09/05/18 19:15:47 0
「大学生に読んでほしい本」を、大学の文芸サークルに所属する学生らが選ぶ「大学読書人大賞」の最終選考会が5日、
東京・上野で開かれ、大賞に舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる。』(講談社文庫)を選んだ。昨年に続く2回目の開催だが、
この日、舞台に立った学生に共通していたのは、「今を生きる人間としてどんな本を読むべきか」という深い問いだった。
作家が選考委員の文学賞と一線を画す賞には、書店員が投票で「売りたい本」を選ぶ「本屋大賞」がある。
が、1000人以上がエントリーした今春の受賞作は、既に50万部近い大ヒットとなっていた、湊かなえ『告白』。
人気投票という側面も大きい。
一方、大学読書人大賞はどうか。本の推薦から、推薦文(評論)を書くまでのすべてがサークル単位で行われるとあって、
学生らは議論を繰り返しながら、自分たちの推す1冊を決めていく。最終候補を『好き好き…』、『告白』、犬村小六『とある飛空士への追憶』、
宇野常寛『ゼロ年代の想像力』、田中ロミオ『AURA』、東野圭吾『容疑者Xの献身』の6作に絞って開いたこの日の選考会も、
中心は参加34サークルから選ばれた6サークルの代表者による討議だった。
「どのような時代に自分は生きているかを知れる」(『ゼロ年代…』)、「今後社会に出て現実と向き合う前に、理想を描いたこの本を」(『とある…』)、
「物語は虚構だが、よき虚構は現実よりも現実的であり、それこそが芸術である」(『好き好き…』)などと、本の推薦理由を熱く語る学生たち。
時々、頭でっかちで青臭くもあったが、なぜこの本が大切なのかという思いが強く伝わってきた。(村田雅幸)
引用元:YOMIURI ONLINE 読売新聞 2009年5月18日
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
大賞 『好き好き大好き超愛してる。』 舞城王太郎 著 講談社
2位 『とある飛空士への追憶』 犬村小六 小学館
3位 『ゼロ年代の想像力』 宇野常寛 早川書房
4位 『AURA』 田中ロミオ 小学館
4位 『容疑者Xの献身』 東野圭吾 文藝春秋
6位 『告白』 湊かなえ 双葉社
大学読書人大賞
URLリンク(www.jpic.or.jp)