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サッカー大会中に落雷に遭い、重い障害を負った高知市の北村光寿さん(28)が、在学した私立土佐高校(同市)と
大会主催者の財団法人高槻市体育協会(大阪府)を相手にした損害賠償訴訟で、同協会が破産手続きに入ることになった。
資産を整理しないと、賠償金を支払えないと判断した。北村さん家族を長年苦しめた裁判は被告の「消滅」という
異例の展開で決着する。(小寺陽一郎)
北村さんは96年8月13日、高槻市内の運動場で開かれた同体育協会主催、同市など後援の
「高槻ユース・サッカー・サマー・フェスティバル」に土佐高サッカー部員として参加。試合に出場中、頭に落雷の直撃を受けた。
現在も両目の視力は戻らず、下半身は不自由。記憶や言語に障害が残る「高次脳機能障害」があり、言葉はゆっくりとしか話せない。
北村さんと両親は99年3月、高知地裁に提訴。一、二審は敗訴したが、最高裁判決が審理を差し戻した。
昨年9月の差し戻し控訴審(高松高裁)は「落雷の危険が迫っていることを具体的に予見可能だった」と指摘し、
被告側に約3億円の支払いを命じた。
障害で働けなくなったことによる逸失利益約1億1700万円や、今後の介護費用約1億2千万円などの合計金額。
北村さんが生きるために不可欠な費用とされた。被告側は負担割合を明らかにしていないが、
土佐高が昨年10月に自己分を払った後も、協会の支払いは遅れた。
同協会の竹本寿雄会長らによると、企業の資本金にあたる基本財産から一部を支払った結果、それ以上の支払いが
難しくなったという。年間約2300万円の補助金を受けている高槻市に予算措置を求めたが認められず、
5月22日、緊急理事会で破産手続きに入ることを決めた。裁判所に破産を申し立て、資産整理に入る。
竹本会長によると、解散で得られる約5千万円を賠償金に充てるという。
>>2-10に続く
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