09/05/20 13:10:08 pZAYabgd
じゃ、こんなバージョン
人類は長い間、個人の記憶力と口承以外の記録メディアを持っていなかった
ある時、突然変異として前頭葉の活動が抑制された固体が現れたが、
偶然にもその結果としてその固体(群)の記憶力は幾分改善された
この亜種を仮にホモ・サピエンス・メモリアと呼ぶ
そうすると、狩猟採集の段階の人類にとっては、どのような気候になったら
どこへ行けば何が手に入りやすいとか、どれは食える、どれは食えないなどの
情報の蓄積が進み、部族などの生存の役に立った
また、農耕を始めた頃にも、いつごろ何の種をまけばいいとか、
作物の状態がこうなったらああすればいいとかの知識が集積されることは役に立った
特に、質問-応答形式のコミュニケーションにおいては、ホモ・サピエンス・メモリアも
原則的に問題はなかったため、部族内で知識の集積メディアとして存在意義があった
その結果、ホモ・サピエンス・メモリアは、部族内での地位が上がったり、性選択により、
その遺伝子を広めかけていた
数万年前、およそクロマニヨン人の登場と並行して発生したGreat Leap Forwardと
総称される現象において、現生人類は絵を描くこと、および方法を発明/発見した
これにより、記憶から記録へと情報の集積メディアが一部移行したが、
絵として描かれた情報はその解釈に恣意性が入り込みやすいなどの問題もあり、
ホモ・サピエンス・メモリアの記憶力と、絵による記録は相補的に機能し、
ホモ・サピエンス・サピエンスとホモ・サピエンス・メモリアは概ね共存関係を維持していた
ところが、前頭葉の活動が抑制されていないどっかの馬鹿が、
何の偶然か知らないが文字などというものを発明してしまった
この、文字の発明により、記憶から記録へと情報の集積メディアが変化し、
なおかつ記録の精度も格段に正確になるとともに、情報の生存期間も長期化した
その、文字の発明から数千年後の現在、ホモ・サピエンス・メモリアは、
コミュニケーション能力に問題があることが露呈し、淘汰圧にさらされている