∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part41∧∧at OCCULT
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part41∧∧ - 暇つぶし2ch19:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:11:37 zU2H0wnS0
783 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/22 01:53
知り合いの話。

冬山登山に出かけ、大きな山小屋に泊まった時のこと。
団体用の広い部屋に三人で雑魚寝したそうだ。

夜中に、仲間の苦しそうな声で目が覚めた。
隣を見やると、彼の身体の上に黒い影が乗っているのが見えた。
影は仲間を両手で抱きかかえ、どうやら接吻しているようだった。
慌てて身を起こすと、たちまち影はかすんで消えてしまったという。

仲間の生命に障りは無かったが、その身体は冷え切っていたらしい。
計画を切り上げ、次の日に山を下りたのだそうだ。

20:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:12:04 zU2H0wnS0
784 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/22 01:53
先輩の話。

アメリカへ出張に行っていた時のことだ。
向こうの山に登って、親しくなった現地のガイドに聞いたのだという。

一人の時に山小屋を見つけたら、入る前に注意することだ。
普通の山小屋なら何も問題は無い、ゆっくりと休むがいい。
だが、もし、小屋の扉がひとりでに開いたら―
   もし、踏みしめた床が柔らかく弾力に富んだピンク色だったら―
   もし、酸っぱい臭いのする液体が滴っていたら―
   もし、床の上に骸骨が散乱していたら―
それは山小屋ではなく、グーディナルなのだから。

ガイドによるとその地方に伝わる民間伝承の怪物で、短編小説にもなったそうだ。
その土地には食虫植物が多く見られるのだが、ひょっとしたらその化け物かもな。
そう言って、ガイドは酒を注いでくれたという。

21:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:13:53 zU2H0wnS0
834 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/24 10:58
私の体験した話。

春先に、人里離れた山中で道路工事のバイトをしていた。
まわりは杉の森林で、杉花粉がまるで黄色い雲のように見えていた。
ネコと呼ばれる手押し車で土砂を運んでいた時に、視線を感じた。

杉木の天辺で、白装束姿の老婆が背筋をピンと伸ばして立っていた。
無表情にこちらを見ている。

次の瞬間、大きなくしゃみが出て咳き込んでしまった。
再び目をやると老婆の姿はもう見えなかった。
花粉症でなかった私は、その後一年間だけ花粉症を患った。

22:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:14:31 ht+n66Gg0
>>1

23:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:16:22 zU2H0wnS0
835 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/24 10:59
知り合いの話。

営業の仕事をしている彼は、その時疲れが溜まっていたらしい。
仕事の合間に、山中の道路で車を止めて休んでいた。
うとうとしていると奇妙な夢を見た。

山から巨大な蛇が下りてきて、自分の身体の中に入り込んだそうだ。
それから車を運転し始め、知らない別の山中の道路に分け入っていく。
その山の中腹で車を止めると、蛇は身中から這い出て山を登っていった。
そこで目が覚めた。

変な夢だったなと思い、あたりを見渡してみた。
車が止まっていたのは休んだ場所とは違う山の中だったという。

24:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:16:57 zU2H0wnS0
836 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/24 11:00
同僚の話。

親戚が山を持っていて、その手入れをするというので呼ばれた。
下生えを刈ったり倒木を片付けたりしていると、小さな稲荷社に気がついた。
木立に覆い隠され苔生していたのを気の毒に思い、きれいに片したのだという。
ついでに弁当を少し分けて、お備えしてから帰ったそうだ。

その日の夜半、彼は動物の甲高い鳴き声で目を覚まされた。
なぜか聞いたことも無いのに、狐の声だと分かった。
後日聞いてみると、掃除に参加した親戚全員が夜中にその声を聞いたそうだ。

25:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:17:26 zU2H0wnS0
843 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/25 01:30
知り合いの話。

彼の実家は、水道も引かれていない深山の寂村だった。
十年程前の正月に帰った時のこと。

その時、彼はお爺さんと一緒に焚き付けにする薪を集めていた。
ふと気がつくと、お爺さんが一心不乱に空を見つめていたそうだ。

きらきらと光る細長いものが、身をくねらせて飛んでいた。
金色に光り輝く竜だった。
竜は嬉しそうにくるくる回っていたが、やがて西方の空へ飛び去った。

それを見たお爺さんは哀しそうにこう言った。
竜神様が行ってしまわれた。この村ももう終わりだな。
それからしばらくして、その村の井戸は枯れたのだという。
村人も次々とよその土地へ出て行き、今はもう廃村となっている。

26:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:18:20 zU2H0wnS0
844 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/25 01:32
知り合いの話。

彼の友人が家を改築した時のこと。
改築してからというもの、友人は目を患ってしまい、終には目が見えなくなった。
彼の目が見えなくなると、次は彼の妻と息子の目が悪くなってしまった。

親族は藁にもすがる気持ちで、高名な霊能の先生を呼んだのだという。
先生は家に来た途端、井戸を潰しているなと口にした。
確かに改築の際、井戸を一つ潰してその上に居間を建てていた。
住む所を潰されて、井戸の竜神様が怒っていると、先生は続けて言った。
竜神様は人間の目に祟るから、早く怒りを鎮めないと皆が盲になってしまうと。

慌てて神主を呼び、祭事を執り行った。
妻君は両目とも回復したが、息子さんは結局片目が見えなくなったのだという。

祟りって本当にあるのだよ、彼はそう言ってこの話を教えてくれた。

27:本当にあった怖い名無し
09/02/24 13:19:07 zU2H0wnS0
845 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/25 01:32
知り合いの話。

彼が家を建て直すことになった時。
井戸を一つ埋めることになったのだが、それに先立って水神様を鎮める祭事をおこ
なったのだという。

米や旬の作物が、急ごしらえの棚に献上された。
神主が祝詞を唱えていると、いきなり井戸の水面が波打った。
そして金色に光る小さな竜が、井戸から姿を現したのだという。
竜は彼の家族の周りをくるくると回り、別の井戸へ姿を消したのだそうだ。
不思議なことに、竜が家族に触れた箇所には金粉が付着していた。
竜の姿が見えたのは彼と祖母だけで、後の家族は急に身体に金粉が付いたと言って
驚いていたという。

それ以来、彼の家族は水を使う際に感謝するようになったのだそうだ。

28:本当にあった怖い名無し
09/02/24 16:40:46 2EKImqo3O
なんだかヒステリックに騒いでる人がいますねw
怪談話にガチを求める人ってなんなの?

29:本当にあった怖い名無し
09/02/24 17:11:42 k9jQfKFw0
前スレの1000いるか?

1000 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/02/24(火) 04:45:22 ID:mmBRPM6cO
1000ならさっちゃんと結婚する


30:本当にあった怖い名無し
09/02/24 17:15:15 /BjI3TsD0
>>28
>怪談話にガチを求める人ってなんなの?
スレリンク(tubo板)
このスレ↑の>>1->>6に当て嵌まる奴だよ

31:本当にあった怖い名無し
09/02/24 18:46:27 yazjdzJv0
明らかに作り話っぽいと臨場感に欠けるからじゃないの?
逆に実話っぽいのでも蓋を開ければ創作っていうのもいくらでもあるわけだし
創作否定するやつもその辺は分かってると思う
でもこのスレのコテの話って、書き手からの読ませようってオーラを放つ文体が多いと思う
悪く言っちゃうと自己主張強いのかな
最初の一行読んで、コテ見なくてもああこの人かって分かるレベル
俺も嫌いじゃなかったんだけど、コテの話で戦慄が走るとか、怖いと思ったことはない
怖さとはまた別の興味の惹かれ方しちゃうんだよな。それが嫌いな人もいるだろうね

32:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:01:46 b0cGojJgO
>>31
本当に怖い体験をした人が文体を工夫して書く余裕があるかは疑問だし
そういう人が居ても良いけど、そんなのばかりじゃ萎えるってのはあるな。
ただ、だらだら書かれても読む気が失せてくるし、バランスは難しいと思う。
個人的には短くて淡々とした話が好きだったな。

33:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:20:11 zU2H0wnS0
937 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/26 00:25
先輩の話。

合宿先のキャンプ地を下見していた時のこと。
夜テントの周りで小さな音がしたので、外をうかがった。

小さな日本人形がテントの周りを歩いていた。
人形は何かつぶやいていたが、その意味は分からなかった。
人形はやがて、森の中へ姿を消したという。
合宿は予定通りおこなわれたそうだ。

34:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:21:10 zU2H0wnS0
939 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/26 00:26
知り合いの話。

十年以上も昔のことだそうだ。
消防団員の彼は、行方不明者の捜索で秋口の山に入っていた。
四人一組で捜していたのだが、彼のチームが遺体を発見した。
発見したことを伝えるのと、担架の手配をするため、二人が麓の指揮所に戻った。
彼は残りの一人と一緒に、遺体の傍で番をする方に回った。

日が暮れて暗くなってきた時、目前の林から人に似た何かが姿を現した。
大きな身体に粗末な衣類をまとい、大きく開いた口元からは歯が覗いていた。
その肌は、頭の天辺から足の先まで真っ黒だった。
それは彼らを見つめると、その死体を譲ってくれないかと尋ねた。
駄目だと答えると、二人を見つめて何かしら考えているようだった。
思わず二人とも、護身用に持っていた鎌を握りしめたという。

それはしばらく考えて諦めたのか、残念だなあと言って山に戻っていった。
立っていた場所には、よだれが大量にこぼれて光っていたそうだ。

35:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:21:33 zU2H0wnS0
940 名前:雷鳥一号 投稿日:03/11/26 00:27
私の体験した話。

春先に山歩きしていた時のこと。
夜、寝袋の中でうとうとしていると、どこからか牛の声が聞こえた。
牧場が近くにあるのだな、と思いながら寝た。

翌朝起きると昨晩のことを思い出し、あたりを探してみた。
すぐ近くに廃棄された牧場があり、そこの牛舎はとうの昔に崩れ落ちていた。
それ以外にはどこにも牧場など見当たらず、牛の声も匂いもしなかった。

36:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:23:15 zU2H0wnS0
145 名前: 雷鳥一号 03/11/27 00:10

友人の話。

男子学生だけで夏山登山にいった時のこと。
キャンプ場で女学生のパーティと親しくなり、そのまま宴会となった。
どういうわけだか百物語をすることになったらしい。
ムードを出そうと、誰かが非常用の蝋燭を何本か点けたのだという。

別に変わったことも無く怪談は語られていった。
そのうち一人の女の子が、ある山の動物に関わる怪談をしたらしい。
その話が終わると同時に蝋燭が一本、ふっと消えた。

それからは、怪談が一話終わるたびに蝋燭の火が消えていった。
蝋燭が最後の一本になった時、友人がもう終わろうと提案した。
誰も反対はしなかったそうだ。

37:本当にあった怖い名無し
09/02/24 19:23:35 zU2H0wnS0
146 名前: 雷鳥一号 03/11/27 00:11

知り合いの話。

夕方一人で山歩きをしていた時のこと。
その山は近くに空港が出来たこともあって、立派な道路が走っている。
途中でそんな道路に出くわしたのだが、路肩に大きな車止めがあった。
大型トラックが2、3台は止められそうな広さの休憩場所だった。

そばを通った時、ふと異様な温さを感じたという。
手をやると、まるで大型犬が今までそこで寝ていたかのように路面が
温くなっていたのだそうだ。

車止め全体の路面が。

あたり一面には、むっとするような獣臭が立ち込めていた。
山道に戻る気になれず、一晩中道路を歩いて帰ったそうだ。

38:本当にあった怖い名無し
09/02/24 20:02:04 U4An9MJW0
>>5


39:本当にあった怖い名無し
09/02/24 23:52:15 PYrXJCE20
>>31-32
長い話でも緊張感のあるやつはいいと思うんだけどねぇ。
これなんかは随分前の話だけど、リアルタイムで読んでてゾクゾクしたのを憶えてる。
なんというか、妙に現実っぽい雰囲気があるんだよ。
URLリンク(hp.kutikomi.net)

40:本当にあった怖い名無し
09/02/25 01:18:20 fSf92u3/0
>>39
こういうのいいな!
おかげでトイレに行けなくなったぜ!

41:本当にあった怖い名無し
09/02/25 05:55:13 mLsr15an0
漏らすなよw

42:本当にあった怖い名無し
09/02/25 06:05:02 gjlOuAoA0
こういうのは中々表に出ないからなぁ・・・怖いよ

43:本当にあった怖い名無し
09/02/25 18:37:25 Wr4NEoYD0
このスレの人たちってゲイが多いんですか?

44:本当にあった怖い名無し
09/02/25 21:44:51 BMLhhICdO
>>コピペの人

まとめサイト1にある話を中心にどんどんお願いします


45:本当にあった怖い名無し
09/02/25 22:28:55 g7EWkoT20
なにここ
雷鳥が狂ってコピペ荒らしになったのか?
自分の小説がそんなに好きなのか?
お前以外 誰も読みたくねーよ
自演で話を進めているみたいだが

46:本当にあった怖い名無し
09/02/25 22:31:46 ANvxCyFr0
949 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2009/02/22(日) 02:46:53 ID:ao6DN8mnO
雷鳥=すでにスレを去ったコテ。

今居る荒らし=雷鳥に粘着して、追い出した後も未だにスレを荒らしては、もう居ない雷鳥のせいにする。自演も多数。
彼には自分の書き込み以外は全て雷鳥の自演に見える。山怖スレをつぶすのが今の目的らしい。


47:本当にあった怖い名無し
09/02/25 22:41:39 ks/13Fo20
どちらにせよ、削除依頼を出してきたわ。

48:本当にあった怖い名無し
09/02/25 23:03:06 lm0/qgNV0
>>46

ということにしたいのだろうが、
コピペに対しても称賛レスをつけてしまってはダメでしょw
自分の作品を愛しているのはわかるけどさ。

49:本当にあった怖い名無し
09/02/25 23:24:42 Um2Eotqg0
どうやって毎回違うIDで書き込むの?
うちだとルータとモデム再起動かけてもIDかわんないんだけど。

50:本当にあった怖い名無し
09/02/25 23:29:01 JdavIVOR0
雷鳥って、1人の敵と脳内で戦ってるんだろうか

51:本当にあった怖い名無し
09/02/25 23:47:24 TicsaVYO0
山林で調査や測量をしていると
人里から遠く離れた場所で藁人形を見つけることがある。
ある時など、雛人形が釘で両目を貫かれ木に打ち付けられていた。

52:本当にあった怖い名無し
09/02/25 23:51:19 JdavIVOR0
もうちょっと詳しく。

藁人形じゃなくて雛人形ってすごいな。

53:雷鳥
09/02/26 00:36:11 iaNKINjGO
こんどから名前、このスレだけこれにしたら?
一つ言いたいのは男はだまってNGしろ。やつに反応したらこのスレから永久に消えろ
このレスにレスつけたやつも皆やつだとおもえ

54:本当にあった怖い名無し
09/02/26 00:42:40 h0JDBSw90
>>53

頼むから黙っててください。スレを荒らすのはもうやめてください。
あなたが勝手に粘着しているだけでしょ。

55:本当にあった怖い名無し
09/02/26 00:45:28 BNZbB2db0
>>53
誰と戦ってるんだ?

56:本当にあった怖い名無し
09/02/26 00:51:25 h0JDBSw90
>>55

なんか、文体が乱れていてよくわからないよな。
男はだまってNGとかw

男に文句を言うのって、キレたときの雷鳥の特徴ではあったが。

57:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:34:30 LUIcG6Ah0
雷鳥=雷鳥一号(本物)すでにスレを去ったコテ。

今居る荒らし=雷鳥を名乗って荒らす。
         それを別IDで諌める自演することもある。
          初心者や尻馬に乗ったものたちがそれに乗る。

無視して粛々と山にまつわる怖い話したほうが生産的だよ。

58:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:45:15 R7PE84910
>>57

そうだな。雷鳥の話はもう無し。
コピペは削除依頼を出されているようだし、そのうちアク禁になるだろう。

雷鳥がまた投稿したら文体ですぐにばれるしな。その時は徹底的にたたけばいい。

59:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:47:29 CNWAGFNo0
147 名前: 雷鳥一号 03/11/27 00:13

知り合いの話。

家の裏山で蒔割りをしていた時のこと。
鉈を振り下ろした蒔が突然、痛てえ!と叫んだのだという。
驚いて鉈を取り落とし、蒔を拾い上げて調べてみた。
何も変わったところの無い普通の蒔だった。

首を振って振り返ると、弁当代わりの握り飯が根こそぎ
失くなっていたそうだ。

60:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:48:25 CNWAGFNo0
226 名前: 雷鳥一号 03/11/28 01:51

友人の話。

大学生の時、大学近くの城跡に肝試しに行くことになった。
その城跡は山頂の森中にあり、真っ暗闇の中、苦労してたどり着いた。
ひとしきりうろついて帰ろうとした時のことだ。

 おいっ お前らっ!

いきなり野太い声が、誰もいないはずの闇中から掛けられたという。
同時に金属のようなものがぶつかる、かちゃかちゃという音も聞こえたらしい。
その途端、この城が古戦場跡地で、多くの武者が死んでいることを思い出した。
転がるようにして闇の中を駆け下りた。
かちゃかちゃという音は、麓付近までついて来たそうだ。

友人たちは皆、二、三日熱を出して寝込んだ。
詳しい人からは、武者関係の祟りは熱病が多いから気をつけろと言われたという。

61:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:48:54 CNWAGFNo0
227 名前: 雷鳥一号 03/11/28 01:52

同僚の話。

バスを釣りに、山奥のダムに行った時のこと。
他に誰もいない駐車場に車を止めて、ダムまで歩いて行ったという。
夕方、釣果に満足しながら駐車場に帰ってくると、車のボディに何かの汚れが
ついているのに気がついた。

小さな泥まみれの手形が、ボディに点々と押されていた。
ドアを開けようとすると、取手は泥まみれになっていたという。
掃除は後回しにして、即行で帰途に着いたそうだ。

62:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:52:35 CNWAGFNo0
228 名前: 雷鳥一号 03/11/28 01:55

知り合いの話。

山菜を採りに山に入った主婦が行方不明になった。
捜索願いが出され、警察と消防団そしてボランティアが総出で捜した。
残念ながら、彼女は捜索が始まって四日目に遺体で発見された。

ため池すら無い山の中で、なぜかその身体はずぶ濡れだった。
検死の結果によると、死因は溺死だったという。
警察では変死事件として捜査しているそうだ。

63:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:53:29 CNWAGFNo0
311 名前: 雷鳥一号 03/11/28 21:40

知り合いの話。

学生の頃、友人にバーベキューに誘われた。
友人の家は酪農家で、町外れの山で小さな牧場を経営していた。
楽しく飲み食いしていると、敷地の片隅に変わった牛舎があるのに気がついた。
建物自体は普通だったが、入口が牢屋のように格子状になっていた。
どんな牛をいれるんですかと尋ねると、友人の親父さんが教えてくれた。

あれは牛を入れていたんじゃない、くだんを入れていたんだ。

くだんというのは人間の顔に牛の身体を持つ化け物で、予知能力を持つという。
先の大戦中に生まれたそうで、当時では色々とまずかったことを予言していたらしい。
親父さんはこの話を、しごく平然と語っていたそうだ。

64:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:54:06 CNWAGFNo0
312 名前: 雷鳥一号 03/11/28 21:41

後輩の話。

女の子二人だけで、ある渓谷の観光に出かけた時のこと。
渓谷近くのバス停で出会った小母さんに注意されたという。
このあたりの山谷を歩く時は、くだんに気をつけるんだよ。

くだんとは何かと聞くと、人間と動物の合いの子みたいな人面獣身の化け物で、
山に入った女性に悪さをすると教えられたそうだ。
襲われた女性は、また別のくだんを産むのだという。

本当なんだよ、私は実際に、猿のくだんと熊のくだんを見たことがあるんだ。
小母さんは真面目な顔で、声を潜めてそう言った。

信じたわけではなかったが、人影のないコース外の道は歩かなかったそうだ。

65:本当にあった怖い名無し
09/02/26 01:55:24 LUIcG6Ah0
>>58 誤解して書いてるのか、意図的に書いてるのかしらんが

雷鳥(本物)は叩くも叩かないもないだろ。多分もう戻ってこないし。居た頃から叩く要素は無かった。

雷鳥(偽者=荒らし)は無視。

>>58が荒らし本人かも知れんけどw
コピペ荒らしも無視な。面白がるだけだ。

66:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:03:07 W0LgneGq0
雷鳥が逆ギレした途端にコピペ荒らし。
やっぱり本人なんだろうな。自分の作ったゴミ作品によほどの愛着があるとみえる。

67:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:17:34 CNWAGFNo0
313 名前: 雷鳥一号 03/11/28 21:42

知り合いの話。

真夜中、テントの中で休んでいた時のことだ。
外の荷物をがさごそする音で目が覚めた。
熊だと誰かがささやき、皆は緊張して息を殺したのだという。
その時、外から男の太い声がした。

ろくな物がねえなあ。

驚いて入口を開けると、大きな毛だらけの黒いものがいた。
身体は熊だったが、顔部の真中についていたのは白い人間の顔だった。
そいつはニヤリと笑って山の中に消えた。
チョコレートや蜂蜜などの、甘い非常食だけが失くなっていたそうだ。

68:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:20:57 CNWAGFNo0
343 名前: 雷鳥一号 03/11/29 01:17

知り合いの話。

随分と前のこと、山間の集落にある親戚の家に泊めてもらったのだという。
その親戚は猟師をしていたが、その時は物忌みをして山に入っていなかった。
ヒヒサルを殺してしまったからだそうだ。

日本に狒々がいるのかと驚いて尋ねると、ヒヒサルというのは狒々のことではなく、
歳経た古猿が化けた妖怪を指す言葉で、その谷独特の呼び名だという。
ただのヒヒとも、またオニサルとも呼ぶそうだ。
ヒヒは鉄砲で射抜いても死なず、山の獣を食い尽くして最後には自ら滅ぶという。
一種の猿神ともいえるので手を出せずにいたが、集落の赤子をさらったことが
きっかけとなり、ヒヒが現れると速やかに滅ぼすことになったらしい。

武器ではヒヒを傷つけることはできないので、滅ぼす時は火を使う。
追い詰めたヒヒに、油を掛けて火をつけたのが彼だった。
山の神を殺したための物忌みと言う訳だ。
ヒヒが死ぬと、山荒れといって獲物がしばらく取れなくなるのだそうだ。

山菜だけの味噌汁をよそいながら、そう教えてくれたという。

69:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:22:07 li0pKp+H0
コピペしてる馬鹿に警告するけど、やりすぎるとやばいと思うぞ

70:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:22:55 CNWAGFNo0
373 名前: 雷鳥一号 03/11/29 23:11

知り合いの話。

もうずっと前の話だが、村はずれの山に猿使いのお爺さんが住んでいた。
猿をまるで召使のように使いこなし、仕事やお使いをさせていたらしい。
誰からともなく、その家の者を猿使いと呼ぶようになったのだという。
その一族は、代々猿を使役していると伝えられていた。

知り合いがまだ子供の頃、父親と一緒にお爺さんを訪ねたことがあるという。
お爺さんは手土産の日本酒を受け取ると、猿にそれを渡して早口で何か伝えた。
少しすると屋敷の奥から、猿が熱燗につけた酒とつまみを持って来た。
親子で驚き感心していると、お爺さんはぶっきらぼうに言った。

これは飛猿といってうちの家に伝わる呪法みたいなもんだ。
良くねえことだ。

しばらくして、お爺さんは亡くなった。
いつも傍に控えていた猿は、いつの間にかいなくなっていた。

お爺さんは、山奥の無縁墓地に葬られた。
守をする人などいないはずなのに、墓はいつもきれいに掃除されていたという。
つい最近まで、命日になるとその墓に花とビワの実が奉げてあったそうだ。



71:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:24:07 CNWAGFNo0
374 名前: 雷鳥一号 03/11/29 23:19

見ての通り、ヒサルキとはまったく関係のないお話となっています。
知り合いがヒサルといっていただけで、本当はトビザルかヒエンという呼びなのかもしれません。
猿の知能を上げる何かの術なのかも。

なんと言いますか…この話が本当にあったことだとすると、この猿の
その後を考えると落ち込んでしまう自分がいるのです。
猿にも戻れないし、かといって人間には当然なれません。
知能がついたのはいいが、他人を疑うだけの知能が果たしてあったのか。

いろいろ考えるとブルーになるので、よくできた作り話だなぁ、と
考えるようにしていますです。弱弱な私。

72:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:24:49 CNWAGFNo0
376 名前: 雷鳥一号 03/11/29 23:23

知り合いの話。

持ち山で竹を切っている時のこと。
竹林の中から犬の吠える声が聞こえてきたという。
あたりを見回してみたが、どこにも犬の姿は見えない。
それでもやはり、犬の声が聞こえてくる。
里の居酒屋でその話をしていると、顔見知りの老人が呟いた。

バサバサが出たか。流行り病が来るな。

その年の冬は、たちの悪い風邪が里に流行ったのだそうだ。

73:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:33:44 CNWAGFNo0
377 名前: 雷鳥一号 03/11/29 23:25

里山を歩いていると、蕨を見つけたので摘んでいた。
摘み終わって顔を上げると、いつの間にか目と鼻の先に鳥がうずくまっていた。
少し大きめの白い鶏だった。

誰かが山に捨てたのかな、と思いながら嘴先に蕨を差し出してみた。
鶏は蕨の先をつついて飲み込むと、一声大きく鳴いた。
その鳴き声は彼曰く、決して鶏の鳴き声ではなかったという。
何というか、犬の遠吠えによく似ていたというのだ。

目を丸くして驚いていると、鶏は踵を返して山の中に消えた。
その尻尾は異様に長く、まるで白い蛇をぶら下げているように見えたそうだ。

74:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:34:26 CNWAGFNo0
378 名前: 雷鳥一号 03/11/29 23:25

知り合いの話。

雑木林の中の獣道を歩いている時のことだ。
下の沢の方から、何か重いものが斜面を駆け上ってくる音がした。
すわ猪かと手近の木に登った直後に、足音の主が現れた。

茶色の羽根を持つ、大人の背丈ほどもある鶏だった。
気が立っていたのか、あたりの木を手当たり次第に蹴りまくっていた。
やがて鳥とは思えない不気味な唸り声を上げ、上の尾根の方に走り去ったという。

彼のつかまっている木も傷だらけになっていた。
しばらくは木から下りられなかったそうだ。

75:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:35:19 CNWAGFNo0
412 名前: 雷鳥一号 03/12/01 00:55

知り合いの話。

夏休みに家族で、山へキャンプに行ったのだそうだ。
夜、ふと目を覚ますと父親がいない。
テントから顔を出すと、父親と灰色の影がぼそぼそと話をしていた。
彼女は父親がいることに安心して、そのまま寝てしまったという。

山から帰ってくると、父親はいきなり身の回りの整理を始めた。
遺言を書き、財産分けまで済ませてしまい、家族はずいぶんと驚いたらしい。
整理が終わるとほぼ同時に、父親は逝去した。
心臓麻痺だった。

親族から、まるで自分の死期を知っていたようだと言われたそうだ。
彼女はそのキャンプ場には二度と近づかないと言っている。

76:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:36:37 CNWAGFNo0
413 名前: 雷鳥一号 03/12/01 00:56

知り合いの話。

仲間と二人で、冬山でのロッククライミングに出かけた時のこと。
天候が急に崩れ、岩棚の途中で数日足止めを食らった。
これは危ないかなと弱気になっていると、同行した仲間がさらりとこう言った。

大丈夫、俺の寿命はまだあるから、ここは生還できるはずさ。

どういうことかと問うてみた。
聞くと昔、彼は山で出会った何者かに自分の寿命を教えてもらったのだという。
それの正体が何なのかは分からないが、彼自身は不思議と信じているのだと。

次の日には吹雪は止み、彼らは怪我も無く下山できた。
彼の寿命がいつなのかということまでは、さすがに聞けなかったそうだ。

77:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:37:03 CNWAGFNo0
414 名前: 雷鳥一号 03/12/01 01:00

友人の話。

彼のお祖母さんはかつて胃癌の手術を受けたことがある。
手術をしてからというもの、お祖母さんは元気を失くしてしまったのだという。
健康状態に問題は無いのだが、何をする気にもならなかった様子だった。
そんな時、お祖母さんの友人から遊びにおいでと誘いが来た。
出かけるのを渋る祖母を、家族皆で気分転換に行っておいでと送り出した。

数日後、帰ってきた祖母は見違えるように元気になっていた。
私はまだ二十年は死ねないんだよ。
そう言って、色々な学習やボランティア活動に顔を出し始めたのだという。

お祖母さんの友人に「どうやって励ましたのですか」と父が尋ねたところ、
「何もしていませんよ」と答えられた。
ただ、その友人の家は山中にあるのだが、どうやら祖母はそこで出会った誰かに
良いことを教えてもらったと言っていたらしい。
少々不気味だが、塞ぎこんでいるよりは元気な方が良いと家族は言っている。

78:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:38:50 CNWAGFNo0
468 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:37

知り合いの話。

彼はムシャクシャした気分になると、独りで山にこもる癖があった。
その日も彼は一人野営をしていた。
仕事の上で同僚と衝突して、彼は短気を起こして口論になったのだ。
いつものように独り言を呟き始める。
一種の儀式みたいなもので、こうすると冷静に自省できるのだという。

色々と同僚への文句を並べ立てていたが、自分の方にも悪いところがあったのは
彼にも分かっていた。
不満をぶちまけた後で「いや違う、そこは俺が悪かった」と思い直した時。
真向かいの林の中から、はっきりとした声が聞こえた。

 いや、違う。そこは俺が悪かったのだ。

彼自身の声とまったく同じ声色だった。
その瞬間、悟ったのだという。
彼はそれまで独り言をくり返していたつもりだったのだが、実は彼と同じことを
考えている何かと、延々と会話を続けていたのだ。
なぜ、その時まで気がつかなかったのかは分からないが、気がついた途端冷水を
浴びせられたような気がしたそうだ。
それきり彼は黙り込み、林の中の声もそれ以上何も言ってこなかったらしい。

以来、彼は短気を起こさなくなった。
頭に血が上っても、あの時の声を思い出すと、自然と冷静になるのだそうだ。

79:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:40:48 CNWAGFNo0
469 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:37

知り合いの話。

彼女は気が強く、山にも一人で出かけることが多かった。
紅葉狩りに行こうと秋の谷へ出かけた時のことだ。
通る人とて無い細い道を歩いていると、木立の奥より物音がした。
覗いてみると、少し先の木陰で、大きな猿のような背中が樹の根元を掘っていた。

ここで襲われたら逃げられない!
強気な彼女も、その時ばかりは一人でいることに焦ったらしい。
すると、まるで彼女の心を読んだように声がかけられた。

 襲わんよ。わしはこれでも菜食主義者なんでな。

まさか口がきけるとは思わず呆然としていると、それは立ち上がって振り向いた。
大猿の身体に、初老の男性の顔がついていた。
立ちすくむ彼女を残し、それは悠然と歩き去ったという。
その手には、掘り出したばかりの長い山芋を持っていたそうだ。

80:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:44:17 CNWAGFNo0
470 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:38

知り合いの話。

彼のお爺さんは炭焼きをしていたという。
ある寒い夜、窯の前で火の番をしていると、闇の中から声がかけられた。

 寒いから、そちらへ行っても良いか。

里の者だろうと思い、いいよと答えると見慣れぬものが姿を現した。
それは大人ほどの大きさで、全身が黒い剛毛で覆われていた。
目鼻さえ見てとれぬ顔を見て、腰を抜かしかけたそうだ。

 ああ、やはりそうだ。お前も俺が醜いと思うのだな!

それは哀しそうにそう叫ぶと、背を向けて山の中へ逃げていった。
お爺さんは終始口を開くことができなかったそうだ。

81:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:45:34 CNWAGFNo0
472 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:50

後輩の話。

小洒落た山小屋を借りて、友人たちと焼き肉パーティーを開いた。
肉を焼く網は小屋に備え付けてあったらしい。
夜中に外で音がしたので様子をうかがうと、どうやら牝鹿が一頭いるようだった。
後輩たちが外に出て近づいても、鹿は悠然と使用済みの網を舐めていた。

その鹿は、額の真中に赤い目がただ一つだけ付いていた。
好きなだけ網を舐めると、奇妙な鹿は満足気に去って行ったそうだ。

82:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:46:22 CNWAGFNo0
473 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:51

知り合いの話。

里山を歩いていた時のこと。
いきなり足元の地面が浮き上がり、投げ出されて尻餅をついたのだそうだ。
見ると、黒いゴムシートのようなものが足元で身をくねらせて暴れていた。
どうやら気づかずに踏みつけてしまったらしい。

それは玄関マットくらいの大きさで、厚みは薄手の絨毯くらい。
異様な外見だが、明らかに生きていたという。
それは暴れるのを止めると、薄平たい体を波打たせるようにして移動を始め、
素早く笹薮の中へ姿を消したそうだ。


83:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:47:08 CNWAGFNo0
474 名前: 雷鳥一号 03/12/02 23:52

友人の話。

子供の頃、ボーイスカウトに参加して山登りをした時のこと。
山の中腹にさしかかった頃、上の方から一組のパーティーが下りてきた。
それを見た引率の教師は、急に緊張したという。
子供たちに、挨拶はするな、下を向いたまま顔を上げるな、という指示が出た。
彼らは意味も分からず、じっと下を向いていた。

そのパーティーは奇妙なことに何の反応も見せず、すぐ横を通り過ぎていく。
プンとした悪臭が匂ったそうだ。
パーティーの足元を見ると、何人かは靴が腐り落ちて裸足同然な状態になっていた。
剥き出しになった足は、むくんでどす黒い色になっていた。

彼がボーイスカウトで不思議な体験をしたのは、これが最初で最後だったという。
あれは一体何だったのか、今でも不可解だそうだ。

84:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:47:33 CNWAGFNo0
500 名前: 雷鳥一号 03/12/03 21:20

知り合いの話。

町内会でキャンプした時に、肝試しをおこなったそうだ。
キャンプ場の裏山にあるお堂に行って、証明の札を取ってくるというものだった。
彼はマスクをつけて、驚かせる側にまわったのだという。
子供や女性の悲鳴を響かせながら、肝試しは無事に終わった。

終了した後の打ち上げで、笑い袋を使ったのは良いアイディアだねと言われた。
笑い袋などスタッフの誰も持ち込んでいない。
何のことだと尋ねると、肝試しに参加した者は皆、石段を登る所で女の笑い声を
聞いたのだそうだ。
そんなことをしたスタッフは一人もいなかった。

その夜の見回りは倍の人数に増やしたという。

85:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:48:17 CNWAGFNo0
501 名前: 雷鳥一号 03/12/03 21:21

知り合いの話。

自分の持ち山で草刈りをしていた時のこと。
一休憩して酒でも飲もうと、荷物を置いた所へ行ったのだという。
酒を入れた水筒だけが失くなっていた。
いくら探しても見つからず、腹を立てながら仕事に戻った。

夕方、そろそろ帰ろうかと荷物を取りに行った。
そこには、茸と山葡萄そしてアケビが、小山のように盛ってあったそうだ。

86:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:48:49 CNWAGFNo0
502 名前: 雷鳥一号 03/12/03 21:24

先輩の話。

数人の仲間と山中を縦走していた時のこと。
そのあたりは火山帯で、キャンプ地から少し歩いた所に温泉が湧いていた。
寝る前に湯につかろうと、皆で出かけたそうだ。

温泉には先客がいて、若い女性が赤ん坊を抱いてつかっていた。
混浴の表示があったので喜んで湯につかったのだとか。
ちらちら盗み見するうちに、皆が気づいた。

その赤ん坊は、女の人の身体から生えていた。
誰も口を開かず、静かに湯から上がって、キャンプ場へ逃げ帰ったそうだ。

87:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:50:24 CNWAGFNo0
542 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/05 02:00

同僚の話。

元解体業者の彼は、奇妙な仕事を請け負ったことがあるという。
現場は奥深い山林の中にあった。
かなりの豪邸だったが、更地にしてほしいと頼まれたそうだ。
もったいないと思いながら崩していると、地下に小さな空間があった。

座敷牢だった。
真砂土で埋めてくれと言われたが、そこのごつい格子戸が気になった。
牢の中からつけられた傷が、そこかしこに見受けられたという。
人間がつけられるような、ちゃちな傷跡ではなかったらしい。
傷のいくつかは、明らかにできたばかりの新しいものだった。

依頼主も仕事の紹介者も、それについて何も語らなかった。
あれはいったい何だったのかと、今も時折思い出すのだそうだ。

88:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:50:45 CNWAGFNo0
543 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/05 02:01

知り合いの話。

その日彼は渓流で鮎の共釣りをしていた。
囮の鮎を、川の狙ったポイントに投げ込んだ時のこと。

川面からぬっと蒼黒い手が出て、落ちる寸前の囮鮎をつかんでしまった。
ラインを切られる音がして、手はそのまま水の中に戻ったという。
彼は場所を変えて釣りを続けたが、その日の釣果はボウズだったそうだ。

あの手の主が俺の獲物を全部横取りしたのだ、と彼は言い訳している。

89:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:51:17 CNWAGFNo0
544 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/05 02:03

友人の話。

彼が山に登り始めた頃のことだ。
先頭にたって登っている時に、道が分からなくなってしまった。
その時、自分のはるか前を歩いている登山者の影が見えた。
明らかに道が無いような所を歩いているのが気にかかったが、その人について
行けばいいやと歩き出した。

いきなり、後から来た仲間に腕をつかまれた。
ついて行くんじゃないと言われ、正しいルートに引き戻される。
前方を見ると、例の人影は背中を向けたまま、その場でじっと足を止めていた。

仲間に尋ねると、良くないものだとしか教えてもらえなかったらしい。
それからも何度かその人影を山で見かけたが、なぜか毎回同じ服格好をしていた。
他の登山者は皆、その姿を見ないようにしていたという。

90:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:53:59 CNWAGFNo0
572 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/06 00:19

知り合いの話。

仲間と泊まり込みで渓流釣りに出かけた時のこと。
夜、車の中で毛布に包まって休んでいると、物音がして目が覚めた。
車の周りを何かが歩いているようだった。
動物だろうと思い、また眠りに落ちようとしたその時。

運転席側のドアが、ガチャガチャと音を立てた。
慌ててライトをつけて外を覗いたが、何も見えない。
それきり何の音も聞こえなくなり朝になった。

後ろの車で休んでいた仲間に聞くと、何か毛むくじゃらの大きな人みたいな
ものが彼の車の横にいたのが見えたという。

呆れたことに、彼らはいまだにその渓流に釣りに行っている。
ただし、日没以降は決して近寄らないそうだ。


91:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:55:01 CNWAGFNo0
573 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/06 00:20

友人の話。

自分の山で下生えを刈っていると、不法投棄された粗大ゴミを見つけたという。
ゴミの量はかなり多く、処分しようか放っておこうか考え込んでいた時。

ドンドンというノックのような音が聞こえた。

音は棄てられた大きな冷蔵庫の中から聞こえていた。
一寸迷ったが、思い切って扉を開けてみた。
冷蔵庫の中は空っぽだった。

ほっと息を漏らしながら扉を閉め、引き返そうとした途端。
再び冷蔵庫の中からドンドンと叩く音がした。
大至急で家に帰り、処分業者を頼んだのだという。
怖い物を他人の土地に勝手に棄ててくれるなよな。
彼はそう文句を言い続けている。

92:本当にあった怖い名無し
09/02/26 02:55:46 CNWAGFNo0
574 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/06 00:21

知り合いの話。

飼い犬を連れて実家近くの里山を歩いていた時のこと。
いきなり山鳴りがして、地面が大きく揺れ始めたのだという。
地震に弱い彼は思わず地に這いつくばったが、なぜか犬は平然とした顔をしている。
青い顔をしている飼い主を、犬は小首をかしげるようにして見ていたが、
すぐに藪へ向かって吠えたてた。

唐突に地震は止まり、藪の中を何かが遠くに逃げていく音が聞こえた。
犬は何事も無かったかのようにあくびをしていた。

彼はその晩、犬に骨付き肉を振舞ったのだそうだ。

93:本当にあった怖い名無し
09/02/26 03:02:14 CNWAGFNo0
594 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 02:18

知り合いの話。

仕事で山林の手入れをしている時のこと。
どこからか奇妙な調子で、おーいと呼ぶ声が聞こえたのだという。
くり返し呼ぶその声を聞いているうちに、なぜか返事を返さなければならないという気持ちになったのだという。
声を返そうとした途端、先輩がひどく怖い顔で静止した。

 やめろ。憶えられたら家までついてくるぞ。

問うてみると、正体は分からないが、返答した者に取り憑く類いの怪らしい。
仕事を終わって帰る時も、まだその声は聞こえていたそうだ。

94:本当にあった怖い名無し
09/02/26 06:52:04 LDlGHr3t0
あのーアク禁要請したいのでコピペにかまわないでもらえますか?
荒らし行為です。

95:本当にあった怖い名無し
09/02/26 07:05:07 28zL44g00
スレリンク(ascii板:339番)


96:本当にあった怖い名無し
09/02/26 07:31:35 3yLoy3PrO
雷鳥さんもエロ動画見るんですか
創作のインスピレーションはエロティシズムの中にあるのかもしれませんね

97:本当にあった怖い名無し
09/02/26 08:16:34 LDlGHr3t0
アク禁依頼出してきました。
かなり前からずっと荒らしているので削除ではなくアク禁のほうがいいと思います。

98:本当にあった怖い名無し
09/02/26 09:26:06 ywdjtRJTO
コピペの件、報告スレで確認してきたよ、ご苦労様。
>>58
蒸し返したくはないんだが一つだけ

>雷鳥がまた投稿したら文体ですぐにばれるしな。その時は徹底的にたたけばいい。

荒らし=雷鳥、は憶測にすぎないし、雷鳥の話が読みたい人もいるのだから
一方的にたたくのは荒れる原因を作るだけじゃないか?
過去スレ見ても、本人は創作とも小説とも言ってないようだし。
少なくとも、今の段階でこんな宣言するのは百害あって一利なしだよ。

99:本当にあった怖い名無し
09/02/26 09:35:22 Mp06zDUz0
なんかスレのスピード、早すぎ。
このスレになんかやばい霊が住み着いている予感。


100:本当にあった怖い名無し
09/02/26 10:09:42 1w8zkkJXO
何!?

101:本当にあった怖い名無し
09/02/26 11:29:21 evnx05PbO
千葉に三石観音ていう観音様を祀った場所がある。
名前は失念したが、山の頂上の岩場には祠があり、祠の周囲にはびっしりとハンカチが結びつけてある。
古びて色褪せた物から真新しい物まで。
願掛けのためなのだろうが、かなり不気味な光景だ。
最後に行ったのは10年程前だったか、それすら曖昧だが、高橋某という元マラソン選手も参拝したとか。
だが、地元では、三石観音は願いを叶えてくれる代わりに他の大切なものを奪っていくという口伝もあるらしい。
自分はあの不気味なハンカチびっしりを見ては、あそこで願掛けしたいとは思えなかったよ。

102:本当にあった怖い名無し
09/02/26 13:18:59 p/Do6Mhi0
>>101
これか。たしかに気味が悪いな。
URLリンク(seaisland.up.seesaa.net)

103:本当にあった怖い名無し
09/02/26 14:27:16 VP5uaDhX0
>>98
そんな事言っても雷鳥扱いされるだけだぞ

104:本当にあった怖い名無し
09/02/26 14:36:48 whQ20sa1O
>>103
そうだな、例の荒らしは自分の書き込み以外は全部
雷鳥の自演ってことにしたいみたいだからな
荒らし=雷鳥って主張してるのも荒らしだけっていう
複数いるみたいだが
なんだかどれだけ他人をおとしめたいのか、薄気味悪い

105:本当にあった怖い名無し
09/02/26 17:26:28 67z6TYuk0
なんかすごい流れだぁ。
まるで1000までコピペの怪談だけで埋まりそうな勢い。

・・・どんだけストックあるのか知らないけど、まさか、本当に埋まったりしないよね?


106:本当にあった怖い名無し
09/02/26 17:54:44 Hp0hhu7X0
>>103-104

もうちょっと時間をおこうね。10分も我慢できなかったの?


107:本当にあった怖い名無し
09/02/26 17:58:10 CNWAGFNo0
595 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 02:19

知り合いの話。

渓流釣りをしている時、樹木に覆われ隠れているようになった淵を見つけた。
そこで彼は、不思議な沢蟹を見つけたのだそうだ。

甲羅に見たことのない模様があり、たくさんの卵を腹に抱えていた。
見ていると卵は仔蟹になって、すぐに母蟹を食い尽くしてしまう。
蟹たちはみるみる大きくなり、やがて共食いをし始めた。
最後に残った一匹が、またたくさんの卵を産み始める。
この不思議な流れが、ビデオの早送りのように延々と繰り返されていた。

我に返って淵から出たが、意外にもほとんど時間は経っていなかった。
不思議なことに、腕時計以外の身に付けた金属が、薄く錆をふいていた。

108:本当にあった怖い名無し
09/02/26 17:58:51 CNWAGFNo0
596 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 02:20

知り合いの話。

冬山で遭難した登山者が見つかった時のこと。
捜索隊に加わっていた人から、こんな話を聞いたという。

遭難者はメモ帳に、死ぬ寸前まで日記をつけていたらしい。
日記の最後の方は飢えと寒さのためか、字が乱れていて読めたものではなかった。
しかし日記の最後に書かれた二行の文章だけは、はっきりと読むことができた。

 おとうさん おかあさん もうかえれません ごめんなさい
 たのまれたので かきました

まるで子供が書いたような下手な字で、平仮名だけが使われていた。
字は強い筆圧で書かれており、遭難者の書いた字体とは明らかに違っている。
遺族にメモ帳を渡す時には、最後の一行は破りとったということだ。

109:本当にあった怖い名無し
09/02/26 17:59:18 CNWAGFNo0
621 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 23:30

友人の話。

夜の峠道を車で走っていた時のこと。
いきなり誰もいない後部座席に、何かの気配が湧いたのだという。
その道は出るという噂があったので、思わず緊張してしまったそうだ。
嫌だったが、恐る恐るルームミラーを覗き込んだ。

後部座席一杯に、大きな牛がくつろいでいた。
最初は全体が目に入らず、牛だとは分からなかったらしい。
仰天して振り返ると、そこには何もいなかった。
しかしルームミラーには、相変わらずシートを舐めている牛が映っている。
どうしたらよいか分からず、そのまま車を走らせた。

峠道を下りきる頃、ふっと気配が消えたのだという。
ルームミラーには既に何も映っていなかったそうだ。

110:本当にあった怖い名無し
09/02/26 18:09:48 CNWAGFNo0
622 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 23:31

後輩の話。

関西地方の、ある峠道をバイクで流していた時のこと。
後ろから何かが猛スピードで追いかけてくるのに気がついた。
ライトも点けずエンジン音も聞こえない。

慌てて路肩にバイクを止めてやり過ごそうとした。
すると彼のすぐそばを、非常に大きな光る牛が走り抜けたという。
牛は見事なコーナリングでカーブを曲がり消えたそうだ。
ちなみにいうと和牛だったらしい。

111:本当にあった怖い名無し
09/02/26 18:10:14 CNWAGFNo0
624 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/07 23:33

友人の話。

キャンプ地で竃を組んでいる時のことだ。
手頃な石を探して歩いていると、何も無い場所で思い切り顔をぶつけてしまった。
驚いて確かめてみたが、そこには何も見当たらない。
空間を撫で回している彼を怪訝に思ったのか、メンバーの一人が近寄ってきた。
彼も同じ場所で、何か壁のようなものに思い切り顔からぶつかった。
何だ何だと思って二人で調べたが、やはり何も見つからない。

そのままでは癪に障るので、他メンバーを一人一人そこに呼んでみたのだという。
全員が見えない壁に、一回だけ顔面をぶち当てることになった。
見えない壁の正体は不明のままだが、皆にえらく怒られたそうだ。


112:本当にあった怖い名無し
09/02/26 19:18:34 CNWAGFNo0
650 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/09 01:19

後輩の話。

彼は林道をバイクで走破するのを趣味にしている。
その日、彼は新しいルートを開拓しようと初めて走る道に突入した。

しばらく山の中を走ると、道端の木立の中に朽ちかけた道標が残っていた。
それによると、どうやらこの先には小さな集落があるらしい。
道の具合からしておそらく廃村だろうなと考えていると、道標の下に板が落ちて
いるのに気がついた。
何かの看板のようで、赤いペンキで汚い字が書かれていたという。

 ×ヒトキンシ×

意味不明の悪戯だとは思ったのだが、そこから先は引き返したそうだ。

113:本当にあった怖い名無し
09/02/26 19:33:33 CNWAGFNo0
651 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/09 01:23

知り合いの話。

深い山奥を歩いている時のこと。
その時彼は道を見失い、尾根に向かって歩いていた。
少し開けた場所にさしかかった時に、足がいきなり地面を踏み抜いてしまった。
どうやら樽らしき物が埋められていたらしく、落とし穴のようになっていたのだ。

必死で足を引き抜くと、その隙間から中がぼんやりと見えた。
何か黒い物が足を抱えて座っていた。
大人くらいの大きさの骨だった。

土葬の墓地に迷い込んだことを悟った彼は大いに慌て、穴を元通りに塞ごうとした。
塞ぐ直前、日の光が一瞬穴に差し込み、骨の様子がはっきりと見えたという。
そのしゃれこうべには、角が三本生えていた。

気がつくと知っている尾根に出ていた。
どうやってそこまで逃げてきたか、まるで覚えていなかった。
帰ってくるとすぐに、彼は御祓いに行ったのだそうだ。

114:本当にあった怖い名無し
09/02/26 19:41:10 whQ20sa1O
>106
ほんとに自分以外は全部
同じ人間が書きこんでると思ってるんだな…
少し驚いた

115:本当にあった怖い名無し
09/02/26 19:51:04 tLE09Tk2O
体験談…書き込みたいんだが…そんな雰囲気じゃなさそうですね。
出直します。

116:本当にあった怖い名無し
09/02/26 20:58:25 GQ4JsR5J0
削除依頼してきました。
なんかきりないので、また現れたら適当なところでまとめて誰か削除依頼に協力してください。
それと、コピペ荒らし継続中は他のレスを入れないでくれると、
1つのURLでまとめて依頼できるのでうれしいです。

occult:オカルト[レス削除]
スレリンク(saku板)



117:本当にあった怖い名無し
09/02/26 21:23:03 EX9CIXjA0
>>116
ありがとー

118:本当にあった怖い名無し
09/02/26 22:01:15 0So7s4eC0
渓流の測量をしていた時のこと。
同僚が持っている測量杭が足らなくなったので、手持ちの束を放り投げたところ
狙いが逸れて大きな岩にぶち当たり、二十本もの束が辺りに散乱してしまった。
拾い集めようと近寄ってみると、岩の滑らかな表面に一本の木杭が5cmほど突き刺さっていた。

119:本当にあった怖い名無し
09/02/26 23:19:10 vbCvFDAg0
>>118
・・・4様?


120:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:48:03 r+qx/QXd0
652 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/09 01:25

知り合いの話。

山歩き中に、寂れた古い小さな墓地に出くわした。
石畳に腰を下ろしポカリスエットを飲んでいると、妙なことに気がついた。
ある家族の戒名の日付が、皆同じ日だったのだ。
事故で皆が巻き込まれたのかなと考えていると、隣の墓の戒名に目が吸いつけられた。
この家族の墓も、戒名の日付が皆同じ日だったのだ。
ただしそこの日付は、最初の家族のものより二日ほど早かった。

気になって墓地内の墓石をすべて調べてみた。
全部で七つの家族が、一日ずつ日付をずらしながら鬼籍に入っていた。
一週間続けて、毎日一家族が死亡した計算になる。

何となく帰り道は非常に落ち着かなかったそうだ。

121:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:48:43 r+qx/QXd0
736 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:11

知り合いの話。

彼のお爺さんが猟師をしていた時のことだ。
冬期で食料が乏しくなっていた頃、折りよく鹿を見つけ撃ったのだという。
鹿はよろめきながらも藪の中へ逃げ込んだ。

後を追って藪に踏み込んだ彼が見たものは、雪の上に置かれた鹿の首だった。
胴体の方はどこにも見当たらず、血の匂いがあたりに充満していた。
いつもはすぐ後をついてくる猟犬が、藪の外で恐ろしげに鼻を鳴らしている。
これは不可侵の領域で狩りをしちまったな、と悟って退散したそうだ。

 山の神さまには獲物を何回か取られたけれど、あれが一番怖かったな。
 まぁ山で獲れる物は、本来が山の神さまの物だから仕方がないか。

お爺さんはそう言って屈託無く笑っていた。

122:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:49:43 r+qx/QXd0
737 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:12

知り合いの話。

町の外れの山中に、今はもう使われていない旧道が残っている。
夜中によくそこを通る知り合いが教えてくれた。

夜になると旧道途中の峠で、離れて後ろからついてくる車がいるのだという。
ヘッドライトは見えるのだが、車の車体が見える距離まで近づいてこない。
峠の出口で待っていても、いつまで経っても下りてこない。
夜釣り仲間ではわりと知られた話だが、本当に不思議だ。

それを聞いていたもう一人の知り合いが口を開いた。
彼のお爺さんが、昔その峠道で何かに追いかけられたことがあると。
お爺さんが言うには、青く燃える二つの人魂だったらしい。

彼は夜中にそこを通るのをやめることにしたそうだ。

123:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:51:26 r+qx/QXd0
738 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:17

知り合いの話。

彼の祖父はかなりの偏屈で、人里離れた山中に独りで住んでいた。
人間嫌いで、彼の母が時々様子を伺いに訪れる以外には、人付き合いも無かった。
いつの頃からか猿を飼っていたらしい。

その祖父が死んだと連絡が入り、彼は久しぶりに実家に帰った。
葬式が終わり、祖父の家の片付けをしていた時のことだ。
彼が祖父の遺影を持って歩いていると、背後から嫌な笑い声がした。
振り返ってみると、猿が狭い檻の中からその遺影を見ていた。

猿は心底嬉しそうに、顔をいやらしく歪めて笑っていた。
その様はまるで人間のようだった。

爺ちゃん、一体どんな飼い方をしていたんだよ?
思わず呟いてしまったのだという。
気持ちが悪くもあり扱いにも困るので、猿は次の日に山に放したそうだ。

124:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:52:37 r+qx/QXd0
840 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:33

友人の話。

真夜中に、山中を貫く高速道路を走っていた時のこと。
谷を挟んだ向こう側の斜面に、急に赤い火のようなものが灯ったのだという。
それは黒い山影の中を滑るように動き出し、縦横無尽に飛び回り始めた。
そこいら一帯は針葉樹の深い森になっており、とてもそんなに激しく動き回れる
ような環境ではないはずだった。

火はしばらく車と並走していたが、やがて素晴らしいスピードで山肌を駆け上り
姿を消したのだそうだ。

125:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:53:45 r+qx/QXd0
841 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:35

知り合いの話。

山に入ったまま下りてこない登山者が出た。
当時、地元の青年団に所属していた彼も捜索隊に加わったのだという。
捜索が進むにしたがい、奇妙な遺留品が見つかった。

山道から少し入った林の中で、行方不明者の衣服がきれいに木に掛けられていた。
シャツやズボンだけでなく下着までずべてあったそうだ。
その木の下には、リュックと登山靴が丁寧にそろえて置かれていた。

いくら捜索しても、それ以上の発見はできなかった。
現在にいたるまでその人の行方は不明のままだそうだ。

126:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:58:35 r+qx/QXd0
842 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:36

知り合いの話。

一人山道を下っていた時のこと。
緩やかなカーブを曲がった先に、奇妙な人影があったのだという。
汚れた白いワンピースに腰まである長い黒髪からすると、女性のように見えた。
髪を顔前に垂らして俯いており、表情などは見えなかった。

近づくにつれ、おかしな点に気がついた。
彼女は靴をはいておらず、傷だらけの素足だったのだ。
声をかけようと横に並んだちょうどその時、彼女が顔を上げて彼を見た。
彼女の白い顔はのっぺらぼうで、どこにも穴が開いていなかった。

彼が腰を抜かすほど驚いていると、彼女はおもむろに指を顔に突き立てた。
指を突っ込んだところに大きな穴が開き、ぽっかりとした目と口ができた。
もうそれ以上我慢ができず、彼は走って逃げ出した。

すると後ろから地面を蹴立てて走る音がついてくる!
荷物を放り出して力の続く限り走ったのだという。
追いかけてくる足音は、麓近くまで続いた。

後日、彼は仲間数人に頼み込んで、一緒にその山道を登ってもらった。
彼女は現れず、彼の荷物は投げ出された位置にそのまま転がっていたそうだ。


127:本当にあった怖い名無し
09/02/27 01:59:52 r+qx/QXd0
879 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:54

友人の話。

小学校の遠足で、近くの山に登った時のこと。
頂上まで登りきると、その山頂を示す三角点があった。
皆がそれを代わる代わる踏んでいたので、彼も三角点の上に立ったそうだ。

三角点を踏みつけた途端、見えている風景が別のものに変わった。
皆が姿を消し、見たこともない険しく高い岩山と、荒涼とした地平が見えた。
慌てて足を下ろした途端、周りの景色は元に戻ったという。
その風景が見えたのは、彼だけだったそうだ。

128:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:02:00 r+qx/QXd0
880 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:55

知り合いの話。

彼の住んでいた村に、由緒ある山寺がある。
参るのに長い石段を登って行くのだが、その中に誰も踏まない段があるという。
その一段だけ苔にびっしりと覆われているので、すぐにそれと分かるそうだ。
伝わる話では、その段を踏んでしまうと神隠しに遭うという。
皆の前で、頭の先からすーっと透き通って消えてしまうそうだ。

今もその石段は健在で、問題の一段はやはり苔に覆われている。

129:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:43:01 r+qx/QXd0
881 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:56

知り合いの話。

山で木を切っていた時のこと。
ある老木を切っていると、チェーンソーが急に止まってしまった。
点検をしていると、木の切り口から毛の生えたものが出てくるのに気がついた。
白い毛並みをした日本犬の頭だった。

驚いていると、細い隙間から滑り出るようにして大きな犬が姿を現した。
犬は軽く伸びをして、林の奥へ走り去った。
不吉な感じがしたので、その日は作業を止めて山を下りたという。

次の日現場に行ってみると、その木は既に枯れて朽ちていたそうだ。

130:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:43:27 r+qx/QXd0
933 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/15 23:51

先輩の話。

夏山のオートキャンプ場に家族で出かけた時のこと。
山といっても人里にかなり近く、水道はおろか水洗トイレまで引かれていたらしい。
小奇麗なこともあり、家族連れでにぎわっていたそうだ。

彼が用を足そうとトイレに近づくと、個室の中から見覚えのない男が一人出てきた。
はて、あんな人が今キャンプしていたかな?
その男は野営地の方には戻らず、立ち入り禁止のロープを越えて森の中へ消えていった。
少し訝しく思ったが、気にせず用を足すことにした。

個室に入った先輩は、便器の中を覗いて腹を立てた。
先ほどの男は、どうやら汚物を流していかなかったらしい。
流そうと手を伸ばした時、それが汚物ではないことに気がついた。
水面にびっしりと、薄いセロハンの欠片みたいな物が浮いていた。
おびただしい小さな虫の羽だった。

彼はキャンプ中、子供が立ち入り禁止地区に近寄らないよう注意したそうだ。

131:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:43:48 r+qx/QXd0
934 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/15 23:53

同僚の話。

消防団で行方不明者の捜索に駆り出された時のこと。
自殺の可能性があるので、急いでくれとのことだった。
皆で探す場所の分担を決め、彼は先輩団員とともに裏手の山の捜索になった。
出かけようとする彼らを団長が呼び止め「五つの木」を見てきてくれと言った。
五つの木とは何か彼は尋ねたのだが、先輩は答えてくれなかったらしい。

山に入ると、先輩は迷わず足を進め出した。
やがて開けた場所に出たが、そこの真正面の大木に何かが二つぶら下がっていた。
まだ新しい死体と、半ば白骨化した腐乱死体だった。

混乱している彼に先輩は教えてくれた。
自殺者はなぜか決まってこの木で首吊りをするのだという。
これまでに最大、一度に五人もの死体がぶら下がっていたことがあり、それで
「五つの木」と呼ぶのだそうだ。

ぶら下がっていたのはその時の行方不明者ではなかった。
幸いにも、別の場所でまだ生きているところを発見された。
彼らが見つけた二遺体の身元が判明したかどうかは知らないそうだ。

132:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:46:29 r+qx/QXd0
935 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/15 23:57

私の体験した話。

山裾の団地で民家の改装工事を請け負った。
屋根の葺き替えをおこなったのだが、ついでに猫を追い払ってくれと頼まれた。
屋根裏に入り込んで生活しているようで、天井を走り回る音がうるさいのだという。
下請け業者に頼んで、屋根裏の点検と掃除をしてもらうことにした。

工事終了間際になって、指示を出していた業者から来てほしいと連絡が入った。
現場に着いた私は、小さな箱を見せられた。
箱の中には、親子のものらしい小動物の骨が入っていた。
乾燥して脆くなったその骨は、屋根裏の隅に転がっていたらしい。

下請け業者によれば、時たまこういうことがあるのだそうだ。
施主には「猫は追い払いました」と伝え、骨は近くのお寺で供養してもらった。
それ以降、屋根裏で走る足音はしなくなったそうだ。

133:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:51:16 r+qx/QXd0
13 名前: 雷鳥一号 03/12/17 18:20

知り合いの話。

通いなれた山道の、見通しの良い坂を下っている時のこと。
ふと下の方に目をやると、記憶にある地形と違っていた。
驚いて目を上げると、道の先が延々と地平まで続いて見えなくなっていた。
道は玉砂利の引かれた立派なもので、赤い鳥居が鈴なりに連なっていたという。

落ち着こうと、目を閉じて十を数え、深呼吸を三回した。
再び目を開いた時には、いつも通り里へ続く細い道に戻っていたそうだ。

134:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:52:31 ws0JuYn+O
やっぱり雷鳥さんの話は読み応えあるなあ

135:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:53:03 r+qx/QXd0
14 名前: 雷鳥一号 03/12/17 18:23

友人の話。

山の中腹にお寺があり、そこで休憩していた時のこと。
境内にはきれいな水が湧き出しており、たくさんのイモリが見えた。
ふと悪気が起き、タバコの吸殻をその中に投げ捨てたのだという。

その日の午後のこと。
水を飲もうと水筒を取り出し、口に運んだ。
すえた臭いが鼻をつき、たまらず吐いてしまった。
午前中に汲んだばかりの新鮮な水が、なぜか腐っていた。

それ以来、彼はタバコをむやみやたらと投げ捨てするのを止めたそうだ。


136:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:53:50 ws0JuYn+O









雷鳥さんの話がもっと読みたいです














137:本当にあった怖い名無し
09/02/27 02:54:32 r+qx/QXd0
15 名前: 雷鳥一号 03/12/17 18:25

私の体験した話。

仕事で、ある山奥の集落に行った時のこと。
現場の近くで、おかしな歩き方をする野良犬を見かけた。
その犬は右の前足を失っていた。

昼時になり弁当を食べていると、別の犬が現れた。
これも右前足を失くしており、可哀想に思っておかずを少しわけてやった。
すると匂いを嗅ぎつけたのか他の野良犬が三頭現れた。
どれも一様に同じ足を失っていた。
犬たちは喧嘩することもなく、おとなしく餌を分けあっていた。

結局、帰るまでに十頭近くの犬を見かけたが、全て右の前足を欠いていた。
うち四頭は鎖で繋がれた飼い犬だった。
集落の人にそれとなく尋ねたのだが、皆ニコリと笑って事故にでもあった
のだろうと、判で押したように答えてきた。

少し後に再訪したが、その時は怪我をした犬の姿は一頭も見当たらなかった。
あれは偶然だったのだろうかと、今でも不思議に思っている。

138:本当にあった怖い名無し
09/02/27 03:15:27 r+qx/QXd0
101 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/19 20:56

先輩の話。

大学生の時、部活で冬山登山に参加した時のこと。
避難小屋の近くで厳しい吹雪となり道に迷ったのだという。
皆はもう生きた心地もせず、雪中で強引に野営するかどうか決めかねていた。
その時、誰かが道の先でライトを振るのが見えた。
先輩たちが声を上げて手を振り返すと、まるでついて来いというように歩き始めた。
助かったとばかりに後を追った。

いくら足を速めても、なぜか先導の人影には追いつけなかった。
女子の一人が奇妙なことに気がついた。
雪の上には、その人影の歩いた跡が残されていなかったのだ。
皆が黙りこくっていると、やがて小さいが明かりが見えてきた。
避難小屋の明かりだった。
先導していた影は、いつの間にか消えていた。

その人影がそこで遭難した人のものかどうかは分からなかったが、後日先輩たちは
ルート途中にあった遭難者慰霊碑に献花しに行ったのだそうだ。


139:本当にあった怖い名無し
09/02/27 03:26:37 r+qx/QXd0
102 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/19 20:57

先輩の話。

夕暮れ、深い森の中を歩いていた時のこと。
森の下斜面から、複数の激しい犬の咆哮が聞こえてきた。
野犬か!? 身構えたが、逃げる間もなく声はどんどん近づいてきた。
硬直した彼のすぐ前で、草むらが大きく揺れて分かれた。

何も見えなかった。
彼の目の前を、犬たちの声だけが横切っていった。

吠える声は林道を横断すると、再び森に入り登っていったという。
あたりの地面を調べると、かすかにだが動物の足跡が残されていたそうだ。

140:本当にあった怖い名無し
09/02/27 03:27:11 r+qx/QXd0
103 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/19 20:59

知り合いの話。

一人で山に登った帰り道でのこと。
いつの間にか、ブツブツと呟く声が後ろの繁みから聞こえてきた。
身を硬くして振り返ると、繁みの切れ目から一匹、猿に似たものが姿を現した。
大きさや姿形は猿そのものだが、その顔は壮年の男のものだった。
まるで人間のように背中を伸ばして歩いていたという。
驚愕している彼の耳に、それの呟きが聞こえてきた。

・・・だいすけ まさる まさゆき けんじ あきら・・・

猿は男性の名前を次々に呟いていた。
うち一つが彼の父親の名前だった。
ピクリと反応すると、猿は呟くのを止め、嫌な笑いを浮かべて近寄ろうとした。

「違う、それは父の名前だ」

思わず力いっぱいに否定した彼を、猿は凄い目つきで睨みつけた。
しばし睨みあった後、猿はぷいと繁みの中へ戻っていった。
彼は麓まで後ろも振り返らずに駆け下りたのだそうだ。
もしもその時、彼の名前が当てられていたら、何が起こっていたのだろうか。

141:本当にあった怖い名無し
09/02/27 03:28:11 r+qx/QXd0
105 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/19 21:25

んー、他愛もない話を一つ。

昔仲間2人と山歩きしていると、峠で大きな男性が来るのとすれ違いました。
その人の格好は、ジーンズにグレーの作業服、キャラバンブーツで手には何か
木製の長いものを所持していました。
で、彼が何を考えていたのか知りませんが、ホッケーのマスクを顔に被っていた
のですよ!13金のようなヤツ。
その怪人は立ちすくむ私たちに会釈をして、マイペースで去って行きました。
スキンヘッドだったようで、つるっとした後頭部が印象的でしたわ。

はっきり言ってムチャクチャ怖かったです。ええそりゃもう。
やはり人間が一番怖い。
今になるまで意味不明の経験です。
まさか身を張ったネタだったのでしょうか?
TPOをわきまえてほしいものです。

142:本当にあった怖い名無し
09/02/27 06:37:36 MyprbGXo0
ここがコピペ厨に乗っ取られたから新しいスレを作りたいけど、
作ったら重複になっちゃうし、洒落怖スレみたいな状況になりそうだから止めておいたほうがいいよね?
ここが削除されるまで我慢我慢…

143:本当にあった怖い名無し
09/02/27 06:45:45 MyprbGXo0
ところで雷鳥さんが居た頃って「はだか隊」みたいなコテいたよね?
あの人は何時ごろいなくなったんだろう。


144:本当にあった怖い名無し
09/02/27 06:50:07 MyprbGXo0
連投ごめん。
全裸隊さんだった。
雷鳥さんと全裸隊さんは何時ごろ居なくなって、山スレはなんで今こんなに荒れているんですか?
久しぶりにオカ板にきたら山スレが荒らされていて、洒落怖スレは変なことになっていてすげーショックだった。


145:本当にあった怖い名無し
09/02/27 08:34:29 FAoM3xNKO
一部のコテハンが調子に乗りすぎて住民の反発を食らって追い出された。
追い出されたコテハンがその恨みからスレを徹底的に荒らしているのが現状。

しかし笑えるね。コピペ荒らし中に連投制限に引っかかったのか携帯から合いの手を入れてるしw

146:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:38:11 r+qx/QXd0
153 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/20 22:15

知り合いの話。

仲間三人で夏山を縦走していた時のこと。
開けた場所を選んでテントを張った。
その野営地には、たくさんの白い百合の花が咲いていた。

真夜中、仲間一人が急に起き出したために、他の二人は目を覚まされた。
眠りを邪魔した仲間は、テントの床を這いずり回っていた。
何度呼びかけても返事がなく、やがて芋虫のように這い出ていったという。
開け放たれた入口から、百合の花が一輪ゆっくりと揺れているのが見えた。
二人が続いて外に出て見ると、月光の下で揺れていたのは百合ではなかった。

白く細い手が大地から突き出て、おいでおいでをして招いていた。

這いつくばった仲間を無理矢理テントに連れ戻し、まんじりともせず夜を越した。
翌朝、白い手は跡形もなく消えていた。
誘われた仲間は、昨夜のことをまるで覚えていなかったそうだ。

147:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:38:43 r+qx/QXd0
154 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/20 22:18

知り合いの話。

峠道を歩いていると、急に荷物が重くなったのだという。
ザックにはおかしいところは見当たらず、溜まった疲労が出たのかと不安になった。
休もうかなと考えながら歩いていると、道のすぐ横に沼が現れた。
何気なく水面を見、思わず目を疑った。

ほんの一瞬だが、荷物に何かがしがみついているのが映っていたのだ。
小柄で灰色な猿のような姿をしていたという。

次の瞬間、いきなり荷物が軽くなった。
振り向いても何も見えなかったが、小走りに遠ざかる足音だけは聞こえたそうだ。
以来、彼は山に入る時は御守りを持参するようにしている。

148:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:39:15 r+qx/QXd0
155 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/20 22:21

友人の話。

一人で山歩きをしていた時のこと。
休憩しようと荷物を降ろすと、背側に何かがくっついているのに気がついた。
まだあまり熟れていない、何かの果実のようだった。
薄気味の悪いことに、実の表皮にはまるで人の顔のような凹凸が浮き出ていた。
その口に見える部分で、ザックの紐に噛み付いていたらしい。
どこで取り付かれたのかは、まったく分からなかった。

物好きな彼は、人面に触る気がしなかったこともあって、その果実をつけたまま
山歩きを続けたそうだ。
二つ尾根を越えた所で、ボトリという落下音が聞こえた。
振り返ると、人面果が転がりながら、下生えの中に消えていくところだった。

ああやって生息圏を拡げている植物なのかな。
そう思ったのだそうだ。

149:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:41:11 r+qx/QXd0
192 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/22 01:40

知り合いの話。

彼が高校の山岳部にいた頃の話。
ある山系を三泊四日で踏破するという予定で、夏季合宿に出かけた。
運悪く、初日の昼から濃いガスが出て、足元もろくに見えなくなったそうだ。
とりあえずガスを抜けようと思い、先導役の彼はひたすら前進したという。
途中で道が分からなくなり、どうしようかと悩んでいる時。
唐突に霧が切れ、眼下に見覚えのある小さな無人駅が見えた。

そこは最終日のゴール地点に定めていた場所だった。
四日で踏破する予定の距離を、彼らはわずか三時間と少しで達成していた。

OB会に出るたびにその時の話が持ち出されるそうだ。
皆、いまだに不思議でならないと言っている。

150:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:41:35 r+qx/QXd0
193 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/22 01:42

友人の話。

秋の山に一人でこもっていた時のことだ。
朝目を覚ますと、体が何かごわごわした物で覆われている。
慌てて身を起こすと、テントの中に茶色の物体がばらまかれた。
彼が寝ていた寝袋の中に、いつの間にか枯れ葉がぎっしりと詰め込まれていたのだ。

眠りにつく前には、枯れ葉などテントのどこにも無かったという。
不思議なことに、彼が野営したのは針葉樹林の中だったのだが、寝袋の中に入って
いたのは、すべて広葉樹の葉だったそうだ。

151:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:42:36 eXLkWjox0
>>145
お前いい加減にしろよ…
罰が当たるって本当にあるからな。

152:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:55:19 r+qx/QXd0
194 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/22 01:43

私の体験した話。

単独登山中に雨に降られた時のこと。
濡れるのを避けようと、せり出した岩の下で野営することにした。

真夜中に、バシャバシャという喧しい音で目が覚めた。
何者かがどしゃ降りの雨の中を歩き回っているらしい。
目の前で水飛沫が上がったが、足音の主の姿は見えなかった。
それは私の目の前を行ったり来たりし続けていた。
最初は恐ろしかったのだが、だんだんと鬱陶しくなったのを憶えている。
結局、その足音に追い立てられるような形で、私は岩場を出ることにした。
足音がついて来なくなった広場で、ようやく休むことができた。

帰ってきてから、その山系で大規模な崖崩れがあったと知った。
ちょうど私が山に入っていた時期だ。
最初に私が野営していた岩場が崩れたかどうかは、確認していない。

153:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:55:44 r+qx/QXd0
204 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/23 00:50

知り合いの話。

彼女が幼い頃、子ども会のキャンプに参加していた時のこと。
夕食の準備をしている皆の頭上に、白い煙が漂っていたそうだ。
彼女の目はそれに釘付けになった。
煙の中に隣家の小父さんの顔が浮かんでいたからだ。

見ているうちに、煙の顔はいろいろと移り変わっていった。
笑っている彼女の母親の顔や、何かしゃべっている知り合いの小母さんの顔。
怒っているような友達の父親の顔に、きょろきょろしている子ども会の会長さん。
どうやら、その場で働いている大人の表情を、一つ一つ真似しているようだった。

やがて煙の顔は、彼女に己の姿が見えていることに気がついたらしい。
見知らぬ男の顔になると、目線を彼女に向けウインクを一つした。
次の瞬間、煙は散り散りになって消えてしまった。
怪しい煙に気がついたのは、彼女一人だけだったそうだ。

154:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:56:10 r+qx/QXd0
205 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/23 00:52

友人の話。

研究調査のため、一人でキャンプしていた時のこと。
夜中にラーメンでも作ろうと鍋を探していると、奇妙なことが起こった。
取ろうとした鍋が足を生やして、するすると歩き出したのだ。
よく見ると、何か猫みたいな小動物が鍋をかぶって歩いていたらしい。

本体を見てやろうと、手を伸ばして鍋を持ち上げた。
鍋の中は空っぽだった。
驚いている視界の隅に、足を覗かせた登山帽が逃げ出そうとするのが見えた。
慌てて帽子を取り押さえたが、やはり中には何もない。
顔を上げると、妙に膨らんだ上着がテントからトコトコ出て行くところだった。
急いで後を追ったが、テントの外には風に吹かれる上着だけが残されていた。

今にいたるも、あの時正体を確かめられなかったのが悔しいそうだ。

155:本当にあった怖い名無し
09/02/27 09:58:35 r+qx/QXd0
206 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/23 00:54

知り合いの話。

彼は小さい頃、山奥の小さな小学校に通っていたのだが、他の学校と合併するため
中学に上がる直前に廃校にされたのだそうだ。
彼の学年は五人しかいなかったが、皆で校庭の銅像に記念を残すことにした。
二宮尊徳の足首に、鉄釘で各々自分の名前を刻んだのだという。

先日、十何年ぶりに当時の同級生が村に集まった。
学校の跡地は森林公園になっており、銅像も少女の像に変わっていた。
昔話に花を咲かせていると、いきなり仲間の一人が像の足元で声を上げた。
彼の指差す先を見ると、見知らぬ像の足首にすり減った文字が刻まれていた。
彼ら全員の名前だった。

誰が名前を移し変えたのだろうか。
不気味だったが、同時にとても懐かしかったのだそうだ。

156:本当にあった怖い名無し
09/02/27 10:04:36 uPy8tYke0
2006年ごろ、夏に富士の樹海へ遊びにいったときのこと。

装備を整え、人気のない遊歩道を踏み外す。
意外にすぐに人だったものがあったり、50mもいかないうちに遊歩道は完全に見えなくなってしまった
このあたりからいろいろ「樹海の落とし物」は増えていったが、一時間ばかり歩き続けるとそういったものはなくなった。
みな、遊歩道からさほど進まずに落ち着いてしまうらしい。

謎のビニール紐やクレバスにひっかかり、2時間ほどかけて数キロ進んだところで奇妙な物があった
どこからか拾ってきた板とそこらへんの枝を折って組み立てた祠らしきもの。
「らき☆すた」のこなたのポストカードが鎮座していた。

誰がやったのかもわからないが、こんな遊歩道からまっすぐあるいても1時間以上
かかる場所で祠をくみ上げ、マンガのポストカードを飾っておいた人は一体だれだったんだろう



157:本当にあった怖い名無し
09/02/27 10:05:00 r+qx/QXd0
463 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/31 16:49

先輩の話。

部活で冬山登山していた時のこと。
夕方から猛烈な吹雪となり、テントから一歩も出られない状況になった。
皆で身を寄せ合い、入り口を中からしっかりと閉めて就寝したのだという。

翌朝目が覚めて、外の様子を見ようとして驚いた。
テントの入り口が開かない。
仕方なく通風孔を破り広げて、そこから外に出た。
誰がやったのか、テントの入り口は外からしっかりと縛って止めてあった。

幸い天候が回復したので、急いで下山したそうだ。

158:本当にあった怖い名無し
09/02/27 11:04:57 r+qx/QXd0
464 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/31 16:54

知り合いの話。

山菜採りに行った山奥で、荒れ果てた寺を見つけたのだという。
伽藍も何もかも崩れて失くなっていたが、鐘撞き堂だけは何とか姿を保っていた。
皆で代わる代わる撞いてみたが、物悲しい音に寂しくなったという。
夕暮れになり、帰ろうと門をくぐった時、後ろから大きな鐘の音が響いた。

 ごーーーん

振り向いて見たが、鐘撞き堂には誰もおらず、ただ鐘が揺れているだけだった。
歩き続けて寺の姿が見えなくなっても、鐘は間をおいて鳴らされ続けた。
麓に置いた車にたどり着いても、まだ鐘の音は続いていたそうだ。

159:本当にあった怖い名無し
09/02/27 11:05:40 r+qx/QXd0
465 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/31 16:56

先輩の話。

ある山歩き大会に参加した時のこと。
開会式の開かれたキャンプ場で、彼は嫌なものを見かけた。
上顎から上が失くなっている男性が、参加者の間をふらふらと歩いていた。
チェックのシャツとニッカズボンを身につけているが、明らかに生者ではなかった。
誰も気がついていない様子で、見ていて鳥肌が立ったという。

式が終わる頃、それは先輩に気がついたらしく、じっと顔?を向けてきた。
やがて下顎を揺らしながら、先輩の方に向けて歩き始めたそうだ。
彼は慌てて、大会のコースを足早に歩き出した。
しばらく先頭を歩き、小高い丘に上がって後ろを振り返った。
なだらかな丘陵になっており、スタート地点の人間が芥子粒のように小さく見える。
やがて参加者に混じって、よたよたとちっぽけな、しかし不気味な姿が現れた。
もう大会などそっちのけで、即行で家に帰ったのだという。

先輩と一緒にいると、頻繁にあたりを見回す癖があることに気がつく。
今でも彼が自分の後をついて来ていないか、怖くなることがあるそうだ。

160:本当にあった怖い名無し
09/02/27 11:06:16 r+qx/QXd0
482 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:04

同僚の話。

ある年の大晦日、彼が檀家になっているお寺の鐘が、まったく響かなくなった。
撞いてみても、鈍くこもった音が短く聞こえるだけだった。

除夜の鐘は、人間の持つ百八つの煩悩を落とすためのものだという。
しかし煩悩が強すぎる者が鐘を撞いた場合、その煩悩が鐘に重く残るらしい。
結果、鐘の音が鈍くなることが稀にあるのだという。
明けた年初め、寺の住職さんが鐘の下でお経を上げた。
しばらくすると、鐘の音は元通り響くようになったそうだ。

一体その人たちは、どんな強い煩悩を抱いていたのだろうか。

161:本当にあった怖い名無し
09/02/27 12:21:27 r+qx/QXd0
483 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:07

友人の話。

彼は地元の神社の氏子の一員である。
毎年、大晦日から元旦にかけて、参拝客にお神酒を振舞うのだそうだ。

ある年、見知らぬお爺さんが社の中に腰掛けているのが見えた。
杖にもたれて参拝客を眺めては、ニコニコと微笑んでいる。
お爺さんは、彼がちょっと目を離した隙にいなくなってしまった。
社内にいたということは関係者であろうと思い、誰かと仲間に問うてみた。

お爺さんが見えていたのは彼だけだった。
社内には誰も入っていないはずだ、と皆に言われたそうだ。
信仰心が薄かった彼に、一体何が見えたのだろうか。
現在の彼は、氏子の行事に熱心に参加しているという。

162:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:30:53 jbiaJbnBO
ひととおり見てきた話だが、随分忘れてる話が多いなぁ
まとめサイトで読めば良い話ばかりだが、自演だ雷鳥だの小説だのな流れより
まだマシだな。



などと携帯からわざとカキコW

163:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:41:36 r+qx/QXd0
484 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:09

友人の話。

彼の所属する青年部では、毎年、初日の出登山というものを開催している。
元旦の前には、山頂の小さな祠に、当日晴天に恵まれるようお参りするのだそうだ。

一度、雲が多く天気が悪い年があった。
どうなることかとスタッフ一同心配していた。
日の出時間間近、彼は山頂の一番高い木に、何かが止まっているのに気がついた。
はっきりと見えなかったが、何だか山伏のようだったという。
それは分厚い雲に向かい、一生懸命に団扇のようなものを振っていた。
なぜか分からないが、彼も心の中で必死に応援したそうだ。

日の出寸前、雲の一部がぽっかりと口を開けた。
皆の口から歓声が上がり、無事にご来光を拝むことができた。
雲が切れたのは、ちょうど日の出の前後、十分くらいだけだったという。
いつの間にか木上の影は見えなくなっていた。

彼はそれ以来、年末のお参りには欠かさず参加しているそうだ。
今のところ、六年間無事にご来光を拝めているらしい。

164:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:41:57 r+qx/QXd0
556 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:00

知り合いの話。

彼の実家では、毎年暮れに餅を搗くのだそうだ。
山奥の田舎ということで、親戚一同集まってかなり大規模におこなうらしい。
ある時、搗いた餅の数を数えていた彼は奇妙なことに気がついた。
いつの間にか、出来上がった餅の数が、十五個ほど少なくなっている。

家の者に言うと、毎年いつものことだと軽くいなされた。
どんなにしっかり管理しても、十五個だけは必ず失くなるのだという。
「我が家には神様がおられるからの」お婆さんはこう言って笑っていた。

本当に神様だったらいいんだけどな。
彼はそう言って肩をすくめていた。

165:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:42:20 r+qx/QXd0
557 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:02

知り合いの話。

彼女の実家は、山奥にある過疎寸前の集落なのだそうだ。
先日法事のために、久しぶりにそこに帰った時のこと。

町育ちの彼女は山が珍しく、家の周りの山道を歩き回っていた。
荒れた細い道の傍らに小さな祠があり、中には五つの地蔵さまが並んでいた。
お地蔵さまが寒そうに見えた彼女は、自分の毛糸の手袋で小さな帽子を作り、
二つの頭にかぶせたのだという。

それから十分くらいして、帰りにまた祠の前を通りがかった。
誰がしたことなのか、他の三つの地蔵の頭にも帽子がかぶさっていた。
大きな蕗の葉っぱで作ってあったらしい。
彼女の気のせいか、なんとなく地蔵さまの顔が得意気に見えたという。

次の日、彼女は新しく五つの帽子を作って持っていったそうだ。

166:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:43:26 ncJJP8JdO
>>156
らき☆すた厨はそんな昔から迷惑かけてたのかよ

167:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:50:22 r+qx/QXd0
558 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:04

知り合いの話。

行方不明者の捜索で山に入っている時のこと。
遺体が発見されたとの連絡を受けて、応援に向かったのだそうだ。
無線で指示された付近に行くと、あたりの地面にはキャンプ用具が散乱していた。
捜索隊の仲間はいたのだが、どこにも遺体は見えない。
指差す方を見上げると、樹上の葉の間に登山シャツが見えた。

遺体は高い木の天辺あたりにしがみついていた。
ロープで木と身体を固く結わえていたが、どうやらそれは自分で結んだものらしい。
その顔は引きつって歯を剥いていたという。

遺体を地面まで降ろすのに、えらく苦労したそうだ。
死因は心臓麻痺だったということだが、彼を樹上に追いやったのは一体何だったのか、
結局分からずじまいだという。

168:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:50:47 r+qx/QXd0
612 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 00:33

知り合いの話。

彼は小さな会社を経営している。
最近、嫌な事件に連続して見舞われた年があったのだそうだ。
その年の暮れ、仕事納めを終えて、一人ため息をついている時のこと。

親戚が、小さな門松を持って挨拶に来た。
その人の山に、昔から聖域と見なされている場所があり、そこの竹林で取れた竹で
作った門松だということだ。
縁起担ぎのつもりで受け取り、事務所内の机の上に置いて帰ったそうだ。

年が明け、事務所に顔を出した彼は驚いた。
青々としていた門松が、茶色くしなびていた。
気がつくと、事務所の空気が心なしか、幾分軽くなったような気がしたという。
門松は仕事始めの前に燃やしたが、真っ黒で異臭を放つ煙が出たそうだ。
思わず手を合わせてしまった、と彼は言っていた。

それ以降、会社の不運が嘘みたいに去ったのだという。
親戚には厄落としが効いて良かったな、と喜ばれたそうだ。

169:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:51:23 r+qx/QXd0
613 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 00:34

知り合いの話。

彼のお爺さんは猟師をしていたそうだが、その山には奇妙な獣がいるのだという。
それは丸々と太った地ネズミの姿をしていたらしい。

猟をしていると、山道の行く手にふらりと姿を現すそうだ。
近づくとネズミの身体はボコボコと膨張し始め、倍くらいも膨れ上がる。
そして甲高い悲鳴とともに破裂して、臓物をあたり一面に撒き散らすという。
出くわしてしまうと、獲物が取れなくなる上に、大怪我をすると言われていた。
そのため、しばらくは家にこもって物忌みをするのだそうだ。

獲物を獲り過ぎないようにという、山の神様の報せかもしれんな。
猟師たちはそう言って素直に従っていたそうだ。

170:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:52:21 r+qx/QXd0
614 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 00:36

友人の話。

彼がヘラブナ釣りにはまり始めた頃のこと。
夜中に無性に竿が振りたくなり、山奥のため池へ出かけたのだという。
餌の準備をしていると、向こう岸に誰かが立っているのに気がついた。
月明かりの下で、髪の長い女がこちらをじっと見つめていた。
思わず目を見返してしまったのだそうだ。

すると、女は水に向かい歩を進め始めた。
足が水に入っても歩みを止めない。
ざぶざぶと水音を立てながら、やがてその姿は完全に水中に没してしまった。
危ないものを見たと直感し、すぐに撤収を始めたという。
片付け終わると、もう一度池の水面を見やった。

いきなり、数メートル前の水面に黒いものが浮かび上がった。
濡れた女の頭だった。
彼女が池の底を歩いてきたことを理解するや否や、彼は猛然と車へ逃げ帰った。
車に乗り込んだ時、バックミラーに歩み寄ってくる影が映った。
即座にエンジンをかけ山を下りたのだという。

真っ直ぐに家に帰る気がせず、明け方までファミレスで時間を潰したそうだ。
彼は二度と夜釣りには行かないと言っている。

171:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:53:38 r+qx/QXd0
636 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 22:21

知り合いの話。

彼の先祖に、羽振りの良い男衆がいたのだという。
猟師でもないのに、どうやってか大きな猪を獲って帰る。
ろくに植物の名前も知らぬくせに、山菜を好きなだけ手に入れてくる。
沢に入れば手の中に鮎が飛び込んでき、火の番もできぬのに上質の炭を持ち帰る。
田の手入れをせずとも雀も蝗も寄りつかず、秋には一番の収穫高だ。

彼の一人娘が町の名士に嫁入りする時も、彼はどこからか立派な嫁入り道具一式を
手に入れてきた。
手ぶらで山に入ったのに、下りてくる時には豪華な土産を手にしていたそうだ。

さすがに不思議に思った娘が尋ねると「山の主さまにもらったのだ」と答えた。
その昔、彼は山の主と契約を交わしたのだという。
主は彼に望む物を与え、その代わり彼は死後、主に仕えることにしたのだと。

何十年か後、娘は父に呼び戻された。
彼は既に老齢で床に伏せていたが、裏山の岩を割るよう、主に命じられたという。
娘は自分の息子たちを連れ、裏山に登った。
彼の言っていた岩はすぐに見つかり、息子が棍棒で叩いてみた。
岩は軽く崩れ割れ、その中から墓石と、白木の棺桶の入った大穴が現れた。
誰がやったのか、彼女の父の名がすでに刻まれていた。
話を聞いた彼は無表情に呟いたそうだ。

 埋められる所まで用意してくれるとは思わなんだわ。

それからすぐに彼は亡くなり、まさにその墓に埋葬されたのだという。

172:本当にあった怖い名無し
09/02/27 13:55:02 r+qx/QXd0
637 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 22:23

この話には後日談がある。

数年後、娘の夢枕に父親が立ったのだという。
老いた姿ではなく、若々しい男衆のままの姿形であった。
彼はなぜかまったく余裕のない表情をしていた。
彼女が懐かしさのあまり声をかけようとすると、彼は怖い顔でそれを止めた。
そして一言だけ発して、消えたのだという。

 お前たちは、絶対に主と契っちゃならねえ。

翌朝目を覚ましてからも、彼女はその夢を強く憶えていた。
一体父は死んだ後、主の元でどんな仕事手伝いをしているのだろう?
その時、隣で寝ていた夫が起き上がり彼女に話しかけた。
夫の夢にも、養父が現れ何かを告げたのだそうだ。

しばらくして彼女の夫はその山を買い取り、全面入山禁止にした。
しかし、その理由は妻を含め、誰にも教えなかったという。

173:本当にあった怖い名無し
09/02/27 14:08:44 zT7ecLhYO
何この雷鳥オンパレード
気持ち悪い
そんだけ貼りたきゃスレたてて1人でひっそりとやっていて欲しい

174:本当にあった怖い名無し
09/02/27 14:28:31 eXLkWjox0
スレ潰しが目的の荒らしだよ

175:本当にあった怖い名無し
09/02/27 14:34:17 DTooXrslO
意外と面白い
しかしサンダーバード1号はオカルトな知り合い多いなw

176:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:21:07 cZKA+UKg0
途中に連投制限をさけるために入れる携帯でのレスが、
全部雷鳥の小説を褒めるレスなんだよな。
やっぱり本人の自己顕示欲がコピペ荒らしの原動力なんだろうね。

177:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:21:45 Eif7faml0
>>175
NWさんは自分自身でオカルトな体験ばかりしてたよ

178:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:30:12 2imQu7HE0
山って持ち主が心無い人だと簡単に荒れるよね
下草を刈って落ち枝を拾って綺麗にしておけば神様も喜ぶよね

179:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:34:45 QPDsg8o70
遭難したときの話。
高校の行事で八ヶ岳に登った。
ロープウェーで坪庭まで行き、横岳から亀甲池、大河原峠に行くルートだった。
横岳から亀甲池に降りる途中、糞がしたくなって脇に逸れた。

ちょっと恥ずかしく、かなり奥まで入った。
用を済ませ、道に戻ろうとしたが戻れない。
ちょっと焦ったが、目的の亀甲池が下の方に見えた。
とにかくそこまでなんとか行こうと思った。

岩の上にこんもりとしたスポンジみたいな苔が生えていて歩きづらい。
岩と岩の隙間に何度も足を落とした。
自分の息づかいと木が風に動く音しか聞こえない。
結構な人数の生徒が入っているはずだが、声らしいものは聞こえなかった。

焦りと遭難の恐怖でどうにかなっちゃいそうな時、「こっちだ」という声が聞こえた。
ビックリして立ち止まったところ、また、「こっちだ」と聞こえた。
声は目の前の穴から聞こえた。
岩の隙間を苔が覆い尽くしたような、握りこぶし位の穴だ。

こっちだと言われてもどうしようもなく、少し穴とにらめっこしてまた歩き出した。
池が見えない場所まで来ていたが、見当を付けて歩いたところ池に出た。
何クラスか着いていたが、自分のクラスよりは早く着いていた。
人がいるところに出た途端、さっきまでの恐怖が嘘のように消えた。

その後は特に変なことはかった。


180:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:41:27 FAoM3xNKO
>>151

何か間違ったこと言ったか?

181:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:45:35 r+qx/QXd0
734 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/10 23:45

知り合いの話。

彼は学生時代にオフロードバイクを趣味にしていたという。
よく一人で山中の林道を走っていたそうだ。
ある夜、バイクの横でシュラフに包まっている時のこと。
ふと目を覚ました彼は、すぐそばに小柄な影が立っているのに気が付いた。
身を硬くする彼に、それは奇妙な抑揚をつけて話しかけてきた。

 望みを言え。お前の大事なものと交換してやろう。

大手の企業に就職が決まっていた彼は、しばらく考えてから答えた。
会社で大出世をさせてくれ。代わりに俺の子どもを差し出そう。

 よかろう。その願い聞き入れた。

承諾の返答が聞こえると、影はすうっと消え去った。
彼は身を起こして、くすくす笑ったという。
おかしな夢だと思っていたし、何といってもその時、彼はまだ独身だったのだ。
当然子どもなどいるはずもなかった。


182:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:45:57 r+qx/QXd0
735 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/10 23:46

数年後、彼は二十代の若さで課長に抜擢された。
その企業では異例の大出世で、陰口も色々と叩かれたという。
彼自身の頑張りももちろんあったのだが、ライバルたちがことごとく病気や事故で
脱落してしまったせいだった。
呪いという言葉まで囁かれたのだそうだ。
元来勝ち気な彼は気にもせず、ますます仕事に邁進した。
会社の創業者の孫を嫁にもらい、向かうところ敵なし順風満帆だった。

それからしばらくして、彼は影との取り引きを思い出すことになる。
彼の妻が流産してしまったのだ。
あれは夢だったはずだ、何かの偶然だ。
そう思ったが、妻はそれから続けて二回流産をくり返した。
検診では母子ともに健康だったといい、医師にも理由が分からないと言われた。
憔悴しきった妻には、とても約束のことは話せなかった。

彼は恐怖に襲われ、あの林に一人で出向いたらしい。
しかし彼の前に影は現れなかった。
必死で林に向かってひざまずき、あの願いを忘れてくれと頼んだという。

現在、彼の妻は四回目の妊娠をしている。
周囲はいささか神経質に見守っているのだそうだ。


183:本当にあった怖い名無し
09/02/27 15:46:30 r+qx/QXd0
787 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/13 00:40

>>745
どーもです。>>738はなかなか鋭いとこ突いています。

忘れてくれと彼が訴えてからしばらくして、彼の担当していたプロジェクトが
失敗して大赤字を出してしまい、責任を問われたそうです。
結局、創業者一族のどろどろとした争いに巻き込まれた形となり、地方の
支店へ左遷になってしまったとか。
肩書きは上がったそうですが、負け組み確定になったようで。

奥さんは甘やかされて育ったお嬢様らしく、読書好きでも物静かでもない
ようです。すごいわがまま・・・夫婦仲は良いようですが。
奇妙な流産だったようで、精神的な面以外には母体に悪い影響はなかった
と医者に言われたんだとか。
まるで何かに腹の中の子どもをさらわれたように思えたとも・・・。

流産の反動か分かりませんが、現在3人もお子さんがいるらしいです。
最後にホッとしたサンダーバードでした。

184:本当にあった怖い名無し
09/02/27 17:28:19 7JTwxQL20
>>180
全部逆じぇねえかw
荒らしが粘着してスレを荒らしたのでコテが去った
コテが居なくなって、もう反撃食らう恐れがないので
粘着荒らしが、去ったコテに成り済まして更にスレを荒らしてる


185:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:15:08 r+qx/QXd0
788 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/13 00:41

知り合いの話。

とある目的で、入山が禁止されている山に入ったのだそうだ。
朝暗いうちに山に入り、午後には目的を達成して、帰り支度にかかった。
帰り道の下り坂途中で、背中へ視線を感じたのだという。

焦って振り返ると、後方の岩棚からこちらをじっと見ている一団があった。
時代遅れの服装をした、年齢もばらばらな登山者たちが彼を見ていた。
三十人ほどの集団は皆一様に無表情だったという。
まるで白黒写真のように、彼らには色が着いていなかった。

恐怖よりも先に危険を感じた彼は、その日の獲物をその場に置き、後ろも振り
返らず一気に下山したそうだ。
豊かな山っていうのは、やはり何か訳があるんだな。
そう彼は言っていた。

186:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:15:32 r+qx/QXd0
789 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/13 00:42

友人の話。

仕事で山にこもっている時に長雨に祟られた。
雨天の中、遠くの岩山を見ていると、何か大きな影が岩壁から浮き出してきた。
それは山ほどもある好々爺の姿をしており、彼を見てにっこりと笑った。
仰天していると、すうっと透き通って消えたそうだ。

親方のところに報告すると次のように言われた。
ああ、ヒヨリさんが出たのか。じきに雨も止むな。
確かにそれからすぐ雨は止んだのだという。

187:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:15:54 r+qx/QXd0
790 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/13 00:45

友人の話。

釣り仲間に誘われて、夜釣りに出かけたのだという。
近場の山中に大きな湖があり、そこにボートを浮かべて釣りを始めた。
夜でも釣れるものなのだなと感心したそうだ。

湖の中ほどにかかった時、水音がしてボートが揺れた。
驚いて見回すと、ボートの縁にかかった白い手が見えた。
華奢な女性の右手で、水中から伸びていた。

凍りついた彼をよそに、仲間は慣れた手つきでゴムハンマーを取り出した。
そのまま船縁の指に振り下ろす。
鈍い音が聞こえると、手は水中に没していった。
金縛りの解けた彼が問いただすと、仲間は平然として答えた。

 時々出るけれど悪さはしないよ、気味が悪いから追い払うけど。
 怪我させるのも可哀想だから、ゴムハンマーで軽く叩いてるんだ。

彼らは夜明け近くまで、そのまま釣りを続けた。
手は現れなかったそうだ。

188:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:18:57 r+qx/QXd0
955 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/18 18:08

知り合いの話。

彼女がまだ学生の頃、家族で山小屋に泊まったのだという。
夕刻遅くに山小屋へ着き、荷物を降ろしている時のことだ。
突然、父親が手を休め、真っ暗な山頂をじっと見上げた。

 呼ばれたからちょっと行ってくる。すぐ帰るから。

父親はそう言って山を登っていこうとしたらしい。
荷降ろしを手伝ってくれていた、山小屋の同宿客がするどく叫んだ。

 行かせちゃ駄目だ! 帰って来られなくなるぞ。

皆で慌てて父親を引き止めに入ったが、彼は凄い勢いで抵抗した。
しばらく押さえていると、やがて我に返って静かになったそうだ。
父親には、暴れていた時の記憶は無かったという。

189:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:20:38 r+qx/QXd0
956 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/18 18:09

友人の話。

学生時代、山中で一人で野営をしていた時のこと。
食事をしながら、鼻歌を口ずさんでいた。
彼は自他ともに認めるほどの歌好きで、そのうち興が乗ってしまったらしい。
食事に箸をつけるのも忘れて、文字通り彼のワンマンショーが始まった。

歌い終わると同時に、近くの雑木林の中から拍手の音が響いた。
料理はとうの昔に冷めていたそうだ。

190:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:21:42 r+qx/QXd0
957 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/18 18:11

先輩の話。

一人で山歩きしていた時のこと。
その山はそれほど高さがなく緑豊かで、女性や子供の登山者も多かった。
緩やかな道を歩きながら、彼はすれ違う人たちと挨拶を交わしていた。
しかし峠を越えたあたりから、すれ違う人が皆彼を無視するようになった。
こちらから挨拶しても露骨に目をそらすのだ。
彼が訝しんでいると、中年の女性登山者が走りよって声高に言った。

 どうしたの、その怪我は?

その時初めて、彼は自分の掌が血まみれなのに気がついた。
慌てて確かめると、身体中が切り裂かれたかのように傷だらけで、血を吹いていた。
急に立ちくらみを起こし、病院に運ばれる騒動となった。

割と深い傷だったらしく、なぜか下着の下の皮膚まで傷を負っていたらしい。
不思議なことに少しも痛むことがなく、一晩のうちにすべて完治した。
いつの間にそんな傷ができたのか、彼にはまったく分からないということだ。


191:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:26:28 r+qx/QXd0
25 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/19 22:42

友人の話。

ハイキングコースを一人で歩いていた時のことだ。
その山は手頃な高さで、気分の良くなっていた彼女は何度もヤッホーと声を上げた。
何度目かのヤマビコが返って来た時、いきなり耳元で囁かれた。

 お願いだからもう少し静かにしてくれんかね。

びっくりした彼女はあたりを見回したが、誰一人として近くにはいない。
間違いなく老人の声だったという。
急に心細くなり、下山にかかったそうだ。

192:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:26:48 r+qx/QXd0
26 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/19 22:44

先輩の話。

仲間五人でキャンプした時のこと。
夕食を食べ終わった後、当然のように宴会が始まったそうだ。
皆したたかに酔ったらしい。

次の朝、宴会の後片づけを始めた彼らは、揃って首を傾げることになる。
焚き火の周りに残されていた食器類は、全部で六人分あったのだ。
記憶をたどると、確かに六人で騒いでいたことを皆が思い出した。
しかし六人目が誰だったかは、ついに思い出せなかったそうだ。

193:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:27:10 r+qx/QXd0
27 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/19 22:45

友人の話。

山中の曲がりくねった県道に、バスが廃棄されてある場所がある。
幽霊が出ると噂されていたが、友人はまったく信じていなかった。
彼は棄てたバス会社をよく知っていたし、そのバス自体が事故など何も起こして
いないというのだ。

そこで彼は仲間と深夜の肝試しに出かけたのだという。
バス内を荒らしまくったが、予想通り何も出ない。
さて帰ろうと、バスの外に出た時。
ぼろぼろのバスの上から、いくつもの無表情な顔が彼らを見下ろしていた。

慌ててその場から逃げ帰ったという。
後日調べると、バスのすぐ上の尾根にため池があり、そこで何人かが入水自殺を
していたことが分かった。
それって一種の引っ掛けだよなあ。
彼はいまだにそう言ってぼやいている。

194:本当にあった怖い名無し
09/02/27 18:29:13 r+qx/QXd0
28 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/19 22:48

先輩の話。

キャンプ場でテントを建てていると、新参のキャンパーが来たのだという。
なぜか彼らは傷だらけで、先輩たちを見て泣き出しそうな顔になった。
驚いて手当てにかかり事情を聞いた。

途中の山道で、蒼黒い大きな蝸牛の群れに襲われたのだという。
一度に何匹にもたかられて齧られ、生きた心地がしなかったのだと。
その蝸牛は南京ほども大きかったという。

先輩は後にも先にも、その山系でそんな目撃談を聞いたことは無いという。
しかし、彼らの血の滲む肌には、やすりで酷く擦ったような傷が確かに
ついていたそうだ。


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