06/05/10 22:05:13 aDG7F0YN
夢を見た。
眼鏡をかけた黒髪の少年が泣いている。
肩を小さく震わせながら、その弱々しい背中を丸め、嗚咽を繰り返す。
そんな彼の腕の中には、可愛らしい西洋人形が見えた。ところどころが破損しているのが痛々しいが、その精巧な作りの前では少々の破損でも見劣りしない。
この少年は、人形が壊れてしまって泣いているのだろうか。
それほど大切な人形だったのだろうか。
どんな理由であれど、これほどまでに少年に思われている人形は、幸せだったに違いない。
夢はそこで途切れた。
続く