10/05/15 19:52:19 C/d/iOwo0
「次はここ」
そう言って爺さんは、自分の耳を掴み、今度は耳を引っぺがした。
今度こそ誤魔化し様がない。耳は側頭部から見事に離れていた。
ここでも変なネバネバした糸があった気がしないでもない。
あと、鼻外したりもしてた覚えがあるなー。さすがに記憶があやふや過ぎて確信は持てないが。
そして次。いままで黙ってた、そばにいたガキがしゃべり始めた。
「ねぇねぇ、僕のも外してみてよ」
いきなりとんでもない事を言ってのけるコイツ。
「おう、いいぞ」
そして了承する爺。
展開についていけないまま、爺がガキの指に手を伸ばし、ぐいっと引っ張る。
爺と同じように指が外れた。
もう理解不能。なにがどうなってるんだ。元々人間の指は脱着可能なのか?
真夏の昼間のうだるような暑さの中、俺は混乱しまくっていた。
そして、爺が今度は俺に声をかける。
「ほ ら 、 今 度 は お 前 も や っ て み ん か ?」
当時(ryはこのセリフにビビり、「や、やだ!」とかいってピューッと逃げ出した。
ここで後ろから笑い声・・・とかだと怖い話的には合格なんだが、そんな事は無く。
兄貴のチームのブルーシートに行って、「あっちに親指外せるじーさんがいた!」とか言って保護者陣に「それじゃ絆創膏貼ってあげないとねーw」
なんて言われただけのオチだった。
ちなみにその後、実際絆創膏を持って爺さんを探したんだが、見つからなくて(´・ω・`)ってなった。