06/10/19 02:14:19 Y6m4n/HL
>>622
結局その後、有希がそのゴキブリを分子レベルで分解。
脅威は去った、かに思われた。
有希「…終わった」
ルリ「ご苦労様でした」
レイ「逝ってしまったのね……」
有希「……」
ルリ「……(無視)」
有希「ルリ、言わなければならないことがある、
有名な格言にもあるように今回発見されたもの以外にも複数の個体がこの部屋内、
もしくはこの建造物内に生息していると考えられる」
レイ「…彼が死んでも、代わりはいるもの…ふふ」
ルリ「……(無視)」
有希「今回のように私が毎回処分しても構わないが、もっと効率良く、且つルリがあの者の姿を見ずに済む方法が有る」
ルリ「私もそうしようと思っていました」
ルリ、手にしていたバル〇ンを取り出す。
ルリ「いつか買っておいた物が残っていました」
―ルリは具合の良い位置にバル〇ンをセットし部屋の外へ出た。
少しして有希も続く。
ルリ「有希姉、レイ姉は?」
有希「せめて最後は自分で手を下したいそう…」
ルリ「…そうですか、では先に行っていましょう」
二人は部屋を後にし、一週間分の買い物へ向かう道を歩き出した。
しかししばらく経ってもレイが部屋から出てこない。
ルリは少し気になり部屋を振りかえる。
ルリ「どうしたんでしょう、最後になって決心が鈍ったでしょうか…」
有希「無いとは言えない…………あっ…」
有希はその吸い込まれそうなほど透明度の高い瞳でルリを見つめる。
ルリはその視線を潤んだ黒目がちな瞳で受け止めた。
有希「レイ姉に、噴霧が始まったら室外に出るということを教え忘れた…」
ルリ「え……」
有希「………」
ルリ「ま、まさかレイ姉でもそんなヘマは……」
有希「…………無いとは言えない」
直後二人は走り出していた、姉の待つ愛する我が家へ…。
おわり