10/03/31 19:41:43 UhjHA8qv0
僕は好物であるデミソースのハンバーグをほおばりながら、テーブルの上に広げてある私鉄の時刻表に目を通す。
時間を決めると、やや急ぎめにハンバーグを食べ終え、さっそく出発することにした。
ところで、僕は携帯電話を持っていない。親に知らせたところでなんの損益もないが、一応伝言として手書きのメモを残しておくことにした。
メモをテーブルの上に置き、外へ出る。
久しぶりに外へ出たので、僕は少しすがすがしく感じた。
ここから徒歩で歩けば、ちょうど良い時間に電車が来るだろう。
僕はとくに親は嫌っていなかった。むしろ、自分自身に腹立ちを感じてると言っても良いほどだ。
僕は変われなかった。だが、これも今日限りにしよう。
僕を見た女の子が笑みを見せてくれた。可愛い子だと思いながら僕も微笑み返した。
なんにも不安がることはない。僕には、もうきびすを返すつもりはなかった。
踏切音がなっている。間に合ったようだ。
僕はぼさぼさにのびた髪の先端が目に入ったので、手でどけた。
そのとき、ぼさぼさにのびたひげにデミソースがからまっていたことに気がついたが、どうでもよかった。
また、自分がパジャマでいることにも今気がついたが、もはやどうでもよいことだった。