10/03/14 14:35:14 K+PxHuLi0
「速く安全」最適な方法 実用化へ国の財政支援を JR北海道・柿沼副社長
トレイン・オン・トレインの開発や設計を指揮するJR北海道の柿沼博彦副社長に、展望や課題を
聞いた。
─国土交通省の三日月大造政務官がトレイン・オン・トレインの実験を視察した。
「青函トンネル内を新幹線と貨物列車が速く安全に走るために、一つの選択肢を提示した。速度
を落としたり、時間を区切って運転するなど問題解決の手法は複数あるが、JR北海道としては
新幹線の性能を十分に引き出し、貨物列車との協調が図れるシステムだと自負している。
─開発や検証の進展状況は。
「今はまだ基礎開発の段階。重心や走行安定性などのシミュレーションを重ね、この段階の
課題解決は70~80%終わった。今後は実用化に向けて仕様を決めたり、さらなる課題を解消する。
地球を120周するほどの距離を試験走行し、問題点をなくしていく。息の長い仕事になる」
─費用面は大きな課題だが。
「どのシステムを採用するかは国が決めることだが、新幹線の性能を生かすにはこの方法が
最適と思う。苗穂工場での研究はJR北海道だけでもできるが、実用化は一企業だけでは無理。
国の支援をお願いしたい」
─他の企業や団体との連携は。
「新幹線と貨物列車の共存という点では、JR貨物は同様の考え方を持っているだろう。北海道
で新幹線を有効活用するために、一緒に考えていかなければならない」
─自動車を積み込む「カートレイン」は。
「自動車を積み込む専用のターミナルを設置すると、北海道と青森をカートレインが結ぶように
なる。新幹線が旅客だけでなく車や貨物も運べると、観光や物流で大きな効果が期待できる」