10/03/25 21:28:06 hSerZ1lR0
― あえて率直に訊きますが、そのわがままな音楽が、こうして現実的にセールスでの数値に結びついてる
っていうことに関しては、自分ではどう感じているの?
「これは最近、特に思うことなんだけど・・・・・・・そもそも僕らの音楽、その音楽の中にある人間性―要はバンプ・オブ・チキンの音楽に、
詞も含めて興味を持ってくれる人って、そんなに多くはねぇだろうってずっと思いながらやってて。
それは『orbital period』の時もずっと思ってて・・・・・・でもそれを評価してくれる人は、
自分が思ったよりもありがたいことにたくさんいてくれるんだよね。
でもそれがどういうこよなのかって言ったら、どういう数字が出ていたとしても、やっぱりそれは少数派向けのものなんですよ。
だって作った奴がそういう気持ちでいるんだもん。だから凄く変な言葉で言うと、『少数派がいっぱい』いるんです(笑)」
― でもそれが人間なんじゃないですか?
「うん・・・・・・と、思う。・・・・・・・・・・・・ハッキリ言って客観的に見たら、気持ち悪い音楽をやってると思うし、普段から考えているわけじゃないけど、
こうやって音楽業界でたくさんのミュージシャンがいる中、自分達が担う役割があるとすれば、そこを表現することだと思うのね。
そういう意味で少数派向けのことだと思うし、そこで共感してくれて、何かを感じ取って興味を持ってくれた人がCDを聴いてくれたり、
ライヴに来てくれたりすると思うんだ。
・・・・・・もしかすると、人の前で俺らのCDを買ったとか言わないほうがいいかもしれないよね(笑)」
― 別に言ったっていいじゃない。一人間を讃える賛歌なんだからさ、バンプの歌は。
「(笑)もちろん、自分がそういう音楽をやってることは、恥ずかしいと思ってないですよ?
でも自分の音楽がどういうものかって説明すると、そんぐらい、焦点を当てる必要がないという人がいるような部分
―でもそれが人によってはデリケートな部分で、そこに決着をつけないと何かが上手くいかないようなもの、
っていうのを音にしているバンドだと思うんだ。
よく『みんな平気なようで意外と悩んでるんだよ』とかって言うじゃないですか。まさにそういう感じだったのかなぁと思いますね。
こんな言葉、こんな音が響く人が、俺達4人以外にもいるのかって。そしてその曲を世間に出したい!って言ってくれる人がいるっていう。
だから『少数派がいっぱいいる』っていうイメージ・・・・・・その言葉自体があってるのかは、よくわかんないけどさ(笑)」
(藤原基央(BUMP OF CHICKEN) 00-09インタビュー)