なにそのツンデ霊★九人目☆at OCCULT
なにそのツンデ霊★九人目☆ - 暇つぶし2ch200:kiri
08/11/09 00:43:59 36dJl8p80
初投下、文書下手でも勘弁して。
おかしい所指摘してくれると有難し。

ずっと空を見ていた。
住宅街の塀の上に腰掛けて。
足元には、もう萎れて何か分からなくなったものが刺さった瓶。
一日中此処に居るけど誰にも気付かれない。
・・・・僕は死んでいるから。

何もしたくないと思った。
学校も嫌い。塾にも行きたくない。家に帰っても楽しくない。
・・・このまま消えてしまいたかった。
薄暗い帰り道を一人歩く。
ありふれた、少し寂れた住宅街。
この道は歩道もないような小さな道だけど交通量が比較的多くてたびたび事故が起こっていた。

・・突然目の前に白い光が溢れてけたたましいエンジン音が響いた。
目の前にトラックが迫っていた。

201:kiri
08/11/09 00:44:22 36dJl8p80
(あぁ、私死ぬんだな・・。)と思った瞬間トラックがクラクションとともに横を通り過ぎていった。
一瞬何が起きたのか分からなかったが自分は壁際に尻餅をついてどうやら生きているようだ。
壁にしたたかに背中と頭をぶつけたせいでくらくらする。それに尻餅をついたお尻の下に何かあったようでお尻がすごく痛い。
見てみると萎れた花のようなものが入った瓶だった。
まだくらくらする頭でなぜこんなものがあるのか。どうして自分は生きて壁際で尻餅をついているのかを考えた。
たしか私は壁よりも二メートルほど離れて歩いていたはずだった。なのに壁に背中と頭をぶつけている。
誰かによほど大きな力で突き飛ばされない限り自分の跳躍力では届かない距離だ。
それに、その跳躍力があったとしても自分には反応できなかっただろう。つまり自分で壁際に移動し尻餅をつくのは不可能だということになる。
しかし辺りを見回しても周りには誰も居ない。
すると「大丈夫?」と頭上から声が聞こえた。
見上げると若い男が塀の上に腰掛けたまま見下ろしていた。
「・・あなたが助けてくれたのですか?」
少し違和感を感じながらも男に尋ねた。

202:kiri
08/11/09 00:45:01 36dJl8p80
「さあ、どうだろう?君が轢かれそうになった処までは覚えているんだけどそれ以降はよく分からないんだ。」
「そうですか・・・。・・ところでなぜあなたはそんなところに座っているんですか?」問うた後、少し嫌な予感がした。
「僕にはね、此処しかないんだ。・・どこかに行こうと思っても最後には此処に戻ってきてしまう。だからここに居る。ずっと、ずっとね」
「あ、あの、それって・・」
「お察しのとおり、僕は幽霊って奴だ。証拠はその花瓶かな。」
いやな予感はあっさり現実へと変わった。男はこっちが拍子抜けするくらいあっさりと自分が幽霊であると告げた。
でも恐ろしいとは感じられなかった。むしろ彼の口調・雰囲気に親しみすら感じた。
だからかもしれない、気が付くと言葉が漏れていた。
「死ぬって、幽霊になるってどんな感じですか?」
彼はしばらく考えていたあとようやく口を開いた。

203:kiri
08/11/09 00:51:30 36dJl8p80
「死ぬってこと。つまり死の瞬間は覚えてないんだ。車が目の前に来たことまでは覚えているんだけどね。
気が付いたときは血まみれでぐちゃぐちゃの死体が転がってて最初はそれが誰なのかわからなくて、でもよく考えたらどう見ても真上つまり上空からの視点なんだよね。
上空ってことは飛んでないと見れないアングルナな訳で、当然僕は飛行能力なんて持ってないし、何より、服装とかが自分そっくりで路上には自分の荷物が散乱してる、それで(あぁあれは自分の死体で僕は死んだんだなぁ)って気付いたんだ。
というわけで幽霊になった瞬間のことも分からないんだ。質問に答えてあげられなくてごめんね。」
「い、いいえ。すみません、無遠慮にこんなことを聞いてしまって・・」
本当に自分は馬鹿だと思った。自分の不幸を聞かれて辛くない人は居ないのに。まして自分が死んだ時のことなんて。きっと怒らせただろう。悲しませただろう。辛い思いをさせただろう。
よりによって自分の命の恩人になんてことを聞いてしまったんだ。
「あの・・・」
「はいっっ」あぁどうしようなんて言われるだろう。いや、どうやって謝ればいいんだろう。どうすれば・・・
「そんなにびくびくしないで、僕を怒こらせたと思ってるのならそれは間違いだから。別に怒ってないからさ、ね?」
「ど、どうしてですか?私はあなたに辛いことを・・」
辛いことを思い出させた上に、気を使わせてしまうなんて本当になんて私はどうしてこんなに馬鹿なんだろう。

204:kiri
08/11/09 00:52:18 36dJl8p80
「だからもういいんだって。・・確かに死んだという事実は辛いさ、でもそれはもう過去のことだから。
それにね、立場が違ったら多分僕も同じことを聞いたと思うから。人間ってさ、自分の分からないこと、例えば死とか霊とか気になるでしょ?
なら答えを知っていそうなモノに出会ったら聞いてしまうのは本能みたいなものじゃないのかな?僕は、そう思うけど。
それよりさ、僕は君に会えてうれしいんだよ。」
「えっ?ど、どうしてですか?私はこれといった特徴もないし、暗いし、”うれしい”なんて言われるような所なんて・・ありませんよ。」
「いや、君は僕にとってある意味神様や仏様、金銀財宝よりも貴重なものを持っているよ。」
「? なんですか?」
「分からないの?。君は僕とこうして話すことができるし、触れられるみたいだ。これは僕にとって奇跡みたいなことなんだよ。」
そういって彼は”フワリ”と目の前に降りてきて私の手を握った。
ひんやりとしているかと思っていたけどその手は不思議な温かみを私に与えた。
心の奥にまで届くようなほのかなやさしいあたたかさだった。
「君は暖かいね。こうして触れるだけで君の気持ちが伝わってくるみたいだよ?」
そういって彼はくすりと笑った。間近で見る彼の顔はほんの少し幼さが残りった少年のようだった。

205:kiri
08/11/09 00:54:20 36dJl8p80
訂正
間近で見る彼の顔はほんの少し幼さが残りった少年のようだった。
残りった→残った

続き

「ねぇ、僕と友だちになってくれないかな? ずっと一人で退屈だったんだ。」
笑いかけた彼に私は即答できなかった。その代わりにひとつ質問を投げかけた。
「・・・ずっとここにいるって普段は何をしてるんですか?」
「・・普段はこの塀に座って空を見上げているんだ。あまり遠くにいけないし誰も僕に気が付かないから話相手もいない。
鳥の観察をしてみたり、たまに猫会議に出席したりもするけどにゃごにゃも言われても僕には分からないしね。
だから空を見上げる、・・自分が風になってすうっと飛ばされていって小さな小さな粒子になっていく、鳥に食べられたり、吸い込まれたり、吐き出されたり、雨に解けて海や川に流れて少しずつ少しずつ自分が消えていくのを想像するんだ。
空はいいよ、見上げるごとに違う空になるからね。雨の日、風の日、雪の日、晴れの日、嵐の日。同じ空なんて一つもないし、この大きな空を見てると自分がどれほどちっぽけなものかがよく分かるから。」
そういった彼は少し寂しそうに笑った。

206:kiri
08/11/09 00:54:49 36dJl8p80
その顔が悲しくて、切なくて、なぜか私は彼にこんな顔をさせたくないと思った。
「あの、いい・・です、よ? あ、いえ、その・・友達・・になって・・・ください・・・・。」
つっかえつっかえだったがちゃんと言えたことにほっとする。
でも、彼の反応がなくて不思議に思って顔を上げると彼は、まさに”驚き”の表情で固まっていた。
「本当に!?いいの??僕幽霊だよ!?え、本当に?」
彼のあまりの喜びっぷりにこくこくと小さく首を振ることしかできなかった。しかしそれでも十分なようで彼ははしゃぎまくっていた。
彼の見せた変貌振りに唖然としている私に気付いた彼は恥ずかしそうに咳払いをした後に赤くなりながら言った。
「コ、コホンッ。コホンッ。えーあー・・・その・・つい取り乱してしまってごめん・・
あの・・それくらい、うれしかったんだ・・・。えぇっとさ、いつもここに居るから気が向いたらでいいから来てくれるとうれしいな。」
彼はそう言った後、まだ赤い顔を恥ずかしそうに伏せながら早口に「そ、それじゃまたね!」と言ったかと思うともうそこに彼の姿はなかった。
忽然と消えた彼に驚きながらも帰ろうと歩き出した背中に”気をつけて帰るんだよ”と彼の言葉が聞こえた気がした。


207:本当にあった怖い名無し
08/11/09 07:31:23 6M6MY3G50
>>200
レスとか感想文って苦手なんだよね。
そんな俺が、
個人的な印象としてはツンが足りないかな素直クールも好きだけどとか
最初の僕→私視点チェンジ場面でちょっと混乱したから分け方もう少しはっきりした方がいいかもねとか
期待してるよもっと沢山話書いてねとか
言うわけないだろ。

だからまぁなんだ、要はgjとだけ言っておく。

208:kiri
08/11/09 19:18:19 36dJl8p80
・・・家まであと少しという所で(あっ、名前聞き忘れたな・・)と気づいたが明日聞きに行けばいいかと流しておくことにした。
家に入るといつものように味気ない食卓、顔も合わせない両親。
私は重苦しい雰囲気に耐えられずそそくさと自室に逃げ込み勉強をすることにした。
・・・しばらくして弟が部屋に入ってきた。
「姉ちゃん、わかんない所あるんだけど・・・」
どうやら宿題をやっていたらしい。やんちゃで落ち着きがないのにまめに勉強するところは私に似ていてよかった。
「・・はいはい、どこなの?」
「この真ん中のところなんだけど・・・」
・・・・・なんていうやり取りを交わしながら説明すると納得してくれたようだ。
こういうところは私よりも飲み込みがいい。もっと勉強したら私よりも良い所に行けるかもしれない、などと思っていると唐突に「・・・姉ちゃん、何かあったの?」不審気な顔でたずねてきた。
「べ、別に何もないわよ。・・何か気になることでもあるの?」
「いやなんか今日の姉ちゃんどこか楽しそうだから・・何かあったのかなって思ってさ。」
「・・たまたま機嫌が良いだけよ。」
などと言って今日の出来事は話さなかった。言っても信じないだろうし、なにより今日の出来事はあの人と私だけの秘密にしておきたかったのだ。

209:本当にあった怖い名無し
08/11/09 19:19:37 mOVF/yJ90
え、何これ続き?

210:kiri
08/11/09 20:00:47 36dJl8p80
続きます。

不定期になるかもしれませんが・・・

211:本当にあった怖い名無し
08/11/09 21:59:44 FEtdKBLj0
書き上げてから一気に投下した方が良くないか。ブツ切れだと印象薄れるぞな。

212:kiri
08/11/09 22:31:40 36dJl8p80
>>211
おk
しばらく空くかも知れんが・・・

そのときはよろしく(?)

213:ぶつ切りスマソ
08/11/10 20:14:57 ohDsEqoD0
証言1
いやまぁ、家賃も環境の割にはやけに安いし?部屋の温度も外と比べて5℃は寒いし、何かやたらカビが出るし。
噂に聞くアレかなーとは思ったけど住んでみると何もでないし。
いやうん、気配はあるよ。視線とか、夢うつつに、パタパタ歩き回る足音とか。
でも夢とか気のせいで片付けられるレベルっしょ?
最近は猫のせいで金縛り、磔か、酷いけど(笑)

証言2
霊感ゼロ人間って本当にいるのねって感じよ。
試しに外に顔出して歩く人脅してみたけどちゃんと反応するのよ、普通は。
なのにアイツ、追い出そうと思ってあたしがどんだけ騒いでも何にも気づかないんだもん。
バカじゃないの?ホントむかつく。
変な野良猫餌付けして家に入れるし。
あいつがいない間、誰が猫の世話しなきゃいけないと思ってんのよ!?

証言3
最近立ち寄る家は、幽霊と人間が同居している。
そういうのは大概折り合いが付かず人間が出て行くのだが、今回は上手くやっている様子。
此処何日かは酷く寒いので我も人間の家に上がり、
なにぶん暖房など無い家なので人間で暖を取らせてもらっている。
夜中などは、我と幽霊共に仲良く人間を挟んで小の字になって寝ている。

214:本当にあった怖い名無し
08/11/10 23:15:49 L+WWRU9g0
>>213
証言3は猫か何かか?
てか幽霊小さいのな。


ところで二年位前だったと思うが、「眼球を頂きたく思います」みたいなフレーズが出てくる話がここにあった気がするんだが、
一体何スレ目だったか覚えてる人いるか?
まとめwikiにもないみたいなんだよな‥‥‥。

215:本当にあった怖い名無し
08/11/11 00:43:00 QeRyPNeB0
もちろん最近餌付けされた野良猫でしょ。

216:本当にあった怖い名無し
08/11/11 08:22:05 oQMhuKgt0
>>214
アレか!『彼の手記』か!!
ココ↓だな
「なにその ツンデ霊 ☆四人目★」
スレタイは四人目だけど、実質5スレ目。

神作品だな

217:本当にあった怖い名無し
08/11/12 22:36:23 AK/SLeMV0
>>214
軽々しく神とか言いたくないが、確かにあの作品は別格だわな。
「晃子のポックリ」を書いた人と同一ではないか、とにらんでるんだが。

218:214
08/11/13 00:50:25 mqeCQnBG0
そうか、『彼の手記』だったか。独特の文章と例の一行の印象が強く残ってる。
地の文で霊の事を「かれ」と呼んでいたような記憶が蘇ってきた。
五スレ目だったか‥‥‥どうしよう。
まとめサイトの編集したらログもらえるかな。

219:本当にあった怖い名無し
08/11/13 00:54:53 p8tWB2o80
むしろ編集するのにログが必要なんだが

220:本当にあった怖い名無し
08/11/13 01:28:15 mqeCQnBG0
つまり編集するからログをくれと。

221:本当にあった怖い名無し
08/11/13 07:54:06 Kcop91PY0
ここからmakimo.to検索してみれ(検索ワード:ツンデ霊)
URLリンク(www.geocities.jp)

222:本当にあった怖い名無し
08/11/13 11:38:48 Mto/6BJR0
必要なのはHTMLか、DATか

223:本当にあった怖い名無し
08/11/13 18:58:11 uBAzM6+yO
来週土曜に@wiki全サーバの大規模メンテナンスば行うそうだ。
その間はまとめへの接続が困難となります。ご理解ご協力頂きます様お願いするとよ。

月日及び時間は11月15日(土) 22:00~11月16日(日) 7:00 だそうです。
この間に繋がらなかったとしてもまとめが無くなりよったわけではないのでご安心を。

・追伸
前スレのDATば下さい

224:本当にあった怖い名無し
08/11/13 20:16:30 Mto/6BJR0
dat
URLリンク(toku.xdisc.net)

html
URLリンク(toku.xdisc.net)

225:kiri
08/11/14 02:21:04 mbt4fzes0
もう我慢できない。
切れ切れにナっても順次投下します。
では続き。

また朝が来た。憂鬱な一日が始まる。
でも今朝は少し違った。朝の喧騒も、重苦しい食卓も気にならなかった。
あの人に会えるからだろうか、家を出るとき私は少しうきうきしていた。

排気ガスで淀んだ朝。新鮮とは程遠く深呼吸どころか呼吸すらしたくなくなるような爽やかさの欠片も無い朝の空気。
その中を進む。彼のいるであろう場所へ。
はたして、彼はそこにいた。この澱みの中でも見間違えようも無いほどに透き通った何かに包まれるように、はっきりと朝に腰掛けていた。
そらを見上げたままの彼に近づくと「おはよう」の声と共にフワリと降りてきた。
彼が実にあっさりと昨日のことは夢ではなかったのかという疑念を打ち砕いてくれたことに心中感謝しながら挨拶を交わした。
と彼が思いがけない提案をしてきた。

226:kiri
08/11/14 02:21:28 mbt4fzes0
「はーい、ここでちょっと提案です。僕と話すときは誰もいない処でか小声でお願いします。でないとせっかくの友達が”一人事の激しい可哀想な人”になっちゃうよ?」
・・・なるほど今なぜ自分が周りからちらちらと熱視線を送られているのかが分かった。
私の目に彼がどれほどはっきり見えていても周りの人たちにとって私は虚空に向かって話しかける可哀想な人に映る訳だ。
「OKなら手をグーにNOならぱパーにしてね。」
彼の提案にすかさずグーを出す。これで何とか可哀想な人からの脱出出来るだろう。あでぃおす!!
彼は少しならば移動できるというので学校まで話しながら行くことになった。とは言っても彼の言葉にグーパーしていただけなのだが・・


227:kiri
08/11/14 02:21:49 mbt4fzes0
「さて、学校です。今日は授業参観ですか?」
「はい、そうです。トム」
中学生の英語の問題のような答えをしてしまうほどさらりと彼は言った。
「・・・・ってえぇぇぇぇぇ・・・(フェードアウト、はいOKでーす。)。 ち、違いますよ。何ですかいきなり!?」
小声で叫んだ自分を褒めたいと思った。
「いやー授業参観でもないと部外者が授業を見れないじゃないですか!」
チョット マテ・・・ジュギョウ ヲ ミルッテ ?
「だ、駄目ですよ!だって、だって・・・」
「? いいじゃないですか、減るものじゃないんだし。それに暇なんだもん。大丈夫、安心して!君に守護霊のごとき鉄壁のガードをお届けするよ!」
「要りませんからそんなものは・・・」などという小声の攻防戦の結果、彼は渋々ながらも引き下がってくれた。
私はホッと胸を撫で下ろしつつ昇降口に入る。
私の靴箱の中にはやはりというかいくつもの押しピンが入っていた。
(彼に見られなくてよかった。)
いつもの事なので何も感じない、思わない。
もう 慣れてしまった。
いつからこうなったのかさえ覚えていない。理由は些細なことだった。

228:kiri
08/11/14 02:22:51 mbt4fzes0
始まりは私が告白されてそれを断ったということだった。相手は格好良くて人気のある人だった。
そのことが癇に障ったらしい。彼を狙っていた女子と取り巻きの数人が嫌がらせを始めた。もともと私の暗いところやとろいところが気に入らなかったらしい。
彼は私を何度か助けようとしてくれたがその行為をエスカレートさせるだけだった。
そのうちに彼は別の彼女を作った。それでも彼女たちはやめなかった。
私を弄び、蹂躙すること。目的は消え、いつからかその行為自体が目的になったいた。
私はただ耐えた。いつか終わりが来ると信じて。
---信じるものは救われる---誰の言葉だったか。そんなの全然嘘じゃないか。信じる人すべてが救われるなら。戦争なんて起きない。貧困もない。平和な世界。
私もこんな思いをせずに済むはずだ。

皆無責任なことを言う。「努力すれば夢は叶う。」「あきらめるな。」「仲間を信じろ。」でも誰もその言葉に責任を取らない。
責任の無い軽い言葉を一体誰が信じるのか、なぜ誰も異議を唱えないのだろうか。耳障りがいいから?聞こえが良ければそれでいいの?
じゃあそれを信じた人は?どうすればいい?無責任な人達の無責任な言葉に振り回されて捨てられた人は一体どこに行けばいい?何をすればいい?
無責任なことを言わないで。

229:kiri
08/11/14 02:23:45 mbt4fzes0
「・・・ふーん・・・・・」
耳元で今朝の声が聞こえた。顔を上げると彼がいた。

・・・見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。
見られてしまった。見られてしまった。見られてしまった。みられてしまった。みられてしまった。みられてしまった。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。
ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。
ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。ミラレテシマッタ。
彼にだけは知られたくなかったのに・・・・・・・・・・・・彼にだけは知られたくなかったのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミラレテシマッタ。

230:kiri
08/11/14 02:24:37 mbt4fzes0
「・・・こっちへおいで」
カレ ガ ナニ カ イッテ イル。デモ ワカラ ナイ、ワカラ ナイ ノ、ワカリタク ナイ ノ ・・・・
---ぎゅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅ---
何が起こったのかわからなかった。いつの間にか私は校舎裏の人気の無い場所にいた。教室の朝の喧騒が遠く響いてくる。
私は一体どうしたんだろう?確か彼に見られてみられてミラレテミラレテ・・・・
---ぎゅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅ---
おかしい。さっきから苦しいような気がする。体が動かない。自分の体なのにどうしてだろう?
ふと目をやると彼が私を抱きしめていた。
一瞬で顔が熱くなると同時に私の頭の中に今の状況がストンと入ってきた。
私は見られてしまったのだ。見られたくなかった秘密を

231:kiri
08/11/14 02:26:22 mbt4fzes0
「どうして・・・」
私が言い終えるより早く彼が口を開いた。
「うるさい!!!・・・なんで隠した?どうして?僕は君の友達だって君と友達になったって言ってくれたじゃないか。なのに、どうして隠すの?ねえ・・・・答えてよっ・・・・・・。」
言葉が 出なかった。幽霊の彼は私を抱きしめたまま静かに泣いていた。怒っていた。何よりも自分は友達なのだと。
「見られたく・・なかった・・・から・・・。友達・・だから、虐められている私を・・見せたくはなかった・・・」
口に出せたのはそこまでだった。
「ふざけるな!!!そんなことで僕が君を嫌うとでも思ったの?僕は君の友達なんだよ、友達なんだ、友達なんだよっ。だから・・・、もっと信じてよ。
お化けだけど・・、会ってすぐだけど・・・君が僕を友達だと言ってくれた時から君の一番の友達でいようと決めたんだ。
友達なんだよ。友達だから。だから、もう隠さないで。我慢しないで。すべてを話して、お願いだから・・・」
そこまで言い終えると彼は泣き崩れた

232:kiri
08/11/14 02:28:41 mbt4fzes0
彼の涙に釣られたのかもしれない。私の目に涙がたまり何も見えなくなっていく。目に映る全てが歪み不確かになる。遂に私の瞳のダムは決壊した。
止め処なく溢れる涙の粒が頬を伝って落ちていく。最初の一粒が地上に落ちた時、私も我慢できなくなって彼に抱きしめられらがら泣いた。
暖かな体。温かな心。温かな涙。暖かな彼の温もり。陽だまりに居るようで気持ちもぽかぽかしていく。あったかな涙は止まらず、でも少しも悲しくはなかった。
私には彼がいるから。僕がここにいるからと彼の温度が伝えてくれたから。きっといつか笑顔になれる。笑い会える日が必ず来る。
この瞬間私は疑いようもなくそのことを信じていた。そのことを彼のぬくもりのせいにした。
こんなに泣かされたのは生まれて初めてだ。
あったかな涙に包まれて、そのとき私は確かに幸福のなかにいた。

---柔らかな彼の声がこれほど歪むのを聞いたのは後にも先にもこの一度きりだった。---

233:本当にあった怖い名無し
08/11/14 10:58:35 /edi2KQP0
wktk

234:笹原
08/11/14 22:41:05 nSmxjEkc0
コピペ乙    しかし みんな暇だな∃(^〇^)

235:kiri
08/11/14 23:53:07 mbt4fzes0
>>234
コピペじゃねーべ

236:本当にあった怖い名無し
08/11/15 20:47:42 dvplTXQ50
もうちっと改行どうにかならんかな。読み難くてしゃーない。

237:kiri
08/11/15 22:06:07 V0wZyl3A0
>>236
・・・気をつけます。


238:本当にあった怖い名無し
08/11/16 13:36:09 U9jolzUO0
>>236
感想そんだけかよっw

239:本当にあった怖い名無し
08/11/16 18:57:46 5JVh5PEv0
>>236
まだ話途中みたいだしなー
俺は思いっきりフライングレスしてるが>>207

240:kiri
08/11/16 23:54:00 Uun63K7H0
なんというか読み返してみたら文章構成の下手さに・・・


消してしまいたい・・

241:本当にあった怖い名無し
08/11/17 00:09:05 nUYdp0ZW0
書き終えてから数日置いて見返してみたらいいと思うよ
書いた直後に見直したって絶対に「これ最高じゃね?」ぐらいにしか思えないから

242:本当にあった怖い名無し
08/11/17 13:50:40 6Vx3rbNPO
いきなりの事にビックリして起きたのは夜中だった。
ついに出たのかと冷静に考える頭もあったがやはり驚愕はでかい。
に、しても何だってんだこの状態は。目の前に透けた顔があるんだが。
なんつうかもっとこう…ポルターガイストみたいなもんじゃねぇのか?
ルールなんて別にないけどさ、ここまで安い物件なんだからみんな怖がって出ていったってもんじゃないの?
かなり怖くないんだが。何せこのクリッとした大きな眼といい…タイプだ。
解らないな。もしや幽霊が出たってだけで今までの住人は出ていったのか?
リアルにありえねぇ。「こんなに可愛いのに…」ふと声に出して言ってしまった。
またたく暇すら与えない勢いで真っ赤になる目の前の顔。「な、何言ってるのよ!」と声を上げた。
せっかくだ。「可愛いって言ったんだよ、お前を」少しぐらい会話しよう。
ん~。何とキュートな反応な事か。今時の女じゃ絶対見れない素晴らしい反応だ。
がぜんこの部屋から引っ越す気は薄れるってもんだ。「の、呪い殺すわよ!」なんて言われても迫力に欠ける。
まぁ、むしろ「殺されたいかもしれない」と思った。
と、目の前の顔に動揺が広がった。「何か嫌な事でもあるの?」と心配そうに言ってきた。別にそういうわけでもないんだが…。

243:本当にあった怖い名無し
08/11/17 13:52:24 6Vx3rbNPO
めっきり変わった態度に俺は感じた。こいつは死ぬ時に何かあったんだと。
のんびりと「いや、お前になら殺されても良いかなって思ってしまっただけさ」と返す。
時計の針がコチコチ動く音がする。「死んでも良いことなんて無いよ?」幽霊はそう語る。悲痛過ぎる顔で。
にっこりと笑って「解ってる。お前は優しいんだな」と返してやる。
改めて顔を赤くして「べ、別に…ただ出ていけって遠回しに言いたいだけなんだから…!」と言いやがる。
行いの一つ一つが可愛い。もしかすると俺はこの幽霊に一目惚れしたかも解らんね。
直視する視線がふと逸らされる。「いつまで見てるのよ…」と恥ずかしそうに言いながら。
しかしどこまでも俺のストライクゾーンを抉るな、本当に。
ていうか何でこいつは幽霊なんだろう。本当にそう思った。
おかしく急になんかなって、俺は泣いた。
きっといきなり泣き出した俺に驚いたのだろう。「どうしたの!?」と慌てだした。
まったく…なんでかな。「ごめん、お前に一目惚れした」
すっかり呆けた顔をしたそいつはハッとすると「ば、馬鹿! でも…嬉しかった、かも…」と言った。やれやれ。



授業中に何してんだか…

244:本当にあった怖い名無し
08/11/17 17:19:51 7+MtbvJG0
おk

245:本当にあった怖い名無し
08/11/17 21:27:44 K5syotgE0
心霊スポットで、携帯で写真撮ったら何か写り込んでた。
結構可愛い女の子。欠伸して、油断してる感100%の横顔。
ので、皆に見せて盛り上がっていた。

ある夜、寝てたら金縛りになった。
目を開けると、写真に写ってた女の子が怖い顔して睨んでる。
『写真、消して』
返答に迷ってたら『消せーっ!!』とがくがく揺さぶられつつ首絞められたので、頷いといた。
「でもあの写真、皆に送りまくったんだけ」
『誰に送ったのよちょっと携帯寄越しなさい!!』
彼女やや涙目。
金縛りも解けたんで仕方なく携帯渡すと、早速データ消去してる。勿体無い。
「あの写真結構可愛いと思うけど」
『バカじゃないの!?心霊写真なのよ?あんなの恥ずかしいだけでしょ!!』
怒った途端、変な音立てる携帯電話。静電気?ショート+怪力による破損。
『…ごめん』
「いやいいようん」
ややビビッてます俺。
『…あ、他の人の連絡先、わかんなくなった…』
「ああ、写真送ったの、基本学校の友達だけだから」
『じゃあ、写真消すように回るの、手伝いなさいよ』
「うん、いいよ」
くるくる変わる彼女の表情は生き生きとしてとても魅力的で、俺はすっかり惹かれてしまっていた。

写真一枚でこの騒ぎ、幽霊としてのプライドは高いらしいが、短気で単純で結構ドジっ子な彼女。すっかり尻に敷かれている俺。
「隊長!例のデータ、ネット公開されている模様です!」
『…あんたがあんなの撮るから…』
彼女にがんがん精気吸われながらも、今日も元気に頑張ってます。

246:本当にあった怖い名無し
08/11/18 18:31:15 A0OwNF1N0
下がりすぎなのよ、馬鹿。

あんた分かってるの?

247:本当にあった怖い名無し
08/11/19 14:14:00 bGWE4z2DO
「解ってる…君は素直じゃないからな。心配してくれてるんだろう?」
「けっ…どんだ勘違いね。別にそんなんじゃないんだから」
「なんで素直じゃないのか…」
「いい加減にしなさい! 本当に思い込みもいいところだわ!」
「…そうか…それはすまんな………」
「絡み辛いわね、そう落ち込まれると………」
「まぁ、また君に怒られてしまったからな」
「ルックスいいんだから女々しいと色々勿体無いわよ?」
「あぁ、いいんだ。僕には君が居るから」
「なっ…!?」
「ただ僕には君が居ればそれで良い。僕にずっととり憑いてくれるんだろう? 死ぬまで」
「の、呪い殺すわよ、今すぐ!」
「かなり願ったり叶ったりかもしれない。君に殺されるなら本望だ」
「おかしいわよ、あんた本当に! 初めてわたしを見た時も怖がらなかったし!」
「リクエストした反応が必ず帰って来るとは限らない。君だって僕が好きと言っても顔を赤くして馬鹿としか返してくれない」
「…っ! 解ったわよ!! ………よ……わたしも好きよ! これで満足でしょ!!」
「愛らしい。まぁ、知ってたさ」
「し、死ねぇ!!」
「いいの?」
「よ、よくないに決まってるでしょ! もう………!!」

上手く文章にならんなぁ

248:本当にあった怖い名無し
08/11/19 21:05:41 q4gCtCrQ0
萌えた

249:本当にあった怖い名無し
08/11/20 19:13:58 /aypny6W0
>>247 GJ!

250:本当にあった怖い名無し
08/11/21 17:02:44 lF6+j8uA0
もえ

251:本当にあった怖い名無し
08/11/23 23:57:23 XjGeR3sR0
シンプル イズ ベスト

252:220
08/11/24 16:55:13 kqmlPJUk0
>>224
申し訳ない、取り損ねた‥‥。
わざわざ上げていただいたことには本当に感謝しております。

>>221
三、四、四(五スレ目)は970位まで確保したので、隙を見て編集してみようかと思います。

253:本当にあった怖い名無し
08/11/24 19:11:43 aMKApOsS0
>>252
URLリンク(toku.xdisc.net)


254:本当にあった怖い名無し
08/11/25 17:38:05 g/iVcYKeO
(*・A・A・*)ぬ、ヌッヘッホーなんだからね!

255:kiri
08/11/25 22:41:55 hTwKLSm/0
>>232のつづきです。10日

彼は、私が泣き止むまでずっと抱きしめていてくれた。泣き止んでもそのまま放そうとしなかった。
だから、私も遠慮せず彼に抱きついていた。恥ずかしかったけれどこの泣き膨れた顔ではどうしようもない、顔の赤さは涙の所為にでもしてしまおう。
「・・・いつからなの。」
涙でぐじぐじになった顔を隠すようにそっぽを向いた彼が言った。
私はいつからなのか覚えてないこと、原因、今の状況などを答えさせられた。
それを聞いた彼はしばらくしてポツリと独り言のように小さな声で呟いた。
「言ってくれれば良かったのに。・・・心配、させるなよ。」
そう言った彼の顔は相変わらずそっぽを向いたままだったけど赤く染まった耳が彼が照れまくっていることを教えてくれた。


256:本当にあった怖い名無し
08/11/29 21:11:50 Xz5QrBk8O
ho

257:本当にあった怖い名無し
08/12/01 06:03:08 5WfbLk4WO
保守

258:本当にあった怖い名無し
08/12/01 21:03:25 8sqOpyBP0
wiki更新乙です

259:kiri
08/12/02 22:49:02 2cqvq6Fs0
>>255
続き

カツカツカツ・・・教師が黒板に板書していく。
それをノートに取りながら授業が終わるのを待つ。
あの後、彼は学校の敷地内を回ってくると言ったままどこかへ消えてしまった。

キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムが授業の終わりを告げる、
・・・昼休みだ。
私はいつものように屋上に来ていた。ものぐさな校務の人が変えていないのか、はたまた気付いていないのか屋上の鍵は壊れて開いている。
「おー、遅かったね。」
ドアをを空けるや否や彼の声がした。どうして私がここに来ると分かったのだろうか?
「・・・なんでここにいるんですか?・・・・いえ、答えなくて良いです。」
「えー、せっかくどう答えようか考えてたのにー」
不満気な声を上げているがそれはこっちの台詞だ。
「・・まあいいです。もう気にしません。」
「?、何を??」

260:kiri
08/12/02 22:49:56 2cqvq6Fs0
彼の頭上には?がぐるぐる旋回していたがそのまま放置しておこう。言っても分からないだろうし。
「それでどうだったんですか?」
「?」
「回ってくるって言ってたでしょう?」
「あぁ・・、そうだね。言ってた言ってた。フツーの学校だね。」
本当にどうでもいい感じで言ったのが気に入らなかったのかもしれない。
「じゃあフツーじゃない学校ってどういう学校なんですか。」聞き返してしまった。本当はどうでもいいことなんだけどな・・
「ええっと・・、例えば恐怖!七不思議~とか、歩く二ノ宮さんとかあとそれからny・・」
「いいですからもう。はい、この話題は終了です。」
「えーー聞いてきたのそっちじゃん。・・・まあいいや。いい学校だね、ここ」
さっきのふざけた態度から急にいつものさらりとした態度に変わった彼に少しどきどきしながら話を聞く。
「不良が裏で喧嘩したりとか、煙草吸ったりだとか、幽霊もいないし、怪談もない・・・」
「不良と幽霊の事だけですね。」

261:kiri
08/12/02 22:53:36 2cqvq6Fs0
「あはは、そうだね。でも、この二つは快適な学生生活を送る上で重要だよ?僕がいた高校じゃ不良が我が物顔で闊歩していてもしぶつかったりしようものなら・・・」
「話さなくていいです。むしろ聞きたくありません。」・・・なるほど、彼の話は自身の実体験に基づいているようだ。
「だけどさー、虐める方も相当暇だね。むかつくなら相手にしなけりゃいいのに。自分の時間を使ってさあ・・もっと他にやるべきことがあるだろうに・・・・」
「そのやるべきことが他人にかまうことなんじゃないんですか?」
弁当の包みを開けて箸を取り出し手を合わせて食べはじめる。今日のお弁当も良い出来だ。ユータも言ってくれれば作ってあげるのに・・・
「・・・そのお弁当、美味しそうだねー。・・・・・一口!一口でいいからちょうだい!」
「・・・別にいいですけど・・・・・食べられるんですか?」
私の素朴な疑問は、彼が忘れていたものを呼び起こした様だった。
「・・・・・・・・・・・ア---------僕幽霊ダッタ--------------------------!!!!」
叫び続けたまま彼はみるみる萎んで行き最後にぷしゅーと空気が抜ける様な音がした後床にぺたりと張り付いてしまった。

262:kiri
08/12/02 22:55:12 2cqvq6Fs0
「・・・・・はむはむはむ・・・・もぐもぐもぐ・・・・もっきゅもっきゅもっきゅ・・・・ごくん・・・・はむはむ・・・・・・・」
リアクションに困った私はそのままご飯を食べ続けることにした。学生の昼休みは貴重なのだ。
「・・・・プシュ------------・・・・・プシュ----------------」
床にへばり付いた物体Xはまだ元に戻る気は無いらしい。
・・・なんだか不憫になってきたので物体Xに卵焼き(甘い)をお供えすることにした。
・・・・・お、卵焼きに気付いたみたいだ。触手の様なものが伸びてきた。
匂いを嗅ぐように周りでクンクンと動いた後で別の触手が伸びて物体Xを卵焼きの近くまで引きずった。
顔(?)が上がって触手ごと飲み込んだ(!)
「・・・・・・んっまーーーーーーーーーーーい!!!!!!!」
へばり付いていた物体Xは急膨張、ウルトラマンのポーズで復活。
「・・・あなたって本当に幽霊なんですか?妖怪とかそんなのじゃないんですか?」
「何を失敬な!拙者、生まれてこの方幽霊一筋でござる!!」
「いや、最初はちゃんと生きてたんでしょ・・・」
他にもいろいろとツッコミ所はあるが(なぜ侍?などなど)ツッコミ出したら彼のペースなので黙るが勝ちだ。
さあ、ご飯の残りを片付けなくては。

263:kiri
08/12/02 23:05:04 2cqvq6Fs0
「いやー、この卵焼きは美味しいね。やっぱり卵焼きは甘いに限るよね!」
・・自分の料理を家族以外の人に褒めてもらったのは初めてだ、幽霊だけど。何か嬉しいっていうかなんというか・・だめだ顔が熱くなってきちゃった。
「・・・口にあったのなら良かったです。・・って言うより幽霊もご飯を食べられるんですね。驚きです。」
赤い顔を見られたくなくてそっぽを向いてしまった。しかもちょっと声がぎこちない。変に思われたかな・・?
「仏壇とかお墓とかにお供え物をするんだし食べられるんじゃないのかな?良く知らないけど。」
けれど彼は気付かなかったようだ。よかったよかった。
「じゃああのリアクションは何だったんですか?あの物体Xは?」
「食べられるなんて知らなかったんだよぅ。食べようとしたらなぜか食べれたのっ!あと、さっきのは僕の百八あるうちの・・・」
-----キーン コーン カーン コーン-----
(あ、五時間目は移動教室だった。急がなきゃ。)
いそいそと弁当箱を片付けて走り出す。
「じゃあごゆっくりどうぞー・・・・」
「あっ、待って!今ちょうど良い所なのにーー・・・・」
身振り手振り興奮気味にしゃべっていた彼にそれじゃあと後手に手を振って屋上から出る。

久しぶりに他の誰かと一緒に食べたお弁当はいつもよりも美味しく、温かかだった。


264:本当にあった怖い名無し
08/12/03 04:49:10 qmmz7SOK0
?

265:本当にあった怖い名無し
08/12/03 05:34:56 lhBN/BZOO
なにこの人
つまらんし長いし、よそでスレ立てて書いてくれないかな

266:本当にあった怖い名無し
08/12/03 12:56:05 RjpXqYVaO
コピペにもならんわ

267:本当にあった怖い名無し
08/12/03 14:58:01 MfL7Gkln0
こんだけ過疎ってもまだケチつけるだけのやつっているんだね

268:本当にあった怖い名無し
08/12/03 18:33:41 DAXUCXPeO
つ、ツンデレなんかじゃないんだからね!

269:本当にあった怖い名無し
08/12/04 08:55:30 +3XhIje70
いつのまにかwiki更新してらー。乙です

270:本当にあった怖い名無し
08/12/08 19:00:47 Kk4kE3CW0
あげてなんかやらねーよ

271:本当にあった怖い名無し
08/12/09 04:26:03 BEcDubm50
ものすごいハイテンションor半径1M感動シアターモードで書き込んだのが
まとめられると死にたくなる

272:本当にあった怖い名無し
08/12/10 12:31:02 wQOH/LdX0
し、死んじゃダメなんだからね!

273:本当にあった怖い名無し
08/12/10 20:13:14 eD6qL2jfO
悪霊「え~たまには死んでも良いじゃん」
地縛霊「そうだ! そうだ!」
ツンデ霊「え、えっと…」

274:本当にあった怖い名無し
08/12/13 18:25:33 5IouOZuJ0
悪霊「考えてみなよ死んだら今の若いままの姿でユーレイになるんだよ」
地縛霊「そのままずっと一緒にいられる」
ツンデ霊「た、確かに・・・って別にあんな奴と一緒にいたくないんだからね!」

275:本当にあった怖い名無し
08/12/15 20:09:51 rwZfHRfA0
忘年会で、しこたま飲んだ。
帰り道、同僚と別れた俺は一人、駅のホームでふらつきながら電車を待つ。
構内アナウンスが入り、電車の明かりが近づいてくる。
電車に乗り込もうとして前に歩み出た。

『随分とぉぉ飲んでますねえぇぇ』
エコーが掛かった低い声が頭の中で響くと同時に後ろから肩をガシッと掴まれた。
『これじゃぁぁ線路にぅ落ちても文句言えませんねぇぇ』
暗いホームの下から、血まみれの手が這い上がり、足首に掴みかかる。
そしてそのまま―

電車がホームに入ってきた。
複数の手に支えられた俺の体は風圧に揺らぐ事も無い。
俺の前でドアが開き、そして、俺は電車内へ押し込められた。
閉まるドアの向こう側に立っていたのは、駅員の格好をした骸骨だった。

終点まで気絶してました。
飲みすぎには注意です。

276:本当にあった怖い名無し
08/12/19 15:09:31 SZHfkPaNO
ほしゅするわけじゃないんだからねっ!

277:本当にあった怖い名無し
08/12/19 15:28:09 Jtvu/esn0
ありがとう、君のおかげで落ちずに済んだよ。
またお願いしても良いかな?

278:本当にあった怖い名無し
08/12/21 14:57:05 OvlU8MW0O
>>275
某灼眼に出てくるドォォミノォォォォ!の人に見えたwww

279:1/4
08/12/22 00:53:04 wI+/FK8u0

画家志望だった若い頃に暮らしていたぼろアパート。
ただでさえ安普請な造りの上、私の部屋は女の幽霊が出た。

白装束に、長い髪。顔立ちは整っているが、いつも無表情。
色彩の無い半透明な体は膝から下が完全に消えている。
典型的な日本幽霊スタイルの彼女。

幽霊が出てくる場所はいつも決まっていた。
部屋の一角にある押入れ。
襖がじわりじわりと音も無く開いていったかと思うと、
そこから若い女が無表情のまま現れ、部屋の中を徘徊する。

最初は恐ろしかった。
追い回され襲われるとかそういった直接的な干渉は無い。
霊障と言うのか、彼女が現れている間は空気だけではなく体も酷く重く感じ、
誤って彼女と接触した時は、触れた部分を中心に異常な冷たさと痺れに襲われた。
夜中に目覚めた際に、枕元に立つ彼女にじぃっと見下ろされていた時などは、
その後暫くはまともに眠れなかった。

280:2/4
08/12/22 00:54:02 wI+/FK8u0

慣れとは不思議なもの。
彼女の進路と交差しないように注意する以外は、
その存在を極当たり前のものとして受け入れるようになっていた。
時には彼女の姿を速写する事もあった。

彼女が最初に現れる押入れの襖には、人の形をした染みが浮き出ていた。
アパートに入る際に襖は全くの新品に差し替えられていたのだが、
気が付くと彼女の残像のように浮き出ていた。


その日ふと思い立ち、絵の具と筆を手に襖に向かう。
彼女の姿を思い出しながら、彼女の残像に色を乗せていく。

その晩いつものように現れた彼女は、
襖に描かれた色鮮やかな自身の姿を目にすると不思議そうにそれを眺めていた。

次の日からは、彼女は現れなくなった。

一人きりの部屋で過ごす私の心には、何故か虚無感に似た感情が生じていた。
微妙な気持ちのまま、それでも大事にしていた彼女の絵も、一日毎に色を失い、
やがて彼女と同様に、痕も残さず消えてしまった。

彼女の事は、消えぬ痛みとして心に刻み込まれた。
これ以降、女性を描く事が出来なくなった。

281:3/4
08/12/22 00:55:06 wI+/FK8u0

年月を経て、それなりに食べていける程度の絵を描けるようになっていた。
だがある時、不摂生が祟り大病を患い、結果失明すると宣告された。
死よりも目が見えない事に恐怖し、絵を描けない事に絶望した。
入院していた病室を抜け出すと、手探りに屋上まで行く。
外は雨が降っていた。
無意識に自殺を考えていたのだろうが、端に行き着く前に転んでしまった。
そのまま雨に全身を晒し、見えぬ天を仰いでいた。

暗く濁った闇の中に、鮮やかな色が見えた。
目の前に、あの日描いた色彩を伴った彼女が居た。
何時かの様に、黙ったまま私を見下ろす彼女は相変わらずの無表情。
だが、私は再会を心の底から喜んた。
私の望みがわかったのだろうか。
彼女は身を屈めると、私の体を上から下へとなぞるように手を滑らせた。
かつてと同様に、私の体を異常な冷たさと痺れが襲った。
私は黙って瞼を閉じる。
雨とは別の、柔らかく冷たい感触が、微かに頬を掠めた気がした。


結局私は死に切れなかった。
誰かが押した私の部屋のナースコール。
屋上で倒れていた私は、看護師によって発見された。

長期に渡ったものの、治療によって幸いにも失明は免れた。

282:4/4
08/12/22 00:56:39 wI+/FK8u0

今は時々彼女の姿を描く。
けれどその絵は長くは残らない。
あの日、襖に描いたものと同様に、ゆっくりと消えていく。

だからと言って彼女の姿が記憶から消える事は無い。
彼女の姿が己の想像で書き換えられる事も無い。

今、否、多分あの日からずっと。
私は彼女に取り憑かれている。

彼女が愛おしそうに撫でる度に、絵はゆっくりと消え、
そして彼女は鮮やかに色を得る。
何時か本物の肉体を得られるかもしれない。
私のそんな荒唐無稽な夢物語を聞いて以来、彼女は静かに現れる。
例のごとく無表情のまま。
私が描く彼女の姿を、
私が彼女を描く姿を、
すぐ隣で見ている。

283:本当にあった怖い名無し
08/12/22 08:34:22 ZMXidJ4YO
良かった GJ

284:本当にあった怖い名無し
08/12/22 10:05:26 axJI8CD30
>>279
デレ分が足りなくね?

285:5/4
08/12/22 19:30:01 wI+/FK8u0
柔らかな香りに目を覚ます。
カーテンの外は明るい。
首をめぐらせて、香りの源へ顔を向ける。
彼女が枕元で膝を折り、私の顔を覗き込んでいた。

彼女の髪が私の頬をくすぐっている。
真逆。
私は、確かめるために恐る恐る手を伸ばした。
手から逃げるように彼女が身を引く直前に、私の指はその頬に触れた。

怯えた様に揺れる瞳で、彼女は差し伸ばしたままの私の手を眺めていた。
今度は彼女が、恐る恐る細い指を私の手の甲に重ねる。
少しだけ冷たく、柔らかな感触。
彼女の頬が、徐々に紅潮していく。
私は静かに微笑みかけた。


何時かまた、離さなければならなくなるかもしれません。
だから、それまではずっと、手をつないでいて下さい。

私が最後に描いた彼女の絵。
それに何時の間にか、彼女が文を添えていた。
額に納められたその絵の前で、私達はお互いの手を握り直した。
その感触を、存在を確かめる様に。

286:本当にあった怖い名無し
08/12/22 19:37:08 wI+/FK8u0
俺はツンツンが好きなんだ。
デレになる直前が好きなだけだ。
決してデレデレなんて恥ずかしい事公衆の前で発表出来ないつか俺にはそんな力量も想像力も経験も無いから無理
o...rz

287:本当にあった怖い名無し
08/12/22 21:01:27 o2H/i0ez0
o...rz

あんたこれ死んでるんじゃね?w

288:本当にあった怖い名無し
08/12/23 13:36:36 hZAWz5fZO
o..rz

o.. .rz

or. orz

orz orz <これが分裂増殖!!


289:本当にあった怖い名無し
08/12/25 22:43:13 ZFB8ejmzO
『赤字だと騒いでいる癖に随分買い込んで来ましたね』
「クリスマスケーキが見切り処分で激安だったので」
『くりすますとは何です?』
「う…外国の宗教行事、でス」
『此処は何処です?』
「神社です、はい」
『……』
「……えと、ケーキ食べます?」
『勿論です。…買って来た物は仕方ありません。捨てるのは勿体無いですから』
「ではお茶を」
『紅茶ですよ』
「はい」
『…うふふ、ケーキ、ケーキ♪』

290:本当にあった怖い名無し
08/12/28 20:57:34 IELVoD2+0
hosyu

291:本当にあった怖い名無し
08/12/31 05:19:42 aciAmdci0
.

292:本当にあった怖い名無し
09/01/01 13:54:18 0+PAq3S4O
あけましてご愁傷様です

293:!omikuji!dama
09/01/02 00:30:53 kbmCj6iGO
まだ出るのかな?


ツンデ霊みくじ

294:本当にあった怖い名無し
09/01/03 14:37:32 ZA6gFqAL0
二年ぶりくらいにこのスレ見つけた。
ツンデ霊とか懐かしい…

295:本当にあった怖い名無し
09/01/07 07:17:34 9owRqAEIO
あげちゃうよ

296:本当にあった怖い名無し
09/01/08 17:09:41 lMY3j7ULO
>>295


297:本当にあった怖い名無し
09/01/08 23:44:55 Mpo+Tj6g0
    ∧∧
    /⌒ヽ)   
   i三 ∪   
  ~三 |
   (/~∪
   三三
  三三
 三三



298:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:02:13 oN8IhkIT0

秋も大分深まったある日。
午後の授業をサボって校舎裏の日当たり良のお気に入りの場所で昼寝しようとしていた俺の視界を、何かがちらりと掠めた。
見上げると、四階建て校舎の屋上に人影が一つ。
(真逆、な)
なんとなく嫌な予感がして、俺は人影から目を離さずに上体を起こす。
その予感は当たってしまった。
ふわり、と表現出来そうな身軽さで、人影は屋上の縁から宙へ身を躍らせた。
落下地点は丁度俺の転がっている場所。
一瞬の事に俺は逃げる暇も無かった。

風をはらんで捲れたスカートが空を遮る。
「ストライプ」
思わず呟く俺の顔面に、上からまっすぐ落ちてきたスニーカー履きの足の裏が直撃。
尤も痛みも重量も無いまま俺の体を突き抜けていったが。
白く華奢な手がすさまじい勢いでスカートの裾を押さえたおかげで俺の視界は開け、
同時に鬼の形相でこちらを睨む少女と目が合った。

299:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:04:20 oN8IhkIT0

聞いた事はある。
昔、屋上から飛び降りた生徒がいると。
慰霊碑らしき石碑もある。
そこの陰は丁度周囲から死角になるので俺はよく昼寝場所にしていた。
昨日も、そして今日も。

『…またスカート覗きに来たわけ』
「アレは下を碌に確かめずに落ちてきたお前が悪いんだろが」
今日は遮光用の週刊誌を顔に乗せていたので、そいつが何時現れたのかは判らなかった。
寝転がったまま雑誌を持ち上げてみると、人の頭の直ぐ間近―スカートの縁は押さえている―に立ち、
こっちを覗き込んでいる少女が見えた。
「今日も紐無しバンジーしたのか?」
『勘違いしないで。私はね、死を超越した今、あそこから飛び降りて上手に着地する方法を極めているのよ』
「そっちの方が意味不明だろうが」
『ふんっ。あんたには絶対解らないでしょうね』
何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべるそいつは放っといて、昼寝を続行する事にした。
五月蝿いとは思うが、でもまあ、多分俺は明日もここで昼寝するんだろう。

300:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:05:11 oN8IhkIT0

お互いに何を話すわけじゃない。
アイツの事を知りたいとも、俺の事を教えたいとも思わない。
基本は昼休み、時々追い込みかかった高校受験用の退屈な授業を抜け出して、あの場所で昼寝する。
偶にアイツが屋上から飛び降りる所を運悪く目撃して、パンツを見たと罵られる。
そんなくだらない生活。

変化があったのは、11月に入った頃か。
日々寒くなる一方だが俺はいつもの場所に腰をすえていた。
『…用意がいいわね』
「当たり前だ」
銀マットとブランケットを広げている俺に、アイツは呆れた表情を見せた。
だが急に、その表情が険しくなった。キッと顔を天に向ける。
俺も釣られて上を見た。
人影が、屋上に消えるのが見えた。
その日から、アイツは俺の前に現れなくなった。

301:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:33:15 oN8IhkIT0

屋上通用口は、鍵が掛けられたままになっている。
目的は事故防止。
でも。
鍵は壊れている。
内側からなら、特定の方向に力を入れて少ししつこくガチャガチャやってれば、開く。
知っている奴は少ないが。

噂は聞いている。
学校の怪談って奴か。
曰く、昔生徒が屋上から飛び降り自殺した。
その後同じ場所で立て続けに自殺者が出た。
最初に死んだ生徒が仲間を欲しており、屋上で待ち構えている。
だから今は鍵が掛けれらているのだ―と。
実際屋上に行く生徒はいない。
行くのは俺みたいなバカか、あるいは。

302:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:34:33 oN8IhkIT0

数日後。夕焼けで辺りは真っ赤に染まっている。
昼過ぎから屋上で待機していた俺は、気配を感じて後ろを振り返る。
ガチャガチャと音を立てた後、扉はゆっくりと開いた。
薄暗い校舎内から静かな赤い世界へと踏み込んで来たのは女生徒だ。
確か隣のクラスの西。
学年トップクラスの成績を誇るが地味というか少し暗い印象で、あまりお近づきにはなりたくないタイプ。
「おい」
無表情のそいつは俺の声に全く反応を見せない。
まるでゲームの中のゾンビのように、かくかくとした奇妙な動きで、ゆっくりと前へ足を運ぶ。
「おい、待てよ」
「……」
西はぶつぶつと口の中で何か言っているようだが、はっきりとは聞き取れない。
ただゆっくりと、まっすぐに、屋上の端へ進む。
「西!」
腕を掴んで止めようとした。だが意外な程に強い力で振り払われた。
あと少しで、端に到達する。いや、到達した。
「…いい加減に、しろっ!!」
むかついた俺は、横に回り込み全身全力で西に体当たり。勢い余って俺達は床へ転がった。
『邪魔しないで』
背筋が凍るような声に、顔を上げる。
見覚えのある背中が、つい今まで西がいた場所に代わりに立っていた。
「いや、いや、いや…」
転がったまま西がかすれた声で呟いている。
『後少しだったのに』
屋上の縁に立つその人影は、何のためらいも無く、飛び降りた。
西が、絶叫した。
悲鳴を聞きつけた教師達によって俺達は保護―というか俺は殆ど拘束―された。

303:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:36:21 oN8IhkIT0

西の飛び降り騒動から数日後。
直後から言い渡されていた自宅謹慎を漸く解除され、俺は久しぶりに登校した。
屋上は鍵が付け替えられ、完全に進入禁止になっている。
俺や西についても色々噂が飛び交っているようだが、別にどうと言う事は無い。
それよりも。
「お前さ、もう少しやり方考えろよな」
昼休み、石碑に体をもたれ掛けさせてぼやく俺。
「屋上から無理やり落とすフリして驚かそうとしたんだろうが、アレじゃ悪霊だ」
『いいじゃない、悪霊で』
石碑の向こう側から、冷たく凍った声が返ってきた。
『機会があれば、あんただって殺してあげるわ』
「俺は死なないよ。少なくともお前には殺されない」
『何でそう言い切れるの?』
「お前は悪霊じゃないから」
強い口調で返すと、奴は押し黙ってしまった。
「あと、俺はひ孫の顔を見てから大往生する予定だから。俺人生設計ではそうなっている」
『バーカ』
呆れた様な、笑った様な声を残して、あいつはいつものように消えた。

後日、本人から聞いたのだが、どうやら西は受験ノイローゼだったらしい。
最初に偶然屋上に出た日も、自殺を考えていたものの下を覗くとそこに偶然俺が居て、我に返って慌てて逃げたんだとか。
だがその後も自殺衝動は残っていたらしい。
あの日も『死にたい』と考えていたら、突然頭の中に『屋上のあの場所から飛び降りて死のう』という囁き声が響き、
その後はまるで操られたように屋上へ向かったんだと。
「幽霊って本当に居るんだね」
親や教師と話し合い、志望高校を変更した西は、あっけらかんとした表情で笑って言った。
暗い印象は払拭されている。どうやら本来のコイツは、かしましいに分類される人種らしい。
最近は何故か俺によく構ってくる。

304:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:37:55 oN8IhkIT0

『何してるの?』
「いいだろ別に」
いつもの場所で昼寝をする俺。呆れた顔で姿を現す奴。
いつものだらだらした時間。
『この糞寒い時期にここで昼寝なんて、本物のバカよね』
「俺の勝手だ」
一応使い捨てカイロや毛布で防寒対策しているが、寒いものは寒い。
12月24日。世間ではクリスマスイブ。でも俺には関係ない。
『あんたさ、あの子…確か、西?に告られた?』
「何で知ってんだよ」
『昨日あの子がここに来て、あんたの事、絶対譲らないって啖呵切ってった』
「告られたけど、断った。そんな風に考えた事無かったし」
それに。続けたい言葉は飲み込んだ。
ほんの僅かだけ空いた時間。
それをコイツはどう捉えたのだろうか。
『西ちゃんは絶対デートだって意気込んでたけど、こんな時期に何故か制服着て毎日学校来てるあんた。真逆補習?』
「五月蝿い!」
奴のバカにした笑いを聞きながら、頭から毛布を被った。

305:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:39:10 oN8IhkIT0

卒業式は既に終わり、皆思い思いに過ごしている。
西も俺と何処かへ行こうと言ってきたのだがのらくらと断り、俺はいつもの場所に、いつものように寝転がっていた。

『…何、それ?』
「一般的にセクハラアイテムという」
広げて見せたそれは、ストライプの女性物下着。因みに奴のと同じ柄。
『取り憑いて、それ穿いて、屋上から落としてあげようか』
「是非遠慮させていただこう」
冗談のわからん奴だ。俺は下着をポケットに仕舞う。
『全く、卒業式だって言うのにもうちょっとセンチメンタルになりなさいよね』
奴は口を尖らせて石碑の上に腰掛けた。
「別に、絶対会えなくなる訳じゃないし」
「え」
俺の言葉にきょとんとした顔で振り返る。
「俺人生設計に、お前に関した項目を取り入れてるしな。坊さんとか霊能者になってお前をガッツリ成仏させてやるコース、教師になり帰ってきた俺の素晴らしい指導によってお前が悪霊チックにならなくてもいいコース、それから」
『…とうとうバカは治らなかったか』
「五月蝿い」
深々と溜息をつかれ、ちょっと悔しい俺。最後のコースはちょっと変更。
「それからだな、大往生で死んだ俺がお前を連れて強制成仏コース」
『…出来るつもり?』
ふふんと鼻で笑う奴に、「当然」と俺も無駄に胸を張って返す。
「…取り敢えず明日も学校来るから。最後の入試結果、まだなんで」
『…そう。人生語るより前に卒業式って感じじゃないのねあんたは』
奴の優しい視線から微妙に目を逸らす俺。
見返してやる、そう決意しつつ。

306:本当にあった怖い名無し
09/01/11 07:42:52 oN8IhkIT0

初めて屋上に上がったのは、一年生の初夏の頃。
人付き合いが苦手な俺は、当時休憩時間のたびに逃げ場所を探して校内を彷徨っていた。

ある時屋上に出る扉をいじっていたら偶々開いた。というか、壊したというか。
屋上に出ると、なんとなく近寄りたくない一角がある。
そこから下を覗くと、ぽつんと石碑が佇んでいるのが見えた。
下に降りて確かめる。
そこはいつも喧騒から取り残されているようだった。

屋上の幽霊の噂はそれから少しして聞いた。
幽霊に会いたくて―多分殺されたくて、毎日石碑の側で時間を過ごすようになった。
そして三年目。
呆れる程のんびりした秋の午後の日差しに、死にたいという気持ちがかすんで消えた。
その時初めて、念願の幽霊は現れた。

307:本当にあった怖い名無し
09/01/11 22:33:09 vTsES3hZ0
( ̄(エ) ̄)zzz

308:本当にあった怖い名無し
09/01/12 18:14:22 mmfcr6ZNO
GJ!でもせつね~

309:本当にあった怖い名無し
09/01/12 20:35:00 kfzuz60f0
これで終わり?

ちょっとデレ分が不足です。

310:298-306
09/01/13 09:32:28 quu0LOjr0
ああそっかー。最後の9を、彼女視点で書けばよかったのかー。
と今思いついたけどもういいや。
デレは他の人に任せますw

311:本当にあった怖い名無し
09/01/17 23:58:44 D/49ZAzf0
帰り道からやけに体が重いと思っていたのだが、
家の鏡に映っていたのは、背中にしがみついた幽霊(推定10歳)。

「…あの」
『取り憑いただけなんだからね』
「ああ、そうなんだ」
『そうだよ。誰でも良かったんだけど偶々お兄ちゃんが通りかかったから取り憑いたの。
別に迷子で寂しかったとかお兄ちゃんなら気付いてくれそうだったからとかそんなんじゃないから』
「…そう」

家に居るときは部屋の中を好き勝手に動いているが、
俺が外出する時は必ず、本人曰く『取り憑いているから仕方なく』くっついてくる。
出先で一度はぐれてからは、外では背中とか手にしがみついて離れなくなった。

312:本当にあった怖い名無し
09/01/18 22:35:45 SnAoHjqhO
5か6人目の頃に何作か書いたのも良い思い出。
懐かしついでに保守。

313:本当にあった怖い名無し
09/01/20 22:41:27 T6rosdQB0
>>312
ほしゅになってないんだからね!

314:本当にあった怖い名無し
09/01/20 23:00:51 6+dFnGdG0
>>313
下げても保守になるんだよ
そんなことも知らないの?まったく・・・


べ、別にあんたのことを思って言った訳じゃ・・・
晒し上げに来ただけなんだからね!!

315:本当にあった怖い名無し
09/01/22 03:23:03 bffSgVDKO
>>314


316:本当にあった怖い名無し
09/01/22 20:26:15 OvaQ12el0
ああ言ってるがageてはいない…つまりこれは


317:本当にあった怖い名無し
09/01/25 03:17:50 pj0BCvxjO
ツンデレだな

318:本当にあった怖い名無し
09/01/25 05:53:00 fjtAJbia0
インフルエンザにかかったので幽霊でもいいので介抱して欲しい

319:本当にあった怖い名無し
09/01/26 03:09:19 psUxVwL30
ガッチリ系激マブの俺でよければ

320:本当にあった怖い名無し
09/01/28 05:44:30 B0we/Idw0
>>318
あんたバカだから、風邪なんてすぐ治るでしょ! べ…別に心配な訳じゃないよ!
つ旦【タミフル】

321:本当にあった怖い名無し
09/01/28 18:39:00 pPcJGbjtO
未だに1スレ目の>>1以上のツンデ霊に会ったことが無い。
やはり、どの分野でもパイオニアは偉大だ。

322:318
09/01/30 19:28:37 O/JDntB90
>>319
熱出てた時は本当に頼みたかった…

>>320
ありがとう
君は優しいね

323:本当にあった怖い名無し
09/02/01 13:08:20 YbnAXmxm0


324:1/5
09/02/01 22:13:57 qN0fjnk+0
いつもの通勤路。
その姿は私にしか視えないらしい。
十数年前の最先端の夏ファッションで着飾った彼女。
今日も、誰かを待っている。

一度だけ、彼女に声を掛けたことがある。
去年の今頃。
今考えると何でそんな事を考えたのか不思議でならない。
自分が首に巻いていたマフラーを渡そうと思った。
結果は、まぁ、言うまでもない。
もろ不審者扱いされて、消えられた。
それ以来、彼女とは偶に目が会うものの、あからさまに目をそらされている。


325:2/5
09/02/01 22:14:53 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
酔っ払い同士のつまらない喧嘩に巻き込まれた。
顔面に拳を受けて一瞬意識が飛んだ。

地面に崩れ落ちる際、したたかに背中を打ったせいで意識が回復する。
続けてこちらに殴りかかろうとしていた酔っ払いの後ろに、彼女の姿が見えた。
小さなポシェットを両手で握り締め、振りかざし。
酔っ払いの薄くなった頭めがけて振り下ろした。

勢いあまったせいか、それとも彼女の奮闘が役立ったのか。
バランスを崩した酔っ払いは私が慌てて避けた地面に正面から倒れこんだ。


326:3/5
09/02/01 22:15:38 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
喧嘩のダメージが予想以上に大きく、検査などで休んでいたため久しぶりの通勤だ。
私の片手には、彼女に似合いそうな華やかな花束。
援護してくれたお礼のつもりだった。

けれど、彼女の姿はいつもの場所には無かった。


327:4/5
09/02/01 22:16:48 qN0fjnk+0

ちらちら雪が降っている。
少ししおれた花束を下げて、暗くなった夜道を歩く。
自宅マンションが見えてきた頃。
マンションを見上げる彼女の後姿が見えた。

声を掛けると、勢いよく振り返り、それから怒ったようにぷうっと頬を膨らませていた。
ちょっとしおれちゃったけど、そう前置きして彼女に花束を渡す。
きょとんとした顔。
ほんの僅かに時間を置いて、その瞳から、ぽろぽろ涙が零れ落ちた。
彼女は焦ったように涙を拭くが、ぜんぜん追いつかないようだ。
私がポケットのハンカチを探っている間に、いつのまにか、姿を消した。


328:5/5
09/02/01 22:18:43 qN0fjnk+0

いつもの通勤路。
彼女が姿を消して2ヶ月。季節は春になっていた。

懐かしさを感じさせる後姿に、足が止まった。
あの場所に、大学生くらいの女の子が立っていた。
視線を感じたのだろう、振り返った女の子と目があった。
顔立ちは明らかに違う、けれど何故か彼女を思い出させる女の子。
不思議そうな顔をして、あからさまに視線をさ迷わせ。
それから再びこちらに向き直ると、まっすぐ近づいてきた。

数年前から不思議な夢を見るようになったという。
夏の知らない街角で、誰かを待つ夢。
そのうちに、季節外れの格好の男が出て来るようになったらしい。
夢の中の彼女は、いつしかその妙な男に会うのを心待ちにしていたそうだ。

予知夢とか、デジャ・ヴュって、本当にあるんですね。
彼女の不思議そうな、でも嬉しそうなその言葉に、私も微笑って頷いた。

329:本当にあった怖い名無し
09/02/01 22:29:27 mkoRPHiq0
ちょっとデレ分が不足です。

330:本当にあった怖い名無し
09/02/02 19:10:11 +KnDr15YO
何となく引き込まれる話だった

331:本当にあった怖い名無し
09/02/03 14:22:06 m2QymBbkO
お前らのせいでツンデ霊が頭にずっと浮かんで入試試験が手につかなかったじゃねぇか。どうすんだよ。

べ、別に気に入ったわけじゃないんやけんね!!

332:本当にあった怖い名無し
09/02/03 21:40:37 0jo6cR0n0
>>331
広島人?

333:本当にあった怖い名無し
09/02/04 02:43:00 a1V7A4j+O
>>333

334:本当にあった怖い名無し
09/02/06 09:07:28 cj57XnFNO
書き込んだのはIDテストなんだから!
け・・・決して保守なんかじゃないんだから!

335:本当にあった怖い名無し
09/02/07 21:16:19 tSnMZ8vW0
近所に祟り石という巨石を祀る神社がある。
ばあちゃんが信心深いほうだったので、俺も前を通るときには挨拶してた。

神社には昔から美人の巫女さんがいる。ただし視える人と視えない人とがいる。
視えても良い事はない。
巫女さんは大体いつも不機嫌だからだ。ついでにすぐに拳も飛んでくる。俺体験済み。

祟り石に悪さすると大怪我をするらしい。
その日は俺が直接悪さしたわけじゃない。
近所の糞ガキがその上から滑り落ちたのを抱きとめたものの、ガキの肘と膝が俺にヒット。俺転倒。その後ガキ逃走。まぁいいけど。

座り込んだまま肘が入った顎をさすってたら、巫女さんに見つかった。
「痛むのか?」
「唾つけときゃ治るよ」
「ふむ」
巫女さんは急にしゃがみこむと、わっしと俺の頭を掴んだ。
条件反射で何されるのかガクブルな俺だったが、気が付くと柔らかな唇が俺の顎に触れていた。
「他に痛む所は?」
「ななななないです」
本当は鳩尾とか腰とか後頭部も痛いです。
「今回だけの特別じゃぞ?」
唇に人差し指を添えて、悪戯っぽい微笑みを浮かべる巫女さん。
顎の痛みは消えていた。

数年後、神職として戻ってきた俺を「誰?」みたいな顔で迎えてくれたときはショックだったが。
相変わらず怒らせると恐ろしいが。
「なんじゃ、今日も子供の相手か」
「ボロ神社だから秘密基地扱いされてるからなー。いいんだけどさ」
「ふふ、だが御主が来てからは私も随分と楽をさせてもらっておるぞ」
そう言いながら、隣に腰掛けた巫女さんが肩に頭を預けてきた。
彼女の笑顔が得られるならどんな苦労もいとわない。

336:本当にあった怖い名無し
09/02/07 23:37:42 tSnMZ8vW0
昔々、山の神だった俺様を祓おうとした人間がいた。
血を絶やし恨みを晴らすべく奴に取り憑いた俺様。
それから数百年経ったとある昼下がり。


「わんたん」
『誰がじゃ』
凄んで見せるがいつも喜ぶ幼児。
『俺様は取り憑いとるんだぞ!?祟っとるんだぞ!?』
「ああ、そうだったねー」
けーたいでんわ片手にまったり空気の母親。コラ俺様を撮るな!魂が吸い取られるだろうが!!
「こないだTVでやってたドッグフード買って来たよー」
『だから俺様を犬扱いするなと』
「今開けるねー」
『……ううう』

末代のこの男。
隔世遺伝か霊力が非常に強い割には制御がまるでなってない。生まれる前から他の悪霊妖魔に狙われる。
何で俺様がコイツを護っいや別に護っている訳じゃなく俺様が散々恐怖と屈辱を与えた上で殺さねば意味が無いから他の奴等を追い払っているだけであって(ry

「美味しい?」
『…まあまあ。偶になら喰ってやらんことも無い』

337:本当にあった怖い名無し
09/02/10 07:08:15 AN7IH6o7O
>>336
犬神様?

338:本当にあった怖い名無し
09/02/12 05:31:09 eJ4CSthk0
>>337
だから犬じゃないと(ry
真神です

339:1/3
09/02/15 10:11:58 AuaFShcg0
元々酒は好きじゃない。
なのに最近酒が飲みたくて仕方ない。

友人に言われた。お前は悪霊に取り憑かれている、と。
その悪霊の容姿を聞いて、思い当たる節があった。
いつかは忘れたが、居酒屋で飲んでいた時に怖い顔してこっちを睨んでいたオッサン。
思い出してみるとその出会い以降確かに酒量が増えている。
オッサンと俺とは霊的相性がいいらしく、友人の力では祓えないとか。このまま放置すると取り殺されると忠告を受けた。
ちゃんとした場所へ御祓いに行こうと思っていたが、酒を飲んでいるうちにどうでもよくなった。
深酒が増え、普段の生活での失敗も増えた。

340:2/3
09/02/15 10:13:10 AuaFShcg0

その夜も随分と飲んだ。
気が付くとオッサンと肩を組んで歩いていた。オッサンは上機嫌に見えた。俺もとても楽しかった。
突然の強烈な光に目がくらんだ。

目を開けると病院だった。
人通りの少ない場所でひき逃げに遭い、そのまま朝まで放置されたらしい。生きていたのは奇跡だと医者にも警察にも言われた。

入院中、夢うつつの中人の気配を感じ、目をやる。
しょぼんとしたオッサンの姿がベッド脇に見えた。

事故以降、相変わらず酒を飲みたい衝動はあっても飲めなくなった。
注がれたはずの酒はいつのまにか無くなる―前述の友人曰く、不機嫌な顔したオッサンが片っ端から飲んでいるらしい。
購入しようとすると急にレジや自販機が動かなくなる―オッサンが邪魔しているらしい。
買えないようにって財布とか金運まで取り上げるのは勘弁してください。


341:3/3
09/02/15 10:14:40 AuaFShcg0

彼女が出来た。オッサンの事を説明すると笑って受け入れてくれた器の大きい女性だ。
彼女に生活管理をしてもらえるようになって以来、徐々にオッサンの気配は消えた。
それに伴い飲酒欲求も消えた。

彼女との結婚式は内輪ではちょっとした伝説になった。
披露宴、そして二次会、三次会。
俺が参加している宴席全てで、酒と名のつくもの全て、瓶やグラスが倒れたり割れたり空になったりして、人の口に入る事がなかった。
視える人には、オッサンが上機嫌で会場内を飛び回っている姿が視えたそうだ。

今でも酒は消える。
見守ってくれているのかそれともただ飲み足りないだけなのか、まだオッサンは側に居るらしい。
元々酒好きじゃないし、仕事の付き合いで飲まなきゃいけない状況も増えたので結構ありがたい。

342:本当にあった怖い名無し
09/02/15 10:38:22 AuaFShcg0
普段は人影が鏡に映りこむ程度。
偶に殺される夢を見たり部屋や自分が血まみれになる幻覚。

片付け苦手なんだが、いつもきれいな俺の部屋。
ごみや荷物を投げっぱなしにしていると、金縛りと家鳴りで眠れないほど。

羽目を外して大騒ぎした夜の帰宅時。それから二日酔いでグダグダしていた翌日。
バケツ一杯くらいの水をぶっかけられた。

風邪をこじらせ意識を失った。
次に目を覚ましたときは、湯たんぽに氷枕に暖かいお粥と至れり尽くせりだった。

チョコ貰ったことないなー…。TVCM見ながら独り言。
今年の2月14日、帰宅するとチロルチョコが一個机の上においてあった。


俺、事故物件で独り暮らし。

343:本当にあった怖い名無し
09/02/16 21:01:38 NXL/FB4t0
あ、あんたなんかあと100年は生きて苦しめばいいのよっ!
途中でこっちに来ないようにちゃんと見張ってるんだからねっ!!

344:本当にあった怖い名無し
09/02/18 03:39:59 VkJ3zVFB0
しゃあない

345:本当にあった怖い名無し
09/02/22 17:41:55 ZD5S3px70
hosyu

346:本当にあった怖い名無し
09/02/23 19:35:42 lUj7eZ4j0
保守護霊

347:本当にあった怖い名無し
09/02/25 04:03:13 w6+DCtLh0
nuko

348:本当にあった怖い名無し
09/03/01 20:18:33 Ol7/yB5j0
俺の高校には悪霊団が棲んでいた。
『お前を殺す』を合言葉に、三年間散々な目に遭わされた。

今日ようやく卒業できる。散々な日々にもおさらばだ。
式を終え、校舎を出ると、黄色い物が降ってきた。菜の花だ。そういえば花壇に咲いていた。
見上げると顔なじみの悪霊たちがそっぽを向いたまま屋上や窓辺に立っていた。
『お前がいなくなってせいせいするぜ!』
『この花は、あれだ、塩の代わりに撒いてるだけだぞ!』
『その、変な勘違いするなよ!?別に見送ってるわけじゃないからな!』
何故か目から水が出た。

349:本当にあった怖い名無し
09/03/03 11:37:53 vA40Ljdx0
お目付け役などとぬかして勝手に棲みついている悪戯妖怪(自称座敷童子)が拗ねている。
『何か忘れてはおらぬか?』
「…んん?買出しはこないだしたし…?」
『…うつけ者!』
ここ数日こんな調子。

今日も深夜バイトを終えて、途中コンビニに寄って帰った。
いつもなら文句言いつつも出迎えに来る妖怪が、何故か奥に引き篭もったまま。
何してるのかと思ったら、白飯と海苔で雪だるま?作って遊んでたらしい。
「食い物で遊ぶなっていつも自分で言ってるくせに」
『遊んでおるわけではないわってコラ何をするーーー!?』
飯だるまを食おうとしたら腕を齧られ、蹴飛ばされた。
『乙女心も理解できぬ無粋者め』
涙目で飯だるまをガードする妖怪。乙女とか言える外見年齢&実年齢ですか?
「悪かったって。土産やるから機嫌直せ」
ぶんむくれている妖怪に、コンビニ袋を差し出す。
中身はケーキと桜餅と雛あられと500mlペットボトル入りカルピス。
「雛祭り用とかって売り場が作ってあったからてきとーに」
『…う、その…。…あ、ありがと…ぉ…』
コンビニ袋を抱きしめながら膨れっ面のまま半眼で見上げる妖怪。機嫌直ったかな?
「あ、そだ。腹減ったんでお礼代わりにその飯だるま食ってい」
『矢張り御主は大うつけじゃ!!!』
怒声と共に500mlカルピスが俺の顔面を直撃した。

飯だるまはどうやら雛人形の代わりだったらしい。
翌朝『厄は御主が喰らえ』とか言われて飯に出された。
焼きおにぎり風に手は加えてあったし普通に美味かった。

350:本当にあった怖い名無し
09/03/05 09:33:11 btP0wswZ0
GJ

351:本当にあった怖い名無し
09/03/05 11:05:27 Q83Yy2Zy0
age

352:本当にあった怖い名無し
09/03/08 23:03:27 lKUxer3j0
身動き取れない満員電車の中。
隣の男が妙な動きをしている気がする。
男が密着状態になっているのは女子高生。
ひょっとして。ちょっと気になってちらちら伺っていた。

何の前触れもなく、女の子の後頭部から女の顔が生えた。
一瞬間をおいて、男が悲鳴を上げ慌てふためいて逃げだした。
男を見送った後視線を戻すと、顔面血みどろの女幽霊と目があった。
『こっち見てんじゃないわよっ!』
声は聞こえなかったが、確かにそう言われた気がする。
血の苦手な俺は先に気絶してしまったが。


その路線のその区画で女の幽霊が出るのは有名らしい。
あの日以来アンテナが合ってしまったのかいつも見かけるようになった。
噂では血まみれだというが、初日以外そんな姿は見ない。
視界に入る位置に居る癖に『こっち見るな』とか言われる。
通勤路だけど仕方ないので先週からバスに変えてみた。
何故か今日彼女が真横に立っている…。
『偶々今日から道を変えただけ!べ、別に心配して探してたりしてないからねっ!』
明日からはどうしよう…。

353:本当にあった怖い名無し
09/03/11 21:50:49 6+kYv2aF0
成仏せいやっ!!

354:本当にあった怖い名無し
09/03/12 12:28:18 iDK/Eflk0


355:本当にあった怖い名無し
09/03/12 12:32:17 5pk7PuRy0
トンネルに夕日かかり 「龍の目、見えた」鹿児島県大島郡龍郷町円集落

龍郷町円(えん)集落の県道「かがんばなトンネル」で、夕日とトンネルが生み出す珍しい光景が人気を
集めている。トンネルのある岩が龍の形をし、夕日が龍の目のように見えることから、見物人が絶えない。

356:本当にあった怖い名無し
09/03/14 17:49:40 UvRQ+lZs0


357:本当にあった怖い名無し
09/03/15 13:14:47 c0ymZT2AO
成仏なんて、してあげないんだから!

358:本当にあった怖い名無し
09/03/16 01:08:38 oREhCoR20
_

359:本当にあった怖い名無し
09/03/20 09:55:31 WnFCKpUZ0
あげとくね

360:本当にあった怖い名無し
09/03/21 17:49:06 mjDOaqYT0
落ちればよかったのに…

361:本当にあった怖い名無し
09/03/23 03:52:05 wAbD6Cvq0
いや、でもほんと助かったよ

362:1/11
09/03/24 00:24:19 nRl8sO5h0

仏師の修行中に各地を転々としていた頃、とある山里に逗留していた時。
春の日差しを受けて柔らかく色付き始めた山並みを眺めていると、一本の古木に目が留まった。
どうやら桜らしい。遠目でもわかる太い幹は良い材になるかもしれない。
そう考え近くの老人に尋ねてみた。
老人は渋面で答えた。
 あの木は人を喰う。
 疾の昔に立ち枯れておるが偶に四季を問わずに花を咲す。その時は必ず根元に骸が転がっておる。
 昔あそこで殺された女の怨念が取り憑いており、近づいた者は皆殺される。
 近づかん方がええ。
何度も何度も念を押され、仕方なく頷いた。

363:2/11
09/03/24 00:25:22 nRl8sO5h0

像を作る為の材を求めて山の中を歩き回っていたが迷ってしまったらしい。
日は落ち周囲はすっかり闇に覆われた。
幸い野営には慣れている。そそくさと準備をしていると、闇の向こうに白い人影が見えた。
助かった、そう思い急ぎ人影の元へ歩み寄ったのだが。
山奥に似つかわしくない優美な女性。手入れの行き届いた艶やかな黒髪、白い肌、上質の衣は少なくとも平民では無い事を示していた。
そして彼女の後ろで静かに佇む、見覚えのある枝振りの古木。
老人の言葉を思い出し、全身にじわりと汗が浮くのを感じた。

 何者か。ここで何をしておるのか。
問いかける声は怨霊が発しているにしては余りにも涼やかで、一瞬状況を忘れて惚けてしまった。
重ねて問われ、慌てて身上と迷っている事を正直に告げる。
 里の者ではないのだな。
言葉と共に漏らした溜息は、やや安堵を帯びているように感じた。
 今宵はその岩陰で休むが良い。獣が寄らぬように見ておいてやろう。
老人の話とは異なる展開だがむしろその方がありがたい。
丁寧に謝意を表すると、女性は表情を消した。
 二度目は無い。里の者ではなくともな。

目を覚ました時には女性の姿は消えていた。
彼女の事は話さない方がいいだろう。そう判断して帰路についた。

364:3/11
09/03/24 00:26:52 nRl8sO5h0

何体か像を作っている間に季節は一巡りしていた。
里の人たちともそれなりに親しくなった。
だが、桜の話は禁忌なのだろう、最初に老人に聞いた以上のものは聞けなかった。

非定期に里へ訪れる行商人と話す機会があった。
里の外だからこそ伝わっている昔話を知った。
曰く、戦乱の時代、国境だったこの辺りまで落ち延びた敵国の姫君が、領主の報復を恐れた地の者によって殺された。
あくまで昔話だと行商人は声を潜めた。

何体作っても得心の行く像とはならない。
だからこその修行中の身だが、この一年は特に酷い。
尤も心当たりはある。

望月に煌々と照らされた春の景色。その中にポツリと穿たれた黒い染み。
眺めていても仕方ない。
溜息を一つ吐き、足を踏み出した。

365:4/11
09/03/24 00:29:09 nRl8sO5h0

一年振りの再会だ。
 ここで何をしておるのか。
あの時と同じ問いかけだが、あの時とは状況はかなり異なる。
赤い燐光を放ち、古木の上からゆっくりと漂い降りてくる彼女。顔こそ無表情だが瞳は怒気に染まり、こちらを見下ろしている。
美しいがこそ逆に畏怖を抱かせるその姿は怨霊と呼ぶに相応しい。だが。
 何しに参った。
その声は相変わらず凛と響く。
 話をしたい。
 話す事は何も無い。
みしり。古木が音を立てて揺れた。太い枝が、細い枝が、腕のように、髪のようにしなりうねっている。
 妾はそなたを殺す。そう定められておる故。
逃れる隙は与えられなかった。
全身にすさまじい衝撃を感じた。

366:5/11
09/03/24 00:30:48 nRl8sO5h0

巨人の手に似た太い枝に締め付けられ宙吊りになった身体のそこかしこで、時々鈍い音が響く。
 何人殺した。
胸も喉も締め付けられ声どころか息すら出ないが、それでも必死に口を動かし彼女に問いかけた。
 覚えておらぬ。
無表情のまま答える彼女。
 何人殺す。
 殺す理由がある限り何人でも。
彼女の声は微かに震えている。
 理由など無いだろう。
朦朧とし始めた意識を必死に繋ぎ、言葉を重ねる。
一瞬締め付けが止んだ。
 殺したくなどないんだろう。
彼女は黙ったままだ。
続けて語りかけようと口を開いたが、それを察したのか枝がぐうっと振り上げられ、そのまま身体が勢いよく放り投げられたのを感じ。
そこでとうとう意識を失った。

367:6/11
09/03/24 00:32:20 nRl8sO5h0

殺されかけてから数ヶ月が経過した。頑健だけが取柄の身体は歩き回れる程に回復していた。
尤も偶々山菜取りに来ていた里の者に見つけられなければ確実に死んでいただろう。
里の人々には散々咎められたものの、既に腹は決めている。
彼女を救いたい。
だから、彼女の元へ再度向かった。

前回同様投げ飛ばされ近くの木の幹で右半身をしたたかに打ち付けたものの、幸い骨は折れていないようだ。
案外頑丈だな、などと妙な感想を抱きつつも目を開けた。痛みをこらえつつ立ち上がる。
奇妙なものを見るように眉を顰める彼女。自分でもかなり奇異だと自覚している。

 妾はそなたを殺さねばならぬ。
彼女の瞳が揺れるのにあわせて太い枝が揺れている。
 妾は人を喰わねばならぬ。
 妾は人を喰わねば花をつけられぬ。
   そのように定められておるが故。
苦しそうに、悲しそうに、憎憎しげに、息と共に吐き出された言葉。
だからこそ確信した。
まだ、彼女を救える。

結局その日も鞭の様にしなる枝に打ち据えられ目的は果たせなかった。

368:7/11
09/03/24 00:34:41 nRl8sO5h0

禁忌の地へ何度も向かいその度に生きて戻る。
里の人から見れば迷惑極まりない話だろう。実際四度目の帰還時に里を追い出されてしまった。
尤もこちらが里の近く、正確には彼女の近くから離れるつもりがないのは理解しているらしい。
新たな塒の岩穴へ遠目に様子を伺いに来ているようだ。食料が置いてある事もある。
野垂れ死にされては困るというのもあるだろうが、それ以上に彼らも不思議なのだろう。

その日も雪をかいていつものように彼女の元へ向かった。
彼女は黙って立っている。最近はずっと黙ったままだ。
その背に負う桜はいつもと変わらず枝をうねらせ襲い掛かってきた。
初撃で地に叩きつけられる。
碌に食べていない痩せた身体は、その一撃だけで起き上がれない位重く感じた。
それでも必死に身を起こすと、再度枝に背を打たれ、彼女の足元に転がった。

 何故果てぬ。
朦朧とした意識の中、呟きが耳に届いた。
 何故恐れぬ。
目が合った。怒りは感じられず、戸惑いに揺れている。
彼女を安心させたくて、にっこりと笑ってみせた。
彼女の後ろから太い枝が幾本もまとめて雪崩るように襲い掛かってきたのが見えた。

 何故殺せぬ。
微かな声は本当に不思議そうだった。

369:8/11
09/03/24 00:37:02 nRl8sO5h0

枯れた枝の向こうに丸い月が昇っている。
どれほど意識を失っていたのかわからないが、まだ生きてはいるようだ。
身体は動かない。あちこちを枝に貫かれ、雪の積もる大地に磔にされていた。
あれほど激しくうねっていた枝は、今は全く動かない。
枝から血を吸い上げているのだろうか。身体に近い所では赤く染まった花を咲かせ始めている。
彼女の姿が枝と月の間に見えた。

 桜は春に咲くものだ。
 地脈から、陽光から、雨から養分を取り込んで、四季にあわせて枝葉を伸ばし生きるものだ。
 それが自然の理だ。
話しかけてみたものの、彼女が聞いているかはわからない。かすれた声が届いているのかもわからない。
逆光で彼女の表情はうかがい知れない。
暫く間をおいてから、囁くような声で返事があった。
 そのような理は知らぬ。
 妾に科せられたのは、人を殺し、喰い、取り込んで花を咲かせる事。
 妾が影を写し取った女が、女を殺した者達が、そうせよと妾に科した。
その声は震えている。怒りだろうか、悲しみだろうか。
 ならば今から自然の理に戻ろう。
彼女の姿がゆらりと動いた。首を横に振っている。
 出来るさ。俺を殺せなかったのがその証だ。
笑顔を浮かべて言葉を重ねた。
花びらが一片、涙のように舞い落ちてきた。

370:9/11
09/03/24 00:39:06 nRl8sO5h0

実際の所、出来ることは何もない。
今迄木を倒し削って生きていた身、木を生かすには何をすればいいのかなど全く知らない。
兎に角毎日休むことなく彼女の元へ通い、古木の脇の岩に腰掛けていた。
彼女は彼女で木の根元に座したまま身じろぎしない。
古木は葉も花もつけることなく枯れたままの姿。
そうして季節だけが巡っていく。

何年目だろうか。
その年の春、古木の根元のひこばえに薄紅色の花が一つ咲いた。
それを確かめ、彼女と二人で静かに微笑んだ。

371:10/11
09/03/24 00:41:19 nRl8sO5h0
10
夏に入る前に祟りを畏れる里の者を何とか説き伏せ、桜の古木を切り倒した。
掘り起こした根の下には人の骨が埋まっていた。これが怨念の源なのだろう。
今迄殺された者達と併せて改めて丁寧に供養する事になった。
それに関連して、桜の古木を使って仏像を作って欲しいと頼まれた。
桜に取り殺されなかった男の作る像ならば、怨念も心静かに眠れるだろうという理由だ。
何年か間隔があいていたので技術に不安はあったが、その場で引き受けた。

考えて造るな、元々内側にある姿を丁寧に削りだすのだと、仏師を志した時の師に言われた事を思い出しつつ無心で削った。
やがて古木の幹から現れたのは、何処と無く彼女に面差しが似た観音菩薩だった。

372:11/11
09/03/24 01:13:13 nRl8sO5h0
11
長い放浪生活の末、終の棲家に決めた古寺で還暦を迎えた。
 しかし何だ、無茶ばかりしていたが、案外長生きしたな。
昔話を終え、思わず苦笑交じりに呟くと、丁度半分だけ年下の寺の主に豪快に笑われた。
その坊主頭を細く白い手がぴしゃりと音を立てて叩く。
 全くもって失礼な坊主よの。
不満げに唇を尖らせてみせてはいるものの、彼女の涼やかな声もどこか笑いを含んでいるように感じた。
 さあお前様、昔話はそこまでにしてあちらへ参りましょう。
小さな子供がするように舌を出している若い住職の頭をもう一度はたいてから、彼女はこちらを満面の笑みで振り返った。

穏やかな春の日差しに満たされた庭には若い桜が植わっている。
昔、前住職に頼んで庭に挿し木してもらったあの頼りなげなひこばえが、すっかり人の背丈を越えていた。
その前に立ち、眺めていると、いつものように彼女がそっと胸に寄りかかってきた。
 この春もまた共に花を愛でられるな。
 お前様がそう望んでおられるのですもの。妾も力の限り咲きましょうぞ。
彼女の言葉通り、今年も枝一面についた蕾が膨らみ始めていた。

373:本当にあった怖い名無し
09/03/24 05:00:56 qvajlBUG0
.        , ´ ... -―--...、` .、
.       / /´.. - ― --、ヘ.  ヽ
.     /   /´    | i    :.ハ   ',
.     ,'   |   !   | |  i|  .:.:|    :.
    i    i:.: ∧,-‐'  ̄ `ヽ! : :!   .!
    |:   |/´  ノ     ゝ `ヽ|  !  |ヘ.
.  .へ..|i   !               |: |.| |  >
. く   || : | __、     ,_ |; | ノ ! /  名作じゃのぅ…
  ` ー|l_i N ,〃⌒     ´ ̄`メイハ、 i´
    | {`ト! :::::::::::   '  :::::::::  / ノ |
    |:.:.ヽ、_    、__ ... __,     ,'イ∧.|    
    |:.:.:.:i {ヘ          / .!:.:.:.:|
    |:.:.:.ハ__∨`ト...    ..イ:::.]___|:.:.:.:.!
    |:.:.:.ハ ∨.:.:) `  _ .{ !::.,'  ,'.:.:.:.:|
   /へ ̄`i  {7´,.く`ー'。∨`7 / ̄ ̄ト、
.  /   ヽ ! /´三ミ、===彡三∨    ,' ヽ
  {    ∨!|  i´川メメメ7  /    /   !
  |     |.:i.!  ノ:メメメメメメ{  .!   ./   |

374:本当にあった怖い名無し
09/03/24 20:59:35 XlCxkQkr0
さすが読ませるね

375:本当にあった怖い名無し
09/03/26 05:41:39 qzNuiAIQO
やるぅ!

376:1/2
09/03/30 20:36:13 AEOhxLSx0
小学校からの親友グループの俺達は、特に約束したわけではないのだが毎年同じ日に同じ桜の木の下で集まっていた。
しかし進学、就職や結婚など各人の都合が合わない事も増えた。
今年はどうやら俺一人…。
肌寒い夕暮れの空を見上げていた。

「ちょっと邪魔よ」
他の花見客だろう、高校生くらいの女の子が半眼でこちらを見下ろしていた。
いつの間にかうたた寝していたらしい。声を掛けられあわてて起き上がる俺。
彼女は不機嫌なまま脇に抱えていたレジャーシートを広げ、後方の連れに呼びかけた。
俺はそこから少し離れたベンチに移動し、彼女達がわきあいあいと花見を始める様子を眺めていた。

しばらくそうしていると女の子がぶすっとした顔でこちらに近づいてきた。
「アンタもこっちに混ざる?」
唐突に言われたため理解が出来ず「はい?」と聞き返してしまう俺。
「嫌ならいいのよあたしは反対だったしけどおじさん達がどうしてもってうるさいから声かけただけで」
一気にまくし立てる彼女。
「ああ、いや」
断った方がいいだろうな、そう思って言いよどむと彼女の眉間の皺がさらに深くなった。
「断ったらあたしの立場がないでしょう?それとも何あたしの誘いは受けられないって?」
「喜んでご一緒させていただきます」
仕方なくついていく俺。
家族親戚一同だろうか、年齢性別てんでばらばらの一団は快く迎え入れてくれた。
勧められるままに酒をあおり、弁当をつまみ、歌を歌い、一緒に騒いでいると寂しさが薄れていくのを感じた。
あの女の子だけは不機嫌なままだったけど。

377:2/2
09/03/30 20:43:06 AEOhxLSx0


「おい、起きろ!」
揺すり起こされ目を覚ました。
酷く寒い。
重い目蓋を何とか持ち上げるとそこには親友グループの全員がそろっていた。
「よ、良かった…」
全員が安堵の溜息をついている。俺は意味がわからずぼうっとしていた。
「お前このまま寝てたら死んでたぞ」
「え?」
周りを見回すがさっきの花見の一団はどこにも見当たらない。花見をしていた痕跡すらない。
さらに時間はとうに深夜を回っていた。
「変な夢見て心配になって来てみたけど正解だったな」
この場所に倒れている俺が幽霊に取り囲まれている、そんな夢を全員が見たらしい。
「女の子の声で『連れてってもいいの?いいのね?』とか念押しされるし不安になってさ」
で、連絡取り合ってみれば俺だけ連絡とれず、慌てて集まったとか。
「ま、こんな時間になっちまったけど、久しぶりに全員で花見だな」
そう明るく締めくくり、俺達は無事の再会を喜んだ。

翌々日、今度は昼間に一人花見。
お礼のつもりでジュースとお菓子を二人分準備して。
その夜の夢に出てきた彼女に「今日も一人で花見ってアンタ寂しい奴ね」とか言われて凹んだが。
でも夢の中で彼女はジュースとお菓子をしぶしぶっぽくもちょっと嬉恥ずかしそうにつまんでいた。

378:本当にあった怖い名無し
09/03/30 21:23:44 XDcIOg1PO
乙です。こう言う軽く読めるのも好きだな~

379:本当にあった怖い名無し
09/03/31 06:04:56 RqGCPH4FO
GJ!

380:本当にあった怖い名無し
09/04/02 12:14:33 qJlyXt3eO
>>372
すげーな
一っ端の短編小説として通用しそうだ

>>377
かわええw

381:本当にあった怖い名無し
09/04/06 14:26:00 3Yr6ailq0


382:本当にあった怖い名無し
09/04/08 22:58:58 CpGaYI2y0


383:本当にあった怖い名無し
09/04/09 00:57:05 HsQkx6jv0


384:本当にあった怖い名無し
09/04/09 13:01:42 wOeH215c0


385:本当にあった怖い名無し
09/04/10 04:35:00 XDVgIYnC0


386:本当にあった怖い名無し
09/04/10 08:22:27 KiXCy43Q0


387:本当にあった怖い名無し
09/04/10 12:40:22 FMlqT1YN0


388:本当にあった怖い名無し
09/04/10 13:05:50 cc8RAaGH0


389:本当にあった怖い名無し
09/04/10 16:04:25 y7KrQPSo0


390:本当にあった怖い名無し
09/04/10 18:06:59 KiXCy43Q0


391:本当にあった怖い名無し
09/04/10 18:51:15 ob/l340y0


392:本当にあった怖い名無し
09/04/10 20:57:56 p0K09KDcO


393:本当にあった怖い名無し
09/04/10 20:58:52 FMlqT1YN0
萌へ~

394:本当にあった怖い名無し
09/04/10 21:32:28 cc8RAaGH0
お後が宜しいようで.。

395:本当にあった怖い名無し
09/04/11 07:36:18 rYlrzI4d0
おまいらの統率力に嫉妬

396:1/4
09/04/14 10:10:17 NJRQ3Wso0
昔通っていた小学校がこの春で廃校になったと聞いたので行ってみた。

誰もいない校舎にひとり、足を踏み入れる。
懐かしい教室。
黒板には最後の卒業生達の別れの言葉が残されていた。
過去に思いを馳せながら、窓際の席に腰を下ろし、外をぼんやり眺めていた。


397:2/4
09/04/14 10:12:50 NJRQ3Wso0

「まいちゃん…?」
声を掛けられ振り返る。そこに居たのはなんとなく見覚えのある男性。
「わかるかな、僕だよ」
「わ…たる…君?」
「うん!覚えててくれたんだ…!」
破顔する彼。その顔を見て、ああ、変わってないなと思った。
昔、一緒に過ごした友人だ。
両親が転勤族だったらしく、この学校に通っていたのは一年間だけだが、私と同じ理由でかつての母校を訪れたらしい。
上気した顔で色々話しかけてくる彼に適当に相槌を打ちつつ、校内を見て回る。

急におしゃべりが止まったと思ったら、苦笑交じりに溜息をつかれた。
むっとして睨むと、彼は少し慌てたように弁解した。
「変わらないなって思って。僕はずっとおしゃべり、まいちゃんはずっとだんまり。昔と一緒だなって」
「話す様な事何も無いし」
そっぽを向いて早足で進む。
この展開も昔と同じ。嫌ならついてこなければいいのに、昔の彼はいつもすぐ追いかけてきた。
そして今日も。


398:3/4
09/04/14 10:16:05 NJRQ3Wso0

夕刻、そろそろ帰る時間。二人並んで校庭から校舎を眺めていた。
「僕ね、先生になったんだよ」
ちらりと彼を伺う。彼は校舎を寂しそうに見つめたままだ。
「まいちゃんに出会って、僕は先生になろうって思った。そうすればここにまた戻ってこられる…」
「……」
「そうすれば、さ。ずっと…ずっと一緒に居られる。そう、思ったから」
今度は私が溜息をつく。
「学校の怪談、誰も知らない同級生。私は同じ学年の子としか出逢えない。普通先生は私には気づかないのよ」
「そうだけどさ」
困ったように頭を掻く彼。笑っているのに泣いているようにみえた。
「も一つ言うなら、私、この学校に縛られてるわけじゃないから」
「…え」
「当たり前でしょ。私小学生なの。学校がちゃんと機能している所に居るの。今日は偶々ここを見に来ただけ」
なんともいえない微妙な表情で固まった彼。それが妙におかしくて、私は思わず噴出した。
彼の濡れた目尻に気付いていないフリをして。
彼の告白のせいでこぼれそうになった私の涙を誤魔化しながら。

彼の乗る電車がホームに入ってきた。
「まいちゃん、僕の学校においでよ」
「いや」
未練がましく話しかけてこようとする彼を追い立てるように電車に乗せる。
窓にへばりついてこちらに手を振る初恋の人のややみっともない姿に、思わず溜息がもれた。


399:4/4
09/04/14 10:28:54 NJRQ3Wso0

ずっと仲良しだったのに、どうしても思い出せない友達。
確かに同じクラスに居た筈なのに、誰も覚えていない友達。
『幻の友達』、それが私。
私はずっと5年生。基本的に一年単位で学校を移る。
どれほど望んでも私の意志で学校を選ぶ事はできない。始業式の朝、目を開けた時には既に校門の内側に立っている。
全員に見えるわけじゃない。誰にも気付かれない時すらある。
それでも、何度経験しても楽しく不安で緊張する瞬間。
始業式。そしてクラス決定後の教室。

でも今年はちょっと複雑な心境。
私の事は無視しなさいという意味で睨みつけてみたのだが、新担任の彼は意に介することなく私に向けてにっこり笑顔を浮かべた。


400:本当にあった怖い名無し
09/04/14 15:50:24 gUa+w7EDO
いいねぇ。乙!

401:本当にあった怖い名無し
09/04/14 16:32:04 I1THJRzQ0
和んだ!乙。

402:本当にあった怖い名無し
09/04/14 17:29:58 bIsMdncBO
明日は〆切だこの原稿だけは落とせない。
(コンコン)
おや、誰だろう…?
「か、金をだしぇ!」
ちっちゃな女の子が大ぶりな包丁を構えてヨタヨタと入ってきた。
足が透けている。幽霊のようだ。
「うん、いくらいるの?」
「ごひゃくえん」
「何を買うの?」
「ほしいも。いっぱいかう」
「はい、五百円」

包丁の重みでつんのめりそうな幽霊少女のちっちゃい手に500玉を握らす
「…ありがと…べ、べつにうれしくなんかないけどね!」
「一人で行ける?付いて行ってあげようか?」
「うん…あ、あんたがどうしてもっていうならついてきてもいいわよ」
「包丁は重いから置いていった方が良いよ。手、つないで行く?」
「ん…だっこがいいな」



…マムマム
「ほしいも、美味しい?」
…アムアム
「うん。おいひ…ゲホ!」
「ああ!ほら、お茶!」



ほしいもかじっているツンで霊の文字で脳裏に浮かんだ妄想。

403:”管理”人じゃありません
09/04/14 22:52:30 Y2C9Z8eY0
事後連絡で申し訳ありませんが、3スレ目の695までまとめwikiに保管いたしました。
今後ちょくちょくやって行く予定ですが、よろしいでしょうか

404:本当にあった怖い名無し
09/04/15 02:22:28 GrSQIAd40
はい。
よろしゅうに。

405:本当にあった怖い名無し
09/04/15 15:13:44 6KHL6wXU0
是非頑張ってください。

406:本当にあった怖い名無し
09/04/17 01:41:44 pdnuSw6XO
>>402
うはwツンデ霊萌えスww

>>403
乙です

407:本当にあった怖い名無し
09/04/17 12:13:24 i+egry8E0
>>403
乙!!



408:本当にあった怖い名無し
09/04/17 22:54:43 fNjSYarBO
キチガイスレだな

409:本当にあった怖い名無し
09/04/17 23:35:55 /wSUsoam0
>>408
なんだ?ツンデレか?

410:本当にあった怖い名無し
09/04/18 00:29:41 8UOSu9XN0
サガフロンティア裏解体新書が買だ、
バルザック?いい本の物語じゃないか、自分で探すんだな。
車のGTO?・は?何のことだ?あれは敵の本だ、少々お世話になったが
スーパーロボット大戦W売り出し

電気電気電気電気電気こたつ
逆) . . . ドラゴン桜
江川 ぱぁあーすんッたむさかーぬそぉい(ネタバレ可)
私の言いたいことは音楽の最初だけ聞いているということだ。
          PS2分裂

凸って来ましたきつかったぜー、裏は菊2まいとうことで、
パソコン泊まりがけ突いって来ました。アキラさん情報に騙されてこう寝れなかった
分けですけどね。人なぐりました 最後の方はきついことされましたね。

鉄道ですが日本では上下どちらから見てもQになりましたね、
自分は槍にしりがついたネズミ型どらごんでしたね。ブラックボックス二つ
を荷物にすると乗り物のようですね。やらないかのお方ですがあれはA氏のしている事を無理やり合体させた物です。 

英語の速読方法を教えます、単語集を買ってその言葉の物を想像します、文もその場面を想像します。
町の景色も自分の心の中で覚えておくだけです、 まともにやれば一日8時間やって三年くらいでできます。

この字の多さツンデレと全く関係ないなあ 最後の方ハメになっているが、

411:本当にあった怖い名無し
09/04/19 08:16:44 lS0jRIoD0
悪霊に取り憑かれた。


『死ね』
耳元で響いた囁き声に驚いた僕は逃げようとして車道へ飛び出し、原付に撥ねられた。

『死ね』
囁き声にひるんだ僕はバランスを崩し、階段から落ちた。

『死ね』
囁き声に怯えた僕は火をつけようとしていた七輪を蹴り倒してしまった。

『今回こそは死ねるかな?』
囁き声とついでに頭を叩かれ、思わず取り落とした包丁は深々と足の甲を貫いた。
「ぐゃああうぁぁぁぁっっ!!!」
激痛に転げまわる僕の斜め上、誰もいない空間から溜息交じりの声が響く。
『はいはい心配しなくてももう救急車呼んであるから』
「余計な事するなって痛いいぃぃぅぅ」

今回も失敗。
奴に殺されるんじゃない、僕は自殺したいんだ。

412:本当にあった怖い名無し
09/04/19 13:38:29 NXHBPtqH0
何だいい話しじゃないか!

413:本当にあった怖い名無し
09/04/19 22:22:07 CRBQ+Vne0
他の板は童貞なので(怖くて板すら見にいけません)オカ板の皆さんに伺いたいのですが、
ツンデレっていうか
女「うぜー!!!てめー!!てめーがそんなんだからだろ!!ボケぇ!!」
とか言ってたのに、本当は好きでゴロゴロ懐いてくるっていうのは
ツンデレ?
度がすぎたツンデレでいいの?

414:本当にあった怖い名無し
09/04/23 18:36:07 M1mmxeRc0
>>413
うぜー!!てめー!!てめーがそんなんだから思わずググっただろ!!ボケぇ!!

定義はウィキペディアにも記載されてる
URLリンク(ja.wikipedia.org)
こ、これはあんたのためじゃなく(ry

要はオマイさんが萌えたなら立派なツンデレだ

415:本当にあった怖い名無し
09/04/24 09:34:58 bVDqaj9SO
裸女霊「呪い殺す」
くさなぎ「……!居酒屋で六時間はマズかったか…幻覚が」
裸女霊「でもクイズに当たれば助けてやろう、勘違いするな来週のぷっすまが見れないと嫌なだけだ」
くさなぎ「…」
裸女霊「赤くなったり黄色くなったり青くなったりするのはなーんだ?」
くさなぎ「信号!しんごー!」
裸女霊「!見事だ、…ふんいいんだいいんだ私なんか………死んじゃおッかな…裸だし…クイズ弱いし」
くさなぎ「バカー!」
バシィン!
裸女霊「いた!何すんのよ!」
ヌギヌギ
くさなぎ「裸で何が悪い!裸で何が悪い!」



警官「………」

416:本当にあった怖い名無し
09/04/24 10:25:38 a4xmG4pP0
>>415
いいひとwwwwwwwww

417:本当にあった怖い名無し
09/04/28 11:00:29 hus07CCB0



418:本当にあった怖い名無し
09/04/30 14:26:06 YyVGXLDqO


419:本当にあった怖い名無し
09/04/30 18:07:20 QtRvKEAkO


420:本当にあった怖い名無し
09/04/30 18:57:02 b0jCPT820


421:本当にあった怖い名無し
09/04/30 21:27:33 E4ufXwE70


422:本当にあった怖い名無し
09/04/30 21:31:02 QtRvKEAkO


423:本当にあった怖い名無し
09/04/30 22:30:59 0LcV5AdAO


424:本当にあった怖い名無し
09/05/01 02:10:00 tfv9PoNU0


425:本当にあった怖い名無し
09/05/01 06:25:14 Vhm/BThqO


426:本当にあった怖い名無し
09/05/01 12:33:56 crUs5yAh0


427:本当にあった怖い名無し
09/05/01 14:51:27 tfv9PoNU0


428:本当にあった怖い名無し
09/05/01 18:03:26 fQMhb5GKO


429:本当にあった怖い名無し
09/05/02 01:29:29 Lvr4C2zq0
?

430:洒落怖スレよりコピペ
09/05/04 12:30:12 gFsPHjLz0
286 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 20:49:24 ID:ddXr3zpM0
>>285
多分耳の肥えた霊だったのさ。
坊さんたくさん呼んでフルコーラスの念仏でも聞かせて差し上げろ。

ついでに。

俺の部屋に女の自縛霊が住んでいるんだが、

自 縛 霊 の 縛 ら れ て い る 範 囲 を 特 定 し た ぞ !

見破ってなんもしないのも癪なんで、とりあえず裸でヒゲダンスしといたんだが、

舐めてたわ。自縛霊って根性で縛り範囲伸ばせるのね。ばっちり呪われた。

負け犬の遠吠え的に「その根性をどうして生前に活かせなかったの!」と叫んだら
なんか部屋の隅でずっと泣いているんだが、今のうちに坊さん呼んだ方がいいのだろうか。
泣き終わった後が怖いんですけど。

431:洒落怖スレよりコピペ
09/05/04 12:31:49 gFsPHjLz0
287 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:02:42 ID:SwgSMansO
ごめん
もう死んでるのに活かせって言うことほどひどいことはないよな。
で、ちょいと言い訳をさせてくれ。。
俺はさ、その領域を伸ばす根性を生きていた頃に使えっていう意味で言ったわけじゃないんだ。
…その、ほら、…別に死んでいようが生活はできるだろ?
…俺と一緒に暮らさないか?その生活の為に、根性使おうぜ。

って言いながらおっぱい揉んどけ

288 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:12:50 ID:WzCYFaam0
>>286
自縛霊って自分で行動範囲を狭めてるだけだろ。
いわば幽霊の引きこもり。

289 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/02(土) 21:14:58 ID:ddXr3zpM0
>>288 そのアドバイスをもっと早めに聞いておきたかったorz

>>287 なんという逆転ホムーラン的な発想;;全俺が感動した;;
正直、次に彼女の領域に踏み込んだら最後な気がするが、
縛られた彼女の心を俺がほぐしてみせる!

(おっぱい的な意味で)

ただ・・その、ano、ダメだったら祟ってもいい?(´・ω・`)

432:本当にあった怖い名無し
09/05/06 21:25:55 Fi/dcZF20
年末年始や大型連休中は鬱になる。

「…うち、給湯室でもトイレでもエレベーターでも地階資料室でもないんですが…」
ぼそりと独り言ちるといっせいにじろりと睨まれた。
『彼女も友達もいない寂しい引き篭もりにうだうだ言われたくないわね』
いや引き篭もりにならざるを得ないのは貴女方が話しかけてくるのについ答えてしまうせいで。
『新人の癖に生意気ね』
いや新人ってもう入社して10年経ってます。
『誰も来ないから暇なのよ別に寂しいとかじゃなくて』
そうですか、僕ん家以外に皆さんで遊びに行けばどうかと以前提案してみたんですが却下ですか。
『アンタが孤独死してようがこっちはどうでもいいんだけど』
ならちょっとした風邪で熱出したくらいで通りすがりの死霊死神に喧嘩売るのはやめて欲しいです、逆に目を付けられて怖いです。

入社初年度にそれと気づかず声を掛けてしまって以来何故か、僕の部屋はお局様方のたまり場になっている。

433:本当にあった怖い名無し
09/05/08 00:11:46 7KZ5GrdA0



434:本当にあった怖い名無し
09/05/09 22:25:52 2K04n4J4O
そろそろホシュ

435:本当にあった怖い名無し
09/05/10 21:45:19 6mWqsKme0
同居人が幽霊に取り憑かれた。
当人は霊感ゼロだから取り憑かれた感じがしない、と思っている。

「暑いよなぁ。まだ五月なのにさー」
ぶつぶつ文句を言っているそいつの袖を、幽霊がそぉっとつまんだ。
「…なんか涼しくなった…?」
不思議そうに首を捻ったものの、快適になったと機嫌良くなる同居人。
それを見て嬉しそうにしていたくせに、こっちの視線に気が付いた途端ズササーっっと距離を開け、必死にそ知らぬ顔をする幽霊。


俺に実害ないし放っとこうと思う。

436:本当にあった怖い名無し
09/05/14 09:33:22 41A5uN/F0
h

437:本当にあった怖い名無し
09/05/16 08:55:32 4Ug5RuIZO
e

438:本当にあった怖い名無し
09/05/16 13:00:11 2r2viuM90
n

439:本当にあった怖い名無し
09/05/16 15:43:01 uVosFGYXO
d

440:本当にあった怖い名無し
09/05/17 17:24:49 MvYXlV3E0
家の猫がね、死んじゃったんですよ。
まぁ、死んだのは去年の話なんですけどね。
なぜだか私にだけは懐かない猫でしてね。
私が近づくと威嚇することがしょっちゅうありました。
なぜそんな話をするのかって?
なぜならこの前私が体験した出来事に関係があるからですよ。
簡単に言うと事故にあいましてね、死に掛けたんです。
臨死体験と言うんですっけ?三途の川が見えたんですよ。
なぜだか足が勝手に進んでしまったんです。川の向こうに向かって。
向こう岸には私の爺さんや婆さんがいて、おいでおいでをしていたんです。
家の猫もいました。たしか、私の真正面にいたと思います。
私と猫の距離が2メートルくらいになったとき
いきなり猫が威嚇しだしたんです。
とっさに「引っ掻かれる!」と思いましてね、一目散に逃げ帰りましたよ。

気が付いたら病院のベッドでした。
あの世に行くことを拒否されるほど私は嫌われていたんですかね?


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