10/01/13 12:03:14 発信元:210.153.84.77
雪もとけてきましたねえ。
残念です。
「1900」について、個人的な記憶を。
私が高校生の頃、友人から借りた坂本龍一のライブ・ビデオにこの曲がありました。
ブレス・コントローラー付きシンセをジェフ・ボヴァがバックで弾いてるヴァージョンで、
ようつべの動画はそれと同じものです。
たしか1988年の映像になります。
当時、ピアノ弾きの女の子とつきあっていた私は、どうにか彼女にこの曲を弾いてもらいたかった。
で、楽譜をプレゼントしたくて探したのですが、版権の関係でこのヴァージョンの楽譜はとっくの昔に絶版していました。
しかたなくソルフェージュの得意な先輩に、昼食3日分の奢りで楽譜に起こしてもらいました。
左手の外し具合に癖があったそうで、きちんと譜に起こすのに意外と手間取ったみたいでしたが、
3日で書いてくれました。
で、ようやく彼女に弾いて貰ったわけです。
女の子なのでタッチが柔らかくて、美しいメロディの流れに目線を向けた演奏でした。
テンポも少し緩め。
教授みたいに左手が刻む和音に熱を潜ませる演奏とは、ベクトルが異なるやりかた。
なにかに録音していたわけじゃないけど、まだちゃんと耳に記憶が残っていました。
この曲をひさしぶりに聴いていたら、教授の曲なのに同時にその女の子の演奏を思い出しました。
こういうセンチメンタリズムっていうのは、スレに書きつければ
たしかにまあひとりよがりな厨房思考に見えてしまうもんでしょうが、
だが間違いなく人を善く生かす杖でもあると思いますよ。
とんがりさん、記憶というものは大切なものですね。