09/07/17 01:53:15 0
多田野、プロ初完封 見つめ直した投球の原点
札幌ドーム全体が異様な熱気に包まれていた。９回二死まで来た。あとひとりで、
ノーヒットノーランの大記録が生まれる。マウンドの多田野数人は落ち着いて見えた。
走者なしで、ロッテの打者は４番・大松。カンタンに速球で１ストライクをとる。大松は
手を出さない。歓声と拍手が凄（すさ）まじい。２球目はフォークだった。この試合の
１１８球目。大松は「外の緩い球に絞っていた」という。
コース自体は真ん中低め、ストライクからボールになるフォークだ。うまく拾われた。
打球はライト前へ落ちる。この日、初めての「Ｈ」マーク。テレビの前に仁王立ちしてた
僕も「あぁ～」、スタンドのファンも「あぁ～」、それからＣＳ放送・ＧＡＯＲＡ解説の
福間納さんは「うわぁ～、あぁ～、はぁ～」であった。大記録ならず。ライトスタンドの
ロッテ応援団だけが盛り上がっている。球場はざわめきが止まらない。２万５千人が
いっせいに残念がると空気が震える。
多田野はグローブを外して、両手でボールをこね、ロージンに手をやる。そして帽子を
直し、小さく「よしっ」とつぶやいた。 驚いたことにたったそれだけで気持ちを切り替えて
しまった。次打者・サブローをセンターフライに打ちとり、プロ初完封達成。試合後、
多田野は「全力で腕を振ったので、打った打者が上回っていただけ」とコメントしている。
まぁ、悔しくないはずはないが、ハタが思うよりサバサバしている。おかげで連敗が５で止まった。
もっと記録に固執していたら、プロ野球でたまに見る「ノーヒッター達成目前で初ヒットを
許した投手が、それをきっかけに大崩れ」というシーンにつながっていたかもしれない。
>>2以降へ続く
URLﾘﾝｸ(www.hokkaido-np.co.jp)
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