10/04/10 09:07:57 0pDHNuBlP
仕事の途中で喉が渇いたので自宅近くの自販機にコーヒーを買いに行った。
ここらへんは夜中になるといわゆる「出る」と噂の所で、何人も行方不明になってる、という所だ。
幽霊なんて嘘に決まってるだろ馬鹿馬鹿しい、と手を拭いながら歩いていると、
自販機の前に雨でズブ濡れの髪の長い若い女が佇んでいた。
一瞬ギョッとしたが、人間に決まってる、それに女の子を放っとくわけないだろうと考え、話しかけた。
「どうしたの?」
「・・・」
「ん?」
「・・・いもうとが・・・いなくなったんです・・・ここで決して一人になるな、って言ったのに・・・なのに・・・」
ヤバい。錯乱してる。とりあえず落ち着かせよう。
「落ち着くんだ。まだ大丈夫なはずだ。俺も探すの手伝うから。」
やっと落ち着いたのか、その子は一瞬安堵したような笑みを浮かべた。