09/04/29 21:59:01 NX8Hv8u50
レスありがとう。
山男の話は覚えてるだけで4つあるんだけども、>>324の山男の話を投下するよ。
ある時、いつものように山に入ったじいちゃん。
その日はウサギの罠の様子を見ようと思っていた。
全部で5つ仕掛けたから、近いポイントから順に回っていくことにした。
1つ目のポイントは山に入ってすぐの所。罠にはかかってない様子。
2つ目・3つ目はそこから左へ行った所。それらもかかっていなかった。
今日は不調だな、と感じながら4つ目のポイントへ向かうじいちゃん。
4つ目のポイントは、3つ目のポイントから登った所だった。
そのポイントは絶好のポイントで、勝率も高かった為、じいちゃんは意気揚揚と罠を確認してみた。
しかし残念ながら、そこも不発。
どうしたもんかな、と罠の近くに腰をかけ、ぼんやりと罠を見つめているとある事に気が付いた。
罠は外されていたんだ。
ウサギは一度捕まり、そして誰かが罠を外している(自力で脱出出来るもんじゃなかったらしい)。
その事にじいちゃんは腹を立て、急いで5つ目のポイントへ向かった。
5つ目のポイントは4つ目のポイントに近い所。
だからそこも外されている可能性があったからだ。
「くそう、横取りしやがって」と、誰だかわからない犯人を憎憎しく思い登っていった。
そして5つ目のポイントの傍までやってきた時、罠の辺りに傍目からでも分かる大きな人が屈んでいるのを見つけた。
「あいつだ!」
声を上げずに近くに佇んでいる樹木の影に隠れるじいちゃん。
そしてそっと様子を窺った。
その大きな人は、罠の辺りにじっと屈んだまま動かない。
と、ガサガサと物音が立ったと思ったらすくっと立ち上がった。
やはり罠を外していたのはそいつだったようだ。