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楽天はヤクルトに快勝。圧巻の完封劇でハーラートップタイの6勝目を挙げた田中将大投手(20)
をアシストしたのが中村真人外野手(27)だ。6回。カウント2―0から相手先発・由規が
外してきたボールを芯でとらえる必殺の“悪球打ち”で犠飛を放ち、マー君に貴重な先制点を
プレゼント。結果的に、これが決勝点となった。野村克也監督(73)も、シダックス時代からの
教え子の離れ業を絶賛した。
まさに真骨頂だ。6回。1死満塁で打席に立った中村真は、由規にわずか2球で追い込まれる。
しかし、これは奇跡への伏線だった。続く3球目。外角高めへ外してきた147キロの直球を、
何と真芯でとらえる。打球はグングンと伸び、深い位置で左翼手が捕球。三塁走者の草野は
楽々と本塁に生還した。常識的にはあり得ない打撃に、相手バッテリーはぼう然とする
しかなかった。
だが、ヒーローにしてみれば、これは当然の結果。直前に「直球が来る気がしていたんです」
と野性の勘を働かせていたという。「もし、スライダーとかフォークだったら、ボクの能力で
カットしてやろうと思っていました」と鼻を大きく膨らませた“天才”。してやったりの決勝打に
笑いをこらえきれなかった。
シーズン序盤は不振を極めた。開幕を2軍で迎え、イースタン・リーグでも8試合でわずか2安打。
「バッターボックスに入るのが怖い」と漏らすほどの大スランプだった。しかし、打率1割2分5厘の
成績ながら4月24日に1軍に昇格すると、その能力の高さを随所に発揮。「体が反応して
くれるようになったのが大きい」と、感覚を取り戻してきた。
シダックス時代から知る野村監督も「あれは得意技だよ」とニンマリ。「ウエストボールを
芯でとらえるのは、あいつくらいじゃないか? 天才バカボンだから。ちょっと宇宙人だわな」
と賛辞とは思えない言葉で褒めちぎった。マー君も「中村さんなら何かやってくれると思っていました」
と感謝しきり。伏兵の大仕事で、勢いを失いかけていた楽天が息を吹き返した。
ソース:スポーツ報知
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