09/12/26 16:29:51 yXllrxe60
東海道新幹線が出来て日本のサラリーマンは幸せになったか?
昔は東京本社の人間が大阪支社に出張ともなれば、宿泊が前提。
「遠路はるばるおこし下さいまして」ということで、仕事が終われば一席設けて
軽く飲んだあと、支社が手配してくれたビジネス旅館でひと風呂浴びて暖かい
布団でグッスリ。それがいまや、東京駅6時始発の新幹線に飛び乗り、大阪で
朝10時から夕方5時まで多くの会議をハシゴして、その日のうちにトンボ返りが
当たり前になった。暖かい布団は窮屈な自由席に、暖かい夕食はワゴン販売の
冷たい弁当と缶ビールになった。
Cルートが出来ても日本人は幸せにならないよ。
八王子駅6時始発のリニアにドブネズミ色のスーツを着たサラリーマンが
鮨詰めになって、大阪で8時30分から始まる会議に向かう。轟音が鳴り響く
長大なトンネルの中、窮屈な自由席で隣の人に肘が当たらないように気を
遣いながら、パワーポイントを立ち上げ会議資料の修正。それがCルート。
一方、会議を早めに終えて、夕暮れの南アルプスを眺めながら読書しつつ、
諏訪湖畔の夜景を肴にワインを楽しめるのがBルート。
「諏訪名物の腕時計の車内販売でございます。」
「どれ、ひとつ、良夫に土産でも買っていってやるか。」
「いま帰ったぞ。良夫お土産だ、開けてご覧。」
「やったー、パパ!ありがとう!」
「まあ、あなた!いいんですの?こんな高い物を・・・。」
「なあに、今日は良夫の誕生日じゃないか!土産が買えたのもBルートのお陰だ。」
「何ですの?そのBルートって。」
「いいかい、ここが名古屋、ここの南アルプスを抜けて、ほおらここが諏訪湖・・・」
「いやん!くすぐったいですわ、あなたん!やめてください!あっ!あっ!」
「こりゃひとつ、良夫の誕生日プレゼントに可愛い弟か妹をこしらえて
やらにゃいかんな。」
「まあ、あなたったらん♪」
これがBルート。