06/07/11 00:00:15 oybvKkeq
<<セツ＠蟲師>> 支援
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昔、ある村の近くにある竹やぶに若い夫婦が住んでいた。
夫婦の間には長い間子が出来ず、次第に夫婦仲も悪くなっていったのだという。
そんなある日、妻は夫に子供を身ごもったことを告げる。
しかし、夫婦仲は悪く、しばらく関係がなかった夫は妻を怪しみ、
夜な夜な竹やぶを徘徊する妻の跡をつけてみることにした。すると。
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妻は奇怪な白い竹と抱き合っていた。夫はこわくなって竹やぶから逃げ出したが、
下の里に住む者たちに咎められて、渋々妻のいる家に戻らされた。が。
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妻はタケノコを我が子のように愛おしげに抱いていた。夫は肝を潰して逃げ出し、このあと夫の姿を見たものはいない。
産まれたタケノコの中には女の子がいて、その子供は「セツ」と名付けられた。
それから数年、タケノコを産んだ妻は病気で死に、セツはたけやぶの中から出ることもなく一人で暮らしていた。
すると、例の噂を耳にした里の子供たちがセツを見に竹やぶにやってきた。
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しかし、子供たちの期待とは裏腹にセツは普通の女の子だった。
白い竹から出る水以外は口にしないこと、竹やぶから一歩も外に出ないことを除いては。
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