06/07/21 16:50:45 Bh2UKPoa
>>548
お前は俺のやる気に火をつけた
感動したって言うまでSS書き続けてやるぜ
551:真紅・酒場編
06/07/21 16:52:52 Bh2UKPoa
いらっしゃい、お客さん、この店は初めて?
水割りでいいかしら?
お兄さん、いい男ね。私の昔の彼氏を思い出すのだわ・・・
ジュンって男の子よ、ちょっと線が細い感じだけど「真紅は僕が守るんだ」って言ってくれて
ついつい私も本気になっちゃってね・・・
服飾デザイナーを目指してて二人でがんばったわ、私も内職して支えたのだわ。
あら、こう見えても好きな人には尽くすタイプなのよ。
彼のデザインが初めて採用された時はうれしくてね、思わず泣いちゃったわ
その時は一生この人についていくわって思ったのだけど・・・
彼が中学の時の同級生を妊娠させちゃってそのまま結婚
私はあきらめきれなくて・・・いけないいけないと思いながらズルズルと不倫
10年経って捨てられて気がついたら私もすっかりオバサン・・・
あら、ごめんなさいね。湿っぽい話しちゃって・・・
さ、飲んで飲んで
いいのよ、慰めてくれなくても・・・
貴方にやさしい言葉かけてもらうとジュンのこと思い出しちゃうから・・・
552:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/21 18:44:43 lqQof0Fo
イイネ!
作品ごとに台本形式、三人称、独白形式、スタイルが変わるのが面白い
住人の大多数を占める沈黙の読者を信じて、これからも書き続けて欲しい
553:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/21 20:02:26 yaFDjdRo
沈黙の意味を汲み取ってください
554:真紅・完結編
06/07/21 20:28:28 Bh2UKPoa
人形たちの長い戦いは終わった。
真紅の足元には姉妹の亡骸が転がっていた。
「水銀燈、雛苺、翠星石、蒼星石、金糸雀・・・バカな私を許して・・・」
そして、何よりも大切な人を失った。
「ジュン・・・目を開けて・・・お願いよ」
真紅がジュンの遺体にすがりつく。
「私独り残って貴方がいないなんて何の意味もないのだわ」
真紅は胸の中から7つのローザミスティカを取り出し、ジュンに押し当てる。
「ジュン、貴方なら私が動かない人形になっても大切にしてくれるわよね・・・」
ジュンは覚醒した。
傍らに横たわる真紅を見て全ての事情を察したジュンは叫んだ。
「真紅が・・・死んだ・・・ローゼン!見てるんだろ!これがお前の望んだことか!」
突如、辺りが光に包まれ一人の老人が現れる。
「ア、アリスゥ・・・」
長すぎた、永遠にも等しい時間の末にローゼンは人としての心を失い、アリスのみを求める欲望の虜となっていた。
「アリスゥ・・・オマエ・・・アリス」
ジュンはローゼンに殴りかかる。
「真紅を返せ!!真紅は!ドール達はお前のために闘ったんだぞ!」
ローゼンの手がジュンを押さえつけ服を引き裂いていく。
「や、やめろ!!僕はアリスじゃない!!やめろ!!」
「・・・ツ、ツンデレ・・・眼鏡っ娘・・・」
ローゼンがジュンの下着までも取り払った。
「・・・ふ、ふたなり・・・」
「うわあああーーーー!!僕は男だ!!男だ!!」
ローゼンのひび割れた唇がジュンの肌に押し付けられる。
「ウホッ・・・良いアリス・・・」
「アアーーーッ!!」
ローゼンとアリスは永遠の愛の時間を過ごし続ける。
555:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/21 20:58:01 NRBRVwsb
× アアーーーッ!!
○ アッー!
罰として四つん這いになれよ
556:真紅・完結編
06/07/21 21:03:22 Bh2UKPoa
>>555
orz
やさしくしてね・・・
557:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/22 04:56:35 sJvSeeTb
調子に乗ってる奴が書く物ほどつまらない物はないよな
558:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/22 08:16:06 qWrWsSoX
つまんない物しか書けないから調子に乗る(必死になる)んじゃね?
559:真紅・酒場編2
06/07/22 12:10:04 Ko0iMKIv
ごめんなさいね、こんなオバサンと話してても楽しくないでしょ
うちに雛苺ちゃんって若い娘いるんだけど今日はお休みなのよ
また来た時に可愛がってあげてね、とっても素直な娘なのだわ
いらっしゃ・・・あら、銀ちゃん遅刻よ。罰金500円ね
この娘がうちのチーママの水銀燈ちゃんよ、キレイでしょ
銀ちゃん、カラオケつけてくれるかしら
お客さん、一緒にデュエットどう?
じゃあ、銀ちゃん一曲お願いなのだわ
そうね、明るい曲がいいわ。嫌なことはパーッと歌って忘れちゃいましょ。
マダーイワナーイデ・・・♪
スナック『真紅』の夜は今日もふけていく
560:真紅・契約編
06/07/22 12:12:36 Ko0iMKIv
プルルル・・・プルルル・・・ピッ
「はい、もしもし、水銀燈よぉ」
「私よ、真紅なのだわ」
「あらぁ、真紅久しぶりね。ミーディアムにしたい人見つかったんでしょお?幸せになってね」
「水銀燈姉さん、そのことで相談なのだわ」
「・・・つまり、私にお芝居しろってことねぇ、面倒だわぁ。好きな人がいるなら抱きつけば男はすぐついてくるわぁ」
「ジュンはそんな人じゃないのよ、水銀燈姉さん。一生のお願い!」
「仕方ないわね、まず私が悪魔の人形ってことでミーディアムをボコボコに痛めつければいいのかしらぁ?」
「ケガさせない程度にしてちょうだい、私がすぐにかばいにいくから」
「そこで真紅が天使の人形ってことで格好よく登場ね、私の良い所全然ないわぁ」
「私がジュンと契約して一発殴ったらハデに吹っ飛んで欲しいのだわ」
「わかったわぁ、かわいい妹の頼みじゃ断れないわぁ」
真紅は鞄に詰められて桜田家に配達されていた。
プルルル・・・プルルル・・・ピッ
「真紅なのだわ、今忙しいからまた後で・・・」
「ごめん!今日いけなくなっちゃったのよぉ」
「なんですって!?もうすぐミーディアムの家に配達されちゃうのだわ!姉さん。すぐ来て!」
「代わりの人を手配したから打ち合わせてくれるぅ?クマのブーさんって人、いい人だから大丈夫よぉ」
「水銀燈姉さん!」
プルルル・・・プルルル・・・ピッ
「もしもし?」
「真紅さんでっか?水銀燈姐さんにはいつもお世話になっとりやす、クマのブーさんってケチな無宿者でございやす」
「あ、あの?桜田ジュンって人間を少し・・・」
「へぇ、話はきいてやす。安心してくだせぇ、二度と悪さできねぇように徹底的に痛めつけてやりますから」
「ちょ、ちょっと!」
「桜田さーーん、お届け物です。こちらにサインお願いします」
561:真紅・対決編1
06/07/23 18:37:33 UwSgPbZt
桜田家を幻冬社の担当が訪れていた。
「・・・というわけで、アニメ特別編の制作も決まりましたし真紅さんに盛り上げて頂きたい訳ですよ」
「それでファンとの握手会ね」
「そういうことです、ぜひ真紅さんに来て頂きたいのですよ」
「そうね、私も忙しいのだけど主人公の私が行かなければ盛り上がらないでしょうね、わかったのだわ」
握手会当日
「ジュン、起きなさい。いつまで寝てるのかしら?今日は握手会があるのだわ」
「ふぁ~あ、真紅、握手会は昼からだろ。もう少し寝ても間に合うよ」
「何を言ってるの!!私のファンは徹夜で並んでいるに決まっているわ!人数が多いようなら早めに会場を開けないと!」
ジュンは真紅を抱っこし握手会の会場に電車で向かうが、急に真紅がソワソワしだす。
「ジュン、サングラスはないかしら?私が見つかったら大騒ぎになるわ」
「真紅、意識しすぎだよ。人形のフリしてれば大丈夫さ」
会場近くの駅で下車したところで子供たちに指差される。
「「あーー!この赤い奴、ローゼンメイデンだー!」」
「失礼ね!赤い奴ではないのだわ」
口調は怒っているが真紅はうれしそうである、子供たち相手にサービスもする。
「私は誇り高きローゼンメイデンの第5ドール真紅、薔薇の指輪に誓いなさい!」
「「わーーー!本物だーー!」」
突然、一人の女の子が泣きそうになりながら真紅を指差す。
「でも、この赤いのが黒いお人形さんを苛めてたわ!」
真紅は慌てた。
「ち、違うのだわ。黒い人形は悪い奴なのよ、私は正義のために闘っていたのよ・・・」
「でも、黒いお人形さんは病気の女の子のために闘ってたんだよな」
「こいつ、ピンクのヒナちゃんも苛めてたよ!!悪い奴だ!」
子供たちに囲まれた真紅はたじたじとなる。
「ジュン、抱っこして!!走るわよ!」
ジュンは会場めがけて逃げる、ようやく会場の看板が見えてきた。
『ローゼンメイデン・水銀燈ファン感謝祭』
第一部 13:00~14:00 水銀燈トークショー(聞き手 メグ)
第二部 14:10~14:40 薔薇乙女隊ミニライブ(出演 雛苺・金糸雀・翠星石)
第三部 15:00~16:00 水銀燈握手会(特別ゲスト 蒼星石)
よく見ると下のほうに「握手会には真紅もくるよ!」とマジックで書き足されていた。
「こ、これはどういうことなの!!ジュン!」
「どういうことって・・・見たままだろ」
真紅はジュンの腕から飛び出し看板を指差す。
「これではまるで水銀燈が主役じゃないの!!何かの間違いだわ!」
「う~~ん、人気の差じゃないかな」
真紅は看板を蹴飛ばす。
「主人公の私が一番人気に決まっているのだわ!」
562:真紅・完結編
06/07/23 18:39:11 UwSgPbZt
会場に入るとスタッフが真紅に駆け寄ってくる。
「真紅さん、お疲れ様です。こちらが控え室になっていますので」
案内された控え室は廊下の突き当りをカーテンで仕切ってパイプ椅子が置いてあるだけだった。
「真紅、さっき『水銀燈様控え室』って札かかった部屋があったから挨拶にいってみようか」
「ジュン、何を言ってるのかしら?挨拶に来るのは水銀燈よ」
真紅は現実を認めようとはしなかった。
「ジュン、紅茶を淹れてちょうだい」
「あ、さっきスタッフの人から缶コーヒーとジャムパン貰ったよ」
「私が来るのに紅茶の用意もしてないなんて!!帰るわよ!ジュン!」
真紅は椅子から飛び下り帰ろうとする。
「おい、真紅。握手会で真紅のファンが待ってるぞ」
「そ、そうね。水銀燈のトークショーなんて前座みたいなものね。握手会で私の人気を見せつけてやるのだわ」
真紅の控え室に水銀燈トークショーの歓声が聞こえてくる。
「みんな~乳酸菌摂ってるぅ~?」
ウオォォォーーー!!
「みんな~私のミーディアムになってくれるぅ~?」
ウオォォォォォーーーー!!!
水銀燈のトークショーは大盛況であった。
「あの時、真紅に苛められて翼が折れちゃったときは鞄で眠ることもできずに・・・」
メグが聞き手となり水銀燈の苦労話が始まると会場からはすすり泣きの声も漏れてくる。
握手会の準備が始まった。
水銀燈の巨大POPの前にはロープで誘導路が作られ警備員が配置につく。
その横に写真集が山積みになった蒼星石のテーブルが配置される。
「ジュン、私の握手会はここでは無理ね。私のファンが入りきれないわ」
ジュンが黙って会場の隅を指差す、そこには小さな机と「真紅握手会」と書かれた立て看板があった。
「・・・ジュン、私のファンは来てくれるわよね?大丈夫よね?」
ジュンは何も応えることができなかった。
しばらくすると特別ゲストの蒼星石がやってきた。
「蒼星石、しばらくね、元気だったかしら?」
「やぁ、真紅。久しぶりだね、僕の写真集が発売になるので今日は宣伝も兼ねて握手会さ」
「写真集?がんばってるのね、私のファンにも買うように勧めておくのだわ」
「ありがとう、気持ちだけで十分だよ・・・フフフ」
握手会が始まった、水銀燈の列は大混雑、蒼星石の列にも女性ファンが大挙して並ぶ。
「ジュン、ジュン・・・泣いてもいいかしら?」
真紅の机の前には誰もいない。
「大丈夫だよ、真紅。きっと真紅ファンの人はどこで握手会やるのか捜してるんだよ、ここはわかりにくいし」
「そ、そうよね!!そうだわ!ジュン!呼び込みをしてらっしゃい!私のファンを捜してくるのよ!」
「ええっ!?呼び込みだって?・・・・・ゴメン!真紅」
引き篭もりのジュンには無理な要求である、ジュンは走って逃げ出した。
「ジュン!待って!独りにしないで!」
真紅は4人のファンと握手した、握手会は無事に終わった。
「あらぁ、真紅、ごめんなさいねぇ。忙しくて挨拶する暇もなかったのよぉ、今日は来てくれてありがとう」
水銀燈のやさしい言葉がナイフのように真紅に突き刺さる。
「これからみんなで打ち上げ会やるのよぉ、真紅も来てくれるでしょぉ?」
「水銀燈!!次は!特別編では許さないわ!覚えてなさい!」
「へ????ちょっと、真紅どうしたのぉ?」
真紅は一人で家まで歩いて帰った。
563:真紅・対決編3
06/07/23 18:41:27 UwSgPbZt
「ただいま。ジュン、紅茶を淹れてちょうだい、今すぐよ」
「やあ、真紅・・・おかえり・・・さっきはゴメン」
「いいのよ、ジュン。今日は水銀燈の罠にはまってしまったようね」
真紅はいつもと同じ様子に戻ったようである、ジュンは安心した。
「このままでは済まさないのだわ、『真紅ファンの集い』を開催するのだわ。ジュン、準備しなさい」
「真紅・・・無理だよ」
ジュンの奔走で真紅ファンの集いは市民ホールを借りて開催されることになった。
真紅とのお茶会、ハズレなしのビンゴゲーム、真紅サイン会
それなりに盛況、それなりに人も集まった。
「私のファンは騒ぎ立てない落ち着いた人が多いのだわ、水銀燈のバカなファンとは大違いだわ」
その時、ジュンは誰かと電話していた。
「今日はビンゴゲームの景品を提供してくれてありがとう、水銀燈」
ビンゴゲームで何も知らない真紅が手渡した袋の中身は高価な水銀燈グッズだった。
「いいのよぉ、あれぐらい。真紅の仕事が少ないって聞いてイベントに呼んだのだけど傷つけちゃったみたいだしぃ」
前回のイベントは桜田家の窮状を聞いた水銀燈が好意で真紅を呼んだのだった。
「今日は私も真紅を手伝いたかったけどぉ、スケジュールが空かなくてごめんなさいねぇ」
「いいんだよ、他のみんなが手伝ってくれたし、ファンの集いは大成功さ」
「今度、真紅を連れて遊びに来てね、ジュン君」
ジュンは電話を終えて振り返る。
「チビ人間が土下座して頼むから仕方なく来てやったですぅ」
「ジュンも真紅もだ~い好きなの~、ひなは何でもお手伝いするの~」
「ジュン君と翠星石に頼まれたら断れないよ、今日は楽しかったよ」
「べ、別にお弁当のタマゴ焼きに釣られたわけではないかしら~」
ジュンは今日のために完璧な布陣をしていた。
翠星石に司会、蒼星石に受付、雛苺にお茶会の給仕、金糸雀に呼び込みをさせていた。
「真紅だけの人気じゃこれだけ人が集まらなかったよ、みんな、ありがとう。真紅に代わってお礼を言うよ」
「ジュン、今日は大成功だったのだわ、ご苦労様。次は海外公演ね、カーネギーホールを予約しなさい」
564:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/23 19:04:00 j7mwTrU8
ワラタ
勢いいいね、ドンドン書いてくれ、僕も頑張って書くよ。
565:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/23 19:28:20 Gr1dVuKx
そしてネタが浮かばない>>564であった
566:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/23 21:24:16 1W5fRBZ/
銀ちゃんは、優しいなぁ
567:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/23 22:16:30 LlmbV2iz
戦わなければ引きこもれない!
主人公、桜田ジュンはフリーの引きこもり。
ある日彼は家の物置にある大きな鏡から偶然nの領域へと踏み込んでしまう。
通常の人間がnの領域へと踏み込んでしまうと、自力では元の世界へ戻れず消滅してしまう。
出口を求めてnの領域を彷徨っていたジュンは、そこで契約モンスター真紅と水銀燈の戦いに
巻き込まれてしまった。
「残念だけどお前はここで死ぬわ・・・それが嫌なら誓いなさい」
そしてジュンは、否応なしに”アリスゲーム”へと巻き込まれてしまうのだった!
*これがさいきょうのらいだー、かめんらいだーしんくだ!*
仮面ライダー真紅(桜田ジュン)
パンチ力:10AP
キック力:25AP
ちょうやく力:ひととび40メートル
ソードベント:ローズステッキ(35AP
ストライクベント:ローズテイル(20AP
ファイナルベント:ローズリーフカッター(60AP
■1AP=10㌧ ただし、nの領域から出るとその力は1/10になる。
ジャジャー!シャキシャキシャキーン!
新番組仮面ライダー真紅 この後すぐ!!
568:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/23 23:20:23 UwSgPbZt
フリーの引きこもりってなんですか
この設定で続き書いてほしい
569:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/24 19:11:25 fAj0jirA
ジュン…
最近私を避ける事が多いわね
悲しいわ
もう私は貴方の幸せなお人形でいられないのね…
ミーディアムである貴方との絆がなくなってしまっては
私は貴方の所にいられない
さよなら…ジュン…
570:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/24 19:15:04 fAj0jirA
ジ「真紅!!!」
ガチャ…
真「ん…朝から騒々しいわね…何事?」
ジ「真紅!」
真「だから何事なの?」
ジ「真紅…もう寂しい想いをさせないから…
紅茶も上手く煎れれるようになるから!
だから!ずっと僕の所にいてくれ!」真「えっ?!あっ朝からなっ何の冗談なの?////」
ジ「冗談じゃないんだ!本気なんだ!」
真「でっでも私は人形なのよ?///」
ジ「そんな事は関係ない…真紅…君が好きなんだ、僕じゃダメか?」
真「そんな事ないわ…ジュン…私も貴方が…」
571:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/24 19:17:41 fAj0jirA
雛「真紅にやけてるのー」
翠「チビ人間は少し悲しそうな顔してるですぅ…」
蒼「二人共やめなよ~…ねてるんだからそっとしといてあげようよ」
の「そうね~お休みの邪魔しちゃ悪いわね、じゃあ下でおやつにしましょうか♪」
雛「おやつ!うにゅ~は!?」
の「もちろんあるわよ~♪」
雛「わ~いなの~♪」
翠「ん~なんかすっきりしね~ですぅ…」
蒼「えっ?翠星石なにか言ったかい?」
翠「別になんでもね~ですぅ、さっ早く下でおやつにするですぅ」
蒼「?、うっうん」
翠(二人共寄り添ってねて恋人みたいですぅ…真紅ばっかりずるいですぅ)
ジ「真紅…」
真「ジュン…」
572:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/24 20:38:45 fHu8HOOO
( ・∀・)つ【夢に乱入&幸せな貴方との3P】
573:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/26 21:07:34 fcHGP7dC
過疎ってんなぁ
あげとくか
574:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/30 18:03:31 RR3ejfXB
~編の人もいなくなったしここも終わりかな
575:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/30 19:10:51 uES4Pbvd
今書いてるからもう少し待って
576:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/30 20:24:13 RR3ejfXB
>>575
いい子にしてるから必ずここに乗せてなの
約束なのよ
577:水銀燈・彼岸編1
06/07/30 21:26:01 uES4Pbvd
真夜中の病室に水銀燈が降り立つ。
「この婆さんが新しいミーディアム?つまんない感じぃ」
ベットに横たわる老婆の上でメイメイが飛び回る。
「いいわ、メイメイを信用するわ」
老婆がムクリと起き上がり、声を発する。
「看護婦さん、ご飯はまだですかのう?」
「あきれたおばかさぁん、こんな看護婦がいるわけないじゃない」
突然、老婆がベットの上に正座し、水銀燈を拝み始める。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、ようやく私にもお迎えが・・・」
「ちょっとぉ、何を勘違いしてるのぉ、命は貰うけど」
「へぇ、もう思い残すことはありません、どうかあの世に連れて行ってくださいまし」
「話が早くていいわぁ、何か言い残すことはある?」
老婆は頭を擦り付けるように土下座し頼み始めた。
「私の孫に『お父さん、お母さんの言うことをよく聞いて勉強しなさい』と伝えてやってくださいまし」
老婆は息子夫婦と喧嘩してしまったため、孫が見舞いにこれなくなったことを嘆いた。
「面倒だわぁ、ちょっと待ってなさい」
水銀燈はnのフィールドを通り、老婆の孫の部屋へと向かう。
「さっさと起きなさぁい、ちょっとお出かけするわよ」
水銀燈は寝ている幼稚園児をゲシゲシと蹴りつけ叩き起こす。
「ふぇぇ~~、なに~~?」
「アンタのお婆さんに会わせてあげるから、さっさと起きなさい」
幼稚園児には水銀燈の言葉も聞こえていないようだ、夜中に現れた闖入者の羽根を引っ張って遊び始める。
「トリさ~ん?カラスさ~ん?」
「トリでもカラスでもないわ!この糞ガキ!」
水銀燈は孫を振り払い、強引に連れ出そうとする。
「うわ~~ん!!」
「ちょっと泣くんじゃないわよ!・・・・ほらほらトリさんよ~~」
大声で泣き出した孫をあやすために水銀燈は羽をパタパタさせ慰める。
「ふぇ~~?トリさんだーー!」
「お婆ちゃーーん!!」
「さなえ、元気だったかい?お友達と仲良くしてるかい?」
病室では祖母と孫の感動の対面が行われていた。
しばらくすると孫は話し疲れて祖母の膝の上で眠り込んだ。
「もういいかしらぁ?」
「へぇ、ありがとうございました。孫の顔が見れて安心してあの世にいけますです」
578:水銀燈・彼岸編2
06/07/30 21:26:55 uES4Pbvd
「私と契約したらアンタみたいなお婆さんはすぐイッちゃうかもぉ・・・フフフ」
「へぇ、あの世でお爺さんも待ってます、連れて行ってくだせえ」
ぐううぅぅ~~きゅるる~~
「・・・何の音かしらぁ?」
「お腹が減っておりますが、あの世でおいしいものを食べるまで我慢いたします、早く連れていってくだせえ」
「何が食べたいの!言ってごらんなさい!」
「苺大福がなによりの好物でございます、一つ二つ食べて死ねたら何も言うことはありません」
「ちょっと待ってなさい!」
水銀燈は苺大福を求めて夜の空に飛び立つ。
コンビニ一軒目
「いらっしゃいませー」
「苺大福はあるかしらぁ?」
「豆大福ならありますが、苺大福はちょっと置いてないですねー」
コンビニ二軒目
「苺大福はあるかしらぁ?」
「・・・そっちの棚さがしてみて、なかったらない」
「態度の悪い店員ね、教育してあげるわぁ」
ゲシゲシ・・・ドカドカ・・・バキッ
コンビニ三軒目
「苺大福はある?」
「すいません、ちょうど売り切れになってまして、申し訳ありません」
「困ったわぁ、どこにもないわぁ・・・」
コンビニを数件まわったがどこにも売ってない、真夜中に開いている和菓子屋もない。
「もしかして・・・あの家なら・・・」
水銀燈は宿敵の住む家に向かった。
579:水銀燈・彼岸編3
06/07/30 21:28:12 uES4Pbvd
「雛苺!起きなさい!」
水銀燈は真紅たちを起こさないように雛苺のトランクを揺さぶる。
「おはようなの~~・・・水銀燈!?」
寝ぼけている雛苺の口を後ろから塞ぐ。
「雛苺、苺大福のある場所に案内しなさぁい。声を出したら・・・わかってるわね?」
雛苺は台所の棚に案内する、棚の中には苺大福が5個ほどあった。
「苺大福あったわぁ、貰っていくわね」
「う、うにゅ~・・・」
雛苺は泣きそうな目で水銀燈をにらむ。
「し、仕方ないわね。代わりにこれをあげるわぁ」
水銀燈は翼の中からヤクルトを取り出すと雛苺に押し付け、病院へと飛び去った。
「ハァハァ・・・なんだか疲れたわぁ、ちょっと起きなさぁい」
病院へ戻ると老婆はすでに眠りこけていた。
「へ、へぇ、お迎えですか?」
「食べたがってた苺大福持ってきたわよ!」
老婆はおいしそうに苺大福をほおばる。
「おいしい、おいしい・・・モグモグ・・・ウッー!!」
老婆が苺大福をのどにつまらせる。
「ほらほら、慌てないで味わって食べなさぁい」
苺大福5個をペロリとたいらげると老婆は正座して水銀燈に向きなおる。
「ありがとうごぜえますだ、あなた様は本物の菩薩様ですだ。南無阿弥陀仏・・・」
「こんな真っ黒い菩薩がいるわけないじゃない、まあいいわこれを指に嵌めなさぁい」
水銀燈は老婆に指輪を差し出す、老婆はおずおずと受け取る。
急にメイメイが飛び込み、辺りを狂ったように飛び回る。
「・・・なあに?メイメイどうしたの?人違い!?隣の病室の女の子ですって!?」
水銀燈は慌てて老婆の手から指輪を奪い取る。
「悪いけどアンタはミーディアムじゃなかったわ、せいぜい長生きしなさぁい」
「へへぇ・・・南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
老婆は水銀燈が飛び去った方をいつまでも拝んでいた。
580:水銀燈・彼岸編4
06/07/30 21:31:07 uES4Pbvd
翌日の桜田家
「みんな~おやつの時間よ~」
ノリが人形たちをリビングに集める。
「わ~い、おやつなの~」
「ノリ、紅茶の用意もおねがい」
「チビ苺はチビだからおやつも半分でいいですぅ」
ノリが台所の戸棚を開ける・・・が、何も無い。
「あら~おかしいわね、苺大福入れておいたのになくなってるわ」
「あのねあのね、昨日の夜中に水銀燈が来てね、うにゅ~を持っていったなの~」
みんなの視線が雛苺に集まる。
「雛苺、ウソをつくならもっとましなウソをつきなさい」
「チビ苺が食べてしまったに決まってるですぅ、水銀燈が苺大福を取りにくるわけがないですぅ」
「ヒナちゃん、ダメよ~お腹が空いたなら食べてもいいけど、ウソはダメ」
「うわ~~~~ん!!!水銀燈のバカ~~~!!」
581:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/30 23:32:52 OSgOtoQA
GJ
582:名無しさん@お腹いっぱい。
06/07/31 00:30:43 lky79wkO
良い子にしてたのに~!!!
酷いの~!
でも優しい水銀燈は好きなの~
583:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/01 02:22:10 1JWcAdiH
保守
584:真紅・巨乳編
06/08/02 17:02:55 cVL5a13W
桜田家のいつもの食卓
「うゆ~、ニンジン嫌いなの~」
「ヒナちゃん、好き嫌いしちゃダメよ。何でも食べないと大きくならないわ」
ノリが雛苺をやさしく諭す。
「翠星石たちは人形だからいくら食べても大きくなったりはしないですぅ」
「ヒナもニンジンいっぱい食べたら、ノリみたいにおっぱい大きくなるの?」
「あらあら、ヒナちゃんはおませさんね、うふふ」
雛苺に胸の大きさを指摘されノリの顔が赤くなる。
「あのねあのね、ジュンもおっぱい大きい人が好きなんだよ」
いきなりの雛苺の爆弾発言である。
「ジュンのベットの下におっぱい大きい人の写真集がいっぱいあったのよ」
「「「なんですって!?」」」」
静まりかえる食卓、ジュンはいたたまれなくなり食べかけのまま二階へ逃げる。
「ヒナちゃん、そんなこと言ったらダメよ」
「うゆ~、なんでなの~?」
「ジュンくんが隠してる物は見ちゃダメなの」
真紅も雛苺の発言に冷静ではいられなかった。
「ごちそうさま。ノリ、おいしかったのだわ」
ジュンの後を追うように真紅も二階へあがる。
「ジュン、そこに座りなさい!正座よ!正座」
「な、なんだよ真紅」
部屋に入るなり真紅はジュンに対して説教を始める。
「ジュン、貴方は女性の魅力というものをどのように考えているのかしら?胸の大小はあくまで外見だけ
女性の本当の魅力はその内面にあるということを理解する必要があるのだわ」
「べ、別に人の好みなんかどうでもいいだろ」
ジュンは圧倒されながらも口答えする。
「まあ!私の下僕になることを誓っておきながら!その醜く歪んだ習性を直さなければならないのだわ!」
「真紅の胸が無いからってひがむ事は無いだろ」
ジュンは言ってはならない事を言ってしまった。
バシッ!!
真紅の平手打ちがジュンを部屋の隅にまで吹き飛ばし、ジュンの口から砕けた歯と血が飛び散る。
ジュンは怒りに震えて立ち上がる。が、そこに見たのは泣き崩れる真紅であった。
「わ、私だってもっとバストが欲しかったのだわ、こんな幼児体型じゃなくスタイル良く生まれたかったのだわ・・・」
人形とはいえ真紅も恋する乙女である。
「貴方の幸せなお人形」という言葉で自分をだましてきたが、人と人形との壁を越える普通の恋も夢見てきた。
それが今回のジュンの発言で成長することが出来ない自分が許せなくなったのだ。
「真紅・・・ゴメン、だけど胸があってもなくても僕は真紅のことを何よりも大切に思っているよ」
ジュンは慣れない恋の言葉を捜しながら真紅を必死に慰める。
「そ、それに真紅だってきっと成長するよ!最初に会った時よりなんだか身長も伸びてるしさ」
「本当に?・・・・ジュン、私もがんばるのだわ」
「ジュン、ミルクティーを淹れてちょうだい、牛乳たっぷりね」
585:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/03 00:37:36 7A8x+XK6
GJ
俺は微乳派
586:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/03 19:44:14 9MaXiWzp
真紅・母乳編と見えた俺はきっとミルキー派
587:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/04 00:15:08 8lUn+YR7
真紅のミルクティーは僕ので作る!
588:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/04 11:03:52 YrAWYMGP
ジュン、紅茶一杯入れるのに15分もかかるなんて使えない下僕ね
あら、ミルクが足りないわ
ミルクを足してきなさい
589:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/04 20:10:08 +iJyf+qD
>>588 シコシコ ドピュ
はい。あ、ミルク直飲みする?
590:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/04 20:54:23 9AzOhOnW
「そ・・・そのミルクを私の胸の谷間に飲ませるのだわ・・・早く・・・」
591:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/04 22:39:17 +iJyf+qD
まな板にか?それじゃ、つまらないよ
下半身のお口に飲ましてあげるよ
592:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/05 01:15:44 /yvRjbV2
「ちょwwwペチャパイwwww」
593:真紅・首無編
06/08/05 22:06:36 dO7n/hF3
その日、僕は真紅と雛苺を連れて動物園に向かってた、バスに乗り真紅を窓側に座らせ雛苺を膝の上に抱く。
「ジュン、あのね、象さんとライオンさんどっちが強い?」
雛苺は動物園で見たい動物について夢中で話し続ける。
真紅は初めて乗るバスがめずらしいのか、窓の外の景色をずっと見つめている。
そのうち、すれ違う車に向けて窓から身を乗り出して手を振りはじめた。
「おい、真紅。そんなに窓から出たら危ないぞ」
次の瞬間
ゴシャッーーー!!
真紅の首がすれ違ったトラックに吹き飛ばされた、真紅の髪や顔の破片が道路に散らばる。
僕は呆然として目の前の光景をみていた。
首から上がなくなった人形が手をばたつかせながらバスの中を走り回る。
「真紅!!大丈夫か!?」
乗客たちが悲鳴をあげ逃げ惑う、僕は慌てて真紅を押さえつけてその場でバスを降りた。
真紅は喋ることも聞くことも出来なくなった、紅茶も飲めず、食事もできない。
僕が真紅の手のひらに指で字を書く、真紅はクレヨンでゆっくりと一文字ずつ紙に書いて答える。
「真紅、9時になったよ、寝よう」
「コ・ワ・シ・テ」
「ワ・タ・シ ジ・ャ・ン・ク」
僕は黙って真紅を抱きしめた。
ジャンクでもいいからそばに居てほしい。
翠星石はプライドの高い真紅は首無しで生きていることは望まないだろうと言った。
僕が真紅を壊すのを拒否すると翠星石は家から黙って出て行った。
雛苺はよく状況が理解できないようだった。
いや、理解することを拒むように首なし真紅から逃げ回った。
真紅は部屋の隅に座っていることが多くなった。
時々手を握ってやると、黙って握り返してくる。
ある日、真紅は突然いなくなった。
翌日、水銀燈が訪ねてきた。
「昨日、真紅と戦ってローザミスティカを奪ったわ。もう真紅は戻ってこないわ」
「どうして・・・目も耳も使えないのに・・・」
僕は呆然として呟いた。
「最後に薔薇乙女としての誇りを守りたかったんでしょ、首の無いままこの家に居ても貴方のためにならないと思ったんでしょうね」
水銀燈はそれだけ言うと飛び去っていった。
594:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/05 23:20:25 nzbjT1ZU
なんか凄く可愛そう
595:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 02:47:07 ljTGgKiY
>>593
失礼ながら
大爆笑で御座います
GJ!
596:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 02:55:28 YZgEmc9o
>>593
新しい虐待の道が開けた気がした
おっとここは虐待禁止だったかな?
597:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 11:26:15 I/ubLwtX
ハルヒ厨打倒の狼煙が遂に上った!
志を持つ者は我先にと来い!ハルヒ厨の横暴許すまじ!
スレリンク(anichara2板)l50
598:~戒~
06/08/06 12:54:36 BFNMgpR6
「こ、これは・・・ちょっとマズイかもですぅ・・・」
翠星石は洗面所にあった体重計に乗った瞬間、重々しく呟いた。
プラス6kgオーバー、見た目にはあまり変化はないように見えるが、ここ最近
は妙に動きが鈍いと翠星石自身も感じていた。
「ま、まあこんなものは所詮数字のマジックですぅ、これくらいのこと、翠星石は
平気の平左なのですぅ(汗)」
体重計から降り、じっと鏡を見る。心なしか頬が膨らんでいるように見えた。
「こ、これは目の錯覚なのですぅ、翠星石は十分可愛いですぅ」
とにかく現実から目を逸らそうと、慌てて洗面所から飛び出していった。
その一部始終を見ていた人間がいるのも気づかずに・・・・・・。
「チ~ビ人間、さっさと起きやがれですぅ!こんな天気のいい日に昼寝ばかり
していたら体がカビだらけになるですぅ!!」
夜更かしというより、復学のための勉強に忙しいジュンは疲れているのか昼寝している
日が最近多くなってきていた。真紅はそんなジュンのことなど気にせず自分のペースを
維持しているのだが、翠星石はかまってほしいのか疲れているにも関わらずジュンを叩き
起こしてくるのだった。
「うるさいな!少しは寝かせてくれ!!」
ジュンはベッドから出ずに怒鳴りつける。そして掛け布団を頭から被り意地でも
寝ようとしていた。
「起きねえというのなら~、こうしてやるですぅ!!!」
翠星石は助走をつけて大きくジャンプしジュンに強烈なボディプレスを喰らわせた。
「うぎゃああああ!!!」
突然の衝撃にジュンは叫び声をあげる。翠星石はなおもジュンのボディを踏みつけ強引に
叩き起こした。
「こ、この性悪人形め~、よくも僕を踏みつけたな」
「起こしてやったことを感謝しろですぅ、まったく翠星石がいねえと起きることもできねえヘタレ野郎ですぅ」
翠星石は思い切り毒づくと部屋から出て行った。ジュンは今さら寝ることもできず
踏みつけられた体をさすりながら着替えをして1階へと下りていった。
(あの性悪人形、今にみてろよ)
ジュンの心の中でちょっとした復讐心が疼いていた。
599:~戒~
06/08/06 12:55:32 BFNMgpR6
リビングに下りてきたジュン、そこには真紅に雛苺、そして問題の翠星石もいた。
「あ~ジュンなの~、ジュンおはようなの~」
雛苺が無邪気にジュンに挨拶する。おはようといってももう昼なのだが雛苺は
あまり気にしていない。
「ジュン、紅茶を淹れて頂戴」
(起きてきてすぐそれかよ・・・)
ジュンはそう思いながらも素直に紅茶を淹れるため台所に入った。
(でも真紅はまだマシか、紅茶以外は静かだからな)
問題はコイツだ、とジュンは紅茶を淹れながらその問題児の方に顔を向けた。
何かと突っかかってくるその性格、可愛らしいところも無論あるのだがジュンは
そのギャップの激しさについていけないときが多々あるのだった。
「みんな~ただいま~」
紅茶を淹れ終えて真紅たちに配っていたときにのりが帰宅した。
リビングではみんな紅茶を飲み、けっこうマッタリとした雰囲気になってはいる。
「あ~いけない!!」
のりが慌てた声を出すと全員がのりの方に向き直った。
「のり~どうしたの~?」
雛苺が怪訝そうにのりに尋ねる。
「今日、借りていたノートをお友達に返さなきゃいけなかったの」
「別に明日でいいじゃないか、そのくらいのこと」
「明日の日曜日はその子が出掛けちゃうから、今日じゃないとダメなの」
心底困った表情でのりは言った。
「じゃあ行ってくれば」
ジュンはぶっきらぼうに返す。だがのりはまだ困った顔をしてジュンを見つめていた。
「のり、いったいどうしたの?」
のりの困った顔を見た真紅が問いかけた。
「えっとね、その友達の家ってここから遠いのよ、だから・・・」
「だから何?」
「お買い物どうしようかなって・・・」
そう言ってまたジュンの方を見つめた。それを聞くと真紅たちも一斉にジュンの方を向く。
「な、なんだよいったい・・・」
8つの視線に射すくめられジュンはおののく。
「ジュン、のりが困っているのだわ、ここはお買い物くらい行くべきなのだわ」
「な、なんで僕があああああ!!!」
ジュンは大声で抗議する。
「ねえジュン君、お願い・・」
のりは拝むようにジュンにお願いする。さすがにジュンも折れざるを得なかった。
「・・・分かったよ、行けばいいんだろ」
「それでいいのだわ、じゃあ行ってらっしゃい」
「お前は何をしてるんだよ!!」
「私は忙しいのだわ」
「紅茶飲んでるだけじゃないか!!」
いつものように真紅とジュンがやりあう、翠星石にはそれが仲良くみえるのか、ジェラシーの炎がオッドアイに燃え上がる。
「仕方ねえですぅ、チビ人間は1人では何もできねえやつなのですぅ、ここはこの
翠星石が付いていってやるですぅ」
翠星石はここぞとばかりにジュンに随行しようとする。彼女の場合は常に口が悪くなってしまうのであるが・・・。
「・・お前が付いていくのかよ・・・・」
さっき叩き起こされたことを根に持っているジュンが露骨に嫌な顔をする。
だが最早致し方ない、ジュンと翠星石はのりに渡されたメモを持って買い物へと
出掛けたのだった。
これが桜田家の生活を変えるとは誰も知る由もなかった・・・・・。
600:~戒~
06/08/06 12:56:18 BFNMgpR6
ジュンと翠星石は並んで歩いている。翠背石の足取りは軽いがジュンのそれは重い。
「まず何を買うですぅ?」
翠星石がジュンを見上げながら尋ねる。
「まずは、挽き肉だとさ」
のりに渡されたメモを見ながらジュンが答える。このメモの内容だと今日の献立は
またも花丸ハンバーグのようだ。よく飽きないな、とジュンはある意味感心する。
最もジュン自身も食べているのだが・・・・。
やがてジュンと翠星石はスーパーマーケットに到着するとお肉コーナーへと向かう。
「牛肉♪豚肉♪鶏肉♪キン肉、肉、肉、にく18♪」
翠星石は訳の分からない歌を歌いながら挽き肉を物色している。
ジュンは呆れながらも自分もメモを確認しながらカートに挽き肉を入れた。
(うん待てよ)
ジュンの心にちょっとした悪戯心が湧き上がった。
(さっきの踏みつけのお返しだ)
そう思うとジュンは近くにいた店員に尋ねてみた。
「あのすいません、豚肉6kgってどれぐらいになりますか?」
「えっ6kgですか?!」
店員は作業場にいったん戻ると、巨大な肉の塊を持ってきた。
「そうですね6kgっていうとこのぐらいになりますね」
ジュンはその肉の塊を見たあと翠星石に視線を移す。ジュンの視線に気づいた翠星石の
顔がみるみる青くなっていった。
「宴会でもなさるんですか?」
店員がジュンに訝しげに問いかけた。
「ああ、いや豚肉6kgがどのくらいのものなのかなって思っただけです」
ジュンが答えると店員はその肉の塊を片付けていった。
「う、きょ、今日はサラダにするですぅ」
巨大な肉の塊の重さが自分の増えた体重と同じだと思い知らされた翠星石が慌てた風で
野菜コーナーへと駆け出していった。
「お、おい待てよ、まだ挽き肉を買ってないだろ」
いきなり駆け出した翠星石にジュンが呼び掛ける。
「きょ、今日の夕食はサラダに変更ですぅ、健康バンザイですぅ!」
そう言うと翠星石はカートに中に次々と野菜を放り込んでいった。
ジュンは何度も止めようとしたが翠星石の激しい抵抗に遭いついに諦めてしまった。
601:~戒~
06/08/06 12:57:11 BFNMgpR6
「ジュ、ジュン君・・・・これって・・・」
食卓に並んだ何ともヘルシーなメニューを見てのりは絶句した。一応買ってきてもらった
ものをのり自身が調理したのだが、今日本来のメニューからあまりに遠ざかっている。
今日のメニュー、その内訳は、
海草サラダ
ほうれん草のお浸し
五目ひじき
の3品である。当然のことながら他のドールたちの反感を買った。
「うわ~ん!のり~!ヒナ花丸ハンバーグ食べたいの~!!」
「ジュン!なぜ突然メニューの変更になったのか!答えなさい!!」
非難轟々である。無理もないのだが。
「うるさいな、文句ならコイツに言えよ」
ジュンはそう言って翠星石を指差した。
「ええい黙りやがれですぅ!真紅にチビ苺も最近健康に全く無頓着なのですぅ!
ローゼンメイデンたるもの常にヘルシーでセクシーであらねばならんですぅ!!」
セクシーっていきなりなんやねん、翠星石の突然の訳の分からない台詞と剣幕に
全員がその場で固まった。
「ま、まあたまにはこういうものもいいんじゃないかな~」
のりは何とかこの場を取り繕うとしてようやく食事が始まった。
だが笑顔で食べているのは翠星石のみで他はみんな無言だった。夕食が終わったあと
もどこか暗い雰囲気がリビングに漂った。
だがこの日だけでは終わらなかったのだ。次の日も翠星石のオペレーション・スリムは
続くのだった。
602:~戒~
06/08/06 12:58:52 BFNMgpR6
6:00
「チ~ビ人間早く起きるですぅ!!」
翠星石は朝っぱらから凄まじい勢いでジュンを起こしにかかる。
「な、何だよ、まだ6時じゃないか!!」
「うるさいですぅ!もう6時ですぅ!さっさと起きて着替えやがれですぅ!!」
そう言う翠星石の後ろには真紅に雛苺、そしてのりまで着替えて立っていた。
「着替えるって、いったい何すんだよ」
「エアロビクスですぅ、早く外に出るですぅ」
「エアロビクスって、何で僕までやらなきゃいけないんだ!!」
ジュンは眠気もどこへやら叫びまくる。
「この家はみんな運動不足なのですぅ、ブクブク太る前にしっかりと運動して
ヘルシーな生活を送るのですぅ」
「ブクブク太っているのはお前だけだろう」
朝からいきなり起こされたせいか、ジュンはつい禁句を言ってしまった。
“ドカッ!!”
翠星石のドロップキックがジュンの脛を直撃した。
「ぐあああ!!こ、この性悪人形!!本当のことを言っただけだろ!!」
「黙りやがれですぅ!まったくデリカシーの欠片もねえ奴ですぅ!!」
気にしていることを衝かれたせいか顔を真っ赤にして怒っている。
2人の喧嘩がヒートアップする前にのりが何とか止めようと声をかけた。
「まあまあジュン君も翠星石ちゃんももう喧嘩は止めて、じゃあ外に出て
エアロビクスよ~、さあヒナちゃんも真紅ちゃんもGO」
のりは先頭に立って真紅と雛苺を外に連れ出す。翠星石がそれに続き、
ジュンも仕方なく外へ出て行った。
庭に出た桜田家の面々は翠星石を中心に1列に並んだ。
「さあ始めるですよ~、ミュージックスタートですぅ!!」
翠星石はCDラジカセのスイッチを入れ音楽が鳴り出す。
“腕を前から上げて大きく背伸びの運動~”
ラジオ体操かよ!!!!
まじめにやっているのは翠星石のみ、のりはつき合い程度、ジュンはすでにやる気
まったくナシ、真紅と雛苺はラジオ体操など知らない。
(何でお前がラジオ体操を知っている?)
ジュンたちの視線が翠星石に集中する。そんなことなどお構いなしに翠星石はラジオ体操を続けていた。しかも第2まで。
603:~戒~
06/08/06 13:01:27 BFNMgpR6
朝の迷惑極まりないラジオ体操も終わり、ようやく朝食となる。しかしここでも
翠星石のダイエットはしっかり周りを巻き込んでいた。
本日の朝食、
お粥のみ・・・
「・・・・・・・・」
もはやのりは言葉も出ない。
「・・・お粥ね・・・これだけか・・・・」
ジュンから出た言葉はこれのみだった。ひきつった笑いが痛々しい。
真紅に至ってはもうただ沈黙、雛苺はひもじさのあまり泣いていた。
「・・・いただきます」
まるでお通夜のような朝食が始まった。誰も話をすることもない静かな食事風景、
不満と諦めをない交ぜにした表情を1人を除いた全員がしていた。
「ごちそうさまですぅ」
すぐに食べ終わった翠星石がすぐに2階に上がる。これからダンベルダイエットでもするらしい。残された4人は鈍い動きでまだ食事を続けていた。
604:~戒~
06/08/06 13:02:53 BFNMgpR6
「見~つけた、今日も隠密乙女金糸雀が真紅たちを密着マークするかしら~♪」
庭では隠密にそぐわない可愛らしい黄色いドレスを着た金糸雀が桜田家の食卓を
双眼鏡でしっかり偵察していた。
「あらぁ、今日の真紅たちの朝食はお粥だけ、何て貧しい食生活かしら~」
やがて真紅たちの食事が終わり、各自が力なくソファーに寄りかかる。
「朝から何て自堕落なのかしら、朝は元気いっぱいにならなきゃいけないかしら」
そう言うと金糸雀は自らそれを実践すべく、シートを広げてお弁当を取り出した。
「そうと決まればエネルギーをチャージするかしら~、みっちゃんの作ってくれた
お砂糖入りの玉子焼き~♪いただきま~すかしら~」
金糸雀がお楽しみの玉子焼きを食べようとしたまさにその瞬間、横から大きな口を開けて
迫ってきた影がある。
バクゥゥゥゥッ!!
その影はまるでジョーズのように一口でフォークに刺した玉子焼きを食べてしまった。
「キャアアアア!!何かしら!何かしら!!妖怪かしら~!!!」
驚き恐れる金糸雀だったが、ピチカートが冷静にその妖怪の方を向くように点滅する。
ゆっくりと顔をあげる金糸雀の目にピンクのドレスが映った。
「うゆ~玉子焼き、甘くておいしいの~」
そこには飢えた狼のような雛苺の姿があった。
「ひ、雛苺、何てことするのかしら!!」
「うぃ、金糸雀~、もっと玉子焼きないの?」
反省の色など露も見せず、雛苺はさらに玉子焼きを要求する。
「こ、これはカナの玉子焼きかしら!絶対にあげないかしら!!」
金糸雀はこれ以上とられまいと必死に後ろにお弁当を隠す。
「金糸雀~、ヒナもっと玉子焼き欲しいの~」
「いや!ダメかしら!!雛苺はちゃんとお家で食べるかしら!!」
金糸雀と雛苺のせめぎ合いは果てしなく続くと思われた。しかし2人の後ろから
もう1頭の獰猛な赤い狼が近づいてきた。
「2人とも騒々しいのだわ、少し静かになさい!!」
やはり空腹のせいなのだろうか、普段に比べ口調が荒々しい。
「真紅~、金糸雀が玉子焼きをくれないの~」
「ちょ、何を言ってるのかしら!これはカナのかしら!!」
真紅は2人のやりとりを苛立たしげに聞いていたがやがて口を開いた。
「よく分かったのだわ、争いの原因になっているのはそのお弁当なのだわ」
都合よく解釈したな真紅・・・・
「ならばその争いの元を絶てば問題ないのだわ、金糸雀、貴女のそのお弁当を私に
渡しなさい」
「えぇぇ!で、でもこれはカナのかしら」
「いいから渡しなさい!これがあるから貴女たちは争うのだわ、ならばその禍根を絶つ
これで万事うまくいくのだわ、だから早く渡しなさい!」
厳しい口調で言われ仕方なく金糸雀はお弁当を真紅に差し出した。
真紅はお弁当をゲットした!(←いいのかそれで)
「あぁ~、玉子焼き~・・・・・」
金糸雀はうらめしそうにトボトボとみっちゃんのマンションに帰っていくのだった。
真紅はお弁当を美味しく頂きました。(まさに鬼畜!!)
雛苺は食べ物を求めて徘徊しました。(どこへ行く?!)
605:~戒~
06/08/06 13:04:13 BFNMgpR6
「うゆ~、お腹空いたの~」
餓鬼の如く食べ物を求めて徘徊する雛苺、その雛苺の前に大きな建物が見えた。
有栖川大学病院という看板が雛苺の目に映る。その病院の裏手から何やら食べ物の匂い
が漂ってきた。
「うゆ~この匂い、美味しそうなの~」
匂いにつられ雛苺はフラフラと病院の裏の厨房へと歩みを進めた。そして半開きになっているドアから病院内へと侵入し本能の赴くがまま厨房を目指していた。
厨房ではまさに昼食の準備に追われていた。患者さん用の昼食がその病状ごとに分けられ
用意される。そんなところを雛苺は調理師たちの目を盗んで食料を略奪していった。
「よく分かんないけどご飯があったの、いただきま~すなの~!」
持ち出した食料を病院の隣にある古ぼけた教会まで運びこみそこで食べ始める。
「おいしいの~、しあわせなの~」
ひもじさに苦しんでいた雛苺にはどんなものでも御馳走らしい、ひたすら夢中で食べた。
「あらぁ、珍しいわねぇ雛苺、今日は真紅と一緒じゃないのねぇ~」
雛苺が声のする方を向くと、そこには水銀燈がいた。
(これはチャンスね)
雛苺を倒しローザミスティカを奪える。そう水銀燈は判断すると背中の羽を広げ雛苺に
闘いを仕掛けようとする。だが攻撃しようとしたまさにその瞬間に雛苺は猛然と水銀燈
に襲い掛かった。
「う~、や~く~る~と~!!!」
まるで場違いな言葉を発し雛苺は水銀燈に襲い掛か・・・・からなかった。
雛苺の標的は水銀燈の後ろにあったヤクルトだった。水銀燈を飛び越えヤクルトを
ゲットする。
「ちょ、待ちなさい雛苺!それは私のヤクルトよ!!!」
とっておきのヤクルトを奪われそうになった水銀燈が羽根を飛ばそうとするが、
一瞬雛苺の方が速かった。無数の苺轍が水銀燈に絡みつき動きを封じる。
「何よこんなもの、引きちぎってあげるわ!」
水銀燈は苺轍を引きちぎろうとするが全くそれができないそれどころか尚も水銀燈
の体をキツク締め付けていった。
「水銀燈~、ヤクルト貰っていくのなの~」
そう言った雛苺の顔はまさに餓鬼そのものだったと後日水銀燈は語った。
雛苺、水銀燈からの大金星でヤクルトをゲット!!(座布団は舞ってない)
やがて苺轍も消え、ようやく水銀燈は動けるようになった。
「まったくなんてこと、雛苺ごときに私がやられるなんて・・・・」
水銀燈は自嘲するかのように鞄へと向かう。その通路には雛苺の食べたものの
跡が散乱していた。
「あの子、こんなものをおいしいなんて言ってたの・・・・」
散乱していたものの中には水銀燈もよく知っている食べ物がきれいさっぱり
なくなっていた。水銀燈は呆れるやら何やらで少し頭が痛くなった。
606:~戒~
06/08/06 13:05:21 BFNMgpR6
「もういらないわ!」
「そんなこと言わないでめぐちゃん、食べなきゃ元気にならないわよ」
「食べたって元気にならないわ。私のことなんかもうほっといて」
看護婦は仕方なくめぐ用の昼食を片付けた。
めぐはただ窓の外を見て歌っている。まるで誰かを呼ぶように。
「そんな歌を歌ったって、私が来るとは限らないわよ」
窓から水銀燈が少し不機嫌な顔で現れる。
「でも貴女は来てくれたわ」
「相変わらずイッちゃってる子ね。食事はもう済ませたの?」
「ううん、だってあんなゲロのようなもの食べる気なんかしないわ」
そう言っためぐに水銀燈は思い切り突っかかった。
「何言ってるのめぐ!!世の中にはゲロすら食べられない人がいっぱいいるのよ!!!」
凄まじい剣幕で怒鳴りつける水銀燈、そんな彼女の気迫に押されめぐは看護婦さんを呼び出し食事を摂らざるを得なかった。
「あのもしもし、やっぱり食べます・・・・・」
めぐが元気になったのかはそれはまた別のお話・・・・・
607:~戒~
06/08/06 13:06:35 BFNMgpR6
「最近物騒ね~、知ってる?あそこのコンビニ、夜中に真っ赤な鬼が出て
期限切れのお弁当やパンをかっぱらっていくんだって」
「あと有栖川大学病院、あそこ最近昼食の種類が減ってるって噂よ」
ご近所の奥様方の喧しい噂話が桜田家にも聞こえてくる。原因は分かっているのだが
まさかウチの人形たちが犯人ですとはとても言えない。
だがご近所の噂に上っている以上、何としても真紅と雛苺の行動を抑えなければ
ならなくなった。
「なあお前らもう絶対に外には出るなよ!!!」
ジュンが2人に強い口調で命令する。
「だって~お腹空くのなの~」
「ジュンこれだけははっきりと言っておくわ、まず第1の原因は翠星石にあるのだわ、
私たちは致し方なく外に出て食料を調達する。この惨めさが貴方にはどれだけ理解できるというの!!」
こう言われてはジュンも言葉は出ない。そう何より最大の原因は翠星石にあるのだから
まずは彼女をどうにかしなければならない。
そしてそのチャンスは意外にも簡単に訪れたのだった。
真夜中の1時、もう全員が寝静まっている刻限、その怪しい人影は台所の冷蔵庫へと
向かっていた。
「だ、誰も見ていやがらねえですね、今がチャンスですぅ」
冷蔵庫を徐に開け中の牛乳やハムを取り出し口へと入れていく。
「さ、さすがに7日目にもなるとキツイですぅ、ふぅ生き返るですぅ」
ガチャッ!!パッ!!
リビングのドアが開き明かりが点く、そしてそこにいたのはジュン、のり、真紅、雛苺、
全員が揃っていた。
「あら翠星石、いったい何をしているのかしら」
殺意も露わに真紅が尋ねる。
「翠星石!ずるいの~!!!」
「案外あっさりとボロを出したな」
「あらあら・・・・」
のりの無言の表情が恐ろしく不気味だった。
「ち、違うです!す、翠星石は冷蔵庫の中を確認しただけですぅ!!!」
慌てて弁解しようとするが飲みかけの牛乳と食べかけのハムが散乱していては
当然のことながら説得力などない。現行犯逮捕である。
「これじゃ~ダイエットなんて無理だよな~、そうだ僕たちがお前用にちゃんとダイエットさせてやるよ」
「そうね、まあ私たちはダイエットなど必要としていないのだわ」
「ヒナたちは普通の生活に戻るの~」
「翠星石ちゃん、私が翠星石ちゃんにだけ特別メニューにするからね~」
顔は笑っているが目が笑っていない、のりマジで怖い・・・・
その後
「いただきま~すなの~♪」
待ちに待った花丸ハンバーグ、雛苺は零れんばかりの笑顔だ。他の3人も
思いは同じだった。
「・・・・いただきますです・・・・」
翠星石の朝食は、
サツマイモが半分・・・
はだしのゲンか・・・・
食事が終わると翠星石はひたすらのりの手伝いをやらされた。食事の後片付け、
洗濯、掃除、風呂洗い、のりは笑顔(?)で言った。
「働かざるもの食うべからず!」
翠星石がダイエットに成功したかはローゼンメイデンの歴史に記されていない。
ドールの歴史がまた1ページ。
608:~戒~
06/08/06 13:08:21 BFNMgpR6
以上で終了です。
>593
悲劇なんだか喜劇なんだか、すごいですね。GJ!
609:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 14:43:01 9fmHnvPx
グッジョブ!
6キロってことは、人間サイズに換算して10キロ位w
翠星石はむっちりぷにぷにしててもカワイイな、きっと
真紅はでっぷり太ると賞味期限切れの露西亜娘みたいに見苦しくなりそうだがwww
銀様は・・・恐れ多くも銀様がお太りにならせられるなどありえない
610:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 15:02:00 YZgEmc9o
ふっくら程度ならみんな可愛いよ
611:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 15:26:03 IKo6g84w
冒頭で読む気が失せた。
612:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 16:26:16 BxSTB7Ee
GJ
また書いてくれ
613:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 20:28:12 iWNWlI5t
GJ
雛苺が6キロ太って頭に登られたら首が折れちゃいそうだな
614:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 21:26:10 uEkzIIaA
>611
お~っと
此処は批判禁止スレですぜ旦那
知ってたか?
テンプレを読めない奴は
厨って言われるってな!
> ~戒~
何も感じなかったが
皆に習って
GJ!
615:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 23:23:38 IKo6g84w
ああそうかい。
作者自演してるのかなこれ。
616:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/06 23:35:53 6g+9+oXu
まあ、蒼星石が太るのだけはありえない話だな。
617:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 00:17:16 oL7vWGZq
むしろ重たい大鋏振り回してるせいで筋骨隆々になりました
618:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 00:55:59 aFBWcILG
>>614
>此処は批判禁止スレ
>>611は批判じゃなくて単なる拒否反応だと思う。
ところで、
>何も感じなかったが
>皆に習って
>
> GJ!
本当に『何も感じなかった』なら、黙っとけばいいのに。
付和雷同型「GJ!」って、書き手に対して失礼だと思いませんか?
619:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 01:03:32 N5RErape
Bad Job!
620:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 01:12:04 LbZbeDus
長い文を読んで
黙ってるだけだ何て
そんなの、悲しすぎるじゃないですか
>は批判じゃなくて単なる拒否反応だと思う。
同じ事では無いのかな?
『冒頭で』
それこそ書き込む意味が(ry
これこそ書き手に対し失礼(ry
スレ汚しスマソ
作品に対しての批判は
SS総合へどぞ
621:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 01:19:18 N5RErape
今更何自治ぶってるの?
このスレ>>1から見てみると批判結構あるよ
622:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 01:30:52 LbZbeDus
なら統合させようZE、の一言
批判があるなら
分ける意味が分からん
「虐待~、グロ~、エロ~、」
そういう人は少なくなったと思うし
元の鞘に収めてみては? と。
注)SS総合の話な
623:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 02:43:38 N5RErape
虐待が原因で分けたのではなく、批判を恐れた小物作者が勝手に立てたスレ。
624:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 10:19:20 GjGjaqvl
総合スレには干渉せず、批評禁止、虐待禁止で次スレを建てる、に一票。
結構な量のSS投下と良好な雰囲気があったのはスレルールに拠るものが大きいと思うし
荒れたり過疎ったりした他スレまで引き受けても、共倒れになるのが目に見えてる。
他所から感染してここも荒れだしたら、IP開示の避難所を作ってあるので、そこを提供するよ。
625:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 11:27:01 /CaofA2n
そこまでして読みたいの?
作者も大分減ってきてるしちょっとでもスレにそぐわないことがあれば新しいの立てるとかあなたも坊やですか。
626:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 12:13:47 wk1PB44L
>>624-625
喪前らの意見は正しい。
此処が SS書きの温床となったのは確かだし、
書き手が減って来てる事も事実。
ってことで、
住人の人数確認含め、
投票タイムと逝きましょう。
>>624ー不干渉派 ・・・『不』
>>625ー統合派 ・・・『合』
スレのご注文は…
ど っ ち !
627:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 12:28:38 7Fsiu78e
何でもありがいいならな総合。
批判・虐待なしがいいならこのスレ。
ルール守れない厨荒らしをスルー出来ない・我慢出来ない人は>>624の下一行。
で終了。後は大人しく投下待とうよ。
628:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 15:42:33 PhxDONOC
なんかあるとすぐ統合にもって行きたがる奴がいるな
別に統合する必要はないだろ
書きたい人は書きたい所で書いて
読みたい人は読みたいところで読む
まぁスレがいろんな所にありすぎて統合したいんなら統合のが良いけど
批判無しありなのは分けたままで良いんじゃない?新しい書き手は批判無しの方が書きやすいだろうし
しかも最近の批判する奴なんかそれこそ
ただつまんないとか読む気が起きない位しか言わねーし
書き手になんでつまんないかを言わないじゃん
まぁ書き手は自己満でやってかもしれないけど
長くなったが用はアレだ>>627に賛成なんだ
629:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 16:57:25 /CaofA2n
俺は統合なんて一言も言ってないんだが。
批判見たくないならスルーすればいいだけ。
ルール違反する人を無理に更正させようとする方が馬鹿馬鹿しい。
630:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 16:59:33 /CaofA2n
それと一つ言い忘れ。
大抵、批判に対して文句を言うのは作者本人。
つまり自演。
631:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 19:10:39 9EUvP6IO
自分が良いと思ったものを貶されると怒る人って結構居るから、一概にそうとも言えないと思う。
632:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 19:20:46 N5RErape
どうでもいいよ小学生の作文みたいなの書くやつがカスなのはガチだから。
633:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 19:24:15 9m2S+ybn
って事で、
このスレのまま継続の形で…
しかし、>>628 の
>書き手になんでつまんないかを言わないじゃん
何処が詰らないかを述べたら
やはり、それは批判になるのかね?
個人的には、
度の過ぎた批判(叩き)がNGで、
軽い指摘は OKだと考えているが、
このスレ的には、どうなんでしょ?
やっぱ、全面的に全肯定?
634:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 19:41:02 R8U09yzD
まあ君達のガキっぽさというか下らなさには呆れるばかりですがね。
635:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 20:17:57 9ufQ/KlD
>>633
>>65の人みたいなちゃんと根拠がある指摘が欲しい。
636:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 20:37:16 n4Nfu2VD
クロスSSは投下しないが吉だよね?
637:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 22:00:14 Oh3K+N5w
争いは止めよう?
また前みたいに気長に作者を待とうよ。
638:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 22:06:53 PhxDONOC
>>633
>>635のような人もいるでしょ?
ただアホみたいに駄作駄文しか言わないのは誰でもできる
だからダメならなんで自分はダメなのかを言ってほしい
まぁここは批判禁止だけどさ
後よくそんなの自分で考えろとか言う奴もいるけどそういう奴こそなにも考えて無いんだろうな
俺もたまに書くからそう思っただけ
ここでは読むだけだけど
639:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 22:38:23 N5RErape
議論厨いい加減ウザいよ。
ガキはさっさと寝なさい。
640:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 23:27:42 tYrQHOQn
>>630
経験者は語るとは正にこの事よw
641:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 23:30:55 R8U09yzD
現在それなりの支持を集めた職人が自演によってその地位を固めたのは事実だと思うがね
642:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/07 23:34:36 J4JfilWL
――――切り取り線―――――
643:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/08 02:45:08 HeLlYzGd
短編ばっか書いてるから批判されても笑ってられるけど
すんごい長編書いて糞みそに言われたら眠れないくらい腹立つと思う
書くのは自己満足だけど読んでもらえて褒められればやっぱうれしいよ
書いて反応ないよりは黒歴史とか容量の無駄とか言われるほうがうれしい
644:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/08 03:49:14 MEcgwYFc
まずあなたの存在が命の無駄じゃないの。
645:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/08 11:02:52 U1K5WzuM
>>614-644
夏真っ盛りですね^^
それより早く誰かSS書いてくださいね^^
646:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/08 11:23:04 fjFT7LHp
━━━ここからマターリ━━━━
647:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/08 22:32:52 JNnsaSe9
あれだ、煽りでも適切な指摘の上で煽ってる場合は
きっちり読んでると言うことであって、それは読ませるだけの力がある文だという事だよな。
反面、乙とかGJだけの物ってのはそれ以外に言う事の無い薄い中身って事だよな。
つまりだ、
煽られてもちゃんとした指摘のある煽りを貰ったやつは勝ち組。
そうじゃないやつは負け組み。って事になる。
だからはよ書け、読んであげようじゃないか。
648:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/09 01:20:11 sKYSmOUx
批判する価値すらない作品もあることを忘れずに
このスレのは大部分がそれに該当するが
649:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/09 01:49:38 KV0V+oS/
おいおいw
URLリンク(theflyers.hp.infoseek.co.jp)
このサイト見てくれ
ローゼンの同人の新刊らしいんだけど
その内容が金と銀が入れ代わっちゃった、なんだって
どこかで聞いた事ないか?このストーリーw
650:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/09 02:44:21 s6lsIMBy
偶然じゃない?
651:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/09 12:42:10 3SbxXlK/
>>649
おいらのサイトじゃないからねw
652:雛苺・密偵編1
06/08/10 10:30:19 NGhTWJSm
柏葉「雛苺は桜田君のこと好き?」
雛苺「うん!!ヒナはジュンのことだ~い好きなの~」
柏葉「私もね桜田君と仲良くしたいの。雛苺、協力してくれる?」
雛苺「うん!!ジュンも巴もだ~い好きだから何でも協力しちゃうの~」
柏葉「ありがとう。雛苺、うれしいわ」
雛苺「えっとえっと・・・ジュンに巴がジュンの事好きなのよ~って言えばいいの?」
柏葉「ダメよ、雛苺。女の子から好きと言ったらダメなの。桜田君が私を好きになるようにして欲しいの」
雛苺「うゅ~、むずかしいのね・・・」
柏葉「桜田君に私の良い所だけ伝えてね、悪い所は言っちゃダメよ」
雛苺「巴の悪いところって何なの~?」
柏葉「そうね・・・剣道の練習後は汗臭いとか、胸パット入れてることは絶対に言わないでね」
雛苺「わかったなの~!絶対言わないのよ~」
柏葉「桜田君には私がかわいくて料理も出来てスタイルも良くて勉強も出来ることを伝えてね」
雛苺「ジュンに巴のこといっぱいお話するの!」
柏葉「あとは桜田君のことを探り出して欲しいの、好きな子のタイプとか太さとか長さもね」
雛苺「うゅ~、わかったなの。でもでも覚えきれないのよ・・・」
柏葉「大丈夫よ、雛苺。私が無線で指示をだすから言ったとおりに喋ってくれればいいの」
雛苺「無線・・・なの???」
柏葉「それじゃ雛苺を改造するわね、ちょっと痛いけど我慢してね」
雛苺「ふぇ~?ヒナ痛いの嫌なの~!ともえ!そんなドリル何に使うの~?」
柏葉「雛苺の背中に無線機を埋め込むのよ、あと非常用にこの装置もね」
雛苺「いや~~いやなの~、ヒナはそんなのいらないの!いや~」
柏葉「雛苺、ワガママ言わないで。痛いのはすぐ済むわ」
雛苺「うぎゃ~~~うわ~~ん、いや~いた~い~~」
柏葉「雛苺、改造は終わったわ。泣かないで」
雛苺「うう・・・ひっく、ひっく・・・・」
柏葉「雛苺、桜田君と24時間一緒にいてね。トイレの中までついていくのよ」
雛苺「うう・・・もう、ともえ嫌いなの・・・」
柏葉「雛苺の好きな苺大福よ。食べなさい」
雛苺「うう・・・モグモグ・・・おいしいの~・・・」
653:雛苺・密偵編1
06/08/10 10:31:46 NGhTWJSm
続きは週末
654:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 11:27:10 dBM8CZnm
(失笑)
続き期待します
655:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 14:38:05 mM0q5zpD
ふざけてるのかね?
まず誰が喋っているのかをキャラ名で表記してる時点でマイナス80点。
656:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 14:55:05 7Id/f5gy
>>655
なんか言ってほしそうですねぇ
特別に三回まわってからワンと言ったら言ってやらなくもないですぅ
657:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 15:12:36 JCRucAyk
とりあえず>>652よ、一度書いてから親父でも友人でも誰でもいいから読ませてみた方が良い
そこで変に思われたのならここに投下する価値はないと思っていい
658:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 16:01:34 Et9zY8aM
良く指摘されるが、中途半端なのを投下して続きは次回ってするより一度すべて書いてから投下した方が良いと思う。
659:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 16:09:33 uL+QPCDg
だね。とりあえず続きはよう書いて。
660:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 18:12:59 mM0q5zpD
>>656
頭大丈夫?
661:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 19:47:21 uEDQkTox
うん、続きが早く読みたい
鬼畜トモエは虐待スレ以来だが、あれはいいもんだ
機械仕掛けの雛苺にwktk
662:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 20:30:52 JioyfZYw
俺は罪の意識もなく、水銀燈の尻を触ったんだ。
すると水銀燈は怒って羽シャワーしてきやがったんだ。
水銀燈「死ぬ覚悟は出来たぁ?お馬鹿さぁん」
俺「…………」
水銀燈「ほらぁ、イっちゃいなさぁい!」
(羽シャワーしてくる)
俺「……ザ・ワールド!!時よ止まれ!」
ド━━━ン!!!!
俺「ククク…どうだ?時を止められた気分は?…まぁ今のお前には見えもせず、感覚さえもないんだからな」
俺「さてと……今の内に叩かせてもらうか…。」
俺「無~駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!」
俺「フフフ…そして時は動き出す……。」
ドギュ━━━ン!!
水銀燈「うぐぅ!!?貴方いったい何をしたの!?」
俺「フン…お前に教える事は何もねぇぜ」
水銀燈「…いいわ!貴方の謎の能力!この私が暴く!」
俺「面白い……ならば…………全力でこの俺にかかってこい!!!!」
俺&水銀燈「ハァァァ━━!!!!」
こうして二人の激闘は幕を切って落とされた
663:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 20:36:10 w1dapeJT
会話だけで話が進むならキャラ名つけたほうがわかりやすい
作者のサービスだろ
台本形式のSSはめずらしくないし
664:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 21:49:14 JCRucAyk
>>663
大抵、内容は意味不明だがな。
665:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 22:00:09 uL+QPCDg
意味の分かる人だけ読めばいいよ。意味の分からない人が無理して読む必要ないからね。
666:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 22:17:29 jyvAratN
叩いてる香具師は SS総合での荒らし
これは放置安定。
そして、批判してる香具師
相手がどんな心情で書いているか
それを察して評価しろ。
ジュニア・シニア、ライト・ヘビー
これの違いは分かるだろ?
分別はちゃんと付けようZE
>>662
(苦笑)
選択を見誤ったのでは?
667:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 22:18:12 mM0q5zpD
それはともかく>>652程度の内容ならまとめて投下してくれた方が良いんじゃなかと。
まあ最初の段階で賞賛のレス欲しくて続き書かないんだろうけど。
668:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 22:22:33 mM0q5zpD
>>666
他スレを関連付けるのはやめた方が良いと思うが。
あっちは批判自由であって、批判議論や無駄に長いマンセーは嫌われるが、それを分かってない人が暴れてるだけ。
要はここと総合スレのルールを同じだと思ってる>>1も読めない馬鹿が多いって話。
669:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 23:05:54 7Id/f5gy
>>660
あんたの方が頭大丈夫?
キャラ名表記してる時点でマイナスとかバカじゃないの?
670:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 23:07:12 uL+QPCDg
よくよく考えたらこのスレ凄いな。>>667とか>>641とか>>630みたいな他人の心読んだりIPが透視できる兵がゴロゴロしてるw
671:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/10 23:12:47 Et9zY8aM
やっぱ厨房スレだなあ
672:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/11 00:43:02 nI2J/9wb
夏早く追われ
673:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/11 01:06:13 eSpU6RIg
お前ら初めてか夏は、力抜けよ
674:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 01:50:37 ge9OxH3P
保守
675:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 02:51:18 g2qdLCGJ
はい、チュウモ~ク
叩き、嵐は 放置が嫌い。
きつい批判なら兎も角、
度の過ぎた叩きは 放置して欲しい
恐らく、相手にして欲しいだけだから
寂しいんだろうね…
676:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 02:58:56 6+CAperq
そんな事をわざわざ言うから自治房って言われるんだよ
そんな事言ってる暇があったら作品の一つでも書いてくださいな
あっ僕は読み専門なんで書けませんので悪しからず
677:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 03:39:56 xin9ukkX
夏厨に占領されたか。
作者もいないし終わりだな。
678:雛苺・密偵編2
06/08/12 05:51:49 NM4Htye3
雛苺「ジュン!ただいまなの~」
ジュン「おかえり、柏葉の家は楽しかったかい」
雛苺「あのねあのね、ともえが剣道の練習した後は良い匂いがするのよ。ともえのおっぱいは90cmあるのよ」
柏葉(雛苺!!いきなりそれはないでしょ!!)
ジュン「???」
雛苺「ともえはね、色々できるのよ!」
柏葉(雛苺!もういいから好きな娘のタイプを聞いてちょうだい)
雛苺「ジュン!ジュンはヒナのこと好き~?」
ジュン「あ、ああ・・・雛苺のことは好きだよ、楽しいしね」
雛苺「うん!ヒナもジュンのことだ~いすき~」
柏葉(それじゃ参考にならないわ!もっと突っ込んだこと聞いて!)
雛苺「ジュンはどこに突っ込みたい?」
ジュン「・・・雛苺、どうしたんだ??なにか柏葉に言われたのか??」
柏葉(まずいわ!雛苺、桜田君と遊んでごまかすのよ!)
雛苺「ジュン!ジュン遊ぼ~~!」
雛苺「ジュン登りなの~~!わ~い!」
ジュン「あはははっ、雛苺重いよ!・・・って本当に重くなったなぁ」
雛苺「ヒナは太ってなんかいないのよ~」
ジュン「雛苺。なんか背中が膨らんでるけど何入れてるんだ?」
雛苺「え!?え~とえ~とえ~と・・・・うにゅ~なの!」
ジュン「雛苺は苺大福が好きだな、ちょっとトイレに行って来るよ」
柏葉(雛苺!!チャンスよ!一緒にトイレについていくのよ!)
雛苺「うゆ~?ヒナはトイレ行かなくても大丈夫なの。それに一緒に入ったら怒られちゃうのよ」
柏葉(大丈夫よ!無邪気に飛び込めば桜田君も追い払ったりしないわ。確認して欲しいことがあるの)
雛苺「わかったなの~・・・お邪魔しますなの~」
柏葉(・・・どう?桜田君のは大きい?)
雛苺「すごく大きくて臭いの~」
柏葉(そ、そう・・・何cmくらい?)
雛苺「20cmくらいあるのよ」
柏葉(す、すごいわ!!)
雛苺「でっかいウンコして流してないの~ジュンはトイレにいないのよ」
柏葉(そんなのどうでもいいわ!!雛苺がグズグズしてるから桜田君がいなくなっちゃったじゃない!)
雛苺「うゆ~、とりあえず流しておくの」
ジュン「雛苺、トイレの中で何さわいでるんだ?」
雛苺「あのね、ともえが確認しろって言うの」
ジュン「柏葉が?何を確認するんだい?」
柏葉(雛苺!ごまかしなさい!)
雛苺「えっとね、トイレが掃除してあるのか確認してるの。ともえがトイレ借りにくるの」
ジュン「・・・雛苺、一緒にお医者さんごっこして遊ぼうか」
雛苺「わ~い!ジュンと一緒に遊ぶの~」
ジュン「僕がお医者さんするよ。どこか痛いとこはないですか?」
雛苺「え~と、背中が痛いの」
ジュン「それじゃ、服を脱いで背中を診てみましょう」
柏葉(まずいわ!ばれてしまったみたいね!雛苺、逃げるのよ)
雛苺「うゆ~、やっぱり背中は痛くないの。無線機なんて入ってないのよ」
ジュン「無線機?」
柏葉(この装置は使いたくなかったわ・・・自爆装置作動!!)
ドカァーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!
柏葉「雛苺、あなたの死は無駄にしないわ。・・・さてと桜田君のお見舞いの用意しないと」
679:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 06:06:49 RYzVEcVW
くやしい・・・
でも…
笑 っ ち ゃ う
こんな文でニヤリ とか
正直、自分に落胆してますよと...
お疲れ様でした。
680:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 07:29:58 Yu1O4E8D
ワロタwww
雛ちゃん乙
681:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 15:39:04 l5YjCiIM
グッジョブ!ネタが練れてるね
台詞の前にキャラ名が付く台本SSは稚拙だと思ってたが
これ読んで宗旨替えしそうになった
682:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 16:34:14 xin9ukkX
微妙。
683:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/12 17:32:13 el4Ativt
トモエ・・・・いやいいんだ。
684:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/13 00:30:44 v7zSkIuJ
>>678
wrt
次は当然ヒナの魂をジュンの部屋にある市松人形に憑依させる話だよな?
な
685:雛苺・密偵編2
06/08/13 02:08:43 MQ9sJLAF
>>684
おう!それで続き書いてくれ
686:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/13 03:56:38 VHkl4eQZ
どの辺が面白いのかと
687:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/13 14:42:33 XBQVP810
>>685
何甘えてんだお前?なめてんのかコラ?
688:雛苺・密偵編2
06/08/13 20:39:20 MQ9sJLAF
す、すいません
自分は短編しか書けないのであります
続き書くとか苦手であります
今、水銀燈の話かいてるんで
出来たら投下しまっす
689:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/13 21:20:01 hlwRhzMN
銀ちゃんを雛苺とか真紅みたいな扱いしたら社会的抹殺するからな
690:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/13 23:20:16 E6QMitD/
金糸雀ならOKということでいいのね。
691:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 08:25:53 YU+HgCga
>>690 どうぞどうぞ
692:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 11:17:37 QG/6U0QF
>>690
ボクは蒼星石を推薦するよ
693:水銀燈・携帯編
06/08/14 16:38:53 /2DaX7Jq
いつものように突然水銀燈はあらわれる。
「真紅、元気だったかしらぁ」
「水銀燈!449時間ぶりね。何の用かしら?」
水銀燈が服のポケットから黒いシックなデザインの携帯電話を取り出す。
「うふふ・・・携帯買ったのよぉ」
「携帯・・・それがどうかしたのかしら」
「真紅に電話してあげようかと思ったの、携帯の番号教えてくれるぅ?」
もちろん真紅は携帯など持っていない。
「・・・薔薇乙女に携帯なんて必要ないのだわ」
「あらぁ?もしかして携帯持ってなかったの?気がつかなくてごめんなさぁい・・・うふふ」
水銀燈は机の上に立ち真紅を見下ろす。
「なにか伝言なら人工精霊に伝えさせればいいのだわ」
「こんな便利な道具があるのに、人工精霊を伝書バトの代わりにするなんてホーリエちゃんもかわいそう」
「最近の携帯は便利よぉ。写真だって取れちゃうんだから」
ピロリロリ~ン!
携帯の写真で真紅の不機嫌な顔を写す。
「あらぁ、こんな不細工な写真は容量の無駄ね。消去消去・・・うふふ」
「どうせ貴方だって電話かける相手もいないんでしょ、みじめね」
オバカサ~ン!オバカサ~ン!
「メグからメールが着たみたい。ちょっとごめんなさいね・・・うふふ」
「その恥ずかしい着信メロディはなにかしら」
真紅はイライラしながらメール操作をする水銀燈をにらみ付ける。
「人と話してるときに失礼なのだわ」
水銀燈が見せつけるように携帯を操作する。
「夕食用意してあるから早く帰ってらっしゃいって、携帯なんか持つと落ち着かないわぁ」
「用がないのならさっさと帰るのだわ」
「暇な時はこれでゲームもできるのよ、真紅やってみるぅ?」
「いいかげんにしなさい!話したいことがあるなら早く言いなさい!」
たっぷり1時間、携帯を自慢しまくった水銀燈は引き上げていった。
「ま、負けたのだわ・・・」
涙をこぼしながら真紅は床に崩れ落ちた。
694:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 19:05:38 YU+HgCga
>>693 これぐらいがいいよ GJ
695:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 19:09:50 QG/6U0QF
相手がめぐしかいないのも十分に可哀想だよ……
696:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 19:30:00 YU+HgCga
>>695 ………
697:水銀燈・携帯編
06/08/14 20:14:16 /2DaX7Jq
>>695
きっと真紅が最新型買って水銀燈に自慢しにいくさ
でも真紅は間違えてPHS買っちゃうんだよな
698:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 21:09:51 jGeYy8qN
四流のくせに何偉そうにコテつけてるの?
もう少しまともなもの書けるようになってからにしなさい。
699:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 21:34:20 +xjPvBbg
薔薇水晶にメールでグロ画像送りつけられて泣く銀様
見るだけで怖いので削除もままならない
700:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 23:01:35 Dxap8Th2
>>698
何処をどうすれば
「まとも」になるんだ?
まずは喪前の考える
SSに対しての形を述べよ
701:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 23:28:28 YU+HgCga
>>700 また荒れるからスルーしよう?
702:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 23:31:37 jGeYy8qN
>>700
また簡単に引っかかってくれましたね。
読み手も読み手だ。
GJとかアホみたいな称賛はやめとけ。
703:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 23:42:03 3ZO+QVLk
まあコテと作品タイトルの区別もつけられないようなまともな人間はスルーでいこう
704:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/14 23:50:37 Dxap8Th2
>>702
漏れは>>693 では無いよ
だが、今書いてるのを
納得の良く形に仕上げたいから 聞いている
やっぱ、先に投稿して
煽られないと駄目か?
>701 >703
悪い、
大事な事なんだ。
705:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:13:55 ZvWulq4W
隔離スレとしての役割は十分だなここ
706:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:14:19 3orMBVsc
ここで元職人だった俺が空気を読まず登場
707:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:17:59 Ug5GoAEo
>>704
納得のいく形、というのは自分が納得すればそれで十分だろ
変な連中はスルー汁
708:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:23:17 6DsZVzFE
夏になってから急に増えた厨房
そしてクオリティが下がっていくSS
もう終わりだね
709:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:47:47 zHol/b2A
これで最後にします...
>>707
個人的には、
やはり 批評もされたい。
自分の納得は 推敲の時点で終わり
作品自体は、他者の意見によって評価が決まる。
なら、取り込める意見や 改善点は
是正して行った方が 得策じゃないかな?
>>708
それはそれで良しとしよう
盛者必衰の理と言うし
新たな風が吹くさ。
710:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 00:58:46 6DsZVzFE
スレ内の批評に関すレスを全部読んで見な
それでもこのアホらしい討論の答えが見つからなければ君はただの馬鹿だろう
711:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 01:20:52 5Raw+guj
なんでスルー出来ないのお前等は
712:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 04:51:33 Hoi/fvDp
坊やだからさ
713:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 10:16:45 7MPTUZue
>>693
銀様が携帯持ったのは、みっちゃんにメールする金糸雀を見て羨ましくなり
メグにおねだりしたに違いない
fromみっちゃん to カナ
今日の晩ごはんはオリジンの茄子味噌炒め弁当とポテトサラダよ!
早く帰ってきてね
fromカナ to みっちゃん
いま、水銀燈のヤサのはりこみがおわってかえるところかしら
はやくあいたい
これを盗み見た銀ちゃんはその晩、「欲しい欲しい!携帯欲しいのよぉ~」と
手足や羽根をバタバタさせて雛苺並のダダをこねたとか
714:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 12:27:15 5Raw+guj
萌え萌えドピュドピュ
715:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 17:23:45 3orMBVsc
みっちゃんの本名って何んだっけ……?
確か本編ではもう明らかになったよな?
716:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 19:56:41 ZUDSXsF7
次はリクエストのあった金糸雀で
このスレは虐待、エロ、グロ禁止ってなってるけど
水銀燈が電車の中でうんこ漏らしたりするのはOK?
あと長編になりそうだけど歴史物ってうけるかな?
水銀燈が第二次大戦中にルーズベルト大統領暗殺する話書こうかと
717:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 20:14:23 dox3Rjn+
書きたいのを書くべし
受ける受けないは、
やはり、内容に寄るのでは?
>>715
草笛みっ ちゃん
718:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 20:35:08 5Raw+guj
人形はウンコしません
719:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/15 20:58:07 ZvWulq4W
>>1見れば分かると思うが、スカトロは18禁扱いになると思うけど。
720:金糸雀・精霊編
06/08/15 23:16:28 ZUDSXsF7
「今日はトランプで勝負かしら!」
家に遊びに来た金糸雀がババ抜きで遊ぶことを提案する。
僕も人形たちに混じって参加することにした。
「う~~ん、ババはこれかしら?これかしら?・・・良かったのかしら~!」
何度やっても金糸雀はババを引かないし、いつも良いカードを持っていく。
「ほ~ほっほっほ、薔薇乙女一の策士、金糸雀がババ抜きで負けるはずがないかしら~」
5~6回ほど負けが続いた僕の脇腹を隣の真紅がつつく、視線の先を見ると・・・ピチカートだ!
僕の背後をカーテンの陰に隠れながらピチカートがフヨフヨと飛んでいた。
どうやらピチカートが僕の持ち札をみて金糸雀に教えていたらしい。
「金糸雀!!イカサマしたな!!ずるいぞ!」
「きゃ~~ばれてしまったのかしら~!」
僕はピチカートを掴むと金糸雀に向かって投げつけた。
パチン!!バチバチバチ!!!バチバチバチ!!!シュ~~~~!
予想外に人工精霊が軽かったので狙いがそれて天井から下がっていた電子虫取り機の中に入ってしまった。
「ピ、ピチカート!?大丈夫かしら~!!」
ピチカートは線香花火のように激しく輝いて虫取り機の中で撥ね回り、真っ黒な灰の塊になって落ちてきた。
「ピチカート!!ピチカート!」
床に転がる灰の塊がピクリと動いて、そのまま崩れてしまった。
「どうやら貴方の人工精霊は壊れてしまったようね」
真紅が冷静に告知する。
「ご、ごめん。金糸雀、こんなことになってしまうなんて・・・」
「だ、大丈夫かしら~!ピチカートが壊れるはずがないのかしら~!」
金糸雀は真っ青になりながらも強がりを言う。
「ピチカートは隠れて遊んでるのかしら~!探すのかしら~!」
「ピチカート・・・どこにいったのかしら・・・ブツブツ」
あの日以来、金糸雀は家の中を独り言をつぶやきながら歩き回るようになった。
「金糸雀、あきらめなさい。ピチカートは死んでしまったのよ」
「そんなはずないかしら・・・きっとどこかに隠れているに決まってるのかしら・・・」
うつむきながら一日中探し回る金糸雀はすっかりやつれてしまい、かつての元気さは無くなってしまった。
ピチカートが壊れてから1ヶ月が経ったが、まだ金糸雀は家の中を探し続けていた。
「あ~~!金糸雀の頭にハゲがあるのよ~!ピカピカ光ってるの~!」
雛苺が歩きまわる金糸雀の頭を指差しながら声をあげる。
金糸雀はストレスのあまり円形脱毛症になってしまったのだ。
「ひ~~!!わ、私の髪の毛が抜けてしまったのかしら~!ツルピカになってしまうのかしら~!」
真紅に聞いたのだが、金糸雀お得意の策略も本当はピチカートが全部考えていたそうだ。
ピチカートが壊れたのは金糸雀にとっては体の一部を失ったことに等しいだろう。
「ジュン、貴方にはマイスターの才能があるわ。貴方自身のやり方でピチカートを作ってみるのだわ」
「わかったよ、真紅。僕が壊してしまったんだ、代わりの物は僕が作ってみせる」
その日から僕は人工精霊の研究に取り掛かった。
LEDと音声スイッチを組み合わせ声に反応して点滅するようにする。
ボタン電池とLEDを透明プラスチックのカプセルに納める。
カプセルの周りにオレンジに着色したフェイクファーを植えつける。
竹さおを40cmほどにカットしL字型に曲げてLEDカプセルをテグスでぶら下げる。
竹さおを金糸雀の背中に括り付けると・・・
ピチカートの完成だ!!
24時間、頭上についてまわる人工精霊に金糸雀も満足したようだ。
「ピチカート!ケーキが焼けたか見てきてちょうだい」
もちろんピチカートは頭上でフラフラしているだけだ。
「もう、ピチカートったら甘えんぼうかしら、私のそばを離れたくないのかしら~」
721:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/16 03:06:38 mI8E/Cbm
う~む、
南下違うくね?
どうせなら長文を書いて欲しい
722:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/16 07:50:23 a+crY9NC
てか、可哀想
なぁ、銀ちゃんちゅっちゅっ
723:金糸雀・精霊編
06/08/17 02:10:17 KshyEjmE
う~む、不評ですな
次は人気のある水銀燈で再挑戦
724:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/17 03:41:16 hXszBbKl
>>723 銀ちゃんの扱いに気つけなさい
725:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/17 08:19:41 hIPTLKzA
いいやおもいっきりかましてやれ
726:ジュンの忘れ物
06/08/18 14:09:31 c+5/5lld
色々あってジュンは何とかヒキコモリを克服し、復学する事が出来た。
確かに最初の頃は色々言われたが、無視し続けたかいあって今では
何も言われる事無く、ジュンは普通の学校生活を取り戻した。
(とにかく細かい説明抜きでジュンが復学したと言う前提でこの話は始まる)
そんなある日の事、ジュンが忘れ物をしていた事を翠石星が気付くのだった。
「チビ人間忘れ物してやがるですぅ。救えねぇ奴ですぅ。」
と、口ではそんな事を言っていても、彼女の脳内ではある図式が浮かんでいた。
この忘れ物をジュンに届ければジュンに見直してもらえる→嬉しいと言う物である。
「しょうがねぇですぅ。翠石星が持っていってやるですぅ!」
翠石星は忘れ物を持ち、鞄に飛び乗るとジュンの通う学校へ向けて飛び上がった。
学校へ到着する翠石星であったが、ジュンが何処にいるのか分からなかった。
「ヒィ!人間がこんなに一杯いるなんて知らなかったですぅ!」
姉妹の中で一番人見知りが激しく臆病な翠石星にその光景は恐ろしい物に映った。
そしてこの後どうしようかとあたふたしている翠石星が他の人間に見付かるのも
無理も無い話であった。
「あ!何だアレは!鞄が飛んでるぞ!」
「何々ー?これ人形?」
大勢の生徒が翠石星の所に集まって来た。
「ヒィ!人間が一杯やってきたですぅ!怖いですぅ!」
「うわ!人形が喋った!」
「良く出来たロボットだなー、一体誰が作ったんだ?」
生徒達はまるで宇宙人でも見るかのような目で翠石星を取り囲んでいた。
が、そこで騒ぎを聞いたジュンが駆けつけてきた。
「翠石星!お前こんな所で何をやってるんだ!」
「あ!チビ人間!助けてですぅ!こいつ等翠石星を取って喰うつもりですぅ!」
大急ぎでジュンの背後に隠れる翠石星。
「何でこんな所に来たんだよ!」
「お前に忘れ物を届けてやろうと思ったですぅ!でもここがこんな恐ろしい所とは
思っても見なかったですぅ!」
「忘れ物の事は礼を言うけど・・・とにかくさっさと帰るんだ!」
「言われなくてもそうするですぅ!」
翠石星はジュンに忘れ物を渡すと、大急ぎで鞄に乗って飛んで行った。
しかし、今度はジュンが他の生徒等に迫られる事となる。
「桜田!さっきのはお前の何なんだ!?」
「え・・・そ・・・それは・・・。」
「あ!あれだろ!?俺知ってるぜ。部分的に精巧に出来てるアレだろ?ダッチ・・・。」
「違う!!」
「きゃあ!桜田君って洋物ダッ○ワ○フとお話しする怪しい男だったのね!」
「気持ち悪い!」
「だから違うってば!!」
この時を境に、桜田ジュンは洋物ダッ○ワイ○人形とお話しするキモイ男と言う噂が流れ、
次の日からジュンはまた学校に来なくなった。
「まったくお前のせいだぞ!」
「うわ~んチビ人間ひでぇ奴ですぅ!」
おわり
727:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/18 18:59:42 8LltroMb
GJ
真紅だったらうまくごまかしてくれたかもな
728:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/19 00:12:53 S6kY6Izy
GOOD…?
最後の『うわ~ん』が惜しかった
729:合体薔薇乙女 1
06/08/19 10:19:12 8GnbPtsa
薔薇乙女7体による壮絶なアリスゲーム。しかし、その戦いは意外な形で決着が付く事になる。
『私の娘達よ、今まで良く頑張ったね。ご苦労様。』
7体に向けられる謎の声。だが誰もがその声の主が誰であるかは直感していた。
「お父様!」
直後、空間に裂け目が生じ、一人の光り輝く少女が姿を現した。突然の事にあっけにとられる7体。
『紹介しよう。彼女の名前はアリス。正真正銘のアリスだ。』
「え!?」
謎の声の言葉に7体は唖然とした。本来ならばあり得ない事である。7つのローザミスティカを
一つにしなければアリスは誕生しないはず。この光り輝く少女が本当にアリスと言うならば、
私達は一体何なのだと・・・。
『私は君達の前から姿を消した後も、アリスを忘れる事は出来なかった。そして独自に研究を続け
ついに完成した。彼女こそ真のアリス。正真正銘、唯一無二のアリスなのだ。』
「そんな・・・じゃあ私達は・・・。」
衝撃の事実に落胆する7体。しかし、真の衝撃はここからだった。
『今までご苦労様。だからもうお休み・・・。』
直後、アリスの右手から怪光線が放たれ、7体は一気に吹っ飛ばされた。
「な・・・何をするの!?お父様!」
『アリスが完成した以上、君達はもうアリスゲームを行う必要は無くなったんだ。だからお休み・・・。』
「!!」
謎の声の思惑を7体は同時に悟った。そう、アリスが完成した以上、薔薇乙女7体は用済み、
もういらないのだと。だからアリスを持って処分しようとしていたのだ。
「そ・・・そんな!酷いですぅ!」
「雛まだ死にたくないのー!」
薔薇乙女達は己の身を護る為に迎撃した。しかし、アリスの力は圧倒的だった。
姉妹達のいかなる攻撃もアリスには効き目が無く、容易く弾かれた。それでも薔薇乙女達は
立ち上がる。彼女達も死ぬのは嫌なのだ。だが、ただ一人その場に蹲る者がいた。水銀燈である。
「うそ・・・うそでしょう・・・?お父様・・・嘘だと言って・・・。」
水銀燈は姉妹の中で最もアリスになる事に固執していた。その為には手段を選ばず、
様々な悪行にも手を染めてきた。それだけにショックが大きかったのだ。
「水銀燈立ちなさい!貴女死にたいの!?」
真紅が水銀燈の手を引っ張るが、逆に水銀燈が引っ張り返す。
「もう終わりなのよ。お父様に捨てられた以上私達には何も残らないのよ。」
その時、真紅の平手打ちが水銀燈の頬を叩いた。思わず硬直する水銀燈。
「貴女は一人では無いのでしょう?例えお父様に捨てられても、全ての人に捨てられたワケじゃない。
まだ私達の帰りを待っている人がいる。だからここで死んではならないのだわ!」
直後、今度は水銀燈が真紅に平手打ちを返した。
「腹が立つ。お馬鹿さんにこんな事言われるなんて・・・。でも、お馬鹿さんにこんな事言われては
もう戦うしかないじゃない!ここで何も理解せずに蹲ったままだったら、私はそれ以上の
大馬鹿になってしまうもの。」
「水銀燈。」
やる気を取戻した水銀燈は立ち上がり、真紅と共にアリスへ立ち向かった。
姉妹の中でも特に犬猿の仲と言われ、幾度と無く戦い続けてきた本来の二人からすれば
考えられない姿である。しかし、アリスゲームそのものが無意味になってしまった今、その事は
何の意味も成さない。お父様の為ではない。ただ己と己の帰りを待つ者の為に戦っていたのだ。
730:合体薔薇乙女 2
06/08/19 10:20:27 8GnbPtsa
「ねぇ真紅。」
「何?水銀燈。」
「この戦い、生きて帰る事が出来たら、貴女達がおいしいって言う花丸ハンバーグって言うの、
食べさせて頂戴。」
「いいわ。今度のりに頼んであげるわ。ただし、生きて帰れればね・・・。」
「約束よぉ。私もお返しにめぐの病院の最低にマズイの食べさせてあげるからぁ。」
「・・・。」
最後の一言が何か余計な気がしたが、二人はアリスへ向けて同時攻撃をかけた。
しかし容易く跳ね返され、吹き飛ばされた。
「やっぱり・・・ダメかも・・・。」
やはりアリスの力は圧倒的だった。7体のドールズの攻撃が全く通用しないのだ。
『さあアリス。早く彼女達に永遠の安らぎをプレゼントして差し上げなさい。』
謎の声はやはり薔薇乙女達を処分するつもりだった。やはりアリスが完成した以上、
失敗作には用は無いようである。しかし、それでも薔薇乙女達は立ち上がった。
「もうジュンにもトモエにも会えなくなるのは嫌なのー!」
「私もみっちゃんに会えなくなるのは嫌かしらー!」
「ジュン・・・力を貸して・・・。」
薔薇乙女達は絶望してはいなかった。例えお父様に捨てられようとも、帰りを待ってくれている人がいたからだ。
「お父様が私達を見捨てても、私達は生きる!私達も生きているんだから!!」
7体の心が一つになった時、奇跡が起きた。7体の薔薇乙女達が一斉に強く輝き出し、
その輝きが一つとなると共に一人の薔薇乙女が誕生したのだ。
「合体薔薇乙女!!」
一人の薔薇乙女が自分以外の6つのローザミスティカを手に入れて誕生すると言われるアリスとは
また異なる存在。しかし、それはアリスにも負けない程の輝きと美しさを持っていた。
『そんな事をしても無駄だ。さあアリス、やっておしまい。』
「ハイ、オトウサマ。」
アリスは怪光線を放つ。しかし、合体薔薇乙女は片手で容易く弾き返した。
「!?」
「私は生きて帰る!待っている人達の為に!」
合体薔薇乙女は強かった。7体がかりでかかっても歯が立たなかったアリスと互角に戦っていたからだ。
両者の実力はほぼ互角。しかし、合体薔薇乙女にはアリスには無い物があった。それはマスターとの思い出。
代々のマスターとの思い出の中での経験、それらは何らたわいも無い物が殆どだった。
しかし、世の中いつ何が役に立つか分からない物である。今がまさにそれだった。
「それぇ!ハイキック!マウントパンチ!!」
合体薔薇乙女のハイキックがアリスの顔面に命中し、さらに倒れたアリスに対しマウントポジションを
取って連続でパンチを入れだしたのだ。およそ薔薇乙女らしくない戦い方である。だが・・・
実は翠石星は総合格闘技のTV中継にハマり、その試合中に出た技の数々を面白半分でジュンに掛けていた。
たわいも無い遊びである。しかし、その時の経験が今大いに役に立っていた。それだけではない。
他にも様々な思い出から培った経験がアリスを翻弄した。そして追い詰められ、
フラフラになったアリスに対し合体薔薇乙女が最後の攻撃を仕掛け、大きく右腕を振り上げた。
「これが絆だと言うのよ!!」
最後のトドメは真紅の絆パンチだった。そしてアリスは完全に倒れ、起き上がる事は無かった。
『素晴らしい!君こそが真のアリスだ。おめでとう。』
「調子のいい事ね。これが私達がお父様と呼んだ者の姿と言うの?」
『!?』
731:合体薔薇乙女 3
06/08/19 10:21:42 8GnbPtsa
合体薔薇乙女は合体を解き、元の7体に戻ると共に一斉に睨み付けた。
「お父様はもう私達が必要では無いのでしょう?さあ、このアリスと共に何処へでも行けば良いわ。」
真紅が倒れているアリスを抱え上げ、ぽいと投げ捨てた。そして7人は去って行く。
「私達は帰るわ。私達には帰る場所があるもの。」
『まて!お前達!』
「もう二度と翠石星達の前に姿を現すなですぅ!」
「めっなのー!」
『待て!待つんだ!』
翌日、何時ものように桜田家でお茶を飲む真紅の姿が見られた。
「ジュン、お茶がぬるいわ。入れなおして頂戴。」
「うるさいよ!そんなに文句があるなら自分で入れれば良いだろ!?」
「嫌よ、面倒くさいもの。」
「何だとぉ!?」
「それはそうと、ジュン、そろそろ学校に行ってはどう?」
「余計なお世話だ!!と言うかお前はどうするんだよこれから!結局何時ものように紅茶飲んで・・・。」
「さあ・・・。これからの事はゆっくり考えるのだわ・・・。」
いつもと変わらないごく平凡な光景。しかし、彼女等の表情はどこか明るい。
アリスゲームと決別し、殺し合いをする必要は無くなった彼女達は今いるマスターとの時と言う
名の新たな道を進み始めた。アリスゲームと言う目標がなくなった以上、何をすれば良いのか?
と言う悩みもあったが、それはこれから時間をかけて考えて行けばいい。
この瞬間から薔薇乙女達の新たな生活が始まるのである。
おわり
732:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/19 21:36:38 aHSIoSbA
感動の最終回吹いた
733:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/19 22:30:00 BkmGjXTm
>フラフラになったアリスに対し
ラプラスになったアリスに見えてワロタw
734:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 02:30:55 ODRsstB9
一切の妥協無き信念
あらゆる面に長けた究極の少女
お父様の心意気に吹いたw
もはや少女の概念じゃねーしwww
何処が基準なんだよオトーサマwww
735:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 02:39:36 Ri3/GLCq
やはり合体ロボバトルは戦隊ものの華だなw
で、蒼星石はどこ?
736:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 02:56:42 /6eXO5Xs
「合体」ってのもドール達がミーディアムの元で暮らした記憶から生まれたんだろう
真紅達がジュンと見たロボットアニメとか、水銀燈がメグと見た釣りバカ日誌とか
737:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 08:46:01 2ODVF5yn
雪華綺晶の場合は他の6体と境遇が全然違うけど
まあコイツはコイツで死ぬのは嫌やーってのはあったって事かな?
738:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 08:52:23 3wTlJnUB
なんとなくその場にいてノリで合体しちゃったんだろう
739:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 14:14:13 hjMUuo8r
合体と言うより寄生…
740:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 16:22:37 Tz9K4jXD
勝ったからって合体を解いちゃうのもったいないじゃん・・・・
741:水銀燈・監禁編1
06/08/20 17:03:43 Tz9K4jXD
「ねぇ、水銀燈。髪とかしてあげようか」
「いやぁよぉ。人間になんて触られたくないわ」
水銀燈はブチブチという音で目覚めた・・・なんだろう
気がつくとメグが水銀燈の羽を楽しそうに毟っていた。
「メ、メグ!何をしてるの!?」
「ふふふ・・・水銀燈がいじわるして逃げちゃうからいけないのよ」
もうすでに翼の半分ほどがむしりとられ部屋中に黒い羽根が散らばっていた。
「メグ!止めて!私の羽が!飛べなくなっちゃう!」
「これからは私とずっと一緒に暮らすのよ。水銀燈のために鳥篭も用意したんだから」
メグが指さすほうを見ると鈍い銀色に輝く鳥篭が置いてあった。
「メグ・・・本気なの?」
メグは黙って水銀燈を押さえつけ羽を毟りつづける。
水銀燈は鳥篭に閉じ込められた、メグはうれしそうに話しかける。
「ねぇ、水銀燈。あなたは天使よ、かわいそうな私を幸せにしてね・・・ふふふ」
「私は天使じゃないわ。メグ、ここから出して、あなたの傍に居てあげるから」
メグは笑いながら告げる。
「ふふふ・・・ダメよ。出したら水銀燈逃げちゃうでしょ」
メグは水銀燈との格闘で疲れたのかベットに上がり眠りにつく。
「メグ・・・貴方・・・どうしちゃったの・・・」
水銀燈はメグの身を案じながらも逃げ出そうと試みる。
篭の隙間から手を伸ばし入り口を固定する針金をゆっくりと解いていく。
「ふふふ・・・逃げちゃダメよ~水銀燈」
水銀燈が見上げるとメグがベッドから顔をだし笑いながら水銀燈の手を捻り上げる。
メグは寝たふりをして水銀燈を誘っていたのだ。
「みんな私から逃げていくの、水銀燈も同じね」
「メグ、違うのよ。私にはアリスゲームがあるの、貴方をまきこみたくないの」
メグは鳥篭の扉を開け、水銀燈を抱き上げる。
「メグ・・・ありがとう・・・」
グシャッ!
メグは水銀燈を床に叩きつけ、膝で押さえつける。
「アリスゲーム?それがどうかしたの?どうせ私もあなたも死ぬのよ」
病人とは思えない素早い動きで水銀燈の足をつかみ両腕で引っ張る。
「メグ!止めて!私壊れちゃう」
球体関節がメキメキと音を立ててきしみ、やがて限界を超える。
ボグッ!
鈍い音を立てて水銀燈の足が根元から抜け、関節の砕けた破片が飛び散る。
「水銀燈も私も壊れた子なのよ!誰も私たちを救ってくれないわ!」
742:水銀燈・監禁編2
06/08/20 17:05:17 Tz9K4jXD
「ねぇ、水銀燈の体を食べちゃったら私も天使になれるかしら?」
メグは引き千切られた水銀燈の足をゆっくりと口に運ぶ。
カリカリと音をたてながら齧られていく自分の足を水銀燈は怯えながら見つめる。
(なぜ?なにかがメグを変えたんだわ・・・一体誰が・・・)
さすがに疲れたのだろう水銀燈の足を食べ終えたメグはベッドに上がりすぐに寝息をたてはじめる。
鳥篭の中に座り込んだ水銀燈は不意に誰かの視線を感じた。
壁際に置かれた大きな姿見、その中から白い人形がショーウィンドウに貼りつく子供のようにこちら見ていた。
「雪華綺晶!」
鳥篭に閉じ込められた水銀燈を雪華綺晶は無表情に見つめる。
雪華綺晶を見た水銀燈は瞬時に理解した。
(こいつがメグの心を狂わせた!許さない!)
雪華綺晶はポツリとつぶやく。
「カワウソ・・・ウッ!ゴホッゴホッ!!・・・カワイソウ」
「・・・カワウソ?」
「・・・・・・・・・・・・」
雪華綺晶は目を逸らし、立ち去ろうとする。
「あ~~~!!間違えたのねぇ!!カワウソ??なにそれ!笑っちゃうわぁ」
雪華綺晶の肩がピクピクと震え、立ち止まる。
「カワウソはネコ目イタチ科カワウソ亜科に属する哺乳動物の総称・・・」
「いいのよぉ、無理しなくて。誰にでも間違いはあるわぁ・・・うふふ」
雪華綺晶は鏡の中からおぼろげな体を引き抜くようにして出て来るが、様子がおかしい。
「あらぁ?雪華綺晶、貴方まともに歩けないのぉ?喋り方だけじゃなく体もジャンクなのね」
雪華綺晶は産まれたての赤子のように壁にすがりながら水銀等の鳥篭に近寄ってくる。
「カワイソウ・・・出してあげる」
鳥篭の入り口に手を掛けた雪華綺晶を水銀燈は篭の隙間から思い切り引き寄せる。
「いまさら情けをかけるつもりかしらぁ?」
水銀燈は容赦なく雪華綺晶の首に手をまわし締め上げる。
首を絞められながらも鳥篭の針金を外した雪華綺晶は微かに笑ったように見えた。
「貴方はジャンク、もうアリスになれない・・・」
雪華綺晶の体は瞬時に霞のようになり消え去った。
水銀燈は雪華綺晶の言葉を鳥篭の中で反芻していた。
(もう、アリスになれない・・・羽と片足を失って他の姉妹と闘えるのか・・・)
一度は鳥篭の外に出たが再び鳥篭に戻る。
(雪華綺晶は消えた・・・メグも元に戻るはず・・・メグと共に生きよう)
いつの間にか夜が明けていた。
「メグ、起きなさぁい。朝御飯にしましょ」
743:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 21:03:39 ZmVB2TF/
水銀燈カワイソスと思ったけど、いい話的要素もあって泣けた。
雪華綺晶の扱いはワロッタ。最初はメグに羽と足をやられた水銀燈に
トドメを刺しに来たのか?と思ったけど、全然違う扱いで。
744:名無しさん@お腹いっぱい。
06/08/20 21:15:45 BejP3d3z
内容は兎も角、
>>678 ⇒ >>742 の変化
意を汲んで言わせて貰うと
自分の文を 一度読み直して見ては?
と。
漏れ『だけ』かも知れないが、
文章にくどさを感じる
まぁ、内容は良かったですよ
次回作に期待
745:ロボファイ水銀燈 1
06/08/21 08:16:02 ki5bCt1I
西暦21XX年。科学技術の発達は人格を持つロボットを実現させ、人間とロボットの
共存する社会を生み出していた。その中、人間とロボット共通の娯楽として楽しまれていたのが
ロボットファイト、略してロボファイと呼ばれるロボット同士の戦いによる戦闘競技。
そして今日も我こそが最強ロボと信じるロボット達がスタジアムに集結する。
そんな中、街外れに一つの寂れたジムが存在した。トンゲロボファイジム。
ロボファイの選手を育成するジムであるが、大した選手は殆ど輩出されておらず、
三流ジムと呼ばれていた。そのジムの真ん中の練習用リングの真ん中に一人の男が座っていた。
男の名はトンゲ=ドンペイ。このジムのオーナー兼コーチであるが、その服装は
オッサンシャツに腹巻、ゲタなど、時代遅れも甚だしい格好をしていた。貧乏なのだ、彼は。
しかしその日、ある存在が彼の生活を一変させる事となる。
ローゼンメイデン第一ドール、水銀燈。彼女がドンペイのジムにやって来たのである。
「あ~らぁ、貴方が私のネジを巻いたのぉ?な~んか冴えない親父ねぇ~。」
「コイツはすげぇ・・・。ただの古臭ぇアンティークドールかと思ったらお前ロボットか!?」
「何このお馬鹿さんはぁ。私はローゼ・・・んが!」
水銀燈の言葉を遮り、ドンペイが物凄い勢いで彼女の肩を掴んだ。その時の力は物凄く
思わず関節が外れそうになった。
「お前・・・ロボファイ選手にならねぇか?」
「ちょっちょっといきなり何なのよぉ!話が読めないわぁ!」
「あ・・・す・・・すまねぇ。俺の名はこのジムのオーナー兼コーチのトンゲ=ドンペイ。お前は?」
「ローゼンメイデン第一ドール、水銀燈よ。」
「聞いた事無い型式だな~。一体何処のメーカーが作ったロボットなんだ!?」
「ロボットなんて下等な物と一緒にしないで欲しいわぁ。私はローゼンメイデン。
お父様が作った誇り高きドールなのよぉ。」
「ああなるほど。個人によるオーダーメイドってワケか。」
「貴方・・・人の話聞いてる?」
ドンペイの態度に水銀燈もカチンと来ていたが、それ以上に気になっていたのは今いるジムの汚さだった。
「それにしても汚い所ねぇ。信じられなぁい。」
「何しろ貧乏ジムでな。門下生も殆どいなくなっちまって。だが、お前は鍛えれば結構行けると見たぜ?
おい!ここで会ったのが何かの縁だ!ロボファイ選手にならんか!?」
「何よそのろぼふぁい?ってぇ~?」
「ロボファイってのは最強のロボットを決めるロボットの格闘大会よ!」
ドンペイはそう言うと、テレビのスイッチを入れる。そしてテレビではロボファイの中継が行われていた。
多種多様のロボットによる壮絶な格闘戦、入り乱れるビームやミサイル、会場中が大勢の人間や
ロボットで湧くスタジアム、などなど様々な事が映し出されていた。
「どうだ?わかったか?」
「バッカみたぁい。あんなのアリスゲームに比べれば子供の遊びよぉ。」
水銀燈はドンペイをあざ笑うかのような顔で後ろに振り返ろうとした。しかし・・・
「ほぉ。アリスゲームってのが何なのかは分からんが、お前・・・怖いんだろう?」
「な!?こ・・・怖いですってぇ?」
「違うか?この試合見て怖気づいたんだろう?キャア怖い怖いって感じによ!」
ドンペイのその言葉だけで水銀燈を怒らせるには十分だった。水銀燈は背中の翼を大きく左右に広げ、
ドンペイの顔を物凄い形相で睨みつけた。
「分かったわぁ!ならば直接アリスゲームに比べれば子供の遊びだと言う所を見せてやるわぁ!」
「よし決まりだな!試合出場等の手続きは俺に任せろ。」