05/11/29 03:38:05 0
これは禁止!な最終回考えよーぜ
実は今までの物語は全部、
現在の地球で植物状態になっている灯里が見ていた夢。
病室のベッドで眼を開けたまま眠っている灯里。その顔をのぞきこむ二人の少女。
枕元にはアリア社長そっくりのぬいぐるみ。
おさげ髪の少女「なんだか今日はいつもより顔色がいいですね、灯里ちゃん。」
長い髪の少女 「きっとクラスの人が来てくれたから、お姉ちゃん嬉しいんだと思います。」
母親らしき女性が病室に入ってくる。
灯里の母親 「あらあら。いつもお見舞いありがとうね。」
おさげ髪の少女「いえいえ。みんな灯里ちゃんとお友達になれる日を楽しみにしています。」
灯里の母親 「うふふ。ありがとう。いつかそんな日が来るといいわね。」
長い髪の少女 「入学式の日にあんな事故にさえ遭わなければ、お姉ちゃん…。」
おさげ髪の少女「あっ!…今、灯里ちゃんがちょっとだけ笑ったような…!?」
長い髪の少女 「本当!?」
灯里の母親 「うふふ。きっと今頃、楽しい夢でも見てるのかもしれないわね。」
ふと病室の窓に目をやる母親。桜が綺麗に咲いている。
その風景がしだいにネオ・ベネツィアに重なって…
ゴンドラを楽しそうに漕ぐ灯里。もちろん側には藍華とアリス。
それを遠くから嬉しそうに見守るアリシアさん。
いや、あれは母親である自分だ。
母親、はっとして我に返る。「今のはいったい…!?」
とっさにベッドの灯里の方を見る母親。灯里はたしかに微笑んでいた。
その笑顔が、今見たビジョンの中のゴンドラを漕ぐ少女のそれと重なる。
「…そう、幸せな夢を見ているのね、灯里。」
眼に涙を浮かべながらも、優しい笑顔でそっと娘の髪をなでる母親。
窓から差し込む4月の暖かい光が、病室を淡い黄金色に染めていた。
おわり