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翻訳家の岸本佐知子氏と人気書評家の豊崎由美氏が6月24日、
西南学院大(福岡市)の公開講座「午後の文学」に登場し対談した。
話は翻訳文学から今話題の長編小説、村上春樹著『1Q84』(新潮社)にも及んだ。
対談では、岸本氏が師事する中田耕治氏から「字を字に訳すな」とたたき込まれた日々を振り返り、
「極端に言えば、ドッグは犬ではないということ」と説明。
「触れ、においがあっての犬。
ブチかシバか、想像して訳さないと読者にてきめんにばれる。
文学は字の連なりだが、実態はイメージの連続体」と語った。
驚異的な売れ行きの『1Q84』については、
豊崎氏が「総合小説を書きたかったのだろうが、
そうではなく、自分の作品の集大成小説にしかなっていない。
初めての3人称小説にもかかわらず、
(内容は)いつもの『僕』小説」と厳しく批評。
「いろんな謎が放りっぱなしになっている」と問題点を指摘し、
「ミステリーやSFのファンからすると容認しがたい。ぬるい。
純文学だから(それが)いいということにはならない」と述べた。
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