なにそのツンデ霊★九人目☆at OCCULT
なにそのツンデ霊★九人目☆ - 暇つぶし2ch250:本当にあった怖い名無し
08/11/21 17:02:44 lF6+j8uA0
もえ

251:本当にあった怖い名無し
08/11/23 23:57:23 XjGeR3sR0
シンプル イズ ベスト

252:220
08/11/24 16:55:13 kqmlPJUk0
>>224
申し訳ない、取り損ねた‥‥。
わざわざ上げていただいたことには本当に感謝しております。

>>221
三、四、四(五スレ目)は970位まで確保したので、隙を見て編集してみようかと思います。

253:本当にあった怖い名無し
08/11/24 19:11:43 aMKApOsS0
>>252
URLリンク(toku.xdisc.net)


254:本当にあった怖い名無し
08/11/25 17:38:05 g/iVcYKeO
(*・A・A・*)ぬ、ヌッヘッホーなんだからね!

255:kiri
08/11/25 22:41:55 hTwKLSm/0
>>232のつづきです。10日

彼は、私が泣き止むまでずっと抱きしめていてくれた。泣き止んでもそのまま放そうとしなかった。
だから、私も遠慮せず彼に抱きついていた。恥ずかしかったけれどこの泣き膨れた顔ではどうしようもない、顔の赤さは涙の所為にでもしてしまおう。
「・・・いつからなの。」
涙でぐじぐじになった顔を隠すようにそっぽを向いた彼が言った。
私はいつからなのか覚えてないこと、原因、今の状況などを答えさせられた。
それを聞いた彼はしばらくしてポツリと独り言のように小さな声で呟いた。
「言ってくれれば良かったのに。・・・心配、させるなよ。」
そう言った彼の顔は相変わらずそっぽを向いたままだったけど赤く染まった耳が彼が照れまくっていることを教えてくれた。


256:本当にあった怖い名無し
08/11/29 21:11:50 Xz5QrBk8O
ho

257:本当にあった怖い名無し
08/12/01 06:03:08 5WfbLk4WO
保守

258:本当にあった怖い名無し
08/12/01 21:03:25 8sqOpyBP0
wiki更新乙です

259:kiri
08/12/02 22:49:02 2cqvq6Fs0
>>255
続き

カツカツカツ・・・教師が黒板に板書していく。
それをノートに取りながら授業が終わるのを待つ。
あの後、彼は学校の敷地内を回ってくると言ったままどこかへ消えてしまった。

キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムが授業の終わりを告げる、
・・・昼休みだ。
私はいつものように屋上に来ていた。ものぐさな校務の人が変えていないのか、はたまた気付いていないのか屋上の鍵は壊れて開いている。
「おー、遅かったね。」
ドアをを空けるや否や彼の声がした。どうして私がここに来ると分かったのだろうか?
「・・・なんでここにいるんですか?・・・・いえ、答えなくて良いです。」
「えー、せっかくどう答えようか考えてたのにー」
不満気な声を上げているがそれはこっちの台詞だ。
「・・まあいいです。もう気にしません。」
「?、何を??」

260:kiri
08/12/02 22:49:56 2cqvq6Fs0
彼の頭上には?がぐるぐる旋回していたがそのまま放置しておこう。言っても分からないだろうし。
「それでどうだったんですか?」
「?」
「回ってくるって言ってたでしょう?」
「あぁ・・、そうだね。言ってた言ってた。フツーの学校だね。」
本当にどうでもいい感じで言ったのが気に入らなかったのかもしれない。
「じゃあフツーじゃない学校ってどういう学校なんですか。」聞き返してしまった。本当はどうでもいいことなんだけどな・・
「ええっと・・、例えば恐怖!七不思議~とか、歩く二ノ宮さんとかあとそれからny・・」
「いいですからもう。はい、この話題は終了です。」
「えーー聞いてきたのそっちじゃん。・・・まあいいや。いい学校だね、ここ」
さっきのふざけた態度から急にいつものさらりとした態度に変わった彼に少しどきどきしながら話を聞く。
「不良が裏で喧嘩したりとか、煙草吸ったりだとか、幽霊もいないし、怪談もない・・・」
「不良と幽霊の事だけですね。」

261:kiri
08/12/02 22:53:36 2cqvq6Fs0
「あはは、そうだね。でも、この二つは快適な学生生活を送る上で重要だよ?僕がいた高校じゃ不良が我が物顔で闊歩していてもしぶつかったりしようものなら・・・」
「話さなくていいです。むしろ聞きたくありません。」・・・なるほど、彼の話は自身の実体験に基づいているようだ。
「だけどさー、虐める方も相当暇だね。むかつくなら相手にしなけりゃいいのに。自分の時間を使ってさあ・・もっと他にやるべきことがあるだろうに・・・・」
「そのやるべきことが他人にかまうことなんじゃないんですか?」
弁当の包みを開けて箸を取り出し手を合わせて食べはじめる。今日のお弁当も良い出来だ。ユータも言ってくれれば作ってあげるのに・・・
「・・・そのお弁当、美味しそうだねー。・・・・・一口!一口でいいからちょうだい!」
「・・・別にいいですけど・・・・・食べられるんですか?」
私の素朴な疑問は、彼が忘れていたものを呼び起こした様だった。
「・・・・・・・・・・・ア---------僕幽霊ダッタ--------------------------!!!!」
叫び続けたまま彼はみるみる萎んで行き最後にぷしゅーと空気が抜ける様な音がした後床にぺたりと張り付いてしまった。

262:kiri
08/12/02 22:55:12 2cqvq6Fs0
「・・・・・はむはむはむ・・・・もぐもぐもぐ・・・・もっきゅもっきゅもっきゅ・・・・ごくん・・・・はむはむ・・・・・・・」
リアクションに困った私はそのままご飯を食べ続けることにした。学生の昼休みは貴重なのだ。
「・・・・プシュ------------・・・・・プシュ----------------」
床にへばり付いた物体Xはまだ元に戻る気は無いらしい。
・・・なんだか不憫になってきたので物体Xに卵焼き(甘い)をお供えすることにした。
・・・・・お、卵焼きに気付いたみたいだ。触手の様なものが伸びてきた。
匂いを嗅ぐように周りでクンクンと動いた後で別の触手が伸びて物体Xを卵焼きの近くまで引きずった。
顔(?)が上がって触手ごと飲み込んだ(!)
「・・・・・・んっまーーーーーーーーーーーい!!!!!!!」
へばり付いていた物体Xは急膨張、ウルトラマンのポーズで復活。
「・・・あなたって本当に幽霊なんですか?妖怪とかそんなのじゃないんですか?」
「何を失敬な!拙者、生まれてこの方幽霊一筋でござる!!」
「いや、最初はちゃんと生きてたんでしょ・・・」
他にもいろいろとツッコミ所はあるが(なぜ侍?などなど)ツッコミ出したら彼のペースなので黙るが勝ちだ。
さあ、ご飯の残りを片付けなくては。

263:kiri
08/12/02 23:05:04 2cqvq6Fs0
「いやー、この卵焼きは美味しいね。やっぱり卵焼きは甘いに限るよね!」
・・自分の料理を家族以外の人に褒めてもらったのは初めてだ、幽霊だけど。何か嬉しいっていうかなんというか・・だめだ顔が熱くなってきちゃった。
「・・・口にあったのなら良かったです。・・って言うより幽霊もご飯を食べられるんですね。驚きです。」
赤い顔を見られたくなくてそっぽを向いてしまった。しかもちょっと声がぎこちない。変に思われたかな・・?
「仏壇とかお墓とかにお供え物をするんだし食べられるんじゃないのかな?良く知らないけど。」
けれど彼は気付かなかったようだ。よかったよかった。
「じゃああのリアクションは何だったんですか?あの物体Xは?」
「食べられるなんて知らなかったんだよぅ。食べようとしたらなぜか食べれたのっ!あと、さっきのは僕の百八あるうちの・・・」
-----キーン コーン カーン コーン-----
(あ、五時間目は移動教室だった。急がなきゃ。)
いそいそと弁当箱を片付けて走り出す。
「じゃあごゆっくりどうぞー・・・・」
「あっ、待って!今ちょうど良い所なのにーー・・・・」
身振り手振り興奮気味にしゃべっていた彼にそれじゃあと後手に手を振って屋上から出る。

久しぶりに他の誰かと一緒に食べたお弁当はいつもよりも美味しく、温かかだった。


264:本当にあった怖い名無し
08/12/03 04:49:10 qmmz7SOK0
?

265:本当にあった怖い名無し
08/12/03 05:34:56 lhBN/BZOO
なにこの人
つまらんし長いし、よそでスレ立てて書いてくれないかな

266:本当にあった怖い名無し
08/12/03 12:56:05 RjpXqYVaO
コピペにもならんわ

267:本当にあった怖い名無し
08/12/03 14:58:01 MfL7Gkln0
こんだけ過疎ってもまだケチつけるだけのやつっているんだね

268:本当にあった怖い名無し
08/12/03 18:33:41 DAXUCXPeO
つ、ツンデレなんかじゃないんだからね!

269:本当にあった怖い名無し
08/12/04 08:55:30 +3XhIje70
いつのまにかwiki更新してらー。乙です

270:本当にあった怖い名無し
08/12/08 19:00:47 Kk4kE3CW0
あげてなんかやらねーよ

271:本当にあった怖い名無し
08/12/09 04:26:03 BEcDubm50
ものすごいハイテンションor半径1M感動シアターモードで書き込んだのが
まとめられると死にたくなる

272:本当にあった怖い名無し
08/12/10 12:31:02 wQOH/LdX0
し、死んじゃダメなんだからね!

273:本当にあった怖い名無し
08/12/10 20:13:14 eD6qL2jfO
悪霊「え~たまには死んでも良いじゃん」
地縛霊「そうだ! そうだ!」
ツンデ霊「え、えっと…」

274:本当にあった怖い名無し
08/12/13 18:25:33 5IouOZuJ0
悪霊「考えてみなよ死んだら今の若いままの姿でユーレイになるんだよ」
地縛霊「そのままずっと一緒にいられる」
ツンデ霊「た、確かに・・・って別にあんな奴と一緒にいたくないんだからね!」

275:本当にあった怖い名無し
08/12/15 20:09:51 rwZfHRfA0
忘年会で、しこたま飲んだ。
帰り道、同僚と別れた俺は一人、駅のホームでふらつきながら電車を待つ。
構内アナウンスが入り、電車の明かりが近づいてくる。
電車に乗り込もうとして前に歩み出た。

『随分とぉぉ飲んでますねえぇぇ』
エコーが掛かった低い声が頭の中で響くと同時に後ろから肩をガシッと掴まれた。
『これじゃぁぁ線路にぅ落ちても文句言えませんねぇぇ』
暗いホームの下から、血まみれの手が這い上がり、足首に掴みかかる。
そしてそのまま―

電車がホームに入ってきた。
複数の手に支えられた俺の体は風圧に揺らぐ事も無い。
俺の前でドアが開き、そして、俺は電車内へ押し込められた。
閉まるドアの向こう側に立っていたのは、駅員の格好をした骸骨だった。

終点まで気絶してました。
飲みすぎには注意です。

276:本当にあった怖い名無し
08/12/19 15:09:31 SZHfkPaNO
ほしゅするわけじゃないんだからねっ!

277:本当にあった怖い名無し
08/12/19 15:28:09 Jtvu/esn0
ありがとう、君のおかげで落ちずに済んだよ。
またお願いしても良いかな?

278:本当にあった怖い名無し
08/12/21 14:57:05 OvlU8MW0O
>>275
某灼眼に出てくるドォォミノォォォォ!の人に見えたwww

279:1/4
08/12/22 00:53:04 wI+/FK8u0

画家志望だった若い頃に暮らしていたぼろアパート。
ただでさえ安普請な造りの上、私の部屋は女の幽霊が出た。

白装束に、長い髪。顔立ちは整っているが、いつも無表情。
色彩の無い半透明な体は膝から下が完全に消えている。
典型的な日本幽霊スタイルの彼女。

幽霊が出てくる場所はいつも決まっていた。
部屋の一角にある押入れ。
襖がじわりじわりと音も無く開いていったかと思うと、
そこから若い女が無表情のまま現れ、部屋の中を徘徊する。

最初は恐ろしかった。
追い回され襲われるとかそういった直接的な干渉は無い。
霊障と言うのか、彼女が現れている間は空気だけではなく体も酷く重く感じ、
誤って彼女と接触した時は、触れた部分を中心に異常な冷たさと痺れに襲われた。
夜中に目覚めた際に、枕元に立つ彼女にじぃっと見下ろされていた時などは、
その後暫くはまともに眠れなかった。

280:2/4
08/12/22 00:54:02 wI+/FK8u0

慣れとは不思議なもの。
彼女の進路と交差しないように注意する以外は、
その存在を極当たり前のものとして受け入れるようになっていた。
時には彼女の姿を速写する事もあった。

彼女が最初に現れる押入れの襖には、人の形をした染みが浮き出ていた。
アパートに入る際に襖は全くの新品に差し替えられていたのだが、
気が付くと彼女の残像のように浮き出ていた。


その日ふと思い立ち、絵の具と筆を手に襖に向かう。
彼女の姿を思い出しながら、彼女の残像に色を乗せていく。

その晩いつものように現れた彼女は、
襖に描かれた色鮮やかな自身の姿を目にすると不思議そうにそれを眺めていた。

次の日からは、彼女は現れなくなった。

一人きりの部屋で過ごす私の心には、何故か虚無感に似た感情が生じていた。
微妙な気持ちのまま、それでも大事にしていた彼女の絵も、一日毎に色を失い、
やがて彼女と同様に、痕も残さず消えてしまった。

彼女の事は、消えぬ痛みとして心に刻み込まれた。
これ以降、女性を描く事が出来なくなった。

281:3/4
08/12/22 00:55:06 wI+/FK8u0

年月を経て、それなりに食べていける程度の絵を描けるようになっていた。
だがある時、不摂生が祟り大病を患い、結果失明すると宣告された。
死よりも目が見えない事に恐怖し、絵を描けない事に絶望した。
入院していた病室を抜け出すと、手探りに屋上まで行く。
外は雨が降っていた。
無意識に自殺を考えていたのだろうが、端に行き着く前に転んでしまった。
そのまま雨に全身を晒し、見えぬ天を仰いでいた。

暗く濁った闇の中に、鮮やかな色が見えた。
目の前に、あの日描いた色彩を伴った彼女が居た。
何時かの様に、黙ったまま私を見下ろす彼女は相変わらずの無表情。
だが、私は再会を心の底から喜んた。
私の望みがわかったのだろうか。
彼女は身を屈めると、私の体を上から下へとなぞるように手を滑らせた。
かつてと同様に、私の体を異常な冷たさと痺れが襲った。
私は黙って瞼を閉じる。
雨とは別の、柔らかく冷たい感触が、微かに頬を掠めた気がした。


結局私は死に切れなかった。
誰かが押した私の部屋のナースコール。
屋上で倒れていた私は、看護師によって発見された。

長期に渡ったものの、治療によって幸いにも失明は免れた。

282:4/4
08/12/22 00:56:39 wI+/FK8u0

今は時々彼女の姿を描く。
けれどその絵は長くは残らない。
あの日、襖に描いたものと同様に、ゆっくりと消えていく。

だからと言って彼女の姿が記憶から消える事は無い。
彼女の姿が己の想像で書き換えられる事も無い。

今、否、多分あの日からずっと。
私は彼女に取り憑かれている。

彼女が愛おしそうに撫でる度に、絵はゆっくりと消え、
そして彼女は鮮やかに色を得る。
何時か本物の肉体を得られるかもしれない。
私のそんな荒唐無稽な夢物語を聞いて以来、彼女は静かに現れる。
例のごとく無表情のまま。
私が描く彼女の姿を、
私が彼女を描く姿を、
すぐ隣で見ている。

283:本当にあった怖い名無し
08/12/22 08:34:22 ZMXidJ4YO
良かった GJ

284:本当にあった怖い名無し
08/12/22 10:05:26 axJI8CD30
>>279
デレ分が足りなくね?

285:5/4
08/12/22 19:30:01 wI+/FK8u0
柔らかな香りに目を覚ます。
カーテンの外は明るい。
首をめぐらせて、香りの源へ顔を向ける。
彼女が枕元で膝を折り、私の顔を覗き込んでいた。

彼女の髪が私の頬をくすぐっている。
真逆。
私は、確かめるために恐る恐る手を伸ばした。
手から逃げるように彼女が身を引く直前に、私の指はその頬に触れた。

怯えた様に揺れる瞳で、彼女は差し伸ばしたままの私の手を眺めていた。
今度は彼女が、恐る恐る細い指を私の手の甲に重ねる。
少しだけ冷たく、柔らかな感触。
彼女の頬が、徐々に紅潮していく。
私は静かに微笑みかけた。


何時かまた、離さなければならなくなるかもしれません。
だから、それまではずっと、手をつないでいて下さい。

私が最後に描いた彼女の絵。
それに何時の間にか、彼女が文を添えていた。
額に納められたその絵の前で、私達はお互いの手を握り直した。
その感触を、存在を確かめる様に。

286:本当にあった怖い名無し
08/12/22 19:37:08 wI+/FK8u0
俺はツンツンが好きなんだ。
デレになる直前が好きなだけだ。
決してデレデレなんて恥ずかしい事公衆の前で発表出来ないつか俺にはそんな力量も想像力も経験も無いから無理
o...rz

287:本当にあった怖い名無し
08/12/22 21:01:27 o2H/i0ez0
o...rz

あんたこれ死んでるんじゃね?w

288:本当にあった怖い名無し
08/12/23 13:36:36 hZAWz5fZO
o..rz

o.. .rz

or. orz

orz orz <これが分裂増殖!!


289:本当にあった怖い名無し
08/12/25 22:43:13 ZFB8ejmzO
『赤字だと騒いでいる癖に随分買い込んで来ましたね』
「クリスマスケーキが見切り処分で激安だったので」
『くりすますとは何です?』
「う…外国の宗教行事、でス」
『此処は何処です?』
「神社です、はい」
『……』
「……えと、ケーキ食べます?」
『勿論です。…買って来た物は仕方ありません。捨てるのは勿体無いですから』
「ではお茶を」
『紅茶ですよ』
「はい」
『…うふふ、ケーキ、ケーキ♪』

290:本当にあった怖い名無し
08/12/28 20:57:34 IELVoD2+0
hosyu

291:本当にあった怖い名無し
08/12/31 05:19:42 aciAmdci0
.

292:本当にあった怖い名無し
09/01/01 13:54:18 0+PAq3S4O
あけましてご愁傷様です

293:!omikuji!dama
09/01/02 00:30:53 kbmCj6iGO
まだ出るのかな?


ツンデ霊みくじ

294:本当にあった怖い名無し
09/01/03 14:37:32 ZA6gFqAL0
二年ぶりくらいにこのスレ見つけた。
ツンデ霊とか懐かしい…

295:本当にあった怖い名無し
09/01/07 07:17:34 9owRqAEIO
あげちゃうよ

296:本当にあった怖い名無し
09/01/08 17:09:41 lMY3j7ULO
>>295


297:本当にあった怖い名無し
09/01/08 23:44:55 Mpo+Tj6g0
    ∧∧
    /⌒ヽ)   
   i三 ∪   
  ~三 |
   (/~∪
   三三
  三三
 三三



298:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:02:13 oN8IhkIT0

秋も大分深まったある日。
午後の授業をサボって校舎裏の日当たり良のお気に入りの場所で昼寝しようとしていた俺の視界を、何かがちらりと掠めた。
見上げると、四階建て校舎の屋上に人影が一つ。
(真逆、な)
なんとなく嫌な予感がして、俺は人影から目を離さずに上体を起こす。
その予感は当たってしまった。
ふわり、と表現出来そうな身軽さで、人影は屋上の縁から宙へ身を躍らせた。
落下地点は丁度俺の転がっている場所。
一瞬の事に俺は逃げる暇も無かった。

風をはらんで捲れたスカートが空を遮る。
「ストライプ」
思わず呟く俺の顔面に、上からまっすぐ落ちてきたスニーカー履きの足の裏が直撃。
尤も痛みも重量も無いまま俺の体を突き抜けていったが。
白く華奢な手がすさまじい勢いでスカートの裾を押さえたおかげで俺の視界は開け、
同時に鬼の形相でこちらを睨む少女と目が合った。

299:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:04:20 oN8IhkIT0

聞いた事はある。
昔、屋上から飛び降りた生徒がいると。
慰霊碑らしき石碑もある。
そこの陰は丁度周囲から死角になるので俺はよく昼寝場所にしていた。
昨日も、そして今日も。

『…またスカート覗きに来たわけ』
「アレは下を碌に確かめずに落ちてきたお前が悪いんだろが」
今日は遮光用の週刊誌を顔に乗せていたので、そいつが何時現れたのかは判らなかった。
寝転がったまま雑誌を持ち上げてみると、人の頭の直ぐ間近―スカートの縁は押さえている―に立ち、
こっちを覗き込んでいる少女が見えた。
「今日も紐無しバンジーしたのか?」
『勘違いしないで。私はね、死を超越した今、あそこから飛び降りて上手に着地する方法を極めているのよ』
「そっちの方が意味不明だろうが」
『ふんっ。あんたには絶対解らないでしょうね』
何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべるそいつは放っといて、昼寝を続行する事にした。
五月蝿いとは思うが、でもまあ、多分俺は明日もここで昼寝するんだろう。

300:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:05:11 oN8IhkIT0

お互いに何を話すわけじゃない。
アイツの事を知りたいとも、俺の事を教えたいとも思わない。
基本は昼休み、時々追い込みかかった高校受験用の退屈な授業を抜け出して、あの場所で昼寝する。
偶にアイツが屋上から飛び降りる所を運悪く目撃して、パンツを見たと罵られる。
そんなくだらない生活。

変化があったのは、11月に入った頃か。
日々寒くなる一方だが俺はいつもの場所に腰をすえていた。
『…用意がいいわね』
「当たり前だ」
銀マットとブランケットを広げている俺に、アイツは呆れた表情を見せた。
だが急に、その表情が険しくなった。キッと顔を天に向ける。
俺も釣られて上を見た。
人影が、屋上に消えるのが見えた。
その日から、アイツは俺の前に現れなくなった。

301:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:33:15 oN8IhkIT0

屋上通用口は、鍵が掛けられたままになっている。
目的は事故防止。
でも。
鍵は壊れている。
内側からなら、特定の方向に力を入れて少ししつこくガチャガチャやってれば、開く。
知っている奴は少ないが。

噂は聞いている。
学校の怪談って奴か。
曰く、昔生徒が屋上から飛び降り自殺した。
その後同じ場所で立て続けに自殺者が出た。
最初に死んだ生徒が仲間を欲しており、屋上で待ち構えている。
だから今は鍵が掛けれらているのだ―と。
実際屋上に行く生徒はいない。
行くのは俺みたいなバカか、あるいは。

302:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:34:33 oN8IhkIT0

数日後。夕焼けで辺りは真っ赤に染まっている。
昼過ぎから屋上で待機していた俺は、気配を感じて後ろを振り返る。
ガチャガチャと音を立てた後、扉はゆっくりと開いた。
薄暗い校舎内から静かな赤い世界へと踏み込んで来たのは女生徒だ。
確か隣のクラスの西。
学年トップクラスの成績を誇るが地味というか少し暗い印象で、あまりお近づきにはなりたくないタイプ。
「おい」
無表情のそいつは俺の声に全く反応を見せない。
まるでゲームの中のゾンビのように、かくかくとした奇妙な動きで、ゆっくりと前へ足を運ぶ。
「おい、待てよ」
「……」
西はぶつぶつと口の中で何か言っているようだが、はっきりとは聞き取れない。
ただゆっくりと、まっすぐに、屋上の端へ進む。
「西!」
腕を掴んで止めようとした。だが意外な程に強い力で振り払われた。
あと少しで、端に到達する。いや、到達した。
「…いい加減に、しろっ!!」
むかついた俺は、横に回り込み全身全力で西に体当たり。勢い余って俺達は床へ転がった。
『邪魔しないで』
背筋が凍るような声に、顔を上げる。
見覚えのある背中が、つい今まで西がいた場所に代わりに立っていた。
「いや、いや、いや…」
転がったまま西がかすれた声で呟いている。
『後少しだったのに』
屋上の縁に立つその人影は、何のためらいも無く、飛び降りた。
西が、絶叫した。
悲鳴を聞きつけた教師達によって俺達は保護―というか俺は殆ど拘束―された。

303:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:36:21 oN8IhkIT0

西の飛び降り騒動から数日後。
直後から言い渡されていた自宅謹慎を漸く解除され、俺は久しぶりに登校した。
屋上は鍵が付け替えられ、完全に進入禁止になっている。
俺や西についても色々噂が飛び交っているようだが、別にどうと言う事は無い。
それよりも。
「お前さ、もう少しやり方考えろよな」
昼休み、石碑に体をもたれ掛けさせてぼやく俺。
「屋上から無理やり落とすフリして驚かそうとしたんだろうが、アレじゃ悪霊だ」
『いいじゃない、悪霊で』
石碑の向こう側から、冷たく凍った声が返ってきた。
『機会があれば、あんただって殺してあげるわ』
「俺は死なないよ。少なくともお前には殺されない」
『何でそう言い切れるの?』
「お前は悪霊じゃないから」
強い口調で返すと、奴は押し黙ってしまった。
「あと、俺はひ孫の顔を見てから大往生する予定だから。俺人生設計ではそうなっている」
『バーカ』
呆れた様な、笑った様な声を残して、あいつはいつものように消えた。

後日、本人から聞いたのだが、どうやら西は受験ノイローゼだったらしい。
最初に偶然屋上に出た日も、自殺を考えていたものの下を覗くとそこに偶然俺が居て、我に返って慌てて逃げたんだとか。
だがその後も自殺衝動は残っていたらしい。
あの日も『死にたい』と考えていたら、突然頭の中に『屋上のあの場所から飛び降りて死のう』という囁き声が響き、
その後はまるで操られたように屋上へ向かったんだと。
「幽霊って本当に居るんだね」
親や教師と話し合い、志望高校を変更した西は、あっけらかんとした表情で笑って言った。
暗い印象は払拭されている。どうやら本来のコイツは、かしましいに分類される人種らしい。
最近は何故か俺によく構ってくる。

304:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:37:55 oN8IhkIT0

『何してるの?』
「いいだろ別に」
いつもの場所で昼寝をする俺。呆れた顔で姿を現す奴。
いつものだらだらした時間。
『この糞寒い時期にここで昼寝なんて、本物のバカよね』
「俺の勝手だ」
一応使い捨てカイロや毛布で防寒対策しているが、寒いものは寒い。
12月24日。世間ではクリスマスイブ。でも俺には関係ない。
『あんたさ、あの子…確か、西?に告られた?』
「何で知ってんだよ」
『昨日あの子がここに来て、あんたの事、絶対譲らないって啖呵切ってった』
「告られたけど、断った。そんな風に考えた事無かったし」
それに。続けたい言葉は飲み込んだ。
ほんの僅かだけ空いた時間。
それをコイツはどう捉えたのだろうか。
『西ちゃんは絶対デートだって意気込んでたけど、こんな時期に何故か制服着て毎日学校来てるあんた。真逆補習?』
「五月蝿い!」
奴のバカにした笑いを聞きながら、頭から毛布を被った。

305:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:39:10 oN8IhkIT0

卒業式は既に終わり、皆思い思いに過ごしている。
西も俺と何処かへ行こうと言ってきたのだがのらくらと断り、俺はいつもの場所に、いつものように寝転がっていた。

『…何、それ?』
「一般的にセクハラアイテムという」
広げて見せたそれは、ストライプの女性物下着。因みに奴のと同じ柄。
『取り憑いて、それ穿いて、屋上から落としてあげようか』
「是非遠慮させていただこう」
冗談のわからん奴だ。俺は下着をポケットに仕舞う。
『全く、卒業式だって言うのにもうちょっとセンチメンタルになりなさいよね』
奴は口を尖らせて石碑の上に腰掛けた。
「別に、絶対会えなくなる訳じゃないし」
「え」
俺の言葉にきょとんとした顔で振り返る。
「俺人生設計に、お前に関した項目を取り入れてるしな。坊さんとか霊能者になってお前をガッツリ成仏させてやるコース、教師になり帰ってきた俺の素晴らしい指導によってお前が悪霊チックにならなくてもいいコース、それから」
『…とうとうバカは治らなかったか』
「五月蝿い」
深々と溜息をつかれ、ちょっと悔しい俺。最後のコースはちょっと変更。
「それからだな、大往生で死んだ俺がお前を連れて強制成仏コース」
『…出来るつもり?』
ふふんと鼻で笑う奴に、「当然」と俺も無駄に胸を張って返す。
「…取り敢えず明日も学校来るから。最後の入試結果、まだなんで」
『…そう。人生語るより前に卒業式って感じじゃないのねあんたは』
奴の優しい視線から微妙に目を逸らす俺。
見返してやる、そう決意しつつ。

306:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:42:52 oN8IhkIT0

初めて屋上に上がったのは、一年生の初夏の頃。
人付き合いが苦手な俺は、当時休憩時間のたびに逃げ場所を探して校内を彷徨っていた。

ある時屋上に出る扉をいじっていたら偶々開いた。というか、壊したというか。
屋上に出ると、なんとなく近寄りたくない一角がある。
そこから下を覗くと、ぽつんと石碑が佇んでいるのが見えた。
下に降りて確かめる。
そこはいつも喧騒から取り残されているようだった。

屋上の幽霊の噂はそれから少しして聞いた。
幽霊に会いたくて―多分殺されたくて、毎日石碑の側で時間を過ごすようになった。
そして三年目。
呆れる程のんびりした秋の午後の日差しに、死にたいという気持ちがかすんで消えた。
その時初めて、念願の幽霊は現れた。

307:本当にあった怖い名無し
09/01/11 22:33:09 vTsES3hZ0
( ̄(エ) ̄)zzz

308:本当にあった怖い名無し
09/01/12 18:14:22 mmfcr6ZNO
GJ!でもせつね~

309:本当にあった怖い名無し
09/01/12 20:35:00 kfzuz60f0
これで終わり?

ちょっとデレ分が不足です。

310:298-306
09/01/13 09:32:28 quu0LOjr0
ああそっかー。最後の9を、彼女視点で書けばよかったのかー。
と今思いついたけどもういいや。
デレは他の人に任せますw

311:本当にあった怖い名無し
09/01/17 23:58:44 D/49ZAzf0
帰り道からやけに体が重いと思っていたのだが、
家の鏡に映っていたのは、背中にしがみついた幽霊(推定10歳)。

「…あの」
『取り憑いただけなんだからね』
「ああ、そうなんだ」
『そうだよ。誰でも良かったんだけど偶々お兄ちゃんが通りかかったから取り憑いたの。
別に迷子で寂しかったとかお兄ちゃんなら気付いてくれそうだったからとかそんなんじゃないから』
「…そう」

家に居るときは部屋の中を好き勝手に動いているが、
俺が外出する時は必ず、本人曰く『取り憑いているから仕方なく』くっついてくる。
出先で一度はぐれてからは、外では背中とか手にしがみついて離れなくなった。

312:本当にあった怖い名無し
09/01/18 22:35:45 SnAoHjqhO
5か6人目の頃に何作か書いたのも良い思い出。
懐かしついでに保守。

313:本当にあった怖い名無し
09/01/20 22:41:27 T6rosdQB0
>>312
ほしゅになってないんだからね!

314:本当にあった怖い名無し
09/01/20 23:00:51 6+dFnGdG0
>>313
下げても保守になるんだよ
そんなことも知らないの?まったく・・・


べ、別にあんたのことを思って言った訳じゃ・・・
晒し上げに来ただけなんだからね!!

315:本当にあった怖い名無し
09/01/22 03:23:03 bffSgVDKO
>>314


316:本当にあった怖い名無し
09/01/22 20:26:15 OvaQ12el0
ああ言ってるがageてはいない…つまりこれは


317:本当にあった怖い名無し
09/01/25 03:17:50 pj0BCvxjO
ツンデレだな

318:本当にあった怖い名無し
09/01/25 05:53:00 fjtAJbia0
インフルエンザにかかったので幽霊でもいいので介抱して欲しい

319:本当にあった怖い名無し
09/01/26 03:09:19 psUxVwL30
ガッチリ系激マブの俺でよければ

320:本当にあった怖い名無し
09/01/28 05:44:30 B0we/Idw0
>>318
あんたバカだから、風邪なんてすぐ治るでしょ! べ…別に心配な訳じゃないよ!
つ旦【タミフル】

321:本当にあった怖い名無し
09/01/28 18:39:00 pPcJGbjtO
未だに1スレ目の>>1以上のツンデ霊に会ったことが無い。
やはり、どの分野でもパイオニアは偉大だ。

322:318
09/01/30 19:28:37 O/JDntB90
>>319
熱出てた時は本当に頼みたかった…

>>320
ありがとう
君は優しいね

323:本当にあった怖い名無し
09/02/01 13:08:20 YbnAXmxm0


324:1/5
09/02/01 22:13:57 qN0fjnk+0
いつもの通勤路。
その姿は私にしか視えないらしい。
十数年前の最先端の夏ファッションで着飾った彼女。
今日も、誰かを待っている。

一度だけ、彼女に声を掛けたことがある。
去年の今頃。
今考えると何でそんな事を考えたのか不思議でならない。
自分が首に巻いていたマフラーを渡そうと思った。
結果は、まぁ、言うまでもない。
もろ不審者扱いされて、消えられた。
それ以来、彼女とは偶に目が会うものの、あからさまに目をそらされている。


325:2/5
09/02/01 22:14:53 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
酔っ払い同士のつまらない喧嘩に巻き込まれた。
顔面に拳を受けて一瞬意識が飛んだ。

地面に崩れ落ちる際、したたかに背中を打ったせいで意識が回復する。
続けてこちらに殴りかかろうとしていた酔っ払いの後ろに、彼女の姿が見えた。
小さなポシェットを両手で握り締め、振りかざし。
酔っ払いの薄くなった頭めがけて振り下ろした。

勢いあまったせいか、それとも彼女の奮闘が役立ったのか。
バランスを崩した酔っ払いは私が慌てて避けた地面に正面から倒れこんだ。


326:3/5
09/02/01 22:15:38 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
喧嘩のダメージが予想以上に大きく、検査などで休んでいたため久しぶりの通勤だ。
私の片手には、彼女に似合いそうな華やかな花束。
援護してくれたお礼のつもりだった。

けれど、彼女の姿はいつもの場所には無かった。


327:4/5
09/02/01 22:16:48 qN0fjnk+0

ちらちら雪が降っている。
少ししおれた花束を下げて、暗くなった夜道を歩く。
自宅マンションが見えてきた頃。
マンションを見上げる彼女の後姿が見えた。

声を掛けると、勢いよく振り返り、それから怒ったようにぷうっと頬を膨らませていた。
ちょっとしおれちゃったけど、そう前置きして彼女に花束を渡す。
きょとんとした顔。
ほんの僅かに時間を置いて、その瞳から、ぽろぽろ涙が零れ落ちた。
彼女は焦ったように涙を拭くが、ぜんぜん追いつかないようだ。
私がポケットのハンカチを探っている間に、いつのまにか、姿を消した。


328:5/5
09/02/01 22:18:43 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
彼女が姿を消して2ヶ月。季節は春になっていた。

懐かしさを感じさせる後姿に、足が止まった。
あの場所に、大学生くらいの女の子が立っていた。
視線を感じたのだろう、振り返った女の子と目があった。
顔立ちは明らかに違う、けれど何故か彼女を思い出させる女の子。
不思議そうな顔をして、あからさまに視線をさ迷わせ。
それから再びこちらに向き直ると、まっすぐ近づいてきた。

数年前から不思議な夢を見るようになったという。
夏の知らない街角で、誰かを待つ夢。
そのうちに、季節外れの格好の男が出て来るようになったらしい。
夢の中の彼女は、いつしかその妙な男に会うのを心待ちにしていたそうだ。

予知夢とか、デジャ・ヴュって、本当にあるんですね。
彼女の不思議そうな、でも嬉しそうなその言葉に、私も微笑って頷いた。

329:本当にあった怖い名無し
09/02/01 22:29:27 mkoRPHiq0
ちょっとデレ分が不足です。

330:本当にあった怖い名無し
09/02/02 19:10:11 +KnDr15YO
何となく引き込まれる話だった

331:本当にあった怖い名無し
09/02/03 14:22:06 m2QymBbkO
お前らのせいでツンデ霊が頭にずっと浮かんで入試試験が手につかなかったじゃねぇか。どうすんだよ。

べ、別に気に入ったわけじゃないんやけんね!!

332:本当にあった怖い名無し
09/02/03 21:40:37 0jo6cR0n0
>>331
広島人?

333:本当にあった怖い名無し
09/02/04 02:43:00 a1V7A4j+O
>>333

334:本当にあった怖い名無し
09/02/06 09:07:28 cj57XnFNO
書き込んだのはIDテストなんだから!
け・・・決して保守なんかじゃないんだから!

335:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:16:19 tSnMZ8vW0
近所に祟り石という巨石を祀る神社がある。
ばあちゃんが信心深いほうだったので、俺も前を通るときには挨拶してた。

神社には昔から美人の巫女さんがいる。ただし視える人と視えない人とがいる。
視えても良い事はない。
巫女さんは大体いつも不機嫌だからだ。ついでにすぐに拳も飛んでくる。俺体験済み。

祟り石に悪さすると大怪我をするらしい。
その日は俺が直接悪さしたわけじゃない。
近所の糞ガキがその上から滑り落ちたのを抱きとめたものの、ガキの肘と膝が俺にヒット。俺転倒。その後ガキ逃走。まぁいいけど。

座り込んだまま肘が入った顎をさすってたら、巫女さんに見つかった。
「痛むのか?」
「唾つけときゃ治るよ」
「ふむ」
巫女さんは急にしゃがみこむと、わっしと俺の頭を掴んだ。
条件反射で何されるのかガクブルな俺だったが、気が付くと柔らかな唇が俺の顎に触れていた。
「他に痛む所は?」
「ななななないです」
本当は鳩尾とか腰とか後頭部も痛いです。
「今回だけの特別じゃぞ?」
唇に人差し指を添えて、悪戯っぽい微笑みを浮かべる巫女さん。
顎の痛みは消えていた。

数年後、神職として戻ってきた俺を「誰?」みたいな顔で迎えてくれたときはショックだったが。
相変わらず怒らせると恐ろしいが。
「なんじゃ、今日も子供の相手か」
「ボロ神社だから秘密基地扱いされてるからなー。いいんだけどさ」
「ふふ、だが御主が来てからは私も随分と楽をさせてもらっておるぞ」
そう言いながら、隣に腰掛けた巫女さんが肩に頭を預けてきた。
彼女の笑顔が得られるならどんな苦労もいとわない。

336:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:37:42 tSnMZ8vW0
昔々、山の神だった俺様を祓おうとした人間がいた。
血を絶やし恨みを晴らすべく奴に取り憑いた俺様。
それから数百年経ったとある昼下がり。


「わんたん」
『誰がじゃ』
凄んで見せるがいつも喜ぶ幼児。
『俺様は取り憑いとるんだぞ!?祟っとるんだぞ!?』
「ああ、そうだったねー」
けーたいでんわ片手にまったり空気の母親。コラ俺様を撮るな!魂が吸い取られるだろうが!!
「こないだTVでやってたドッグフード買って来たよー」
『だから俺様を犬扱いするなと』
「今開けるねー」
『……ううう』

末代のこの男。
隔世遺伝か霊力が非常に強い割には制御がまるでなってない。生まれる前から他の悪霊妖魔に狙われる。
何で俺様がコイツを護っいや別に護っている訳じゃなく俺様が散々恐怖と屈辱を与えた上で殺さねば意味が無いから他の奴等を追い払っているだけであって(ry

「美味しい?」
『…まあまあ。偶になら喰ってやらんことも無い』

337:本当にあった怖い名無し
09/02/10 07:08:15 AN7IH6o7O
>>336
犬神様?

338:本当にあった怖い名無し
09/02/12 05:31:09 eJ4CSthk0
>>337
だから犬じゃないと(ry
真神です

339:1/3
09/02/15 10:11:58 AuaFShcg0
元々酒は好きじゃない。
なのに最近酒が飲みたくて仕方ない。

友人に言われた。お前は悪霊に取り憑かれている、と。
その悪霊の容姿を聞いて、思い当たる節があった。
いつかは忘れたが、居酒屋で飲んでいた時に怖い顔してこっちを睨んでいたオッサン。
思い出してみるとその出会い以降確かに酒量が増えている。
オッサンと俺とは霊的相性がいいらしく、友人の力では祓えないとか。このまま放置すると取り殺されると忠告を受けた。
ちゃんとした場所へ御祓いに行こうと思っていたが、酒を飲んでいるうちにどうでもよくなった。
深酒が増え、普段の生活での失敗も増えた。

340:2/3
09/02/15 10:13:10 AuaFShcg0

その夜も随分と飲んだ。
気が付くとオッサンと肩を組んで歩いていた。オッサンは上機嫌に見えた。俺もとても楽しかった。
突然の強烈な光に目がくらんだ。

目を開けると病院だった。
人通りの少ない場所でひき逃げに遭い、そのまま朝まで放置されたらしい。生きていたのは奇跡だと医者にも警察にも言われた。

入院中、夢うつつの中人の気配を感じ、目をやる。
しょぼんとしたオッサンの姿がベッド脇に見えた。

事故以降、相変わらず酒を飲みたい衝動はあっても飲めなくなった。
注がれたはずの酒はいつのまにか無くなる―前述の友人曰く、不機嫌な顔したオッサンが片っ端から飲んでいるらしい。
購入しようとすると急にレジや自販機が動かなくなる―オッサンが邪魔しているらしい。
買えないようにって財布とか金運まで取り上げるのは勘弁してください。


341:3/3
09/02/15 10:14:40 AuaFShcg0

彼女が出来た。オッサンの事を説明すると笑って受け入れてくれた器の大きい女性だ。
彼女に生活管理をしてもらえるようになって以来、徐々にオッサンの気配は消えた。
それに伴い飲酒欲求も消えた。

彼女との結婚式は内輪ではちょっとした伝説になった。
披露宴、そして二次会、三次会。
俺が参加している宴席全てで、酒と名のつくもの全て、瓶やグラスが倒れたり割れたり空になったりして、人の口に入る事がなかった。
視える人には、オッサンが上機嫌で会場内を飛び回っている姿が視えたそうだ。

今でも酒は消える。
見守ってくれているのかそれともただ飲み足りないだけなのか、まだオッサンは側に居るらしい。
元々酒好きじゃないし、仕事の付き合いで飲まなきゃいけない状況も増えたので結構ありがたい。

342:本当にあった怖い名無し
09/02/15 10:38:22 AuaFShcg0
普段は人影が鏡に映りこむ程度。
偶に殺される夢を見たり部屋や自分が血まみれになる幻覚。

片付け苦手なんだが、いつもきれいな俺の部屋。
ごみや荷物を投げっぱなしにしていると、金縛りと家鳴りで眠れないほど。

羽目を外して大騒ぎした夜の帰宅時。それから二日酔いでグダグダしていた翌日。
バケツ一杯くらいの水をぶっかけられた。

風邪をこじらせ意識を失った。
次に目を覚ましたときは、湯たんぽに氷枕に暖かいお粥と至れり尽くせりだった。

チョコ貰ったことないなー…。TVCM見ながら独り言。
今年の2月14日、帰宅するとチロルチョコが一個机の上においてあった。


俺、事故物件で独り暮らし。

343:本当にあった怖い名無し
09/02/16 21:01:38 NXL/FB4t0
あ、あんたなんかあと100年は生きて苦しめばいいのよっ!
途中でこっちに来ないようにちゃんと見張ってるんだからねっ!!

344:本当にあった怖い名無し
09/02/18 03:39:59 VkJ3zVFB0
しゃあない

345:本当にあった怖い名無し
09/02/22 17:41:55 ZD5S3px70
hosyu

346:本当にあった怖い名無し
09/02/23 19:35:42 lUj7eZ4j0
保守護霊

347:本当にあった怖い名無し
09/02/25 04:03:13 w6+DCtLh0
nuko

348:本当にあった怖い名無し
09/03/01 20:18:33 Ol7/yB5j0
俺の高校には悪霊団が棲んでいた。
『お前を殺す』を合言葉に、三年間散々な目に遭わされた。

今日ようやく卒業できる。散々な日々にもおさらばだ。
式を終え、校舎を出ると、黄色い物が降ってきた。菜の花だ。そういえば花壇に咲いていた。
見上げると顔なじみの悪霊たちがそっぽを向いたまま屋上や窓辺に立っていた。
『お前がいなくなってせいせいするぜ!』
『この花は、あれだ、塩の代わりに撒いてるだけだぞ!』
『その、変な勘違いするなよ!?別に見送ってるわけじゃないからな!』
何故か目から水が出た。

349:本当にあった怖い名無し
09/03/03 11:37:53 vA40Ljdx0
お目付け役などとぬかして勝手に棲みついている悪戯妖怪(自称座敷童子)が拗ねている。
『何か忘れてはおらぬか?』
「…んん?買出しはこないだしたし…?」
『…うつけ者!』
ここ数日こんな調子。

今日も深夜バイトを終えて、途中コンビニに寄って帰った。
いつもなら文句言いつつも出迎えに来る妖怪が、何故か奥に引き篭もったまま。
何してるのかと思ったら、白飯と海苔で雪だるま?作って遊んでたらしい。
「食い物で遊ぶなっていつも自分で言ってるくせに」
『遊んでおるわけではないわってコラ何をするーーー!?』
飯だるまを食おうとしたら腕を齧られ、蹴飛ばされた。
『乙女心も理解できぬ無粋者め』
涙目で飯だるまをガードする妖怪。乙女とか言える外見年齢&実年齢ですか?
「悪かったって。土産やるから機嫌直せ」
ぶんむくれている妖怪に、コンビニ袋を差し出す。
中身はケーキと桜餅と雛あられと500mlペットボトル入りカルピス。
「雛祭り用とかって売り場が作ってあったからてきとーに」
『…う、その…。…あ、ありがと…ぉ…』
コンビニ袋を抱きしめながら膨れっ面のまま半眼で見上げる妖怪。機嫌直ったかな?
「あ、そだ。腹減ったんでお礼代わりにその飯だるま食ってい」
『矢張り御主は大うつけじゃ!!!』
怒声と共に500mlカルピスが俺の顔面を直撃した。

飯だるまはどうやら雛人形の代わりだったらしい。
翌朝『厄は御主が喰らえ』とか言われて飯に出された。
焼きおにぎり風に手は加えてあったし普通に美味かった。

350:本当にあった怖い名無し
09/03/05 09:33:11 btP0wswZ0
GJ

351:本当にあった怖い名無し
09/03/05 11:05:27 Q83Yy2Zy0
age

352:本当にあった怖い名無し
09/03/08 23:03:27 lKUxer3j0
身動き取れない満員電車の中。
隣の男が妙な動きをしている気がする。
男が密着状態になっているのは女子高生。
ひょっとして。ちょっと気になってちらちら伺っていた。

何の前触れもなく、女の子の後頭部から女の顔が生えた。
一瞬間をおいて、男が悲鳴を上げ慌てふためいて逃げだした。
男を見送った後視線を戻すと、顔面血みどろの女幽霊と目があった。
『こっち見てんじゃないわよっ!』
声は聞こえなかったが、確かにそう言われた気がする。
血の苦手な俺は先に気絶してしまったが。


その路線のその区画で女の幽霊が出るのは有名らしい。
あの日以来アンテナが合ってしまったのかいつも見かけるようになった。
噂では血まみれだというが、初日以外そんな姿は見ない。
視界に入る位置に居る癖に『こっち見るな』とか言われる。
通勤路だけど仕方ないので先週からバスに変えてみた。
何故か今日彼女が真横に立っている…。
『偶々今日から道を変えただけ!べ、別に心配して探してたりしてないからねっ!』
明日からはどうしよう…。

353:本当にあった怖い名無し
09/03/11 21:50:49 6+kYv2aF0
成仏せいやっ!!

354:本当にあった怖い名無し
09/03/12 12:28:18 iDK/Eflk0


355:本当にあった怖い名無し
09/03/12 12:32:17 5pk7PuRy0
トンネルに夕日かかり 「龍の目、見えた」鹿児島県大島郡龍郷町円集落

龍郷町円(えん)集落の県道「かがんばなトンネル」で、夕日とトンネルが生み出す珍しい光景が人気を
集めている。トンネルのある岩が龍の形をし、夕日が龍の目のように見えることから、見物人が絶えない。

356:本当にあった怖い名無し
09/03/14 17:49:40 UvRQ+lZs0


357:本当にあった怖い名無し
09/03/15 13:14:47 c0ymZT2AO
成仏なんて、してあげないんだから!

358:本当にあった怖い名無し
09/03/16 01:08:38 oREhCoR20
_

359:本当にあった怖い名無し
09/03/20 09:55:31 WnFCKpUZ0
あげとくね

360:本当にあった怖い名無し
09/03/21 17:49:06 mjDOaqYT0
落ちればよかったのに…

361:本当にあった怖い名無し
09/03/23 03:52:05 wAbD6Cvq0
いや、でもほんと助かったよ

362:1/11
09/03/24 00:24:19 nRl8sO5h0

仏師の修行中に各地を転々としていた頃、とある山里に逗留していた時。
春の日差しを受けて柔らかく色付き始めた山並みを眺めていると、一本の古木に目が留まった。
どうやら桜らしい。遠目でもわかる太い幹は良い材になるかもしれない。
そう考え近くの老人に尋ねてみた。
老人は渋面で答えた。
 あの木は人を喰う。
 疾の昔に立ち枯れておるが偶に四季を問わずに花を咲す。その時は必ず根元に骸が転がっておる。
 昔あそこで殺された女の怨念が取り憑いており、近づいた者は皆殺される。
 近づかん方がええ。
何度も何度も念を押され、仕方なく頷いた。

363:2/11
09/03/24 00:25:22 nRl8sO5h0

像を作る為の材を求めて山の中を歩き回っていたが迷ってしまったらしい。
日は落ち周囲はすっかり闇に覆われた。
幸い野営には慣れている。そそくさと準備をしていると、闇の向こうに白い人影が見えた。
助かった、そう思い急ぎ人影の元へ歩み寄ったのだが。
山奥に似つかわしくない優美な女性。手入れの行き届いた艶やかな黒髪、白い肌、上質の衣は少なくとも平民では無い事を示していた。
そして彼女の後ろで静かに佇む、見覚えのある枝振りの古木。
老人の言葉を思い出し、全身にじわりと汗が浮くのを感じた。

 何者か。ここで何をしておるのか。
問いかける声は怨霊が発しているにしては余りにも涼やかで、一瞬状況を忘れて惚けてしまった。
重ねて問われ、慌てて身上と迷っている事を正直に告げる。
 里の者ではないのだな。
言葉と共に漏らした溜息は、やや安堵を帯びているように感じた。
 今宵はその岩陰で休むが良い。獣が寄らぬように見ておいてやろう。
老人の話とは異なる展開だがむしろその方がありがたい。
丁寧に謝意を表すると、女性は表情を消した。
 二度目は無い。里の者ではなくともな。

目を覚ました時には女性の姿は消えていた。
彼女の事は話さない方がいいだろう。そう判断して帰路についた。

364:3/11
09/03/24 00:26:52 nRl8sO5h0

何体か像を作っている間に季節は一巡りしていた。
里の人たちともそれなりに親しくなった。
だが、桜の話は禁忌なのだろう、最初に老人に聞いた以上のものは聞けなかった。

非定期に里へ訪れる行商人と話す機会があった。
里の外だからこそ伝わっている昔話を知った。
曰く、戦乱の時代、国境だったこの辺りまで落ち延びた敵国の姫君が、領主の報復を恐れた地の者によって殺された。
あくまで昔話だと行商人は声を潜めた。

何体作っても得心の行く像とはならない。
だからこその修行中の身だが、この一年は特に酷い。
尤も心当たりはある。

望月に煌々と照らされた春の景色。その中にポツリと穿たれた黒い染み。
眺めていても仕方ない。
溜息を一つ吐き、足を踏み出した。

365:4/11
09/03/24 00:29:09 nRl8sO5h0

一年振りの再会だ。
 ここで何をしておるのか。
あの時と同じ問いかけだが、あの時とは状況はかなり異なる。
赤い燐光を放ち、古木の上からゆっくりと漂い降りてくる彼女。顔こそ無表情だが瞳は怒気に染まり、こちらを見下ろしている。
美しいがこそ逆に畏怖を抱かせるその姿は怨霊と呼ぶに相応しい。だが。
 何しに参った。
その声は相変わらず凛と響く。
 話をしたい。
 話す事は何も無い。
みしり。古木が音を立てて揺れた。太い枝が、細い枝が、腕のように、髪のようにしなりうねっている。
 妾はそなたを殺す。そう定められておる故。
逃れる隙は与えられなかった。
全身にすさまじい衝撃を感じた。

366:5/11
09/03/24 00:30:48 nRl8sO5h0

巨人の手に似た太い枝に締め付けられ宙吊りになった身体のそこかしこで、時々鈍い音が響く。
 何人殺した。
胸も喉も締め付けられ声どころか息すら出ないが、それでも必死に口を動かし彼女に問いかけた。
 覚えておらぬ。
無表情のまま答える彼女。
 何人殺す。
 殺す理由がある限り何人でも。
彼女の声は微かに震えている。
 理由など無いだろう。
朦朧とし始めた意識を必死に繋ぎ、言葉を重ねる。
一瞬締め付けが止んだ。
 殺したくなどないんだろう。
彼女は黙ったままだ。
続けて語りかけようと口を開いたが、それを察したのか枝がぐうっと振り上げられ、そのまま身体が勢いよく放り投げられたのを感じ。
そこでとうとう意識を失った。

367:6/11
09/03/24 00:32:20 nRl8sO5h0

殺されかけてから数ヶ月が経過した。頑健だけが取柄の身体は歩き回れる程に回復していた。
尤も偶々山菜取りに来ていた里の者に見つけられなければ確実に死んでいただろう。
里の人々には散々咎められたものの、既に腹は決めている。
彼女を救いたい。
だから、彼女の元へ再度向かった。

前回同様投げ飛ばされ近くの木の幹で右半身をしたたかに打ち付けたものの、幸い骨は折れていないようだ。
案外頑丈だな、などと妙な感想を抱きつつも目を開けた。痛みをこらえつつ立ち上がる。
奇妙なものを見るように眉を顰める彼女。自分でもかなり奇異だと自覚している。

 妾はそなたを殺さねばならぬ。
彼女の瞳が揺れるのにあわせて太い枝が揺れている。
 妾は人を喰わねばならぬ。
 妾は人を喰わねば花をつけられぬ。
   そのように定められておるが故。
苦しそうに、悲しそうに、憎憎しげに、息と共に吐き出された言葉。
だからこそ確信した。
まだ、彼女を救える。

結局その日も鞭の様にしなる枝に打ち据えられ目的は果たせなかった。

368:7/11
09/03/24 00:34:41 nRl8sO5h0

禁忌の地へ何度も向かいその度に生きて戻る。
里の人から見れば迷惑極まりない話だろう。実際四度目の帰還時に里を追い出されてしまった。
尤もこちらが里の近く、正確には彼女の近くから離れるつもりがないのは理解しているらしい。
新たな塒の岩穴へ遠目に様子を伺いに来ているようだ。食料が置いてある事もある。
野垂れ死にされては困るというのもあるだろうが、それ以上に彼らも不思議なのだろう。

その日も雪をかいていつものように彼女の元へ向かった。
彼女は黙って立っている。最近はずっと黙ったままだ。
その背に負う桜はいつもと変わらず枝をうねらせ襲い掛かってきた。
初撃で地に叩きつけられる。
碌に食べていない痩せた身体は、その一撃だけで起き上がれない位重く感じた。
それでも必死に身を起こすと、再度枝に背を打たれ、彼女の足元に転がった。

 何故果てぬ。
朦朧とした意識の中、呟きが耳に届いた。
 何故恐れぬ。
目が合った。怒りは感じられず、戸惑いに揺れている。
彼女を安心させたくて、にっこりと笑ってみせた。
彼女の後ろから太い枝が幾本もまとめて雪崩るように襲い掛かってきたのが見えた。

 何故殺せぬ。
微かな声は本当に不思議そうだった。

369:8/11
09/03/24 00:37:02 nRl8sO5h0

枯れた枝の向こうに丸い月が昇っている。
どれほど意識を失っていたのかわからないが、まだ生きてはいるようだ。
身体は動かない。あちこちを枝に貫かれ、雪の積もる大地に磔にされていた。
あれほど激しくうねっていた枝は、今は全く動かない。
枝から血を吸い上げているのだろうか。身体に近い所では赤く染まった花を咲かせ始めている。
彼女の姿が枝と月の間に見えた。

 桜は春に咲くものだ。
 地脈から、陽光から、雨から養分を取り込んで、四季にあわせて枝葉を伸ばし生きるものだ。
 それが自然の理だ。
話しかけてみたものの、彼女が聞いているかはわからない。かすれた声が届いているのかもわからない。
逆光で彼女の表情はうかがい知れない。
暫く間をおいてから、囁くような声で返事があった。
 そのような理は知らぬ。
 妾に科せられたのは、人を殺し、喰い、取り込んで花を咲かせる事。
 妾が影を写し取った女が、女を殺した者達が、そうせよと妾に科した。
その声は震えている。怒りだろうか、悲しみだろうか。
 ならば今から自然の理に戻ろう。
彼女の姿がゆらりと動いた。首を横に振っている。
 出来るさ。俺を殺せなかったのがその証だ。
笑顔を浮かべて言葉を重ねた。
花びらが一片、涙のように舞い落ちてきた。

370:9/11
09/03/24 00:39:06 nRl8sO5h0

実際の所、出来ることは何もない。
今迄木を倒し削って生きていた身、木を生かすには何をすればいいのかなど全く知らない。
兎に角毎日休むことなく彼女の元へ通い、古木の脇の岩に腰掛けていた。
彼女は彼女で木の根元に座したまま身じろぎしない。
古木は葉も花もつけることなく枯れたままの姿。
そうして季節だけが巡っていく。

何年目だろうか。
その年の春、古木の根元のひこばえに薄紅色の花が一つ咲いた。
それを確かめ、彼女と二人で静かに微笑んだ。

371:10/11
09/03/24 00:41:19 nRl8sO5h0
10
夏に入る前に祟りを畏れる里の者を何とか説き伏せ、桜の古木を切り倒した。
掘り起こした根の下には人の骨が埋まっていた。これが怨念の源なのだろう。
今迄殺された者達と併せて改めて丁寧に供養する事になった。
それに関連して、桜の古木を使って仏像を作って欲しいと頼まれた。
桜に取り殺されなかった男の作る像ならば、怨念も心静かに眠れるだろうという理由だ。
何年か間隔があいていたので技術に不安はあったが、その場で引き受けた。

考えて造るな、元々内側にある姿を丁寧に削りだすのだと、仏師を志した時の師に言われた事を思い出しつつ無心で削った。
やがて古木の幹から現れたのは、何処と無く彼女に面差しが似た観音菩薩だった。

372:11/11
09/03/24 01:13:13 nRl8sO5h0
11
長い放浪生活の末、終の棲家に決めた古寺で還暦を迎えた。
 しかし何だ、無茶ばかりしていたが、案外長生きしたな。
昔話を終え、思わず苦笑交じりに呟くと、丁度半分だけ年下の寺の主に豪快に笑われた。
その坊主頭を細く白い手がぴしゃりと音を立てて叩く。
 全くもって失礼な坊主よの。
不満げに唇を尖らせてみせてはいるものの、彼女の涼やかな声もどこか笑いを含んでいるように感じた。
 さあお前様、昔話はそこまでにしてあちらへ参りましょう。
小さな子供がするように舌を出している若い住職の頭をもう一度はたいてから、彼女はこちらを満面の笑みで振り返った。

穏やかな春の日差しに満たされた庭には若い桜が植わっている。
昔、前住職に頼んで庭に挿し木してもらったあの頼りなげなひこばえが、すっかり人の背丈を越えていた。
その前に立ち、眺めていると、いつものように彼女がそっと胸に寄りかかってきた。
 この春もまた共に花を愛でられるな。
 お前様がそう望んでおられるのですもの。妾も力の限り咲きましょうぞ。
彼女の言葉通り、今年も枝一面についた蕾が膨らみ始めていた。

373:本当にあった怖い名無し
09/03/24 05:00:56 qvajlBUG0
.        , ´ ... -―--...、` .、
.       / /´.. - ― --、ヘ.  ヽ
.     /   /´    | i    :.ハ   ',
.     ,'   |   !   | |  i|  .:.:|    :.
    i    i:.: ∧,-‐'  ̄ `ヽ! : :!   .!
    |:   |/´  ノ     ゝ `ヽ|  !  |ヘ.
.  .へ..|i   !               |: |.| |  >
. く   || : | __、     ,_ |; | ノ ! /  名作じゃのぅ…
  ` ー|l_i N ,〃⌒     ´ ̄`メイハ、 i´
    | {`ト! :::::::::::   '  :::::::::  / ノ |
    |:.:.ヽ、_    、__ ... __,     ,'イ∧.|    
    |:.:.:.:i {ヘ          / .!:.:.:.:|
    |:.:.:.ハ__∨`ト...    ..イ:::.]___|:.:.:.:.!
    |:.:.:.ハ ∨.:.:) `  _ .{ !::.,'  ,'.:.:.:.:|
   /へ ̄`i  {7´,.く`ー'。∨`7 / ̄ ̄ト、
.  /   ヽ ! /´三ミ、===彡三∨    ,' ヽ
  {    ∨!|  i´川メメメ7  /    /   !
  |     |.:i.!  ノ:メメメメメメ{  .!   ./   |

374:本当にあった怖い名無し
09/03/24 20:59:35 XlCxkQkr0
さすが読ませるね

375:本当にあった怖い名無し
09/03/26 05:41:39 qzNuiAIQO
やるぅ!

376:1/2
09/03/30 20:36:13 AEOhxLSx0
小学校からの親友グループの俺達は、特に約束したわけではないのだが毎年同じ日に同じ桜の木の下で集まっていた。
しかし進学、就職や結婚など各人の都合が合わない事も増えた。
今年はどうやら俺一人…。
肌寒い夕暮れの空を見上げていた。

「ちょっと邪魔よ」
他の花見客だろう、高校生くらいの女の子が半眼でこちらを見下ろしていた。
いつの間にかうたた寝していたらしい。声を掛けられあわてて起き上がる俺。
彼女は不機嫌なまま脇に抱えていたレジャーシートを広げ、後方の連れに呼びかけた。
俺はそこから少し離れたベンチに移動し、彼女達がわきあいあいと花見を始める様子を眺めていた。

しばらくそうしていると女の子がぶすっとした顔でこちらに近づいてきた。
「アンタもこっちに混ざる?」
唐突に言われたため理解が出来ず「はい?」と聞き返してしまう俺。
「嫌ならいいのよあたしは反対だったしけどおじさん達がどうしてもってうるさいから声かけただけで」
一気にまくし立てる彼女。
「ああ、いや」
断った方がいいだろうな、そう思って言いよどむと彼女の眉間の皺がさらに深くなった。
「断ったらあたしの立場がないでしょう?それとも何あたしの誘いは受けられないって?」
「喜んでご一緒させていただきます」
仕方なくついていく俺。
家族親戚一同だろうか、年齢性別てんでばらばらの一団は快く迎え入れてくれた。
勧められるままに酒をあおり、弁当をつまみ、歌を歌い、一緒に騒いでいると寂しさが薄れていくのを感じた。
あの女の子だけは不機嫌なままだったけど。

377:2/2
09/03/30 20:43:06 AEOhxLSx0


「おい、起きろ!」
揺すり起こされ目を覚ました。
酷く寒い。
重い目蓋を何とか持ち上げるとそこには親友グループの全員がそろっていた。
「よ、良かった…」
全員が安堵の溜息をついている。俺は意味がわからずぼうっとしていた。
「お前このまま寝てたら死んでたぞ」
「え?」
周りを見回すがさっきの花見の一団はどこにも見当たらない。花見をしていた痕跡すらない。
さらに時間はとうに深夜を回っていた。
「変な夢見て心配になって来てみたけど正解だったな」
この場所に倒れている俺が幽霊に取り囲まれている、そんな夢を全員が見たらしい。
「女の子の声で『連れてってもいいの?いいのね?』とか念押しされるし不安になってさ」
で、連絡取り合ってみれば俺だけ連絡とれず、慌てて集まったとか。
「ま、こんな時間になっちまったけど、久しぶりに全員で花見だな」
そう明るく締めくくり、俺達は無事の再会を喜んだ。

翌々日、今度は昼間に一人花見。
お礼のつもりでジュースとお菓子を二人分準備して。
その夜の夢に出てきた彼女に「今日も一人で花見ってアンタ寂しい奴ね」とか言われて凹んだが。
でも夢の中で彼女はジュースとお菓子をしぶしぶっぽくもちょっと嬉恥ずかしそうにつまんでいた。

378:本当にあった怖い名無し
09/03/30 21:23:44 XDcIOg1PO
乙です。こう言う軽く読めるのも好きだな~

379:本当にあった怖い名無し
09/03/31 06:04:56 RqGCPH4FO
GJ!

380:本当にあった怖い名無し
09/04/02 12:14:33 qJlyXt3eO
>>372
すげーな
一っ端の短編小説として通用しそうだ

>>377
かわええw

381:本当にあった怖い名無し
09/04/06 14:26:00 3Yr6ailq0


382:本当にあった怖い名無し
09/04/08 22:58:58 CpGaYI2y0


383:本当にあった怖い名無し
09/04/09 00:57:05 HsQkx6jv0


384:本当にあった怖い名無し
09/04/09 13:01:42 wOeH215c0


385:本当にあった怖い名無し
09/04/10 04:35:00 XDVgIYnC0


386:本当にあった怖い名無し
09/04/10 08:22:27 KiXCy43Q0


387:本当にあった怖い名無し
09/04/10 12:40:22 FMlqT1YN0


388:本当にあった怖い名無し
09/04/10 13:05:50 cc8RAaGH0


389:本当にあった怖い名無し
09/04/10 16:04:25 y7KrQPSo0


390:本当にあった怖い名無し
09/04/10 18:06:59 KiXCy43Q0


391:本当にあった怖い名無し
09/04/10 18:51:15 ob/l340y0


392:本当にあった怖い名無し
09/04/10 20:57:56 p0K09KDcO


393:本当にあった怖い名無し
09/04/10 20:58:52 FMlqT1YN0
萌へ~

394:本当にあった怖い名無し
09/04/10 21:32:28 cc8RAaGH0
お後が宜しいようで.。

395:本当にあった怖い名無し
09/04/11 07:36:18 rYlrzI4d0
おまいらの統率力に嫉妬

396:1/4
09/04/14 10:10:17 NJRQ3Wso0
昔通っていた小学校がこの春で廃校になったと聞いたので行ってみた。

誰もいない校舎にひとり、足を踏み入れる。
懐かしい教室。
黒板には最後の卒業生達の別れの言葉が残されていた。
過去に思いを馳せながら、窓際の席に腰を下ろし、外をぼんやり眺めていた。


397:2/4
09/04/14 10:12:50 NJRQ3Wso0

「まいちゃん…?」
声を掛けられ振り返る。そこに居たのはなんとなく見覚えのある男性。
「わかるかな、僕だよ」
「わ…たる…君?」
「うん!覚えててくれたんだ…!」
破顔する彼。その顔を見て、ああ、変わってないなと思った。
昔、一緒に過ごした友人だ。
両親が転勤族だったらしく、この学校に通っていたのは一年間だけだが、私と同じ理由でかつての母校を訪れたらしい。
上気した顔で色々話しかけてくる彼に適当に相槌を打ちつつ、校内を見て回る。

急におしゃべりが止まったと思ったら、苦笑交じりに溜息をつかれた。
むっとして睨むと、彼は少し慌てたように弁解した。
「変わらないなって思って。僕はずっとおしゃべり、まいちゃんはずっとだんまり。昔と一緒だなって」
「話す様な事何も無いし」
そっぽを向いて早足で進む。
この展開も昔と同じ。嫌ならついてこなければいいのに、昔の彼はいつもすぐ追いかけてきた。
そして今日も。


398:3/4
09/04/14 10:16:05 NJRQ3Wso0

夕刻、そろそろ帰る時間。二人並んで校庭から校舎を眺めていた。
「僕ね、先生になったんだよ」
ちらりと彼を伺う。彼は校舎を寂しそうに見つめたままだ。
「まいちゃんに出会って、僕は先生になろうって思った。そうすればここにまた戻ってこられる…」
「……」
「そうすれば、さ。ずっと…ずっと一緒に居られる。そう、思ったから」
今度は私が溜息をつく。
「学校の怪談、誰も知らない同級生。私は同じ学年の子としか出逢えない。普通先生は私には気づかないのよ」
「そうだけどさ」
困ったように頭を掻く彼。笑っているのに泣いているようにみえた。
「も一つ言うなら、私、この学校に縛られてるわけじゃないから」
「…え」
「当たり前でしょ。私小学生なの。学校がちゃんと機能している所に居るの。今日は偶々ここを見に来ただけ」
なんともいえない微妙な表情で固まった彼。それが妙におかしくて、私は思わず噴出した。
彼の濡れた目尻に気付いていないフリをして。
彼の告白のせいでこぼれそうになった私の涙を誤魔化しながら。

彼の乗る電車がホームに入ってきた。
「まいちゃん、僕の学校においでよ」
「いや」
未練がましく話しかけてこようとする彼を追い立てるように電車に乗せる。
窓にへばりついてこちらに手を振る初恋の人のややみっともない姿に、思わず溜息がもれた。


399:4/4
09/04/14 10:28:54 NJRQ3Wso0

ずっと仲良しだったのに、どうしても思い出せない友達。
確かに同じクラスに居た筈なのに、誰も覚えていない友達。
『幻の友達』、それが私。
私はずっと5年生。基本的に一年単位で学校を移る。
どれほど望んでも私の意志で学校を選ぶ事はできない。始業式の朝、目を開けた時には既に校門の内側に立っている。
全員に見えるわけじゃない。誰にも気付かれない時すらある。
それでも、何度経験しても楽しく不安で緊張する瞬間。
始業式。そしてクラス決定後の教室。

でも今年はちょっと複雑な心境。
私の事は無視しなさいという意味で睨みつけてみたのだが、新担任の彼は意に介することなく私に向けてにっこり笑顔を浮かべた。


400:本当にあった怖い名無し
09/04/14 15:50:24 gUa+w7EDO
いいねぇ。乙!

401:本当にあった怖い名無し
09/04/14 16:32:04 I1THJRzQ0
和んだ!乙。

402:本当にあった怖い名無し
09/04/14 17:29:58 bIsMdncBO
明日は〆切だこの原稿だけは落とせない。
(コンコン)
おや、誰だろう…?
「か、金をだしぇ!」
ちっちゃな女の子が大ぶりな包丁を構えてヨタヨタと入ってきた。
足が透けている。幽霊のようだ。
「うん、いくらいるの?」
「ごひゃくえん」
「何を買うの?」
「ほしいも。いっぱいかう」
「はい、五百円」

包丁の重みでつんのめりそうな幽霊少女のちっちゃい手に500玉を握らす
「…ありがと…べ、べつにうれしくなんかないけどね!」
「一人で行ける?付いて行ってあげようか?」
「うん…あ、あんたがどうしてもっていうならついてきてもいいわよ」
「包丁は重いから置いていった方が良いよ。手、つないで行く?」
「ん…だっこがいいな」



…マムマム
「ほしいも、美味しい?」
…アムアム
「うん。おいひ…ゲホ!」
「ああ!ほら、お茶!」



ほしいもかじっているツンで霊の文字で脳裏に浮かんだ妄想。

403:”管理”人じゃありません
09/04/14 22:52:30 Y2C9Z8eY0
事後連絡で申し訳ありませんが、3スレ目の695までまとめwikiに保管いたしました。
今後ちょくちょくやって行く予定ですが、よろしいでしょうか

404:本当にあった怖い名無し
09/04/15 02:22:28 GrSQIAd40
はい。
よろしゅうに。

405:本当にあった怖い名無し
09/04/15 15:13:44 6KHL6wXU0
是非頑張ってください。

406:本当にあった怖い名無し
09/04/17 01:41:44 pdnuSw6XO
>>402
うはwツンデ霊萌えスww

>>403
乙です

407:本当にあった怖い名無し
09/04/17 12:13:24 i+egry8E0
>>403
乙!!



408:本当にあった怖い名無し
09/04/17 22:54:43 fNjSYarBO
キチガイスレだな

409:本当にあった怖い名無し
09/04/17 23:35:55 /wSUsoam0
>>408
なんだ?ツンデレか?

410:本当にあった怖い名無し
09/04/18 00:29:41 8UOSu9XN0
サガフロンティア裏解体新書が買だ、
バルザック?いい本の物語じゃないか、自分で探すんだな。
車のGTO?・は?何のことだ?あれは敵の本だ、少々お世話になったが
スーパーロボット大戦W売り出し

電気電気電気電気電気こたつ
逆) . . . ドラゴン桜
江川 ぱぁあーすんッたむさかーぬそぉい(ネタバレ可)
私の言いたいことは音楽の最初だけ聞いているということだ。
          PS2分裂

凸って来ましたきつかったぜー、裏は菊2まいとうことで、
パソコン泊まりがけ突いって来ました。アキラさん情報に騙されてこう寝れなかった
分けですけどね。人なぐりました 最後の方はきついことされましたね。

鉄道ですが日本では上下どちらから見てもQになりましたね、
自分は槍にしりがついたネズミ型どらごんでしたね。ブラックボックス二つ
を荷物にすると乗り物のようですね。やらないかのお方ですがあれはA氏のしている事を無理やり合体させた物です。 

英語の速読方法を教えます、単語集を買ってその言葉の物を想像します、文もその場面を想像します。
町の景色も自分の心の中で覚えておくだけです、 まともにやれば一日8時間やって三年くらいでできます。

この字の多さツンデレと全く関係ないなあ 最後の方ハメになっているが、

411:本当にあった怖い名無し
09/04/19 08:16:44 lS0jRIoD0
悪霊に取り憑かれた。


『死ね』
耳元で響いた囁き声に驚いた僕は逃げようとして車道へ飛び出し、原付に撥ねられた。

『死ね』
囁き声にひるんだ僕はバランスを崩し、階段から落ちた。

『死ね』
囁き声に怯えた僕は火をつけようとしていた七輪を蹴り倒してしまった。

『今回こそは死ねるかな?』
囁き声とついでに頭を叩かれ、思わず取り落とした包丁は深々と足の甲を貫いた。
「ぐゃああうぁぁぁぁっっ!!!」
激痛に転げまわる僕の斜め上、誰もいない空間から溜息交じりの声が響く。
『はいはい心配しなくてももう救急車呼んであるから』
「余計な事するなって痛いいぃぃぅぅ」

今回も失敗。
奴に殺されるんじゃない、僕は自殺したいんだ。

412:本当にあった怖い名無し
09/04/19 13:38:29 NXHBPtqH0
何だいい話しじゃないか!

413:本当にあった怖い名無し
09/04/19 22:22:07 CRBQ+Vne0
他の板は童貞なので(怖くて板すら見にいけません)オカ板の皆さんに伺いたいのですが、
ツンデレっていうか
女「うぜー!!!てめー!!てめーがそんなんだからだろ!!ボケぇ!!」
とか言ってたのに、本当は好きでゴロゴロ懐いてくるっていうのは
ツンデレ?
度がすぎたツンデレでいいの?

414:本当にあった怖い名無し
09/04/23 18:36:07 M1mmxeRc0
>>413
うぜー!!てめー!!てめーがそんなんだから思わずググっただろ!!ボケぇ!!

定義はウィキペディアにも記載されてる
URLリンク(ja.wikipedia.org)
こ、これはあんたのためじゃなく(ry

要はオマイさんが萌えたなら立派なツンデレだ

415:本当にあった怖い名無し
09/04/24 09:34:58 bVDqaj9SO
裸女霊「呪い殺す」
くさなぎ「……!居酒屋で六時間はマズかったか…幻覚が」
裸女霊「でもクイズに当たれば助けてやろう、勘違いするな来週のぷっすまが見れないと嫌なだけだ」
くさなぎ「…」
裸女霊「赤くなったり黄色くなったり青くなったりするのはなーんだ?」
くさなぎ「信号!しんごー!」
裸女霊「!見事だ、…ふんいいんだいいんだ私なんか………死んじゃおッかな…裸だし…クイズ弱いし」
くさなぎ「バカー!」
バシィン!
裸女霊「いた!何すんのよ!」
ヌギヌギ
くさなぎ「裸で何が悪い!裸で何が悪い!」



警官「………」

416:本当にあった怖い名無し
09/04/24 10:25:38 a4xmG4pP0
>>415
いいひとwwwwwwwww

417:本当にあった怖い名無し
09/04/28 11:00:29 hus07CCB0



418:本当にあった怖い名無し
09/04/30 14:26:06 YyVGXLDqO


419:本当にあった怖い名無し
09/04/30 18:07:20 QtRvKEAkO


420:本当にあった怖い名無し
09/04/30 18:57:02 b0jCPT820


421:本当にあった怖い名無し
09/04/30 21:27:33 E4ufXwE70


422:本当にあった怖い名無し
09/04/30 21:31:02 QtRvKEAkO


423:本当にあった怖い名無し
09/04/30 22:30:59 0LcV5AdAO


424:本当にあった怖い名無し
09/05/01 02:10:00 tfv9PoNU0


425:本当にあった怖い名無し
09/05/01 06:25:14 Vhm/BThqO


426:本当にあった怖い名無し
09/05/01 12:33:56 crUs5yAh0


427:本当にあった怖い名無し
09/05/01 14:51:27 tfv9PoNU0


428:本当にあった怖い名無し
09/05/01 18:03:26 fQMhb5GKO


429:本当にあった怖い名無し
09/05/02 01:29:29 Lvr4C2zq0
?

430:洒落怖スレよりコピペ
09/05/04 12:30:12 gFsPHjLz0
286 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 20:49:24 ID:ddXr3zpM0
>>285
多分耳の肥えた霊だったのさ。
坊さんたくさん呼んでフルコーラスの念仏でも聞かせて差し上げろ。

ついでに。

俺の部屋に女の自縛霊が住んでいるんだが、

自 縛 霊 の 縛 ら れ て い る 範 囲 を 特 定 し た ぞ !

見破ってなんもしないのも癪なんで、とりあえず裸でヒゲダンスしといたんだが、

舐めてたわ。自縛霊って根性で縛り範囲伸ばせるのね。ばっちり呪われた。

負け犬の遠吠え的に「その根性をどうして生前に活かせなかったの!」と叫んだら
なんか部屋の隅でずっと泣いているんだが、今のうちに坊さん呼んだ方がいいのだろうか。
泣き終わった後が怖いんですけど。

431:洒落怖スレよりコピペ
09/05/04 12:31:49 gFsPHjLz0
287 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:02:42 ID:SwgSMansO
ごめん
もう死んでるのに活かせって言うことほどひどいことはないよな。
で、ちょいと言い訳をさせてくれ。。
俺はさ、その領域を伸ばす根性を生きていた頃に使えっていう意味で言ったわけじゃないんだ。
…その、ほら、…別に死んでいようが生活はできるだろ?
…俺と一緒に暮らさないか?その生活の為に、根性使おうぜ。

って言いながらおっぱい揉んどけ

288 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:12:50 ID:WzCYFaam0
>>286
自縛霊って自分で行動範囲を狭めてるだけだろ。
いわば幽霊の引きこもり。

289 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:14:58 ID:ddXr3zpM0
>>288 そのアドバイスをもっと早めに聞いておきたかったorz

>>287 なんという逆転ホムーラン的な発想;;全俺が感動した;;
正直、次に彼女の領域に踏み込んだら最後な気がするが、
縛られた彼女の心を俺がほぐしてみせる!

(おっぱい的な意味で)

ただ・・その、ano、ダメだったら祟ってもいい?(´・ω・`)

432:本当にあった怖い名無し
09/05/06 21:25:55 Fi/dcZF20
年末年始や大型連休中は鬱になる。

「…うち、給湯室でもトイレでもエレベーターでも地階資料室でもないんですが…」
ぼそりと独り言ちるといっせいにじろりと睨まれた。
『彼女も友達もいない寂しい引き篭もりにうだうだ言われたくないわね』
いや引き篭もりにならざるを得ないのは貴女方が話しかけてくるのについ答えてしまうせいで。
『新人の癖に生意気ね』
いや新人ってもう入社して10年経ってます。
『誰も来ないから暇なのよ別に寂しいとかじゃなくて』
そうですか、僕ん家以外に皆さんで遊びに行けばどうかと以前提案してみたんですが却下ですか。
『アンタが孤独死してようがこっちはどうでもいいんだけど』
ならちょっとした風邪で熱出したくらいで通りすがりの死霊死神に喧嘩売るのはやめて欲しいです、逆に目を付けられて怖いです。

入社初年度にそれと気づかず声を掛けてしまって以来何故か、僕の部屋はお局様方のたまり場になっている。

433:本当にあった怖い名無し
09/05/08 00:11:46 7KZ5GrdA0



434:本当にあった怖い名無し
09/05/09 22:25:52 2K04n4J4O
そろそろホシュ

435:本当にあった怖い名無し
09/05/10 21:45:19 6mWqsKme0
同居人が幽霊に取り憑かれた。
当人は霊感ゼロだから取り憑かれた感じがしない、と思っている。

「暑いよなぁ。まだ五月なのにさー」
ぶつぶつ文句を言っているそいつの袖を、幽霊がそぉっとつまんだ。
「…なんか涼しくなった…?」
不思議そうに首を捻ったものの、快適になったと機嫌良くなる同居人。
それを見て嬉しそうにしていたくせに、こっちの視線に気が付いた途端ズササーっっと距離を開け、必死にそ知らぬ顔をする幽霊。


俺に実害ないし放っとこうと思う。

436:本当にあった怖い名無し
09/05/14 09:33:22 41A5uN/F0
h

437:本当にあった怖い名無し
09/05/16 08:55:32 4Ug5RuIZO
e

438:本当にあった怖い名無し
09/05/16 13:00:11 2r2viuM90
n

439:本当にあった怖い名無し
09/05/16 15:43:01 uVosFGYXO
d

440:本当にあった怖い名無し
09/05/17 17:24:49 MvYXlV3E0
家の猫がね、死んじゃったんですよ。
まぁ、死んだのは去年の話なんですけどね。
なぜだか私にだけは懐かない猫でしてね。
私が近づくと威嚇することがしょっちゅうありました。
なぜそんな話をするのかって?
なぜならこの前私が体験した出来事に関係があるからですよ。
簡単に言うと事故にあいましてね、死に掛けたんです。
臨死体験と言うんですっけ?三途の川が見えたんですよ。
なぜだか足が勝手に進んでしまったんです。川の向こうに向かって。
向こう岸には私の爺さんや婆さんがいて、おいでおいでをしていたんです。
家の猫もいました。たしか、私の真正面にいたと思います。
私と猫の距離が2メートルくらいになったとき
いきなり猫が威嚇しだしたんです。
とっさに「引っ掻かれる!」と思いましてね、一目散に逃げ帰りましたよ。

気が付いたら病院のベッドでした。
あの世に行くことを拒否されるほど私は嫌われていたんですかね?

441:本当にあった怖い名無し
09/05/19 16:42:24 iIe6TFt30
ho<フシャーッッ

442:本当にあった怖い名無し
09/05/22 16:57:37 zOS/1sOMO


443:本当にあった怖い名無し
09/05/23 15:45:48 dIvpkfmcO


444:本当にあった怖い名無し
09/05/23 18:32:00 ETBlBdzA0



445:本当にあった怖い名無し
09/05/23 19:14:04 i+7W2elG0


446:本当にあった怖い名無し
09/05/24 10:37:13 cbIFEhLo0


447:本当にあった怖い名無し
09/05/24 16:15:22 mFtLWEgd0


448:本当にあった怖い名無し
09/05/24 16:18:10 Z7cpJ3uiO


449:本当にあった怖い名無し
09/05/24 17:31:39 ww6lNP1EO


450:本当にあった怖い名無し
09/05/24 17:33:20 ubK5nwy0O


451:本当にあった怖い名無し
09/05/24 19:22:12 XNrVK4jx0
公私共に色々あってむしゃくしゃしたので、仕事帰りに偶々見かけたカラオケ店で歌って帰る事にした。
時間的に割と込んでいたんだが運良く一部屋空いていた。
何故か店員は渋っている様子だったが忙しい時間帯に一人で来たせいだろう。

曲を入力する時ふと過去の履歴を見てみようと思った。
同じ曲がずらーっと並んでいる。
余程人気なんだろうな、とは思ったものの、流行歌にはほぼ興味無し。
今日はアニソンオンリーで持ち時間全て潰す。

途中、機械の調子が悪くなったが、アカペラ上等で歌った。
冷房が効きすぎていると感じたが、時には踊りながら熱唱する間に身体は火照り、最終的には丁度いい感じになった。
ドアを何度かノックされた気がするが、最初に開けた時誰も居なかったし、酒も入っていたので気のせいだろう。
なんとなく気分が悪くなった気がするが、酒のせいだろうし歌っている間に忘れた。
ちらちらと影が躍っているような気がするが、飛蚊症ってやつだろう。


452:本当にあった怖い名無し
09/05/24 19:23:45 XNrVK4jx0

「…無視してんじゃないわよ…」
トイレから帰ると部屋の片隅に制服姿の女の子がやや俯き加減に座っていた。
長い黒髪で顔ははっきり見えないが、見たことある気もしないでもないがどう考えても知らない顔。
部屋間違えたのかと焦ったがそうでもない。
「部屋間違えてません?」
思いっきり不機嫌だったのが出てたのだろう、女の子は一瞬怯えた表情を浮かべて目をそらせる。
「ほらさっさと出てってくださいよ」
「そ、…そんなわけには行かないわ…大体ここはアタシが先に入ってたんだから…」
「はぁ?」
自分でも怖くなるくらい不機嫌な声。
だが女の子も怯みつつ食いついてくる。
「私はずっとここに居たわ…!居たって言ったら居ーたーのー!!」
何故か涙目。

「じゃあ勝手にどうぞ」
「…え…?」
だんだん面倒臭くなったので彼女は放置する。
まだ横で何だかんだ言っているが意識からシャットアウト、次の曲を予約しようとして―
「おいこら何勝手に予約やりかえてやがる!?」
予約していた曲をオールリセット、さらにさっき履歴で見た曲で全て埋めている。
「あ、あんな変てこな歌よりこっちの方が断然いいからよ!」
「ほっほぉう」
何気にマイクを握り締めていただけではなく歌い始めた彼女の姿に俺の中で何かが切れた。


453:本当にあった怖い名無し
09/05/24 19:26:58 XNrVK4jx0

傍から見ればかなーり怪しかっただろうというのは認める。
まぁ見てる人なんていないが。

件の歌は暗めの曲調。
それを哀感を漂わせて囁くように歌う彼女。
歌唱力はあるのだろう。まともに聞いていないのでなんともいえないが。

こっちは曲無し。
馬鹿みたいにお気楽な某アニメ主題歌を、腹の底から声を出して歌う。
多少外そうが歌詞を間違えようが気にしない。

デーブルを挟んで向かい合わせる位置に立ち。
途中延長し、お互い同じ歌を歌い続けること3時間。

こちらが間奏に入ったのと同タイミングだったので、彼女が音を大きく外したのがわかった。
流石に気に障って彼女の方を伺うと、彼女は彼女で黙って俯き震えている。
と思ったらこちらをキッと睨んできた上マイクを投げつけてきやがった。慌てて避ける。
文句を言おうとしたが、ほんのちょっと目を離した隙に部屋から出て行っていたのか、居なくなっていた。
忍者か。

こっちも疲れたのでその日はそれで切り上げた。


454:本当にあった怖い名無し
09/05/24 19:28:50 XNrVK4jx0

それ以来だ。
店自体はそこそこ雰囲気が良かったのでそれなりに通うようになったのだが、
大抵空いているあの部屋で一人カラオケの時に限り、奴が勝手に部屋に入り込んでいる。
で、いつもそのまま歌勝負という流れに。

先日はいつも同じBGMも正直飽きたので、デュエットできる歌、まあアニソンなんだが、それをiPodで聞かせてやった。
「変な歌」とか抜かしやがったのでその日は奴を完全無視してイヤホンしたままその曲をリフレイン。
かなりムカついたし仕事が忙しくなった事もあり、しばらく一人カラオケはやめた。

今日は久しぶりに例の店で一人カラオケ。
例のごとく奴も出現。
だが少しは反省したらしい。
奴から入力機を奪い取ったついでに履歴を見ると、奴のお気に入り以外にそのアニソンが何回か入っていた。
本人は意地張って「他の人が」とか慌てて言い訳した末に部屋から遁走。
放っといて歌っていたら、何時の間にか戻ってきて黙って座りちらちらこちらを伺っている。
まぁなんだ、奴の歌も一回くらいはまともに聞いてやってもいいか。

455:本当にあった怖い名無し
09/05/24 19:31:03 XNrVK4jx0
いつも投下した後で誤字に気付くのは何故なんだぜ。
or2

456:本当にあった怖い名無し
09/05/24 21:04:30 PlUFD5oe0
仕様です

457:本当にあった怖い名無し
09/05/26 23:36:55 BTTArzrG0
保守なんかじゃないんだから

458:本当にあった怖い名無し
09/05/28 12:35:48 5XdAtKE10
いっそ連れ帰れよ

今更だがこのスレは寮スレだ

459:本当にあった怖い名無し
09/05/30 13:09:38 RoYVwpodO
>>454
ナイスツンデレ!

460:1/2
09/06/01 17:24:05 qOYH8mpV0
衣替えのため、押入れの中をひっくり返していた。
奥のほうから古い熊のぬいぐるみが出てきた。
何か嫌な感じがしたので戻そうと思ったが間に合わなかった。
ぬいぐるみの顔がぐにゃりとゆがんだ。まるで本物の生き物のように。
「みつかっちゃったぁ」
スロー再生しているテープのような野太い男の声でそう言い笑いだした。
忘れていた記憶がフラッシュバックした。

大事にしていた熊のぬいぐるみ。
一人っ子で且つ人見知りが激しかったので、小学校に上がるまでは唯一の友達だった。
ある日彼とかくれんぼをしようと思った。
熊を部屋の真ん中に置き、「10数えるから隠れてね」と言ってベッドに頭を伏せて数え。
振り返ると熊のぬいぐるみは本当に姿を消していた。
家中探しても見つからず、両親にはどこか外でなくしたのに嘘をついていると思われて散々叱られ、
暫くは怯えていた嫌な記憶と重なって、すっかり忘れてしまっていた。

なのに20年以上経った今、何故何度も出し入れでひっくり返している場所から出てきたのか。


461:2/2
09/06/01 17:26:37 qOYH8mpV0
くすくすと笑う熊を見おろす。
子供の頃は両手で抱きかかえるくらい大きかったのにな。
さらに色はくすみ埃で汚れ、ところどころほころんでいる。
「つぎはぁ、きみのばんだよぉ」
「先ずは風呂」
「えっ」
じたばた暴れるぬいぐるみを片手でぶら下げ洗濯ネットに押し込み洗濯機に放り込みスイッチオン。
悲鳴が聞こえたが無視。すぐに静かになる。
脱水が終わり明らかに目を回している熊をネットのまま吊るして陰干し。
衣替えの続きをしていたら目を覚ましたのだろう「だせーだしてー」と野太い声でわめき出した。
「なら乾燥機に入る?」と訊いたらおとなしくなった。
で、乾いた所でほころびの補修。
色あせはどうしようもないが、それ以外は完璧に仕上がった。

「さあかくれんぼしよう。こんどはきみがかくれるばん」
仕切りなおしだという感じでソファーの上で偉そうに仁王立ちする熊。オッサン声も耳になじんできた。
「何で今頃出てきたの?」
「え?い、いや?そんなことないよ?じぶんからでてったらかくれんぼにならないじゃないかわすれられちゃったのかなぁとふあんになったとかそんなわけじゃないからな」
早口になっても声が高くなるわけじゃないのか。そりゃまあそうだ。
「そうか、そうだよね。実際熊さん上手に隠れすぎたから忘れちゃってたけどね」
「!!!」
シビアな現実にショックを受けてがっくりと崩れ落ちる熊。
ぬいぐるみの癖に喜怒哀楽の表現が豊かで見ていて楽しい。
「私は家事とかで結構忙しいけど、娘がそろそろ幼稚園から帰ってくるから、かくれんぼ以外で相手してくれるとありがたいな」
「なんでそんなこt…むすめ!?」
浦島状態でプチパニックの熊さん。
娘とも良い友人になってくれると信じている。

「娘の相手をしてくれないならこのゴm…えっとビニール袋の中にはいtt」
「かくれんぼいがいであそぶというとままごととかおにごっことかかたのしそうだなはっはっはぁー!」

462:本当にあった怖い名無し
09/06/04 21:02:45 +d2kJNIH0
幽霊に取り憑かれた。

中略


冥界の門の前は思ったよりも混んでいる。
「はぐれちゃいそうだね。手、握ろうか?」
「なっ、なれなれしいわよバカっ!死んじゃえっ!!」
そう言ってそっぽを向きつつこちらに差し出されてる白く細い手を以下省略保守

463:本当にあった怖い名無し
09/06/05 22:08:09 VxGSmByT0
ワッフルワッフ(ry

464:本当にあった怖い名無し
09/06/06 07:27:45 yeNE4f0J0
こんなに下がっててどうすんのよ、
あんた馬鹿ぁ?

465:1/7
09/06/08 15:28:49 Hp0h2cZd0

昔の夢を見た。
幼い頃に親の都合で二週間だけ田舎の親戚の家に預けられた時の事。
そこで出会った同い年の女の子とささやかな約束を交わした。

何故そんな夢を見たかというと、その時出来た男友達から会おうと連絡があったから。
女の子との約束はずっと覚えていたけれどなかなか実現出来ずもやもやしていたから。

で、現在山の中を迷走中。夜の山道は歩くものじゃない。
約束の場所への道案内を買って出た旧友は「大丈夫」を繰り返すだけで今一信用ならない。
「迷ってないか?」と問うても「タバコは標準装備だし線香も持って来たから大丈夫」と訳のわからない返答するし。
そもそもお前まだ未成年では。


466:2/7
09/06/08 15:31:20 Hp0h2cZd0

どの位彷徨っただろうか。
闇の中を蛙の声がこだましている。
木々の間をすぅっと光が抜けていく。
光を追いかけるとすぐに目的地にたどり着いた。
渓流を中心に、地上に降りた星のように乱舞する無数の光。
そして清流のほとりには、あの子が立っていた。

心得ているといわんばかりに黙って少し上流側へ離れる友達。
俺は女の子の元へ近寄っていった。

「何か用?」
つっけんどんな態度の彼女。視線は渓流の方を向いている。
「うん」
俺も彼女と並んで光の舞を眺めた。
沈黙が蛙の合唱で埋められる。

「約束、忘れた事は無かったよ」
ぽつりと口にする。
「ウソつき」
彼女の声は冷たい。
言い訳はしない。実際俺は、約束を守れなかったから。

記憶の中の彼女の姿は、背丈は今の俺の腰より少し高いくらい、色白で、柔らかに波打つ長い黒髪と、くっきりとした顔立ち。
誰の目から見ても愛らしいと思える少女は、大人になればとびきりの美人になった筈だ。
すっかり約束を忘れてしまった彼女に昔話だと笑われる事をずっと夢見ていた。
けれど。

今目の前に立つ彼女の姿は、昔と何一つ変わっていなかった。


467:3/7
09/06/08 15:33:43 Hp0h2cZd0

『待っていたの、ずっと』
囁く声が耳に届いた。
顔をあげると、清流の対岸に影が見えた。
横に居た筈の彼女が何時の間にか移動したのか。
『寂しかった』
違う。彼女はまだ横に立ち、唇を結んだまま水面を眺めている。

何時の間にか蛙の合唱は止まっていた。木々のざわめきも、水のせせらぎも聞こえない。
『寂しい』『ずっと待ってた』『ウソつき』『裏切り者』
緑を帯びた蛍のものとは違う、赤く暗い仄かな光が何時の間にか混ざっていた。
それらが囁きながらまとわりついてくる。
『苦しい』『苦しい』『苦しい』『クルシイ』
光はぺたりと身体にくっつくと、ゲル状のものに変化した。
そうしてあっという間に全身が覆われていく。
『ヒトリハイヤ』
突然足元の感触がなくなった。

渓流に落ちた、訳ではないだろう。
流れは感じない。水面も底も見えないほど深く、岸の見えない広く暗い水の中。
ぷちぷちぷちぷち、音を立てて大小さまざまな大きさの泡が周りを取り囲む。
その一つ一つの泡の中に顔が見えた。
苦悶、哀惜、憤怒、後悔、そして絶望に染まった顔。
『クルシイクルシイクルシイクルシイクルシイ』
泡が俺の口から鼻から身体の内へ入ろうとしてくる。
必死にもがき、泳ぎ、手で振り払った。
けれど水を掻く水流によって若干離れるだけで、泡はまたすぐに迫ってくる。
こんな状況の中で、俺は無意識に泡の中に彼女を探していた。
泡を振り切れないでいた。


468:4/7
09/06/08 15:35:59 Hp0h2cZd0

横の方からすぅっと光が流れて来るのが見えた。
蛍のようだが、こんな異質な水底でそんなものが飛ぶ筈はない。
思わず身を硬くして構えたが、光は俺をやり過ごし通り過ぎた。
そして、泡に触れ。
閃光と強い衝撃を伴って弾けた。

闇の向こうで無数の光が舞っている。
どんどんこちらへ近づいてくる。それを見た泡の中の顔が怯んだように感じた。
俺は殆どやけくそ気味に光の群れの方へ泳いでいった。
次々とすれ違う光。
そして後ろから水を伝わって続け様に襲ってくる衝撃。
巻き込まれないように必死に泳ぎ続けた。

ほんの少し水が苦く感じた。
次の瞬間には突然巻き起こったすさまじいうねりに飲み込まれた。


469:5/7
09/06/08 15:37:24 Hp0h2cZd0

蛙の合唱と渓流のせせらぎが耳に届いた。
目を開けると、元の沢のほとりに立っていた。
何も無かったように。
いや、若干の違和感を残して。

独特の煙りの臭いが鼻を突く。
上流側でタバコを吸っている奴がいるようだ。
彼女もそちらを半眼で睨みつけている。
その指先に止まっていた小さな光が視線の先にすぅっと流れて行ったかと思うと、ぱちんと弾ける音と小さな悲鳴が聞こえてきた。
俺は漸く違和感の理由に気が付いた。
渓流中を乱舞していた光が全て消え失せていた。


470:6/7
09/06/08 15:39:02 Hp0h2cZd0
「あーあ、嫌になっちゃう。何でこうなるのかしら」
彼女は背中を向けたままだった。
「頑張って集めたのよ、鬼火。
その、そう、全部貴方にぶつけるつもりだったんだから。
なのに人の復讐に勝手に乗っかろうとする邪魔な奴等が目障りだったからってそっちにぶつけてたら思ったより多くって」
だんだん尻すぼみに小さくなる声。
「取っておいた最後の一つもあの変な奴に使っちゃった…」
寂しそうにうなだれ、小さな両手はきゅっと拳を握っている。
そんな彼女を思わず抱きしめようとしたが、無情にも俺の両手は何の抵抗もなく彼女の身体をすり抜けていった。

戸惑っている間に彼女がこちらに向き直っていた。
無表情で押し黙ったまま俺を見上げていた。
右手をすっと持ち上げ、後ろにくっと引く。
そして俺の頬目掛けて打ち付けられた小さな掌は、矢張り俺の身体を突き抜けた。
「触れるわけ無いわ。私は幽霊なんだから」
今にも泣き出しそうに瞳が揺れていた。


彼女が亡くなったのは俺が居なくなって一ヵ月もしない頃だったらしい。
それから十数年。
彼女はずっと待っていてくれたのか。

「約束、覚えていたよ」
彼女と視線を合わせるために膝をつき、まっすぐ顔を覗き込む。
「…嘘」
「会いに来れなかったのは謝るよ。でも、約束はちゃんと覚えてた」
きゅっと唇をかむ彼女。
「誕生日、おめでとう」
こらえきれなくなったのだろう、涙が、白い頬を伝い落ちた。

471:7/7
09/06/08 15:40:41 Hp0h2cZd0

途中ではぐれた友達が「チビブスツルペタ」だの毒吐きながら数時間遅れて現れる意味不明なハプニングもあったが。

小高い場所で朝を待つ。
やがて朝日に照らされ輝く、谷間をなみなみと満たす水。

彼女と出会ったあの渓流は、今はダムの底に沈んでしまっている。
『彼女の誕生日にあの渓流で一緒に蛍を見る』という約束は、二度と叶えられない筈だった。
あの幻のような不思議な時間を、俺は一生忘れないだろう。


それはそれでいいんだが。
「とっとと離れろツルペタ」
「五月蝿いわよロリコン。貴方は黙って私の乗り物に徹していればいいの」
夜になり、飯を一緒にと誘いに行った友達の肩に乗っかっている彼女が、しっかりはっきりばっちり見えた。
「会いたいってのは叶っただろうが!あ、真逆前に言ってたコイツとデートとかキスし」
「わー、わー、わー!!」
良くわからないが、どうも取り憑かれているのは友達らしい。
取り敢えず、コブ付きではあるが今後も彼女とちょくちょく会えるらしいという事は理解した。

472:本当にあった怖い名無し
09/06/08 22:31:50 Lp/7kW+cO
gj

473:タマネギ ◆xb8eIST5.k
09/06/09 14:30:09 QDX7yLhz0
私はいつの間にか死んでいた。トラックが目の前に迫ってくるのが最後に見た光景。
あまりのインパクトにそれ以外のことは思い出せない。
それから、私はここにいる。ガードレール脇のかれそうな老木の根元に。

いつも私が死んだ場所に花を添えてくれる人がいる。
誰なのかしら。彼は。
晴れの日も、雨の日も、雪の日も。
そんな姿に興味をもって声をかけた。
「だれ、あなた」
彼は驚いて逃げ出した。もうこないだろう。寂しくなんかない。

けれど次の日も彼はきた。どうやら私を探しているようだった。
仕方なく声をかける。
「こわくないの?」
彼はなにかをしゃべる。私には聞き取れない。霊とはそういうものかと納得する。
「私に声は届かないの」
彼は寂しそうな表情をした。それから、花をそえ、私に一礼して帰っていった。

次の日も彼は来た。
私はまた、彼に姿を見せる。別に彼に興味があるわけじゃない。ひまだから。
彼は何か私に語りかけ、花と一緒にケーキを供えた。
「私は食べれないのよ」
彼はバツが悪そうな顔をして、線香をたくと供えたケーキを平らげた。
そしてまた一礼して去っていく。

彼はいったい誰なんだろう。私はそれから彼のことが気にかかり始めた。
いや、別に彼のこと自体を気にかけているわけじゃない。なぜ、毎日来るのかが気になるだけだ。
きっと生前の私は探偵並みの好奇心を持っていたんだろう。
しかし、その日から彼はぱったりと来なくなった。
夏の暑い日だった。

474:タマネギ ◆xb8eIST5.k
09/06/09 14:32:17 QDX7yLhz0
なぜこないのかしら? なにかあったのかしら?
体調を崩していたの? 仕事が大変なの? 引っ越したのかしら?
時を追うごとに気になってくる。

次、あったら飛び切りの笑顔でも見せてあげようか。
きっとびっくりするな。もしかしたら照れて顔を上げれなくなるかも。
べ、別に彼を喜ばせようとしてるわけじゃないんだから。驚かせたいだけなの。

時は一巡りし、暑い夏が来た。

彼が花をもってやってきた。私は驚いた。
もう、びっくりさせたかったのは私の方なのに。
私は彼の前に現れようとして気がついた。

彼の横には女性がいた。
すべてわかった。わかってしまった。
彼には好きな女性ができたのだ。
私を必要としなくなったのだ。あの夏の日。
そしてきっと、今日私に別れを告げに来たのだろう。
彼は女性と幸せそうな顔で花を手向けている。
キモチワルイ・・・。幸せそうな顔で私を見下している。
死んだ私にはできない、幸せそうな笑顔。
私は先月その寿命を終えた老木に手を添えた。倒れろと思いを込めて。

老木は難なく倒れ男女を下敷きにした。

それから、ここには霊が出るようになった。
姉と妹と弟の霊が。
「お姉ちゃん、なんてことすんのよ」
「ひどいよ、せっかく妹を連れてきたのに、嫉妬で殺すなんて」
「ば、馬鹿っ、私は記憶を失ってたんだからしょうがないでしょ!!」
夜な夜な三人で喧嘩をしているそうだ。

475:タマネギ ◆xb8eIST5.k
09/06/09 16:53:01 QDX7yLhz0
夜な夜な壁がなる。
ゴッゴッゴッ。入居したその夜から怪異は続いていた。
3LDKで家賃8万。どっかの田舎なら当たり前だろうが、ここは都心だ。
ありえない値段。だが、飛びついた。
だから、後悔はしていない。もともと、仕事が忙しくあまり家にも帰らなかったから。
だが、リストラで家に長い時間いるようになり、この音に次第にいらだち始めた。

最初はヘッドフォンして寝ていた。だが、ゴッゴッゴッの異音が耳につき目覚めるとヘッドフォンはいつの間にか外れてベッド脇にある。
だったら音には音だということで、バスの聞いたメタルをかけながら寝ているといつの間にかデッキの電源が切れていて、異音で目が覚める。
異音は俺がおきたら止む。
畜生、こん畜生。無職だからって馬鹿にしやがって。
だったら原因を探ってやる。

そう考えるのは当たり前だろ?

俺は景気付けにビールを煽り、一服して気持ちを落ち着けて眠りについた。
正確には寝た振りをした。

ゴッゴッゴッ。薄目で音の出所を探す。ゴッゴッゴッ。耳を澄ます。

「そぉこだぁっ!!」勢いよく飛び上がり音の出所に隠し持ったトンカチを振り下ろした。
ボスっ。という鈍い音がして穴が開いた。

穴をのぞくと白いものがのぞいて…

476:タマネギ ◆xb8eIST5.k
09/06/09 16:56:30 QDX7yLhz0

「変態!!」思い切り頬を張られた。
「変態変態大変態!」トンカチで作られた小さな穴は内側から大きく押し広げられ白骨が現れた。

「エッチスケッチワンタッチ!!」と勢いよく叫んで出て行った。
放心状態の俺はそれをどうしようもなく、見送っていた。

と気がつくと、部屋の中がなんだか焦げ臭い。
「馬鹿っ!!早く消しなさいよ、変態!!」見ると白骨がバスタオルをまとってバケツを持ってきていた。
一緒に消火活動をいそしむ。
なんとか小火ですんだ。

「まったくあんたは、私がいないとだめなんだから」ぷいっと白骨はそっぽ向いてはき捨てる。
「え」
「ヘッドフォンしたままで寝てて首に絡ませたり、大音量の音楽で隣家の住民に迷惑かけたり、火を消し忘れたり」
「え」
「別にあんたのためじゃないのよ。周りの住民に被害がいくでしょ」とかいいながら白骨は両指をくねらせている。
「そのくせ、いきなり私の裸をみるなんて」そりゃ、一糸まとっていなかったけど…。
「仕方ないわ。これからきちんとあなたを躾けてあげる。」ズイッと顔を近づけてくる。
「勘違いするんじゃないわよ、壁から出してくれたお礼なんだから、あんたのことが好きなんじゃないから!!」
ずびしっと指を突きつけられる。
はらりとバスタオルが落ちた。

「へんたぁああああいい!!」バシッと大きな音がこだました。


その日から、俺の生活は規則正しくなった。
いま、俺はハローワークに通っている。やけに手の込んだ手作り弁当をもって。



477:本当にあった怖い名無し
09/06/09 21:10:15 +aq3CKME0
(・∀・)イイ!!

478:本当にあった怖い名無し
09/06/09 21:42:17 IwsXkAVu0
かわいいなあ。でも白骨死体

479:本当にあった怖い名無し
09/06/09 23:53:38 gDCP/MKrO
タマネギ氏、久し振りだねー

480:本当にあった怖い名無し
09/06/14 17:46:40 r2W/YL9X0
軒下に、女がぶら下がっている。
時々ぶらぶらと揺れている。

「いやそこ違うから」
『五月蝿いわね、私の勝手でしょ』

普段は裏庭の木にぶら下がっているのだが、
梅雨時は傘、夏になれば風鈴、秋には干し柿、冬には大根と一緒に並ぶ。
嫌な人も泥棒も、そして何故か害虫も入らない。
女の一人暮らしで、冷房無し且つ建付け悪い古い家なんで、
ありがたいと言えばありがたいのだが。

481:本当にあった怖い名無し
09/06/14 21:18:43 3rvnBM9P0
ぶらさがり健康法だな

482:本当にあった怖い名無し
09/06/18 02:03:01 eobXqO0JO
つんつんちんちん

483:本当にあった怖い名無し
09/06/20 21:20:46 tf5aDtRDO


484:本当にあった怖い名無し
09/06/21 00:21:34 GuxNLyJw0


485:本当にあった怖い名無し
09/06/21 07:01:46 yK+9wExfO


486:本当にあった怖い名無し
09/06/21 08:39:14 16Z783XO0


487:本当にあった怖い名無し
09/06/21 09:43:05 wspNW1R0O


488:本当にあった怖い名無し
09/06/21 12:25:59 8j0zC7Hq0


489:本当にあった怖い名無し
09/06/21 12:26:41 hWcYMp6OO
やたら……ばっかでマジキチっぽいツンデ霊の話が好きだった
男の首絞めたり風呂覗いたりしてたんだけど誰かタイトル知らない?
まとめにあるのかな

レイポンの話久しぶりに見て思い出したんだ

490:本当にあった怖い名無し
09/06/22 21:22:49 1YFGQVRG0
突然の大雨に家路を急いでいた時の事。
人のいないほぼ真っ暗な神社脇の道を駆けていると、道の真ん中に立派な和傘が開いたまま落ちていた。
あたりを見回しても持ち主らしき人物はいない。
借りようか迷っていると、風も無いのに傘が転がりながら近づいてきた。
そして俺の目前まで来ると、すうっと傘が浮き上がる。
まるで見えない誰かが持ち上げたように。

その時偶然稲光で辺りが明るく照らされた。立て続けに雷鳴が轟く。
同時に傘が飛び跳ねた。
「キャー!キャー!!嫌ー!!」
悲鳴を上げ、傘は再び地面に転がった。

見なかったことにして迂回しようとしたんだが、
「置いて行ったら怨みます!絶対絶対祟りますから!!」
と震える声で言われたので仕方なく傘を差して帰宅した。
なんとなく重く感じた左腕は、傘の下だったにも関わらず何故かびっしょり濡れていた。


傘は今でも家に居る。
雨の日には強制的に同行させられる。朝晴れている日でも事前にわかるらしい。
雷雨の時は「和服美女に腕をとられて相合傘」をしている様に周囲には見えるらしい。
いや、俺には傘しか見えません。
そして冷やかされる度に「そ、そんな破廉恥な事する筈ありません!!」と、
ばっさばっさ開いたり閉じたりされる。
それより何より最初に冷やかされて以来、和傘の手入れを調べている俺が居る…。

491:本当にあった怖い名無し
09/06/23 18:39:29 wAzsc9TOO
>>489
お、『寂しいな…』じゃないかな?
確か四人目だから、まだwikiには無いね。まとめサイトの方へドゾ。

492:たまねぎツンデレ ◆Ud2P019Ub.SG
09/06/25 16:04:29 N/hVI3SX0
wiki、見たら凄く懐かしかった。管理人さん、お疲れ様。

493:本当にあった怖い名無し
09/06/27 11:28:38 DXu1cThF0
いらないかもしれないけど保守

494:本当にあった怖い名無し
09/06/28 02:48:41 LgELYOQL0
一応保守

495:本当にあった怖い名無し
09/07/01 21:33:31 9tiDFnMP0


496:本当にあった怖い名無し
09/07/01 21:47:04 YTKvHgvm0


497:本当にあった怖い名無し
09/07/01 22:04:57 XTzGjqlp0
きょ

498:本当にあった怖い名無し
09/07/05 07:48:30 9h3c/07WO
何故『ほけきょ』w
保守だろ、保守w

499:本当にあった怖い名無し
09/07/06 11:45:19 TJhK3KJM0
海の沖で、女が一人、あれは溺れているんじゃなかろうか。
周囲には俺以外誰もいない。
仕方ない。意を決して俺は飛び込んだ。

のはいいが、元々泳ぎは苦手な俺。
さらに服着たままだと泳ぎにくいのな。うを、足つった!ぐほ、水飲んだ!
誰か助けて!


目を覚ますと、ドアップの女の顔が目の前にあった。
白い頬に張り付いた濡れ髪がとても色っぽい。
彼女は安堵の笑みを浮かべていたが、直ぐに慌ててのけぞるように離れてそっぽを向かれた。
彼女の頬が赤いし、何だかちらちら見られてるし、微妙な空気。
「えっと…ひょっとして人工呼k」
「あ、あくまで人命救助よ勘違いしないでね!!」
きっと睨まれる。
「あ、後、泳げないくせに他人を助けようなんて無茶もいいとこよ!」
うねうねとくねる蛇状の下半身。
「危な、じゃなくて泳げない奴は溺れさせる前に自分で沈んじゃうんだから、た、楽しくないでしょ!」
言い捨てると逃げるような勢いで海に向かう彼女。
「泳げるようになったらまた来てもいい?」
一応たずねてみたら、きょとんとした顔で振り返られた後、「馬鹿?」と言われた。
「じゃあ、泳げなくても会いに来ていい?」
と聞いたら一瞬考え込んだ後真っ赤になって、また「馬鹿」と言われた。


その辺りの海は、遊泳禁止になっている。
何でも女の妖怪によって溺死させられるかららしい。
実際には離岸流が何とからしいけど。

500:.んはあ~
09/07/07 11:23:07 pmmjQkAs0
      __   。。   。
    /   `ヽ|ノ_ノ   
    l ,-、   / ゚ w゚) < 500
   ( ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)
   \_|_____○/

501:本当にあった怖い名無し
09/07/10 01:49:12 gRgdlL/tO
ちょっと海行って溺れてくるノシ

502:本当にあった怖い名無し
09/07/10 16:03:30 SJlqDeLlO
いってらノシ

503:本当にあった怖い名無し
09/07/13 19:37:37 SR8KdD6j0
俺は孤高の錬金術師。
某エルリ○ク兄弟のように徒党を組んだりはしない、一匹狼だ。
なぜなら独りだからだ。ていうか、なぜだか独りだからだ。
俺の崇高な理念を理解できる人間がいないせいだろう。だから悔しくなどない。
……ほんとうだからな。

例の某兄弟は俺に雷鳴の如き閃きを与えてくれた。
先に言っておくが、パクリではない。オマージュっていうかつまりそのアレだ。
とにかく天才の俺だからこそ、こんなアイデアを思いつくことができたのだ。

「さてイキナリだが、そこの名も知らぬ亡霊よ」
「まったくもっていきなりね」
「できれば1レスに収めたい主義なんだ」
「わけわかんない。アタマ沸いてんの?バカみたいな顔してバカなの?」
ムカつく女だ。俺の理想とする被検体の適性には程遠い性格をしてやがる。
だが、まあいいだろう。どうせヤることはいっしょだ。
俺は持参した人形のうなじの辺りに錬成陣―印を描きいれた。
「いまからおまえをこの人形に定着させる」
「なにそれキモイ ヤだ」
「キモイ!? キサマァ! 俺のアリスをバカにするな!」
自らモデリングした3DCGを基に、かのオリエン○ト工業に作っていただいた精巧な人形、
イヤ理想の女、アリスへのあんまりすぎる評価に、俺は思わず声を荒げた。
くそ落ちけつ俺。冷静に事を運ぶのだ。


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