09/05/24 04:14:01 B3+fEFe10
>>50の続き
この仏像という像は今から150年近く前、俺のご先祖様が地元で起きた大洪水の翌日、
土石流の片付け中に泥と瓦礫の山の中から見つけた品物で、金で出来ている事や
見た目が仏像に似ていることから、何かありがたいものであろうということで持ち帰り、
そのまま家の仏間にかざっていた。
和尚さんが言うには、洪水で山の上のほうから流れてきたのではないかとの事だった。
(ただし俺の地域は元々山深い場所で、俺の住んでいた地域より上に村などは無い)
その像を持ち帰ってから数日後。
あちこちで異変がおき始めた。
始めは家で飼っている猫や家畜が謎の病気で死にはじめ、それはご先祖様の家だけ
でなく周辺の家々でも起き始めた。
更に暫らくすると、子沢山だったご先祖様の家の子供が次々と死に始め、10人いた
子供がたった半年の間に3人にまで減ってしまった。
当初疫病かと思われ、村で様々な対策がされたらしいが何一つ効果が無く、ご先祖様
の家以外の子供が死に始めた頃、その金の像にある異変が起きている事に気が付いた。
拾ってきた当初、その像は無表情に近い顔をしていて、感情を読み取れるようなものは
何も無かったが。ふとご先祖様が像を見てみると、明らかに「ニヤニヤ」という感じの
笑い顔に表情が変わっていたとか。
更に不気味な事に、像の足元辺りから上のほうへ、まるで血管のような赤い線がいくつも
伸び始めてきていた。
当初は「気のせいだ」と見なかった事にしていたご先祖様だが、その血管のようなものが
人が死ぬたびにどんどん上のほうへ広がっていくのを見て、これはもう手に負えないと、
当時のお寺の住職に持ち込んだらしい。
金で出来ていたので、手放すのが惜しかったというのもあるだろう。