09/08/01 17:55:52 kKoelAN20
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「正確にその伝承を伝えようか?
遙かな昔、その大陸、アトランティスには高度な文明が発達し、
ポセイドンを神として崇める者たちが栄華を極めていた。
・・・だが、彼らは『神々』の怒りに触れ、罰せられ、滅ぼされた・・・。
その過酷な罰が大地震・津波・そして大陸の沈没だと言う・・・。
ここまではいいかい?」
「あ、はい、わかります。」
「問題はその解釈だ、
その学者が唱えたのは、キミの曾お爺さんの心を変えるほどの衝撃的なものだったらしい、
・・・アトランティス文明の神はポセイドン・・・、
そして、『神々』が罰したのは・・・そこで暮らしている人々よりも、
むしろ支配者でもあるポセイドンではないか、というものなんだ。」
「えっ!? ポセイドンって偉い海の神様でしょ?」
「・・・それが違うらしい。
ポセイドンが海の神としてメジャーになるのは、紀元前7~8世紀ごろのホメーロス辺りからと言われている。
・・・それ以前は、ギリシア人が地中海近辺に住み着く前から、
土着の人々の間に更に古くから信仰されていた原初の神・・・、
この大地の唯一の神だったそうだが、それが、ギリシア人などの外来の文化と融合し、時を重ねていくうちに、
その地位は落とされ、海の神として後代に変化していったらしいんだ。」
「・・・てことは・・・。」
「うん、つまり、アトランティスが実際どこにあったのかは、あまり問題ではないらしい。
問題は、本来、この地上の支配者であったはずのポセイドンが、
他の神々に敗れて、その所有する世界ごと滅ぼされた・・・、
これが、話の肝要になるんだ。」
さすがにタケルもこの話の行き先が見えてきた気はするが、まだ、この段階では納得はできない。
そこは、日浦も同様だったのだろう、
日浦義純は、ゆっくり、そして丁寧に、決定的な事実を口から吐き出した。
「そして、その学者にも、自分の家系に伝えられる異伝があったそうなんだ・・・、
すなわち、遠い未来、大地の底に閉じ込められたポセイドンが、
大きな地響きと恨みの叫び声とともに復活するのだ、・・・とね・・・。」
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