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２８日の宝塚記念で、春のＧ１シリーズが終了した競馬界。皐月（さつき）賞の大敗から復活、
日本ダービーを制したロジユニヴァースの馬主、久米田正明さん（６５）＝甲斐市＝のもとには、
全国からファンレターが届いている。ロジの素質を信じ、リベンジに向けて万全を尽くした
スタッフに対する祝福は、オーナーとして本当にうれしいという。ファンに再び感動が与えられるよう、
愛馬は今、秋のＧ１に向けて北海道で英気を養っている。
「皐月賞で惨敗しても、ロジが強いと信じていた。ダービーで先頭を走る姿に感動した」、
「左前脚が外に曲がっているというハンディを乗り越えての戴冠、おめでとう」
久米田さんが経営する笛吹市の運送会社などには、県内外からロジや陣営関係者を祝福するファンレターが
電子メールで３０通余り、手紙で１０通ほど寄せられた。
１４着の皐月賞からわずか１カ月余りで迎えたダービー。雪辱を果たした舞台裏には、
試行錯誤したロジ陣営の努力があった。皐月賞は、疲れから後ろ足の踏み込みに力強さがなかった。
馬体重も前走から１０キロ減り、レース当日の輸送による体調不良も響いた。
陣営はまずロジを休ませて馬体重の回復に努めた。
ダービーに向け、馬体に配慮した調教、レース前日の競馬場輸送などを行った結果、体重は５０６キロで
皐月賞より１６キロ増えた。パドックで誘導する厩務（きゅうむ）員を引っ張る勢いだった。
ダービー史上４０年ぶりの不良馬場で行われたレースでは、距離ロスを減らせるコース内側を進んで
スタミナを温存、直線で一気に抜け出した。「横山典弘騎手の好騎乗。ロジは雨を苦にしない走りをする馬。
天も味方した」と久米田さん。「最も幸運な馬が勝つ」というダービーの格言通りの展開だった。
続き>>2以降
山梨日日新聞 2009年06月30日（火）
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ダービーを制して記念写真を撮るロジユニヴァースと久米田正明さん（右）＝東京競馬場（５月３１日）
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