06/08/10 09:16:22 dNP5AOq7
夏休み、は余り関係ない。
今日も今日とて、少し不思議な光景が三女の目の前で繰り広げられていた。
向かい合った長女と次女が、互いの顔をぺたぺたと触ったり引っ張ったりしている。
「有希、違うわ。こうよ、こう」むにゅうっと長女が次女の頬を伸ばす。
「けど姉さん、何か違う」次女もぺたりと触り返す。
子猫がじゃれてるようだ、と言えなくもないが、この姉達は何をしているのだろう?
意を決して聞いてみた。返って来た答えは、電子の妖精の想像の範疇を大きく超えるものだった。
「え、笑顔の練習?」
こくり、とそろって首肯。ぺたりと対になって座り込こみ、
綺麗な左右対称でこちらを見て同時にうなずくのは止めて欲しい。昔のアイドルみたいだ。
長女曰く、有希は表情が乏しい。あんたが言うな。
女性の魅力は垣間見せる笑顔だと、特定の男子だけに見せる事で威力は3倍増になると。
そこで自分の経験を生かし、有希に笑顔の特訓をしているのだそうだ・・・。