09/02/22 11:01:28 cqrmKK8C0
ご説ごもっともなんだけど、ひとつだけいいかな?
怪談、特に実話怪談っていうのは、
多かれ少なかれ誰かを傷つけることで成立する娯楽だと思う。
他人、体験者の不幸や死、良くないことが起きていることについて、
興味本位であれ同情であれ、それを進んで読ませろと求め、
酷い目に遭っている体験者についてのエピソードを傑作とか良い怪談とか言ってる時点で、
怪談趣味っていうのは人に自慢できる趣味じゃない。
怪談を趣味にしている時点で、我々は須く酷い奴、ろくでなし。
ろくでなしに等級を付けようっていうのが超-1の習いだから受け入れるけど、
「他人を傷つける可能性」に配慮し始めたら、突っ込んだ怪談や、
今までと違う切り口の怪談は生まれて来にくくなる。
結局、もっと酷い目に、もっと大変な不幸が、っていうのを怪談ジャンキーは
常に欲しているんであって、その過程で一線を踏み越えるものが
出てくるのは仕方ないんじゃないかと思う。
それこそ、今は人道的にどうかとか、そういう綺麗事を議論する余地もあるかもしれないけど、
そういうのがたくさん後追いするようになって、その中に傑作があったら、
簡単に今までの綺麗事を吹き飛ばして、新しい種類の怪談として受け入れそうな気がする。
猟奇的な幽霊描写や、発狂している幽霊といった概念は、平山夢明以前にはなかったし、
超怖がグロ怪談って揶揄されていた時代もあったけど、結局怪談のタブーすら受け入れちゃってるしね。