10/04/04 11:03:05 発信元:59.135.38.148
ζ(゚ー゚*ζ「人へ思いが伝えられないというのは、思う以上に悔しく歯痒いものです」
ζ(゚ー゚*ζ「ゆえにその娘も、殿方に稀に思いが伝わることがあれば、内心では喜んでいたのです」
ζ(゚ー゚*ζ「ですが、強く不器用であるが故に素直にそれを口にすることが出来ず、大半は殿方との
溝を深める結果になってしまう。これはそういう悲しい性を持った娘なのです」
/ ,' 3 「ふむ……して、その娘は一体どうなったのじゃ。思い人と結ばれたのかそうでないのか」
ζ(゚ー゚*ζ「それはまた、明日の夜にお話いたしましょう。今宵はここまでにございます」
/ ,' 3 「なんだと?」
ζ(゚ー゚*ζ「明日、今一度私をお呼び下されば、今宵の続きを話して差し上げることも叶いましょう」
/ ,' 3 「ならぬ、今言うのだ。悔しいが余はそちの言う通り、最後までその話を聞きとうなったわ」
ζ(゚ー゚*ζ「ありがたいお言葉、痛み入ります。ですが、どちらにしろ私の夢は、長くて一晩では語れぬのです」
/ ,' 3 「ならば、夜伽なぞ後回しで構わぬ。その剣のような言葉を持った少女の話、明日も余に聞かせてみせよ」
ζ(゚ー゚*ζ「畏まりました。それでは今宵は、ここで幕とさせて頂きまする」
ζ(^ー^*ζ「王様、どうか良い夢を」
/ ,' 3 「うむ」