09/04/18 09:08:33 Ligd3p6E0
女が出て行った後、俺はベッドから這い出た。
俺は部屋の電気を付けて、煙草をポケットから取り出すと、一本だけ吸って箱はガラステーブルの上に置いた。
俺の吸う煙草の銘柄は彼女のと同じ銘柄だ。もちろん俺が彼女に合わせた。
身支度をしてから部屋の電気を消し、玄関へ向かう。
外は雨だった。天気予報では明日は晴れだと言っていた。
傘を持ち、戸締りを確認してから外へ出た俺は、適当な場所で時間を潰した。
スロットで大勝ちして意気揚揚と家に帰り付いたのは、夜8時を回った頃だった。
気分がいいと、ドアを開ける時の鍵の回りもスムーズに思える。
リビングと寝室の電気を付け、帰りにコンビニで買ってきた缶ビールを開ける。
缶ビールを半分程空けたあたりで、缶ビールを冷蔵庫の上に置き、風呂場へと向かった。
洗面所で見なれない口紅を見つけた。開けて中を確認すると、薄いルージュ色だった。
熱いシャワーを浴び、念入りに体を洗う。
風呂から出た俺は、冷蔵庫の上の缶ビールを手に取り、それを空にしてからゴミ箱へ捨てた。
リビングの電気を消し部屋に戻ると、ガラステーブルの上に置かれた煙草の箱が目に付いた。
俺はまた一本だけ煙草を吸うと、箱をポケットに仕舞った。
俺は何か見落とした事が無かったかどうか、部屋を見渡した。
そして俺は部屋の電気を消し、ベッドに潜り込んだ。
しばらくすると、玄関の方でドアの開く音がした。彼女が返ってきたのだ。
冷蔵庫のドアを開ける音、缶チューハイのタブを開ける音がした。
彼女が部屋に寝巻を取りに来た時は、俺はベッドでじっとしていた。
彼女がシャワーを浴びる音が聞こえた。
部屋に戻ってきた彼女は、先にベッドに居た俺に対して何も言わずにベッドに潜り込んだ。
翌朝は休日だったので、俺と彼女はリビングで遅めの朝食を取った。
しかし昼を過ぎた頃、彼女が俺を洗面所に呼び出して何かを指差した。
残念ながらその日は雨が降った。