10/03/05 11:45:08 W7ZYbk7Q0
私の母方の一族にまつわる話です。私の幼少期の記憶と後に聞いた話を纏めてあるので
推測が入りますが気にしないで下さい。
私の母方の家系はA県のM神社の宮司家の分家筋に当たる家系。
分家したのは何百年も前で、分家したばかりの頃は湿地帯の干拓をやって土地を増やしていた。
おかげで、母方の一族は大地主だった。農地解放で資産の大部分を失ったとはいえ先祖伝来の
お宝や資産が多くある。宝は景徳鎮やら屏風、書画、先祖が使っていたであろう宝飾品で飾られた
簪・櫛、屋敷内にあった神社(区画整理の関係で今は隣にある)に奉納した刀、合戦に持っていく武具etcだ。
蔵に納められていたが、例外のものもあった。
そのなかに細工を凝らしまくった銅鏡があった。いつも厳重に封がされた箱に入れられて
神棚の隠し扉にいれていた。この鏡は一種の呪物らしい。
土地を干拓するときは最初に家と神社を建てる。
家は住処だから当然だが、神社は湿地帯を干拓するにあたり、
干拓を邪魔する「モノ」(「穢れ」と呼んでましたので以後そう呼びます。)
を押さえつけるために建てるのだそうだ。
ところが「穢れ」はどういうわけか神社を建てるだけでは足りなかったらしく、
干拓作業中に人が突然奇声をあげて死んだり、猟奇的な殺人をしたらしい。
そこで先祖は特殊な鏡を用いて穢れを封じたらしい。
この鏡は広範囲から「穢れ」を吸い集める性質がある。
そのため持ち主の周囲は穢れに触れることになる。
ハッキリいってありがたくない代物だが捨てるともっとヤバイので、
何人かの親戚は同じ様に鏡をもって神棚に母の一族と縁ある神様たちと祀っていた。
この鏡を勝手に捨てたりしないよう。鏡の持ち主の家と監視役の家で近親婚を繰り返してた。
私の父方は監視役の家で、鏡の持ち主に何かあった場合、
監視役の家の者が養子としてその家に入って跡を継ぐことになっている。
そして私の父はそうだったのだ。(監視役の家は比較的緩いですが鏡の持ち主の家系の近親婚は相当に酷いです。)