いた・・・


63:ケペル博士
02/02/01 19:55

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン JUNE読本 残酷な天使のように」
2:発行所 マガジン・マガジン
3:1997年8月1日初版発行
4:定価 \1143-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~600ー
6:寸評、感想
コミック扱いだが、意外に資料として侮れないのがこの本。
渚カヲルを基本にエヴァを総括しているものの、庵野秀明への
インタビューはある意味「クイック・ジャパン」その他のものより内容が濃い。
特に野火ノビタとの対談は一読の価値有り。
また、作品を巡る実在のシンジとカヲルの対談もある。(漫画家、和田慎二と
新谷かおる)

*最初の脚本ではシンジとカヲルは風呂でなく、全裸で川辺に。
*『残酷な天使のテーゼ』の歌詞は「少年よ神話になれ」ではなく
 「凶器になれ」だった等のエピソードも。

中盤の『新明解エヴァ辞典 第壱版』もありがちだが笑える。
*アダム。(略)以下、アダムの活用例。
 「最初の奥さん、マダムだよ」「フランスの三波春夫といえばアダモだよ」
*死海文書。(略)多くの誤解文書を生んだ。
他にも「仕込まれた子ども」「初号機=キースエマーソン説」等々。

カラー頁を含めたグッズの紹介もかなり充実している。




64:ケペル博士
02/02/04 21:00

1:書名 「EVANGERION ORIGINAL 1~3」
2:発行所 富士見書房
3:1996年7月25日初版発行~
4:定価 各\951-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~500ー
6:寸評、感想
シナリオ集。
FF作家ならずともエヴァファン/ヲタ必読必携。
オンエア作品で不明な部分も削除されたせいで説明不足だとわかる。
(後のビデオ版で違う形で補完された部分も)
ゼーレ=エッセネ派(実在の死海文書を残したユダヤ教の第三勢力)
とされる記述もあり、隠された謎解明にも有用。
このシナリオ段階でもエヴァは、いかに演出が優れているかが
うかがえる。
アニメとしては比較的台詞が少ないことに改めて気付かされる。



65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/02/04 21:07
>>64
アニメが実在の宗派を揶揄するとヤバいからその設定ははずしたんだろうね。

66:ケペル博士
02/02/07 19:37

1:書名 「エヴァンゲリオンLOVE2宣言」
2:発行所 広済堂
3:1997年10月1日初版発行
4:定価 \495ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~250-
6:寸評、感想
エヴァファンないしヲタによる、そのための文庫本。
過去における庵野秀明インタビュー記事再録。ファンの異論反論。
作中のレシピ。カップリング。コスプレ。ベスト/ワーストキャラ
アンケート等々。
なお、作詞家の及川眠子によれば、自明だが「残酷な天使のテーゼ」は
少年と母性。「魂のルフラン」「心よ原始に戻れ」は輪廻の歌だそうな。



67:ケペル博士
02/02/07 20:27

1:書名 「聖母エヴァンゲリオン」
2:発行所 マガジンハウス
3:1997年7月3日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~600-
6:寸評、感想
例の裁判沙汰で、とかく話題の小谷真理の著作。
エヴァのまとまった評論としては数少ない本格派。
それだけに、むしろ玄人筋、専門家筋の評価が高い。
小谷が以前から展開しているサイボーグフェミニズムをモチーフに
社会的性差(ジェンダー)からエヴァを解読する。
特にレイをクローン人間のみならず、ガイノイド(性差を意識した女性型
アンドロイド。狭義にはセックス用アンドロイド、セクサロイド)、イヴ、母親、
同級生、戦友、さらにはアニマ(ラテン語で魂の意。ユング心理学における
男性の集合的無意識に潜む女性的元型)である、とした分析は秀逸。
司令、副司令が共に男性であり、ネルフが家長的組織でありながら、
現場はミサトとリツコがチルドレンとMAGIを仕切る母性的構成にも注目
している。
永井豪「デビルマン」の影響は庵野自身が認めているが、グノーシス主義
との関連を本格的に追及したのは、本書を含めて数少ない。
クローネンバーグを初めとする映画からの引用も多い。
これだけ、きちんとエヴァ本編中からスチルを採録しているのも例がない。




68:ケペル博士
02/02/08 20:32

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン完全攻略読本」
     「劇場版エヴァンゲリオン完全攻略読本」
     「完結編エヴァンゲリオン完全攻略読本」
2:発行所 三一書房
3:1997年3月15日/6月30日/9月30日初版発行
4:定価 \1000ー/\1000ー/\1100ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~550-
6:寸評、感想
いわゆる謎本の代表格。
エヴァを読み解くのに注意すべきは「深読みのし過ぎ」に陥ることだ。
この三分冊も細部にこだわるあまり、全体を見失うことがあるといえ
るかもしれない。
合計で25万部突破だそうだが、ゾッキ本として、かなりの部数が
古本屋に流れた事実はいかんともし難い。
このようにシリーズ化された場合、限られた事実を、どう繋げていくかが
大きなポイントだが、テンションの維持という点では、どれも後に出版
されたものほど内容共々低下しているのは明らかだ。
それでも全体としてまじめに謎解明に取り組んでいて、その正否は
ともかく、執筆姿勢には好感がもてる。謎本の中には全く読者に対する
誠意が感じられないものもあるだけに。
ただ、ユダヤ教や死海文書に関しては類書と同じくほとんどデタラメ。
また「エヴァンゲリオンスタイル」「エヴァンゲリオンの謎」などもそうだが、
ここでもセフィロトの樹が倒立でなく正立になっている。つまり天地逆。
原稿執筆の段階での誤りか。それとも校正、製版段階でのミスだろうか。
総合的には中の上といった評価ができる。



69:ケペル博士
02/02/12 18:24

1:書名 「エヴァンゲリオン限界心理分析」
2:発行所 ネスコ
3:1997年8月4日初版発行
4:定価 \1400ー(税別)
5:現在の実勢価格 \300~700-
6:寸評、感想
架空のネタをリアルに展開させ、研究分析する知的遊戯の発端と
なった「ウルトラマン研究序説」「ゴジラ生物学序説」のライター集団が
エヴァキャラを取り上げたもの。
心理学となってはいるが、実際は精神分析であり、「境界例人格」
「コタール症候群」「カプラグ症候群」「思春期うつ病」「自己敗北性
人格障害」等を各キャラに当てはめつつ、分析研究してゆく。
エヴァキャラ/ネルフは揃いも揃って異常者の集団らしい。
ヒトラーやポルポト、石原莞爾の引用は唐突な感じがするし、
ネルフの情報操作を旧ソ連や大本営発表と比較するのも場違いな
印象をぬぐえない。
エヴァキャラの精神分析だけでは予定枚数を埋められなかったためか。

70:某転調
02/02/13 18:53
『聖母エヴァ』たしかによかった。内容、レベル共に高いし.
でも、あのダサダサの表紙は萎える。
あれで購買意欲なくした人もいるのでは?

71:ケペル博士
02/02/13 21:02

1:書名 「エヴァンゲリオン7人の研究」
2:発行所 コスモ出版
3:1997年10月10日初版発行
4:定価 \486ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~250-
6:寸評、感想
文庫本。角川/ガイナ公認のいわゆる一次資料以外で唯一、金を
払って購入する価値があるかもしれない一冊。
内容は、しごくオーソドックス。
死海文書、人類補完計画、使徒、セカンドインパクト、ATフィールド、
ロンギヌスの槍等の謎と研究。
各キャラの紹介と特徴、用語辞典。第三新東京市周辺の地図。
商標のこだわり、ネタの原典、各話のストーリーダイジェスト等々。
エヴァグッズやセガサターン版ゲームの紹介も。

ビデオ鑑賞時のサイドリーダーとして最適。
これ一冊でエヴァワールドが概観できる。
ただ、ブーム後の出版だったので知名度、発行部数共に低いのが
難点。



72:ケペル博士
02/02/14 21:08

1:書名 劇場版映画パンフレット「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」×2
                    「THE END OF EVANGERION」
2:発行所 東映
3:1997年3月15日/7月19日初版発行
4:定価 \500ー/1500-/800-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~500-
6:寸評、感想
掲載されたインタビューを読むと、主スタッフが庵野秀明に対して
愛憎入り交じった複雑な感情を抱いているのがよくわかる。
エヴァ=庵野秀明には、もうウンザリだと。
たしかに庵野自身が再三言っているように、自分の自慰行為を
他人に見せて金をとれるだろうが、周囲は、その行為中の本人ほどの
興奮を得られないというのは正論だろう。
アニメ雑誌などでは庵野ばかりが前面に出ているが、これらの
スタッフにより、エヴァは制作された。
そのスタッフは庵野自身ではない、ということを改めて認識させて
くれると思う。
例のごとく、どのパンプもレイアウトに凝っていて、スチル写真の多さと共に
ビジュアル面では、ほぼ完璧。
また、エヴァキャラと声優の誕生日がシンクロしているのを公表したのも、
このパンフからのはず。



73:ケペル博士
02/02/16 11:30

1:書名 「エヴァンゲリオンの夢 使徒進化論の幻影」
2:発行所 東京創元社
3:2000年8月10日初版発行
4:定価 \3400ー(税別)
5:現在の実勢価格 \ ?
6:寸評、感想
ここエヴァ板でも信者の多い(?)大瀧啓裕の作。
はしがきから「徹底的に細部にこだわる」といいつつ、「オサカナバアチャン」
などと自分と娘にしか判らない言葉を創造して、親馬鹿ぶりを晒すなど
珍走全開。
この本に限ったことではないが、謎本の多くが作品の各話のストーリー
ダイジェストに頁数を割いている。
この本ではそれがかなりの割合を占めており、原稿枚数稼ぎとはいえ、
分りきった物語を延々と活字描写されているのには大瀧独特の廻りくどさと
あいまって、ほとほと閉口する。
よく純文学作家志望で、なれなかった人間に、こうした悪文の例が多い。
この部分を削除するだけでも、本の厚さを2/3にはできるだろう。
あとはほとんど大瀧のモノローグに等しい。
やたらと引用が多いくせに、原典を明記していない。
図版を載せず、それを言葉だけで説明しているため、解釈の正否が不明。
複数ある概念の解釈を、本人だけの一方的解釈により独断的に記述して
いる等々。

これも既出だが、最後にグノーシス主義に触れた部分がある。
この部分は確かに小谷真理の「聖母エヴァンゲリオン」や永瀬 唯のエヴァ=
グノーシス主義の解釈に対する言いがかりであることは明白だ。
大瀧のいやらしさ、小狡さというのは、まさにこの点にある。
堂々と名指しで建設的論争を挑まず、あくまでもコソコソ、ブツブツと卑屈に
独白して読者を不快にさせるだけという情けなさ。
論争になれば、自ずと己の底の浅さが暴露される。だからこそ信者には
博覧強記と思われつつ、アカデミズムからは鼻もひっかけられない現状がある。
ここでは大瀧や、その信者を叩くのが目的ではないので、この辺でやめて
おくが、もう少し続けることにする。



74:ケペル博士
02/02/16 11:33

(続)
大瀧のこの本を「これまで出たエヴァ本の中で最高だ!」なんぞと気安く断定
している信者に問いたい。
あんたら、本当にこの本を隅々まで読んで、完全に理解したのか? と。
ウニオミスティカだのシェーキナー、ヘンカイパン、三位一体(「さんみいったい」。
「さんいいったい」ではない)などという、もっともらしい単語の羅列と大瀧独特の
持って回った言い方に、わかったふりだけしているのとちがうか? と問い詰め
たい。小一時間ほどドマジで。
大瀧がなぜエヴァに対する興味を持ったかと言えば、本人の言う建前は別に、
自分が訳したマルコム・ゴドウィン『天使の世界』がエヴァのおかげで予想外に
馬鹿売れし、印税で家でも買おうかという位儲かったせいだ。
それを自著で触れないのは、いささかアンフェアといえるんじゃないかい?
大瀧さん。
(誤解のないよう言っておくが、ゴドウィンの翻訳は、それなりに意義もあるし、
出版価値もあると思う。ただ、エヴァブームがなければ、ネタ本として数万部も
売れる内容ではなかったことも確かだ)
さらに大瀧信者の特徴として短文レスはともかく長文になると、とたんに
支離滅裂、何を言いたいのか全くわからなくなる点。
ただ大瀧はすごい! すごい! 凄すぎる! と喚いているだけで、どこが、
どう凄いのかがサッパリわからない。
図らずも、こうした信者の言動が自らの知的レベルを明らかにしてくれる。
つまり、無い物ねだりということだ。
まあ、大瀧信者はエヴァのビデオと共に浅倉久志訳のPKディックでも読んで
なさいってことだ。



75:ケペル博士
02/02/18 20:56

1:書名 「エヴァンゲリオンの深層心理 自己という迷宮」
2:発行所 アリアドネ企画
3:1997年9月30日初版発行
4:定価 \1238ー(税別)
5:現在の実勢価格 \300~650-
6:寸評、感想
著者は法政大学のカウンセラーで、早くからHPを開設しており、
そこのエヴァ関連の書き込みから、この本が誕生した。
物語の展開を追いつつ適時、心理分析をキャラ毎に加えたもの。
正直言って、ほんとうにカウンセラーなのか。このカウンセラーに
相談して大丈夫なのか、と不安になる内容。
そういえば、ここ2chでも心理学を専攻する人間は数学や論理に
極端に弱いとの指摘が度々なされている。
さらに言えば、そこが多くのエヴァファンを生んだポイントである、
との指摘も以前からあった。
従ってこれはエヴァファン、制作スタッフ全体の問題かもしれない。
しかし、この本に限っていえば内容そのものより、出版までの
経緯の方が興味深い。
特にネット上のエヴァ関連サイトで知り合い、結婚したという著者に
は、ぜひその詳細を記述してほしかった。
そうすれば、もう少し売れただろうに。




76:411
02/02/19 21:01

1:書名 「エヴァニュース」
2:発行所 衆芸社
3:1997年10月5日初版発行
4:定価 \1400ー(税別)
5:現在の実勢価格 \300~700-
6:寸評、感想
1999年の「南極で大油層発見」から2015年「新世紀のアダムとイブ」に
至るまで、時系列的に新聞記事の採録という形でエヴァの世界を
追ったもの。
よくまとめてあるし、大変な手間暇掛けているのは判るが、いかんせん
中途半端。
思い切った裏情報でも載せてあればいいのだが、ただ単にストーリーの
後追いでは、さほど出版価値があるとは思えない。
ミクロソフト社とカップル社の合併などといった内容記事があるが、いっその
こと全編パロディで押し通した方が良かったのではないだろうか。





77:ケペル博士
02/02/19 21:06
 ↑ 名前とメアド、ミスった。


78:ケペル博士
02/02/21 20:08

1:書名 「エヴァンゲリオンの超真相」
2:発行所 文化創作出版
3:1997年6月30日初版発行
4:定価 \1000ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~500-
6:寸評、感想
謎本としては上出来の部類。
現在、ここエヴァ板上でループ状に繰り返されている、ほとんどの
謎が取り上げられている。
よくビデオを細部まで観察しているようで、細かい突っ込みが入っている。
日時のずれ、ジオフロントの構造、窓の反射像、シンジのテレポート(?)
能力等々。
もちろん確信犯として冗談でやっているわけだが、なかなか鋭い所を
突いている。
ネタであれマジであれ、エヴァの謎を語るなら最初にこの本を読むのが
適当かも。



79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/02/22 00:01


80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/02/22 00:32
>>75
阿世賀浩一郎先生(「エヴァンゲリオンの深層心理」著者)を批判するなら、
彼の専門であるフォーカシングを一通り目を通してからのほうがよい。
URLリンク(www.ne.jp)

なお、どこかのエヴァ本批評サイトに「エヴァンゲリオンの深層心理」を
「庵野秀明の掌の上」と批評されていたが、それには同意。
ただ、それと彼の理論やアプローチが間違っているかどうかとは別問題。
エヴァ評と職業スキルを混同してはならない。

81:ケペル博士への手紙
02/02/22 01:17
1:サイト名 「鋼鉄宣言」
2:サイト管理者 山崎きょう
3:1998年2月15日最終更新
4:URL village.infoweb.ne.jp/~fwgj6159/
5:現在の状態 放置状態
6:寸評、感想
 管理者はエヴァ否定派で、以前よりインターネット雑誌などでもエヴァにはまることに
警告を発していた。このサイトのメインコンテンツはエヴァ評で、その中でもメインが「
オウム真理教とエヴァンゲリオン」である。こうした切り口は多くのエヴァ評者が行って
いたが、本格的に宗教としてのエヴァンゲリオンを論じたサイトでは最有力であるといっ
てよい。第1章では麻原彰晃と庵野秀明のコンプレックス、第2章ではオウム真理教とエ
ヴァンゲリオンが宗教・SFとして「デタラメ」であることを説明した。さらには未完に
終わった第3章への伏線として、エヴァファン自身が自ら自己言及・自己閉塞に閉じこも
っていく様を説明もしていた。だが、その第3章が公開されなかったことにより、「なぜ
デタラメなものに若者は引かれていくのか」という肝心の問題が中途半端にしか書かれて
いないことに無念さを覚える。願わくば、アクチュアルな現実世界から遊離することもな
く、かといって現実世界の問題を一挙に解決できるような安易な方法や明確な回答にすが
る事もない、地に足の着いた状態での完結をしていただきたかった。

82:ケペル博士
02/02/22 21:07
>>80
本人、それとも大学関係者?
実はご本人は記憶されていないだろうけど、エヴァブームの頃、
2,3回メールのやりとりをしました。
その際に私を含めて、アニメのキャラを実在の人物や症例に当てはめる
危険性の指摘が複数あったようです。
特にエヴァはメカアクションのカッコ良さより、病的なキャラの
内面心理を描くことに重点を置かれて作成された作品です。
また、そこが多くの支持を得たと思われますので、心理的に未成熟な
若年層(必ずも肉体年齢と一致しない)が部分的拡大、誇張を鵜呑みに
したまま、現実から遊離しがちなことも事実でしょう。
そのような傾向を、少なくともカウンセラーたる立場の人間が、助長する
かもしれない(当人の意思とは別に受け取り手が)可能性のある本を
出版すべきなのかどうか。
正直、私にはわかりません。
少なくとも、ご本人の著書を読む限りでは、その点まで深くは触れて
いないようですが。

83:ケペル博士
02/02/22 21:14
>>81
ネットの問題は別に考えるべきでしょうが、エヴァのブーム拡大に
ネットの果たした役割は大きいですね。
オウムとの関連は食傷気味ですので、あえて言うことはありません。

84:ケペル博士
02/02/22 21:19

1:書名 「エヴァンゲリオンの黙示録」
2:発行所 なあぷる
3:1997年7月30日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \200~600-
6:寸評、感想
エヴァ本、謎本の類は確認できたものだけでも50冊以上あるが、
これはその中でも最低最悪の一冊。
聖書関連以外、あまりにも孫引きが多すぎる。
少しは原典に当ることを考えないものか。当然、誤りも多い。
参考書として「研究序説」が取り上げられていたのには絶句。
まさしく、類は友を呼ぶと言うべきか。
内容以上に問題なのは、平然と読者を馬鹿にしていること。
「そういう言葉を聞くと、苦笑せざるにはいられない」などと
庵野秀明がアニヲタに対して吐いた言葉と同じことを
書き捨てる神経は尋常ではない。常識以前の問題だ。
こういう人間は、そもそも物書きになろうと思うこと自体、
間違っている。




85:ケペル博士
02/02/24 12:31

1:書名 「エヴァンゲリオン快楽原則」
2:発行所 第三書館
3:1997年7月19日初版発行
4:定価 \1400ー(税別)
5:現在の実勢価格 \500~700-
6:寸評、感想
エヴァの言質、言説をまとめたテキスト。
ここの過去ログにも登場した東浩紀、宮代真司、宮崎哲弥、香山リカ、
野火ノビタらの論客による高レベルの批評、評論集。
いずれも他のメディアなどで発表済みのものの再録だが、編者が
五十嵐太郎なだけに、うまくまとめてエヴァに対する世評と社会的
ムーブメントを総括している。
エヴァ=オウム真理教。最終二話=自己啓発セミナー的終結。
この二つの問題は、未だ決着がついたとはいえない。
東浩紀などはエヴァに関する発言がなければ、まず絶対にマスコミから
注目されることなどありえなかった。
その点では一時期、ニューアカの旗手と持て囃され、現在ではすっかり、
時流に取り残された浅田彰(庵野秀明も実体はともかく、表面的には
かなり影響されていた)あたりとは好対照だ。
また庵野秀明へのインタビューも、、下手をすると単なる庵野の
自己宣伝、自己欺瞞に利用されているだけ、ということにも気づか
される。

内容とは無関係だが、いかにもDTPソフトをそのまま使いました、と
言わんばかりのレイアウトは、もう少しどうにかならないか。
一行の文字数が多くて、読み辛い。せめて二段組みにすべき。
この本と「エヴァンゲリオンスタイル」「エヴァンゲリオン用語事典」さえ
読んでおけば、とりあえずエヴァ板でもシッタカ君はできる。



86:ケペル博士
02/02/25 21:03

1:書名 「REI」「ASUKA」
2:発行所 角川書店
3:1997年2月25日初版発行
4:定価 各\440-(税別)
5:現在の実勢価格 \100~350-
6:寸評、感想
同じく「SHINJI」「KAWORU」も。
各キャラの声優による詩を組み合わせた、文庫写真集。
まことにブームというものは恐ろしい。
エヴァにより第三次(四次?)声優ブームを巻き起こした、
その当人たちによる文庫本が出るのだから。
みやむーなどは一時期、NHKを含むマスコミに出ずっぱりで、かなり
舞い上がっていた印象がある。
さらに声優業だけに留まらず、企画物CDの製作などへの進出。
それと共に例のAV出演疑惑騒動が持ち上がったのも、この時期だった。
そして、それに対する林原の苦言がアニメ誌に載ったのも。
やはり、この二人は仲が悪い !?



87:ケペル博士への手紙
02/02/25 21:59
>>82
本人でも関係者でもありません。
TV版最終二話論争華やかなころに阿世賀氏のホームページによくアクセスしてただけのも
のです。そのころには大学のメールアドレスと本名で投稿してました。あと、法政大学勤
務は当時のものであって、最近見たものでは慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに籍を移し
たと記憶しています。あと、エヴァTV版最終二話否定論者には悪いですが、私は「人格改
造マニュアル(鶴見済著、大田出版)」を読んでから出直して来い、と申しておきます。
「人格改造マニュアル」には人格改造セミナー(体験記!)や認知療法など、エヴァTV版
最終二話を語るに外せないパーツがありますし、「自殺を否定する」「世界を変える」な
どのテーマ、1996年11月の発行であるなど、同時多発的であることなどから、結論
としては「時代が求めてたんだよ、アレを!」と言いたくもなります。

88:ケペル博士への手紙
02/02/25 22:33
>>84
なあぷるはオウム真理教関係の事件の弁護士(滝本太郎氏だったかな)のホームページでは
オウム真理教関係の会社であったと説明されていますが、事実は私には明らかではありません。
なお、「エヴァンゲリオンの黙示録」著者の香月氏も自己啓発セミナー体験者であると明記されてますね。
「エヴァンゲリオンの深層心理」と「エヴァンゲリオンの黙示録」などから引き出される結論は、
心理学用語で「AC」はいわゆる「アダルトチルドレン」ではなく、「Adapted Child」であり、
そのイメージは我侭自意識過剰人間ではなく、世間に自分を合わせないと生きていけない心の弱い人間です。
そして、「新世紀エヴァンゲリオン」の主人公碇シンジは、そういう「Adapted Child」なのです。
付け加えておくと、「アダルトチルドレン」という言葉のブームのきっかけになったのは、
ビル・クリントン前アメリカ大統領の「私はアダルトチルドレンだった」というカミング・アウトであり、
決してエヴァブームが「アダルトチルドレン」ブームの引き金になったわけではないことを言っておきます。
(コレ、勘違いしてる人多いんですよ。)

89:ケペル博士
02/02/27 23:23

1:書名 「ターミナル・エヴァ 新世紀アニメの世紀末」
2:発行所 水声社
3:1997年8月5日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \600~800-
6:寸評、感想
永瀬 唯のエヴァ関連本は本書の続編として大原まり子、唐沢俊一、
小谷真理らとの対談集「ザ・ディ・アフター・エヴァ」がある。
どちらも一定の水準と確かな視点により構成されていて安心して読める。
ガンダムシリーズの設定にも直接関わり、「肉体のヌートピア」等の
著作にみられるように、ポップ/サブカルチャーのテクノロジー的
側面と社会的影響力、そしてその思想哲学面を語れる数少ない才能だ。
また広い視野と絶妙のバランス感覚の持ち主であり、個人的交際範囲も広く、
その結果はこの本にも端的に表れている。
(どうでもいいが、この点も同世代の大瀧と対照的だ。)
また「鉄腕アトム」「8マン」のころからTVアニメに関わり、「宇宙戦艦ヤマト」
では設定に参加しながら作品自体をボロクソに貶している豊田有恒などは
永瀬の爪の垢でも煎じて飲むべきだろう。
エヴァ自体、キャラとオカルト的側面が取り上げられることが多いが、
SF的側面を考察できるのも、永瀬くらいだ。
もっとも、本人は非SF的視点から、作品を評価している。

ここで特筆すべきは、斎藤環がエヴァを語るときに必ず出る「境界例」
「境界性人格障害」と呼んでいるものの概念だ。
世界保健機構WHOの国際疾病病分類第十版ICD-10による、情緒不安定
人格障害境界型として正式登録されている。
これは激しい怒り、抑うつ、慢性的空虚感、焦燥。
対人関係では孤独に絶えられず、周囲の人間を感情的に強く巻き込む。
過剰な理想化。その逆の過小評価。自己破壊衝動。
また自傷行為や自殺企図などを示すのが特徴だが、なんのことはない、
これら全てが庵野秀明本人や強度のエヴァヲタに当てはまる。
庵野や野火ノビタらは当初、お互いを軽度の不全型分裂病、と自己分析して
いたようだが、現在は認識を改めたかと思う。



90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/02/27 23:31
URLリンク(www.zdnet.co.jp)

91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/02/28 16:26
>ケペル博士
参考にしとります。頑張ってください

92:ケペル博士
02/02/28 20:38

>>87
そうですか。
阿世賀氏のHPも閉鎖されて久しいですね。
もっとも最後の二年間ほどは放置状態だったと記憶していますが。

誤解なきようお断りしておきますが、私は阿世賀氏個人の仕事上の
理論や取り組み方、思想、信条、趣味、宗派、支持政党等に対する
興味や関心は一切ありません。
ただ唯一、エヴァに関係した事柄を除いては。
それが全てです。
よしんば、あったにせよ、このスレッドでの展開は不適切です。



93:ケペル博士
02/02/28 21:24

>>88
たしかに「なあぷる」はオウム(現アレフ)との関係が取り沙汰されています。
現に、ここ2chのカルト板でも女性幹部が社長だとか、なぜか小学館が
流通に関与している等といった書き込みがあります。真偽は不明です。
しかし、そうしたこととは全く無関係に、あの本の内容はひどいものです。

エヴァとアダルト・チルドレンの関連付けというのは、どんなものでしょうか?
そもそも14才の少年少女がアダルトなのか、という単純素朴な疑問が
先に立ちます。
私の調べた範囲ではアダルト・チルドレンもAdapted child正式に規定された
心理学用語ではないようですね。
むしろ、マスコミやジャーナリズム用語に近いようです。
まあ、ひと昔前に流行った「ピーターパン・シンドローム」の現代版と言える
のでしょうが。


94:ケペル博士
02/02/28 21:26
>>91
どうもありがとう。
お付き合いくださっている方がいるとは。
励みになります。


95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/01 02:50
>>72
鋭い指摘です。

96:ケペル博士
02/03/02 22:48

1:書名 「エヴァンゲリオン 創造と結末の解明」
2:発行所 弓立社
3:1997年7月25日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \300~600-
6:寸評、感想
徹底してエヴァの元ネタ、オリジナル・アイデアの源流を究明、解析した本。
岡本喜八監督作品、プリズナーNo.6、ターミネーター2、ジョーズ、
ツインピークスから諸星大二郎の伝奇コミック等までが取り上げられている。
特に円谷作品、ウルトラシリーズのエヴァに与えた影響を高く評価している。
なるほどと思う反面、いくらなんでも、それは考え過ぎだろうと突っ込みたく
なる部分もかなりある。
エヴァの引用、元ネタを探るには最適。
ただ、最後の袋とじの部分はいただけない。
スピルバーグや大林宣彦の引用ばかりで、独自の視点が、ここだけ欠けて
いる。それ故、袋とじにしたのか。

不思議なのは英国TV「謎の円盤UFO」が取り上げられていながら、LCLの
元ネタがキャメロン監督「アビス」の液体空気とされている点。
「UFO」でも緑の液体が満たされた宇宙服を宇宙人が着ている点を無視している。
類書でもそうだが、誰も知らないのか?
実際に参考資料としてビデオなど観ないで又聞き、うろ覚えで原稿を書いて
いるのだろうか。



97:ケペル博士
02/03/04 21:32

1:書名 「井出功二の エヴァンゲリオン フォーエヴァー」
2:発行所 アミューズブックス
3:1997年9月25日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~600-
6:寸評、感想
ニッポン放送「ゲルゲット・ショッキングセンター」から生まれた本。
ファンの声を元に、声優を中心にして各スタッフへのインタビューを
まとめている。
アニメ誌は別にして、ファンの視点でブームを総括した物は意外に少ない。
人気キャラ・ベスト10。各話のストーリーダイジェストとファンの視点からの
突っ込み。
緒方恵美のインタビューではEOEのラストシーンで何度やってもOKにならず、
実際にみやむーの首を絞めたとか、庵野の知り合いの女性に起きた事実だと
か興味深い記述も見られる。
特に最後の大月俊倫プロデューサーは重要。
彼がいかに庵野秀明を買っていたか。また、大月の存在なくしては
エヴァそのもののが存在しなかった点を明らかにしている。
良い意味で、いかにも有能誠実なビジネスマン。
自身の性格からか、あまり注目されることはないが、庵野に比べて過小評価
されている。
井上慎一郎と共に実際のエヴァブーム立役者と言えるだろう。


98:ケペル博士
02/03/05 20:50
>>95
関係者でしょうか?
ついでに補足しておくと、EOEのパンフに関しては公開当時、かなりの
批判がありましたね。
「後半の白紙部分はなんだ」「パンフ作成まで手抜きかよ」等など。
しかし、個人的にはあれで、それなりの効果を上げていたと思います。
あのパンフを購入して怒るような人間は、自分も含めてオンエアの
段階で愛想を尽かしていると思うからです。
特に不満を感じているのは劇場で本編上映前に購入したファンでしょう。
上映後なら、あの結末に唖然としてパンフを購入する気力さえ無くすで
しょうから。

99:ケペル博士
02/03/06 21:36

1:書名 「エヴァの喰べ方、味わい方」
2:発行所 第三書館
3:1997年5月31日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \300~600-
6:寸評、感想
エヴァ関連で、すでにお馴染みの出版社。
各分野のエキスパートが各々得意分野、専門分野でエヴァの解読を目指す。
感覚面を追求した「エヴァンゲリオン・スタイル」の続編として、その思想、
思索、哲学、心理、社会学的側面を追求した作と理解、納得できる。
類書にありがちな「深読みのし過ぎ」を排し、ある程度アカデミックなテイストを
持たせている。
ただ、仕方のないことだろうが、細分化された担当者による内容、文章の
レベルに差がありすぎる。

*「止め絵」の多用については「手抜き」と「表現」の両面である。
*作中で乱発される各種用語に対して、製作者はその真の意味を
  ほとんど理解していない。
*したがって真面目に意味を読み取ることは無意味だが、別の価値を生み出す。
*「ブレードランナー」の女性レプリカント、レイチェルと綾波レイの比較対照。
*日本のロックバンド、GASTUNKの「Moon Child」 とレイのシンクロ。
 (KING CRIMSONにも同名の曲があることを知らないようだ。こちらの方が、
  より深い意味がある)
*ゴア・トランスとコラージュ。(エヴァはむしろサンプリングだろう)
*ベクトル分析によるサブカルチャー的位置づけ。
*70年代アニメ、特撮作品からの引用(ジオフロントと「宇宙戦艦ヤマト」の
  ガミラス星の類似に言及しているが、その元ネタがSF映画の古典「宇宙
  水爆戦」であることには触れていない)
*キャラの会話場面のバックで流れるラジオやテレビの暗喩、比喩。
*なぜアスカはドイツ語が下手なのか。
*平面的展開するATフィールド。
*クラシック音楽の意味。
*サブカルチャーと新宗教の関連性。
等々。


100:ケペル博士
02/03/07 21:25

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン PHOTO FILE eve [2015年の女神たち] 」
     「新世紀エヴァンゲリオン PHOTO FILE adam [2015年の戦士たち] 」
2:発行所 角川書店
3:1996年4月26日初版発行
1996年10月15日初版発行
4:定価 各\951ー(税別)
5:現在の実勢価格 \150~500-
6:寸評、感想
各キャラクターを中心としたピクチャーブック。
この本のように、空母甲板上でのアスカのパンチラ場面がハッキリ載って
いる物は少ない。
ただ、当然のことに劇場版以前のTVからのみ採録した物なので、その点は
不満が残る。
貞本義行によれば庵野との共通体験として特撮TVがありネルフやその
隊員たちには「謎の円盤UFO」の影響がある、と語っている。
それはオープニングにも明らかだろう。
企画書に添えられたエヴァ素体のイメージ画を見ると、人造人間という
よりも悪魔、ないし鬼に近い印象を受ける。
この辺りにも「デビルマン」の影響は顕著だ。
これも当初のストーリー展開からして当然のことかもしれない。


101:ケペル博士
02/03/07 21:30
さて、大台にも乗ったし、あと数回分のネタしかないので、この後を
>>1氏にお返ししたいのだが、いかがだろうか?

まだ少し間はあるので、見ておられたら検討願いたい。

102:ケペル博士
02/03/11 21:17

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン 完全解体全書」
2:発行所 青春出版社
3:1997年7月10日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~600-
6:寸評、感想
EOE直前という、微妙な時期に出版された本。
それだけに前半の謎解明仮説部分は完全に外れていて涙を誘う。
使用された音楽の意味、キャラの解説等があるが、類書と比較して、
これと言った新味に欠ける。
「うる星やつら/ビューティフル・ドリーマー」との比較や「分子
遺伝学からの解明」という多少興味をそそる部分もあるが、全体と
して極めて低調。
むしろ有用なのは巻末の「完全データファイル」。実際は、とても
完全とは言えないまでもスタッフ、キャストを各話毎にリストアップ
している。意外に、こうした単純データファイルがエヴァ本の中では
少ないので、結構役立つ。
執筆者リストに、このスレではお馴染み(?)阿世賀浩一郎の名が
あるが、この部分も疑問が多い。
また、素人ライターが聞きかじりのユング心理学に言及している部分は
噴飯物だ。


103:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/11 21:26
質問

1:あのエンディングの意味は?
2:リツコの親父は?
3:あれからエヴァ初号機とロンギヌスはどうなった?宇宙をさまよってたのか?
4:ゲンドウの眼鏡のメーカーは?HOYA?ついでに俺の友達の父さんがホヤの社長さんだ
5:宗教団体がエヴァになぜキレなかった?
6:ジェットアーロンはどうなったんだーーーーーー!!!


104:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/11 22:22
>103
言われてみればキリスト教の原理主義なんかは非難しそうだよな。
そういう動きって無かったんだろうか?

105:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/11 22:53
1:あのエンディングの意味は?
みなさんひとつになってよかったね、という事
2:リツコの親父は?
しらん、スマソ
3:あれからエヴァ初号機とロンギヌスはどうなった?宇宙をさまよってたのか?
覚醒してあぼーんした
4:ゲンドウの眼鏡のメーカーは?HOYA?ついでに俺の友達の父さんがホヤの社長さんだ
それはよかった
5:宗教団体がエヴァになぜキレなかった?
宗教団体はEVAに吠えるほど時間がない
6:ジェットアーロンはどうなったんだーーーーーー!!!
URLリンク(www.alpha-net.ne.jp)
ここでもみろ

106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/12 00:08
銅像
 ↓
「エヴァの疑問はここで聞け!2」
スレリンク(eva板)

107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/12 00:24
若い人増えたんだね。
ネタかもしれんが、マジレスしよう >104
当時(95年から96年にかけて)、オウム真理教と一連の騒動があり、
その関係で語られることはあった。
しかし、教義的にあれほどいい加減な作品は、とりあげるカルト団体
さえなかったのが事実。

108:ケペル博士
02/03/12 21:06
エヴァは100人が観れば、120通りの解釈があるそうです。(たった今でっち上げた)
ですから、以下は一例に過ぎませんが、ご参考までに。

1:ありません。
2:ガイシュツです。過去ログ検索するか、ご本人に直接お聞きください。
スレリンク(eva板)
(なおマジレスで人工授精説もあり)
3:汎宇宙種子となった説あり。
4:親戚の親父さんがニコンの専務ですが、何か?
5:約一団体。地下鉄にサリンを撒きました。
6:即効ジェットアボーンされました。


109:ケペル博士
02/03/12 21:09
あ、失礼。
上記>>108>>103へのレスでした。

110:ケペル博士
02/03/12 21:12
>>104
原理団体ほど、あの手の物は無視してますね。
むしろ新興団体ほど、取り込む意向がありました。

111:ケペル博士
02/03/12 21:13
>>105
代返感謝。

112:ケペル博士
02/03/12 21:17
>>106
獰猛。

>>107
それも事実でしょう。

113:ケペル博士
02/03/14 23:05

1:書名 「Pop Culture Critique 0. 『エヴァ』の遺せしもの」
2:発行所 青弓社
3:1997年12月30日初版発行
4:定価 \1200ー(税別)
5:現在の実勢価格 \100~600-
6:寸評、感想
雑誌型式の単行本。ついぞ三冊目は出なかったようだ。
全体の3/5がエヴァの特集だか、これといった目玉はない。
その中でも高田明典の「アニメーション構造分析方法論序説」は
興味を引いた。
しかし、主体=シンジとする前提条件からして誤り。
さらにアニメの構造自体にたいする焦点がずれている。
そもそも日本の主婦が家庭に拘束されているという欧米的視点
そのものが、現在のポスト構造的論理からの批判の対象ではないのか。
切通理作と松井不二夫の対談はウルトラマンを中心とした話題。
最後の同人誌サークルの代表による座談会は、当時の雰囲気を
再現している。
そこで出ている「最後の紙芝居をアニメの表現のひとつだというなら、
なぜ、それを最初から見せなかったのか」という疑問は当然と言える。



114:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/15 01:29
>113
はかせ、はかせ。
0刊がエヴァ、1刊がもののけ、2刊がウテナ、3刊が日米ゴジラ
4刊が99年の終末論で最終です。

115:ケペル博士
02/03/15 20:09

1:書名 「エヴァンゲリオン2001未来白書」
2:発行所 アートブック本の森
3:2000年11月30日初版発行
4:定価 \1300ー(税別)
5:現在の実勢価格 \?
6:寸評、感想
ブーム後かなり経ってから、それを振り返り、総括すべく出版されたような本。
「エヴァンゲリオン考古学」「エヴァ、その真価を再び問う」「エヴァが日本に
与えたモノを問う」「現実とシンクロするエヴァ」等の各章から構成されている。
TV版の最終話と劇場版のラストシーンの解読。
小谷の『聖母エヴァ』から多くの引用。
時系列によるエヴァブームの再検討。特に出版物にみる「エヴァ特需」。
現実の14歳。酒鬼薔薇の事件とバスジャック。
オウム真理教と自作ハルマゲドン。
コミック版エヴァとの比較。
グッズの紹介と特徴。等々。
作品のポイントとブームの全体像を把握するのに最適の一冊だ。
インターネットがブームに果たした役割も重視している。が、当然ながら
この中で紹介されているHPのほとんどが現在、閉鎖されている。
また、エヴァが風俗に与えた影響も。渋谷、道玄坂の性感マッサージ、
「聖コスプレ学園」ではプラグスーツか中学制服姿で相手をしてくれた
とか。行った人いる?
大塚のBAR「ネルフ」にはガイナ関係者も、よく来ていたらしい。



116:ケペル博士
02/03/15 20:18
>>114
情報感謝。
そうでしたか。「宮崎瞬の着地点」以外、全く知りませんでした。
しかし、日米ゴジラの比較というのは、あいまいな記憶が。
もしかして、本自体の形態が変わっていたのでしょうか?
今後の古本屋の巡回に新たな課題が加わったようです。

117:114
02/03/16 01:06
>116
本棚を漁りました。本の形態はいっしょです。
2刊は「少女達の戦歴」3刊は「日米ゴジラ大戦」4刊は「99年の滅亡を
夢見て」が正式名称です。

118:ケペル博士
02/03/17 23:44
>>117
さすが2chネラー。
皮肉でなく、あのマイナー雑誌を揃いでお持ちとは。
処分する際には、ご一報を。

119:ケペル博士
02/03/17 23:45

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン オンラインCG補完計画」
2:発行所 メディアワークス
3:2001年6月10日初版発行
4:定価 \2000ー(税別)
5:現在の実勢価格 \?
6:寸評、感想
エヴァのキャラはフィギュアやガレージキットと共にCGでも素材として
人気が高く、かなり独自の活動を行っているマニアが多い。
これは、それをまとめた一冊。CD-ROM付。
基本的にはアマの作品集とはいえ、全体のレベルはかなり高く、実際にプロ
として仕事をしている作家もいる。
ただ、コミックなどでも最近はその傾向が強いが、平均点が高いほど突出
した作品、作家が不在なのも事実。
もっと強烈な個性を求められているのが現状のようだ。
逆にいえばエヴァ自体、FFも含めて端で思うほど、あまりいじり様のない
作品なのかもしれない。


120:ケペル博士
02/03/18 20:56

1:書名 「エヴァンゲリオン 深層解読ノート」
2:発行所 大和書房
3:1997年7月30日初版発行
4:定価 \1300ー(税別)
5:現在の実勢価格 \200~650-
6:寸評、感想
表題に偽りあり。とても深層とはいえず、表面的なエヴァのストーリーと
解読にとどまっている。
その方法論が、ほとんどキャラの台詞のみに頼っている点が問題。
ある意味誠実だが、全く底の浅いものとなっている。
そして、特定の謎や疑問に対して別の疑問で答えるというやり方。
なんともイージー、お気楽な限り。
アムロ、キリコとシンジの比較もおざなり。
ゼーレとフリーメーソンの対比など分かり切った主題だけに、よほど
目新しいものがない限り読む方も退屈だ。
この本でもユング心理学について上辺だけを取り上げている。
文章の内容と字数を考えるに本来パンフレット、小冊子として出される
べきものだったと思う。
それが堂々と単行本として出版されるところにブームの大きさを、改めて
思い知らされた。


121:ケペル博士
02/03/19 22:12

1:書名 「新世紀エヴァンゲリオン オールグッズカタログ」
2:発行所 角川書店
3:1997年12月25日初版発行
4:定価 \1500ー(税別)
5:現在の実勢価格 \200~1000-
6:寸評、感想
プラモ、ガレキ、ポスター、ファイギュア、ゲーム、CD、文房具、トレカ、
テレカ、各種書籍から販促用の非売品グッズにいたるまでを定価と
フルカラーの写真付きで紹介した本。
例の三鷹市水道部のポスター配布騒動などが蘇る。
これだけのアイテムを収録していても、とても全部をフォローしている
とは言い難いところにエヴァブームと、それを支える強力な購買層の
存在があった。
ただし、それが特定層(ヲタク)にアピールしたものであったのも確かだ。
トレカの売り上げ数や家族連れの極端に少ない(当然だが)劇場版
本編の客層をみても明らかだった。


122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/20 23:01

まだ手元には何冊かあるのですが、「くたばれエヴァンゲリオン」「エヴァン
ゲリオン補完計画」「エヴァンゲリオンの秘密」「同 アニメ編」「同 完結編」
「エヴァンゲリオンの遺伝子99.89%」「エヴァンゲリオン解体新書」「エヴェン
ゲリオン補完文書」「劇場版エヴァンゲリオン補完文書」などに関しては、
現時点で取り上げる価値はないと判断しました。

また、庵野秀明の「スキゾ/パラノ エヴァンゲリオン」は自己宣伝にのみ
有効で、スタッフ自体や竹熊健太郎が遠慮して突っ込み不足なので、
全体像が掴めない。
下手に真に受けると、逆に庵野の罠にはまる可能性が高いと思われ、
これも割愛しました。
現在では庵野自身の考え方も、かなり変化しているのではないでしょうか。

123:ケペル博士
02/03/20 23:07

「エヴァンゲリオン 鑑賞と解釈」「ぼくの命を救ってくれなかったエヴァへ」
などのような本もありましたが、現在手元にないので読み返すことができず、
記憶のみに頼るのは問題があるため、取り上げませんでした。
このスレ立てのきっかけとなった北村正裕の「エヴァンゲリオン解読」は
>>32のレスが全てだと思いました。
大瀧にしろ北村にしろ、他人の本はほとんど読んでいないのが明らかですね。

しかし、なんといってもエヴァに関しては期せずして1996年8月号で特集と
なった「デラべっぴん」「ユリイカ」と1997年3月号の「STUDIO VOICE」が
エヴァのほぼ全ての分野を網羅していて、この雑誌三冊を読めば、あとは
付け足しに過ぎないとさえ言えるでしょう。

124:ケペル博士
02/03/20 23:08

さて、長らくお付き合い下さった方々(いるのか?)
私のエヴァ本紹介は、この辺で終了とさせていただきます。
ありがとうございました。

それではスタジオの>>1さん、このスレお返しします。

125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/21 00:34
さて、回すか。

126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/21 00:57
最初からみてましたよ >ケペル博士
乙カレー

127: 
02/03/21 06:58
知恵の実と生命の実の話って、結構BASTARDの話と似てない?

128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/21 14:43
>>127
ありきたり。
元ネタはカバラやヘルメス文書だから。

129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/21 20:47
別スレ エヴァの疑問はここで聞け!2 (02/01/16~)
の185-195に、エヴァ本の話題あり。
スレリンク(eva板:101-200番)

130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/25 22:32
かけない

131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/26 22:32 /94Yb5Tc
>>62
>最近出た「エヴァンゲリオン解釈」は謎解きそのものに対して取り組んでおりいままでで一番よい「エヴァ本」だと思う。

「エヴァンゲリオン解釈」とあるのは、「エヴァンゲリオン解読」のことですね。

132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/03/26 23:38
>>88,>>93絡みで。
少々、気になったので調べてみました。
アダルトチルドレンとはアル中の親を持つ子供のことです。
こうした子らは自己を抑圧し、ひたすら外的環境への適応を
図るため、自己表現をほとんどできなくなる等の障害が発生します。
クリントンは継父がアル中だったため、こうした少年期を送った
ようです。
最近は様々に拡大解釈され、薬物中毒や仕事中毒で家庭を顧みない
親達の子供も、この範疇に属するとのことです。

133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/01 19:32 DmxjjGE2
東のエヴァ論、今読むと陳腐だな。
村上のヒュウガウィルスより使徒が良いとは思うけど、
物語作家として庵野が優れてるとは、やっぱ今になると思えない。
エヴァ的な謎解き、あとトラウマ持ちの人物達の物語はあの後
いっぱい出来たけど、物語として影響を与えたというより
「だらしなくした」という感じがする。

高橋と蓮実の対談はオレも読んだんだけど、小説や映画が
同時代的な記号にならない、という話はエヴァの場合ちょっと
あるかもしれないけど、でもちょっと誉めすぎって今は感じる。
同時代の事件というより、コギャルとかオウムのトレンドに
マッチしただけで、そのブームが去った今となっては何だありゃ、って
感じだし。

134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/02 04:45
浩紀たんのエヴァ贔屓は、
「柄谷の推薦を貰ったにもかかわらず、コロンビアに落ちた」
自分自身を納得させるための物語だからね。
「日本で学ぶことはもうないと思ったけど、
日本にもエヴァがある」
みたいな。
でも、キャラ分析なんかを否定して、作品そのものを批評している分、
他の物よりは数倍マシだと思うよ。
でも、あの頃はエヴァをポストモダン的とか、ゴダールとかと比較して特別視してた
けど、ヲタク業界を深く知った今では、もっと別の批評の仕方をするだろうね。
多くの伏線を回収しないままにして、作品がいかようにも解釈出来るって言うのだって、
日本のアニメや漫画には良くある話じゃん。
これって全部撮影が終わってから公開する映画と違って、日本アニメは視聴者や
スポンサーの反応を見ながらストーリーを考えるから、先に考えられるだけの
伏線やキャラを出しておいて、反応の良いものだけを残していくからそうなるだけの話で
あって。

135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/02 04:46
つまり、エヴァがポストモダン的だとすれば、それは資本主義がポストモダン的だからで。
そういう意味では、バブル期の広告文化と同じだよね。
だから「動物化するポストモダン」でも、浅田彰が10年以上前に言ったことと
同じことが書いてあるし。
宮台なんかは「あの頃には認識としてしかなかったポストモダンが、
今は日常的な現実となった」
みたいなことを得意げに話してて、これは資本主義の最前線にあった広告文化的
な物が、日常的なレベルにまできたってことで、状況を追うことを目的とした、
社学の宮台がこういう事いうのは良いんだけど、自分のプロフィールに
「思想家」と書く浩紀たんがこれじゃあ、困ると思うんだけどなあ。

136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/06 00:22
東浩紀はエヴァそのものを取り上げたことは一度としてない。
これは多くの評論家、批評家が誤解している点で、東のエヴァ評を
良く読めば、もっぱら物語構成における脱構築を気取って論じて
いるに過ぎないことが明確だ。
東が「ユリイカ」96年8月号に寄稿した論文では,エヴァ論として
早期に属するにもかかわらず、予想される批判に対する予防線を
かなり強固に張り巡らせている。
本人も認めているように東は80年代中期からのアニメ、ポップカルチャー
に対して距離をおいていた。
だからこそ、今さらの宮崎駿や押井守と庵野秀明を同一線上で論じる
ことから始めねばならなかった。
これは庵野と東の直接対談でも明確に打ち出されており、TVの
最終二話を評価しつつ、劇場版でのラストには困惑を隠していない。
要は東のエヴァ論は、あくまでもアニメの枠組み内における型式の
問題であり、その思想性、哲学性では断じてない。
上野俊哉が「建築文化」誌上に展開した東批判は、この点から
「世代論の罠にはまった、ずさんなアニメ論」としているが、これは
全く正しい。
その証拠に、何度も機会があったにもかかわらず、当の東本人からの
反論は現在に至るも行われていないのだ。

137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/06 20:45
つーか、ココの住人で一冊書いてみたらどうよ?>エヴァ本
いかにも「俺は面白いものかけるぞ」と自身満々なレスが一杯あるみたいだし。
ばろむわん氏のようにスレ一本使ってみるのも良いかも。

138:137
02/04/06 20:46
×「俺は面白いものかけるぞ」と自身満々なレス
○「俺は面白いものかけるぞ」という雰囲気を匂わす自身満々なレス

139:雑魚
02/04/06 23:32
>137,138
センセ、センセ。とりあえずご自分でお書きにならないと
煽りと間違われますよ。

140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/07 00:25
>最終二話を評価しつつ、劇場版でのラストには困惑を隠していない。

こりゃ知らなかったわ。あれってまんまポストモダンだから、浩紀たん大喜びだと
思ったのになあ。
浩紀たんの批評が形式だけに向けられているというのは、同意。

映画のラストって、監督から野火や浩紀たんへの返事に見えるんだけど。


今までポストモダン的な作品しか作れなかった監督が(これはつまり、売れ線を狙っ
て、作家性とかテーマやストーリーが駄目駄目だって事(笑))が、貞本なんかのア
ドバイスを受けながら、エディプスコンプレックスの克服という、モダニズム的な作
品を作ろうとして、
結局市場のポストモダン的な動きに負けて破綻したのがのが、テレビ版で、
あれを「意味にとらわれた生き方から、目の前に敵がいるから戦うと言った、現実に向
かった生へ」って捉えたのが別冊宝島に載った野火のエヴァ論であったけど(これって
柄谷のマクベス論と同じだよね)、野火が柄谷シンパかどうか知らないけど、バブル経
済と広告文化によって、こういう考えが刷り込まれたという可能性はあるわけで、そう
いった批評を見て、「あ、エヴァってポストモダンだったんだ」てな感じで付け焼き刃
のポストモダン思想をバックボーンにして失敗したのが、EOEだというのが俺の考え。
あの頃の浩紀たんて、柄谷シンパだったから、大喜びじゃなかったの。

141:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/07 00:26
むしろ、野火や浩紀たんに足りなかったのって、エヴァが監督の才能の産物でなくっ
て、東京12チャンネルの夕方という、市場の原理から遠く離れた場所に、バブル経済
の影響が遅れてやってきただけという、時代的な感覚なんじゃないの。
つまり、ポストモダン思想がバブル期にあれほど受容された文脈を分析するという、浅
田や柄谷がやった、ポストモダンに対するポストモダン的分析。

だからこそ、今「動物化するポストモダン」で、そういった分析をしているんだと思う
けど。
もっとも目次にコジェーブのスノビズム論が出ているのを見て、「柄谷や浅田が15年
前にやったことを今更やってるよ」と萎えてしまって、結局読まなかった俺には何とも
言えないんだけど。

142:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/07 00:51
>>136

あと、カルスタの親玉のジジェクなんかも、マトリックスを論じて
浩紀たんや野火なんかに近い分析してるけど、ああいった物について
上野はどう論じてるの。
良く知らないんだけどさ、上野もカルスタで、ジジェクシンパじゃないの?
柄谷なんかは、カルスタなんか下らないって言ってるけど、
下らない批評をやって、「論理の世界は下らない、だから政治運動をして、
現実と関わる」(確かジジェクは精神分析や弁証法の価値は、自身の無力を示すことに
あるって言ってたよね)という、その身振りそのものに意味があるから(これはその通り
なんだけど)良いって事なの?

143:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/09 19:40
>>137-139
少々考えてはいるのですが。
ネタ仕込みの最中でして。
切り口を何所に求めるかとか。
今までは時期も良くないとか。
でも、5月中には何かひとつ。
協力してもらえれば。

144:アゲアシ取り
02/04/09 19:51
○「俺は面白いものかけるぞ」という雰囲気を匂わす自身満々なレス
◎「俺は面白いものかけるぞ」という雰囲気を匂わす自信満々なレス

145:某転調
02/04/10 19:08
『謎解明スレ』が落ちてからシリアス路線のマジスレないですねぇ。
『エヴァの疑問は』スレは解釈の違いに終始してるし。
自分では立てる力もなし、誰かしてくれるとウレスイ…

146:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/11 19:08
まだ、このスレ生きてたんだ。
また改めてレスします。

147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/12 00:55
カルスタねぇ…
正直、皆目わからんのよ。
上野の「カルチュラル・スタディーズ入門」はそこそこ売れたそうで、
斜め読みしてみたが、一体何を言いたいのかサッパリ。
あれならオタキング岡田の「東大オタク講座」(だったか?本のタイトル)で
「ブレードランナー」なんかを取り上げていた内容の方が、数段まし。
そもそも、ポップ・サブカルチャーを括れるアカデミックな共通項など
存在するのか? それ自体、実存主義、構造主義以降、思想哲学界の停滞を
表す、アカデミズムの敗北ではないのか?
その伝でいけば上野の「ディアボラスの思考」なんぞ涙が出る。
なにが悲しゅうて、今頃クレオールの地政学的展開を論じる必要があるのかと、
マジで小一時間問い詰めたくなる。
さらには「紅のメタルスーツ」「人工自然論/サイボーグ政治学に向けて」は
支点をポップカルチャーに置きつつ、アカデミックな展開を図ろうとして、
ものの見事に自爆していた。

148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/12 00:58
しかし、ジジェクが「マトリックス」を論じていたとは知らなかった。
不思議はないと思うが。実際にゴダールなんかも取り上げていたはずだし。
ただ、ポストモダンという文脈にこだわるなら、ポストバブル、ポストモダン、
ポスト構造主義の流れを無視するわけにはいかない。
これを詳細に述べる余裕も能力もないが暴論、極論をあえて冒せば
<主体/客体>と<自我/他者>問題に帰結すると思う。
この視点からエヴァを論じた物は少ないと思うので、いつかはやってみたい。

149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/12 00:59
>「柄谷や浅田が15年前にやったことを今更やってるよ」
これは、全くその通りだと思う。
柄谷行人といえば、まあトランスクリティークだろうが、彼のチャップリン
に対する記述は買えるにしてもゴダール、パゾリーニ辺りになると途端に
凡庸な表現しか出来なくなるのには萎えた。
しかし、野火ノビタのエヴァ論は少し違うように思える。
R.D.レインを引用しつつ、ひたすらラカン的な精神分析論を展開する。
もっとも、のちに香山リカや斉藤環らの「本職」に分裂症ではなく境界例、
ないし「境界性人格障害」である、と指摘されたのは重要な点だ。
レイン共々、このあたりにポストモダン的解釈のヒントが潜んでいるように思える。
また野火自身も「エヴァに理解などありえない。ただ、共感できるだけ」と
STUDIO VOICE 誌上で発言しているのは、前述の<自我/他者>問題を
意識しての発言のようにも取れる。

150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/12 01:01
なんか脱線しまくりのようなので、上野俊哉とエヴァの絡みでひとつ。
エヴァ放送以前のNTT出版「Inter Communication No.4」に上野が
晩年のJ.C.リリーにインタビューした記事が載っている。
T.リアリーと並んでドラッグカルチャーの2大伝道師の一人、リリーと上野では最初から
勝負になるはずもなく、なんら面白味のない内容であった。
ただ、指摘されているようにエヴァのエントリープラグはリリーの考案した「隔離漕」
Isolation Tank = IT に酷似している。

151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/12 01:04

映画『アルタードステーツ/未知への挑戦』と『イルカの日』ではリリー自身が
主人公のモデルであることも知られている。
ここから、ひとつの疑問が湧く。
エントリプラグ内のLCLは、果たしてエヴァとのシンクロを行い、パイロットを保護
するためだけのものか?
リリーはITに入るときには必ずリゼルギン酸誘導体、すなわち幻覚剤LSD25を服用して
超次元の存在と接触していたという。
LCLには、こうした作用があるのではないか?
また、なぜガイナは公式にLCLは何の略語である、とコメントしないのだろうか?

152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:03
>>137-139

偉そうに聞こえたのならすみませんでした。
そう聞こえないように、口調を変えます。

浩紀たんがエヴァの形式にしか興味がないように見えることについてですが、これ
はエヴァが意識と現実の齟齬や、それ故に起こる他者とのコミュニケーション不全の問
題について語った物だという読み方からすれば、仕方のないことなのです。言語や、そ
れによって構成された意識という物は、そこからはみ出る物を排除することによって構
成されているわけですが、そこを批判するために、「言語や意識といったものは、構造
化されない物を排除することによって成り立っている(だから現実に向かわなければな
らない)」と語っても、「現実」という語は言葉に過ぎないわけで現実そのものではな
い。じゃあどうするかというと、「現実」という言葉をポジティブに語らずに、論理が
論理的であるために非論理的な物を排除する様や、結局それが不完全に終わって自壊し
ていく様を見せていくことが必要となります。だいぶはしょってありますが、これが
「内政と遡行」までの柄谷や、デリダの戦略であり、浩紀たんのエヴァ論もこの文脈で
考えられるわけです。

153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:03
浩紀たんはテレビ版を見て、コミュニケーションの齟齬の問題
が、それに相応しい、脱-構築的な形式を持って描かれているからこそ、エヴァを評価
したわけです。かつて、スガ秀美が筒井康隆の「朝のガスパール」をぼろくそに叩きま
したが、「朝のガスパール」は、本来形式上の問題である、メタ-オブジェクトのレベ
ルの崩壊を単なるストーリー上の問題として扱った、似非現代思想的な物だったから、
批判されたのです。意識の世界、現実の世界という物は、文体上の問題として扱わなけ
ればならず、ストーリー上だけで語っても、それはスガのいうように、「童話で、洞窟
にはいると別世界に通じるという物があるが、あれと同じ」で、意味がないのです。
だから上野の批判は全く的はずれだと言えると思いますし、その意味では浩紀たんの物
は、唯一まともなエヴァ論であると言えるかも知れません。浩紀たんは、マクベス的で
あるという理由からよりも、カフカ的であるという点から評価したんだと思いますね。
だから、ストーリー上で登場人物に、「夢から現実へ向かわなければならない」と、声
高にしゃべらせることで満足し、形式的に破綻しなかった映画版にはとまどってしまっ
たのです。形式的な破綻を撮り下ろし作品で作れれば、それはゴダール的な天才を庵野
秀明が持っていたということになりますが、残念ながらそうではなかった。EOEは、カ
フカでなく、マクベスだったわけです。

154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:04
エヴァが形式的に破綻した理由は、日本のテレビアニメに良くある、「4クールで終わ
るはずだった作品が、2クールで終わった事による作品の不備」に近い、作品の外部に
存在する政治的・経済的な事情にあるのだと思います。だからこそ、浩紀たんは社会分析に
向かったんだと思います。

結局のところ、デリダがド・マン派を批判したように、「それ自体が脱-構築的
である資本主義が高度に発達した世界では、脱-構築は大きなインパクトを持ち得ない
(だからテクストの形式分析からコンテクストの政治学に向かわなければならない)」
わけです。

私自身は、エヴァは中途半端にポストモダン的であり、こんなことなら単純にオ
イディプスコンプレックスを克服する、モダニズム的作品であった方がよかったと思い
ます。だからエヴァのポストモダン的な部分はあまり好きではないのですが、本田透の
ような人が、直球のモダニズムを使ってエヴァを批判しているのを見ると、庇いたくな
ってしまう(なんでこんな物庇わなくちゃいけないんだと鬱になりますが(笑))。
つーか、日アススレの前スレを見ると、大澤真幸を読んでいるような本田信者がいるわ
けですが、本当に読んでいるのかと小一時間(以下略)。
私は「行為の代数学」は読んだことないんですが、柄谷との対談を見る限り、大澤とい
う人は柄谷の他者論をより数学的な方向から追究しているわけで、アスカが他者である
というのなら、そこからカップリングは導き出せないはずですし、オイディプスコンプ
レックス自体が無効になるはずでしょう。
勿論本田透に対しては、他者論から批判していくのが最も有効なわけで、ユングを使っ
て批判することが愚の骨頂であることは、いうまでもありません。

155:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:06
>>147

>それ自体、実存主義、構造主義以降、思想哲学界の停滞を
>表す、アカデミズムの敗北ではないのか?

結局カルスタで語れるものとは、適用するモデルの論理的整合性に過ぎないと思いま
す。
かつてクリシンが蓮實=草野進を批判して、「構造主義というものは、最初に整合性のある関係性のモデルがあるわけだから、野球でも映画でも、なんでも語れてしまう」みたいなことを言ってましたが、柄谷のカルスタ批判もそんな感じだったと思います。

ジャンケンにおける、三すくみの関係は論理的整合性を持っているが、現実的には石を
砕くハサミがあり得るし、紙を突き破る石があり得るし、ハサミで切れない紙があり得
るのです。

レヴィ=ストロースの親族構造(交差いとこが優先権を持つという奴)が、実際に成立
することは少ないという批判に対して、ドゥルーズが「親族構造が機能しなければ、女
性の循環が滞ることになるが、部族社会はそれを割礼や拷問や祝祭で補うことになる。
そうすることで部族の団結を強めるわけで、親族構造とは、それがうまく機能しないこ
とに価値があるのだ」と、弁護しましたが、構造主義も精神分析も本来の価値はここに
あると思うんですね。ジジェクが精神分析や弁証法の理論を再構築してるのも、それが
現実には上手く機能しないことを露わにするためらしいし。

整合性のあるモデルに個々の要素をぶち込んで上手くいったところで、それはそのモデ
ルに整合性があるということしか、意味をしないわけです。
だからカルスタそのものには価値がない。

で、エヴァが扱っている問題の一つにそれがあると、浩紀たんなら答えるでしょうね。

156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:12
>>148

>しかし、ジジェクが「マトリックス」を論じていたとは知らなかった


ジジェクのマトリックス論ですが、ここにあります。
URLリンク(nakayama.org)
URLリンク(nakayama.org)

浩紀たんのエヴァ論に近いですし、ラカンの理論をそのままマトリックスやトゥルーマ
ンショーに当てはめただけという、カルスタらしい、作品論としてだけなら下らない物
なのですが、ジジェクの特異性はラカンのリアルな物(つまりはルーチンワーク的な日
常の根拠となる物であると同時に、それが破綻したところに存在する物)を、現実の政
治的事件に絡めて論じているところだと思います。そして、それがボードリヤール的な
ポストモダン(浅田や柄谷が分析した和製ポストモダニズムと同様、それは所詮、冷戦
構造の産物に過ぎないのです)の批判に通じている
点であるといえるわけで、まだ和製ポストモダニズムに対して本質的な批判をしていな
い浩紀たんよりは、遙かに先を進んでいると言えるわけです。んで、こないだのテロで
冷戦的なその実一極構造でしかなかった二極構造は完全に終わってしまったわけで、ポ
ストモダニズムを支えていた政治的無風状態も終わってしまったと言えるので、さっさ
と今やってるポストモダニズム分析を終わらせないと、拙いと思います。批判しように
も、現実問題として、近いうちに吹き飛んでしまうわけですから。

157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 10:14
>>148

><主体/客体>と<自我/他者>問題に帰結すると思う。

それを野火はあくまでもストーリーやテーマの問題として扱い、浩紀たんは形式
上の問題として扱ったわけですが、エヴァの最大の問題がこれだということに、気付い
ている人はほとんどいないんですよねえ。
勿論、庵野がそういう作品を作った理由を、外的な要因から分析していく、ポストモダ
ン文化自体に対するポストモダン的分析が必須だと思いますが。

この問題に関する考察は、ウェブで考察している人にもほとんどいないし、プロの書き
手でもグノーシス主義やら、ユング的なタイプ分けとか、そんなのばっか。

158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/13 17:11
なんか脱線しまくりのようなので、上野俊哉とエヴァの絡みでひとつ。
エヴァ放送以前のNTT出版「Inter Communication No.4」に上野が
晩年のJ.C.リリーにインタビューした記事が載っている。
T.リアリーと並んでドラッグカルチャーの2大伝道師の一人、リリーと上野では最初から
勝負になるはずもなく、なんら面白味のない内容であった。
ただ、指摘されているようにエヴァのエントリープラグはリリーの考案した「隔離漕」
Isolation Tank = IT に酷似している。

159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/14 19:32
また鯖不調?
>>158は二重投稿ではない。他スレでも同様の現象が。
通報すべきだろうか。

160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/16 16:59
通報しますた

161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/16 19:22
深謝

162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/23 19:01
>129
エヴァの疑問はここで聞け!2
は、過去ログに移行↓
URLリンク(teri.2ch.net)

163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/04/26 19:42
ご新規サンの方々用。age

164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/05/04 13:16
「のーてんき通信-エヴァンゲリオンを創った男たち」という本が出たみたいですね。

URLリンク(www.amazon.co.jp)

165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/05/04 19:08
>>164
他スレでガイシュツです。
岡田追放劇とか、もう少し内情詳しく書かれているかと期待しましたが、
全然でした。
エヴァというよりも「ガイナックスを創った男達」の方が的確なタイトルと
思います。
エヴァファンには無用の長物。
内容はつまらない。文章も下手。ゴーストに書かせれば、もちっとマシな
本になったかも知れません。

166:あぼーん
あぼーん
あぼーん

167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/05/18 13:26
「エヴァンゲリオン 鑑賞と解釈」北野太乙 八幡書店 1998年8月5日

表題通りの内容。
とはいえ著者自身がエヴァの世界、特にシンジ自身の役割をどう捉えるかに苦慮して
いるのがよくわかる。
また、アヤナミストの典型として、レイを過大評価しているのが気になる。
アスカに対する記述は少ないがミサト、リツコ、レイらと比較して完全な
他者として分類しているのは納得できる。
実在の死海文書に関する記述は類書の中で一番まとも。
しかし、EOEに関しては余りにも楽観的な結末を予想して、大ハズレ。

これと既出の「エヴァンゲリオン解読 そして夢の続き」北村正裕 と比較すると
色々と興味深い。
どちらも,なんらかの創作活動に関わっている人物であり(漫画と詩作)、作品
解読を当然であるとは言え、ほとんどその全てを登場人物の台詞に頼って行っている。
つまり、映像として提示された部分に関しての解釈には、かなりの問題があるか、
あるいは、ほとんど無視している。
エヴァ板創設以来、繰り返し話題、問題となっている零号機のコアと魂の関係に関しても、
単純な解釈の違いを書かれるだけでは、もう読者の側も納得できない。
この点は、より突き抜けた前衛的、革新的ともいえる解釈、説明を期待したいところだ。

168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/05/22 21:55 l6nWVGDQ
age

169:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/06/03 09:30
hozenage

170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/06/04 00:33
マルポスご容赦。別スレでネタにされたもので。マジレス、キボンヌ。

最近ですが、榎本ナリコ+野火ノビタのコミックが三巻でました。
これ読んだ方いますか?
第1巻がレイとアスカらしきキャラの表紙なんですが。

171:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/06/04 00:37 15Kiwwjk
エヴァニュースの
無意味な労力さ加減が
よかったYO

172:名無しが氏んでも代わりはいるもの
02/06/05 19:00
>>170
つい衝動買いしてしまった
4話くらい載ってたけどあんま面白くなかったね


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