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いすみ鉄道新社長に鳥塚氏
2009年06月29日
第三セクターのいすみ鉄道(本社・大多喜町)は28日、株主総会と取締役会を開き、公募に応じた123人の中から審査で選ばれた鳥塚亮氏(48)を代表取締役社長に選任した。
記者会見した鳥塚氏は「アニメのキャラクターを使って利用者増につなげるなどして1億円の売り上げ増を目指す。黒字化は無理ではない」と意欲的な抱負を語った。
鳥塚氏は応募時点でブリティッシュ・エアウェイズ日本支社旅客運航部長。同社は7月末で退職するが、実質的な勤務の必要はなく、いすみ鉄道の仕事に専念するという。
社長就任は29日付で、任期は2年。
鳥塚氏は基本的な経営方針として、「地元に密着した鉄道だが、各種関連事業を行い、収入を増やしたい」とした。
具体策としては、アニメのキャラクターを列車の前面にマークとしてつけて運行して観光客を集めるほか、キャラクターをつけたお土産も販売するという。
「キャラクター関係で数千万円の売り上げを確保し、在任中の黒字化に自信はある」と語った。
列車の運転席からの展望を撮影したビデオの制作会社も経営しており、年商約5千万円をあげている。このため、「いすみ鉄道は経営しやすい規模だ」と強気だ。
同社の会長を務める田嶋隆威・大多喜町長は「若手経営者として自分のカラーを打ち出すことを期待したい」と語った。
いすみ鉄道の社長公募は民間の経営感覚での鉄道再生が狙い。昨年4月に吉田平氏が就任したが、今年2月、知事選に立候補するため退任した。
鳥塚氏は民間公募で2人目の社長となる。また、植田浩社長と岡田周美副社長は退任した。