09/06/28 09:21:05 発信元:121.117.97.130
-あるブロガーさんが訳したもの-
社説:麻生太郎の復活
[ニューヨークタイムズ 2008年9月24日]
日本の新しい首相、麻生太郎は、日本の近隣諸国によって、喧嘩っ早い民族主義者としてよく知られており、
好意的には記憶されてはいない。
2005~2007年の外相として、麻生氏は、戦前の日本の植民地主義の達成を称賛し、
戦時中の虐殺を正当化し、中国を危険な軍事的脅威とえがきだすことによって、
中国や韓国との関係を難しくし、地域の緊張を高めた。
今度、長く政権与党である自由民主党内の権力ブローカーが彼を、この2年で4人目の首相にして、
麻生氏を「実利主義者〔プラグマティスト〕」として再ブランド化した。
麻生氏は、日本の落ち込んだ経済を活気づけることに集中するよう期待されている。
だから、21世紀を成功裏に導くためには、彼は、外交関係についていえば、
民族主義をプラグマチズムに取り替える必要に迫られるだろう。
日本の将来は、最大の貿易相手国である中国、韓国その他急速に成長している近隣諸国と
さらに強い政治的経済的な関係を築くかどうかにかかっている。
彼は、ワシントンに、インド洋における日本の海上自衛隊による燃料補給活動
―アフガニスタンにおけるアメリカと同盟国の軍事作戦を支持する日本のリスクなしのデモンストレーション
―を中止させようとする野党の努力に反対することを請け合った。
〔しかし〕アメリカが必要としているのは、責任ある戦略的パートナーであって、
帝国の幻想をふりまいたり腕力を見せびらかしたりしてアジア諸国の激しい反発をまねくような政府ではない。
民族主義は、不穏な政治的復活をとげようとしている。
なぜならば、多くの日本人が、かつてはアジアの明白の経済リーダーだった自分たちの国が
急成長する近隣諸国にたいして人知を失いつつあることを恐れているからである。
日本に必要なことは、そんなことではなくて、小泉元首相が始めた市場改革を完成させることによって、
その経済を現代化することだ。
さらに、近隣諸国を対等の国としてあつかうことで、外交政策を現代化する必要がある。
もし、麻生氏がこの課題をこなせるほど十分にプラグマティック〔実利主義的〕であるならば、彼は、首相として成功するかもしれない。