シベリア大学 1時限目at SIBERIA
シベリア大学 1時限目 - 暇つぶし2ch209:ビショップ BISHOP
10/05/24 00:00:13 発信元:27.230.178.14
URLリンク(ja.wikipedia.org)
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ビショップは僧侶、山高帽のいでたちです。
僧侶が闘うなんて、殺生も大概にしろクソ坊主と怒られそうですが、
これはもともと古代インドの騎象兵。駒も象牙を模したものとされています。

[*I  I  I  I*]
[  I*I  I*I  ]
[  I  I△I  I  ]
[  I*I  I*I  ]
[*I  I  I  I*]

ビショップは、斜め方向にどこまでも進めます。
将棋の角と同じ動きです。

210:ポーン PAWN
10/05/24 00:02:10 発信元:27.230.178.14
URLリンク(ja.wikipedia.org)
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ポーンは歩兵です。丸い頭を乗っけたかわいいやつです。
最も多い駒で、出番もそれに比例します。

[  I  I  ]
[  I↑I  ]
[  I○I  ]

ポーンはある意味、最も複雑な動きをします。
基本的に、ポーンは前に1マスずつ進みます。
ところが、ポーンは前の駒を取って進むことができません。
なので、目の前に駒が置かれると、ポーンはそれ以上動くことができません。


[  I  I  ]
[*I  I*]
[  I○I  ]

実は、ポーンの利きは左右斜め前方にあります。
こちらはふだん進むことができないマスですが、
敵の駒がそこにあった場合のみ、駒を取って進めます。

211:ポーン PAWN 2
10/05/24 00:03:43 発信元:27.230.178.14
[  I※I  ]
[  I  I  ]
[  I○I  ]

さらに厄介なことに、ポーンの動き方にはもう一種類あるのです。
ポーンがゲーム開始から「一度も動いていない」場合、つまり
セカンドランクまたはセブンスランクにいる場合、
かつ間に何の駒もいない場合に限って、
ポーンは一段飛ばして二歩先へ進むことができるのです。
この場合も、敵の駒を取ることはできません。


[  I※I  ]
[*I↑I*]
[  I○I  ]

まとめると、ポーンの動きは上のようになります。

212:補足
10/05/24 00:04:36 発信元:27.230.178.14
クイーン、ルーク、ビショップは、盤の上をどこまでも進むことができます。
ですが、敵駒を飛び越えて先に進むことはできません。
また、自分の駒を取ることもできないので、手前で停止することになります。

[◇I*I*I●I×I×]

[□I*I*I○I×I×]

ただし、ナイトに中間の駒は関係ありません。
目的地までピョンと跳びこえるイメージを持つとよいでしょう。

[  I*I  ]
[○I●I*]
[▽I○I  ]

213:補足 2
10/05/24 00:06:15 発信元:27.230.178.14
さらに、ビショップに関して加筆しておくことことがあります。
もう一度駒の初期配置を見てみましょう。

[■I▼I▲I◆I★I▲I▼I■]8

[□I▽I△I◇I☆I△I▽I□]1

白キングのいるマスが黒、黒キングのいるマスが白です。
白ビショップは、キングサイドは白、クイーンサイドは黒マスにいます。
黒ビショップは逆に、キング側が黒、クイーン側が白マスです。

思い出してほしいのが、ビショップの動き方です。
ビショップは斜めにどこまでも進んでいきますが、白マスからは白マス、
そして黒マスからは黒マスにしか進めません。

つまり、ビショップははじめから別々の色のマスを動いていくことになるので、
両者はぶつかることもなく、役割も変わってきます。
永遠に出会うことのない、双子の兄弟というわけです。

214:チェック
10/05/24 00:07:10 発信元:27.230.178.14
さて、それぞれの駒がどういう動き方、攻撃範囲を持つかが分かりました。
相手の駒が自分の駒に利いている場合、駒は攻撃に曝されているわけですが、
キングが攻撃されたとき、これを「チェック」と呼びます。
チェックを受けた場合、キングは以下のどれかの方法をとって
チェックを回避しなければなりません。

1、キングを敵の駒が利いていないマスへ移す
2、キングと敵駒の間に自分の駒をはさむ
3、チェックしている駒を取ってしまう

これ以外の手は全てイリーガル・ムーブ(反則手)です。
(将棋においての反則手は負けになりますが、チェスでは駒を戻して再開します)
では、次の図で黒キングはどうすればいいでしょう。

215:チェックメイト
10/05/24 00:08:11 発信元:27.230.178.14
[  I  I  I  I  ]
[□I  I  I  I  ]
[  I  I★I  I◇]
[  I  I  I  I  ]
[  I  I☆I  I  ]

今、黒キングはクイーンによってチェックを受けています。
黒はなんとかしてキングを守らなければなりません。しかし、

1、キングを敵の駒が利いていないマスへ移す
 これはキングの動ける周囲8マスが白駒の利きなので不可能です。
2、キングと敵駒の間に自分の駒をはさむ
 黒にはキング以外の駒がありません。
3、チェックしている駒を取ってしまう
 黒にはクイーンを取る手だてがありません。

このように、キングがチェックを受け、かつ解除する手段を失うこと─
─これを、「チェックメイト」と呼びます。
敵キングをチェックメイトしたプレイヤーは、ゲームに勝利するのです。

216:キャスリング
10/05/24 00:09:42 発信元:27.230.178.14
ようやく、ゲームの目的がわかりました。
しかし、まだ説明していない三つの特殊ルールがあります。

その一つが「キャスリング」です。

キングとルークが同時に動く変わった手で、条件は

1、キング、ルークのどちらもゲーム開始から一度も動いていないこと
2、キング、ルークの間に駒がないこと
3、キングがチェックされていないこと
4、キングの到達地点に敵の駒が利いていないこと
5、キングの通り道に敵の駒が利いていないこと

この条件をすべて満たしているなら、キャスリングをすることができます。

217:キャスリング 2
10/05/24 00:10:53 発信元:27.230.178.14
やり方は、まず
[□I  I  I  I☆I→I  I□]
キングをルーク方向に2マス進め

[□I  I  I  I  I  I☆I□]

ルークを、キングをまたいで隣に置く
[□I  I  I  I  I□I☆I←]

これでキャスリングは完了です。
また、クイーン側のルークとも同様のことができ

[→I  I☆I□I←I  I  I□]

こちらをクイーンサイド・キャスリング、前述した方を
キングサイド・キャスリングといいます。

キャスリングには、弱いキングを安全な盤の端に移動し、
強力なルークを活躍度の高い盤中心に寄せるという重要な意味があります。

218:アンパッサン
10/05/24 00:11:50 発信元:27.230.178.14
もう一つの特殊ルールは、ポーンに関するものです。
まずは下の図を見て下さい。

[  I●I  ] 8
[  I  I  ] 7
[○I※I  ] 6

黒ポーンは今まさに「二段跳び」するところです。
その脇に、白ポーンが待ち構え、黒ポーンが一歩動けば取れる位置にいます。

[  I↓I  ]
[  I  I  ]
[○I●I  ]

黒ポーンが動きました。白ポーンは脇を素通りされ、黒ポーンを取れません。
白ポーンは黒ポーンを捕らえ損なってしまったわけです。

219:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
10/05/24 00:17:38 発信元:221.56.135.11
支援…遅かったか

220:アンパッサン 2 >>219ありがとうございます、再開
10/05/24 01:17:04 発信元:27.230.178.14
[  I  I  ]
[  I○I  ]
[  I*I  ]

ところが、白ポーンも動きました。斜めに進んで、黒ポーンが消えています。
まるで、黒ポーンは一歩しか進まなかったかのような結果になりました。

これは「アンパッサン」というルールのためです。
アンパッサンとは、「二段跳び」をしたポーンに対し、
通り道に利きを持つポーンがいた場合、跳んだポーンを取れるというものです。

アンパッサンは、フランス語で「通りがかりに」という意味です。

もちろん、右側にいるポーンもアンパッサンができます。

[  I●I  ]
[  I  I  ]
[  I※I○]

[  I  I  ]
[  I○I  ]
[  I*I  ]

また、アンパッサンができるのはポーンだけで、他の駒は不可能です。

221:プロモーション
10/05/24 01:19:04 発信元:27.230.178.14
最後も、ポーンについてのルールです。
図では今、白ポーンがボードの端、8thランクに達しようとしています。

[  I↑I  ]8
[  I○I  ]7
[  I  I  ]6

× × ×
[  I○I  ]8
[  I↑I  ]7
[  I  I  ]6

ボードの端に来ました。ポーンは前にしか進めないので、もうどこにも進めません。
では、このポーンは役立たずになってしまうのでしょうか?

[  I◇I  ]8
[  I  I  ]7
[  I  I  ]6

なんと、ポーンは最強の駒クイーンになってしまいました。

222:プロモーション 2
10/05/24 01:20:00 発信元:27.230.178.14
これは、「プロモーション(昇格)」という現象です。
ポーンはボードの一番端に達したとき、好きなピースになることができるのです。

○→◇
  →□
  →△
  →▽
ポーンはプロモーションをすると、クイーンの他ルーク、ビショップ、ナイトになれます。

× ○→☆
× ○→○
ですが、キングになることはできません。
また、ポーンのままでいることもできません。

何か駒を取って8ランクに達した場合も、ポーンはプロモーションをしなければなりません。

なお、プロモーションができるのはポーンだけです。

223:ステイルメイト
10/05/24 01:21:31 発信元:27.230.178.14
チェスの目的は「相手キングをチェックメイトすること」です。
また、キングは自ら取られる位置に進むことはできないことも説明しました。
その上で、下の図を見て下さい。

[  I  I★]
[  I□I  ]
[☆I  I  ]

盤の上にはこの三つ以外の駒は無いものとします。
この状況で黒番だったとすると、どういうことになるでしょうか。

回ってきた手番をパスすることはできません。
また、黒キングが動きうるマスは全て白に支配されています。
では、黒キングはチェックメイトされているのでしょうか?

224:ステイルメイト 2
10/05/24 01:22:22 発信元:27.230.178.14
チェックメイトの定義は、
「キングがチェックを受け、かつそれを解除する手段がない」です。
図では黒キングはチェックされていないので、これはチェックメイトではありません。

これは「ステイルメイト」と呼ばれます。
ゲームはここで終了し、結果はなんと「引き分け」になります。
ルーク一つ分得をしていた白ですが、引き分けにされてしまいます。
ですから、キングをメイトするときには十分に注意する必要があります。
また、不利なときは戦略的にステイルメイトに持ち込む戦法もあります。
これはある意味チェックメイトよりもなお難しいのですが・・・

引き分けのルールは、この他に
全く同じ盤面が三回現れる「リピテイション」(千日手)や、
片方の提案と両者の合意によって成り立つ引き分けなどがあります。

225:基礎ルール編終了 シベリア大学チェスサークル提供
10/05/24 01:24:56 発信元:27.230.178.14
さて、これでざっとルールをさらえたと思います。
まだ説明しきれてない部分もありますが、それは終盤の複雑な引き分けルールや
競技としてのルール(時間制限やマナーなど)だったりしますので、
現時点で把握しておく必要はないでしょう。

これでもうチェスを始めることができます。ですが、何をやったらいいのかがまだ
はっきりしないので、勝負の全体的な流れについては後日講義を重ねます。

拙文、多レスをお詫びします。

次回はテクニックのいろは、表記法の紹介とゲーム鑑賞になります。
それでは。

226:追記
10/05/24 01:43:51 発信元:27.230.178.14
>>220、アンパッサンの説明ですが
「アンパッサンをするのは、相手ポーンが動いた直後でなければならない」
を書き添えるのを忘れていました。
二段跳びから1手以上経過すると、アンパッサンはできなくなります。

227:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
10/05/25 04:51:17 発信元:111.217.138.52
おもしろかったです。
鏡の国のファンなのですが、よりいっそう物語が理解できました。
次回の講義にもぜひ参加させてください。

228:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
10/05/26 01:14:00 発信元:114.166.242.245
乙でした
これをきっかけにチェスを始めようかと思います

229:学生
10/05/27 21:49:20 発信元:210.136.161.14
チェスの講義も受講届を出さないと。


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