09/02/02 15:37:36 l8GyZ/nl0
>私は、日本人に食人の慣習があったと真面目に信じていますよ。だから素材として使いました。
もうこういつ頭おかしいとしか思えん。
出て行くようだから良いけど、ここに来る作家ってサイト作ってまで続ける奴多いな。
最初から創作板に行った方が良いような気がするけど
>>469
>教授の話しのどの部分が捏造なのかという指摘が全くされてないから聞いてるんだけど?
だから過去ログ読まずにふんぞり返って偉そうにしてるなって。
話は読んでも指摘されてたレスは読んでないのか?前スレで何度かやり合ってただろ
488:本当にあった怖い名無し
09/02/02 16:56:34 kPUVBVR60
もういいよ。
教授はスレで書かないって。
もう不毛な話いらね。
489: ◆DJINKbmZw2
09/02/02 18:21:30 Dz6+SHJuO
養護施設という閉鎖的な世界では何が流行りだすか全く分からない。
去年の今頃、忍がやった催眠術遊びが唐突に復活した。小学生組の間で。
最初に始めたのは去年、忍の手で催眠術?をかけられたMだったが、Mには催眠術の解き方が分からないはずだったのだが、ある歌で正気に戻ると力説していた。
Mの催眠術?は完璧だった。
忍が行った通りに脈を押さえて相手を一時的に酸欠状態にする。
そして、意識が朦朧とした子を囲んで歌を歌う。
「赤い靴、履いてた女の子」を「赤い靴、履いてたら脱げた」と歌い続ける。
ぐったりと壁にもたれ込んで座っている子を囲んで数人の子達が延々と歌い続ける様子は異様な光景だった。
しばらくして正気に戻った子達は口々に朦朧とした意識の中で見た物を話す。
「布団をしまってあるはずの押し入れの上段に着物を着たお婆さんがいた」「お婆さんが手を伸ばして捕まえに来たら、あの歌が聞こえてきて気が付いたら、皆が居た」
共通しているのは、どの部屋で行っても押し入れにお婆さんが居る事と、捕まりそうになると歌が聞こえてきて意識を取り戻す事。
僕は忍が小学生組の子達に余計な事を教えたのだと思って、窘めるように話してみたが意外にも忍は今回の件には全く関与していないと言う。
結局、歌の意味もお婆さんの事も分からないまま、寮母にバレて遊びは終わり普段は楽しい事なら周りの目を盗んででもやりたがる子達も大人しくなった。
それからしばらくしてから忍から聞いた言葉だ。
「赤い靴を履いていたから連れて行かれたんだろ?それが脱げてしまえば連れて行かれる資格を無くすのかもな」
終わりです。
490:本当にあった怖い名無し
09/02/02 20:19:57 nnYvYkRE0
忍の人乙。
491:本当にあった怖い名無し
09/02/02 21:30:21 RvumP6J/O
うっひょう!忍キテル!乙!
赤い靴関連の話は色々と怖いよ…
492:本当にあった怖い名無し
09/02/02 22:09:21 x7xq5mLQ0
おいおいおいおいおいおおいおいおいおいおい!!
久しぶりに来てみたら教授が追い出されたって何事だ!?
くだらねえいちゃもんしやがって
どうせ例の粘着が自演してやったことだろ
この粘着言ってたよな「このスレと住人は許さない」って。
その言葉そっくり返してやる
お前は絶対許さない!
今度来たら徹底的に叩くからな。覚えてろ!
教授の中の人、どうせいつもの荒らしが一人で暴れてるだけだから出て行くなんてやめてくれ。
ここの住人はだれも捏造とか日本蔑視とかこれっぽっちも思っていません。思ってるのはあの粘着ただ一人だけです!
どうか戻ってきてくださいお願いします
忍乙
493:真田 ◆cFB8b6g4yc
09/02/02 22:31:30 I8KFHyJFO
またまた投下します。
昨日は洒落怖にの投下だったけど今日からはここに。彼女の話しだからまたノロケだって言われるかもだけど、ノロケじゃないのであしからず。
俺には超オカルトマニアな彼女がいる。そんな彼女は、以前アパートの隣人に命を狙われたことがある。その隣人は、借金返済に苦しんで頭がおかしくなっていたらしく、夜中突然彼女の部屋側の壁に向かって「死ぬか?死ぬのか?」などと叫んできていたらしい。
彼女は怖がるという感情に欠けるこなので、そのときはただ「借金に苦しんで可哀想」くらいにしか思っていなかったそうだ。
そんな隣人の奇怪な行動は他にも、「借金取りの人が来たら僕は死んだと言って下さい」と頼みにきたり、「僕の傘を使って下さい」と雨でもない日に花柄の傘をプレゼントしてきたりと多々あったらしい。
そんなある日、彼女は用事で雨の日に出かけなくちゃいけなくなった。そのさい、彼女はふとせっかくだからプレゼントされた傘を使おうという気になったらしい。(馬鹿なこ)
そしてその馬鹿な行動の末、彼女は絶句した。
494:真田 ◆cFB8b6g4yc
09/02/02 22:33:46 I8KFHyJFO
なんと、傘をさした瞬間、傘の中からサバイバルナイフが飛び出してきたのだそうだ。幸い(というか仕組み上)ナイフは彼女の前に落ちただけだったらしいが、彼女はその後恐る恐る拾ったナイフを見て、再び絶句した。
そのナイフには、人間の歯型がくっきりとついていたのだそうだ。まるで、この世のあらん憎しみをすべてナイフに込めたかのようにくっきり…
さすがに恐くなった彼女は、その後大家を通して隣人に注意。そして念のため警察に通報することにしたそうだ。
だが警察に通報する前に、隣人は彼女の前から姿を消してしまった。
理由は部屋での自殺だった。不気味なことに、彼は彼女の部屋側の壁にもたれながら死んでいたとのことだ。(自殺の死因は知らない)
その後すぐ彼女はそのアパートを出た。大家が引っ越し代を全部持ってくれたらしい。
その隣人のことは早く忘れてしまおう、と思った彼女はそれから2年間は、隣人を忘れられるくらい平和に過ごした。
その2年間という期限は、先週までの期日だ。先週、俺の携帯に彼女から平和の終わりを告げる電話がかかってきた。、彼女は受話器越しに声を震わせながら言った。
「家の前にあの傘がある」と。
俺は傘というだけで、あの傘だと悟った。彼女いわく、中にナイフこそはなかったものの、その見知らぬ傘はあの隣人にプレゼントされた傘と種類が一緒だという。
495:真田 ◆cFB8b6g4yc
09/02/02 22:36:24 I8KFHyJFO
「何の呪いだ」
俺が恐怖のあまりにそう言うと、電話の向こうで彼女が「これってオカルト…」といつもより元気なく言った。
真相は謎のままだが、何故あの隣人は彼女に執着するのだろう。
…オカルトってか人間の怖さっぽいし長くなってゴメンねorz
読んでくれてありがとう。
496:本当にあった怖い名無し
09/02/02 23:42:47 dRnx0h3UP
>>489
子どものころって、なんだかわからないルールを作って遊んだりしましたね。
「こうすれば助かる」なんて、いま考えれば、危うい幻想だったなあ。
>>493->>495
乙です。
こういう話、好きですw
497: ◆.QTJk/NbmY
09/02/02 23:53:29 dRnx0h3UP
IDやってしまった…orz
ついでなんで返事を。
続きは場所を移してちゃんと書き終えます。
URLの告知をしにきますので、そのときに1レスだけ貸してください。
では。
498:本当にあった怖い名無し
09/02/02 23:55:15 PCLlqqTgO
忍と真田、乙
>>496
お前は勝手にサイト作って篭ってろ。
せっかく流れが変わったのを蒸し返すつもりか?
せめてID変わるまで書き込みするの自重しろよ
499:本当にあった怖い名無し
09/02/02 23:57:19 LRMbBAlLP
カリカリすんなよ(笑
500:本当にあった怖い名無し
09/02/03 00:03:37 dCXYSvQq0
教授の人、もうここには書かないと決めた事は大変残念です。
URLの告知、必ずおねがいします。
501:本当にあった怖い名無し
09/02/03 00:17:54 U0URckTH0
>>498
そんなに教授が気に食わないなら教授をNG登録しとけよ低能w
502:本当にあった怖い名無し
09/02/03 00:27:51 qyuGs65P0
忍乙!
「赤い靴、履いてたら脱げた」って、ウチにもあったよ。
笑いの取れるネタだったけどなw
真田乙!
最近ヘビーな話ばっかだったから期待してるぜ!
教授お疲れ様でした!
って差し障りないネタはこっちでやってもいいんじゃない?
503:本当にあった怖い名無し
09/02/03 00:29:51 Vemb4nyBO
>>489
忍の人が来てくれるの待ってた!
やっぱり忍の話、好きだわ
>>493
またの投下を楽しみにしてます
504:本当にあった怖い名無し
09/02/03 01:12:44 HPRlPR9F0
こりゃまたタイミング良く、この状況で新手の作家が出てきたねえww
作家のせいでこんなに荒れてるのに、都合良くなんのためらいもなく投下するって面白いねえww
不審がられないように洒落コワに一回投下しておいて、今日はここに投下って、分かりやすい下準備だなおいw
ほんっっとに分かりやすいなw
505:本当にあった怖い名無し
09/02/03 01:16:07 SlPhB2zD0
あぼ~ん
506:本当にあった怖い名無し
09/02/03 01:27:13 qyuGs65P0
あ~~あの粘着まだいるのね。
こいつぁ洒落にならんぜ!
するってーとさぁ、教授追い出し隊のうち何割がアレだったんだろうな。
真田 ◆cFB8b6g4yc 氏に言っておく!
このスレは『このスレとお前ら(投稿者&読者)を絶対許さない!!』っていう変なのに粘着されている!
覚えといてね。
507:本当にあった怖い名無し
09/02/03 01:34:14 fP78MJh6O
>>492
いちいち書くのもなんだけど、、
私は今回は何度かのレスで教授を批判したけど例の粘着の人じゃないよ。
まぁいいけど批判したのは、他は判らないけどとりあえず一人じゃないってことで。
508:本当にあった怖い名無し
09/02/03 02:05:47 uZuA6I6oO
>>507
俺も教授のでは書いたけど一人の粘着のせいでこうなったっていう構図にしたいんだろ
頭悪いのかね
明らかに単なる荒らしの流れじゃなかったのにな
509:本当にあった怖い名無し
09/02/03 02:50:14 fP78MJh6O
>>508
んー判らないけど、今回に限ってはまぁ一人が書いただけではないということ。
何故なら私も書いたから。
でもそれはそれ。あの粘着は、好きな人いないと思うけど私も大嫌い。
510:本当にあった怖い名無し
09/02/03 07:36:52 BnpNW6blO
>>504
つまり何が言いたいのかわからないけど、多分間違ってると思うから何も言わない方がいいよ。まぁ何が言いたいのかわからないけどね。
511:本当にあった怖い名無し
09/02/03 08:15:08 SIemFdds0
プロパガンダだの日本人じゃないだの見苦しい内容を書き散らしといて
荒らしの流れじゃなかったとか良く言えるな
512:本当にあった怖い名無し
09/02/03 08:31:57 WtMuQY220
>>511
確かに過激なこと言ってる人も居たが、それだけじゃなかった筈だよ。
また蒸し返したいのかい?それこそ荒らしになるよ。
513:本当にあった怖い名無し
09/02/03 09:59:01 ELuPVghR0
比較的まともだったのは歴史の検証してた人くらいだな
他は狂信的にお題目を唱えて教授を叩いてただけだろ
514:本当にあった怖い名無し
09/02/03 11:20:00 GxJPc1Gb0
そうか
515:本当にあった怖い名無し
09/02/03 12:44:03 n6+oDc0h0
>>506-509
早速自演で「一人じゃない」工作かよ
一人じゃない割には言ってること同じだっただろうがよ
ほんとにこいつ憎いわ
出て行け!そして二度と書き込むな!
516:本当にあった怖い名無し
09/02/03 13:10:45 /MXsn1t6O
>>515
自分が出ていけばいいじゃない
教授の人もサイト作るって言ってるんだしそこで思う存分絶賛すればいい
517:本当にあった怖い名無し
09/02/03 13:36:41 CcuV1Kbb0
>>493
超オカルトマニアの彼女ですか…
お話がたっぷりありそうですね。楽しみにしています。
本スレに投稿するに際し、老婆心ながらアドバイスを。
・投稿は週一程度にしておくと吉。
投稿間隔が狭いと騒ぎ出す人がいます。
・悪口や煽りは極力スルーで。
変に反応すると、言葉尻を捉えて人格攻撃を始める人がいます。
先にも言われていますが、このスレが憎くて仕方ない人がいます。
このスレは本当に呪われています。
ご注意を…
518:本当にあった怖い名無し
09/02/03 19:25:57 fP78MJh6O
>>515
基地外ですか?その4つのレスのうち2つは私だけど残りは違うし。。
言ってることが同じ、って他人の批判レスは殆ど流す程度にしか見てないから判らないけど
じゃあ教授に対して同じような憤りを何人かが感じたんじゃない?
粘着も気持ち悪いけど、ここまで1人だけがやってるとか思い込むアナタも相当気持ち悪い。
なんなら私はフシアナサンしてもいいけどそれもバカらしいよねw
519:本当にあった怖い名無し
09/02/03 19:31:48 U3gEAKKm0
くだらない喧嘩するな!
520:本当にあった怖い名無し
09/02/03 19:47:32 fP78MJh6O
>>519
はぅ、すんません(´Д`)
自重します。。
521:本当にあった怖い名無し
09/02/03 20:14:04 ELuPVghR0
何が憤りを感じただ
根拠もなく作家叩きしてただけのくせに
522:本当にあった怖い名無し
09/02/03 20:38:49 jck5Xk7IO
>>521
523:本当にあった怖い名無し
09/02/03 20:39:46 jck5Xk7IO
>>521
スレ見直して来いよ基地外
524:本当にあった怖い名無し
09/02/03 20:48:46 esNQGxH20
叩いてるレスについては「シリーズ物叩きシリーズ」とか「教授叩きシリーズ」とか
それなりに名前を付ければスレ違いじゃないかもと思う。
私はぼんやりとどれも楽しいと思ってる。
叩きでけっこういなくなったりして残念だけど、ここはアクの強いものが結構くるので飽きないよ。
あと、新鮮な怖い話が多いと思う。みんな試行錯誤しているわけだから大したもんだと思うよ。
叩きも「うわ!教授叩きシリーズキター!」と思えばそれなりに。
525:本当にあった怖い名無し
09/02/03 20:59:00 ELuPVghR0
>>523
叩きの一番の原因になってた強制連行は言いがかりだったじゃねーか
根拠も説明できない低能は黙ってろ
526:本当にあった怖い名無し
09/02/03 21:23:55 fP78MJh6O
こいしつ
527:本当にあった怖い名無し
09/02/03 21:51:56 WtMuQY220
ELuPVghR0は相手にするだけ無駄。
放置またはNG推奨。何を言っても反応しないように。
528:本当にあった怖い名無し
09/02/03 22:17:35 Nl3VqCJw0
教授叩きやってた奴が良識ぶってやがるw
529:本当にあった怖い名無し
09/02/03 23:35:49 ELuPVghR0
>>527
教授はNG登録も放置もしなかったのに都合の悪いレスはNG推奨か
随分と虫のいい話しだな
530:本当にあった怖い名無し
09/02/04 00:06:19 U/r1gvU+0
なんで教授をNGにしなきゃならんのだ?反日野郎が工作してるってのに見過ごせるかよ
531:本当にあった怖い名無し
09/02/04 00:28:50 IVS6i/2d0
>>530
相手するだけ無駄だって。
話を何も理解できない、ただの荒らしみたいなものなんだから。
ID変わってるだろうから、もう一度何か書き込んでくれんかね。NGするからさ。
532:本当にあった怖い名無し
09/02/04 00:45:47 1oeJYnHf0
嫌韓廚はハングル板から出てくるなよ
533:本当にあった怖い名無し
09/02/04 01:04:41 jsAHle67O
嫌韓がハングル板にしかいないと思ってるのかい?
勉強不足だよ
自分は嫌韓だがハングル板とやらには一度も行ったことは無い
もうちょっと世界と日本を見渡してみよう
534:本当にあった怖い名無し
09/02/04 05:53:22 ZQzDi813O
ともかく怖い話を書いてくれ
535:本当にあった怖い名無し
09/02/04 06:00:57 bxk/Lj6YO
悪いけど議論<作品だし。
ちょこっと感想程度に留めてくれないか?
これ以上作家を追い出さないで。
536:本当にあった怖い名無し
09/02/04 09:47:21 1oeJYnHf0
>>533
スレの話題と関係ないのに反日だ工作だと騒ぐ奴は迷惑だから隔離板に行けと言う意味なんだが理解できなかったか?
537:本当にあった怖い名無し
09/02/04 11:33:52 caWIMwrO0
>>533
ほんとそうだよな。嫌韓厨なんてハングルどころか2ch中、いやネット中にいるだろ
もっと言えばリアルの世界も世界中で嫌韓が広がってる。
マスゴミの洗脳で日本だけは親韓って事にされてるみたいだけど。
>>532
この人は2chやってて気づかないのかな?
というか、韓国関係ないよな?誰が韓国の悪口言った?反日と聞くと韓国を持ち出す>>532が一番気にしてるじゃん
538:本当にあった怖い名無し
09/02/04 11:36:27 caWIMwrO0
>>536
隔離板=ハングル板なの?
おかしいねえ。自分が朝鮮人だから?
コレも火消し工作でしょ?ww
539:本当にあった怖い名無し
09/02/04 11:38:14 caWIMwrO0
>スレの話題と関係ないのに反日だ工作だと騒ぐ奴は迷惑だから
ええ!?スレの話題と関係ないって今までログ読んでないのか?作品の内容が反日とか工作とか言われてたんでしょうが。
全然許容の範囲内だよ。
540:本当にあった怖い名無し
09/02/04 11:55:19 UN6sXUNc0
随分とわかりやすいのが来たな
541:本当にあった怖い名無し
09/02/04 14:43:25 JXWnYG2TO
竹島・対馬問題を出しておきながら韓国関係ないとか言う低脳愛国者は
ハングル板どころかこの世から消えてください。
日本人だと名のってほしくないです。
542:本当にあった怖い名無し
09/02/04 19:33:47 39yRA9TO0
竹島・対馬問題を出したのは私です。
作家を追い出そうという意図はなくただの条件反射でした。
韓国関係ない発言の人とは別人です。
543:本当にあった怖い名無し
09/02/04 21:23:54 hSaObUtdO
>>542
工作乙
544:本当にあった怖い名無し
09/02/04 21:52:41 mu87cUpBP
>>542=>>437?
条件反射で反日格下国なんて云っちゃうんだ?
やっぱり嫌韓ってry
ところで>>403が日本にもカニバリズムはあったって云ってるけど
本当はあったの?
545:本当にあった怖い名無し
09/02/04 22:31:00 oec4K8FP0
>>542
竹島・対馬の話題なんてほとんど語られてないだろ。ほとんどの話題(この流れで)は食人と強制連行などの
話だろ。
少しでも韓国系の話題が出ると過剰反応する人がいるなあ・・
546:本当にあった怖い名無し
09/02/04 23:35:08 WqmPpaLK0
とりあえず基地外さん達が飽きるのを待つしかないねw
547:本当にあった怖い名無し
09/02/04 23:54:12 1oeJYnHf0
>>544
URLリンク(ja.wikipedia.org)
548:本当にあった怖い名無し
09/02/04 23:58:52 wTeTbMsh0
文化としての食人はなさそうだな。
教授作者がどのような経緯で食人の習慣があったと思うようになったのか興味ある。
549:本当にあった怖い名無し
09/02/05 00:19:06 CtlkOtVG0
>ところで>>403が日本にもカニバリズムはあったって云ってるけど
本当はあったの?
佐川事件の例をとってカニバリズムが存在したって言われてもねえ。
快楽殺人者がいれば殺人の文化があった、と言うつもりなのか?
そりゃ、そう言う嗜好を持つ人間はいるだろうよ。問題はそれを社会が許容してるかどうかだろ。
佐川事件は、食人が犯罪だから「事件」なんだろ。全然文化じゃないよ。
教授は日本に食人を許した文化があった、と言ってるんだけど、多分どんな文献を探しても見つからないと思うけどねえ。
嗜好食と非常食を混同してるとしか思えない。
550:本当にあった怖い名無し
09/02/05 01:39:05 FUGZ+r5x0
とりあえず「怖い話」を・・・
551:本当にあった怖い名無し
09/02/05 03:32:45 Mpo5Lgqi0
>>549
教授は知らんが、>>403は人の肝臓やらを薬にしていた、と言うところを持って、
一応食人文化が存在した、と言ってるんだろ
佐川君の件は別件として扱っている
wiki見たら、ちゃんとした薬扱いだったみたいだな>人の肝臓
552:本当にあった怖い名無し
09/02/05 04:55:39 I8YBYq4L0
シリーズ物、霊感の強い人にまつわる話を読みたいです。
食人関連は、こちらでどうぞ。
スレリンク(occult板)l50
553:本当にあった怖い名無し
09/02/05 09:23:08 ZdZY6/800
NW氏の話をストックしてる猛者はおらぬか
554:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:36:23 vOnNf/x50
[悪夢]
1/16
やっと着いた・・・。
人里離れたこんな場所、普通なら誰も寄り付かないだろう。
集合場所であるその一軒家に入ると、そこには既にメンバーが揃っていた。
私を合わせて5人。男性3人に女性が私ともう1人。目的はただ1つ。
自らの命を絶つ、ただそれだけのこと。
私は全てを失った。文字通り、全て。
30過ぎにして家も財産も無く、信用していた人、全てに裏切られ、心も空っぽだ。
騙すのが悪い、騙されるのが悪い、そんな問答にも飽き飽きしてしまった。
そんな私が偶然見つけた、俗に言う裏サイト。そこには私と同じく、絶望した人々が集っていた。
今日はそのサイトで不定期に行われるイベント。「旅立ち」とか呼ばれている。
サイトの住人の内、思い立った人がイベントを主催し、その参加者を募る。
私はそこに名前を挙げた。と言っても本名ではなく、ハンドルネーム(HN)だが。
そして私以外にも3人が参加を希望し、主催の1人と合わせて5人がここに集まった訳だ。
555:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:39:13 vOnNf/x50
2/16
主催のHNはアイ。もしやと思っていたが、やはり女性だった。
育ちの良さそうな若い子で、美人の部類だけど、何か思い詰めたような顔をしている。
私には分からないが、美人故の苦しみもあるのだろう。
何があったのか何となく想像が出来てしまうが・・・深く詮索する気はない。
男性陣は、それぞれHNがフジオ、イイヤマ、オキタ。
ちなみに私のHNはトーコ。
サイトの住人全員に言えることは、HNとはいえ普通の人名が多い、ということ。
場所が場所だけに、気取った名前を付ける人は少ない。
フジオさんは50歳くらいだろうか。確か会社が倒産して云々と言っていた。
イイヤマさんも年齢はフジオさんと同じか、少し下か。多額の借金を抱えているらしく、これ以上逃げる術が無いらしい。
オキタさんは40歳くらい。長年”家事手伝い”をしていたが、両親が他界して生きる気力を失ったとか。
男3人はやはりアイさんが気になるようで、チラチラと視線を送っているのが分かる。
こちらには最初に一瞥しただけで終わり。失礼なことだが腹も立たない。
こういった扱いをされるのには、もう慣れている。
556:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:41:16 vOnNf/x50
3/16
畳の部屋に全員が集まり、主催のアイさんが口を開く。
アイ「今日は・・・あの、集まってくれて、ありがとう、ございます」
いえいえ、どうも、とボソボソした声で答える男性陣。
アイ「えっと・・・。これ、使います。この薬と・・・練炭を、準備しました。これで・・・」
そう言うと、彼女は錠剤の入った小瓶を取り出す。
部屋の隅には練炭らしき鉢が数個、置いてある。
私「それは・・・睡眠薬?」
アイ「はい、これ使わないと・・・ちゃんと寝てないと、練炭でも苦しいと聞いたので」
私もそれは調べて知っていた。
フジオ「睡眠薬、効くかな。飲んだことないんだけど・・・」
アイ「その点は、大丈夫な筈です。この薬、何度かイベントで使われたものと一緒なので・・・。失敗は無いそうです」
確かサイト内に、睡眠薬はコレ、といったことが書いてあったことを思い出した。
準備は万端、という訳だ。
私たち参加者は、アイさんからそれぞれ数個の睡眠薬と、
これも準備されていた水の入ったペットボトルを受け取る。
鉢を部屋の中に点々と置き、ガムテープ等で戸締りをしっかりし、
それでは・・・というところで、今まで無言だったオキタさんが口を開いた。
557:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:43:31 vOnNf/x50
4/16
オキタ「あのさ、ちょっといいかな」
イイヤマ「・・・なんだ?」
怖気ついたのか?とでも言いたそうな口調で、イイヤマさんが答える。
オキタ「いや、ここさ。この家、俺、知ってるぜ。アイさん」
私「?」
アイ「あぁ、知っている方、居ましたか」
オキタ「へへ・・・。ここ、アレ、だよな・・・」
何か含んだような言い方をするオキタさん。
イイヤマ「アレって何だよ。何か言いたいならさっさとしろよ」
イイヤマさんはどうやら、沸点が低いようだ。
アイ「ここ、ある人達の間では有名な場所だったのです。悪霊が出る家、って」
へぇ・・・初耳だ。でも確かに薄気味が悪い場所ではある。
フジオ「ここ・・・何か出るんですか?」
オキタ「さぁ。最近は何も聞かないけどな。もう何もいないんじゃない?」
イイヤマ「じゃあ、どうでもいいじゃねぇか。くだらない・・・」
私「もう居ないって、成仏したってこと?」
何故かイイヤマさんに反発したくなって、私は話を広げようと思い、聞いてみた。
558:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:45:45 vOnNf/x50
5/16
オキタ「いや、俺、そんなに詳しい訳じゃないから・・・」
私「あぁ・・・そう・・・」
何だ。知っているような口ぶりで言っておいて。
アイ「私、少し知っています・・・悪い霊は、除霊されたそうです」
フジオ「ほぉ・・・。除霊とか、あるんだねぇ」
イイヤマ「霊媒師か何かに?怪しいもんだが・・・本当かねぇ」
アイ「何人かは失敗して・・・命を落とした方も居たそうですよ」
私「ふーん・・・」
アイ「私が知っているのは、それだけです。それじゃ、始めましょう・・・」
そう言って話を切ると、アイさんは躊躇無く薬を飲む。
私たちも慌ててそれに続く。
アイ「10分位で効果が出る薬です。練炭、火を点けておきます」
私たちはそれぞれ、適当な場所で横になる。
最後の眠り。これで・・・私は全ての苦しみから解放される。
やがて睡魔が訪れ、私を連れ去っていった。
深い、深い、眠りの世界へと・・・
・・・・・・
・・・
559:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:48:07 vOnNf/x50
6/16
燃えるような感情に揺り動かされ、私は目を覚ました。
部屋の中は・・・何故か空気は澄んでいて、息苦しさは感じない。
感じるのは、身を焦がすような憤怒。心の奥底から湧き上がるような怒りで、目が眩む・・・!
全てを破壊してしまいたい衝動に駆られ、口から自然と唸り声が漏れる。
・・・と、私の周りからも唸り声が聞こえる。
部屋を見渡すと、男が3人、私と同じように唸り声をあげて身悶えている。
1人居ない・・・?いや、そんなことはどうでもいい。
怒りで震える体を抱えるようにして、私は身を起こす。
男達も、ゆっくりと起き上がろうとしている。
男達・・・この男達・・・・・・こいつら・・・!
私に見向きもしなかった奴等。なんと腹立たしいことか。
こっちだってこんな男共に興味は無い。
なのに、私を見下して・・・!
こいつらは・・・そうだ、私を騙し、裏切った奴等じゃないのか?
私を破滅させておいて、更にここでも私を侮辱して・・・!
姿かたちは違えども、私には分かる・・・こいつらは皆同じだ。
憎い、男共・・・!
560:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:50:21 vOnNf/x50
7/16
自分の中に声が聞こえる。声、なんてものじゃない。怒号だ。
憎め、殺せ、と私の中で・・・私が叫んでいる。
あぁ、やってやる・・・思い知らせてやる・・・今すぐに。
武器・・・武器が、ある・・・?
どこからか声が聞こえる。
どこに?他の部屋に置いてある?
私じゃない女の声が、教えてくれる。それを使って・・・やればいい。
体の震えがピタリと止む。
私の中で何かが激しく燃え上り、異常な程の力が沸き起こる。
ここを出て他の部屋に行くため、私は急いで出口の扉に向かった。
それと同時に、男達も扉を目指してくる。目的は同じようだ。
私は扉に一番近い場所にいたので、真っ先にこれを開け、廊下に・・・
というところで、背中に衝撃を受け、倒れこむ。
蹴られた!誰に?誰が私を足蹴にした!?
振り向くとすぐに分かった。オキタだ。この・・・ニートが!
他の男2人は?というと、部屋の中で倒れこみ揉み合い、殴り合っている。
561:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:53:02 vOnNf/x50
8/16
オキタは私にニヤリと笑うと、倒れた私を飛び越えていこうとする。
駄目だ・・・!先に行かせてなるものか!
私は倒れたまま、オキタの足に必死でしがみ付く。
そして、歯を立て、ふくらはぎに思い切り噛み付いた。
オキタ「ぐぅ・・・・・あぁっ!」
オキタは体制を崩し、倒れる・・・と同時に、もう片方の足で私の頭を思い切り蹴り付けてくる。
頭を蹴られた私は足から離れるが、深く歯を食い込ませていたため、ふくらはぎを少し喰いちぎることができた。
オキタ「がぁ・・・ぁあ!ちくしょうっ!!」
オキタはその痛みでバタバタもがいている。ふふん、自業自得だ。
不味い肉片をペッと吐き出し、悪態をつく。
そして頭が少しクラクラするものの、何とか立ち上がり、
廊下の奥、扉の開いている部屋に向かった。
562:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:55:20 vOnNf/x50
9/16
部屋に入ると、そこは居間のようだった。テーブルやソファーがある。
一見なんとも無いような部屋。
だがそこには、数々の武器が置いてあった。
テーブルの上には、ナイフや日本刀、鉈、手斧、槍、スパイクロッド。
床の上には、やや大型のハンマーなどが置いてあるのが見える。
残念ながら、どこにも銃火器は無い。
さて、どれを使う・・・?
私は悩む。女の私でも使えるものは・・・これか?
テーブルに駆け寄り、私は一本の槍を手に取った。これなら突くだけだ。大して力も要らないだろう。
そして振り向くと、丁度オキタが部屋に入ってきたところだった。
足を引きずっている・・・チャンスだ!
私はオキタに向かって槍を突き出す。
が、オキタはギリギリでそれを避ける。
何だか頭がクラクラして、間合いが上手く掴めない。
あの睡眠薬と、先ほど頭を思いっきり蹴られたのが効いているようだ。
それでも私は歯を食いしばり、一心不乱に槍で突きまくる。
オキタは何とか避けるが、狭い室内で全てを避け切るには限界がある。
やがてソファーに足を引っ掛け、倒れたところを、私は腹を狙って突き刺した。
563:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 09:57:54 vOnNf/x50
10/16
オキタ「いっ・・・がぁ・・・っ!!」
オキタが苦痛の声を漏らす。やった・・・!
槍の先に確かな手応えを感じ、私は何とも言えぬ喜びを噛み締める。
しかしそれで油断してしまった。
オキタは自分に刺さった槍を掴むと、すぐに引き抜き、振り回し、あっという間に私から武器を奪ってしまった。
オキタ「こ・・・の・・・アマ・・・あぁぁぁ!」
オキタは腹から血を流しながら立ち上がり、私に襲い掛かってくる。
他の武器を何か・・・、と思いテーブルに向かうものの、オキタの突き出した槍が私の脚を貫く。
私「あぃいいっあぁっっ・・・!!」
私は声をあげて倒れこむ。右脚が焼けるように熱い・・・!
オキタは槍を引き抜き、笑い声を上げている。
くそ・・・くそっ・・・くそっ・・・!!
私は倒れたまま、這うようにしてソファーの陰へと移動する。
オキタはそんな私の様子を見て、相変わらず笑っている。
こいつ・・・絶対、殺してやる・・・!
ソファーの陰に来たのは逃れるためではない。そこに置いてあった武器を手にするためだ。
普段ならこんなモノ使えないだろうけど、今なら・・・。
私がそれを手にするのと、オキタが再び襲い掛かって来るのは、ほぼ同時であった。
私は渾身の力を込めて、手にしたもの・・・大型のハンマーを、襲い来るオキタに向かって振り回した。
564:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:00:20 vOnNf/x50
11/16
鈍い音が部屋に響く。
今まで聞いたこともない音。
それは、オキタの顎骨が砕ける音だった。
突き出された槍より一瞬早く、私のハンマーは偶然にもオキタの顎を砕いていた。
オキタは槍を落とし、呆然と立ち尽くしている。その顎からは、滝のように血が流れている。
やがて砕けた顎を両手で覆い、両膝を付く。
オキタ「あぁ・・・うぅ・・・あ・・・」
私に跪くような格好で、涙と鼻水、それと大量の流血にまみれて呻き声を上げるオキタ。
私はそれを見て気力が湧き上がるのを感じ、痛む脚も無視して立ち上がる。
殺せる・・・これで、こいつを・・・殺せる・・・!
私は両手でハンマーを持ち、高々と振りかぶる。
そしてオキタの頭上めがけて、思いっきり振り下ろした。
565:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:02:41 vOnNf/x50
12/16
オキタを始末した私は、ハンマーを捨て、再び槍を持ち、残りの獲物の所へ向かった。
確か、フジオとイイヤマは2人で争っていたようだが・・・どうなったか?
痛む脚を引きずるように、最初の部屋の前まで戻る。返り血で真っ赤に染まった服が少し不快だ。
部屋に入る前に耳を澄ませるが、室内からは何の声もしない。まさか2人共?
それではつまらない。まだ・・・殺し足りない。
憎いやつらをこの手で始末しない限りは、この憤怒は消えそうにない。
ゆっくりと部屋に入ると、部屋の隅に人が倒れているのが見えた。
あれは・・・フジオだ。まぁ、あの2人なら負けるのはこっちだろうとは予想していた。
生死は確認するまでもない。仰向けに倒れているフジオの胸からは血が溢れ出ている。
素手であんな風にはならないはずだ。
あの部屋以外にも、武器を置いてある場所があった・・・?
・・・と思った瞬間、死角からナイフを持ったイイヤマが襲い掛かってきた。
566:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:05:20 vOnNf/x50
13/16
何とか避けたつもりだったが、イイヤマのナイフは私の左腕を切り裂き、その痛みに槍を落としてしまう。
そしてイイヤマは素早く槍を拾い、廊下の方に投げてしまう。
イイヤマ「ヘヘ・・・。次は、お前の番だな・・・」
次。フジオの次か。
でもそれは私にも言える。お前はオキタの次、だ。
ナイフを持った男と、素手の女・・・しかもこちらは腕と脚に傷を負っている。
しかし何の恐怖も感じない。逃げようとも思わない。
ただ、この状態から如何に相手の命を奪うか。その方法だけを考える。
イイヤマ「このクズが・・・俺をバカにしやがって・・・コケにしやがって・・・」
ぶつぶつと言いながら、イイヤマはじりじりとこちらに迫ってくる。
イイヤマ「死ねっ・・・!!」
ナイフを突き出して襲い掛かってくる。でも私は退かない。避けもしない。
逆にこちらも相手に突撃する。ただ一点を狙って。
ナイフが私の腹部に刺さるのを感じる。
それを無視して、私はイイヤマの喉笛に噛み付いた。
567:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:07:55 vOnNf/x50
14/16
ナイフのことなんか、どうでもいい。
私はイイヤマの頭を両手で掴み、口だけに全神経を集中させる。
このまま・・・噛み殺してやる・・・!
ナイフは更に深く、私に突き刺さる。
しかし何とも思わない。燃え上がる憎しみが痛みを凌駕している。
イイヤマの顎に手を掛け、上に引き上げる。
そうして喉を突き出させ、私は更に深く歯を喰い込ませる。
イイヤマ「・・・ぅあぁぅ・・・ぶ・・ふっ」
やがてイイヤマの体から力が抜け、ナイフが床に落ちる。
ゴロゴロと喉が鳴っているのが感じられる。
膝から崩れ落ちるイイヤマ。私も共に倒れるが、それでも口は離さない。
喉から血が吹き出してきて、口中が満たされる。溢れた血が口元から滴り落ちる。
まだだ。まだ・・・まだ・・・。
深く、深く噛み続ける。
イイヤマはピクピクと四肢を動かしていたが、しばらくすると完全に動かなくなった。
私はそこでようやく、口を離した。
やった・・・勝ったんだ。私が、勝ったんだ・・・
そう思った途端、体に力が入らなくなり、急速に意識が薄れていく。
そして気を失う・・・寸前、視界の隅に、私を見つめるアイさんが見えた。
568:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:11:02 vOnNf/x50
15/16
・・・
トーコ・・・
・・・・・・トーコさん・・・
誰かが私の名前を呼んでいる。
もう目を覚ますことは無いと思ったけど、私は目を覚ました。
私を呼んでいたのは・・・
アイ「あぁ。やっと気が付いたのね」
私「アイ、さん・・・」
全身の感覚が麻痺しているみたいで、頭がクラクラする。
何だか酷く・・・悪い夢を見ていた気がする・・・。
アイ「大丈夫?私の声、聞こえてる?」
私「聞こえる・・・うん・・・」
喋るのも気だるい。何をしていたんだっけ・・・。
ノロノロと周囲を見渡して見ると、男が数人、横になっている。
あぁ、そうか・・・私たち、ここで自殺しようと・・・でも薬がうまく効かなかったのかな・・・。
私「アイさん・・・」
アイ「なぁに?」
私「アイさんも・・・起きて・・・?他の人は平気・・・?」
アイ「えぇ、平気よ」
私「そう・・・よかった・・・」
アイ「でも1人だけ、向こうの部屋に置いてきたわ」
私「・・・?」
アイ「だって頭が砕けていて、運ぶ気にならなかったから」
私「砕け・・・て・・・」
アイ「そう。随分と派手にやったのね、トーコさん」
569:赤緑 ◆kJAS6iN932
09/02/05 10:13:24 vOnNf/x50
16/16
パチンッと、アイさんが横になっている私の頭上で指を鳴らす。
その音で、私は覚醒する。
腕、腹、脚に激痛が甦る。
口中に血の味が広がる。
イイヤマの血だ。私は思わず吐き出してしまう。
アイさんはそんな私を冷ややかな目で見ている。
アイ「トーコさん、今日はありがとうね。とても楽しかったわ」
何を・・・何が・・・?私は苦しくて、もう言葉を発することもできない。出るのは呻き声だけだ。
アイ「正直驚いたな。まさか女のトーコさんが残るなんて思わなかったから」
私は残った・・・あなたは、何をしたの・・・?
アイ「この場所、呪いの実験には最適なのよね」
場所・・・実験・・・
アイ「ここを提供してくれたあの男に感謝してるわ。・・・もう、消されちゃったけど・・・ね」
じゃあ、ここに呼ばれた私たちは・・・
アイ「勿論、あなた達にも感謝しているわよ?私の大切な・・・」
モルモット・・・だ。
アイ「ここの後始末と掃除は、適当に誰かを連れてきてやってもらうわ」
意識が薄れていく。全てが私から遠ざかっていく。
アイ「だから、心配しないで・・・」
その子は私の髪をそっと撫でながら言う。
アイ「そのまま眠りなさい・・・」
絶望的な優しさを感じ、私は再び眠りについた。
そして二度と、目覚めることは無かった。
570:本当にあった怖い名無し
09/02/05 10:16:42 CbEai5cO0
乙!
571:本当にあった怖い名無し
09/02/05 10:46:45 MaBneM1x0
来た!と思ったら赤緑か・・・・がっかりさせやがる
572:本当にあった怖い名無し
09/02/05 14:11:17 QIi8jZ6pO
赤緑乙
待ってた
573:本当にあった怖い名無し
09/02/05 16:04:10 zkPvIbT70
続きが気になるわ~
574:本当にあった怖い名無し
09/02/05 22:39:53 e4iKUNyT0
残った作家がこんな奴とは・・・・
575:本当にあった怖い名無し
09/02/06 10:07:09 mdlpM2T/0
忍読んだ。
幽体離脱遊びって結構全国的なもの?
576:本当にあった怖い名無し
09/02/06 10:39:05 20PByqAPO
>>575
ぬ~べーが全盛期だった頃に色々やったなぁー懐かしい
577:本当にあった怖い名無し
09/02/06 11:10:45 gI0pOxuaO
>>576
オマエはオレか
にしても赤緑ひどいなw
578:本当にあった怖い名無し
09/02/06 12:52:16 slEsQ4EU0
教授の次は赤緑も追い出すつもりか?
579:本当にあった怖い名無し
09/02/06 17:34:27 DspMSrVkO
そして、誰もいなくなった…というパターンだな、教授も出ていかなくていいよ!
戻ってきて、淡々と投下してよ。
580:本当にあった怖い名無し
09/02/06 18:19:54 F+Y8BdsIO
教授戻ってこないかな
最近のラノベ調だと読む気が失せるけど以前、書いてた教授との話は面白かったと思うんだよな。ま、あくまで個人的にはね。
あんな感じの話がまた読みたい。
581:本当にあった怖い名無し
09/02/06 18:57:37 CjwtRa310
戻ってきたら全力で叩くよ?
最後まで捏造を認めず食人の文化はあった、と言い張ってたからな。
どうせサイト立ち上げて続けるらしいからそれで良いのに、なんでここに投下してくれなんて言うのか分からん
お前らは教授の作品が読めればそれで良いんだろ?ここである必要ないじゃん
わざわざ蒸し返してるけど、また本人の自演か?
582:本当にあった怖い名無し
09/02/06 19:00:13 yHid872t0
>>580
俺も初期のは好きだわ
583:本当にあった怖い名無し
09/02/06 19:10:20 ZRIdxgmEO
>>581
> 最後まで捏造を認めず食人の文化はあった、と言い張ってたからな。
食人の文化はあったんでしょ?
なかったっていうソースはなんなの?
答えられなかったら>>581が捏造ってことだよ?
584:本当にあった怖い名無し
09/02/06 19:29:48 slEsQ4EU0
コテハン叩きは最悪板でやれよ気持ち悪い
585:本当にあった怖い名無し
09/02/06 19:36:42 lVbytTMZO
ウニと忍がたまに投下してくれるのを待つよ。
特に忍は流れを帰るために1レスだけでも投下してくれたし。
586:本当にあった怖い名無し
09/02/06 19:57:06 fCVJQt6k0
赤緑好きなので出て行かないでー
完結させてー!
ここのコテハン叩きは今に始まった事じゃないけど・・・
やっぱりいちいち反応せずに淡々と投下してほしいなあと思う
587:本当にあった怖い名無し
09/02/06 20:20:47 c1kpGOWA0
>>583
「なかった」ってのを証明することを悪魔の証明って言ってですね・・・普通、できないんですよ。
だから普通、「~~があった」っていう人の方に証明責任が課されるわけ。
俺は別に教授好きでも嫌いでもないし(読んでなかったから)、教授叩きにも擁護にも回ってないけど、
もう自分のサイトで書くってことで固まってるんだから蒸し返すのはやめましょうや(叩きも、擁護も両方ね)。
その方が、みんなにとって幸せじゃないか
卒業おめでとう、教授
588:本当にあった怖い名無し
09/02/06 20:54:10 0we1zLMH0
食人に関してはwikiを見る限りじゃ日本でもあったみたいだし
今回の教授の作品での強制連行や強制労働を連想させる記述はそういう意図はなく
書き方が悪かったと本人が認めてるんだから戻ってきたとしても叩く理由はもうないだろ
589:本当にあった怖い名無し
09/02/06 21:07:19 F+Y8BdsIO
>>581
蒸しかえすつもりは無かったんだ。そう捉えられてしまったのなら申し訳無い。そういうつもりでは無かったんだが。確かにサイトで続けるという事ならここにこだわる必要もないな。気分を害させてしまって申し訳無かった。
590:本当にあった怖い名無し
09/02/06 21:48:17 ZRIdxgmEO
>>587
ソースはないのね?
自分で思ってるだけなのね?
思い込みで人を叩くって宣言するって馬鹿なの?
氏ねば?
591:本当にあった怖い名無し
09/02/06 22:27:19 xU1Uri3K0
教授の人のサイトはもう主婦友やシューヘイヘイみたいにすんなよな
592:本当にあった怖い名無し
09/02/06 22:40:02 CjwtRa310
ID:ZRIdxgmEO
なあ、わざと言ってるんだよな?
上の人も言ってるけど、悪魔の証明も知らないなら黙っておけよ
幽霊がいないとう証拠は出せるか?痴漢してないって証拠出せるか?
痴漢冤罪の問題点はまさにそれ
痴漢してない、と言う証拠が出せないから泣き寝入り。
南京大虐殺も従軍慰安婦も同じ。
言ったモン勝ちかよ?
あえて言うなら「食人の文化があった」という明確なソースがないから。
ここで
>だから普通、「~~があった」っていう人の方に証明責任が課されるわけ。
が必要になってくる。
まず食人の文化があった、というソースをもってこいよ。言い出したのは「お前」だろ?
593:本当にあった怖い名無し
09/02/06 22:58:40 t/YEyhfE0
はいはい、日本には食人文化がありました。
縄文期の遺跡から食人の痕跡が発掘されてるし、
大飢饉の時にも隣同士子供を交換して殺して食ってたしね。
在日はこの国から出てけ
594:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:03:07 eNBtDtgcO
>>593
飢饉の時~っていってるけどそれって文化って言えるの?
縄文時代の食人の痕跡kwsk
595:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:08:16 4cBFU2fj0
「食人あった!」って主張してる人達は
日本人全員がちょっちゅう当たり前のように食人してたような言い方だよなぁ
596:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:10:15 ai5SsIqVO
>>593
大森貝塚の人骨だよね~。>縄文期
江戸四代飢饉の食人は当時の資料に乗ってるし、○○○戦争のフィリピンなんて有罪判決が出てるじゃん。
ひかりごけ事件とか人胆丸とかソースならいっぱいあるよ?
>>592が食人を捏造だっていうんなら、当然このへんのことは知ってて反論するソースを持ってるんだよね?
理屈ばっかりこねてないでソースだしなよ?
597:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:10:22 wDbXha6hP
どうでもいいよ
次の話カモーン
598:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:14:52 R3fXwI/QP
>>595
嫌韓厨が蔑視している某国でも《ちょっちゅう当たり前に》食人はしていない。
599:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:25:58 RzGK2IAxO
馬鹿が蒸し返すから面倒臭い事になったな
600:本当にあった怖い名無し
09/02/07 00:49:06 kRG93j+60
「文化」の定義がそれぞれ違うから、永遠に平行線だね。
教授の人に戻ってきて欲しいなら、
この話題で荒らすのはもう止めたほうがいいと思うんだ・・・
601:本当にあった怖い名無し
09/02/07 01:10:03 ai5SsIqVO
>>592
答えまーだー?
顔真っ赤にしてソースあさってるの?
作家追い出したいんでそ?
お粗末な答えだすんじゃねーぞ。
602:本当にあった怖い名無し
09/02/07 01:48:26 3El0aLMqO
一番問題なのは教授の最後っぺだな。
日本人の食人を「習慣」と言ってたからなぁ。
ほんとにそんな事を信じてる日本人はいないでしょ。
故に意図的なものを感じるから俺も戻って来て欲しくないね。
飢饉の時の食人は世界中どこでもあるわけだし、航空機が墜落した時、生き
残った人が死人の肉を喰ったなんて現代にもあるわけだし、こういう緊急
非難的なものは文化とは言えないよね。
日本人は死を穢れとしていたから、文化には成り得ないと思うんだ。
勿論キチガイの犯罪行為が文化なわけはない。
まあ朝鮮人の食人もアジア一番の貧乏国家で常に飢えていたから緊急非難と
言えばそうなのかも。
自分の肉切り取って薬として病気の親に食べさせるのも、親孝行だからいいんじゃないかな。
じゃあ結局、日本も朝鮮も文化としての食人は無かったって事で手打ちにしよう。
「習慣」にしてたと言った教授は来なくていいけどね。
603:本当にあった怖い名無し
09/02/07 01:50:37 RzGK2IAxO
>>601
読解力が乏しいな
もう一度>>592の文章を読み返してみろ
俺的にはどこの国で食人の文化があろうがなかろうがどうでもいいがな
取り敢えず蒸し返した張本人の>>580は、責任を持ってこの不毛な争いに収拾をつけろ
604:本当にあった怖い名無し
09/02/07 02:33:36 L37cU7wUO
スレが延びてると思ってwktkした結果がこれだよ。
マジで叩きたい人は最悪板、議論したち人は民俗板に行ってくれ。
こっちはそんなのどうでもいいんだよ。
605:本当にあった怖い名無し
09/02/07 02:35:44 bsFBiFEN0
>>602
「習慣にしていた」と断言したのではなく「習慣があったと信じている」と教授個人の考えを言っただけだろ。
信じるようになった根拠もそれなりにありそうだし教授を追い出す理由にするには弱すぎる。
606:本当にあった怖い名無し
09/02/07 02:38:19 eYLaBcB40
552 :本当にあった怖い名無し:2009/02/05(木) 04:55:39 ID:I8YBYq4L0
シリーズ物、霊感の強い人にまつわる話を読みたいです。
食人関連は、こちらでどうぞ。
スレリンク(occult板)l50
607:本当にあった怖い名無し
09/02/07 04:24:24 aOESEhxRO
>>606
グッジョブ!
よく見つけだしたな
608:本当にあった怖い名無し
09/02/07 06:44:36 XpPYPHx6O
>>599
同意
文字通り、バカ だねw
609:本当にあった怖い名無し
09/02/07 06:52:23 XpPYPHx6O
追伸
教授にはやっぱり、私も戻って欲しいとは思わない。
接続詞がどうあれ日本人の"食人"とか"習慣"
とかアホかと馬鹿かと、小一時間問い詰めたい。
いやむしろ問い詰めたくない。もう来ないで~~~~~~
610:本当にあった怖い名無し
09/02/07 08:34:29 ai5SsIqVO
>>603
話題すりかえんな、バーカ!!!
とうとうソースは出てきませんでした~。
妄想厨の被害妄想が炸裂?
病院行けよwwwww
個人的には氏んでほしいけど?
611:本当にあった怖い名無し
09/02/07 10:28:17 kRG93j+60
ヒドイなこれは・・・先日のELuPVghR0と同じ人っぽいかな。
相手にするだけ無駄。スレが荒れるだけ。NG推奨、と_〆(゚▽゚*)
612:本当にあった怖い名無し
09/02/07 11:20:19 zdFEdkmV0
まだ教授叩きやってるのか
もう言葉尻をとらえて言いがかりをつけてるだけになってるし最低だな
613:本当にあった怖い名無し
09/02/07 14:18:37 cd5dqO4/O
一番最悪なのは、天皇家のルーツが半島人とか言いだしたことだな。
なんだよ、その三国人的発想は。
言葉尻云々じゃなく、モロに三国人の発言かと思うわ。
つーか、特亜板に貼ったのだって教授じゃねーの?と思えるほど、三国人並みの発言ばかりだし。
ここはオカ板だからここはオカ板だから、と思って読んではいたけど、
教授の話はいちいち苛々するんだよな。
ずっとロムってたけど、サイトなりブログなりに移動してくれて清々したわ。
悪いね、自分も三国人は大嫌いなんだわ。
また、自演だとか言われんのかもしんねーけどw
工作員臭さえしなければ、どんなヘタクソな文章だって喜んで読むわ。
614:本当にあった怖い名無し
09/02/07 15:00:36 52DCNMe50
>>613
自分はその話以来、教授とやらの書き込みは全て読まずにあぼんしたが。
何故不穏で不快なものを我慢して読まねばならんのだね?
615:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:09:17 aOESEhxRO
ぶっちゃけると諏訪大社から読んでません。
書くのは自由、読むのも自由、
それが2ちゃん。
616:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:20:46 yp9MULNZ0
このスレからまた新しいキチガイが生まれましたね。
ID:ai5SsIqVO
何回も悪魔の証明の事を説明されても理解できないらしいし、>>596ではこれまた何回も言われてる「嗜好食」と「非常食」の違いも理解できないらしい
飢餓で、戦時中で仕方なく人を食った、というのが文化になるのか?有罪判決でてるって事はそれが犯罪だと言うことだろ。これこそ「食人の文化はなかった」のソースじゃん。
「ひかりごけ事件」とかも「事件」となってるし。
「~殺人事件」が起こると日本には殺人の文化がある、と言うのかお前は?
あとこいつ、歪曲して印象操作もしてるな
>>>592が食人を捏造だっていうんなら~
と言ってるが、>>592は
>まず食人の文化があった~
と言っている。「食人はなかった」とは言ってない「食人の文化」がなかったと言っている。
読解力無く、捏造歪曲をして印象操作をしている。本物のキチガイですねw
617:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:22:43 yp9MULNZ0
>>600
文化の定義以前の問題でしょ。犯罪行為だと断定されてるのものが文化になるわけ無いよね?
618:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:31:46 HcDQXsm+0
>>470 >>497 で、
>このまま続けるとスレが無意味にヒートアップしてしまいそうなので、続きはHPに移しましょう。
>続きは場所を移してちゃんと書き終えます。
>URLの告知をしにきますので、そのときに1レスだけ貸してください。
と教授が書いてるのに、
追い出した上に、まだしつこく批判を続けるのは何故?
619:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:34:46 ai5SsIqVO
>>616
じゃあ言い方を変えてやるよ。
お前が食人の文化がないと言いきる根拠はなんだ?
その主張で他人を貶めてるんだから明確に答えろ、低脳。
620:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:40:46 aOESEhxRO
食人文化があったという根拠が無いからだろうが、
この低脳!
621:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:43:35 DcTgXH5+0
>>619
しっかりとした資料がない
これに尽きるんじゃないかな
君は傍から見てて痛々し過ぎる。自重しなよ
622:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:00:21 PBpnR90R0
>>619
君が、「第二次世界大戦で鎖鎌で戦った兵士は存在しなかった」ってことを証明できるんなら、
みんな喜んで「食人文化はなかった」ってことを立証してくれると思うぞw
悪魔の証明の難しさを思い知ってくれ
そして、マジで自重すれ
623:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:06:46 ai5SsIqVO
>>616に聞いてんだ。
関係ないヤツは口出すな。
>>622
「第二次世界大戦で鎖鎌で戦った兵士がいない」なんて一言も言ってないけど?
竹槍があったぐらいだ。前世紀の武器使ってたって不思議もない。
興味もないよ。
624:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:11:57 aOESEhxRO
バカと真面目につき合うのはバカ。
625:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:12:46 NnGvXtoU0
あー流れ豚切って投下
全然怖い話じゃないけど母の話
母は霊感が強く、葬式やらいっても憑かれてかなり疲れる人。
父は霊感があまりないけど祓うのがうまい人で若いころ真言宗のお寺で
修行をしていたというつわもの。
これは俺が小学生のころ、真言宗の総本山、高野山に旅行に行ったときの話だが、
母が高野山金剛峰寺の門の手前にある小川のところで動かなくなったんだ。
幼心にお母さん、大丈夫?と心配して尋ねたんだが、母は声も出せずに
その場に泣きながら蹲ったんだ。
どうしたんだろうと父に尋ねるとそっと母の肩に手を置いて尋ねだした。
なにかいたのかい?、と。
母は泣きながら首を振って否定した。
少し落ち着いてから母は話だした。
門の向こうから大きな光が向かってきてありがたくて恐れ多くてどうしようもなかった、と。
ものすごい感動を味わったといっていた。
本堂のほうにはたしか女の人は近づけなかったと記憶してるのだが、母は奥に行くのは
恐れ多くてできないと言って、門の手前で待っていた。
母にとってすごい感動した体験だったようで、死ぬまでにもう一度来たいと言っていた。
蛇足だけど近くの茶屋の胡麻豆腐がすげーうまかったのを覚えている。
626:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:44:07 RzGK2IAxO
>>619
もうこれ以上、無能ぶりを晒すな。痛々しくてみてられん。
>>625
投下乙
627:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:44:56 RzGK2IAxO
>>619
もうこれ以上、無能ぶりを晒すな。痛々しくてみてられん
>>625
投下乙
628:本当にあった怖い名無し
09/02/07 22:56:12 Oq6+OCKtO
>>625
乙でした
こういう話、好きだ
またの投下を待ってます
625が折角流れを変えてくれたのに申し訳ない
ID:ai5SsIqVOが粘着して教授を擁護しようと頑張ってるけど
教授は自らサイトをつくると言ったんだし、別に住民に追い出されたって感じじゃないだろ
内容にも何故か極端な物を織り交ぜて書いていたのは教授自身なんだしね
それと毎回投下の度にマンセーや擁護が沸いてたけど、あれって回線切ってID変えて自演していたとしか思えなかった
今居るのって自分を含め教授の話を読まなくなったって奴も多いみたいだしな
629:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:11:00 MrQFm7ab0
申し訳ないと思うなら蒸し返すな糞野郎
630:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:13:31 aOESEhxRO
>>625乙!
胡麻豆腐が気になるね…
まさかグルメシリーズでは無いだろうけど。
631:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:16:16 en1hJ2ev0
>>625
乙
コテがないってことは新しい作者の人かな?
632:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:32:24 vrSLEntF0
この粘着な連中をみてると、サイト作ったとしても、
URL晒して虎視眈々と叩く要素をさぐって
言葉尻とらえて、○○だ!、このスレに喧嘩売ってる!
とか言ってサイトまで閉鎖させようとするのが目に見えてるな・・・
633:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:37:07 XfkRMgyb0
せっかく流れを変えようとしてくれる
善意の第3者を無視して蒸し返す628みたいな粘着が一番最悪なんだが
頭おかしいのかね
634:625
09/02/07 23:42:46 NnGvXtoU0
新人ですー
また気が向いたら父&母の武勇伝投下しま
635:ウニ ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:00:16 OJtUna0I0
ずいぶんと間が開きました。
今回は時間が無く、変な改行もポリシーであった会話文内一マス落としも出来ていません。
これらの作業は時間がかかる他にもいろいろと都合の悪いことがあるので、出来れば今後も
サボりたいですが、もし読みにくいといったデメリットの方が大きければ考えます。
636:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:03:40 3TBJnZvS0
大学二回生の初夏だった。
俺はオカルト道の師匠につれられて、山に向かっていた。
「面白そうなものが手に入りそうだ」と言われてノコノコついて行ったのであるが、彼の「面白い」は普通の人とは使い方が違うので俺は初めから身構えていたが、行き先がお寺だと知ってますます緊張してきた。
なんでも、知り合いの寺なのだとか。そちらから連絡が入ったらしい。
市内から一時間以上走っただろうか。師匠は「ここだ」と言いながら、道端に軽四を止めた。
周囲は畑に囲まれていて、山間に午後の爽やかな風が吹いている。
古ぼけた門をくぐり、地所に入るとささやかな杉木立の向こうに本堂があり、脇に設けられた庭園には澱んだような池が音もなく風紋を立たせていた。
「真宗の寺だよ」
と師匠は言った。
山鳩が鳴いて、緑の深い森に微かな羽ばたきが消えていく。右手に鐘楼堂が見えたが、屋根が傾き、肝心の鐘が見当たらない。打ち捨てられているようだ。
「あれは鐘が戦時中に供出されてからそのままらしい」
師匠の説明に顔をもう一度そちらに向けた瞬間、目の端になにか白いものが映った気がして、先へ進む師匠を追いかけながら首を捻ってあたりを見回したが何も見当たらなかった。
その白いものが服だったような気がして、少し気味悪くなった。境内には誰もいないと思っていたから。
師匠はズンズンと本堂から反れて平屋の建物の方へ向かっていった。
住職の住む家らしい。庫裏(くり)というのだったか。
637:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:05:04 Oq6+OCKtO
ウニキタ━━(゚∀゚)━━!!!!!
638:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:06:56 3TBJnZvS0
玄関の方へ回ろうとすると「こっちこっち」という声がして裏手の方から手招きをしている人がいる。随分背の高い男性だ。俺と師匠は裏口から招き入れられ、居間らしき畳張りの部屋に通された。
「親父さんは?」
師匠の問いに「出てる。パチンコじゃねえか」と男性は答えて、「じゃあ、例の、持ってくる」と部屋を出て行った。
二人取り残されてから、俺は師匠をつついた。
「あの人は黒谷さんっていう、悪い人。親父ってのがこの寺の住職。やっぱり悪い」
なにせこの僕に、供養を頼まれた物品を売りつけようってんだから。
ニヤニヤと笑う。
俺は先日見せてもらった心霊写真の束を思い出した。あれも確か業者から買った横流し品だと言っていたはずだ。
「ああ、ここから直で買ったのもあるよ。まあ、一応ここは御焚き上げ供養の隠れた名寺ってことになってるから、そこそこ数が集まってくる」
でもまあ、本物は一割以下だね。
師匠はそう言いながら、部屋の中に無造作に飾られた市松人形や掛け軸などを勝手に弄りまわっている。
やがて黒谷と呼ばれた男性が戻ってきて、紙袋を師匠の前に置いた。
師匠が手を伸ばそうとすると、黒谷さんはスッと紙袋を引き下げて手の平を広げた。
五本の指を強調するようにウネウネと動かしている。
「五本は高い」
師匠が口を尖らせると、黒谷はボサボサの頭を掻きながら「あ、そ」と言って紙袋を持って立ち上がろうとする。
639:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:10:53 3TBJnZvS0
「持って来たのはどんな人ですか」
間髪いれずに師匠が問うと、中腰のまま「中年のご婦人。深い帽子にサングラス。住所不明。姓名不明。ブツの経緯も不明。でも供養料に足の指まで全部置いてった」と答える。
「二十本も?」
師匠が険しい顔をした。そして「わかりました」と言ってジーンズのポケットから出した財布を放り投げる。
黒谷は財布をキャッチして、紙袋をこちらによこした。
師匠は紙袋を覗き込み、小さく頷く。俺も思わず横から割り込むように覗いた。袋の中に、一本の黒いビデオテープが見えた。
「足りねえ」
黒谷の声に、師匠がばつの悪そうな顔をして「今度持って来ます」と言う。
「今度っていつだ」
気まずい雰囲気が部屋に流れる。
その雰囲気に耐え切れず、思わず「いくら足りないんですか」と言ってしまった。つくづく、師匠の思惑通りの行動をとってしまっていると我ながら思う。
結局俺はなけなしの七千円を財布から出して、黒谷に手渡した。
俺だって見たいのだ。ここまできて我慢できるわけがない。
「また何か入ったら、連絡する」
黒谷はそう言って立ち上がった。
帰る時、俺と師匠はまた裏口に回らされた。靴がそこにあるからとはいえ、なんだか悪いことをしているという気になってくる。いや、確かに悪いことなのだろう。供養して欲しいと持ち込まれたものを、こうして金で買って好奇心を満たそうというのだから。
これを持ってきたという女性は、いったいどんな気持ちで寺の門をくぐったのか。
いきなり、腕を掴まれた。ドキッとする。
640:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:16:01 3TBJnZvS0
「あいつの、弟子か」
凄い力だった。黒谷は俺を引き寄せてささやく。師匠はもう外に出ていて、家の中からでは見えない。
「オレのことは聞いたか」
掴まれた腕の痛みに顔をしかめながら、頷く。
「じゃあ浦井のことも聞いたか」
まだ全部は聞いてません。ようやくそう言うと、やっと手を離してくれた。
黒谷は何か考えごとをしているように視線を宙に彷徨わせていたが、ニッと口元を歪めると、「あのビデオ、やばいぜ」と言って"もう行け"とばかりに手を振った。
掴まれた肘の裏側が熱を持ったように痛む。俺は逃げるように靴を履いて外へ出た。
外では師匠が誰かに気づいた様子で、なにかを喋りながら本堂の方へ歩いていこうとしていた。俺は家の戸口を気にしながら慌ててそれを追いかける。
視線の先に白い服を着た少女が映った。ああ、さっきの、と思う。幻覚ではなかったようだ。
師匠は「アキちゃん」と呼んで近づいていった。
本堂の式台の端に腰掛けて足をぶらぶらとさせながら、師匠の呼びかけに軽い会釈で応えている。
中学生くらいに見える、ほっそりとした色の白い子だった。
久しぶりに会ったような挨拶を交わしたあと、師匠は「高校には上がれそうなのか」と聞いた。
そういえば今日は平日のはずだ。学校を休んでいるのか。
少女ははにかんで笑い、「たぶん、なんとか」と風鈴が鳴るような声で返した。
その後、参道を引き返す俺たちを見送りながら、彼女はずっと同じ格好で座っていた。振り返るたび、周囲の景色より小さくなっていくように見えた。
641:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:21:08 3TBJnZvS0
帰りの車の中で俺はシートベルトを締めながら師匠に顔を向ける。
「アキちゃんて言うんですね」
「ああ。秋に生まれたからだと。あのオッサンの妹だよ。体が弱くてね。学校も休みがちみたいだ」
ずいぶん歳の離れた兄妹だ。それよりあのガッシリした体格の男性とのギャップが大きい。
「血は繋がってるのはホントだよ、どっかから攫ってきたワケじゃない。それにあのオッサン、ああ見えてまだギリギリ二十代のはずだ」
師匠は意味深な口調でそう言って、急な山道を降りるためにフットブレーキからギアを落としてエンジンブレーキに切り替えた。
「あのオッサンの話は、まあ、またいずれな」
それより、こっちさ。
そんな顔で師匠は傍らの紙袋を舐めるように見るのだった。
お互いに午後は用事があり、深夜零時近くになってまた合流した。
「夜の方が雰囲気が出るだろう」
師匠はそう言って、まだ見てないというビデオテープを紙袋から出して見せた。
師匠のアパートの畳の上で、いつものように俺は胡坐をかいてテレビの前に座った。家具だかゴミだかよくわからないこまごましたものを乱暴にどけて、師匠も横に座る。
「古いテープみたいだからな。ベータとかいうオチじゃなくて良かった」
そんなことを言いながら、黒いビデオテープのカバー部分をパカパカといじる。どこにでもある百二十分テープのようだ。タイトルシールはない。
「さて、焚き上げ供養希望の一品、ご拝見」
軽い調子で師匠は、ビデオデッキにテープを押し込む。「再生」の文字が映り込み、黒い画面が砂嵐に変わった。
642:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:26:59 3TBJnZvS0
少しドキドキしながら食い入るように画面を見ていたが、砂嵐は一向におさまらない。もしかしてカラのテープを掴まされたんじゃないかという疑念が沸き始めたころ、ようやく画面が変わった。
駅の構内のようだ。
夜らしく、明かりのないところとの濃淡がはっきりしている。
小さな駅のようで、人影もまばらなプラットホームが映ったままカメラは動かない。なにかの記録ビデオだろうか、と思った瞬間、画面の右端から淡い緑色のシャツを着た若い男が現れて向かいのホームを眺めながら何ごとか喋り始めた。
顔には白くのっぺりとした仮面。言葉の内容はよくわからない。アリバイがどうとかいう単語が聞こえたので、どうやら推理劇をホームビデオとして撮影しているようだ。
音があまり拾えてないし、淡々とした独白というスタイルでは、あまり出来が良いとは思えない。俺は高校生か大学生の学園祭での発表用かな、と当たりをつけた。あるいはその練習段階のものかも知れない。
目の部分にだけ穴が開いている白い仮面もおどろおどろしい感じはしない。ただ顔を隠しているというだけに見えた。何故隠しているのかはわからない。
列車も入ってこず、構内放送も流れない単調な映像をバックに素人の演技が延々と続き、このあと一体何が起こるのかと身構えていた俺もだんだんと拍子抜けしはじめた。
画面が時々揺れるので、据え置きではなく誰かがカメラマンをしているようだ。たった二人での撮影だろうか? それともこのあと別の登場人物が出るのだろうか、と思っているといきなり映像が途切れた。
また砂嵐だ。
師匠が早送りボタンを押す。しかし画面は砂嵐がそのまま続いていた。停止ボタンを押して、巻き戻しを始める。
師匠が口を開く。
643:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:31:26 3TBJnZvS0
「なにか変だったか?」
それはこっちが聞きたい。五万円もしたワケありビデオテープがこれなのか? あ、そういえば俺の出した七千円、師匠は返してくれる気があるのだろうか。
もう一度最初から再生する。
砂嵐の後、また駅の構内が映る。白い仮面の男が現れてカメラの前で喋る。ホームには電車も入ってこない。ざわざわした音に包まれている。単調な映像が続き、やがて途絶える。そして砂嵐。
同じだ。特に変な所はない。師匠の顔を見るが、俺と同じく釈然としない様子だった。
それからあと二回、俺たちは巻き戻しと再生を繰り返した。けれどやはり何も見つけられなかった。
「掴まされたんじゃないですか」
俺の言葉に師匠は欠伸で返事をして、不機嫌そうに「寝る」と言った。
そして布団を敷いて寝始めた。早業だ。俺はどうしたらいいんだろう。帰ろうかと玄関の方を見るが、なんだか気持ちが悪くて頭を振る。
あの黒谷という人が、「あのビデオ、やばいぜ」と言ったその言葉に何かただごとではない予感を抱いたことが頭にこびり付いているのだ。こんなもののはずはない。
俺はビデオデッキの取り出しボタンを押して、ビデオテープを引き抜く。光にかざしてもう一度まじまじと観察するが、多少古い感じがするものの、やはりありふれたテープだ。よく聞く名前のメーカー名が刻印されている。
血痕だとか、そういう不穏なものが付着していないか調べたが、ないようだ。ということはやはり内容になにかおかしな点があるのだろうか。
考え込んでいると師匠が眩しいという趣旨の寝言を発して寝返りを打ったので、電気を消してやる。
644:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:35:02 x05wR1nP0
支援
645:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:36:06 3TBJnZvS0
仄暗い豆電球の下で、俺はデッキに再びビデオをセットする。ウィィンという、くたびれたような音とともに再生が始まる。
砂嵐。駅の構内。白い仮面の男。独白。向かいのホームのわずかな人の流れ。微かに揺れる画面。そして砂嵐。
停止。巻き戻し。再生。
砂嵐。人のまばらな夜の駅の構内。白い仮面の男の緑のシャツ。演技じみた独白。向かいのホーム。もう一人が構えているらしいビデオカメラ。ざわめき。単調。そして砂嵐。
停止。
ため息をつく。何度見ても同じだ。なにもわからない。変な所と言えば、駅のホームに立つ白い仮面の男という非日常的な光景くらいだが、それも言ってしまえば、「それだけのこと」だ。
なにも寺で炊き上げ供養など頼む必要はない。ただ、あるとすれば俺の知らない情報を前提とした怪奇現象、例えば、そのビデオを撮影した時には誰もカメラの前にいなかったはずなのに、白い仮面の男が勝手に映りこんでいたとか、そういう怪談の類。
そんなことを考えて少し気味が悪くなったが、その仮面の男の存在感が生々しすぎてあまり怪談にそぐわない。どんなに斜めから見ても素人のホームビデオという体裁が崩れないのだ。
首を捻りながら、もう一度ビデオデッキに指を伸ばす。
再生。
砂嵐。突然映る夜の駅の構内。画面の端から現れる白い仮面の男。ホームに向いたままぼそぼそと喋る声。揺れる画面。ざわざわした駅の音。
その時、俺の中になにかの違和感が芽生えた。
なんだ?
なにかが変だった気がする。なんだろう。
646:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:38:22 gnPR5CqaO
そろそろ支援
647:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 00:39:02 3TBJnZvS0
そんな思いが脳裏を走った瞬間だった。
プワンという膨れ上がるような音が聞こえたかと思うと、カメラアングルの端、ホームの画面隅から弾丸のような塊が飛び込んできた。
電車だ。
電車が通る。ホームの中を。
その灰色の箱は残像の尾を引いて、画面の右から左へ走り抜けていった。俺は目を見開いてテレビの前、身体を硬くして息を止めていた。
あってはいけない光景だった。何度繰り返し再生してもなにも見つけられなかったはずのビデオが、急に手の平を返したように不気味な姿に変貌を遂げたようだった。
思わず首をすくめるように周囲を見回す。師匠のボロアパートの部屋の中は、豆電球の光の下で暗く静かに沈殿しているようだった。なにか恐ろしいことが起こるような前触れはない。耳鳴りもしない。
早くなった鼓動を意識しながら、もう一度画面を見る。
通過した電車が撒き散らした音が収まった後で、白い仮面の男が困ったような仕草を見せながらカメラに向かって「カット、カット」と言った。電車の音にかぶって、セリフが消えてしまったのだろう。
その言葉があまりに人間臭くて、ギリギリの所で俺の心を日常性の中に留め置いた。だからその後に起こった悲鳴にもなんとか耐えられたのだろう。
そう、悲鳴は画面の中で起こった。仮面の男がカメラに向かってカットのジェスチャーをしていた時、ホームの向かい側で大きな紙袋を抱えた女性がいきなり金切り声を上げたのだ。
ビクッとして仮面の男が振り返りながらそちらを見る。カメラもガクンと揺れた後で角度を変えてそちらに向けられる。
向かいのホームでは何人かが駆け寄ってきて、女性が悲鳴を上げながら指差す線路の辺りを身を乗り出すようにして見ている。
648:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:39:13 juRVfrsWO
〈ウニ〉 キター!!!!!
649:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:42:32 aJXS5qsQO
支援
650:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:46:29 gnPR5CqaO
支援
651:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:51:37 gnPR5CqaO
んー、支援あげ
652:本当にあった怖い名無し
09/02/08 00:53:43 IBXByZvC0
試演
653:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:00:29 IkXAJ3tr0
キタ━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━ !!!!
654:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:00:45 MPe80hLP0
チックショウ!
寝ようと思ったのに寝れねーぜ!
655:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:01:10 aJXS5qsQO
支援~
656:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:01:57 x05wR1nP0
ぐ・・・一番気になるところで・・・
支援するから、続きを・・・!!
657:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:02:43 3TBJnZvS0
なんだろう。ホームを横から撮影しているカメラでは角度がないせいで下の線路は見えない。
ただ、直前に通過した電車のことを考えるとなにが起こったのか分かった気がする。
カメラがホームの先端に向かって近づこうとした時、「ちょっと」という乱暴な声がして何かがレンズを遮った。一瞬見えた制服の裾から、どうやら駅員に撮影を止められたのだと推測される。
暗くなった画面の向こうから、怒鳴り声と何かを指示する声が入り混じって聞こえてくる。そしてふいにブツンと再生が終わり、砂嵐が始まった。
俺は今目の前で起こったことを冷静に整理しようとする。
ビデオの内容が変わっている。
それも大きく。
どうしてそんなことが起こるのか考える。怖がるのはその後だ。
黙って画面を見つめている俺の前で砂嵐は続いている。暗い部屋で砂嵐を見つめ続けていると、変な気分になってくる。放射状の光に顔を照らし出されるとなんだかその下の身体の存在が希薄になって行くようだ。暗闇に自分の顔だけが浮かんでいるような気がする。
なにかをしようという気があったか分からないが、ほとんど無意識に人差し指がビデオデッキに向いた時、俺は気づいた。
巻き戻しだ。巻き戻しをしていない。この前の再生が終わり、砂嵐が始まったので停止ボタンを押した。その後、俺は巻き戻しをするのを忘れたまま再生ボタンを押したのだ。
そして砂嵐の続きから始まったビデオは、また白い仮面の男の一人劇を映し出し、さっきの電車が通り抜けた後のシーンで終わったのだ。
別の映像だったということか。
658:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:03:02 juRVfrsWO
生ウニ初体験!!カンドー(≧▽≦)
659:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:03:35 MPe80hLP0
え、まさか前編終わり!?
そりゃねーぜウニ!
いや引きとしてはアリか?
660:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:04:16 IkXAJ3tr0
前編オシマイ?おやすみ、おまいら
661:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:07:13 3TBJnZvS0
俺は興奮してすぐに巻き戻しボタンを押す。再生中の巻き戻しは画面が映ったままクルクルとめぐるましく動く。砂嵐が終わって、電車が左から右へ戻って行き、仮面の男がホームに向かってブツブツと何かを喋っている場面の後で、砂嵐に戻る。
そしてまたホームの光景が映し出されたのだ。白い仮面の男が映るだけのつまらない映像がまた途絶え、砂嵐に戻り、やがてガツンとぶつかるような音がして画面に緑色の「停止」の文字が浮かんだ。
整理する。
このビデオテープには砂嵐を挟んで二つ目の映像が入っていた。最初に師匠が早送りした時は、単に早送り時間が足りなかっただけらしい。そして二つの映像は同じ時間、同じ場所で撮影されたと思われる。恐らくなにかの映像劇のために、リテイクをしていたのだろう。
冒頭からほぼ同じ構図だったけれど、向かいのホームの人の配置など細かな違いがあり、感じた微かな違和感はそのためだったのだろう。そしてそのテイク2で、電車が構内を通ってしまったために登場人物の仮面の男がカットを要求した直後、なにかの異変が起こった。
恐らくは人身事故だ。
俺はテイク2で、電車が画面の端から姿を現す直前で映像を一時停止し、スロー再生のボタンを押した。
クックックッ、と画面はつっかえながら動き、ノイズが混じった汚い映像の中で俺は向かいのホームの右端にいるコートを着た人物をじっと追っていた。
電車が通り過ぎた後の騒ぎの中で、向かいのホームにそんなコートの人物がいたような気がしないからだ。
息を飲んで見つめている目の前で、コートの人物はゆらりと揺れたかと思うとホームの先端から線路に落ちた。そしてその直後に突っ込んでくる電車。通り過ぎた後の騒ぎ。
やはりだ。コートの人物が轢かれていた。あるいは死んだのかもしれない。
662:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:08:24 47QnJoia0
支援
663:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:09:09 z8+xl2IN0
支援です!
664:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:09:47 gnPR5CqaO
ひたすら支援
665:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:10:03 juRVfrsWO
後編はいつですか?来週ですか?
666:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:10:57 x05wR1nP0
>>665
ちょとフライングすぎwおちつけw
667:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:11:19 aJXS5qsQO
支援…!
668:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:12:02 3TBJnZvS0
もう一度巻き戻して同じシーンを通常再生で見てみると、すべてはあまりに一瞬の出来事だったので、初見で見逃しても無理はないということが分かった。
仮面の男も、カメラを持っているもう一人の仲間も電車が通り過ぎてから女性が悲鳴を上げるまで、誰かが線路に落ちたことに気づいていない。
電車通過中のホームの様子からしても、誰も気づかなかったのは確かなようだ。
自殺だろうか。映像を見る限り、周囲に誰かいたようにはない。事故や、誰かに突き落とされたのではないとすると、やはり自殺か、あるいは立ちくらみや発作で転倒したのか。
何度か繰り返して再生していると、すっかり自分が冷静になっていることに気づく。それもそうだろう。人身事故の瞬間が映ったビデオテープとはいえ、人体が破壊される場面が映っている訳ではない。間接的に、事故があったと分かるだけだ。
それでも気味が悪いのには違いないが、世の中にはそういうグロいシーンがバッチリ映った悪趣味なビデオがあると聞く。そんなものに比べると物足りないのは確かだ。
五万円。
そんな単語が頭に浮かび、ついで七千円という単語も浮かんだ。
そして何の気なしに後ろを振り向いた。
その時、その夜で一番血の気が引く瞬間がやってきた。
布団に入っていたはずの師匠が俺の背後にいて、片膝を立てた姿勢で前を凝視していたのだ。その目は炯炯と輝いている。顔にはうっすらと微笑が浮かんでいる。
視線はビデオの画面に向いていて、その身体はすぐそこにいるのに、同時に遥か遠くにいるような感じがして声を掛けるのも躊躇われた。
固まったように動けない俺に、ふいに師匠は力を抜くように笑い掛けた。
「面白いな」
669:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:12:48 IkXAJ3tr0
眠いw
670:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:14:27 z8+xl2IN0
これからお風呂入るのに読んじゃった俺乙
671:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:14:30 47QnJoia0
面白い
672:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:16:28 3TBJnZvS0
「面白くは、ないでしょう」
ようやくそれだけを返した俺は、画面に目を戻す。
砂嵐になっていた。
師匠が手を伸ばし、再生したまま早送りをする。キュルキュルとノイズが形を変えるけれど、画面はいつまでも砂嵐のままだった。やがてガツンとテープが止まり、自動的に停止状態での巻き戻しが始まった。
そうか、二つ目があったのだから三つ目の映像の有無を確認する必要があったのだ。
「死んだと思うか」
師匠が誰に聞くともなしに呟く。あのコートの人物のことだろう。
「たぶん」
轢死体ってやつだ。もしカメラが駅員に止められず線路を撮影していたら、と思うとゾッとする。
「あのオッサンが回してきたブツだ。それだけじゃないな」
師匠はニヤリと笑うと、「じっくり調べてみることにするけど、とりあえずもう寝る」と言って、また布団に横たわった。
俺はそれが大枚をはたいた負け惜しみのように聞こえて、なんだか残念な気分になった。納得いかない顔でテレビの前に座っている俺に、背中を向けたままの師匠がボソッと言葉を投げてよこす。
「ビデオの中は夏だ」
一瞬なんのことか分からなかったが、そう言われると仮面の男のシャツや向かいのホームの人々の服装を見る限り、暑い季節であることは確かなようだ。
そうして、わずかなタイムラグの後にようやく師匠の言わんとしたことに思い至る。
コートの人物は、まるでそこだけ異なる季節の中にいるかのような格好をしているのだ。
673:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:19:00 juRVfrsWO
テへッ…やっちまったい三 (/ ^^)/ すいません
674:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:19:22 IkXAJ3tr0
>>671-672 ww
675:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:19:53 3TBJnZvS0
もう一度だけ、と電車の通過前のシーンを再生すると、その人物は全身を大きなコートで覆い、その手には手袋をして、目深に被った帽子と白いマスクで顔まで外気から包み隠していた。
ビデオの荒い映像では、全く人相が分からない。男か女かも。
ただ、帽子に隠れて見えないその目が、なぜかカメラの方を向いた気がした。
次の瞬間にその身体はホームから転落し、鉄の塊がそれをなめすように通り過ぎて行った。
ビデオを見た夜は結局師匠の家に泊まった。
次の日は朝イチの大学の講義をすっぽかし、二限目に出席した後でサークルの部室に転がり込んで、そのままダラダラと過ごした。
何人かで連れ立って学裏の定食屋で晩飯を喰らい、特にすることもないので解散。俺はその足でコンビニに寄り、賞味期限の切れかけた二十円引きのパンを買って自分のアパートに帰った。
五本千円で一週間借りているレンタルビデオから適当に二本ほど取り出してパンを齧りつつ見ていると、実に平均的な我が一日が終わった。
伸びをして、ああー、とかいう感嘆符が口をつき、それからベッドに倒れ込む。
ぶら下がった電球の紐を、横になったまま苦労して掴むと部屋の中は暗くなる。
そして掛け布団を被って目をつぶる。
奇妙なことが起こったのはその時だ。
閉じられた瞼の裏に、さっきまで明るかった電球の輪郭が映る。それは取り立てておかしくもない、寝る前のいつもの光景だ。
だが、その電球の輪郭とは少し離れた位置に、もうひとつ別の輪郭が映っていた。一瞬焼き付いた光が、わずかな視覚情報を脳に届けたあとですぐに拡散して消えていく。目を閉じたままそれをよく見ようとしても、幻のように溶けていってしまう。
瞼を開くと暗闇の向こうに天井があるだけだ。紐をつかみ、電気をつけてからもう一度目を閉じてみる。するとまた電球の輪郭がポッ、と虚空に浮かび、そしてレントゲン写真のような陰影を残しながら染み込むように消えていった。
676:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:20:07 47QnJoia0
>>674
自分もワロタw
677:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:22:21 3TBJnZvS0
今度はもう一つの別の輪郭は見えなかった。何度か目を瞬いたが、おかしなものは見えない。
なんだったのだろう。あれは。
瞼の裏に輪郭が映るほど光を発する、もしくは反射するものなんて天井にぶら下がっている電球以外ないというのに。
目を閉じた瞬間の、頼りない記憶を呼び起こす。
ベッドに寝転ぶ前にそんなものを見ていたはずはない。なんだか鼓動が早くなってきた。
電球の横に、無数の窓から光の漏れているビルを見ていたなんて。
息を深く吐き、その後軽く笑うように最後の息が漏れる。
今日見たレンタルビデオにそんなビルが出てきただろうかと考えながら、疲れた目頭を押さえて、電球の紐を手繰った。
次の日も大学の授業があった。一限目、二限目と真面目に出席したあと、昼食をとるために学食へ足を運んだ。
トレーを持って視線を巡らせると、いつもの指定席に師匠の姿を見つける。
「カレーですか」
向かいの席に腰掛けると、彼はスプーンを口に入れたままうっそりと頷く。
学食のカレーのLサイズは300円でお釣りがくるという低料金にも関わらず腹を空かせた学生の胃袋をそこそこ満足させてくれるボリュームを誇っている。もちろん味はともかくとしてだ。
「なにか分かりましたか」
俺の問いかけに、しばらく口をもぐもぐ動かしてから水を飲む。
「場所は、分かったよ」
678:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:25:50 3TBJnZvS0
「え? あのビデオの駅ですか」
「画面の端に、一瞬だけ次の停車駅が映っている。高遠駅だ。近隣の路線図を睨んでみたが、該当する駅名があった。間違いないだろう。その西隣の駅が、北河口駅、東隣が前原駅」
具体的な名前が出てきたが、ここでは駅名やそれに関連する名前は仮名とした方が無難なようだ。
「ビデオの中では次の停車駅の高遠駅が左向きの矢印で示されている。例の電車が向かった方向だね。そしてビデオを見る限り、向かいのホームには改札らしきものが見あたらない。
恐らく、改札側から撮影していたんだ。北河口、前原、両方の駅に電話で確認してみたけど、どちらも改札は南側にあった。ということは改札方向から向かって左側は方角でいうと西ということになるんだから……」
「ビデオが撮影された駅は、東隣の前原駅ですね」
そういうこと。と、師匠はもう一度スプーンをカレーの中に突っ込んだ。
前原駅か。よく知らない駅だ。県外なのに加え、特急や新幹線では止まらない駅のはずだ。
「他にはなにか分かりましたか」
師匠は口を動かしながら首を横に振った。
俺はついでに昨日の晩にあった奇妙な体験を話して意見を求めようかと考えたが、壁の時計をちらりと見てから急にカレーを食べるピッチの上がった師匠の様子から、どうやら急ぎの用があるらしいと思い、控えることにした。
空になったコップを目の前に差し出され、アイコンタクトの必要もなく俺は水を汲みに席を立った。
その日の午後はバイトがあった。駅の地下で洋菓子を売っている店があり、その店で焼く前の生地を作る作業場が駅の近くにあった。俺の仕事場だ。
679:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:26:04 x05wR1nP0
前編だってのに、すごいボリュームだ・・・
支援
680:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:27:29 MPe80hLP0
俺は何時になったら寝れるんだ支援
681:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:28:42 gnPR5CqaO
人が悪いな、色々と
でも好きだ、支援w
682:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:29:34 juRVfrsWO
支援
683:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:30:25 3TBJnZvS0
いつも行列が出来ている流行りの店であり、店員も若くて可愛い女の子が多かったので、なにか楽しいことがあるかも知れないという淡い希望を抱いてバイト募集に応募してみたのだが、店舗スタッフは全員女性であり、男の俺は当然裏方の製造スタッフに回された。
冷静に考えれば分かることだったはずなのにと、俺は自分の軽率さを恨んだものだった。
ともあれ、そのころの俺は週に二、三日のペースで小麦粉やバターをこねまわしていた。
その店はJRの関連会社が経営していて、正社員は二人だけ。あとはみんなバイトだった。その正社員のうちの一人が北村さんといって、以前は駅員をしていたという経歴の持ち主だった。
その日も追加の生地の注文が多く入り、息をつく暇もなく働き続けた。別の駅にも支店を開いたので、冷凍して運ぶための生地も余計に作らなくてはならず、大行列の店舗に負けず劣らず裏方もしんどかった。
ようやく店が閉まる時間になり、こちらも片付けと掃除を始める。仲間同士の笑い声が聞こえる穏やかな時間だ。俺は隣で金属トレーを洗っている北村さんに話しかけた。
「駅員をやってるころに、ホームで自殺した人はいましたか」
「いたいたぁ。掃除もしたよぉ」
ずり落ちそうになる眼鏡を指で上げながら北村さんは明るく喋る。四十代も半ば過ぎだったはずだが、そのキャラクターでバイトたちからは愛されていた。
線路での人身事故は悲惨だ。
車輪に巻き込まれて原型をとどめない死体。轢断されて飛び散った肉片。
それらを片付けるのは駅員の仕事なのである。
684:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:33:01 3TBJnZvS0
生存していたら救急隊員が到着するまで担架に乗せるなどして保護するが、全身バラバラになっているような場合は出来る限り体のパーツを集めて白い布で覆っておく。そうした即死状態の場合は、あとで交通鑑識の現場検証があるまで救急隊のほうで引き取ったりはしない。
そんな死体のそばにいるのは本当に気持ちが悪く、早いところ警察が来てくれるのを祈ったものだった。
……そんなことを北村さんはやけに楽しそうに話す。
「特に停車駅だと減速しているから、スパッといかないのよ。巻き込まれてぐちゃぐちゃ。そんな時はこう、バケツいっぱいに肉を、つまんでね、金バサミで、入れていくわけよ。いや、あれはホントに肉料理は無理だったぁ。にさんにち」
身振り手振りが大きすぎたのか、「喋る間に、手を動かす」と後ろから怒られた。店長も頭が上がらないバイトのおばちゃんだ。
仕方なく、後片付けをすべて終えてから控え室でもう一度北村さんに話しかける。
「前原駅? あんまりそっちは知らないなぁ」
俺は、師匠と見たビデオの事故のことを説明した。大した期待をしたわけではない。元駅員の立場から、なにか知っていることがないかと軽い気持ちで聞いたのだ。
すると北村さんはなにかを思い出した顔をして、肩をすくめると、そっと俺の耳に口を寄せてきた。
「サトウイチロウを片付けたら呪われる」
ひそひそとそんな言葉が耳に入る。俺は思わず体を硬くする。
「そんな噂があったのよ」
顔を離すと、一転して明るい口調に戻り、眼鏡をずり上げる。
「あっちの方のエリアで、人身事故が多かったらしくてね。それも身元不明の。なんとかっていうらしいね。無縁仏、じゃない、なんか難しい言い方。まあその無縁仏、仏さんの死体を片付けたら、なんか良くないことが起こるって噂が広がってたらしいよ」
噂と言っても、駅関係者の間でだけひっそりと口伝えされる、裏の話だ。
「サトウイチロウって、なんなんです」
685:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:33:15 mVbEj7cDO
ウ、ウニが来てくれた
興奮がおさまらん
支援
686:616
09/02/08 01:34:14 khvX4AOq0
>>619
言い方変える?全然変わってないし。同じ事言ってることに気づかないほど馬鹿なの?
「食人の文化がないソースを出せ」
「食人の文化ないと言い切る根拠はなんだ」
どこが違うの?ばーか
他の人が言ってるように、食人の文化があったという証拠がないからだよ。
こんな単純な事、本当に分からないのか?お前だけだよ可哀想に
687:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:34:51 47QnJoia0
支援~
688:ビデオ 前編 ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:35:56 3TBJnZvS0
「ほら、無縁仏だったら、さ、名前も分かんないじゃない。だから、みんなサトウイチロウ」
業界用語というやつか。一般人には分からない隠語なわけだ。
映画界では監督が撮影中に降板した場合など、アラン・スミシーという偽名がクレジットされることがあるそうだ。ふとそれを思い出した。
「どんな呪いがあるんですか」
北村さんは、腕組みをして必死で思い出そうとしていたが、最終的に二カッと笑うと「忘れた」と言った。
かわりに、その噂のことをよく知っている先輩が市内に住んでいるから、知りたければ話を聞きに行くとよい、と教えてくれた。
「もう引退してるから、多分話してくれると思うよ。日本酒を持っていけば」
俺はその住所を聞いてから、お礼を言った。もうみんな帰ってしまって、仕事場は俺たちだけになってしまっていた。
腰を上げながら、北村さんは言った。
「オバケの話が好きなんだねぇ。ここにも出るらしいよ。まえ、ここが食堂だった時に、バイトのおばちゃんたちが見たって」
俺はなにも感じなかったけれど、話を合わせて首をすくめた。
仕事場を出て北村さんと別れたあと、駅前で一人ラーメンを食べてから帰途に着く。途中、百円ショップに寄ってバナナとベビースターを買い込んだ。
それらをお供に寝転がってレンタルビデオを見るのが至福の時だった。
部屋に帰り着き、風呂に入ってからさっそくビデオをセット。もうテコでも動かないぞ、という気持ちが沸いてくる。
そのころにはすでに明日の一限目が始まる時間に起きられるように、などという殊勝なことはあまり考えなくなっていた。
結局残りの三本とも見終わったときには夜中の三時を回っていた。
伸びをしてから、目覚ましを手に持ち、何時にセットしようか考えてから、やっぱりめんどくさくなり、運命に身を任せることにしてベッドに向かう。
689:616
09/02/08 01:35:57 khvX4AOq0
>>623
>>>622
「第二次世界大戦で鎖鎌で戦った兵士がいない」なんて一言も言ってないけど?
これ例えだろ。例えすら理解できないのかこいつ・・・・
690:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:39:14 z8+xl2IN0
支援でーす!
691:ビデオ 前編 ラスト ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:39:31 3TBJnZvS0
明かりを消す。
すると目の前に、不思議な光が現れた。
いや、光の残滓か。
それは夜景だった。
極小の光の粒が薄く左右に伸びている。まるで離れた場所から街を見ているような……
すぐに目を開ける。光の幻は消え去る。昨日とまるで同じだ。もう一度目を閉じる。かすかに光の跡が見える。ギュッと目を瞑ると、一瞬その輪郭が強く浮き出る。
けれどそれもやがて消える。
俺は闇の中で息を殺しながら考える。夜景なんて直前には見ていない。ビデオを見終わって、すぐにテレビも消した。もちろん最後に見ていたビデオにもそんなシーンは出ていなかった。
一本目のビデオに一瞬だけ夜景が映っていたような気がするが、もっと遠景だったし、なにより六時間も前に見たシーンがずっと瞼に焼き付いていたなんてことがあるとは思えない。
なにか嫌なことが起こりそうな予感がする。
師匠の部屋で、あのビデオを見てからだ。これは偶然なのか。
(あのビデオ、やばいぜ)
呪いのビデオ? ビデオの呪い?
記憶の影に、もう一度夜景の幻視を覗く。
離れた場所から見た街の光。それはいつか見た、夜の中を走る電車の窓からの光景であるような気がした。
(サトウイチロウを片付けたら呪われる)
呪われる。呪われる?
なんだろう。訳も分からず、ただ恐怖心だけが強くなってくる。夜は駄目だ。今だけはなにも起こらないで欲しい。
ベッドの上で、身体を縮めて俺は周囲の気配に耳をそばだて続けた。
692:616
09/02/08 01:39:44 khvX4AOq0
ウニ、ここに投下したらどこにも残らないぞ・・・まとめサイトは更新停止してるし
洒落コワは見切ったんだろうか?どうせなら洒落コワまとめサイトの投下掲示板に投下して欲しかった
693:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:40:17 mVbEj7cDO
まだ言ってんのかコイツラ
いい加減ウゼェ
694:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:40:24 IkXAJ3tr0
>>689 お゛い゛お゛い゛
695:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:41:49 IcWGnoV3O
うはwwウニ遭遇www
696:616
09/02/08 01:42:23 khvX4AOq0
しかし、「ウニは同人作家に成り下がった」とか叩いてた奴どこいった?w
697:また ◆oJUBn2VTGE
09/02/08 01:42:37 3TBJnZvS0
来週。
698:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:42:45 z8+xl2IN0
おつでしたー!お風呂いってくる!夜景みないうちに!
699:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:43:01 47QnJoia0
ウニ乙
700:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:43:35 gnPR5CqaO
お疲れ様。また来週ノシ
701:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:44:06 aJXS5qsQO
ウニさん乙でしたノシ
来週楽しみです!
702:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:44:36 PTHcIKIb0
ウニ乙!久しぶりだったけど面白かった!
改行はちょっと気になったけど会話文は気にならなかったから次からもさぼって良いと思うよ
703:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:45:00 x05wR1nP0
おつかれさまでした!
できたらでいいんで、デスデイパーティと先生をいつ上げてくれるのか教えて欲しい。。。
>>692
だいじょぶだよ、師匠シリーズでまとめてるとこあるから
704:616
09/02/08 01:45:25 khvX4AOq0
>>693
蒸し返すつもりはなかったんだけど、ご丁寧にご指名受けたんでねw
これでまた反論してきてももう答えないよ。
真性には何言っても駄目だね・・・・
705:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:46:21 MPe80hLP0
ウニ乙!
おやすみおまいら。
706:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:46:27 PTHcIKIb0
>>704
真性はお前だ
しかも投下中にくだらないことしやがって
707:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:47:12 ezHsVzdS0
またね
708:616
09/02/08 01:49:04 khvX4AOq0
>>703
>だいじょぶだよ、師匠シリーズでまとめてるとこあるから
それは分かるけど、黎明期からのファンとしてはやっぱり洒落コワに投下して欲しかった訳よ・・・
なんたって初代洒落コワ無双だもんw
なので、洒落コワ&師匠シリーズファンとしては寂しい限りです。
ぜひこれはウニ本人から聞きたい。洒落コワはもう完全に見切ったんでしょうか?
709:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:50:00 juRVfrsWO
>>686>>689 空気読めよ
投下してくれてる人に失礼だろ
710:616
09/02/08 01:50:16 khvX4AOq0
>>706
いや本当にすまん。ウニ降臨なんて知らなかったんだよ
711:616
09/02/08 01:51:10 khvX4AOq0
>>709
あなたもごめんなさい。投下してるの知らなかったもんだから
712:616
09/02/08 01:52:47 khvX4AOq0
そうだ、大事なこと忘れてた。
ウニよ、同人作品をネットでも公開すると言ってたけど、どうなったんでしょうか?
コレも詳しく聞きたい
713:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:53:29 GeZQvEV+0
khvX4AOq0こいつ何なんだ
ウニに対しても上から目線でワロタ
真性はこれだから怖い、さすがオカ板
714:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:55:18 GeZQvEV+0
と思ったらそうでもなかったスマン
715:本当にあった怖い名無し
09/02/08 01:56:58 PTHcIKIb0
>>616はうざいからもう消えろよ
716:616
09/02/08 01:58:26 khvX4AOq0
謝っただろ。そっちこそ文句ばかりでウザイよ
717:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:01:04 NBWyTenh0
>>616は同人板で待たれてるよ
718:616
09/02/08 02:01:46 khvX4AOq0
>>717
待たれてるって?どういう事?
719:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:02:42 WqHxVxD/0
>>716
ウニの前にも別の作家が話しを投下して流れが変わりかけてたのに
くだらない話しを蒸し返しといてデカイ態度とってるんじゃねーよ
720:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:04:41 juRVfrsWO
乙でした~
前回までは師匠がでるのは洒落怖、そうじゃないのはこっち、
って分けてるんだなって思ったけどやっぱ見限ったんだろうな
俺も長い間洒落怖見てたけど去年の秋、あまりの荒れっぷりに見るのやめた
でも洒落怖まとめで見たいってのはわかる
よくわかる
721:616
09/02/08 02:09:17 khvX4AOq0
>>719
はあ・・・・だから蒸し返したんじゃなくて、ウニが投下してるとは知らなかったんだよ。
3回説明してもまだこんな事言ってるあなたの方がよっぽど蒸し返してるんじゃないの?
デカイ態度もそっちでしょう。
722:616
09/02/08 02:13:48 khvX4AOq0
>>720
>前回までは師匠がでるのは洒落怖、そうじゃないのはこっち、
って分けてるんだなって思ったけどやっぱ見限ったんだろうな
やっぱりそうだろうか・・・ま、洒落コワに投下してもアンチに叩かれるだけだしね。
>でも洒落怖まとめで見たいってのはわかる
よくわかる
分かる人がいてくれてありがたい。他に師匠シリーズまとめてるサイトあるみたいだけど、やっぱり洒落コワまとめって
多くの人が訪れるからそれだけ多くの人に読まれるって事なんだよな。
だからこそ、師匠シリーズに特化したサイトが作られるんだよ・・・と思う。
それにしても、このスレのまとめサイトの管理人どうしちゃったんだろう?心配だ。早く再開してほしい
723:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:14:01 mVbEj7cDO
ウニ乙
来週かぁ
待ちきれないなww
724:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:21:43 WqHxVxD/0
まあいいかウニが来て雰囲気良くなったし
とりあえず>>616はコテをそろそろ外せ
725:616
09/02/08 02:24:30 khvX4AOq0
>>724
何そのデカイ態度?よくもそれで人に「態度デカイ」なんて言えるな
726:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:24:43 j8u2TUl6O
ウニ乙でした
ずーっと待ち続けていたので遭遇出来て嬉しかったw
前編もボリュームたっぷりで嬉しかったし、後編が楽しみで仕方ないよ
ウニまたね~ノシ
727:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:30:43 B44ozuhH0
ウニが2ch見限ってなくて安心したわ
お休み~
728:616
09/02/08 02:31:38 khvX4AOq0
khvX4AOq0の返事がないようだから寝るか
729:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:38:35 mVbEj7cDO
>>625
乙
せっかく投下してくれたのに乙が遅くなってスマソ。
俺はこういうシンプルな話も好きだな。是非また投下してくれ。待ってる。
730:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:43:22 wCdSYYaW0
ちょっと荒れたところで、何人かの作家が投下。更にウニも投下。
これで何とか落ち着いたかな?よかったよかった・・・。
731:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:49:16 PTHcIKIb0
ウニの投下は予想外だったし良かったねぇ
732:本当にあった怖い名無し
09/02/08 02:52:19 7XwxiJ540
あ、ウニさん来てたんだ!
嬉しいねぇ…早速拝読。
733:本当にあった怖い名無し
09/02/08 03:15:37 2PGi8lHp0
ウニ乙~
これから寝るのにちょっと目を瞑るのが怖いw
>>625
こういう話すきだー
また武勇伝お待ちしてます
734:本当にあった怖い名無し
09/02/08 10:51:12 rPoPuHMm0
お久しぶりです!コピペシリーズの者です。
今日からまた再開しようと思います
735:本当にあった怖い名無し
09/02/08 10:51:46 rPoPuHMm0
私立の大学受かって来年から一人暮らしするんだけど、下宿先の
アパートを探していた時のこと
仲介会社の紹介でいろいろな物件を見て回ったけど、どれも一長一短で中々
決まらなかった。
確かにいい物件もあったけど敷金、礼金20万ずつとかうちじゃちょっと無理
だし、安いとこは安いとこでそれなりのとこしかなかった。
で、散々しぶってたら仲介会社の人が事務所に電話して、つい最近引っ越し
したばかりでいい物件を見つけたって言われた。
早速仲介会社の人と見に行ってみると、そこは大通から少しはずれたところ
にあって、近くにコンビニもスーパーもあるし、何より築4年でまだまだ新し
いのが魅力的だった。
外見もとても気に入って、wktkしながら中に入ったんだが、速攻で借
りる気が失せた。
部屋に入ったとたんすごくいやな匂いがして、壁には引っ掻いたあと(?)
みたいな感じで壁紙がびりびりにやぶられてた。
極めつけにその破られてコンクリむき出しのところに赤黒い血の跡みたいな
のが残ってた。
仲介会社の人もなんだこれみたいになってて、とても勧められる状況じゃな
かった。
後日談とかは特にないです。それっきり聞かなかったんで。
736:本当にあった怖い名無し
09/02/08 10:52:49 rPoPuHMm0
学生時代に東中野で、ぼろい木造アパートの2階を借りて住んでいた。
通りに面した階段は、建築基準法を犯しているんじゃないかと思えるほどの
急傾斜の階段。初めて来た人は、壁と勘違いして通り過ぎるのが常。
そんな階段を上りきり、正面の共同便所を横目に左に曲がる。
電灯もない真っ暗な中廊下を数歩、左に1室、右に手前から倉庫、俺の部屋、
そしてすぐ奥にまた1室。
ガラガラと引き戸を開けると、玄関と兼ねた申し訳程度の水廻り、そして6畳の和室。
真壁形式の建物なので、現れている柱とモルタル壁の間には隙間があり、
冬場はそこから吹き込む風に悩まされる。
すきまの向こうには寺と墓場があるが、高い天井、大きな窓と角部屋の影響か、
雰囲気は悪くない。
向かいの部屋には、かなり年配の男性が、奥の部屋には、韓国人と思しき若い女性が
住み、男を連れ込んでいるらしく、時折夜の営みでアパートが激しく揺れる。声はもちろん
ダダ漏れ。
前面道路をトラックが通った時もそうだが、はっきりいって震度3~4レベルの地震よりも
揺れが大きく、区別が付くくらい慣れるまでは東海大地震の予測情報から目が離せなかった。
普通の人の気配が感じられるので、基本的にはコワイ部屋ではなかったのだが、
しかしやはり妙な出来事は多かった。
前述の通り隙間風がどうしようもなかったので、部屋全体の暖房は断念してもっぱら
炬燵によって局所的に暖を取っていた。
ある晩窓を正面に炬燵に座し、ノートPCで設計課題の続きをやっていたら、真っ暗な窓の
向こうで真っ白い布のような何かがザーっと横切った。
俺は呆気にとられて恐怖も湧かず、どっかの家のバスタオルでも飛んできたんだろうと解した。
が、風はまったくなかった。そして次の瞬間には、今見た東向き窓のとなり、北側に設けられた窓でも
同じ現象が起きたのを、横目で認めた。
見ちゃったかな?とつぶやきつつ、思い切って窓を開けてみるも、当然何もなし。ガラッとわざと
大きな音を立てて開けたのは、やはり恐怖の表れか。1階の屋根、庇にも異常なし。それだけ。