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14日発売号の「週刊朝日」の記事がドラマ関係者たちの間で波紋を呼んでいる。
数々の名作ドラマを手がけた脚本家の倉本聰氏が現状を嘆いた「テレビドラマの“堕落”を斬る!」
というインタビュー記事だ。
この中で氏はテレビの視聴率至上主義、売れっ子タレントの使いまわしなどを痛烈に
批判しているが、中でも業界が騒然としているのは、氏が「録画率」に言及していることである。
〈録画率もきちんと出してもらい、“心への浸透度”を重視すべき〉と言っている。
「『録画率』とは言うまでもなく、どの番組がどれだけ録画されたかを示す数字です。
現在の視聴率はリアルタイムで視聴している人だけを対象にしているので、
録画率はカウントされていません。DVDやHDDがこれだけ発達しているにもかかわらず
録画率を算出しないことに違和感を覚える人も多いでしょうが、実は録画率は
テレビ界のタブーになっている。
録画した番組を見る場合、たいていの人はCMを飛ばすか早送りして見てしまう。
つまり、録画率の高い番組は“CMを見られない番組”ともいえるため、各民放がスポンサーに遠慮して、
公表を差し控えているのです」(放送界事情通)
録画率を計測することは技術的には可能で、現在でも一部のテレビ誌などでは独自に
算出している。しかし、いわゆる「視聴率」のようにメジャーな判定基準になっていない。
「ここにテレビ界の勘違いがあるのです。たしかにかつてはスポンサーも視聴率至上主義で
視聴率の低い番組は相手にしない風潮がありました。しかし、最近はスポンサーの
考え方も徐々に変わっている。世間から顰蹙(ひんしゅく)を買うようなバカ番組の合間で
CMを見てもらうより、視聴率は低いけれども、良質の番組を“応援”しているということ自体に
“価値”を見いだすようになっているのです」(ある放送評論家)
テレビ界のタブーは確実に変わりつつある。もうそろそろ民放各局も変化に気づいて、
倉本氏の指摘を真摯に受け止めるべきである。
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