08/09/10 23:41:21 D4mmeMP7
淀工の生徒を教えたときに、「淀工はやっぱり、みんな上手だね」と言った。
実際、「本当に上手い」のかどうか、という判断基準は別にして、
部員「全員」が有る程度の水準を満たしている。下手な生徒が居ないのだ。
これは、高校生の部活動としてすごいこと。足を引っ張る生徒が居ないだけでも、
やはりアンサンブルでできることの幅は大きく広がる。
そうしたら、その生徒が答えた。
「先生、私ら、みんな下手くそですよ。淀工、上手い人なんてほとんどいません。
だから、私ら、できるまで練習するんです」
あきらめない。ごまかさない。できるまで、投げ出さない。だから、できるようになる。
大したもんだ、そう感心した覚えがある。
少なくとも、淀工の生徒達は自分たちが上手だなどと天狗になったりしない。
「なんでできひんねん、お前らもっと練習せい、いい音が出えへんのはおまえらが下手やからじゃ。」
そんな叱咤の声を、腐ることなく、意地でもできるようになったる、という根性で仕上げてくる。
自分たちは下手なんだから、だから良い演奏するためには練習しなきゃ、と。
だから、淀工の生徒達からは、自分たちと外の団体とを比べる発言とか、
批判などのネガティブな言葉を聞いたことがない。
自分たちは下手だから、できるようになりたいんです。だから、教えてください。
他者と比較して自分が上手くなったと安心したいから、じゃないその言葉。
本当に、大したもんだ。こんな生徒達ばかりの部活にした丸谷先生。
あなたは本物の教育者ですよ。感服いたします。
本当に、淀工には沢山のプロが指導に関わっている。でも、それはお金の問題じゃない。
この子達になら、役に立ってやりたい。丸谷先生になら協力したい。
そう思わせる何かが、ここにはあるんだと思うよ。敢えて言うなら「徳」かもしれない。