06/09/11 06:36:35 i3dbMrPm
長女の新作出演が決定した頃、ダイニングルーム。
レイ「ルリ、有希。新しい出演作が決まった」
ルリ「どんなAVですか?」
レイ「違う。もっとちゃんとした作品」
ルリ「それは良かったですね。せいぜい恥にならないようにしてください」
レイ、あまり嬉しそうでないルリに少し残念そう。
夜、アキトの屋台に座るレイの姿。
レイ「…少しは、喜んでもらえると思ったのに…」
アキト「ルリちゃんは、難しい年頃だからな」
そこに、雑誌を持った有希がやってくる。
有希「姉さん」
レイ「有希…どうしたの?」
有希、何も言わず持っていた雑誌を渡す。
雑誌を捲るレイ。雑誌には角の折られたページがあった。
レイ、そのページを捲る。
それはエヴァ新作の特集の組まれたページ。記事は丁寧に蛍光のペンで囲まれていた。
有希「ルリの部屋に有った」
レイ「ルリが…?」
普段表情のないレイの頬が、少しほころぶ。
有希「ルリが許せなかったのは姉さんではなく、姉さんにあんなことまでさせていた自分自身。だから、許してあげて」
レイ「私は…別に…」
有希「今も…本当は嬉しいのに、どう接すればいいのか、戸惑っているだけ」
レイ「…うん…わかってる…」
有希「そう…」
レイ「…帰ろうか」
有希、黙って頷く。
星がいつもより明るく見えた、そんな帰り道。
有希「お祝いは焼肉とステーキ、どっちがいい?」
レイ「肉…嫌いだから…」