平沢進 Phonngaan vol.66at MUSICJM
平沢進 Phonngaan vol.66 - 暇つぶし2ch581:NO MUSIC NO NAME
09/04/28 22:42:51 DRpKHgU30
客3人の時の話


秋山 立つ
-------------------------------------------------------------------
その後、浦和ロックンロールセンターの計らいで、
埼玉県蕨市のライブレストラン”にんじん”へ出演するようになった。
しかしそれは常にフュージョン・バンドとの共演であった。
この国では、プログレは円熟する前にフュージョンへと変貌してしまった。
しばしばプログレはフュージョンと同ジャンルだと誤解された。
プログレ最大の屈辱である。満杯の客の前での演奏も、完璧に無意味であった。
スモーク・オン・ザ・ウォーターの屈辱に加え、フュージョンの屈辱がMANDRAKEを
襲った。
我々は浦和ロックンロールセンターのボスに、ワンマンでやらせて欲しいと懇願した。

晴れてワンマンの叶うその日、MANDRAKEは期待に胸を膨らませていた。
田島ヶ原効果、そしてフュージョンとの共演の成果が客数にあらわれる日だ。
ステージに上がった瞬間、虚無感が襲った。
観客は、何度数えても3人であった。

演奏が終わると、一人の客が立ちあがって猛烈な拍手を送ってくれた。
そして、「すばらしい!」と叫んだ。
秋山 勝彦である。

しかし、もう”にんじん”には出られない。


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch